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【発明の名称】 空調監視支援装置および空調監視支援システム
【発明者】 【氏名】橋本 哲

【要約】 【課題】空調機に関する消費電力量のデータを監視する場合に、データ分析作業を効率化させることが可能な空調監視支援装置および空調監視支援システムを提供する。

【構成】複数の空調機70,80の運転状況に関する空調機データの監視を支援する空調監視支援システム100であって、メモリ30と、データ処理部20と、表示部40と、を備えている。メモリ30は、一日における消費電力量および外気温度含む空調機データを、空調機毎に対応付けて一日毎に有している。データ処理部20は、メモリ30が有している空調機データを、対応する外気温度のデータに基づいて区分しつつ、区分毎に所定の相対的特徴を有している複数の消費電力量のデータをそれぞれ対応する空調機と対応する日とをまとめてそれぞれ抽出する。表示部40は、データ処理部20によって抽出されたデータを表示する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の空調機の運転状況に関する空調機データの監視を支援する空調監視支援装置(200)であって、
所定単位期間における消費電力量および外気温度に関するデータを含む前記空調機データを、前記空調機毎に対応付けて前記所定単位期間毎に有している空調機データメモリ(30)と、
前記空調機データメモリ(30)が有している前記空調機データを、対応する前記外気温度に関するデータに基づいて区分しつつ、前記区分毎に所定の相対的特徴を有している複数の消費電力量をそれぞれ対応する前記空調機と対応する前記所定単位期間とまとめて抽出空調機データとして抽出する抽出部(20)と、
前記抽出空調機データを出力する出力部(40)と、
を備えた空調監視支援装置(200)。
【請求項2】
前記所定の相対的特徴を有している複数の消費電力量は、空調機データメモリが有している前記各消費電力量のうち、最大値もしくはその近傍値、最小値もしくはその近傍値、中央値もしくはその近傍値、および、平均値もしくはその近傍値の少なくともいずれか1つである、
請求項1に記載の空調監視支援装置(200)。
【請求項3】
前記外気温度に関するデータに基づいた区分は、空調機データメモリが有している前記各消費電力量のうち前記外気温度に関するデータとの関係で略極小となる極小消費電力量に対応する前記外気温度に関するデータの値もしくはその近傍値を基準とした区分、または、前記外気温度に関する所定の値を基準とした区分のいずれかである、
請求項1または2に記載の空調監視支援装置(200)。
【請求項4】
前記外気温度に関するデータは、当該所定単位期間における外気温度、屋外の不快指数、および、屋外のエンタルピーの少なくともいずれか1つである、
請求項1から3のいずれか1項に記載の空調監視支援装置(200)。
【請求項5】
前記空調機毎の設置位置に関する位置データを格納している位置データメモリ(30)をさらに備え、
前記出力部(40)は、前記抽出空調機データを前記位置データに対応付けて表示する、
請求項1から4のいずれか1項に記載の空調監視支援装置(200)。
【請求項6】
前記位置データは、前記空調機の設置フロアについてのフロアデータを含み、
前記出力部(40)は、前記抽出空調機データと、前記抽出空調機データの空調機と前記フロアデータが同一である前記空調機のうち少なくとも隣接関係にある他の各空調機データと、を前記空調機の位置データを前記フロアデータに対応つけたレイアウトで表示する、
請求項5に記載の空調監視支援装置(200)。
【請求項7】
前記出力部(40)は、前記抽出空調機データの表示部分と、前記他の各空調機データの表示部分との表示態様を違える、
請求項6に記載の空調監視支援装置(200)。
【請求項8】
前記出力部(40)は、前記抽出空調機データの空調機の前記外気温度に関するデータに基づいた区分、もしくは、前記空調機の室外機系統の少なくともいずれか一方に応じて前記空調機データの表示態様を違える、
請求項7に記載の空調監視支援装置(200)。
【請求項9】
複数の空調機の運転状況に関する空調機データの監視を支援する空調監視支援装置(200)であって、
所定単位期間における消費電力量および外気温度に関するデータを含む前記空調機データを、前記空調機毎に対応付けて前記所定単位期間毎に有している空調機データメモリ(30)と、
前記空調機データメモリ(30)が有している前記空調機データのうち、前記外気温度に関するデータとの関係で略極小となる極小消費電力量に対応する前記外気温度に関するデータの値もしくはその近傍値を閾値とした場合に、前記閾値よりも前記外気温度に関するデータの値が大きい場合には冷房運転モードであり、前記閾値よりも前記外気温度に関するデータの値が小さい場合には暖房運転モードであるとして運転モードを判断する冷暖判断部(20)と、
前記空調機データメモリが有している前記空調機データを、対応する前記運転モードに基づいて区分しつつ、区分毎に所定の相対的特徴を有している複数の消費電力量をそれぞれ対応する前記空調機と対応する前記所定単位期間とまとめて抽出空調機データとして抽出する抽出部(20)と、
