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【発明の名称】 換気装置
【発明者】 【氏名】松本 隆善

【氏名】前田 晃男

【要約】 【課題】住宅用建物の換気システムに使用される換気装置において、建物の設計に天井をふかすなどの配慮が不要な換気装置を提供することおよび、住宅でのメンテナンス箇所を減らすことができ、また、屋外用端末部材を減らしエクステリアの美観を向上することのできる換気装置を提供することを目的とする。

【構成】建物の壁に開設した給気口4から屋外空気を導入し、建物の複数の居室17に連通するダクトを天井裏14を経由して接続した換気装置であり、天井裏14から屋外2へのダクト施工が困難な住宅などの建物において壁3に設けた給気口4から直接屋外空気を導入し、天井裏14に配設したダクトにより各居室17へ分配給気することにより、建物の設計に天井をふかすなどの配慮が不要となり施工性を向上でき、また、住宅でのメンテナンス箇所を減らすことができ、屋外用端末部材を減らしエクステリアの美観を向上することができる換気装置が得られる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物の壁に開設した給気口と、この給気口を覆うように取り付けられる箱状で前記給気口と連通する開口を背面に備えた枠体と、この枠体内に送風装置とフィルターを配設し、装置本体を構成するとともに前記枠体の複数の側面の1つにはダクト接続口を開設し、このダクト接続口に前記送風装置の吐出部を連通させ、前記ダクト接続口には建物の複数の居室に連通するダクトを建物の天井裏を経由して接続した屋外空気を給気する換気装置。
【請求項2】
給気空気を建物の複数の居室へ分配する分岐箱を設け、この分岐箱と枠体のダクト接続口を第1のダクトで連通させ、前記分岐箱と建物の複数の居室を複数の第2のダクトによって連通する請求項1記載の換気装置。
【請求項3】
枠体の複数の側面のうちの上側面にダクト接続口を開設した請求項1記載の換気装置。
【請求項4】
枠体の上側面と天井面の間に第1のダクトを覆うダクトカバーを設け、このダクトカバーは枠体の上側面と天井面との間のダクトが隠れる長さに切断加工する構成とした請求項3記載の換気装置。
【請求項5】
居室に設けられ、風量調節装置を備えた給気吐出口を第2のダクトの終端に構成した請求項2記載の換気装置。
【請求項6】
ダクトにフレキシブルチューブを用いた請求項1から4のいずれかに記載の換気装置。
【請求項7】
装置本体を建物の非居住部分である物入れの屋外に面した壁に取り付けてなる請求項1記載の換気装置。
【請求項8】
フィルター部分と送風装置を平面状に並べて枠体内に配設し、枠体背面から導入した屋外空気をフィルターで濾過した後、前記枠体の手前側空間を経由し送風装置の吸い込み側へ至る流路構成とした請求項1記載の換気装置。
【請求項9】
枠体内の給気口と連通する開口に開閉自在のシャッターを備えた請求項1記載の換気装置。
【請求項10】
枠体内に備えたフィルターを、枠体下側面より工具を用いず着脱自在に構成した請求項1記載の換気装置。
【請求項11】
フィルターを粗塵フィルターと微細なほこりを吸着する静電気帯電フィルターの2段構成とした請求項1または10記載の換気装置。
【請求項12】
粗塵フィルター通過後の給気空気に、高電圧荷電装置を通した後、下流側に静電気帯電フィルターまたは高電圧を印加した荷電フィルターを配設する構成とした請求項1または10記載の換気装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、住宅用建物の換気システムに使用される換気装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の換気装置は、天井裏に給排気換気装置を設け、各居室に強制給気口を設け、強制排気口を階段室や廊下の天井に設け、換気システムを構成したものが知られている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
以下、その換気装置について図6を参照しながら説明する。
【0004】
