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【発明の名称】 特に自動車用の熱交換器
【発明者】 【氏名】ヴァルター デムート

【氏名】マルティン コッシュ

【氏名】ミヒャエル クラニッヒ

【氏名】ハンス・ヨアヒム クラウス

【氏名】ハーゲン ミッテルシュトラス

【氏名】カール・ハインツ シュタッファ

【氏名】クリストフ ヴァルター

【要約】 【課題】軽量構造様式と、複数の流路への均一な媒体分布および/または耐圧性熱交換器構造とが実現可能となった熱交換器を提供する。

【解決手段】熱交換器であって、第1媒体(例えばR134aなどの冷媒)を熱伝達通路内で流通させることができ、かつ第2媒体(空気)を周囲に流すことのできる管を有し、その際複数の区域で構成される少なくとも1つの流路に沿って第1媒体を送ることができ、相隣接する板からなる管底を含む少なくとも1つの端部材を有し、管の末端が管底の底板8と結合可能であり、管底転向板の切欠き部によって少なくとも1つの転向通路29a〜fが形成され、かつ熱交換器の周囲に対して流体密封式に蓋板16で密閉可能であるものにおいて、少なくとも1つの転向通路が、第1媒体を順次流通させることのできる2つの流路区域の熱伝達通路を相互に接続しており、流体を案内する多くの流路が互いに平行に設けられている熱交換器。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱交換器であって、第1媒体を熱伝達通路内で流通させることができかつ第2媒体を周囲に流すことのできる管を有し、その際複数の区域で構成される少なくとも1つの流路に沿って第1媒体を送ることができ、相隣接する板からなる管底を含む少なくとも1つの端部材を有し、管の末端が管底の底板と結合可能であり、管底転向板の切欠き部によって少なくとも1つの転向通路が形成されかつ熱交換器の周囲に対して流体密封式に蓋板で密閉可能であるものにおいて、少なくとも1つの転向通路が、第1媒体を順次流通させることのできる2つの流路区域の熱伝達通路を相互に接続しており、流体を案内する多くの流路が互いに平行に設けられていて、それらの多くの流路の各々が連続的に流れるように所定の順序で配置された多くの流れ区域を有することを特徴とする熱交換器。
【請求項2】
互いに接続される2つの流路区域が第2媒体の主流れ方向で並置されていることを特徴とする、請求項1記載の熱交換器。
【請求項3】
互いに接続される2つの流路区域が第2媒体の主流れ方向で互いに一直線に並ぶことを特徴とする、請求項1記載の熱交換器。
【請求項4】
互いに接続される2つの流路区域が単一の管内に配置されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項記載の熱交換器。
【請求項5】
少なくとも1つの流路の区域数が2で割ることができることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項記載の熱交換器。
【請求項6】
各流路において液圧上最初の区域が管内に配置されており、この管が1管列の内部で管の相反する2つの側に隣接することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項記載の熱交換器。
【請求項7】
2つの隣接する流路が互いに鏡像対称に延びていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項記載の熱交換器。
【請求項8】
少なくとも2つの流路の転向通路が互いに連通していることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項記載の熱交換器。
【請求項9】
1流路の流れ横断面が或る区域から液圧上後続の区域へと変化することを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項記載の熱交換器。
【請求項10】
流路の流れ横断面は熱交換器運転中に流路の内部で第1媒体の有する密度が低下する方向で増加することを特徴とする、請求項9記載の熱交換器。
【請求項11】
少なくとも1つの流路のすべての区域が第2媒体の主流れ方向で互いに一直線に並ぶことを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項記載の熱交換器。
【請求項12】
管が一方の管端に1つの切欠き部を有し、管底が腹部を備えた管受容部を有し、切欠き部と腹部が同じ幅を有することを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項記載の熱交換器。
【請求項13】
熱交換器であって、第1媒体を熱伝達通路内で流通させることができかつ第2媒体を周囲に流すことのできる管と、相隣接する板からなる管底を含む少なくとも1つの端部材とを有し、管の末端が管底の底板と結合可能であり、管底転向板の切欠き部によって少なくとも1つの貫流通路および/または転向通路が形成されかつ熱交換器の周囲に対して流体密封式に蓋板で密閉可能であるものにおいて、管が一方の管端に1つの切欠き部を有し、管底の管受容部が腹部を有し、切欠き部と腹部が同じ幅を有し、流体を案内する多くの流路が互いに平行に設けられていて、それらの多くの流路の各々が連続的に流れるように所定の順序で配置された多くの流れ区域を有することを特徴とする熱交換器。
【請求項14】
切欠き部が腹部よりも大きな高さを有することを特徴とする、請求項12または13記載の熱交換器。
【請求項15】
転向板が底板および/または蓋板と一体に構成されていることを特徴とする、請求項1〜14のいずれか1項記載の熱交換器。
【請求項16】
熱交換器であって、第1媒体を熱伝達通路内で流通させることができかつ第2媒体を周囲に流すことのできる管と、相隣接する板からなる管底を含む少なくとも1つの端部材とを有し、管の末端が管底の底板と結合可能であり、管底転向板の切欠き部によって少なくとも1つの貫流通路および/または転向通路が形成されかつ熱交換器の周囲に対して流体密封式に蓋板で密閉可能であるものにおいて、転向板が底板および/または蓋板と一体に構成されており、流体を案内する多くの流路が互いに平行に設けられていて、それらの多くの流路の各々が連続的に流れるように所定の順序で配置された多くの流れ区域を有することを特徴とする熱交換器。
【請求項17】
底板、転向板および/または蓋板が貫流通路および/または転向通路の間の領域で分離され、および/または開口部または切込みの態様の切欠き部を有することを特徴とする、請求項1〜16のいずれか1項記載の熱交換器。
【請求項18】
熱交換器であって、第1媒体を熱伝達通路内で流通させることができかつ第2媒体を周囲に流すことのできる管と、相隣接する板からなる管底を含む少なくとも1つの端部材とを有し、管の末端が管底の底板と結合可能であり、管底転向板の切欠き部によって少なくとも1つの貫流通路および/または転向通路が形成されかつ熱交換器の周囲に対して流体密封式に蓋板で密閉可能であるものにおいて、底板、転向板および/または蓋板が貫流通路および/または転向通路の間の領域で分離され、および/または開口部または切込みの態様の切欠き部を有し、流体を案内する多くの流路が互いに平行に設けられていて、それらの多くの流路の各々が連続的に流れるように所定の順序で配置された多くの流れ区域を有することを特徴とする熱交換器。
【請求項19】
管が1回または複数回ほぼU形に変形されていることを特徴とする、請求項1〜18のいずれか1項記載の熱交換器。
【請求項20】