前記抽出空調機データを出力する出力部(40)と、
を備えた空調監視支援装置(200)。
【請求項10】
複数の空調機の運転状況に関する空調機データの監視を支援する空調監視支援装置(200)であって、
所定単位期間における消費電力量および冷暖房の運転モードを含む前記空調機データを、前記空調機毎に対応付けて前記所定単位期間毎に有している空調機データメモリ(309と、
前記空調機データメモリが有している前記空調機データを、前記各所定単位期間における冷房運転モードと、暖房運転モードと、もしくは、同一の所定単位期間内に冷房運転モードおよび暖房運転モードの両運転モードが実行された場合と、の少なくともいずれか1つに区分しつつ、前記区分毎に所定の相対的特徴を有している複数の消費電力量をそれぞれ対応する前記空調機と対応する前記所定単位期間とまとめて抽出空調機データとして抽出する抽出部(20)と、
前記抽出空調機データを出力する出力部(40)と、
を備えた空調監視支援装置(200)。
【請求項11】
前記空調機データメモリの冷暖房の運転モードに関するデータを外部から受付ける運転モード受付部をさらに備え、
前記空調機データメモリの冷暖房の運転モードは、前記受付部が受付けたデータに基づいて格納される、
請求項10に記載の空調監視支援装置(200)。
【請求項12】
前記所定単位期間は、24時間である、
請求項1から11のいずれか1項に記載の空調監視支援装置(200)。
【請求項13】
空調機の監視を支援するための空調監視支援システム(100)であって、
複数の空調機(70、80)と、
前記複数の空調機から、所定単位期間における消費電力量および外気温度に関するデータを含む空調機データを、前記空調機毎に対応付けて前記所定単位期間毎に分けて取得する空調機データ取得部(50)と、
前記空調機データ取得部(50)が取得した前記空調機データを、対応する前記外気温度に関するデータに基づいて区分しつつ、前記区分毎に所定の相対的特徴を有している複数の消費電力量をそれぞれ対応する前記空調機と対応する前記所定単位期間とまとめて抽出空調機データとして抽出する抽出部(20)と、
前記抽出空調機データを出力する出力部(40)と、
を備えた空調監視支援システム(100)。
【請求項14】
複数の空調機の運転状況に関する空調機データの監視を支援する空調監視支援装置(200)であって、
所定単位期間における消費電力量を含む前記空調機データを、前記空調機毎に対応付けて前記所定単位期間毎に有している空調機データメモリ(30)と、
前記空調機データメモリ(30)が有している前記空調機データを、前記所定単位期間の長さに対して自然数を乗じて得られる所定長期間毎に区分しつつ、前記区分毎に所定の相対的特徴を有している複数の消費電力量をそれぞれ対応する前記空調機と対応する前記所定単位期間とまとめて抽出空調機データとして抽出する抽出部(20)と、
前記抽出空調機データを前記所定長期間毎に並べて出力する出力部(40)と、
を備えた空調監視支援装置(200)。
【請求項15】
複数の空調機の運転状況に関する空調機データの監視を支援する空調監視支援装置(200)であって、
所定単位期間における消費電力量を含む前記空調機データを、前記空調機毎に対応付けて前記所定単位期間毎に有している空調機データメモリ(30)と、
前記空調機データメモリ(30)が有している前記空調機データを、予め定めた快適性判断に関する所定快適性区分に応じて区分しつつ、前記区分毎に所定の相対的特徴を有している複数の消費電力量をそれぞれ対応する前記空調機と対応する前記所定単位期間とまとめて抽出空調機データとして抽出する抽出部(20)と、
前記抽出空調機データを出力する出力部(40)と、
を備えた空調監視支援装置(200)。
【請求項16】
前記所定快適性区分は、所定単位期間の間に前記空調機の設定温度と吸引温度との乖離程度が所定程度以上となる頻度に応じて分けられる区分である、
請求項15に記載の空調監視支援装置(200)。
【請求項17】
複数の空調機の運転状況に関する空調機データの監視を支援する空調監視支援装置(200)であって、
所定単位期間における消費電力量を含む前記空調機データを、前記空調機毎に対応付けて前記所定単位期間毎に有している空調機データメモリ(30)と、
前記空調機データメモリ(30)が有している前記空調機データのうち、所定の相対的特徴を有している複数の消費電力量をそれぞれ対応する前記空調機と対応する前記所定単位期間とまとめて抽出空調機データとして抽出する抽出部(20)と、
前記抽出空調機データを出力する出力部(40)と、
を備えた空調監視支援装置(200)。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、空調監視支援装置および空調監視支援システム、特に、空調機に関する空調機データを取得して監視するための空調監視支援装置および空調監視支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、空調機の監視を行う場合に、空調機等の設定温度データ、消費電力データ、運転モードデータ等を取得するシステムが知られている。
【0003】