図に示すように、給排気換気装置101は天井裏に設けられ、ダクトA102を軒天103より低い位置へ天井をふかせて通し、外壁に設けられた屋外端末部材104から新鮮な屋外空気を導入し、ダクトB105を通して各居室の天井に設けられた強制給気口106から室内に供給される。居室内の空気はドアアンダーカット107を通り、階段室天井に設けられた強制排気口108から給排気換気装置101からダクトC109を通じて屋外端末部材110から排出されることにより、第1種換気が行われるようになされている。
【0005】
また、従来の他の換気装置には、給気用換気扇を各居室に設け、排気用換気扇をトイレや洗面所,浴室,階段室などの非居室に設け、換気システムを構成したものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
以下、その換気装置と換気システムについて図7を参照しながら説明する。
【0007】
図に示すように、給気用換気装置111は各居室の外壁に接する壁面に個別に設けられ、排気用換気装置112はトイレと階段ホールに設けられる。給気用換気装置111および排気用換気装置112の外壁面には屋外端末部材(図示せず)が設けられている。この換気システムにおいて新鮮な屋外空気は給気用換気装置111から各居室内に入り、各居室に設けられたドア113のアンダーカットを通り排気用換気装置112により屋外に排出されることにより、第1種換気が行われるようになされている。
【特許文献1】特開2004−257708号公報(第7頁、第3図)
【特許文献2】特開2002−130754号公報(第13頁、第2図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
このような従来の換気装置では、天井裏から屋外へのダクト施工において桁や胴差に阻まれ、更に外壁に設けられる屋外端末部材を軒天に干渉しない高さに設ける必要があることから、直線的にダクトを配管することが困難であり、建物の設計の際に天井をふかすなどの配慮する必要があるという課題があり、建物の設計に天井をふかすなどの影響を与えない施工性を有することが要求されている。
【0009】
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、建物の設計に天井をふかすなどの影響を与えない施工性を有する換気装置を提供することを目的としている。
【0010】
また、従来の他の換気装置では、給気用換気装置を各居室ごとに設けているため、メンテナンスが煩雑になるという課題があり、住宅でのメンテナンス箇所を減らすことが要求されている。
【0011】
また、各居室ごとに給気用換気装置を設けているため、それに対する屋外用端末部材が多くなり、エクステリアの美観が損なわれるという課題があり、屋外用端末部材を減らしエクステリアの美観を向上することが要求されている。
【0012】
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、住宅でのメンテナンス箇所を減らすことができ、また、屋外用端末部材を減らしエクステリアの美観を向上することのできる換気装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の換気装置は上記目的を達成するために、建物の壁に開設した給気口と、この給気口を覆うように取り付けられる箱状で前記給気口と連通する開口を背面に備えた枠体と、この枠体内に送風装置とフィルターを配設し、装置本体を構成するとともに前記枠体の複数の側面の1つにはダクト接続口を開設し、このダクト接続口に前記送風装置の吐出部を連通させ、前記ダクト接続口には建物の複数の居室に連通するダクトを建物の天井裏を経由して接続した屋外空気を給気する構成としたものである。
【0014】
この手段により建物の設計に天井をふかすなどの影響を与えない施工性を有することができ、また、住宅でのメンテナンス箇所を減らすことができ、屋外用端末部材を減らしエクステリアの美観を向上することのできる換気装置が得られる。
【0015】
また、他の手段は、給気空気を建物の複数の居室へ分配する分岐箱を設け、この分岐箱と枠体のダクト接続口を第1のダクトで連通させ、前記分岐箱と建物の複数の居室を複数の第2のダクトによって連通するものである。
