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【発明の名称】 給水装置
【発明者】 【氏名】内海 茂雄

【要約】 【課題】給水タンクから水槽部に給水する際、給水タンクには常に一定量の空気を少しずつ導入する給水装置を提供することを目的とする。

【構成】給水タンクに設けられた給水口を通して水槽部の水位上昇により給水を自動停止する給水装置において、水槽部に連通して給水口からの給水を一旦収容し、この水位変化により給水を自動制御する受液収容部を設け、この受液収容部は水槽部への排水を遅延させる排水規制手段を設けるとともに、給水口が挿入される挿入部の内周壁形状を略多角形としたものである。また、給水口の端部を略V字形状としたものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
給水口を設けた給水タンクと、前記給水タンクを着脱自在に立設する水槽部と、前記給水タンクを前記水槽部に立設することで開弁する弁機構を前記給水口に設け、水の消費に伴って前記水槽部の水位が低下することで、前記弁機構を介して前記給水口より前記給水タンク内に空気が気泡となって導入されるとともに、この導入される空気量に応じた水量が給水口より水槽部に給水されて水位が再び上昇して給水が自動停止するように構成した給水装置において、前記水槽部と連通して前記給水口からの給水を一旦収容しこの水位上昇によって給水を自動停止する受液収容部7を前記水槽部に設け、前記受液収容部には前記水槽部への排水を遅延させる排水規制手段を設けるとともに、前記給水口が挿入される挿入部の内周壁形状を略多角形としたことを特徴とする給水装置。
【請求項2】
前記給水口の端部を略V字形状とすることを特徴とする請求項1記載の給水装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、加湿器に備えられたカートリッジタンク(給水タンク)から水をその消費に応じて加湿部に自動供給する給水装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のカートリッジ式の給水タンクを用いる加湿器は、水を入れた給水タンクの給水口を下にして水槽部に設けられたピン部に給水口を挿入することで、このピン部によって給水口に設けられた弁機構がバネに抗して押し上げられ開弁し給水タンクから水槽部に水が供給される。
【0003】
そして、水槽部では水位が上昇して給水口の端部まで達すると給水口は水に塞がれ給水は自動停止するが、運転中に加湿部で水が消費されれば水槽部の水位は徐々に下がり給水口の端部より更に下がって表面張力でも保持できない水位まで下がると、塞がれていた給水口が突然開放し空気が大きな気泡となって給水タンク内に導入される。この際、突然一度に多量の空気が大きな気泡となってタンク内に導入されるため、この気泡が水中を上昇してその水面で弾ける際に「ボッコン」という大きな音が発生することになる。
【0004】
そこで、従来この耳障りな大きな気泡による「ボッコン」という音を少しでも軽減するため、給水口にカバー体を設け気泡が発生して給水タンクに導入される際に、この大きな気泡を微細化する提案がなされている。(特許文献1)
【特許文献1】特開平10−325574号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、運転中に、給水口の端部において水面が表面張力でも保持できない水位まで下がると、塞がれていた給水口の端部が突然開放し空気が大きな気泡となって発生するのは従来と変らず、上記のような給水口に設けたカバー体だけで大きな気泡を確実に微細化することは難しいという問題があった。
【0006】
また、給水タンクを水槽部に立設した場合、垂直に立設すれば運転中に水面が給水口の端部より均一に下がるため、表面張力が破られて導入される空気量はある程度一定であるが、給水タンクが斜めに立設されれば、給水口の端部が傾き僅かな水位変化で表面張力が破られるため導入される空気量は少なくなる。したがって、給水タンクの立設の状況によって導入される空気量が大きく変動するという問題があった。
【0007】
本発明は上記課題を解決するためのもので、給水タンクから水槽部に給水する際、給水タンクには常に一定量の空気を少しずつ導入する給水装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、給水口を設けた給水タンクと、前記給水タンクを着脱自在に立設する水槽部と、前記給水タンクを前記水槽部に立設することで開弁する弁機構を前記給水口に設け、水の消費に伴って前記水槽部の水位が低下することで、前記弁機構を介して前記給水口より前記給水タンク内に空気が気泡となって導入されるとともに、この導入される空気量に応じた水量が給水口より水槽部に給水されて水位が再び上昇して給水が自動停止するように構成した給水装置において、前記水槽部と連通して前記給水口からの給水を一旦収容しこの水位上昇によって給水を自動停止する受液収容部を前記水槽部に設け、前記受液収容部には前記水槽部への排水を遅延させる排水規制手段を設けるとともに、前記給水口が挿入される挿入部の内周壁形状を略多角形としたことを特徴とする給水装置に係わるものである。