例えば、空調機に生じる異常データを監視するシステムとして、以下に示す特許文献1に記載の監視システムがある。この監視システムでは、空調機に異常が生じると、空調機の監視を行っている監視装置から遠隔監視装置に対して、異常発生情報と直近の運転状態情報とを含めた異常内容が送信される。そして、送信されてくる異常内容は遠隔監視装置における運転情報データベースに格納され、随時蓄積されていく。これにより、現地のサービスマンは、自己が保持している携帯端末を用いてインターネットを介した通信を行い、運転情報データベースにおける異常内容のうち直近30分前から現在までの運転状態情報を抽出して受信することで、迅速に異常発生に対応することが可能になっている。
【0004】
すなわち、この監視システムでは、運転情報データベースに蓄積されているデータの中から所定の直近時間帯の運転状態情報を抽出する処理が行われている。
【特許文献1】特開2004−226062号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このように、上述した特許文献1に記載の監視システムでは、所定の直近時間帯の運転状態情報を抽出する処理によって、空調機に生じた異常内容をより迅速に特定している。
【0006】
しかし、上述の監視システムでは、空調機の運転状況に応じた消費電力量の監視を目的とする場合には、単に時間帯のみに着目してデータを抽出したとしても、分析に有用なデータを抽出することができるとはいえない。すなわち、データベースに格納された膨大な量のデータの中から、単に所定の直近時間帯における運転状態情報を抽出したとしても、消費電力量の監視において有用とされるデータの抽出ができていない場合がある。
【0007】
これに対して、消費電力量の監視を行うためにデータベースに蓄積された膨大な量のデータを個々に処理、判断して分析作業を行う場合には、膨大なデータの中には分析に有用でないデータや特に意味を成さないデータ等が入り乱れて存在することがあるため、無駄な処理を多く行ってしまうことになり、効率的でない。
【0008】
本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであり、本発明の課題は、空調機に関する消費電力量のデータを監視する場合に、データ分析作業を効率化させることが可能な空調監視支援装置および空調監視支援システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1発明に係る空調監視支援装置は、複数の空調機の運転状況に関する空調機データの監視を支援する空調監視支援装置であって、空調機データメモリと、抽出部と、出力部と、を備えている。空調機データメモリは、所定単位期間における消費電力量および外気温度に関するデータを含む空調機データを、空調機毎に対応付けて所定単位期間毎に有している。抽出部は、空調機データメモリが有している空調機データを、対応する外気温度に関するデータに基づいて区分しつつ、区分毎に所定の相対的特徴を有している複数の消費電力量をそれぞれ対応する空調機と対応する所定単位期間とまとめて抽出空調機データとして抽出する。出力部は、抽出空調機データを出力する。ここでの相対的特徴とは、消費電力量のうち、最大値、最小値、中央値、平均値、極小値、極大値等が含まれる。また、ここでの出力には、ディスプレイ等に対する表示出力や、他の分析機器にデータを転送すること等が含まれる。
【0010】
ここでは、相対的特徴のある消費電力量についてのみ、外気温度に関するデータに基づいて区分して、抽出空調機データとして抽出し、出力している。
【0011】
これにより、データが抽出されてデータ量が低減していることから空調機の監視におけるデータ処理の負荷を抑えることができ、消費電力量が相対的に特徴のある空調機データに着目して監視することが可能になる。
【0012】
第2発明に係る空調監視支援装置は、第1発明に係る空調監視支援装置において、所定の相対的特徴を有している複数の消費電力量は、空調機データメモリが有している各消費電力量のうち、最大値もしくはその近傍値、最小値もしくはその近傍値、中央値もしくはその近傍値、および、平均値もしくはその近傍値の少なくともいずれか1つである。
【0013】
ここでは、相対的特徴を有している複数の消費電力量について、詳細に抽出されたデータを処理することになり、処理負荷を低減させることが可能になる。
【0014】
第3発明に係る空調監視支援装置は、第1発明または第2発明に係る空調監視支援装置において、外気温度に関するデータに基づいた区分は、空調機データメモリが有している各消費電力量のうち外気温度に関するデータとの関係で略極小となる極小消費電力量に対応する外気温度に関するデータの値もしくはその近傍値を基準とした区分、または、外気温度に関する所定の値を基準とした区分のいずれかである。
【0015】
空調機の監視を行うためには、消費電力量が同等である場合であっても、外気温度に関するデータに基づいた区分、例えば冷房運転モードであるのか暖房運転モードであるのかの区分について判別する必要がある。ここでは、快適温度である場合には冷暖房のいずれの運転も控えるため、冷房による消費電力量も暖房による消費電力量も多くならないという前提で判断することで、消費電力量のうち極小消費電力量に対応する外気温度に関するデータの値もしくはその近傍値を基準とした区分、または、外気温度に関する所定の値を基準とした区分に沿って判断している。