【0016】
この手段により天井面に開設するダクト貫通口を1ヶ所にでき、また、室内の美観を向上するとともに施工手間も軽減することのできる換気装置が得られる。
【0017】
また、他の手段は、枠体の複数の側面のうちの上側面にダクト接続口を開設したものである。
【0018】
この手段により室内側に露出するダクトを最も短くすることができ、室内の美観を更に向上することのできる換気装置が得られる。
【0019】
また、他の手段は、枠体の上側面と天井面の間に第1のダクトを覆うダクトカバーを設け、このダクトカバーは枠体の上側面と天井面との間のダクトが隠れる長さに切断加工する構成としたものである。
【0020】
この手段により枠体の上側面と天井面との間のダクトを隠す施工を容易に行い、室内の美観を向上することのできる換気装置が得られる。
【0021】
また、他の手段は、居室に設けられ、風量調節装置を備えた給気吐出口を第2のダクトの終端に構成したものである。
【0022】
この手段により複数の給気吐出口間で各居室の容積に応じて給気風量を適正に分配することのできる換気装置が得られる。
【0023】
また、他の手段は、ダクトにフレキシブルチューブを用いたものである。
【0024】
この手段によりフレキシブルチューブの可撓性によってダクト配設や接続の施工を容易でかつ安価にすることができ、エルボなどの別部品の接合が不要で継ぎ目無く一体であるため空気搬送のロスを少なくすることのできる換気装置が得られる。
【0025】
また、他の手段は、装置本体を建物の非居住部分である物入れの屋外に面した壁に取り付けたものである。
【0026】
この手段により常時は換気装置の存在を意識することがなく、室内の美観を向上するとともに通常の居室空間での装置からの騒音を低減することのできる換気装置が得られる。
【0027】
また、他の手段は、フィルター部分と送風装置を平面状に並べて枠体内に配設し、枠体背面から導入した屋外空気をフィルターで濾過した後、前記枠体の手前側空間を経由し送風装置の吸い込み側へ至る流路構成としたものである。
【0028】
この手段により装置本体の前後方向の厚みを薄くすることができ、室内の美観を向上することのできる換気装置が得られる。
【0029】
また、他の手段は、枠体内の給気口と連通する開口に開閉自在のシャッターを備えたものである。
【0030】
この手段により暴風雨時などに最も屋外側に近い部位で雨水の浸入を防止することのできる換気装置が得られる。
【0031】
また、他の手段は、枠体内に備えたフィルターを、枠体下側面より工具を用いず着脱自在に構成したものである。
【0032】
この手段により室内の高所に装置本体を設置した場合にも、容易にフィルターのメンテナンスを行うことのできる換気装置が得られる。
【0033】
また、他の手段は、フィルターを粗塵フィルターと微細なほこりを吸着する静電気帯電フィルターの2段構成としたものである。
【0034】
この手段によりフィルターが目詰まりに至るまでの時間を長くすることができ、メンテナンスの周期を長くすることのことのできる換気装置が得られる。
【0035】
また、他の手段は、粗塵フィルター通過後の給気空気に、高電圧荷電装置を通した後、下流側に静電気帯電フィルターまたは高電圧を印加したフィルターを配設する構成としたものである。
【0036】
この手段により圧力損失が小さなフィルターでありながら効率のよい集塵フィルターとなるため、空気搬送のロスを少なくすることのできる換気装置が得られる。
【発明の効果】
【0037】
本発明によれば建物の設計に天井をふかすなどの影響を与えない施工性を有することができ、また、住宅でのメンテナンス箇所を減らすことができ、屋外用端末部材を減らしエクステリアの美観を向上することのできるという効果のある換気装置を提供できる。
【0038】
また、天井面に開設するダクト貫通口を1ヶ所にでき、また、室内の美観を向上するとともに施工手間も軽減することのできる効果のある換気装置を提供できる。
【0039】
また、室内側に露出するダクトを最も短くすることができ、室内の美観を更に向上することのできる効果のある換気装置を提供できる。
【0040】
