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【発明の名称】 冷却装置
【発明者】 【氏名】山嵜 和幸

【氏名】今津 史郎

【氏名】中條 数美

【氏名】片岡 正紀

【要約】 【課題】熱交換の効率を長期に亘って高効率に維持できて、運転コストが低い冷却装置を提供すること。

【構成】冷却水ポンプ装置41を用いて、開放型冷却塔1から流出した冷却水を、冷凍機46を介して開放型冷却塔1に還流させて、冷却水を開放型冷却塔1と冷凍機46の間で循環させる。循環する冷却水の流量を、冷却水ポンプ装置41のインバータで制御する。水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機12を、循環する冷却水にマイクロナノバブルを含有させるように配置する。上記冷却水ポンプ装置41からの信号に基づいて、マイクロナノバブル発生機12で発生するマイクロナノバブルの発生量を制御する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開放型冷却塔と、
上記開放型冷却塔で冷却された冷却水が導入される冷凍機と、
上記開放型冷却塔と上記冷凍機との間に設けられて、上記冷却水を吸入して吐出して、その吐出する上記冷却水の流量を制御して、上記開放型冷却塔と上記冷凍機とを還流する上記冷却水の流量を制御可能な冷却水ポンプ装置と、
上記冷却水中にマイクロナノバブルを発生すると共に、上記マイクロナノバブルの発生量を調整する調整部を有するマイクロナノバブル発生機と
を備え、
上記冷却水ポンプ装置は、上記冷却水の吐出量に応じた上記マイクロナノバブルの所望の発生量を表す信号を、上記マイクロナノバブル発生機に出力する信号出力部を有することを特徴とする冷却装置。
【請求項2】
請求項1に記載の冷却装置において、
上記冷却水ポンプ装置は、上記冷凍機からの信号に基づいて上記冷却水の上記流量を制御することを特徴とする冷却装置。
【請求項3】
請求項1に記載の冷却装置において、
上記マイクロナノバブル発生機は、上記開放型冷却塔の外部または内部に配置された水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機であることを特徴とする冷却装置。
【請求項4】
請求項1に記載の冷却装置において、
上記開放型冷却塔の内部に水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機が設置されると共に、上記開放型冷却塔と上記冷凍機との間に、マイクロナノバブル発生装置が接続され、上記開放型冷却塔の内部にポリ塩化ビニリデン充填物が充填されている事を特徴とする冷却装置。
【請求項5】
請求項3に記載の冷却装置において、
上記開放型冷却塔の内部における上記冷却水の流出側に冷却塔水槽を有すると共に、上記冷却塔水槽内に電気伝導度計を有し、
上記水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機の上記調整部は、上記電気伝導度計からの信号に基づいて制御されることを特徴とする冷却装置。
【請求項6】
請求項3に記載の冷却装置において、
上記調整部は、上記水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機のモーターであり、
上記モーターの回転数は、上記冷却水ポンプ装置からの信号に基づいて制御されることを特徴とする冷却装置。
【請求項7】
請求項4に記載の冷却装置において、
上記開放型冷却塔と上記冷凍機との間に、上記開放型冷却塔側から上記冷却水ポンプ装置と上記マイクロナノバブル発生装置とが順次接続され、
上記マイクロナノバブル発生装置が発生するマイクロナノバブルの発生量は、上記冷却水ポンプ装置からの信号に基づいて制御されていることを特徴とする冷却装置。
【請求項8】
請求項1に記載の冷却装置において、
上記開放型冷却塔は、散水貯槽と、この散水貯槽の下方に位置すると共に、充填材が配置されている中間部と、この中間部の下方に位置する冷却塔水槽とを有し、
上記散水貯槽および上記冷却塔水槽には、ひも状型ポリ塩化ビニリデン充填物が充填されていることを特徴とする冷却装置。
【請求項9】
請求項1に記載の冷却装置において、
上記開放型冷却塔は、散水貯槽と、この散水貯槽の下方に位置すると共に、充填材が配置されている中間部と、この中間部の下方に位置する冷却塔水槽とを有し、
上記散水貯槽および上記冷却塔水槽には、リング型ポリ塩化ビニリデン充填物が充填されていることを特徴とする冷却装置。
【請求項10】
請求項1に記載の冷却装置において、
上記開放型冷却塔は、散水貯槽と、この散水貯槽の下方に位置すると共に、充填材が配置されている中間部と、この中間部の下方に位置する冷却塔水槽とを有し、
上記散水貯槽および上記冷却塔水槽には、活性炭を収容した網袋が配置されていることを特徴とする冷却装置。
【請求項11】
請求項1に記載の冷却装置において、
上記マイクロナノバブル発生機に接続されたオゾン発生機を備えることを特徴とする冷却装置。
【請求項12】
請求項1に記載の冷却装置において、
開放型冷却塔からの上記冷却水が導入されると共に、ひも状型ポリ塩化ビニリデン充填材が充填された充填材槽と、
上記充填材槽からの上記冷却水が導入されると共に、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機が配置されたマイクロナノバブル発生槽と
を備え、
上記マイクロナノバブル発生槽からの上記冷却水が、上記開放型冷却塔に導入されるようになっていることを特徴とする冷却装置。
【請求項13】
請求項1に記載の冷却装置において、
開放型冷却塔からの上記冷却水が導入されると共に、リング型ポリ塩化ビニリデン充填材が充填された充填材槽と、
上記充填材槽からの上記冷却水が導入されると共に、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機が配置されたマイクロナノバブル発生槽と
を備え、
上記マイクロナノバブル発生槽からの上記冷却水が、上記開放型冷却塔に導入されるようになっていることを特徴とする冷却装置。
【請求項14】
請求項1に記載の冷却装置において、
開放型冷却塔からの上記冷却水が導入されると共に、活性炭を収容した網袋が配置された充填材槽と、
上記充填材槽からの上記冷却水が導入されると共に、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機が配置されたマイクロナノバブル発生槽と
を備え、
上記マイクロナノバブル発生槽からの上記冷却水が、上記開放型冷却塔に導入されるようになっていることを特徴とする冷却装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、物質を冷却する冷却装置に関する。本発明は、特に、冷却塔と冷凍機とを有し、冷却水としてマイクロナノバブルを含有してなるマイクロバブル含有冷却水を用いた冷却装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、物質を冷却する冷却装置としては、様々な産業分野で使用されている冷却塔と冷却機とを有するものがある。
【0003】
冷却塔は、丸型と角型等の種類があって、水などの熱媒体を大気と直接または間接的に接触させて冷却する熱交換器の一種であり、屋外に設置されるようになっている。ここで、冷却塔は、屋外に設置されるから、冷却水は、水温が細菌やアメーバなどの微生物の増殖に適した温度である場合が多く、人体に有害なレジオネラ属菌も繁殖し易い環境にある。このため、冷却塔からエアロゾル(微少な液体または固体の粒子)が、空中に飛散しても、人体に影響がでないように、冷却塔内の冷却水を水質管理する必要がある。このため、冷却塔の使用期間中は、レジオネラ属菌の増殖を抑制するため、殺菌剤を継続的に添加している場合が一般的であり、殺菌剤(薬剤)としては、塩素剤等が使用されている。
【0004】
ここで、洗浄及び殺菌の効果を維持するために、水処理を行っている場合がある。冷却水が濃縮しすぎると、冷却装置内に、スケール、スライムまたは腐蝕が発生して、洗浄や殺菌の効果が急激に低くなる。この対策として、冷却水を強制ブローして、水を補給することが行われており、濃縮を抑制するようにしている。また、一般的に、スケール、スライムおよび腐蝕防止用の薬剤を適正な濃度で投入することによって、スケール、スライムまたは腐蝕が発生を抑制するようにしている。
【0005】