【0016】
これにより、消費電力量が同等の場合であっても、空調機の運転状態の判断を自動的により正確に行うことが可能になる。
【0017】
第4発明に係る空調監視支援装置は、第1発明から第3発明のいずれかの空調監視支援装置において、外気温度に関するデータは、当該所定単位期間における外気温度、屋外の不快指数、および、屋外のエンタルピの少なくともいずれか1つである。
【0018】
ここでは、消費電力量が同等であるとのデータを得た場合であっても、外気温度、屋外の不快指数、および、屋外のエンタルピのいずれかに応じて、空調機の運転状況が異なることを明確に判別することが可能になる。
【0019】
第5発明に係る空調監視支援装置は、第1発明から第4発明のいずれかに係る空調監視支援装置において、空調機毎の設置位置に関する位置データを格納している位置データメモリをさらに備えている。そして、出力部は、抽出空調機データを位置データに対応付けて表示する。ここでは、単に抽出空調機データを位置データと対比させた一覧表示による出力等も含まれる。
【0020】
ここでは、抽出空調機データの空調機が配備されている位置を容易に把握することが可能になる。
【0021】
第6発明に係る空調監視支援装置は、第5発明の空調監視支援装置において、位置データは、空調機の設置フロアについてのフロアデータを含んでいる。また、出力部は、抽出空調機データと、抽出空調機データの空調機とフロアデータが同一である空調機のうち少なくとも隣接関係にある他の各空調機データと、を空調機の位置データをフロアデータに対応付けたレイアウトで表示する。
【0022】
ここでは、抽出空調機データが、実際に配備されている位置と隣接関係にある空調機との位置関係が反映された他の空調機を含めたフロアデータに対応するように表示出力されるため、抽出空調機データの空調機の位置を視覚的に容易に把握することが可能になる。
【0023】
第7発明に係る空調監視支援装置は、第6発明の空調監視支援装置において、出力部は、抽出空調機データの表示部分と、他の各空調機データの表示部分との表示態様を違える。ここでの表示態様の違いとしては、例えば、色の違いや、浮き上がって見える等の視覚的効果の違いが含まれる。
【0024】
ここでは、抽出空調機データの表示部分の表示態様が各空調機データの表示部分の表示態様と異なるため、特徴的なデータを視覚的に認識しやすくすることが可能になる。
【0025】
第8発明に係る空調監視支援装置は、第7発明の空調監視支援装置において、出力部は、抽出空調機データの空調機の外気温度に関するデータに基づいた区分、もしくは、空調機の室外機系統の少なくともいずれか一方に応じて空調機データの表示態様を違える。
【0026】
ここでは、外気温度に関するデータに基づいた区分、もしくは、室外機系統の違いに応じて表示態様を変えて出力するため、各空調機の監視結果をより詳細に把握することが可能になる。
【0027】
第9発明に係る空調監視支援装置は、複数の空調機の運転状況に関する空調機データの監視を支援する空調監視支援装置であって、空調機データメモリと、冷暖判断部と、抽出部と、出力部とを備えている。空調機データメモリは、所定単位期間における消費電力量および外気温度に関するデータを含む空調機データを、空調機毎に対応付けて所定単位期間毎に有している。冷暖判断部は、空調機データメモリが有している空調機データのうち、外気温度に関するデータとの関係で略極小となる極小消費電力量に対応する外気温度に関するデータの値もしくはその近傍値を閾値とした場合に、閾値よりも外気温度に関するデータの値が大きい場合には冷房運転モードであり、閾値よりも外気温度に関するデータの値が小さい場合には暖房運転モードであるとして運転モードを判断する。抽出部は、空調機データメモリが有している空調機データを、対応する運転モードに基づいて区分しつつ、区分毎に所定の相対的特徴を有している複数の消費電力量をそれぞれ対応する空調機と対応する所定単位期間とまとめて抽出空調機データとして抽出する。出力部は、抽出空調機データを出力する。ここでの相対的特徴とは、消費電力量のうち、最大値、最小値、中央値、平均値、極小値、極大値等が含まれる。
【0028】
ここでは、相対的特徴のある消費電力量についてのみ、外気温度に関するデータに基づいて区分して、抽出空調機データとして抽出し、冷房運転モードであるか暖房運転モードであるかの区分についても出力している。
【0029】
これにより、データが抽出されてデータ量が低減していることから空調機の監視におけるデータ処理の負荷を抑えることができ、消費電力量が相対的に特徴があり運転モードに区分された空調機データに着目して監視することが可能になる。
【0030】