また、枠体の上側面と天井面との間のダクトを隠す施工を容易に行い、室内の美観を向上することのできる換気装置を提供できる。
【0041】
また、複数の給気吐出口間で各居室の容積に応じて給気風量を適正に分配することのできる効果のある換気装置を提供できる。
【0042】
また、フレキシブルチューブの可撓性によってダクト配設や接続の施工を容易で安価にすることができ、エルボなどの別部品の接合が不要で継ぎ目無く一体であるため空気搬送のロスを少なくすることのできる効果のある換気装置を提供できる。
【0043】
また、常時は換気装置の存在を意識することがなく、室内の美観を向上するとともに通常の居室空間での装置からの騒音を低減することのできる効果のある換気装置を提供できる。
【0044】
また、装置本体の前後方向の厚みを薄くすることができ、室内の美観を向上することのできる効果のある換気装置を提供できる。
【0045】
また、暴風雨時などに最も屋外側に近い部位で雨水の浸入を防止することのできる効果のある換気装置を提供できる。
【0046】
また、室内の高所に装置本体を設置した場合にも、容易にフィルターのメンテナンスを行うことのできる効果のある換気装置を提供できる。
【0047】
また、フィルターが目詰まりに至るまでの時間を長くすることができ、メンテナンスの周期を長くすることのできる効果のある換気装置を提供できる。
【0048】
また、圧力損失が小さなフィルターでありながら効率のよい集塵フィルターとなるため、空気搬送のロスを少なくすることのできる効果のある換気装置を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0049】
本発明の請求項1記載の発明は、建物の壁に開設した給気口と、この給気口を覆うように取り付けられる箱状で前記給気口と連通する開口を背面に備えた枠体と、この枠体内に送風装置とフィルターを配設し、装置本体を構成するとともに前記枠体の複数の側面の1つにはダクト接続口を開設し、このダクト接続口に前記送風装置の吐出部を連通させ、前記ダクト接続口には建物の複数の居室に連通するダクトを建物の天井裏を経由して接続した屋外空気を給気するものであり、天井裏から屋外へのダクト施工が困難な住宅などの建物において壁に設けた給気口から直接屋外空気を導入し、この空気を浄化処理すると共に、天井裏に配設したダクトにより各居室へ分配給気することとなり、建物の設計に天井をふかすなどの影響を与えない施工性を有することができ、また、住宅でのメンテナンス箇所を減らすことができ、屋外用端末部材を減らしエクステリアの美観を向上することができるという作用を有する。
【0050】
また、請求項2記載の発明は、給気空気を建物の複数の居室へ分配する分岐箱を設け、この分岐箱と枠体のダクト接続口を第1のダクトで連通させ、前記分岐箱と建物の複数の居室を複数の第2のダクトによって連通するものであり、装置本体から出る給気空気を1本の第1のダクトのみとすることにより、天井面に開設するダクト貫通口を1ヶ所にでき、また、室内の美観を向上するとともに施工手間も軽減することができる。
【0051】
また、請求項3記載の発明は、枠体の複数の側面のうちの上側面にダクト接続口を開設したものであり、装置本体と天井が最も近接した部分にダクト接続口を開設することとなり、室内側に露出するダクトを最も短くすることができ、室内の美観を更に向上することができる。
【0052】
また、請求項4記載の発明は、枠体の上側面と天井面の間に第1のダクトを覆うダクトカバーを設け、このダクトカバーは枠体の上側面と天井面との間のダクトが隠れる長さに切断加工する構成としたものであり、ダクトカバーを押し出し成型により樹脂成型することにより、施工現場においてダクトを覆う寸法に切断することとなり、枠体の上側面と天井面との間のダクトを隠す施工を容易に行い、室内の美観を向上することができる。
【0053】
また、請求項5記載の発明は、居室に設けられ、風量調節装置を備えた給気吐出口を第2のダクトの終端に構成したものであり、分岐箱により複数の各居室に至る給気空気は、その第2のダクトの長さの差などによって圧力損失が異なるため風量に差異を生じるが、分岐箱以降の圧力損失を調整することとなり、複数の給気吐出口間で各居室の容積に応じて給気風量を適正に分配することができる。