【0009】
また、給水口の端部を略V字形状とすることを特徴とする請求項1記載の給水装置係わるものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明は上述のように構成したから、給水タンクから水槽部に水が供給される際に、給水タンクには常に一定量の空気が少しずつ導入されることから給水タンク内には大きな気泡は発生しない。したがって、大きな気泡による音の発生を防止できる。また、給水タンクの立設の状況に関係なく大きな気泡による音の発生を防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
好適と考える本発明の実施形態を、本発明の作用を示して簡単に説明する。
【0012】
本発明は、給水タンクに設けられた給水口を通して水槽部の水位上昇により給水を自動停止する給水装置において、水槽部に連通して給水口からの水を一旦収容し、この水位上昇により給水を自動停止する受液収容部を設け、この受液収容部は水槽部への排水を遅延させる排水規制手段を設けるとともに、給水口が挿入される挿入部の内周壁形状を略多角形としたものである。また、給水口の端部を略V字形状としたものである。
【0013】
つまり、給水タンクからの水を小容量の受液収容部で収容し、排水規制手段によって水槽部の水位を定常水面(給水が停止する水位)に復帰させる前に、受液収容部内の水位を上昇させて給水を短時間で停止させる。そして、受液収容部から水槽部に徐々に排水されるため直ぐに受液収容部内の水位が下がり給水が再開されるから、再び受液収容部内の水位を上昇させて給水を停止させる。このように給水と停止が繰り返されることで、頻繁に空気が少しずつ給水タンクに導入されることから給水タンク内には大きな気泡は発生しない。したがって、大きな気泡による音の発生を防止できる。
【0014】
また、挿入部の内周壁形状を略多角形としたので、給水口の外周壁を略多角形の辺部で保持できるとともに、略多角形の頂点部においては給水口の外周壁と一定の隙間を確保できる。したがって、給水タンクの立設の状況に関係なく給水タンクには常に一定の空気が少しずつ導入されることから給水タンク内には大きな気泡は発生しない。したがって、大きな気泡による音の発生を防止できる。
【0015】
さらに、給水口の端部を略V字形状としたので、受液収納部内の水位が少し下がっただけで略V字形状の両側において表面張力を簡単に破ることができるとともに、受液収容部に対して給水口が傾いて挿入されても略V字形状の両側の一方で確実に表面張力を破ることができるので、給水タンクには常に一定の空気が少しずつ導入されることから給水タンク内には大きな気泡は発生しない。したがって、大きな気泡による音の発生を防止できる。
【実施例】
【0016】
以下、本発明の給水装置を備えた加湿器の一実施例を図面により説明する。さらに、受液収容部の挿入部の内周壁形状を略三角形として説明する。
【0017】
図1より、1は加湿装置の本体ケース、2は本体ケース1の上部に位置し加湿装置の運転を制御するための操作部で、この操作部2と隣接する上部に本体ケース1内で加湿された加湿空気を室内に排出するための吹出口3を設けている。また、4は室内の空気を本体ケース1内部に取り入れるための吸込口であり、5は室内の湿度を検出するための図示していない湿度センサに連通する通気口である。
【0018】
図2は加湿器の縦断面構成図であり、6は給水タンク7から供給された水を一定水量貯える水槽部、8は水槽部6内に配置され水槽部6の水を吸水して湿潤する気化フィルターである。9は送風ファンであり、10は送風ファン9を駆動するための送風モータである。さらに、11は吸込口4と気化フィルター8の間に配置され送風ファン9によって吸込口4から取り入れられた空気を加熱する温風用ヒータである。
【0019】
つまり、室内の空気が、吸込口4、温風用ヒータ11、気化フィルター8、送風ファン9、吹出口3から構成される通風経路を通過することにより加湿空気として再び室内に排出されることになる。なお、図における白矢印は本体ケース1内に取り入れられた空気の流れを、網掛け矢印は水分を含んだ加湿空気の流れを示している。
【0020】