第10発明に係る空調監視支援装置は、複数の空調機の運転状況に関する空調機データの監視を支援する空調監視支援装置であって、空調機データメモリと、抽出部と、出力部と、を備えている。空調機データメモリは、所定単位期間における消費電力量および冷暖房の運転モードを含む空調機データを、空調機毎に対応付けて所定単位期間毎に有している。抽出部は、空調機データメモリが有している空調機データを、各所定単位期間における冷房運転モードと、暖房運転モードと、もしくは、同一の所定単位期間内に冷房運転モードおよび暖房運転モードの両運転モードが実行された場合と、の少なくともいずれか1つに区分しつつ、区分毎に所定の相対的特徴を有している複数の消費電力量をそれぞれ対応する空調機と対応する所定単位期間とまとめて抽出空調機データとして抽出する。出力部は、抽出空調機データを出力する。ここでの相対的特徴とは、消費電力量のうち、最大値、最小値、中央値、平均値、極小値、極大値等が含まれる。
【0031】
ここでは、相対的特徴のある消費電力量についてのみ、外気温度に関するデータに基づいて区分して、抽出空調機データとして抽出し、出力している。また、ここでは、空調機の運転モードが空調機データメモリに記録されており、予め判明している。
【0032】
これにより、データが抽出されてデータ量が低減していることから空調機の監視におけるデータ処理の負荷を抑えることができ、運転モードを識別する処理を行うことなく、消費電力量が相対的に特徴があり運転モードに区分された空調機データに着目して監視することが可能になる。
【0033】
第11発明に係る空調監視支援装置は、第10発明の空調監視支援装置において、空調機データメモリの冷暖房の運転モードに関するデータを外部から受付ける運転モード受付部をさらに備えている。そして、空調機データメモリの冷暖房の運転モードは、受付部が受付けたデータに基づいて格納される。なお、運転モードとしては、例えば、冷暖いずれかを入力するデータや、室内熱交換器の冷媒検知温度のデータ等としてもよい。
【0034】
ここでは、冷暖房の運転モードのデータを直接得ることができるため、運転モードの判断処理が不要になる。
【0035】
第12発明に係る空調監視支援装置は、第1発明から第11発明のいずれかに係る空調監視支援装置において、所定単位期間は、24時間である。
【0036】
ここでは、太陽の動きに合わせて変化する外気温度の情報を監視に反映することができ、このような変化を一日単位で分析することが可能になる。
【0037】
第13発明に係る空調監視支援システムは、空調機の監視を支援するための空調監視支援システムであって、複数の空調機と、空調機データ取得部と、抽出部と、出力部と、を備えている。空調機データ取得部は、複数の空調機から、所定単位期間における消費電力量および外気温度に関するデータを含む空調機データを、空調機毎に対応付けて所定単位期間毎に分けて取得する。抽出部は、空調機データ取得部が取得した空調機データを、対応する外気温度に関するデータに基づいて区分しつつ、区分毎に所定の相対的特徴を有している複数の消費電力量をそれぞれ対応する空調機と対応する所定単位期間とまとめて抽出空調機データとして抽出する。出力部は、抽出空調機データを出力する。ここでの相対的特徴とは、消費電力量のうち、最大値、最小値、中央値、平均値、極小値、極大値等が含まれる。
【0038】
ここでは、相対的特徴のある消費電力量についてのみ、外気温度に関するデータに基づいて区分して、抽出空調機データとして抽出し、出力している。
【0039】
これにより、データが抽出されてデータ量が低減していることから空調機の監視におけるデータ処理の負荷を抑えることができ、消費電力量が相対的に特徴のある空調機データに着目して監視することが可能になる。
【0040】
第14発明に係る空調監視支援装置は、複数の空調機の運転状況に関する空調機データの監視を支援する空調監視支援装置であって、空調機データメモリと、抽出部と、出力部とを備えている。空調機データメモリは、所定単位期間における消費電力量を含む空調機データを、空調機毎に対応付けて所定単位期間毎に有している。抽出部は、空調機データメモリが有している空調機データのうち、所定の相対的特徴を有している複数の消費電力量を、所定長期間毎に区分する。ここで、所定長期間とは、所定単位期間の長さに対して自然数を乗じて得られる期間である。そして、抽出部は、所定長期間毎に区分された複数の消費電力量をそれぞれ対応する空調機と対応する所定単位期間とまとめて、所定長期間毎に区分してそれぞれ抽出空調機データとして抽出する。出力部は、抽出空調機データを所定長期間毎に並べて出力する。ここでの相対的特徴とは、消費電力量のうち、最大値、最小値、中央値、平均値、極小値、極大値等が含まれる。また、ここでの出力には、ディスプレイ等に対する表示出力や、他の分析機器にデータを転送すること等が含まれる。
【0041】
ここでは、抽出部が、空調機データメモリに格納されている空調機毎に対応付けられた所定単位期間毎の空調機データの中から、相対的特徴のある複数の消費電力量についてのみ、所定長期間毎に抽出している。しかも、抽出部は、空調機毎に対応付けられた所定単位期間毎の消費電力量としての空調機データを、所定長期間毎に区分して抽出している。そして、出力部は、抽出部によって区分されつつ抽出された空調機データを出力する。
【0042】
これにより、空調機データが抽出されることにより処理するデータ量が低減していることから空調機の監視におけるデータ処理の負荷を抑えることができ、消費電力量が相対的に特徴を有している空調機データに着目して監視することが可能になる。
【0043】