【0054】
また、請求項6記載の発明は、ダクトにフレキシブルチューブを用いたものであり、フレキシブルチューブの可撓性によってダクト配設や接続の施工を容易で安価にすることができ、ダクトの曲げ部などもエルボなどの別部品の接合が不要で継ぎ目無く一体であるため圧力損失が小さくなり、空気搬送のロスを少なくすることができる。
【0055】
また、請求項7記載の発明は、装置本体を建物の非居住部分である物入れの屋外に面した壁に取り付けたものであり、装置本体に給気口を設けないため、装置本体の設置場所を通常の居室空間内とする必要が無く、常時使用しない住宅の部位に設置することとなり、常時は換気装置の存在を意識することがなく、室内の美観を向上するとともに通常の居室空間での装置からの騒音を低減することができる。
【0056】
また、請求項8記載の発明は、フィルター部分と送風装置を平面状に並べて枠体内に配設し、枠体背面から導入した屋外空気をフィルターで濾過した後、前記枠体の手前側空間を経由し送風装置の吸い込み側へ至る流路構成としたものであり、送風装置とフィルターを平面状に並べて配設することとなり、装置本体の前後方向の厚みを薄くすることができ、室内の美観を向上することができる。
【0057】
また、請求項9記載の発明は、枠体内の給気口と連通する開口に開閉自在のシャッターを備えたものであり、シャッターを閉鎖することにより建物に開設した給気口からの空気を遮断することとなり、暴風雨時などに最も屋外側に近い部位で雨水の浸入を防止することができる。
【0058】
また、請求項10記載の発明は、枠体内に備えたフィルターを、枠体下側面より工具を用いず着脱自在に構成したものであり、室内の高所に装置本体を設置した場合にも、容易にフィルターのメンテナンスを行うことすることができる。
【0059】
また、請求項11記載の発明は、フィルターを粗塵フィルターと微細なほこりを吸着する静電気帯電フィルターの2段構成としたものであり、屋外空気に含まれる粉塵の濾過を、虫や土埃等の比較的大きな粉塵を濾過する圧力損失の小さな粗塵フィルターと花粉やディーゼル粉塵などの微細な粉塵を濾過するやや圧力損失の大きな静電気帯電フィルターに分離することとなり、フィルターが目詰まりに至るまでの時間を長くすることができ、メンテナンスの周期を長くすることのことができる。
【0060】
また、請求項12記載の発明は、粗塵フィルター通過後の給気空気に、高電圧荷電装置を通した後、下流側に静電気帯電フィルターまたは高電圧を印加したフィルターを配設する構成としたものであり、高電圧荷電装置により花粉やディーゼル粉塵などの微細な粉塵を帯電させた後、比較的圧力損失の小さな静電気帯電フィルターまたは高電圧を印加したフィルターで濾過することとなり、圧力損失の小さなフィルターでありながら効率のよい集塵フィルターとなるため、空気搬送のロスを少なくすることができる。
【0061】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0062】
(実施の形態1)
図1および図2に示すように、建物の非居住部分である物入れ1の屋外2に面した壁3に開設した給気口4と、この給気口4を覆うように取り付けられる箱状で給気口4と連通する開閉自在のシャッター5を備えた開口6を背面に備えた箱状の枠体7と、この枠体7内に送風装置8とフィルター9を平面状に並べて配設し、枠体7背面から導入した屋外空気をフィルター9で濾過した後、枠体7の手前側空間10を経由し送風装置8の吸い込み側11へ至る流路構成として装置本体12を構成するとともに枠体7の複数の側面のうちの一つの側面であって、上側に位置する上側面にダクト接続口13を開設し、このダクト接続口13に送風装置8の吐出部(図示せず)を連通させる。また、ダクト接続口13と建物の天井裏14に配設する分岐箱15は、1本のフレキシブルチューブからなる第1のダクト16で天井を貫通して連通させ、分岐箱15と建物の複数の居室17は、複数のフレキシブルチューブからなる第2のダクト18によって連通するとともに給気空気を分岐箱15で分配して、第2のダクト18の終端となる居室17には風量調節装置(図示せず)を備えた給気吐出口19を配設し構成する。そして、第1のダクトの室内露出部分を、枠体7と天井面20との間の寸法に合わせてダクトカバー21を切断し、覆い隠して構成する。