一方、冷凍機は、熱交換部分を有する熱源設備であり、ヒートポンプとも呼ばれている。冷凍機は、温度を下げるために、温度の低い部分から温度の高い部分へ熱を移動させるようになっている。冷凍機を、長期に亘って使用運転していると、熱交換部分にスケールが発生して、熱交換効率が低下する。このため、熱交換部分の洗浄や、分解等のメンテナンス作業を行うことが必要不可欠になっている。
【0006】
ところで、従来、ナノバブルを利用する方法およびナノバブル使用装置としては、特開2004−121962号公報(特許文献1)に記載されているものがある。
【0007】
この方法および装置は、ナノバブルが有する次の作用効果、すなわち、浮力の減少、表面積の増加、表面活性の増大、局所高圧場の生成、および、静電分極の実現による界面活性作用および殺菌作用等の特性を活用したものである。上記公報は、上記複数の作用効果の相乗効果によって、汚れ成分の吸着機能、物体表面の高速洗浄機能および殺菌機能を、向上させることができて、各種物体を、高機能、かつ、低環境負荷で洗浄することができ、汚濁水の浄化を行うことができることを開示している。
【0008】
また、従来、他のナノバブルを使用した方法としては、特開2003−334548号公報(特許文献2)に記載されたナノ気泡の生成方法がある。
【0009】
この方法は、液体中において、液体の一部を分解ガス化する工程、および、液体中で超音波を印加する工程を有するか、または、液体の一部を分解ガス化する工程、液体の一部を分解ガス化する工程、および、超音波を印加する工程を有している。上記公報には、この方法を使用すると、ナノ気泡を効率的に発生させることができることが開示されている。
【0010】
また、従来、更なるナノバブルを使用した装置としては、特開2004−321959号公報(特許文献3)に記載されたオゾンマイクロバブルを利用する廃液の処理装置がある。
【0011】
この装置は、マイクロバブル発生装置に、オゾン発生装置で生成したオゾンガスと、廃液とを供給するようになっている。上記廃液は、処理層の下部から抜き出されて、加圧ポンプを介して、マイクロバブル発生装置に供給されるようになっている。また、生成したオゾンマイクロバブルを、ガス吹き出しパイプの開口部より処理槽内の廃液中に通気するようになっている。
【0012】
しかしながら、上記三つの公報には、冷却装置と、マイクロナノバブルとの関係について何等ふれられていないことからも明らかなように、冷却装置に、マイクロナノバブルを導入できるのか、また、マイクロナノバブルに、冷却装置に導入できたとして、良い作用効果を得られるのか否かが、不明となっている(例えば、マイクロナノバブルによって、細菌が繁殖して、冷却水が汚染する等の悪影響があらわれる可能性がないともいえない)。
【0013】
以上述べたように、従来、冷却装置では、冷却装置を長く運転していると、冷凍装置の熱交換の効率が低下して、冷却装置の熱交換の効率を長期に亘って高効率に維持できない、すなわち、良好な性能を長期に亘って維持できないと共に、省エネを達成できない。さらに、冷却塔においては、細菌やアメーバ等の微生物の増殖を抑制するために、スケール、スライム、および、腐蝕防止用の薬剤を多量に使用しなければならず、運転コスト(ランニングコスト)が高くなる。しかしながら、それらの問題に対処する効果的な手法がわからず、それらの問題に対処する効果的な手法が所望されている。
【特許文献1】特開2004−121962号公報
【特許文献2】特開2003−334548号公報
【特許文献3】特開2004−321959号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
そこで、この発明の課題は、熱交換の効率を長期に亘って高効率に維持できて、運転コストが低い冷却装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記課題を解決するため、本発明の冷却装置は、
開放型冷却塔と、
上記開放型冷却塔で冷却された冷却水が導入される冷凍機と、
上記開放型冷却塔と上記冷凍機との間に設けられて、上記冷却水を吸入して吐出して、その吐出する上記冷却水の流量を制御して、上記開放型冷却塔と上記冷凍機とを還流する上記冷却水の流量を制御可能な冷却水ポンプ装置と、
上記冷却水中にマイクロナノバブルを発生すると共に、上記マイクロナノバブルの発生量を調整する調整部を有するマイクロナノバブル発生機と
を備え、
上記冷却水ポンプ装置は、上記冷却水の吐出量に応じた上記マイクロナノバブルの所望の発生量を表す信号を、上記マイクロナノバブル発生機に出力する信号出力部を有することを特徴としている。
【0016】
従来、開放型冷却塔では、大気中の粉塵・汚染物質で冷却水が汚染されたり、蒸発による濃縮があるため、定期的に一定量の冷却水の入れ替えが必要である。ここで、開放型冷却塔において、冷却水の中で、藻類や原生動物が繁殖してレジオネラの繁殖環境を形成し、熱交換時に発生するエアロゾルがレジオネラ症の感染源となることがある。
【0017】
本発明者は、冷却水にマイクロナノバブルを含有させると、冷却効率を高くできると共に、運転コストを格段に低減できることを発見した。また、本発明者は、冷却水にマイクロナノバブルを含有させると、冷却水の水質を、優れたものにすることができること、すなわち、冷却水にマイクロナノバブルを含有させても、冷却水に細菌が繁殖することがなく、逆に、冷却水を浄化できること、を発見した。
【0018】
本発明によれば、マイクロナノバブル発生機で冷却水にマイクロナノバブルを含有させることができるから、冷却水の中に、藻類や原生動物が繁殖することを防止できて、レジオネラの繁殖環境が形成されることを防止できる。したがって、熱交換時に発生するエアロゾルがレジオネラ症の感染源となることを防止できる。
【0019】
また、本発明によれば、マイクロナノバブルの発生量が、冷却水ポンプ装置からの信号に基づいて制御されているから、循環している冷却水の流量に基づいてマイクロナノバブルの発生量を調整することができる。したがって、冷却水に含有されるマイクロナノバブルの量が不足したり過剰になることを抑制でき、運転コストを低減することができると共に、開放型冷却塔および冷凍機にスケールやスライムが発生することを確実に防止することができる。また、冷却水にマイクロナノバブルが混入しているから、開放型冷却塔や冷凍機の熱交換効率を効率的に高めることができる。
【0020】
また、一実施形態の冷却装置は、上記冷却水ポンプ装置が、上記冷凍機からの信号に基づいて上記冷却水の上記流量を制御する。
【0021】
上記実施形態によれば、上記冷却水ポンプ装置が、上記冷凍機からの信号に基づいて上記冷却水の上記流量を制御するから、冷凍機の冷凍能力が不足しているときには、上記冷却水の上記流量を多くすることができる一方、上記冷凍機の冷凍能力が過剰であるときには、上記冷却水の上記流量を小さくすることができる。すなわち、上記冷凍機の冷凍能力を常時適切なものにすることができる。
【0022】
また、一実施形態の冷却装置は、上記マイクロナノバブル発生機が、上記開放型冷却塔の外部または内部に配置された水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機である。
【0023】
上記実施形態によれば、上記マイクロナノバブル発生機が、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機であるから、冷却水に含有させるマイクロナノバブルの量を容易かつ正確に変動させることができる。また、冷却水に大量のマイクロナノバブルを含有させることができる。
【0024】
また、一実施形態の冷却装置は、上記開放型冷却塔の内部に水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機が設置されると共に、上記開放型冷却塔と上記冷凍機との間に、マイクロナノバブル発生装置が接続され、上記開放型冷却塔の内部にポリ塩化ビニリデン充填物が充填されている。
【0025】
従来、開放型冷却塔の内部に樹連される充填材としては、塩化ビニール製の波板が一般である。しかしながら、塩化ビニール製の波板は、冷却水中の有機物に対する水処理能力が充分ではなかった。また、従来の塩化ビニール製の波板は、生物膜がある程度形成される特性を有する一方、時として、形成された生物膜が剥離して、冷却水の水質を悪化させることがあった。
【0026】
これに対して、本発明者は、ポリ塩化ビニリデン充填物は、微生物を長く付着させることができて、微生物が剥離することが殆どないことを見出した。また、ポリ塩化ビニリデン充填物には、マイクロナノバブルが、付着し易くて、冷却水が、より空気に近づいて、熱交換前外気との熱交換効率を向上させることができることを見出した。
