| 【発明の名称】 |
曲線型熱交換器 |
| 【発明者】 |
【氏名】伊藤 修
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| 【要約】 |
【課題】従来の直線状のチューブやフィンを採用しつつ上下方向の高さを低くして、車両衝突時に熱交換器が剛体として作用するのを防止できる曲線型熱交換器の提供。
【構成】車幅方向に離間して配置され、且つ、上方に行くにつれて車両後方側へ湾曲した一対のタンク3,4と、両端部がそれぞれ対応するタンク3,4に連通接続された複数の直線状のチューブ5と、該隣接するチューブ5同士の間に配置される直線状のフィン6とから構成されるコア部2を備えることとした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 車幅方向に離間して配置され、且つ、上方に行くにつれて車両後方側へ湾曲した一対のタンクと、 両端部がそれぞれ対応するタンクに連通接続された複数の直線状のチューブと、該隣接するチューブ同士の間に配置される直線状のフィンとから構成されるコア部を備えることを特徴とする曲線型熱交換器。 【請求項2】 請求項1記載の曲線型熱交換器において、 前記両タンクの少なくとも前面または後面のいずれか一方に、内側へ窪んだ座屈溝を形成したことを特徴とする曲線型熱交換器。 【請求項3】 請求項1または2記載の曲線型熱交換器において、 前記座屈溝を各タンクの全周に形成すると共に、各タンクの長手方向に亘って複数配置することにより、各タンクに連続した凹凸溝を形成し、 前記凹凸溝の凹に相当する位置にフィンを配置する一方、凸に相当する位置にチューブを配置したことを特徴とする曲線型熱交換器。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、曲線型熱交換器に関する。 【背景技術】 【0002】 従来、熱交換器のコア部を車両後方側に湾曲させた曲線型熱交換器の技術が公知になっている(特許文献1参照)。 【特許文献1】特開平06−246378号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 しかしながら、従来の発明では、その製造時においてコア部のチューブやフィンを屈曲させる必要があるため、実際上の製造は困難であり、実用化は困難であるという問題点があった。 【0004】 本発明は上記課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、従来の直線状のチューブやフィンを採用しつつ上下方向の高さを低くして、車両衝突時に熱交換器が剛体として作用するのを防止できる曲線型熱交換器を提供することである。 【課題を解決するための手段】 【0005】 本発明の請求項1記載の発明では、車幅方向に離間して配置され、且つ、上方に行くにつれて車両後方側へ湾曲した一対のタンクと、両端部がそれぞれ対応するタンクに連通接続された複数の直線状のチューブと、該隣接するチューブ同士の間に配置される直線状のフィンとから構成されるコア部を備えることを特徴とする。 【発明の効果】 【0006】 本発明の請求項1記載の発明にあっては、車幅方向に離間して配置され、且つ、上方に行くにつれて車両後方側へ湾曲した一対のタンクと、両端部がそれぞれ対応するタンクに連通接続された複数の直線状のチューブと、該隣接するチューブ同士の間に配置される直線状のフィンとから構成されるコア部を備えるため、従来の直線状のチューブやフィンを採用しつつ上下方向の高さを低くして、車両衝突時に熱交換器が剛体として作用するのを防止できる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0007】 以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。 【実施例1】 【0008】 以下、実施例1を説明する。 なお、本実施例1では曲線型熱交換器をラジエータに適用した場合について説明する。 また、車両前後方向及び車幅方向を前後方向及び左右方向と称して説明する。 図1は本発明の実施例1の曲線型熱交換器を示す斜視図、図2は同正面図、図3は同右側面図、図4は同左側面図、図5は図1のS5−S5線における断面図、図6は本実施例1の作用を説明する図である。 【0009】 先ず、全体構成を説明する。 図1、2に示すように、本実施例1の曲線型熱交換器1は、アルミ製のコア部2の左右両側に一対のアルミ製のタンク3,4が配置される所謂パラレルフロー型のラジエータが採用されている。 