【0063】
上記構成において、送風装置8が運転されると、壁3の屋外2側の軒天22に干渉しない高さに設置した屋外用端末部材23から給気口4を通じて屋外空気が開口6に給気され、フィルター9で浄化処理された後、手前側空間10を経由し吸い込み側11へ至り、送風装置8により吐出部(図示せず)からダクト接続口13へ装置本体12から送り出される。ダクト接続口13から第1のダクト16を通った給気空気は分岐箱15で分配され、第2のダクト18を通じて給気吐出口19から居室17に給気される。給気空気は給気吐出口19に備えられた風量調節装置(図示せず)により給気風量を適正に分配されて給気換気が行われる。暴風雨時にはシャッター5を閉鎖することにより建物に開設した給気口からの空気を遮断する。
【0064】
そして、天井裏14から屋外2へのダクト施工が困難な住宅などの建物において、屋外端末部材23と軒天22が干渉しない位置へ給気口4を設けて、屋内側の壁に装置本体12を設置することで、建物の施工においてダクト配管のために天井をふかす等の工事をなくしても壁3に設けた給気口4から直接屋外空気を導入し、この屋外空気を浄化処理すると共に、天井裏14に配設した第2のダクト18により各居室17へ分配給気することができ、施工性の向上が図れる。また、一つの装置本体12で複数の部屋へ給気空気を送風することができるため、住宅単位での装置本体12やフィルター9のメンテナンス箇所を減らすことができ、屋外端末部材23の使用数も減らしてエクステリアの美観を向上することができる。
【0065】
また、装置本体12から出る給気空気を1本の第1のダクト16のみとすることにより、天井面に開設するダクト貫通口24を1ヶ所にでき、また、室内の美観を向上するとともに施工手間も軽減することができる。
【0066】
また、室内側に露出する第1のダクト16は、枠体7の上側面のダクト接続口13に接続して天井を貫通するので最も短くすることができ、室内の美観を更に向上することができる。
【0067】
また、室内側に露出する第1のダクト16をダクトカバー21で覆い隠すことができ、枠体7の上側面と天井面20との間のダクトを隠す施工を容易に行い、室内の美観を向上することができる。
【0068】
また分岐箱15により複数の各居室17に至る給気空気は、その第2のダクト18の長さの差などによって圧力損失が異なるため風量に差異を生じるが、風量調節装置(図示せず)により分岐箱15以降の圧力損失を調整することとなり、複数の給気吐出口19間で各居室17の容積に応じて給気風量を適正に分配することができる。
【0069】
また、フレキシブルチューブの可撓性によってダクト配設や接続の施工を容易で安価にすることができ、ダクトの曲げ部などもエルボなどの別部品の接合が不要で継ぎ目無く一体であるため圧力損失が小さくなり、空気搬送のロスを少なくすることができる。
【0070】
また、装置本体12に居室へ直接開口する吐出口を設けないため、装置本体12の設置場所を通常の居室空間内とする必要が無く、常時使用しない住宅の部位に設置することとなり、常時は換気装置の存在を意識することがなく、室内の美観を向上するとともに、装置本体12から発生する騒音の居室空間への影響を低減することができる。
【0071】
また、送風装置8とフィルター9を平面状に並べて配設することとなり、装置本体12の前後方向の厚みを薄くすることができ、室内の美観を向上することができる。
【0072】
また、シャッター5を閉鎖することにより建物に開設した給気口4からの空気を遮断することとなり、暴風雨時などに最も屋外側に近い部位で雨水の浸入を防止することができる。
【0073】
なお、実施の形態1では、枠体7と天井面20の間に空間を設けて設置したが、屋外用端末部材23が軒天22と干渉しない場合は、空間を設けずに設置することにより、更に室内の美観を向上することができる。
【0074】
なお、実施の形態1では、換気の形態に給気換気を用いたが、給気換気にかえて同時給排換気や排気換気を用いてもよく、その効果に差異を生じない。