熱交換器であって、第1媒体を熱伝達通路内で流通させることができかつ第2媒体を周囲に流すことのできる管と、相隣接する板からなる管底を含む少なくとも1つの端部材とを有し、管の末端が管底の底板と結合可能であり、管底転向板の切欠き部によって少なくとも1つの貫流通路および/または転向通路が形成されかつ熱交換器の周囲に対して流体密封式に蓋板で密閉可能であるものにおいて、少なくとも1つの管が1回または複数回ほぼU形に変形されており、流体を案内する多くの流路が互いに平行に設けられていて、それらの多くの流路の各々が連続的に流れるように所定の順序で配置された多くの流れ区域を有することを特徴とする熱交換器。
【請求項21】
少なくとも1つの成形された管の末端が同じ底板と結合可能であることを特徴とする、請求項19または20記載の熱交換器。
【請求項22】
熱交換器が、相隣接する板からなる管底を備えた端部材を単に1つ有することを特徴とする、請求項1〜21のいずれか1項記載の熱交換器。
【請求項23】
熱交換器であって、第1媒体を熱伝達通路内で流通させることができかつ第2媒体を周囲に流すことのできる管と、相隣接する板からなる管底を含む単に1つの端部材とを有し、管の末端が管底の底板と結合可能であり、管底転向板の切欠き部によって少なくとも1つの貫流および/または転向通路が形成されかつ熱交換器の周囲に対して蓋板で流体密封式に密閉可能となっており、流体を案内する多くの流路が互いに平行に設けられていて、それらの多くの流路の各々が連続的に流れるように所定の順序で配置された多くの流れ区域を有する熱交換器。
【請求項24】
転向板が底板および/または蓋板とろう接または溶接されていることを特徴とする、請求項1〜19のいずれか1項記載の熱交換器。
【請求項25】
底板、転向板および/または蓋板が少なくとも1つの開口部の縁に延長部を有し、この延長部が隣接する板の開口部内に係合することを特徴とする、請求項1〜24のいずれか1項記載の熱交換器。
【請求項26】
管が底板とろう接または溶接されていることを特徴とする、請求項1〜25のいずれか1項記載の熱交換器。
【請求項27】
管が扁平管として構成されていることを特徴とする、請求項1〜26のいずれか1項記載の熱交換器。
【請求項28】
冷媒熱交換器であって、液状および/または蒸気状冷媒を流通させる扁平管と扁平管の間に配置されて周囲空気を負荷される波形フィンと冷媒給排用集合・分配手段と周囲空気の流れ方向で冷媒を転向させるための転向手段とからなり、集合・分配手段が上下で積層された多数の穿孔板からなり、これにより冷媒通路が形成され、扁平管の末端が底板の受容孔内で保持されているものにおいて、熱交換器が1列の扁平管(2、3)からなり、各扁平管(2)が2つの平行に延びる流れ区域(2d、2e)を有し、流れ区域が順次流通させかつ転向手段(28、29c、30)を介して接続されており、各扁平管(2)が末端側で両方の流れ区域(2d、2e)の間で扁平管末端(2a、2b)の中心に溝(5、6)を有し、底板(8)が受容孔(9a、10a)の間に腹部(11a)を有し、腹部が高さおよび幅寸法の点で溝(5)に一致しておりかつ溝(5)とで各1つの継合わせ結合を形成し、流体を案内する多くの流路が互いに平行に設けられていて、それらの多くの流路の各々が連続的に流れるように所定の順序で配置された多くの流れ区域を有することを特徴とする冷媒熱交換器。
【請求項29】
受容孔(25f、26f)と腹部(27f)とを備えた他の底板(24)によって転向手段が形成され、これらの腹部が扁平管(2)の末端側溝(6)とで継合わせ結合を形成することを特徴とする、請求項28記載の冷媒熱交換器。
【請求項30】
転向手段が、連続的条溝(29a、b…)を備えた通路板(28)と閉じた蓋板(30)とを付加的に有することを特徴とする、請求項29記載の冷媒熱交換器。
【請求項31】
集合・分配手段が、通路孔(13a、14a)と通路孔(13a、14a)の間に腹部(15a)とを備えた通路板(12)と、冷媒入口孔(17a)および冷媒出口孔(18a)を備えた蓋板(16)と、互いに平行に熱交換器(1)の縦方向に配置された冷媒供給通路(20)および冷媒排出通路(21)とを有し、底板(8)、通路板(12)および蓋板(16)は板の孔(9a、10a;13a、14a;17a、18a)が扁平管末端(2a)と一直線に並ぶように上下に配置されていることを特徴とする、請求項28記載の冷媒熱交換器。
【請求項32】
冷媒入口孔が補正穴(17a、b、…f)として構成されていることを特徴とする、請求項31記載の冷媒熱交換器。
【請求項33】
穴(17a、b、…f)の直径が可変であることを特徴とする、請求項32記載の冷媒熱交換器。
【請求項34】
蓋板(16)と冷媒供給通路(20)と冷媒排出通路(21)が一体に構成されていることを特徴とする、請求項31〜33のいずれか1項記載の冷媒熱交換器。
【請求項35】
冷媒熱交換器であって、液状および/または蒸気状冷媒を流通させる扁平管と扁平管の間に配置されて周囲空気を負荷される波形フィンと冷媒給排用集合・分配手段と周囲空気の流れ方向で冷媒を転向させるための転向手段とからなり、集合・分配手段が上下で積層された多数の穿孔板からなり、これにより冷媒通路が形成され、扁平管の末端が底板の受容孔内で保持されているものにおいて、熱交換器(1)が1列の扁平管(2、3)からなり、各扁平管(2)が2つの平行に延びる流れ区域(2d、2e)を有し、流れ区域が順次流通させかつ転向手段(29c)を介して接続されており、集合・分配手段が冷媒入口と冷媒出口との間に配置される補正手段を有し、この補正手段が、冷媒分配用補正孔(17a、b、…f、18a、b、…f)を備えた蓋板(16)として構成されていることを特徴とする冷媒熱交換器。
【請求項36】
補正孔(17a、b、c、d、e、f)が冷媒入口側(20)に配置されていることを特徴とする、請求項35記載の冷媒熱交換器。
【請求項37】
補正孔(17a、b、…f)が異なる流れ横断面を有することを特徴とする、請求項35または36記載の冷媒熱交換器。
【請求項38】
補正孔(17a、b、…f)の流れ横断面が供給通路(20)内の冷媒圧力の低下する方向で大きくなることを特徴とする、請求項37記載の冷媒熱交換器。
【請求項39】
補正孔(17a、b、c、d、e、f)の流れ横断面が冷媒の比容積もしくはその蒸気含有量に依存して可変であることを特徴とする、請求項37記載の冷媒熱交換器。
【請求項40】
扁平管(42、43、44、45)が蛇行セグメント(41)として構成され、転向手段(51、61)が集合・分配手段内に配置されていることを特徴とする、請求項28〜39のいずれか1項記載の冷媒熱交換器。
【請求項41】
集合・分配手段が、冷媒を転向させるための連続的通路孔(61)と腹部(60a)付き通路孔(59a)とを備えた通路板(51)と、冷媒入口孔および冷媒出口孔(62、63、64、65)を備えた蓋板(52)と、冷媒供給通路および冷媒排出通路(53、54)とを有し、腹部(60a)付き通路孔(59a)がそれぞれ蛇行セグメント(42)の第1扁平管末端(42a)と一直線に並べて配置されており、連続的通路孔(61)が蛇行セグメント(41)の第2扁平管末端(45a)と一直線に並べて配置されており、冷媒入口孔および冷媒出口孔(62、63、64、65)が通路孔(59a、59b)と一直線に並び、連続的通路孔(61)が蓋板(52)で施蓋されていることを特徴とする、請求項40記載の冷媒熱交換器。
【請求項42】
蛇行セグメント(41)が2つまたは3つの幅方向転向部(46、47、48)を有することを特徴とする、請求項40または41記載の冷媒熱交換器。
【請求項43】
扁平管がU形管(71a、b、c…;91a、b、c…)として、すなわち各1つの(幅方向)転向部付きで、構成されていることを特徴とする、請求項40または41記載の冷媒熱交換器。
【請求項44】