【0027】
上記実施形態によれば、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機と、マイクロナノバブル発生装置とを有するから、冷却水に広範で多種類のマイクロナノバブル(冷却水に存在するバブルの径の範囲が広く、かつ、径が異なるバブルを違う種類のバブルとしたとき、バブルの種類が多いということ)を発生させることができて、浄化性能や熱交換性能等の性能を格段に向上させることができる。
【0028】
また、開放型冷却塔の内部に、繊維状のポリ塩化ビニリデン充填物が充填されているので、ポリ塩化ビニリデン充填物にマイクロナノバブルを付着させることができて、空気としての外気と、冷却水との熱交換効率を更に向上させることができる。
【0029】
また、繊維状のポリ塩化ビニリデン充填物に適量の微生物を繁殖させることができるから、冷却水を微生物処理することができて、冷却水の水質を向上させることができる。
【0030】
また、一実施形態の冷却装置は、上記開放型冷却塔の内部における上記冷却水の流出側に冷却塔水槽を有すると共に、上記冷却塔水槽内に電気伝導度計を有し、上記水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機の上記調整部は、上記電気伝導度計からの信号に基づいて制御されるようになっている。
【0031】
上記実施形態によれば、マイクロナノバブルが発生しやすい条件の時に、より多くのマイクロナノバブルを発生させることができる一方、マイクロナノバブルが発生しにくい条件の時に、発生させるマイクロナノバブルの量を少なくすることができる。したがって、冷却装置を、効率的に運転することができて、冷却水中に含有させるマイクロナノバブルの量を多くすることと、運転コストを小さくすることの両方を実現することができる。
【0032】
また、一実施形態の冷却装置は、上記調整部が、上記水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機のモーターであり、上記モーターの回転数が、上記冷却水ポンプ装置からの信号に基づいて制御されるようになっている。
【0033】
上記実施形態によれば、冷却水が多く必要な時に、マイクロナノバブルを多く含有した冷却水を供給できて、開放型冷却塔や冷凍機の熱交換効率を高めることができると共に、開放型冷却塔や冷凍機の運転コストを低減することができる。また、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機の運転を適切なものに調整できて、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機の運転コストを低減することができる。
【0034】
また、一実施形態の冷却装置は、上記開放型冷却塔と上記冷凍機との間に、上記開放型冷却塔側から上記冷却水ポンプ装置と上記マイクロナノバブル発生装置とが順次接続され、上記マイクロナノバブル発生装置が発生するマイクロナノバブルの発生量は、上記冷却水ポンプ装置からの信号に基づいて制御されている。
【0035】
上記実施形態によれば、マイクロナノバブルの含有率が高いマイクロナノバブル含有冷却水を短時間に大量に生成することができて、冷凍機の熱交換効率を向上させることができる。
【0036】
また、一実施形態の冷却装置は、上記開放型冷却塔が、散水貯槽と、この散水貯槽の下方に位置すると共に、充填材が配置されている中間部と、この中間部の下方に位置する冷却塔水槽とを有し、上記散水貯槽および上記冷却塔水槽には、ひも状型ポリ塩化ビニリデン充填物が充填されている。
【0037】
上記実施形態によれば、散水貯槽および冷却塔水槽に、繊維状かつ表面積が格段に広いひも状型ポリ塩化ビニリデン充填物を充填しているので、ひも状型ポリ塩化ビニリデン充填物により多くのマイクロナノバブルを付着させることができる。したがって、空気としての外気と、冷却水との熱交換の効率を、向上させることができる。
【0038】
また、一実施形態の冷却装置は、上記開放型冷却塔が、散水貯槽と、この散水貯槽の下方に位置すると共に、充填材が配置されている中間部と、この中間部の下方に位置する冷却塔水槽とを有し、上記散水貯槽および上記冷却塔水槽には、リング型ポリ塩化ビニリデン充填物が充填されている。
【0039】
上記実施形態によれば、散水貯槽および冷却塔水槽に、繊維状かつ表面積が格段に広いリング型ポリ塩化ビニリデン充填物を充填しているので、リング型ポリ塩化ビニリデン充填物により多くのマイクロナノバブルを付着させることができる。したがって、空気としての外気と、冷却水との熱交換の効率を、向上させることができる。
【0040】
また、一実施形態の冷却装置は、上記開放型冷却塔が、散水貯槽と、この散水貯槽の下方に位置すると共に、充填材が配置されている中間部と、この中間部の下方に位置する冷却塔水槽とを有し、上記散水貯槽および上記冷却塔水槽には、活性炭を収容した網袋が配置されている。
【0041】
上記実施形態によれば、散水貯槽および冷却塔水槽に活性炭を収容した網袋を配置しているから、冷却水中の有機物を活性炭で吸着処理し、また活性炭に繁殖した微生物で、活性炭が吸着した有機物を分解できる。また、このことにより、活性炭の再生を、人為的にではなくて、自動的に行うことができて、冷却水の合理的な水処理ができる。また、微生物分解により、冷却水の水質を格段に向上させることができて、開放型冷却塔や冷凍機の性能を向上させることができる。
【0042】
また、一実施形態の冷却装置は、上記マイクロナノバブル発生機に接続されたオゾン発生機を備える。
【0043】
冷却水に供給される冷却水原水の水質が特に悪い場合、開放型冷却塔においてスケールやスライムの発生が特に多くなる。上記実施形態によれば、冷却水にオゾンマイクロナノバブルを含有させることができて、オゾンマイクロナノバブルにより冷却水を強力に酸化することができる。したがって、開放型冷却塔におけるスケールやスライムの発生を防止することができる。また、オゾンマイクロナノバブルは、通常のオゾン水と異なり、冷却水の中に長期に亘って存在することができるから、酸化作用を長く持続することができて、冷却水の水質を長期に亘って良好な状態にすることができる。
【0044】
また、一実施形態の冷却装置は、開放型冷却塔からの上記冷却水が導入されると共に、ひも状型ポリ塩化ビニリデン充填材が充填された充填材槽と、上記充填材槽からの上記冷却水が導入されると共に、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機が配置されたマイクロナノバブル発生槽とを備え、上記マイクロナノバブル発生槽からの上記冷却水が、上記開放型冷却塔に導入されるようになっている。
【0045】
上記実施形態によれば、充填材槽内のひも状型ポリ塩化ビニリデン充填物に多量に繁殖していると共に、マイクロナノバブルで活性化している微生物で、冷却水中の有機物を、分解除去することができる。したがって、冷却水の水質を向上させることができる。
【0046】
また、一実施形態の冷却装置は、開放型冷却塔からの上記冷却水が導入されると共に、リング型ポリ塩化ビニリデン充填材が充填された充填材槽と、上記充填材槽からの上記冷却水が導入されると共に、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機が配置されたマイクロナノバブル発生槽とを備え、上記マイクロナノバブル発生槽からの上記冷却水が、上記開放型冷却塔に導入されるようになっている。
【0047】
上記実施形態によれば、充填材槽内のリング型ポリ塩化ビニリデン充填物に多量に繁殖していると共に、マイクロナノバブルで活性化している微生物で、冷却水中の有機物を、分解除去することができる。したがって、冷却水の水質を向上させることができる。
【0048】
また、一実施形態の冷却装置は、開放型冷却塔からの上記冷却水が導入されると共に、活性炭を収容した網袋が配置された充填材槽と、上記充填材槽からの上記冷却水が導入されると共に、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機が配置されたマイクロナノバブル発生槽とを備え、上記マイクロナノバブル発生槽からの上記冷却水が、上記開放型冷却塔に導入されるようになっている。
【0049】