また、空調機に関して取得される膨大な空調機データをふるいにかけて、相対的特徴を有する空調機データのみを抽出することで、処理する対象となるデータ量を低減させることにより、データ分析の信頼性の低下を抑えつつデータ処理の負担を低減させることが可能になる。
【0044】
そして、出力部からの出力では、空調機データが所定長期間毎に区分され、所定長期間毎に並べて出力されているため、所定長期間をひとまとめとした前後の関係についてデータ分析を行うことが可能になる。
【0045】
第15発明に係る空調監視支援装置は、複数の空調機の運転状況に関する空調機データの監視を支援する空調監視支援装置であって、空調機データメモリと、抽出部と、出力部とを備えている。空調機データメモリは、所定単位期間における消費電力量を含む空調機データを、空調機毎に対応付けて所定単位期間毎に有している。抽出部は、空調機データメモリが有している空調機データを、所定快適性区分に応じて区分する。ここでの所定快適性区分とは、予め定めた快適性判断に関するものである。そして、抽出部は、区分毎の所定の相対的特徴を有している複数の消費電力量をそれぞれ対応する空調機と対応する所定単位期間とまとめて抽出空調機データとして抽出する。出力部は、抽出空調機データを出力する。ここでの相対的特徴とは、消費電力量のうち、最大値、最小値、中央値、平均値、極小値、極大値等が含まれる。また、ここでの出力には、ディスプレイ等に対する表示出力や、他の分析機器にデータを転送すること等が含まれる。
【0046】
ここでは、抽出部が、空調機データメモリに格納されている空調機毎に対応付けられた空調機データの中から、相対的特徴のある複数の消費電力量についてのみ、所定快適性区分にしたがって区分して抽出している。しかも、抽出部は、所定快適性区分にしたがって分けられた各区分毎に、所定の相対的特徴を有している複数の消費電力量を抽出し、対応する空調機と対応する所定単位期間とまとめてそれぞれ抽出空調機データとして抽出する。そして、出力部は、抽出部によって抽出された空調機データを出力する。
【0047】
これにより、空調機データが抽出されることにより処理するデータ量が低減していることから空調機の監視におけるデータ処理の負荷を抑えることができ、消費電力量が相対的に特徴を有している空調機データに着目して監視することが可能になる。
【0048】
また、空調機に関して取得される膨大な空調機データをふるいにかけて、相対的特徴を有する空調機データのみを抽出することで、処理する対象となるデータ量を低減させることにより、データ分析の信頼性の低下を抑えつつデータ処理の負担を低減させることが可能になる。
【0049】
そして、出力部からの出力では、空調機データが所定快適性区分に応じて分けられて出力されるため、所定快適性区分毎の関係についてデータ分析を行うことが可能になる。
【0050】
第16発明に係る空調監視支援装置は、第15発明に係る空調監視支援装置であって、所定快適性区分は、所定単位期間の間に空調機の設定温度と吸引温度との乖離程度が所定程度以上となる頻度に応じて分けられる区分である。
【0051】
ここでは、設定温度と吸引温度との乖離程度が所定程度以上となる頻度を指標とすることで、快適性に関する区分をより詳細に分けることが可能になる。
【0052】
第17発明に係る空調監視支援装置は、複数の空調機の運転状況に関する空調機データの監視を支援する空調監視支援装置であって、空調機データメモリと、抽出部と、出力部とを備えている。空調機データメモリは、所定単位期間における消費電力量を含む空調機データを、空調機毎に対応付けて所定単位期間毎に有している。抽出部は、空調機データメモリが有している空調機データのうち、所定の相対的特徴を有している複数の消費電力量をそれぞれ対応する空調機と対応する所定単位期間とまとめて抽出空調機データとして抽出する。出力部は、抽出空調機データを出力する。ここでの相対的特徴とは、消費電力量のうち、最大値、最小値、中央値、平均値、極小値、極大値等が含まれる。また、ここでの出力には、ディスプレイ等に対する表示出力や、他の分析機器にデータを転送すること等が含まれる。
【0053】
ここでは、空調機データメモリに格納されている空調機毎に対応付けられた所定単位期間毎の空調機データの中から、相対的特徴のある消費電力量についてのみ、対応する空調機と対応する所定単位期間とをまとめて抽出空調機データとして抽出して、出力している。
【0054】
これにより、データが抽出されてデータ量が低減していることから空調機の監視におけるデータ処理の負荷を抑えることができ、消費電力量が相対的に特徴のある空調機データに着目して監視することが可能になる。
【0055】
また、空調機に関して取得される膨大な空調機データをふるいにかけて、相対的特徴を有する空調機データのみを抽出することで、処理する対象となるデータ量を低減させることにより、データ分析の信頼性の低下を抑えつつデータ処理の負担を低減させることが可能になる。
【発明の効果】
【0056】
第1発明の空調監視支援装置では、データが抽出されてデータ量が低減していることから空調機の監視におけるデータ処理の負荷を抑えることができ、消費電力量が相対的に特徴のある空調機データに着目して監視することが可能になる。
【0057】