各2つのU形管(91a、91b)が冷媒側で直列に接続されており、U形管出口およびU形管入口に付設された各2つの隣接する通路孔(96、98;97、99)が通路板(93)の横通路(101;100)によって互いに冷媒接続されていることを特徴とする、請求項3記載の冷媒熱交換器。
【請求項45】
通路板(12)の通路孔(13a、b、c…)の幅bが底板(8)の受容孔(9a、b、c…)の幅aよりも大きいことを特徴とする、請求項28〜44のいずれか1項記載の冷媒熱交換器。
【請求項46】
扁平管末端(2a)の溝(5)の奥行が底板(8)の厚さよりも大きいことを特徴とする、請求項28〜45のいずれか1項記載の冷媒熱交換器。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、熱交換器、特に自動車用の熱交換器であって、第1媒体を熱伝達通路内で流通させることができかつ第2媒体を周囲に流すことのできる管を有し、その際第1媒体を第1集合室から第2集合室へと送ることができ、相隣接する板からなる管底を含む少なくとも1つの端部材を有し、管の末端が管底の底板と結合可能であり、管底転向板の切欠き部によって少なくとも1つの貫流通路が形成されかつ熱交換器の周囲に対して流体密封式に蓋板で密閉可能である熱交換器に関する。
【背景技術】
【0002】
このような熱交換器が例えば特許文献1に述べられている。その熱交換器は2路で流通させる2列扁平管蒸発器として構成されている。扁平管の間に波形フィンがあり、波形フィン上を周囲空気が流れる。冷媒は空気の主流れ方向に見て後側の扁平管列をまず上から下へと流通し、次に集められ、転向手段によって空気流れ方向とは逆に転向され、第1、すなわち前側扁平管列に流入し、そこを下から上へと流通する。従ってこの形式の場合冷媒は「奥行方向」に、すなわち空気流れ方向とは逆に転向される。これにより、冷媒流路はそれぞれ2つの区域を含み、各区域が1つの管長に一致する。冷媒の分配と集合は、上下で積層して互いにろう接された多数の板によって形成された集合・分配手段によって行われる。問題となっているのは実質的に底板、その上にある分配板であり、分配板は縦方向に延びる分離板と冷媒給排孔を備えた蓋板とを有する。同様に、反対側に配置される転向手段は個々の板で構成されている。これにより、この蒸発器の構造高さが低くなる。付加的にいわゆる止め板が選択肢として設けられており、この止め板はそれぞれ底板に載置され、管端用止めを形成する。この蒸発器形式では欠点として、蒸発器の幅全体にわたって延びる分配室もしくは集合室のゆえに冷媒は個々の管に不均一に分配される。さらに、2列形式は組立支出増を要求する。
【0003】
同様の蒸発器について特許文献2では個々の管への冷媒分配用に個々の孔を備えたいわゆる分配板が提案された。これにより管への一層均一な冷媒分配が達成されるが、しかしこれは板数の増加およびそれに伴う材料・組立支出増と引き換えに得られる。
【0004】
特許文献3には多数の板の通路を通して冷媒を分配する蒸発器が述べられており、これらの通路は熱伝達管への一層均一な冷媒分配にやはり寄与する。しかしそのためにはきわめて多くの板数と高い製造支出が不可欠である。
【0005】
特許文献4により公知となった他の形式の蒸発器はCOを冷媒として運転するように予定されており、開口部を備えた多数の板を上下に積重ねて互いにろう接することによって耐圧集合器ハウジングが達成されるとされている。この蒸発器は単列に構成され、下側管端にある転向手段によって可能となることであるが上方へも下方へも流通させる多室扁平管を確かに備えてはいる。この蒸発器形式の欠点は比較的狭い通路を有する板の数が多いことであり、これは一方で付加的重量を意味し、他方で、集合器ハウジングの通路がろう接時に先細となり、すなわち、ろうによって閉塞される危険を含む。
【0006】
特許文献5に述べられた燃料電池システム用蒸発器は底板とこれに固着された蓋板とを有するヘッド部材を含んでいる。燃料は接続部を介して燃料分配室内に達し、そこから案内通路内に、そして底板の開口部を介して蒸発器の熱吸収通路内に達する。この燃料蒸発器ではヘッド部材の板は数が少ないが、しかしその製造にきわめて手間がかかる。さらに、熱吸収室は燃料分配室および案内通路内の圧力分布に応じてきわめて不均一に燃料を印加される。
【特許文献1】欧州特許出願公開第0563471号明細書
【特許文献2】欧州特許出願公開第0634615号明細書
【特許文献3】米国特許第5242016号明細書
【特許文献4】独国特許出願公開第10020763号明細書
【特許文献5】欧州特許出願公開第1221580号明細書
【特許文献6】独国特許出願公開第3311579号明細書
【特許文献7】独国特許出願公開第3136374号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、単純および/または軽量構造様式と場合によっては同時に複数の流路への均一な媒体分布および/または耐圧性熱交換器構造とが実現可能となった熱交換器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題は、少なくとも1つの転向通路が、第1媒体を順次流通させることのできる2つの流路区域の熱伝達通路を、特に所定の判定基準に従って相互に接続する特徴、管が一方の管端に1つの切欠き部を有し、管底の管受容部が腹部を有し、切欠き部と腹部が同じ幅、特に同じ高さを有する特徴、転向板が底板および/または蓋板と一体に構成されている特徴、底板、転向板および/または蓋板が貫流通路および/または転向通路の間の領域で分離され、および/または開口部または切込みの態様の切欠き部を有する特徴、少なくとも1つの管が1回または複数回ほぼU形に変形されている特徴、または少なくとも1つの管が1回または複数回ほぼU形に変形されている特徴を有する熱交換器によって解決される。
【発明を実施する形態】
【0009】
本発明の実施形態によれば、第1媒体を流通させることができかつ第2媒体を周囲に流すことができる管を熱交換器が有し、管の壁を通して熱は第1媒体から第2媒体またはその逆へと伝達可能である。このため管内に熱伝達通路があり、この通路内に第1媒体は通すことができ、個々の管は1つの熱伝達通路を有するか、またはいわゆる多室管として複数の並置された熱伝達通路を有するかのいずれかである。管は円形、長円形、実質的に長方形、または任意の別の横断面を有することができる。例えば管は扁平管として構成されている。熱伝達を向上するために場合によってはフィン、特に波形フィンが管の間に配置されており、管とフィンは特に互いにろう接(はんだ付け)可能である。
【0010】
熱交換器に関しては、さまざまな用途が、例えば冷媒サイクル、特に自動車空調装置の蒸発器が、考えられる。その場合第1媒体は冷媒、例えばR134aまたはR744、第2媒体は空気であり、空気から冷媒へと熱が伝達される。しかしこの熱交換器は別の媒体用にも適しており、場合によっては熱は第1媒体から第2媒体へと伝達可能でもある。
【0011】
場合によっては少なくとも2つの集合室が設けられており、第1媒体を第1集合室から第2集合室へと通すことができる。本発明の意味における流路区域とは、熱交換器の片側から反対側へと延びて液圧上互いに並行に接続された単数または複数の熱伝達通路のことである。1流路区域の熱伝達通路は例えば単一の管内に配置されているが、しかし1流路区域の熱伝達通路を複数の管に分散配置することもやはり考えられる。
【0012】
さらに熱交換器は管底を備えた端部材を有し、この管底は相隣接する板、つまり底板と転向板と蓋板とからなる。管端を受容可能な例えば切欠き部を底板が有することによって、底板は管の末端と結合可能である。本発明の範囲内において管と底板との間に別の種類の結合、例えば底板切欠き部の縁の延長部による結合も考えられ、管は延長部に嵌着可能である。転向板の切欠き部は貫流通路および/または転向通路を形成するのに役立ち、これらの通路は熱交換器の周囲に対して流体密封式に蓋板で閉鎖可能である。管底の板構造によって、端部材および熱交換器全体のごく圧力安定的な構造様式が可能である。