【0010】 コア部2は、両端部が後述するタンク3,4のチューブ孔3a(図5参照)に挿通し固定された複数の偏平管状のチューブ5と、該隣接するチューブ5同士の間に配置される波状のフィン6とから構成されている。 【0011】 また、コア部2の上下両側は、両端部が後述するタンク3,4のレインフォース孔に挿通し固定された一対のレインフォース7,8によって連結補強されている。 【0012】 図3、4に示すように、タンク3,4は、上方に行くにつれて後方へ湾曲した形状に形成されている。 即ち、本実施例1の曲線型熱交換器1は、直線状のチューブ5とフィン6が後方側へ湾曲したタンク3,4の間に配置されるため、コア部2もタンク3,4と共に湾曲するような形状となっている。 【0013】 図5に示すように、本実施例1の各タンク3,4は、チューブ5が挿通し固定されたチューブ孔3aを備える座面3bの一部を除く前面3c、後面3d、側面3eの三面に亘って内側へ窪んだ座屈溝9が各タンク3,4の長手方向に亘って所定間隔で複数形成されている。 【0014】 また、本実施例1の各タンク3,4は略コ字状断面に形成された分割部3f,3g同士を最中状に重ね合わせた状態で該両縁部同士を接合することにより略四角形断面に形成されている。 なお、座屈溝9の断面形状や形成数、形成位置等については適宜設定できる。 【0015】 また、各タンク3,4の座面3bには、レインフォース7,8を挿通し固定するための図外のレインフォース孔が形成される他、図1〜4に示すように、タンク3の上部には後方へ突出した略円筒状のポート10が該タンク3の内部と連通した状態で設けられる一方、タンク4の下部には後方へ突出した略円筒状のポート11が該タンク4の内部と連通した状態で設けられている。 【0016】 さらに、タンク3,4の上部側方には車両搭載ピンP1が側方へ突出した状態でそれぞれ設けられる一方、タンク3,4の下部には車両搭載ピンP2が下方へ突出した状態でそれぞれ設けられている。 【0017】 その他、前述した曲線型熱交換器1の全ての構成部材がアルミ製であり、各構成部材の接合部のうちの少なくとも一方にはろう材からなるクラッド層(ブレージングシート)が設けられている。 【0018】 次に、作用を説明する。 このように構成された曲線型熱交換器1を製造する際は、先ず、両分割部3f,3gを最中状に重ね合わせて各タンク3,4を仮組みし、これら両タンク3,4にチューブ5、フィン6、レインフォース7,8、両ポート10,11、車両搭載ピンP1,P2、を組み付けて曲線型熱交換器1を仮組み状態とする。 【0019】 次に、上記仮組みした曲線型熱交換器1を図外の加熱炉に搬送して熱処理することにより、各構成部材の接合部同士をろう付け固定して一体的に形成する。 【0020】 ここで従来の発明にあっては、その製造時においてコア部のチューブやフィンを屈曲させる必要があるため、実際上の製造は困難であり、実用化は困難であるという問題点があった。 【0021】 これに対し、本実施例1の曲線型熱交換器1では、従来の直線状のチューブやフィンを採用しつつ、全体が後方側へ湾曲した形状に形成できる。 【0022】 このように構成された曲線型熱交換器1は、その後面に図外のファンが配置され、且つ、車両搭載ピンP1,P2が図外のラジエータコアサポートに固定支持された状態で共に車両の組立ラインに搬送されて車両のエンジンルームに搭載される。 【0023】 この際、図6(a)に示すように、曲線型熱交換器1の前方にはバンパフェイシア12やフロントグリル13が配置される他、その上方にはエンジンフード14が配置され、その後方には図外のファンやエンジン15が配置される。 【0024】 また、曲線型熱交換器1のポート10,11にはエンジン15のそれぞれ対応する冷却通路と図外のラジエータホースを介してそれぞれ連通接続される。 従って、曲線型熱交換器1は、従来の熱交換器に比べてその上下方向高さH1を低くでき、これにより、曲線型熱交換器1とエンジンフード14との空間を広く確保できる。或いは、車両のスラントノーズ化を容易に実現できる。 【0025】 また、曲線型熱交換器1において、エンジン15からポート10を介してタンク3内に流入した高温な流通媒体は、コア部2の各チューブ5を流通してタンク4内に流入する間に、バンパフェイシア12やフロントグリル13を介してコア部2を通過する車両走行風または図外のファンによる強制風と熱交換して冷却された後、ポート11から再びエンジン15に戻され、ラジエータとして機能する。 【0026】 そして、図6(a)、(b)に示すように、車両衝突時において斜め前方から図外の障害物が衝突した際にはその衝撃力Fがエンジンフード14に入力される。 