第2発明の空調監視支援装置では、相対的特徴を有している複数の消費電力量について、詳細に抽出されたデータを処理することになり、処理負荷を低減させることが可能になる。
【0058】
第3発明の空調監視支援装置では、消費電力量が同等の場合であっても、空調機の運転状態の判断を自動的により正確に行うことが可能になる。
【0059】
第4発明の空調監視支援装置では、消費電力量が同等であるとのデータを得た場合であっても、空調機の運転状況が異なることを明確に判別することが可能になる。
【0060】
第5発明の空調監視支援装置では、抽出空調機データの空調機が配備されている位置を容易に把握することが可能になる。
【0061】
第6発明の空調監視支援装置では、抽出空調機データの空調機の位置を視覚的に容易に把握することが可能になる。
【0062】
第7発明の空調監視支援装置では、抽出空調機データの空調機の位置を視覚的に容易に把握することが可能になる。
【0063】
第8発明の空調監視支援装置では、特徴的なデータを視覚的に認識しやすくすることが可能になる。
【0064】
第9発明の空調監視支援装置では、データが抽出されてデータ量が低減していることから空調機の監視におけるデータ処理の負荷を抑えることができ、消費電力量が相対的に特徴があり運転モードに区分された空調機データに着目して監視することが可能になる。
【0065】
第10発明の空調監視支援装置では、データが抽出されてデータ量が低減していることから空調機の監視におけるデータ処理の負荷を抑えることができ、運転モードを識別する処理を行うことなく、消費電力量が相対的に特徴があり運転モードに区分された空調機データに着目して監視することが可能になる。
【0066】
第11発明の空調監視支援装置では、冷暖房の運転モードのデータを直接得ることができるため、運転モードの判断処理が不要になる。
【0067】
第12発明の空調監視支援装置では、太陽の動きに合わせて変化する外気温度の情報を監視に反映することができ、このような変化を一日単位で分析することが可能になる。
【0068】
第13発明の空調監視支援システムでは、消費電力量が同等の場合であっても、空調機の運転状態の判断を自動的により正確に行うことが可能になる。
【0069】
第14発明の空調監視支援システムでは、所定長期間をひとまとめとした前後の関係についてデータ分析を行うことが可能になる。
【0070】
第15発明の空調監視支援システムでは、所定快適性区分毎の関係についてデータ分析を行うことが可能になる。
【0071】
第16発明の空調監視支援システムでは、設定温度と吸引温度との乖離程度が所定程度以上となる頻度を指標とすることで、快適性に関する区分をより詳細に分けることが可能になる。
【0072】
第17発明の空調監視支援システムでは、データ分析の信頼性の低下を抑えつつデータ処理の負担を低減させることが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0073】
<空調監視支援システムの概略構成>
図1に、本発明の一実施形態が採用された空調監視支援システム100のブロック構成図を示す。
【0074】
空調監視支援システム100は、空調機の運転状態や運転状況等のデータを取得して、空調機を監視するために取得したデータに一定の処理を施して、空調機に関するデータを可視化させるシステムである。
【0075】
この空調監視支援システム100は、監視装置10と、空調機70,80とから構成されており、空調機70、80はそれぞれ監視装置10によって監視される。
【0076】
監視装置10は、データ処理部20と、メモリ30と、ディスプレイ等の表示部(出力部)40と、通信インターフェイス等の通信部50と、キーボード51、マウス52等によって構成されている。
【0077】
データ処理部20は、メモリ30のデータを読み出して、運転状態判定処理、データ抽出処理、表示処理等のデータ処理を行う。
【0078】
メモリ30には、空調機70、80が配備されている位置を示す位置データや、配備されている空間が連続した関係にある各空調機70、80同士をグループ化してまとめたグルーピングデータや、空調機70,80が配備される建物の各フロア毎のレイアウトデータ等が、予め記録されている。位置データや、グルーピングデータは、各空調機毎に、空調機と対応付けて記録されている。
【0079】
そして、メモリ30は、各空調機の一日毎のデータである空調状態データを記録している。このメモリ30では、各空調機70,80から通信部50を介して空調機70,80の運転状況や運転状態等に関するデータ、各空調機70,80の消費電力データ、外気温度データ等を取得して、それぞれ記録する。運転モードデータについては、メモリ30に格納された外気温度データと消費電力量データに基づいて、空調機70,80の運転モードについて、データ処理部20が冷房運転モードか暖房運転モードか判断して、空調機毎に運転モードデータとして、メモリ30に記録する。
【0080】