【0013】
本発明の第1基本的考えは、管底を含む端部材に集合箱が備えられ、この集合箱がハウジング内に少なくとも1つの第1媒体用集合室を有することにある。これにより、場合によっていずれにしても不可欠な部材が端部材に統合され、熱交換器のコンパクトな、従って単純な構造様式が保証される。
【0014】
本発明の第2基本的考えによれば、流路区域が転向板の転向通路によって互いに接続される。流路区域を単数または複数の液圧上並行な流路へと接続することはこの場合任意の要求に従って、単一の板、つまり転向板を所要の流路接続に合わせて配列されることによって、設計可能である。それとともにこの熱交換器はそのモジュール構造様式によってさまざまな応用に柔軟に構成することができる。
【0015】
本発明の別の基本的考えによれば、高められた製造信頼性、従って簡素な製造を達成するために、管は所定の止めに至るまで管底に導入される。止めは底板の2つの切欠き部の間の腹部によって実現され、この腹部は管端の切欠き部内に受容可能であり、腹部は実質的に管端の切欠き部とちょうど同じ幅である。底板への管の差込みを容易とするために有利には切欠き部は腹部よりも多少幅広である。管の差込み深さは管端の切欠き部の高さによって決まっている。特別有利には切欠き部が腹部よりも高く、これにより、ろう接(はんだ付け)過程の間に底板上のろう(はんだ材料)によって単数または複数の熱伝達通路が望ましくないことに閉塞する危険が低下する。高低差は例えば1mm以上であるが、他方で転向板の厚さよりも少なくなければならないであろう。というのもさもないと管が蓋板に突接するからである。転向板の厚さのほぼ半分の高低差が有利である。
【0016】
本発明の他の基本的考えは、製造支出および場合によっては材料支出の額を減らすために管底の複数の板を一体に設計することにある。場合によっては管底は次に、底板、転向板および蓋板に統合された単に1つの板からなる。
【0017】
他の発明考えによれば、管底の単数または複数の板、好ましくはすべての板が貫流および/または転向通路の間に付加的切欠き部を有し、これらの切欠き部が例えば開口部または横切込み部として構成されていることによって、管底用材料支出は、従って熱交換器用材料支出も、減らされる。有利には貫流および/または転向通路の間の板が分離されており、これにより板は場合によっては数多くの小さな部分板に分かれる。これにより特別軽量な構造様式が可能となり、そのことが熱交換器の材料費および重量に対して等しく肯定的に作用する。
【0018】
本発明の他の基本的考えによれば、U形に変形した管によっても簡素な構造様式が可能となり、この管は1回またはなお一層簡素な構造様式へと複数回、変形されている。これによりU形変形領域で2つの管・底結合が、場合によっては1つの転向通路が省かれる。専らU形管を利用する場合、熱交換器の片側ですべての転向部が管変形によって実現されているとき、端部材を省くことさえ可能である。その場合各1つの管の末端は同じ底板と結合可能である。
【0019】
他の発明考えは、熱交換器に単に1つの端部材を備え、特に2つの集合室を有する1つの集合箱をこの端部材に統合することにある。これは、U形管を利用することによる他に、端部材に正確に向き合う熱交換器側で管の考えられるあらゆる液圧接続によって、例えば好適に構成されたキャップをそれぞれ複数の、特に2つの管に嵌着することによって可能である。
【0020】
本発明に係る熱交換器の好ましい実施形態は従属請求項の対象である。
【0021】
好ましい実施形態によれば、場合によって端部材に一体化された集合箱が蓋板と流体密封式にろう接または溶接されている。別の有利な実施形態によれば集合箱が蓋板と一体に構成されており、これにより製造が簡素になる。本発明の他の構成により集合箱を管状に構成することによって特別軽量な構造様式が達成される。特別好ましくは蓋板が開口部の縁に延長部を有し、これらの延長部は集合箱ハウジングの開口部内に係合する。その逆に、他の実施形態によれば、蓋板の開口部内に係合する延長部を集合箱ハウジングの開口部に備えることが可能である。両方の事例において、蓋板および集合箱ハウジングの互いに一直線に並ぶ開口部の整列によって製造信頼性は高められている。
【0022】
好ましい実施形態によれば、蓋板および集合箱ハウジングの互いに一直線に並ぶ開口部によって形成される通過孔は異なる流れ横断面を有する。これにより、付属する集合室内の流れ条件に第1媒体の分配を適合することが簡単に可能となる。特に複数の流路への均一な分配は努力して得るに値するが、しかし例えば熱交換器の正面を介した第2媒体の質量流量が不均一な場合に意識的に不均一な分配も考えられる。異なる流れ横断面を有する通過孔は有利には熱伝達通路の上流側に配置されており、これにより流路内の流れは特別簡単に調整可能である。流路内の流通量が第1媒体入口側で制御される場合、出口側の通過孔は比較的大きく設計可能であり、例えば各流路の流れ横断面に一致した流れ横断面を有することができる。熱交換器が例えば冷媒サイクル内で蒸発器として利用される場合、冷媒加温前の流れ横断面が加温後の流れ横断面狭隘部よりも狭くなっていると、サイクルの圧力比は熱交換器の性能にとって有利である。
【0023】
1構成によれば、通過孔の流れ横断面は当該集合室内部の第1媒体圧力分布に適合可能である。別の構成において流れ横断面は当該集合室内部の第1媒体密度分布に適合可能である。本発明の意味における媒体密度とは、単相媒体の場合物理的密度のことであるのに対して、多相媒体、例えば一部では液状、一部では気状で存在する媒体の場合には、その都度該当する容積にわたって平均をとった密度のことである。
【0024】
同様の理由から、第1集合室の横断面積と第2集合室の横断面積は好ましい実施において相互に異なっている。特別好ましくは集合室の横断面積は室内の第1媒体密度比に適合可能である。
【0025】
本発明に係る熱交換器の他の実施形態は、転向板の転向通路によって流路区域を接続することに関係している。
【0026】
有利な1構成によれば、第2媒体の主流れ方向で並置された流路区域が転向通路によって互いに接続される。これは幅方向での転向である。これにより、1列の内部もしくは1つの管列の内部で複数または場合によってすべての流路区域を互いに接続して1つの流路とすることが可能である。そのことから熱交換器の局所的蛇行構造様式が得られる。別の構成では、互いに接続された流路区域が第2媒体の主流れ方向で一直線に並んでいる。これは奥行方向での転向である。これにより、第1媒体の流路を第2媒体の主流れ方向と平行または逆平行に接続することが可能である。そのことから熱交換器の局所的向流構造様式が得られる。
【0027】
他の実施形態によれば、1つの管内部の2つの流路区域が1つの転向通路によって互いに接続される。これは、第1媒体が1方向で管内を流れ、逆方向で同じ管内を流れて戻ることを意味する。多くの熱伝達通路を有する管を利用することによって、管の総数、従って製造支出が減少する。
【0028】
好ましい1態様によれば、少なくとも1つの流路の区域数は2で割ることができる。これは、1流路の区域の第1半分が第1列に配置されかつ幅方向での転向によって互いに接続されているのに対して、区域の第2半分が第2列に配置され、やはり幅方向での転向によって互いに接続され、流路の両方の半分が奥行方向での転向によって接続されていることによって、流路区域の2列配置が簡単に接続可能であることを意味する。奥行方向でのこの転向は例えば、集合室とは反対の熱交換器側の転向通路内で起きる。特別好ましくは、流路の区域数は4で割ることができる。これは、上記接続を有する流路区域を2列に配置した場合集合室もある熱交換器側で奥行方向の転向が起きることを意味する。これにより、別の部材がそのまま引き継がれる一方で熱交換器が所定の要求条件用に設計されるとき、熱交換器の転向板のみ変更することができる。