上記実施形態によれば、充填材槽内に網袋に収容された状態の活性炭が充填されているから、冷却水中の有機物を、吸着でき、さらに、活性炭に多量に繁殖していると共に、マイクロナノバブルで活性化している微生物で、活性炭に吸着された有機物を、分解除去することができる。したがって、冷却水の水質を向上させることができる。また、冷却水の水質が格段に向上するから、開放型冷却塔や冷凍機の熱交換性能を向上させることができる。また、活性化している微生物で、活性炭に吸着された有機物を、分解除去することができるから、活性炭を自発的に再生することができる。したがって、人為的に活性炭を再生する必要がないから、冷却装置のメンテナンスコストを低減することができる。
【発明の効果】
【0050】
本発明の冷却装置によれば、マイクロナノバブルの発生量が、冷却水ポンプ装置からの信号に基づいて制御されているから、循環している冷却水の流量に基づいてマイクロナノバブルの発生量を調整することができる。したがって、冷却水に含有されるマイクロナノバブルの量が不足したり過剰になることを抑制できるから、運転コストを低減することができると共に、開放型冷却塔および冷凍機にスケールやスライムが発生することを防止することができる。また、開放型冷却塔や冷凍機にスケールが発生することを抑制できるから、開放型冷却塔や冷凍機の熱交換効率を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0051】
以下、本発明を図示の形態により詳細に説明する。
【0052】
(第1実施の形態)
図1は、本発明の第1実施形態の冷却装置を示す模式図である。
【0053】
この冷却装置は、開放型冷却塔1、冷却水ポンプ装置41、冷凍機46、それらを連結している配管、および、付属機器を備える。
【0054】
上記開放型冷却塔1は、上部32、中間部2および下部3で構成されている。上部32は、二つの散水貯槽4およびファン5で構成されている。上記二つの散水貯槽4は、水平方向に離間配置されている。散水貯槽4の底面には、散水口18が形成されており、散水貯槽4から鉛直方向下方に冷却水が散水されるようになっている。上記ファン5は、二つの散水貯槽4の間に配置されている。上記ファン5は、中間部2内の空気を略鉛直方向に中間部2の外部に移動させるようになっている。
【0055】
上記中間部2は、充填材配置空間と、冷却水の飛散防止用のルーバー7とから構成されている。充填材配置空間には、充填材である多数のひも状型ポリ塩化ビニリデン充填材28が充填されている。上記多数のひも状型ポリ塩化ビニリデン充填材28は、上記散水貯槽4の下方に、鉛直方向に延在するように配置されている。上記多数のひも状型ポリ塩化ビニリデン充填材28には、散水貯槽4から冷却水が供給されるようになっている。
【0056】
上記ルーバー7は、二つの散水貯槽4の夫々における、水平方向のファン5の側とは反対側の端部の下方に配置されている。上記ルーバー7は、ひも状型ポリ塩化ビニリデン充填材28が充填されている領域から冷却水が飛散することを防止するようになっている。
【0057】
上記ひも状型ポリ塩化ビニリデン充填材28には、時間の経過とともに、微生物が安定的に繁殖する。ひも状型ポリ塩化ビニリデン充填材28に繁殖した微生物は、冷却水に工場等から放出された有機物を含んだ空気が溶解することによって、冷却水中に取り込まれた有機物を、微生物処理して分解するようになっており、冷却水の水質を向上させるようになっている。
【0058】
尚、ひも状型ポリ塩化ビニリデン充填材28に繁殖する微生物濃度は、排水処理における接触酸化槽での微生物濃度ほど高濃度ではなく、微生物を肉眼で確認できるか、できないかといった水準になっている。すなわち、ひも状型ポリ塩化ビニリデン充填材28に繁殖する微生物濃度は、ひも状型ポリ塩化ビニリデン充填材に繁殖した微生物で排水処理を行う場合と比較して、低濃度になっている。
【0059】
後に詳述するように、多数のひも状型ポリ塩化ビニリデン充填材28には、マイクロナノバブルが付着するように、ひも状型ポリ塩化ビニリデン充填材28に、マイクロナノバブルを供給するようになっている。ひも状型ポリ塩化ビニリデン充填材28に、マイクロナノバブルを供給すると共に、散水貯槽4から冷却水を散水して、冷却水と空気との熱交換効率を向上させるようになっている。
【0060】
尚、上記マイクロナノバブルを次のように定義する。すなわち、通常のバブル(気泡)は水の中を上昇して、ついには表面でパンとはじけて消滅するバブルであり、マイクロバブルは、直径が10μm以上〜50μm以下の気泡径を有する気泡で、水中で収縮していき、ついには消滅(完全溶解)してしまうバブルである。また、ナノバブルは、マイクロバブルよりさらに小さいバブル(直径が200nm以下の直径を有する気泡)でいつまでも水の中に存在することが可能なバブルである。本明細書では、マイクロナノバブルを、上記説明のマイクロバブルと、上記説明のナノバブルとが混合したバブルとして定義する。
【0061】
上記下部3は、冷却塔水槽9、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機12および電気伝導度計11を有する。水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機12および電気伝導度計11は、冷却塔水槽9内に設置されている。上記電気伝導度計11は、冷却塔水槽9内の冷却水の電気伝導度を測定するようになっている。
【0062】
さらに、この冷却装置は、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機12の付属品を有している。詳しくは、この冷却装置は、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機12に空気を供給するためのブロワー35、マイクロナノバブルの発生量を調整するニードルバルブ34、空気吸い込み配管33、および、空気吸い込管38を有する。上記水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機12は、ブロワー35からの空気を高速で回転切断して、マイクロナノバブルを発生させるようになっている。
【0063】
上記水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機12には、電気伝導度調節計14が、配線で電気接続されている。電気伝導度調節計14は、電気伝導度計11からの信号を受信するようになっている。電気伝導度調節計14は、電気伝導度計11からの信号に基づいて、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機12のモーターの回転数を調整するための信号を、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機12に発信するようになっている。また、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機12が電気伝導度調節計14から信号を受信すると、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機12のモーターの回転数が制御されて、冷却塔水槽9内の冷却水内の冷却水中に所望の量のマイクロナノバブルを発生させるようになっている。上記モーターは、マイクロナノバブル発生機である水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機12の調整部を構成している。
【0064】
電気伝導度計11の測定値が高い場合、冷却水中の溶解イオン量が増加して、マイクロナノバブルが発生し易くなる。電気伝導度計11の測定値が高い場合、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機12のモーター回転数を大きくすることによって、マイクロナノバブルを多量に発生させるようにする。図1に示すように、下部3の外部には、冷却塔水槽9の冷却水を上部32の散水貯槽4に移送するための散水ポンプ10が設置されており、散水ポンプ10で、冷却水を常時上部32と下部3の間で循環させるようになっている。電気伝導度計11の測定値が高い場合、マイクロナノバブルを含有してなるマイクロナノバブル含有冷却水を、散水貯槽4を介してひも状型ポリ塩化ビニリデン充填材28に散水することによって、ひも状型ポリ塩化ビニリデン充填材28に、マイクロナノバブルを多量に付着させるようになっている。
【0065】
したがって、電気伝導度計11の測定値が高い場合に、開放型冷却塔1の性能を、自発的かつ格段に向上させることができるようになっている。詳しくは、冷却塔水槽9内の電気伝導率が高い場合には、多数のひも状型ポリ塩化ビニリデン充填材28に、マイクロナノバブルを大量に付着させた状態で、冷却水を散水させることができるから、冷却水と空気との熱交換効率を格段に向上させることができるようになっている。