この際、上述したように、曲線型熱交換器1とエンジンフード14との空間を広く確保できるため、エンジンフード14による衝撃吸収性能を最大限に発揮できる。 【0027】 続いて、エンジンフード14を介して入力された衝撃力Fによって曲線型熱交換器1は、各座屈溝9で座屈して後方へ屈曲して変形し、これによって、曲線型熱交換器1が剛体として作用するのを防止でき、障害物に対する反力が急激に増大するのを防止できる。 【0028】 なお、座屈溝9は、両タンク3,4の少なくとも前面3cまたは後面3dのいずれか一方に設けるようにしても良い。 【0029】 次に、効果を説明する。 以上、説明したように、本実施例1の曲線型熱交換器1にあっては、車幅方向に離間して配置され、且つ、上方に行くにつれて車両後方側へ湾曲した一対のタンク3,4と、両端部がそれぞれ対応するタンク3,4に連通接続された複数の直線状のチューブ5と、該隣接するチューブ5同士の間に配置される直線状のフィン6とから構成されるコア部2を備えるため、従来の直線状のチューブ5やフィン6を採用しつつ上下方向の高さを低くして、車両衝突時に熱交換器が剛体として作用するのを防止できる。 【実施例2】 【0030】 以下、実施例2を説明する。 本実施例2において実施例1と同様の構成部材については同一の符号を付してその説明は省略し、相違点のみ詳述する。 【0031】 図7は本発明の実施例2の曲線型熱交換器のタンクを説明する拡大正面図である。 【0032】 図7に示すように、本実施例2の曲線型熱交換器20では、実施例1で説明した座屈溝9が各タンク3,4の全周に形成されると共に、各タンク3,4の長手方向に亘って複数形成されている点が実施例1と異なる。 【0033】 また、各タンク3,4に連続した凹凸溝21が形成される他、該凹凸溝21の凹22(座屈溝9)に相当する位置にフィン6が配置される一方、凸23に相当する位置にチューブ5が配置されることとなる。 【0034】 これによって、曲線型熱交換器20の製造時において、チューブ5を挿通し固定するための座面3bを容易に確保できる他、車両衝突時において座屈溝9で容易に屈曲し易くなるという効果を得られる。 【0035】 以上、本実施例を説明してきたが、本発明は上述の実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本発明に含まれる。 例えば、曲線側熱交換器の種類は、ラジエータに限らず、コンデンサやその他の一般的な熱交換器に適用できる。 また、本実施例1ではタンク3,4をアルミ製としたが樹脂製としても良い。 【図面の簡単な説明】 【0036】 【図1】本発明の実施例1の曲線型熱交換器を示す斜視図である。 【図2】本発明の実施例1の曲線型熱交換器を示す正面図である。 【図3】本発明の実施例1の曲線型熱交換器を示す右側面図である。 【図4】本発明の実施例1の曲線型熱交換器を示す左側面図である。 【図5】図1のS5−S5線における断面図である。 【図6】本実施例1の作用を説明する図である。 【図7】本発明の実施例2の曲線型熱交換器のタンクの拡大正面図である。 【符号の説明】 【0037】 P1、P2 車両搭載ピン 1、20 曲線型熱交換器 2 コア部 3、4 タンク 3a チューブ孔 3b 座面 3c 前面 3d 後面 3e 側面 3f、3g 分割部 5 チューブ 6 フィン 7、8 レインフォース 9 座屈溝 10、11 ポート 12 バンパフェイシア 13 フロントグリル 14 エンジンフード 15 エンジン 21 凹凸溝 22 凹 23 凸
特許の図
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004765 【氏名又は名称】カルソニックカンセイ株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年7月10日(2006.7.10) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100119644 【弁理士】 【氏名又は名称】綾田 正道
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| 【公開番号】 |
特開2008−20084(P2008−20084A) |
| 【公開日】 |
平成20年1月31日(2008.1.31) |
| 【出願番号】 |
特願2006−189735(P2006−189735) |
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