【0029】
1構成では、単数または複数の管列内部の第1流路区域と最終流路区域は流路の液圧上最初の区域として負荷されない。というのも、通常管列に沿って配置される集合室の縁領域では第1媒体の流れ条件および/または圧力条件が流路の負荷にとって不都合であるからである。
【0030】
有利な実施によれば、隣接する2つの流路が互いに鏡像対称に延びている。特別好ましくは、少なくとも2つの流路の転向通路が連通する。これにより、流路の内部で流通の付加的調整がもたらされる。互いに連通する流路が鏡像対称に延びる場合、この場合場合によって隣接する転向通路の連通は、例えば場合によって本来なら2つの転向通路の間に存在する腹部を省くことによって、特別簡単に実現することができる。
【0031】
他の好ましい実施では、流路の流れ横断面がその進行中に変化する。これは、例えば少ない数の熱伝達通路を有する流路区域が適宜に構成された転向通路を介して多くの数の熱伝達通路を有する流路区域と接続されることによって、ごく簡単に実現することができる。流路に沿って変化する第1媒体密度に流路の流れ横断面を適合するのが特別好ましい。
【0032】
少なくとも1つの流路の区域がすべて第2媒体の主流れ方向で互いに一直線に並んだ構成が有利である。特別有利には熱交換器の全流路がこのように構成されており、これにより熱交換器の純向流構造様式が簡単に、つまり転向板の適宜に配列された転向通路によって、可能となる。
【0033】
他の実施形態において熱交換器は、液状および/または蒸気状冷媒を流通させる扁平管と、扁平管の間に配置されて周囲空気を印加される波形フィンと、冷媒給排用集合・分配手段と、周囲空気の流れ方向で冷媒を転向させるための転向手段とからなり、集合・分配手段は上下に積層された多数の穿孔板からなり、これにより冷媒通路が形成され、扁平管の末端は底板の受容孔内で保持され、熱交換器は多数の扁平管からなり、各1つの扁平管は平行に延びる2つの流れ区域を有し、流れ区域は順次流通させかつ転向手段を介して接続されており、各扁平管は末端側で両方の流れ区域の間で扁平管末端の中心に溝を有し、底板は受容孔の間に腹部を有し、これらの腹部は高さおよび幅寸法が溝に一致し、かつ溝とで各1つの継合せ結合部を形成する。
【0034】
特別好ましくは転向手段は受容孔と腹部とを備えた他の底板によって形成され、これらの腹部は扁平管の末端側溝とで継合せ結合部を形成する。
【0035】
特別好ましくは転向手段は付加的に、連続的条溝を備えた通路板と密閉蓋板とを有する。
【0036】
特別好ましくは集合・分配手段は通路孔と通路孔の間に腹部とを備えた通路板と、冷媒入口孔および冷媒出口孔を備えた蓋板と、熱交換器の縦方向で互いに平行に配置される冷媒供給通路および冷媒排出通路とを有し、底板と通路板と蓋板は板の孔が扁平管末端と一直線に並ぶように上下に配置されている。
【0037】
特別好ましくは冷媒入口孔が補正穴として構成されており、穴の直径は特に可変である。やはり好ましくは蓋板と冷媒供給通路および冷媒排出通路は一体に構成されている。
【0038】
他の構成態様によれば、特に自動車空調装置用蒸発器として利用可能な熱交換器は、液状および/または蒸気状冷媒を流通させる扁平管と、扁平管の間に配置されて周囲空気を印加される波形フィンと、冷媒給排用集合・分配手段と、周囲空気の流れ方向で冷媒を転向させるための転向手段とからなり、集合・分配手段は上下に積層された多数の穿孔板からなり、これにより冷媒通路が形成され、扁平管の末端は底板の受容孔内で保持されている。熱交換器は多数の扁平管からなり、各1つの扁平管が2つの平行に延びる流れ区域を有し、流れ区域は順次流通させることができかつ転向手段を介して接続されており、集合・分配手段は冷媒入口と冷媒出口との間に配置される補正手段を有し、この補正手段は冷媒分配用補正孔を備えた蓋板として構成されている。補正孔は好ましくは冷媒入口側に配置されている。
【0039】
有利な態様によれば補正孔が異なる流れ横断面を有する。補正孔の流れ横断面は好ましくは供給通路内で冷媒圧力が低下する方向で大きくなる。特別好ましくは、補正孔の流れ横断面は冷媒の比容積もしくはその蒸気含有量に依存して可変である。
【0040】
熱交換器の別の実施形態では扁平管が蛇行セグメントとして構成されており、転向手段が集合・分配手段内に配置されている。
【0041】
他の1構成によれば集合・分配手段は冷媒を転向させるための連続的通路孔と腹部付き通路孔とを備えた通路板と、冷媒入口孔および冷媒出口孔を備えた蓋板と、冷媒供給通路および冷媒排出通路とを有する。腹部付き通路孔はそれぞれ蛇行セグメントの第1扁平管末端と一直線に並べて配置されているのに対して、連続的通路孔は蛇行セグメントの第2扁平管末端と一直線に並べて配置されており、冷媒入口孔および冷媒出口孔は通路孔と一直線に並び、連続的通路孔は蓋板で施蓋されている。好ましくは蛇行セグメントは2つまたは3つの幅方向転向部を有する。
【0042】
熱交換器の有利な実施形態によれば扁平管はU形管として、すなわち各1つの(幅方向)転向部付きで構成されている。特別好ましくは各2つのU形管が冷媒側で直列に接続されており、U形管出口とU形管入口とに付設された各2つの隣接する通路孔は通路板内の横通路によって互いに冷媒接続されている。
【0043】
好ましくは通路板の通路孔の幅bは底板の受容孔の幅aよりも大きい。やはり有利には扁平管末端の溝の奥行は底板の厚さよりも大きい。
【0044】
有利には下記寸法データの1つまたは複数が熱交換器に該当する:
幅 :200〜360mm、特に260〜315mm
高さ:180〜280mm、特に200〜250mm
奥行:30〜80mm、主に35〜65mm
容積:0.003〜0.006m、特に0.0046m
冷媒流路当りの管本数:1〜8、好ましくは2〜4
熱伝達通路の直径:0.6〜2mm、特に1〜1.4mm
奥行方向における熱伝達通路の中心間距離:1〜5mm、主に2mm
横分布:6〜12mm、特に10mm
管高さ:1〜2.5mm、特に1.4〜1.8mm
第2媒体主流れ方向における正面面積SF:0.04〜0.1m、特に0.045〜0.07m
第2媒体の自由流れ横断面BF:0.03〜0.06m、特に0.053m
BF/SF比:0.5〜0.9、特に0.75
熱伝達面積 :3〜8m、特に4〜6m
波形フィンの板密度:400〜1000m‐1、特に650m‐1
通路高さ :4〜10mm、特に6〜8mm
板の条溝長さ:4〜10mm、特に6.6mm
板の条溝高さ:0.2〜0.4mm、特に0.26mm
底板の厚さ :1〜3mm、特に1.5または2または2.5mm
転向板の厚さ:2.5〜6mm、特に3または3.5または4mm
蓋板の厚さ :1〜3mm、特に1.5または2または2.5mm
集合箱の直径:4〜10mm、特に6〜8mm
集合箱のハウジング壁厚:1〜3mm、特に1.5〜2mm
以下、実施例を基に図面を参考に本発明が詳しく説明される。
【実施例】
【0045】
図1は、COを冷媒として運転される自動車空調装置用の蒸発器を第1実施例として、しかも分解組立図で示す。この蒸発器1は単列扁平管蒸発器として構成され、多数の扁平管を有しており、そのうち2つの扁平管2、3のみ図示されている。これらの扁平管2、3は押出し多室扁平管として構成され、多数の流れ通路4を有する。扁平管2、3はすべて同じ長さlと同じ奥行tとを有する。各管端2a、2bで溝5、6が中心軸線2cに対して対称に扁平管2に設けられている。個々の扁平管2、3の間にある波形フィン7は矢印Lの方向で周囲空気を印加される。波形フィン7は奥行方向で連続しているが、しかし凝縮液の排出向上および/または熱的分離を保証するために例えば奥行tの中心で中断しておくこともできる。