【0066】
また、洗浄効果を有するマイクロナノバブルを大量に発生させることができ、かつ、大量に発生させたマイクロナノバブルによって、有機物を分解する微生物を活性化できるから、開放型冷却塔1内でのスケールやスライムの発生を、効率的に抑制でき、冷凍機46内の熱交換器に対しても、スケールの発生を、効率的に抑制できるようになっている。
【0067】
一方、冷却塔水槽9内の電気伝導率が低い場合は、マイクロナノバブルが効率良く発生しないので、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機12のモーター回転数を減少させるようにして、省エネ運転を行うようになっている。
【0068】
上記冷却塔水槽9には、略水平方向に延在する多孔板15が配置されており、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機12は、多孔板15の上に設置されている。多孔板15は、ステンレスやプラスチックからなっている。尚、多孔板15が、ステンレスおよびプラスチック以外の材質で形成されていても良いことは言うまでもない。上記水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機12の設置板として、多孔板15を採用することにより、冷却水が、散水ポンプ10の吸い込み側に移動できるようにしている。
【0069】
開放型冷却塔1は、そのシステムがシンプルな方が、管理し易くて好都合であることは言うまでもない。第1実施形態によれば、マイクロナノバブル発生機として、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機12を用いているから、マイクロナノバブル発生システムにおけるマイクロナノバブル発生機以外の付属品を、マイクロナノバブルを発生するための空気を供給するための空気吸い込み管33、供給される空気の量を正確に制御するためのニードルバルブ34、空気を供給するためのブロワー35、および、空気吸い込管38で構成することができる。そして、マイクロナノバブル発生システムを、マイクロナノバブル発生機(図示せず)と、循環ポンプ(図示せず)とを有する従来のマイクロナノバブル発生システムと比較して、格段に単純かつ簡素なものにすることができる。したがって、マイクロナノバブル発生システムの管理を、容易かつ低コストで行うことができる。また、上記従来のマイクロナノバブル発生システムと比較して、多量のマイクロナノバブルを発生させることができる。
【0070】
上記水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機12の空気吸い込み量は、従来のマイクロナノバブル発生システムと比較して多く、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機12は、多量のマイクロナノバブルを発生できる。ここで、開放型冷却塔1において、循環水量を大きくし、かつ、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機12を使用することによって、マイクロナノバブル発生機一台当たりのマイクロナノバブル発生量を、マイクロナノバブル発生機として、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機を使用しなかった場合と比較して、格段に多くすることができる。
【0071】
また、多数のひも状型ポリ塩化ビニリデン充填材28に多量のマイクロナノバブルが付着している場合、外気と熱交換を行う材料がより空気に近づくので、外気の熱交換を、効率良く行うことができるようになる。したがって、第1実施形態のように、ファン5を駆動して、熱交換前外気17を、開放型冷却塔1の中間部2のルーバー7を通過させて、多数のひも状型ポリ塩化ビニリデン充填材28部分に導入すると共に、昼間部2から流出することにより、外気の熱交換を、効率良く行うことができる。
【0072】
開放型冷却塔1の後段には、開放型冷却塔1の側から、冷却水ポンプ装置41、マイクロナノバブル発生装置であるマイクロナノバブル発生ユニット25、および、冷凍機46が順次配置されている。言い換えると、マイクロナノバブル含有冷却水は、開放型冷却塔1、冷却水ポンプ装置41、マイクロナノバブル発生ユニット25、冷凍機46、開放型冷却塔1の順に循環するようになっている。尚、冷却水ポンプ装置を、マイクロナノバブル含有冷却水が、開放型冷却塔、冷凍機、冷却水ポンプ装置、開放型冷却塔の順に循環するように、配置しても良いことは、言うまでもない。
【0073】
上記冷却塔水槽9中の冷却水は、入り口側配管にストレーナー40を有する冷却水ポンプ装置41によって、マイクロナノバブル発生ユニット25に導入されて、冷却水にマイクロナノバブルが追加含有されるようになっている。そして、マイクロナノバブルが追加含有された冷却水は、冷凍機46に送水されるようになっている。
【0074】
冷却水ポンプ装置41は、本体部(図示しない)と、制御部(図示しない)とからなる。上記本体部は、モーターを有する一方、上記制御部は、モーターの回転数を制御するインバータと、信号を入力する信号入力部としての入力端子と、信号を出力する信号出力部としての出力端子とを有する。上記入力端子には、冷凍機46および電気伝導度調節計14から信号が入力されるようになっている一方、上記出力端子から、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機12および後述の循環ポンプ26に信号が出力されるようになっている。
【0075】
冷却水ポンプ装置41は、開放型冷却塔1から流出した冷却水を、冷凍機46を介して開放型冷却塔1に還流させて、冷却水を開放型冷却塔1と冷凍機46の間で循環させるようになっている。冷却水ポンプ装置41は、循環する冷却水の流量をインバータによって制御するようになっている。上記冷却水ポンプ装置41は、冷凍機46からの信号に基づいて、冷却水の流量を制御するようになっていると共に、マイクロナノバブルの発生量を表す信号を、冷却水ポンプ装置41の冷却水の吐出量に基づいて水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機12に出力するようになっている。
【0076】
このことから、冷凍機46の冷凍能力が不足しているときには、冷却水の流量を大きくすることができる一方、冷凍機46の冷凍能力が過剰であるときには、冷却水の流量を小さくすることができる。すなわち、冷凍機46の冷凍能力を常時適切なものにすることができる。また、マイクロナノバブルの発生量が、冷却水ポンプ装置からの信号に基づいて制御されているから、循環している冷却水の流量に基づいてマイクロナノバブルの発生量を調整することができる。したがって、冷却水に含有されるマイクロナノバブルの量が不足したり過剰になることを抑制でき、運転コストを低減することができると共に、開放型冷却塔1および冷凍機46にスケールやスライムが発生することを確実に防止することができる。また、冷却水にマイクロナノバブルが混入しているから、開放型冷却塔1や冷凍機46の熱交換効率を効率的に高めることができる。
【0077】
尚、上記冷却水ポンプ装置41は、設定によって、電気伝導度調節計14からの信号に基づいて、冷却水の流量を制御することも可能な構成になっている。
【0078】
また、上述のように、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機12のモーターの回転数を、電気伝導度調節計14からの信号によって、制御するようになっていた。このことから、第1実施形態では、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機12のモーターの回転数を、冷却水ポンプ装置41によって、制御し、さらに、電気伝導度調節計14からの信号によって、制御するようになっている。このように、第1実施形態では、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機12のモーターの回転数を、2段階で制御することにより、マイクロナノバブルの発生量を精密に調整するようになっている。
【0079】