図3は水槽部6に給水タンク7を立設した状況を説明する分解傾斜図であり、給水タンク7には常閉弁からなる弁機構12を組み付けた給水口13を有する給水キャップ14を設けている。15は水槽部6に装着して給水タンク7からの水を一旦収容し、このときの水位上昇により給水タンク7からの給水を自動停止する小容量の受液収容部である。16は水槽部6に設けられたビン部であり、給水タンク7を水槽部6に立設した場合に給水キャップ14の弁機構12のバネを押し上げて給水口13を開放するものである。
【0021】
また、図4に示すように、受液収容部15は給水口13を挿入するための挿入部17と水槽部6と連通する排水部18から構成され、排水部18には水槽部6への排水を遅延させる排水規制手段19としてのスポンジを設けている。さらに、図5に示すように、挿入部17の内周壁形状は3つの辺部17aと3つの頂点部17bからなる略三角形としている。また、図6は給水タンク7に設けられた給水キャップ14の給水口13の拡大図であるが、給水口13の端部13aを略V字形状としている。
【0022】
次に、上記の構成における動作を図7により説明する。給水タンク7を本体ケース1内の水槽部6に立設すると、水槽部6に設けられたビン部16が給水キャップ14の弁機構12のバネを押し上げて常閉弁が開き、給水タンク7から受液収容部15に給水される。そして、加湿器を運転しない場合には水槽部6と受液収容部15の水位は同じ高さとなる。
【0023】
一方、加湿器の運転を開始すると、送風モータ10の駆動により送風ファン9が回転し、この回転による送風によって気化フィルター8にて水槽部6の水が気化して消費されると受液収容部15の水位より水槽部6の水位が下がるため、受液収容部15の排水部18から水槽部6に水が徐々に排水される。
【0024】
受液収容部15内の水が水槽部6に排水されると、受液収容部15内の水位が下がり給水口13の端部13aが水面より開放されて給水が再開されるが(a水位)、排水規制手段19により徐々に水槽部6へ排水されているため、給水タンク7からの給水により受液収容部15内の水位は直ぐに上昇して給水口13の端部13aを塞ぐことから給水は短時間で停止する(b水位)。
【0025】
しかし、受液収容部15内の水は水槽部6に徐々に排水され続けるため、直ぐに受液収容部15内の水位が下がり(a水位)、再び給水口13の端部13aが水面より開放されて受液収容部15に給水が再開されるから、再び受液収容部15内の水位が上昇して給水は停止する(b水位)。つまり、受液収容部15内の水位変化により給水タンク7からの少量の給水と停止を短時間に繰り返すことで給水タンク7には常に一定量の空気が少しずつ導入されることから、給水タンク7内には大きな気泡は発生しないのである。
【0026】
また、給水口13が挿入される受液収容部15の挿入部17の内周壁形状を略三角形としているから、挿入部17の内周壁と給水口13の外周壁の隙間は略三角形の辺部17aでは小さくなるため、給水タンク7が傾いてセットされても給水口13の外周壁が辺部17aに押えつけられるため給水口13が傾くことはなく、頂点部17bでは一定の隙間を確保できるため、給水タンク7には常に一定量の空気が少しずつ導入されることから給水タンク7内には大きな気泡は発生しないのである。
【0027】
さらに、給水口13の端部13aを略V字形状にすることにより、受液収容部15の水位が少し下がっただけで給水口13の端部13aの両側で表面張力を簡単に破ることができ、受液収容部15に対して給水口13が傾いて挿入されても端部13aの両側の一方で確実に表面張力を破ることができるため、給水タンク7には常に一定量の空気が少しずつ導入されることから給水タンク7内には大きな気泡は発生しないのである。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の実施例の加湿器を示す傾視図である。
【図2】本発明の実施例の加湿器を示す縦断面構成図である。
【図3】本発明の実施例の要部を示す分解傾斜図である。
【図4】本発明の実施例の受液収容部を示す傾斜図である。
【図5】本発明の実施例の受液収容部を示す上面図である。
【図6】本発明の実施例の給水タンクを示す断面構成図である。
【図7】本発明の実施例の要部の作動説明断面図である。
【符号の説明】
【0029】
6 水槽部
7 給水タンク
12 弁機構
13 給水口
13a端部
15 受液収容部
17 挿入部
19 排水規制手段(スポンジ)
【出願人】 【識別番号】000109026
【氏名又は名称】ダイニチ工業株式会社
【出願日】 平成18年6月27日(2006.6.27)
【代理人】
【公開番号】 特開2008−8502(P2008−8502A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2006−176381(P2006−176381)