【0046】
図面において扁平管2、3の上方に底板8が示してあり、この底板に第1列の条溝状開口部9a〜9fと第2列の同様の開口部10a〜10fが配置されている。開口部9aと10a、9bと10b等は奥行方向(空気流れ方向L)で前後し、その間にそれぞれ腹部11a、11b〜11fを残している。これらの腹部11a〜11fは奥行方向の幅が管端2aの切欠き部5の幅に一致している。孔9a〜9fもしくは10a〜10fの数は扁平管2、3の数に一致する。
【0047】
図面において底板8の上方にいわゆる転向板12が示してあり、この転向板に2列の開口部13a〜13f、14a〜14f(一部隠れている)が配置されている。開口部13a〜f、14a〜fの配置は開口部9a〜9fもしくは10a〜10fの配置に一致しているが、しかしながら開口部13a〜f、14a〜fの幅bおよび奥行は、扁平管2、3の厚さに一致した幅aをそれぞれ有するだけの開口部9a〜9fもしくは10a〜10fの当該寸法よりも大きい。開口部13a、14a、13b、14b〜13f、14fの間にそれぞれ腹部15a、15fが残されている。これらの腹部15a〜15fは奥行方向の寸法が底板8の腹部11a〜11fの当該寸法よりも小さい。
【0048】
図面において転向板12の上方にいわゆる蓋板16が示してあり、この蓋板は第1列の冷媒入口開口部17a〜17dと第2列の冷媒出口開口部18a〜18fとを有する。これらの開口部17a〜17fと18a〜18fは主に円形穴として構成され、所要の冷媒分布もしくは冷媒流量に寸法が適合されている。
【0049】
最後に、図面において蓋板16の上方にある集合箱19はハウジングと冷媒給排用の各1つの集合室20、21とを有する。集合箱は両方の集合室の下面に破線で示した開口部22a〜fと23a〜fを有し、これらの開口部は位置および大きさが開口部17a〜fと18a〜fと一致している。
【0050】
図面において扁平管2、3の下方に他の底板24が示してあり、この底板は第1底板8と同様に2列の条溝状開口部25a〜fと26a〜fを有する。開口部25aと26aとの間〜25fと26fとの間にやはり腹部27a〜f(一部隠れている)があり、これらの腹部は奥行方向の幅が扁平管2の末端の切欠き部6の幅に一致している。図面において第2底板24の下方に他の転向板28が示してあり、この転向板は連続的転向通路29a〜29fを有する。これらの転向通路29a〜fは扁平管2、3の奥行t全体にわたって延びている。
【0051】
最後に、図面の下側に蓋板30が示してあり、この蓋板は開口部を有しておらず、転向通路29a〜29fを熱交換器の周囲に対して密閉する。
【0052】
蒸発器1の上記個別部品は以下の如くに組み立てられる。扁平管末端2a等に底板8が載置され、腹部11a〜11fが扁平管末端の切欠き部5に入り込む。底板8上に次に転向板12、蓋板16、そして集合室20、21を有する集合箱19が積重ねられる。同様に下側底板24が扁平管末端2bに嵌着され、腹部27a〜27fが切欠き部6に入り込む。次に通路板28と蓋板29が装着される。こうして蒸発器1が組み立てられたのち、蒸発器はろう接用炉内でろう接されて固定ブロックとされる。ろう接過程中、板は形状接合式または摩擦接合式緊締によって相互位置で保持される。しかし、まず底板、転向板および蓋板から端部材を組立て、次に扁平管と結合することも可能である。
【0053】
冷媒流の進行は蒸発器前側の一連の矢印V1〜V4を基に、転向通路29c内の転向矢印Uと蒸発器1の裏側の矢印R1、R2、R3とによって例示されている。冷媒、つまりこの場合COは、まず前側で上から下へと、しかも扁平管2の前側区域2dで、蒸発器を流通し、板24、28、30からなる下側管底で奥行方向に転向され、蒸発器1の裏側で、すなわち扁平管2の下流側流れ区域2e内で下から上へと、矢印R1、R2、R3に従って集合室21内まで流れる。
【0054】
図2は本発明の他の実施例、詳細には蒸発器40を示しており、ここでは前記扁平管が蛇行セグメント41として構成されている。このような蛇行セグメント41が4つの扁平管脚部42、43、44、45からなり、扁平管脚部は3つの転向曲部46、47、48によって互いに接続されている。個々の扁平管脚部42〜45の間に波形フィン49が配置されている。他の蒸発器部品、すなわち底板50、転向板51、蓋板52、冷媒供給もしくは冷媒排出用集合室53、54がやはり分解組立図で示してある。底板50は前列の条溝状開口部55a、55b、55cを有し、それらの背後には第2列(一部は隠れている)の当該開口部がある。両方の列の開口部の間にやはり腹部56a、56b、56cが残されており、腹部は蛇行セグメント41の末端42a、45aの切欠き部57、58と対応している。それとともにこれらの扁平管末端は底板の開口部に差し込まれ、腹部が切欠き部に入り込む。底板50の上側で続く転向板51は底板50の開口部55aと一直線に並ぶ開口部59aを有する。奥行方向で開口部59aの背後に当該開口部が(一部隠れて)あり、この開口部は腹部60aによって開口部59aから分離されている。この腹部60aはやはり扁平管脚部42の切欠き部58よりも小さい。開口部59aに隣接して、扁平管末端42a〜45aの距離に一致した距離に転向通路61が配置されており、この転向通路は扁平管脚部45の奥行全体にわたって延びている。転向通路61に隣接して次に続く開口部59bはその大きさが開口部59aに一致しており、ここには図示しない次の扁平管蛇行セグメントと対応している。転向板51の上側にある蓋板52は前列に2つの冷媒供給開口部62、63、後列には2つの冷媒出口開口部64、65を有する。後者は大きさおよび位置が集合室53、54に破線で書き込まれた孔(符号なし)と対応している。
【0055】
冷媒流れ路は矢印で明示されている。まず冷媒は矢印E1を経て集合室53から進出し、次に矢印E2、E3、E4に従い、扁平管脚部42の前側流れ区域内に達し、蛇行セグメント41全体をその前側で流通し、E6で最終脚部45から流出し、転向通路61内に達し、そこで矢印Uに従って奥行方向に転向され、次に矢印R1に従って蛇行セグメントの裏側を流通し、つまり前側とは逆方向に流通する。最後にこの冷媒流は矢印R2に従って、すなわち開口部64を通して、集合室54内に達する。
【0056】
つまりこの構造様式によって蒸発器の幅方向で、すなわち空気の主流れ方向を横切って冷媒の転向が達成され、しかもまず図面の前側で左から右に、次に裏側で左から右に転向される。既に上で触れたように、図面に示した蛇行セグメント区域41に単数または複数の図示しない蛇行セグメント区域が続く。
【0057】
図2には図面の右側に配置される蛇行セグメント区域41のみ示してある。上述のこととは逆に、この蛇行セグメント区域41に次に続く区域は幅方向で逆方向にも、すなわち図面で左から右に、または外側から内側へと、流通させることができる。つまりこれは、蒸発器の正面を一瞥すると、前側で外側から内側へと対称に流通することになろう。中央で両方の冷媒流は‐その場合混合室として機能する共通する転向通路内で‐一緒にされ、奥行方向で転向され、裏側で再び内側から外側へと流れる。
【0058】