マイクロナノバブル発生ユニット25は、配管途中に容易に設置可能となるように、二つのフランジ36を有している。上記冷却水ポンプ装置41によって、冷却水を容易にマイクロナノバブル発生ユニット25に導入できるようになっている。また、マイクロナノバブル発生ユニット25の内部には、旋回流方式のマイクロナノバブル発生機49が固定設置されている。一方、マイクロナノバブル発生ユニット25の外部には、循環ポンプ26が設置されており、循環ポンプ26で冷却水をマイクロナノバブル発生機49に圧送するようになっている。マイクロナノバブル発生機49には、空気を適正量導入するために、マイクロナノバブル発生機49に近い側から、ニードルバルブ37、空気吸い込み管38および図示しない空気配管が、順に接続されている。上記マイクロナノバブル発生ユニット25が発生するマイクロナノバブルの発生量は、信号線24を介して冷却水ポンプ装置41からの制御信号が出力された循環ポンプ26によって制御されるようになっている。
【0080】
開放型冷却塔1から流出すると共に、マイクロバブルを含有してなるマイクロナノバブル含有冷却水は、マイクロナノバブル発生ユニット25で、マイクロナノバブルが追加含有されるようになっており、マイクロナノバブルが追加含有された状態で、冷凍機46に導入されるようになっている。
【0081】
冷凍機46の内部には、凝縮器内熱交換器44と、蒸発器内熱交換器45とが設置されている。蒸発器内熱交換器45の一端は、冷水還配管48に接続されている一方、蒸発器内熱交換器45の他端は、冷水往配管47に接続されている。
【0082】
マイクロナノバブルが含有していない冷却水を用いて、冷凍機46の運転を長く継続させていると、凝縮器内熱交換器44および蒸発器内熱交換器45に、スケールが発生して、熱交換効率が低下する。しかしながら、本発明者は、マイクロナノバブルを含有してなるマイクロナノバブル含有冷却水を用いた場合、冷凍機46の運転を長く継続させたとしても、凝縮器内熱交換器44および蒸発器内熱交換器45に、殆どスケールが発生せずに、熱交換効率が、運転当初と同じ性能で維持されることを発見した。これは、マイクロナノバブルが有している大きな洗浄効果によるものであると考えられる。
【0083】
図1に示すように、縮器内熱交換器44を出たマイクロナノバブル含有冷却水は、冷却水往配管43およびバルブ19を介して、開放型冷却塔1の散水貯槽4に移送されるようになっている。
【0084】
尚、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機12は、市販されているものならば、メーカーを限定するものではない。例えば、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機としては、野村電子工業株式会社製の製品等を使用できる。また、マイクロナノバブル発生ユニット25におけるマイクロナノバブル発生機49としては、ナノプラネット研究所の製品を使用できる。水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機およびマイクロナノバブル発生機は、目的に従って適宜選定されれば良いことは、言うまでもない。
【0085】
第1実施形態の冷却装置によれば、開放型冷却塔1内に水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機12を設置し、さらに、冷却水ポンプ装置41の出口配管にマイクロナノバブル発生機49(マイクロナノバブルユニット25内にマイクロナノバブル発生機49を設置)を取り付けて、冷却水としてマイクロナノバブル含有冷却水を使用して、配管で連結している開放型冷却塔1と冷凍機46とを運転しているので、開放型冷却塔1における、マイクロナノバブル含有冷却水と、空気との接触に起因して、冷却効率を格段にアップさせることができる。
【0086】
また、上記第1実施形態の冷却装置よれば、開放型冷却塔1、冷凍機46、および、冷却水ポンプ装置41を有するシステムにおいて、マイクロナノバブル含有冷却水を、循環させているから、開放型冷却塔1、冷凍機46での熱交換部分での熱交換効率を向上させることができる。
【0087】
また、開放型冷却塔1、冷凍機46、および、冷却水ポンプ装置41を有するシステムにおいて、マイクロナノバブル含有冷却水を、循環させているから、配管摩擦抵抗を減少させることができて、冷却水ポンプ装置46の使用電力量を減少させることができて、省エネを実現することができる。
【0088】
また、開放型冷却塔1に水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機を設定して、冷却水中でマイクロナノバブルを発生させているから、マイクロナノバブルの殺菌・除菌作用によって、藻類の発生を抑制できて、循環している冷却水に投入する水処理薬品の量を、大幅に低減することができる。
【0089】
また、開放型冷却塔1に水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機12を設置して、冷却水としてマイクロナノバブル含有冷却水を使用して、それを装置内を循環させるようにしているから、時間の経過とともに微生物を、充填材(ポリ塩化ビニリデン)28に繁殖させることができて、繁殖した微生物によって、冷却水の水処理(主として有機物処理)を行うことができる。したがって、冷却水を浄化することができる。尚、本発明者は、ポリ塩化ビニリデン充填部材以外の他の部分では、微生物が繁殖しないことを確かめた。すなわち、冷却水にマイクロナノバブルを含有させても、冷却水の水質が悪化しないことを確かめ、逆に、冷却水の水質を、長期に亘って、優れた水質に維持できることを確かめた。
【0090】
まとめると、上記第1実施形態の冷却装置よれば、冷却水として、マイクロナノバブル含有冷却水を使用し、マイクロナノバブル含有冷却水を循環させているから、配管内の摩擦抵抗を減少させることができて、冷却水ポンプ装置41の省エネルギー化を実現できる。また。マイクロナノバブル含有冷却水を循環させているから、冷凍機46の凝縮器44内での熱交換効率を、運転当初の値に長期に亘って維持することができる。また、マイクロナノバブル含有冷却水を循環させているから、水処理薬品の投入量を削減できて、かつ、開放型冷却塔1でのスライム、スケールの発生を抑制することができる。したがって、ランニングコストを格段に低減できる。
【0091】
また、上記第1実施形態の冷却装置によれば、2種類のマイクロナノバブル発生機(水中ポンプ型のマイクロナノバブル発生機12と旋回流方式のマイクロナノバブル発生機49)を使用しているから、超微細気泡の種類を多くすることができると共に、マイクロナノバブル発生量も多くできて、マイクロナノバブルの作用を高くすることができて、冷却水の処理を効果的に行うことができる。
【0092】
詳細には、水中ポンプ型マイクロナノバブルは、発生できるマイクロナノバブルの超微細気泡が、旋回流方式のマイクロナノバブル発生機で発生されるマイクロナノバブルの気泡よりも大きい一方、マイクロナノバブルを、旋回流方式のマイクロナノバブル発生機と比較して大量に発生させることができる。ここで、本発明者は、超微細気泡マイクロナノバブルのバブルの大きさは、小さい方が効果的である事のみならず、マイクロナノバブルの発生量もスケール発生防止作用に影響することを見出した。よって、2種類のマイクロナノバブル発生機(水中ポンプ型のマイクロナノバブル発生機および旋回流方式のマイクロナノバブル発生機)を併用することによって、マイクロナノバブルの作用を高くすることができるのである。
【0093】
特に、従来、開放型冷却塔は、設備自体が大きくて、スケールやスライムが発生し易かった。第1実施形態では、開放型冷却塔1に、マイクロナノバブルを大量に発生できる水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機12を設置しているから、開放型冷却塔1にスケールやスライムが発生することを抑制できる。また、開放型冷却塔1は、設備自体が大きいから、旋回流方式のマイクロナノバブル発生機よりも大きい水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機12を、配置空間を大きくすることとなしに、設置することができる。一方、旋回流方式のマイクロナノバブル発生機49は、軽量であるから、水中ポンプ型のマイクロナノバブル発生機と比較して、配管の途中に容易に設置することができる。
【0094】
(第2実施形態)
図2は、本発明の第2実施形態の冷却装置を示す模式図である。
【0095】
第2実施形態の冷却装置は、散水貯槽4および冷却塔水槽9の夫々にひも状型ポリ塩化ビニリデン充填材28が充填されている点のみが、第1実施形態の冷却装置と異なる。