【0075】
なお、実施の形態1では、非居住部分である物入れに装置本体を設置したが、納戸、クローゼット、押入れ、トイレに設置してもよく、その効果に差異を生じない。
【0076】
(実施の形態2)
図3および図4に示すように、下側面にフィルター着脱用開口25を設けた枠体7A内に備えた粗塵フィルター26と微細なほこりを吸着する静電気帯電フィルター27の2段構成からなるフィルター9Aを、粗塵フィルター26の上流側に虫の死骸を保持する虫受けポケット28を備えたフィルターユニット29として一体の形成し、枠体7A下側面より工具を用いず着脱自在に構成する。
【0077】
上記構成において、室内の高所に装置本体12を設置した場合にも、容易にフィルター9Aのメンテナンスを行うことすることができる。
【0078】
また、屋外空気に含まれる粉塵の濾過を、虫や土埃等の比較的大きな粉塵を濾過する圧力損失の小さな粗塵フィルター26と花粉やディーゼル粉塵などの微細な粉塵を濾過するやや圧力損失の大きな静電気帯電フィルター27に分離することとなり、静電フィルター27が目詰まりに至るまでの時間を長くすることができ、フィルター9Aのメンテナンスの周期を長くすることのことができる。
【0079】
(実施の形態3)
図5に示すように、粗塵フィルター26A通過後の給気空気に、高電圧荷電装置30を通した後、下流側に静電気帯電フィルターまたは高電圧を印加した荷電フィルター31を配設する。
【0080】
上記構成において、高電圧荷電装置30により花粉やディーゼル粉塵などの微細な粉塵を帯電させた後、比較的圧力損失の小さな静電気帯電フィルターまたは高電圧を印加した荷電フィルター31で濾過することとなり、圧力損失の小さなフィルターでありながら効率のよいフィルター9Bとなるため、空気搬送のロスを少なくすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0081】
本発明にかかる換気装置は、装置本体と屋外を壁に開設した開口を通じて行い、エクステリアの美観を向上や、建物の設計において天井をふかすなどの配慮を不要とした施工を可能とし、複数の居室の換気をダクトを通して行うことで、フィルター等のメンテナンス箇所を減らすことができるという効果を有し、給排気型換気装置や排気型換気装置等にも有用である。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】本発明の実施の形態1の換気装置の設置形態を示す建物断面図
【図2】同装置本体の断面図
【図3】本発明の実施の形態2の装置本体の断面図
【図4】同装置本体の斜視図
【図5】本発明の実施の形態3の装置本体の断面図
【図6】従来の換気装置の設置形態を示す建物断面図
【図7】従来の他の換気装置の設置形態を示す建物平面図
【符号の説明】
【0083】
1 物入れ
2 屋外
3 壁
4 給気口
5 シャッター
6 開口
7 枠体
7A 枠体
8 送風装置
9 フィルター
9A フィルター
9B フィルター
10 手前側空間
11 吸い込み側
12 装置本体
13 ダクト接続口
14 天井裏
15 分岐箱
16 第1のダクト
17 居室
18 第2のダクト
19 給気吐出口
21 ダクトカバー
26 粗塵フィルター
26A 粗塵フィルター
27 静電気帯電フィルター
30 高電圧荷電装置
31 荷電フィルター
【出願人】 【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【出願日】 平成18年6月27日(2006.6.27)
【代理人】 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄

【識別番号】100109667
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 浩樹

【識別番号】100109151
【弁理士】
【氏名又は名称】永野 大介


【公開番号】 特開2008−8501(P2008−8501A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2006−176210(P2006−176210)