図3は本発明の他の実施例、詳細には蒸発器70を示しており、その扁平管は個々のU形管71a、71b、71c等で形成されている。つまりこれは1つの転向部と2つの脚部72、73とを有する蛇行セグメント区域である。これら扁平管脚部72、73のこの図面には見ることのできない末端は同様に、すなわち上記の如くに、適宜な受容部を有する底板74内で固着されている。底板74の上に配置される転向板75は奥行方向で前後して腹部78を残す2つの条溝状開口部76、77と奥行方向で連続した1つの転向通路79とを交互に有する。蓋板は‐上記実施例と同様に‐この図では省かれている。
【0059】
冷媒の流れは矢印に従って起きる。すなわち冷媒はEでU形管71aの前側流れ区域に流入し、次に下方に流れ、下で転向され、次に上方に流れ、転向通路79内に達し、そこで矢印Uに従って転向され、次に裏側で下方へと流れ、そこで転向され、次に再び上方に流れ、矢印Aを経て開口部77を通過する。冷媒の給排は後続の図を基に、断面IV‐IV、V‐Vに応じて説明される。
【0060】
図4は図3の蒸発器のIV‐IV線に沿った断面を拡大図で示しており、蓋板80と集合箱81および集合箱82が付け加わっている。残りの部品は図3と同じ符号が付けてあり、すなわち転向板75、底板74、扁平管脚部71c。転向板75は腹部78cによって相互に分離された2つの開口部76c、77cを有する。蓋板80に設けられている冷媒入口開口部83は集合箱81の冷媒開口部84と一直線に並べて配置されている。同様に、集合箱82の側では冷媒出口開口部85が蓋板80に、また一直線に並んだ冷媒開口部86が集合箱82に配置されている。集合箱81、82は、別の部品80、75、74、71cと同様に、気密かつ耐圧式に蓋板80とろう接されている。
【0061】
図5は図3のV‐V線に沿った他の断面、すなわち転向通路79dの断面を示す。同じ部品にはやはり同じ符号が付けてある。矢印で表された冷媒が左側扁平管区域では下から上へと流れ、転向通路79d内で右へと転向され、扁平管脚部71cの右側区域もしくは後側区域内に達し、そこで上から下へと流れることがわかる。
【0062】
つまり単純なU形管を有する図3、図4、図5の蒸発器のこの構造様式は幅方向および奥行方向での単純な転向をそれぞれ可能とする。
【0063】
図6が本発明の他の実施例として示す蒸発器90はやはりU形管91a、91b、91c等で構成されている。U形管脚部の末端はやはり‐図面には示していないが‐底板92内で受容されており、この底板の上に転向板93がある。転向板93が有する開口部配列ではそれぞれ2つのU形管後に、つまり例えば91aと91b後に、パターンが繰り返される。以下でこのパターンを、しかも図面の左上から、説明する。そこには奥行方向で前後する2つの開口部94、95があり、幅方向で開口部96と97、98と99が続き、開口部96、98は横通路101を介して、また開口部97、99は横通路100を介して幅方向で冷媒接続されており、こうして2つのH形開口部が得られる。このH形開口部に隣接して連続的転向通路102が配置されている。その後は開口部94〜102の上記パターンが繰り返される。この開口部配列によって、各2つのU形冷媒管、つまりこの場合U形管91aと91bを冷媒側で直列に接続することが可能である。冷媒の進行は矢印で示してある。冷媒はAでU形管91aの左脚部の前部に流入して下方に流れ、転向されて再び上方に流れ、転向板93内で横通路101を介して、すなわち矢印Bに従って、次のU形管91b内に転向される。そこで冷媒は下方に流れ、転向され、再び上方に流れて転向通路102内に達し、そこで矢印Cに従って奥行方向で転向され、次に両方の扁平管脚部91b、91aの後部を流通し、最後にDで再び流出する。蓋板と冷媒給排部はここでは冷媒流の図示向上を目的に省かれている。2つのU形管のこの直列接続によって一方で幅方向で三重の転向が可能となり、他方で各U形管脚部が底板内で受容されており、こうして耐圧性構造様式が得られる。当然にこのパターン後に四重以上の幅方向転向も実現することができ、これにはU形扁平管が必要となるだけである。つまり上側転向はそれぞれ通路板93内で起きる。
【0064】
図1には冷媒給排用の集合室20、21、図4には集合箱81、82が示してある。本発明の1態様によれば、蒸発器で均一な冷媒分布が達成され、従って均一な温度分布も達成されるように、特に各冷媒入口側で特許文献6に係る分配手段、すなわち螺旋形異形体、または本出願人の特許文献7によりいわゆる押込み体を利用することが可能である。その際、それぞれ複数、例えば4つの隣接する冷媒入口開口部が1つの共通する室を介して供給されると有利なことがある。これにより、例えば5つの通路を有する異形体の場合4×5=20の冷媒入口開口部に冷媒を供給できることが可能となる。このためまず軸線平行に延びる(5つの)通路がそれぞれ1群の冷媒入口開口部の背後で螺旋状に(約72°)巻かれ、隣接する室が次の群の冷媒入口開口部と接続される。
【0065】
図7が横断面図で示す熱交換器110は端部材120を有し、この端部材は底板130と転向板140と蓋板150と集合箱160、170とを有する。管180は底板130の2つの開口部190、200内で受容されており、管180の一端の切欠き部210が底板130の腹部220に当接する。切欠き部210が腹部220よりも多少高く、管端は底板130から多少張り出す。管180内の図示しない熱伝達通路が転向板140の貫流通路230、240と連通する。貫流通路230、240はやはり蓋板150の切欠き部250、260と集合箱160、170のハウジング290、300の切欠き部270、280とを介して集合室310、320と接続されている。製造信頼性向上のために切欠き部250、260の縁が延長部330、340を備えており、これらの延長部が切欠き部270、280内に係合し、これにより蓋板150に関して集合箱160、170の整列は蓋板150の切欠き部250もしくは260が集合箱ハウジング290、300の切欠き部270もしくは280と一直線に並ぶように実現されている。
【0066】
図8は図6の熱交換器の1態様を示す。この熱交換器410でも転向通路配列がやはりパターンを有し、各2つのU形管420後にこのパターンが繰り返され、このパターンは熱交換器410内の流路に一致する。但しここでは各2つの隣接する流路が互いに鏡像対称に配置されている。これは、流路450の貫流通路430、440が隣接流路480の貫流通路460、470の横に来るかまたは流路500の転向通路490が隣接流路520の転向通路510の横に来るかのいずれかであることを意味する。後者の場合、関与する流路550、560の間で混合および流れ調整が実現されているように隣接転向通路530、540を接続通路545と接続することが可能である。これは熱交換器の縁領域で特別有効である。というのも、場合によってはそこでは流れ条件が本来なら熱交換器の能力にとって特別不都合であるからである。別の熱交換器領域では第1媒体の混合が2つの隣接する転向通路の間の接続通路によって同様に可能である。流路450、480、485、500、520、550、560がそれぞれ8つの区域で構成されるのに対して、流路445は、流路445に沿った圧力低下を減らすために、同様に熱交換器縁領域での流れ条件が不都合であるがゆえに、単に4つの区域からなる。その場合、隣接流路450との完全混合が同様に適切である。
【0067】
図9は熱交換器610の流路区域の接続パターンの他の例を示す。ここでは熱交換器610の入口側630の流路区域620が出口側650の流路区域640よりも小さな流れ横断面を有する。例えば熱交換器610を蒸発器として利用する場合、この非対称性は流路660に沿った第1媒体の密度に流れ横断面を適合するのに役立つ。
【0068】
図10は熱交換器710の流路区域の他の接続パターン例を示しており、これは転向板720の貫流通路および転向通路の配列によって実現される。ここでは流路730もしくは740は、貫流通路750、760もしくは770、780によって与えられた第1媒体の入口および出口が熱交換器710の縁790もしくは800から極力遠く離して配置されているようにそれぞれ整列している。