【0096】
第2実施形態の冷却装置では、第1実施形態の冷却装置の構成部と同一構成部には同一参照番号を付して説明を省略することにする。また、第2実施形態の冷却装置では、第1実施形態の冷却装置と共通の作用効果および変形例については説明を省略することにし、第1実施形態の冷却装置と異なる構成、作用効果についてのみ説明を行うことにする。
【0097】
第2実施形態では、散水貯槽4および冷却塔水槽9に、ひも状型ポリ塩化ビニリデン充填材28が充填されているので、発生した微生物を、ひも状型ポリ塩化ビニリデン充填材28で集中して繁殖させることができる。尚、ひも状型ポリ塩化ビニリデン充填材28に集中して繁殖している微生物の濃度は、微生物で排水処理を行う場合と比較して、低濃度になっている。これは、冷却水は、排水のように、汚濁有機物が流入してくるわけではないから、微生物の有機物の分解能力を下げることができるからである。
【0098】
第2実施形態では、散水貯槽4および冷却塔水槽9に、ひも状型ポリ塩化ビニリデン充填材28が充填されているから、このひも状型ポリ塩化ビニリデン充填材28に微生物を繁殖させることができる。また、微生物濃度が低濃度であるがゆえ、微生物をひも状型ポリ塩化ビニリデン充填材28に集中して繁殖させることができる。したがって、ひも状型ポリ塩化ビニリデン充填材28に集中して繁殖していると共に、マイクロナノバブルで活性化されている微生物で、冷却水の水処理が実地されることになるから、スケールおよびスライムの散水貯槽4および冷却塔水槽9への付着を抑制することができる。
【0099】
(第3実施形態)
図3は、本発明の第3実施形態の冷却装置を示す模式図である。
【0100】
第3実施形態の冷却装置は、散水貯槽4および冷却塔水槽9の夫々にリング型ポリ塩化ビニリデン充填材29が充填されている点が、第1実施形態の冷却装置と異なる。
【0101】
第3実施形態の冷却装置では、第1実施形態の冷却装置の構成部と同一構成部には同一参照番号を付して説明を省略することにする。また、第3実施形態の冷却装置では、第1実施形態の冷却装置と共通の作用効果および変形例については説明を省略することにし、第1実施形態の冷却装置と異なる構成、作用効果についてのみ説明を行うことにする。
【0102】
第3実施形態では、散水貯槽4および冷却塔水槽9に、リング型ポリ塩化ビニリデン充填材29が充填されているので、発生した微生物を、リング型ポリ塩化ビニリデン充填材29で集中して繁殖させることができる。尚、リング型ポリ塩化ビニリデン充填材29に集中して繁殖している微生物の濃度は、微生物で排水処理を行う場合と比較して、低濃度になっている。これは、冷却水は、排水のように、汚濁有機物が流入してくるわけではないから、微生物の有機物の分解能力を下げることができるからである。
【0103】
第3実施形態では、散水貯槽4および冷却塔水槽9に、リング型ポリ塩化ビニリデン充填材29が充填されているから、このリング型ポリ塩化ビニリデン充填材29に微生物を繁殖させることができる。また、微生物濃度が低濃度であるがゆえ、微生物をリング型ポリ塩化ビニリデン充填材29に集中して繁殖させることができる。したがって、リング型ポリ塩化ビニリデン充填材29に集中して繁殖していると共に、マイクロナノバブルで活性化されている微生物で、冷却水の水処理が実地されることになるから、スケールおよびスライムの散水貯槽4および冷却塔水槽9への付着を抑制することができる。
【0104】
(第4実施形態)
図4は、第4実施形態の冷却装置を示す模式図である。
【0105】
第4実施形態の冷却装置は、散水貯槽4および冷却塔水槽9の夫々に活性炭31が入った網袋30が充填されている点が、第1実施形態の冷却装置と異なる。
【0106】
第4実施形態の冷却装置では、第1実施形態の冷却装置の構成部と同一構成部には同一参照番号を付して説明を省略することにする。また、第4実施形態の冷却装置では、第1実施形態の冷却装置と共通の作用効果および変形例については説明を省略することにし、第1実施形態の冷却装置と異なる構成、作用効果についてのみ説明を行うことにする。
【0107】
第4実施形態では、散水貯槽4および冷却塔水槽9に、活性炭31が入った網袋30が充填されているので、発生した微生物を、網袋30内の活性炭31で集中して繁殖させることができる。尚、網袋30内の活性炭31に集中して繁殖している微生物の濃度は、微生物で排水処理を行う場合と比較して、低濃度になっている。これは、冷却水は、排水のように、汚濁有機物が流入してくるわけではないから、微生物の有機物の分解能力を下げることができるからである。
【0108】
第3実施形態では、散水貯槽4および冷却塔水槽9に、活性炭31が入った網袋30が充填されているから、網袋30内の活性炭31に微生物を繁殖させることができる。また、微生物濃度が低濃度であるがゆえ、網袋30内の活性炭31に集中して繁殖させることができる。したがって、活性炭31に集中して繁殖していると共に、マイクロナノバブルで活性化されている微生物で、冷却水の水処理が実地されることになるから、スケールおよびスライムの散水貯槽4および冷却塔水槽9への付着を抑制することができる。尚、冷却水中の有機物濃度は低いから、活性炭31が有機物を吸着するのと、活性炭31に吸着された有機物が微生物で分解されるのとが、同時並行に行われて、活性炭31が自発的に再生する。したがって、活性炭31を人為的に再生する必要はない。
【0109】
(第5実施形態)
図5は、本発明の第5実施形態の冷却装置を示す模式図である。
【0110】
第5実施形態の冷却装置では、第1実施形態の冷却装置の構成部と同一構成部には同一参照番号を付して説明を省略することにする。また、第5実施形態の冷却装置では、第1実施形態の冷却装置と共通の作用効果および変形例については説明を省略することにし、第1実施形態の冷却装置と異なる構成、作用効果についてのみ説明を行うことにする。
【0111】
第5実施形態の冷却装置は、第1実施形態と比較して、開放型冷却塔1内の水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機12を省略しており、新たに、開放型冷却塔1の外部に、充填材槽20と、マイクロナノバブル発生槽21とを備えている。
【0112】
冷却塔水槽9には、冷却塔水槽9側から配管69、バルブ19および配管70が順次接続されている。また、配管70の冷却塔水槽9側とは反対側の端から流出するマイクロナノバブル含有冷却水は、充填材槽20に導入されるようになっている。上記バブル19は、冷却塔水槽9から充填材槽20に導入されるマイクロナノバブル含有冷却水の水量を調整するようになっている。充填材槽20には、充填材としてのひも状型ポリ塩化ビニリデン充填物28が充填され、ひも状型ポリ塩化ビニリデン充填物28には、時間の経過とともに、微生物が徐々に繁殖するようになっている。このことから、充填材槽20に導入されるマイクロナノバブル含有冷却水が、微生物学的に浄化処理されるようになっている。
【0113】
充填材槽20には、配管71が接続され、配管71を流れるマイクロナノバブル含有冷却水は、マイクロナノバブル発生槽21に導入されるようになっている。また、マイクロナノバブル発生槽21には、マイクロナノバブル発生槽21側から、配管72、冷却塔循環ポンプ27および配管73が順次接続されている。配管73を流れるマイクロナノバブル含有冷却水は、冷却塔水槽9に導入されるようになっている。上記冷却塔循環ポンプ27は、マイクロナノバブル含有冷却水を、冷却塔水槽9、充填材槽20、マイクロナノバブル発生槽21、冷却槽水槽9の順に、循環させるようになっている。マイクロナノバブル発生槽21には、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機22が設置されている。循環している冷却水は、マイクロナノバブル発生槽21で、マイクロナノバブルが追加供給されるようになっている。このことから、充填材槽20に充填されているひも状型ポリ塩化ビニリデン充填物28に、十分な量のマイクロナノバブルが供給されるようになっており、ひも状型ポリ塩化ビニリデン充填物28に繁殖している微生物を、活性化することができる。
【0114】
第5実施形態の冷却装置によれば、開放型冷却塔1の外部に水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機22を設置し、さらに、冷却水ポンプ装置41の出口配管にマイクロナノバブル発生機49(マイクロナノバブルユニット25内にマイクロナノバブル発生機49を設置)を取り付けて、冷却水としてマイクロナノバブル含有冷却水を使用して、配管で連結している開放型冷却塔1と冷凍機46を運転しているので、開放型冷却塔1でのマイクロナノバブル含有冷却水と空気との接触による冷却効率を格段にアップさせることができる。