【0069】
図11は熱交換器810の流路区域の他の接続パターン例を示しており、これは転向板820の貫流および転向通路812、814の配列によって実現される。ここでは流路区域が1(下方)‐2(上方)‐3(下方)‐4(上方)‐5(下方)‐6(上方)等の順番で互いに接続されている。
【0070】
図12が示す管底1010は蓋板1020と、転向板と底板との一体構成によって形成された板1030とを有する。蓋板1020が2つの集合室への接続用の切欠き部1040を有する一方、板1030には転向板の貫流通路1050、その下には底板に比較的細い管受容部1060を認めることができる。
【0071】
図13と図14は図12の管底を横断面もしくは縦断面で、それぞれ管1070と組付けた状態で示す。
【0072】
図15が同様の管底1110を示しており、その蓋板1120は切欠き部を有していない。転向板と底板とを含む板1130内に奥行方向転向用の転向通路1140が配置されている。
【0073】
図16は2部分構成の管底1210を構成する他の可能性を示す。ここでは転向板が蓋板と一体に構成されており、これにより板1220が成立している。板が奥行方向転向用の転向通路1230を有し、この転向通路は湾曲によって与えられている。底板1240が同様に湾曲しており、底板1240の切欠き部1250内に受容された管1260は一層強固に、従って一層耐圧性に保持されている。その際、板1220の湾曲が板1240の湾曲ほどには幅広でないので、管1260は転向通路1230の縁1270、1280に突接する。
【0074】
図17は純向流構造様式の熱交換器1310を示す。この純向流構造様式は、奥行方向でのみ転向が起き、幅方向での転向が起きないことを特徴としている。その際、流路を構成する区域の数は重要でない。流路は例えばそれぞれ4つの区域で構成することができ、その場合それぞれ3つの奥行方向転向が必要である。熱交換器1310が有する流路1320は各1つの奥行方向転向部と、従って各2つの流路区域とを備えており、流路区域は第2媒体の主流れ方向で互いに一直線に並んでいる。上側端部材1330は1つの管底1340と、見易くするために図示省略された2つの集合箱とを有する。管底は底板1350と、この場合第1媒体を貫流させるのに役立つだけの転向板1360と、集合箱と接続するための開口部1380を備えた蓋板1370とからなる。下側端部材1390は単に1つの板1400からなり、この板に底板、転向板および蓋板が統合されている。板1400の構造は後続の図18、図19を基に説明される。
【0075】
図18は図17の板1400の横断面図、図19は部分傾斜図である。管1410が切欠き部1420内に受容されており、この切欠き部は同時に第1媒体用転向通路として役立ち、転向通路は外側が板1400の領域1430によって密閉されている。先細によって切欠き部1420は稜1440、1450を有し、稜は管1410にとって止めとして役立つ。こうして、ごく単純な構造様式と高い耐圧性とを有する単部材構成の管底が得られる。管1410は1流路の2つの区域(下流1460、上流1470)を具現するのに役立つ。
【0076】
図20は同様に構成された管底1800を示しており、この管底はやはり一体に構成され、転向通路1820と管止め1830とを介して蓋板領域に開口部1810を有し、1つまたは2つの集合箱と接続可能とされている。
【0077】
まとめるなら、本発明は、1列の(熱伝達通路を実現するための)管と2つの板(管底)と2つの管(集合箱)とからなる熱交換器を可能とする。従って、きわめて単純でさらには耐圧性の熱交換器構造が実現可能である。
【0078】
図21〜図24は少ない材料支出とそれと結び付いて少ない材料費および僅かな重量とでの管底構成例を示す。
【0079】
図21の管底2010は、管止め稜2030を有する管受容切欠き2020の間に材料節約用に開口部2040として構成された切欠き部を有する。同じ理由から図22の管底2110では横切込み部2120として構成された切欠き部が設けられている。図23、図24の管底2210は管受容切欠き部2220の間で完全に分離されている。この場合管2230は場合によっては波形フィン2240のみによって安定される。
【0080】
図25は熱交換器2310の流路区域の他の接続パターン例を示しており、これは転向板2340の貫流・転向通路2320、2330の配列によって実現される。ここでは流路区域が1(下方)‐2(上方)‐3(下方)‐4(上方)‐5(下方)‐6(上方)の順番で互いに接続されている。各流路区域ごとに1つの管を設けることが可能である。しかし好ましくは1つの管が2つ以上の流路区域、例えば流路区域1、4、5もしくは流路区域2、3、6を含む。この実施例では扁平管はこの目的に特別良好に適している。図示したもの以外にも任意の他の流路区域接続パターンも考えられる。
【0081】
本発明が一部で蒸発器を例に説明された。しかし、本発明に係る熱交換器は別の用途にも適していることを指摘しておく。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】並流式蒸発器の分解組立図である。
【図2】蛇行セグメント(幅方向転向部)を有する蒸発器を示す。
【図3】U形管を有する蒸発器を示す。
【図4】図3の蒸発器のIV‐IV断面を示す。
【図5】図3の蒸発器のV‐V断面を示す。
【図6】直列に接続されたU形管(幅方向転向部)を有する蒸発器を示す。
【図7】熱交換器の横断面図である。
【図8】熱交換器の部分図である。
【図9】熱交換器の部分図である。
【図10】転向板を示す。
【図11】管底の部分図である。
【図12】管底の分解組立図である。
【図13】管底の横断面図である。
【図14】管底の縦断面図である。
【図15】管底を示す。
【図16】管底の横断面図である。
【図17】熱交換器の部分図である。
【図18】管底の横断面図である。
【図19】管底を示す。
【図20】管底を示す。
【図21】管底を示す。
【図22】管底を示す。
【図23】管底を示す。
【図24】熱交換器の部分図である。
【図25】管底の部分図である。
【符号の説明】
【0083】
1、40、70、90 蒸発器
2、3 扁平管
7、49、2240 波形フィン
8、24、50、74、92、130、1240、1350 底板
12、28、51、75、93、140、720、820、1360、2340 転向板
16、30、52、80、150、1020、1120、1370 蓋板
18a〜18f、64、65、85 冷媒出口開口部
19、81、82、160、170 集合箱
20、21、53、54、310、320 集合室
29a〜29f 連続的転向通路
41 蛇行セグメント
42、43、44、45、72、73 扁平管脚部
46、47、48 転向曲部
62、63 冷媒供給開口部
110、410、610、710、810、1310、2310 熱交換器
120、1330、1390 端部材
290、300 集合箱ハウジング
1010、1110、1210、1340、1800、2010、2110、2210 管底
1440、1450 稜
【出願人】 【識別番号】594042033
【氏名又は名称】ベール ゲーエムベーハー ウント コー カーゲー
【出願日】 平成20年3月18日(2008.3.18)
【代理人】 【識別番号】100074538
【弁理士】
【氏名又は名称】田辺 徹


【公開番号】 特開2008−180503(P2008−180503A)
【公開日】 平成20年8月7日(2008.8.7)
【出願番号】 特願2008−69340(P2008−69340)