【0115】
(第6実施形態)
図6は、本発明の第6実施形態の冷却装置を示す模式図である。
【0116】
第6実施形態の冷却装置は、充填材槽20に充填されている充填材がリング型ポリ塩化ビニリデン充填物29である点が、第5実施形態の冷却装置と異なる。
【0117】
第6実施形態の冷却装置では、第5実施形態の冷却装置の構成部と同一構成部には同一参照番号を付して説明を省略することにする。また、第6実施形態の冷却装置では、第1実施形態の冷却装置と共通の作用効果および変形例、第5実施形態の冷却装置と共通の作用効果については説明を省略することにする。
【0118】
第5実施形態は充填材槽20の充填材がひも状型ポリ塩化ビニリデン充填物28であったが、第6実施形態では、リング型ポリ塩化ビニリデン充填物29に置き換えられている。
【0119】
冷却塔の構造や、冷却水の水質等によって、ひも状型塩化ビニリデン充填物およびリング型ポリ塩化ビニリデン充填物のうちで、よりふさわしい方が選択されるのは、勿論である。リング型ポリ塩化ビニリデン充填物29にも時間の経過とともに、微生物が繁殖し、この繁殖した微生物が、マイクロナノバブル含有冷却水の中にふくまれる有機物を分解除去することになる。すなわち、マイクロナノバブルで活性化した微生物によって、マイクロナノバブル含有冷却水の水処理を行うことによって、スケール、スライムの装置への付着を抑制することができる。
【0120】
(第7実施形態)
図7は、本発明の第7実施形態の冷却装置を示す模式図である。
【0121】
第7実施形態の冷却装置では、充填材槽20に、活性炭31を収容した網袋30が充填されている点が、第5実施形態の冷却装置と異なる。
【0122】
第7実施形態の冷却装置では、第5実施形態の冷却装置の構成部と同一構成部には同一参照番号を付して説明を省略することにする。また、第7実施形態の冷却装置では、第1実施形態の冷却装置と共通の作用効果および変形例、第5実施形態の冷却装置と共通の作用効果については説明を省略することにする。
【0123】
冷却塔の構造や、冷却水の水質等によって、ポリ塩化ビニリデン充填物および活性炭31のうちで、よりふさわしい方が選択されるのは、勿論である。
【0124】
網袋30に入った活性炭31には、時間の経過とともに、微生物が繁殖し、この繁殖した微生物が、マイクロナノバブル含有冷却水の中にふくまれる有機物を分解除去することになる。
【0125】
マイクロナノバブル含有冷却水中の有機物濃度は低いから、活性炭31が有機物を吸着するのと、活性炭31に吸着された有機物が微生物で分解されるのとが、同時並行に行われて、活性炭31が自発的に再生する。活性炭31を人為的に再生する必要がないのは、第4実施形態の冷却装置と同様である。
【0126】
(第8実施形態)
図8は、本発明の第8実施形態の冷却装置を示す模式図である。
【0127】
第8実施形態の冷却装置は、冷却塔水槽9内に配置された水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機12にブロワー35を接続する代わりにオゾン発生機51を接続している点が、第1実施形態の冷却装置と異なる。
【0128】
第8実施形態の冷却装置では、第1実施形態の冷却装置の構成部と同一構成部には同一参照番号を付して説明を省略することにする。また、第8実施形態の冷却装置では、第1実施形態の冷却装置と共通の作用効果および変形例については説明を省略することにし、第1実施形態の冷却装置と異なる構成、作用効果についてのみ説明を行うことにする。
【0129】
第8実施形態では、冷却塔水槽9内に配置された水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機12に接続されているのが、ブロワー35でなくてオゾン発生機51であるから、マイクロナノバブル含有冷却水に対する殺菌作用を強化することができる。すなわち、第8実施形態では、冷却水にオゾンマイクロナノバブルを含有させることになるから、冷却水を常時殺菌することができる。尚、本発明者は、通常のオゾン水は、オゾンの効力が短時間で消滅する一方、オゾンマイクロナノバブルは、長時間持続することを発見および確認した。
【0130】
本発明者は、第1実施形態の冷却装置に基づいて、次の実験を行った。具体的には、散水貯槽4の容量を約0.3m、中間部2の容量を約4m、冷却塔水槽9の容量を約1mとし、さらに、冷却水ポンプ装置41として小型の冷却水ポンプ装置を使用すると共に、冷凍機46として小型の冷凍機を使用して、1ケ月、開放型冷却塔1に工業用水を導入して運転をおこなった。運転後、従来の開放型冷却塔と、開放型冷却塔1とにおいて、スケールの発生量を比較した。その結果、第1実施形態の冷却装置の開放型冷却塔1において発生したスケールの発生量は、従来の冷却装置の開放型冷却塔において発生したスケール量の20%程度の量であった。このことから、本発明の冷却装置によれば、従来と比較して、スケールの発生量を、80%程度も急激に低減することができて、冷却水の状態を、人体に対して優しくて非常に清潔な状態に長期に亘って保ちながら、熱交換を行うことができる。
【0131】
以上、第1〜第8実施形態の冷却装置について説明したが、この発明では、第1〜第8実施形態の冷却装置のうちの少なくとも二つ以上の実施形態の構成要素を組み合わせて、新たな実施形態を容易に形成することができることは、言うまでもない。一例を述べると、例えば、第2実施形態と、第5実施形態を組み合わせて、第5実施形態の冷却装置の散水貯槽4および冷却塔水槽9の夫々に、ひも状型ポリ塩化ビニリデン充填材28を充填する等しても良いことは、言うまでもないことである。
【図面の簡単な説明】
【0132】
【図1】本発明の第1実施形態の冷却装置を示す模式図である。
【図2】本発明の第2実施形態の冷却装置を示す模式図である。
【図3】本発明の第3実施形態の冷却装置を示す模式図である。
【図4】本発明の第4実施形態の冷却装置を示す模式図である。
【図5】本発明の第5実施形態の冷却装置を示す模式図である。
【図6】本発明の第6実施形態の冷却装置を示す模式図である。
【図7】本発明の第7実施形態の冷却装置を示す模式図である。
【図8】本発明の第8実施形態の冷却装置を示す模式図である。
【符号の説明】
【0133】
1 開放型冷却塔
2 中間部
3 下部
4 散水貯槽
5 ファン
6 熱交換後外気
7 ルーバー
8 熱交換充填材
9 冷却塔水槽
10 散水ポンプ
11 電気伝導度計
12 水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機
13 水流
14 電気伝導度調節計
15 多孔板
16 配線
17 熱交換前外気
18 散水
19 バルブ
20 充填材槽
21 マイクロナノバブル発生槽
22 水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機
23 水流
24 信号線
25 マイクロナノバブル発生ユニット
26 循環ポンプ
27 冷却塔循環ポンプ
28 ひも状型ポリ塩化ビニリデン充填材
29 リング型ポリ塩化ビニリデン充填材
30 網袋
31 活性炭
32 上部
33 空気吸込み管
34 ニードルバルブ
35 ブロワー
36 フランジ
37 ニードルバルブ
38 空気吸い込管
39 水流
40 ストレ−ナー
41 冷却水ポンプ装置
42 冷却水還配管
43 冷却水往配管
44 凝縮器内熱交換器
45 蒸発器内熱交換器
46 冷凍機
47 冷水往配管
48 冷水還配管
49 マイクロナノバブル発生機
50 信号線
51 オゾン発生機
【出願人】 【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
【出願日】 平成18年7月26日(2006.7.26)
【代理人】 【識別番号】100084146
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 宏

【識別番号】100100170
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 厚司


【公開番号】 特開2008−32241(P2008−32241A)
【公開日】 平成20年2月14日(2008.2.14)
【出願番号】 特願2006−202800(P2006−202800)