表示部40は、メモリ30に記録されているデータに基づいて、図2、図3、図4、図6のような各表示をデータ処理部20からの処理に応じて出力する。例えば、表示部40は、データ処理部20による表示処理によって、図2に示すように、ある空調機の一日の空調状態データをグラフにして表示することができる。ここで、折れ線グラフが吸引温度の推移を示しており、棒グラフが消費電力量と運転モードの状況を示している。ここで、冷房運転は塗りつぶし無しで表示し、暖房運転は塗りつぶして表示することで、両運転モードの相違が視覚的に明確に把握できるように表示している。吸引温度は、空調機の室内機において吸い込まれる空気の温度を意味し、空調機が11時頃から冷房運転を開始することで、室内温度が設定温度に維持されるように制御されている。ここでは、室内温度を設定温度に維持するために、一日の運転モードとして、冷房運転と暖房運転との両方が同時に発生している場合の例を示している。なお、空調状態データとしては、図示しないが、このほかに室内機の運転時間やサーモON時間(冷暖房を行うために冷媒を流した時間)などのデータを挙げることができる。
【0081】
ここで、監視装置10では、表示部40における表示に対して、キーボード51、マウス52によるデータ入力、データ選択が可能となっている。例えば、図4では、メモリ30に基づいて複数のフロアのうち「6階事務室」が表示されるように、マウス52によってカーソル操作することで、データ選択が可能となっている。
【0082】
空調機70,80は、複数の空調機71、72、73、81、82、83、84、85を有しており(図5参照)、それぞれの空調機が通信部50を介して監視装置10と通信可能となっている。このうち空調機70は、図5に示すように、空調機71〜73によって構成されており、連続空間である6階事務室R70に配備される同一グループとしてメモリ30のグルーピングデータに記録されている。これらの空調機71〜73は、同一の室外機に接続されており、同一空調系統の関係にある。
【0083】
また、空調機80は、図5に示すように、空調機81〜85によって構成されており、連続空間である6階事務室R80に配備される同一グループとしてメモリ30のグルーピングデータに記録されている。これらの空調機81〜85についても、同一の室外機に接続されており、同一空調系統の関係にある。
【0084】
図5に示すように、6階事務室R70と、6階事務室R80とは、階段と壁によって、空間的連続性が途切れており、グルーピングデータにおいて同一グループではない関係として扱われる。
【0085】
<空調機の監視>
上述したように、監視装置10は、通信部50を介して、各空調機70,80から空調機のデータを取得する。
【0086】
(外気温度データと消費電力量データの取得)
具体的には、監視装置10は、各空調機70,80から、外気温度データおよび消費電力量データを各空調機70,80毎に取得して、メモリ30に記録する。ここで、これらの外気温度データや、消費電力量データは、各空調機毎について一日毎のデータを取得する。
【0087】
(運転状態判定処理)
データ処理部20は、メモリ30に記録された外気温度データおよび消費電力量データを、図3に示すように対応させたグラフにする(データ処理として行われていれば充分であり、実際に表示出力する必要はない)。ここで、外気温度データは、所定時間(例えば、24時間)における代表値(例えば、平均値、最大値、最小値)とし、消費電力量データは、同じ時間帯における積算値(平均値などであってもよい)とする。なお、消費電力量データは、建物全体の集計値を基本とするが、フロア毎の集計値などとしてもよい。また、ここで、データ処理部20は、消費電力量が極端に低い日の空調機状態データについては、休日のデータであるとして、監視対象から除外する。ここでの除外処理は、マウス52等を介して人間が監視装置10に対して直接入力してもよい。
【0088】
そして、図3に示すように、データ処理部20は、上述のようにして休日のデータを削除して残ったデータのうち、X軸を外気温度として、Y軸を消費電力量としてプロットしてグラフを作成する。この場合に、データ処理部20は、Y=aX2+b(a、bは任意の数)の関係式としての近似式を求め、Y座標の最小値(消費電力量)に対応するX座標の値(外気温度)を求める。なお、この他の方法として、二次微分量が0になるX座量の値(外気温度)を求めるようにしてもよい。
【0089】
そして、このようにして求められた外気温度(ここでは15℃)を基準として、データ処理部20は、外気温度が基準よりも高い状態が一日続いた場合について冷房運転モードにおける消費電力量であると判定する。
【0090】
そして、データ処理部20は、同様にして、外気温度が低い状態が一日続いた場合について暖房運転モードにおける消費電力量であると判定する。ここで、一日のうちに、基準温度を複数回またぐ等により、冷房運転モードと暖房運転モードとの両方が実行された場合には、データ処理部20は、冷暖同時運転モードであると判定する。そして、データ処理部20は、判定された冷暖房等の運転モードと、その消費電力量データとを対応付けて、各空調機の一日毎のデータである「運転モードデータ」として、メモリ30に記録させる。
【0091】
(データ抽出処理)
データ処理部20における抽出処理では、図3に示すように、冷房運転モードにおける消費電力量の最大値、中央値、最低値の3つの特徴的なデータを代表データとして抽出する。また、データ処理部20は、暖房運転モードにおける消費電力量、冷暖同時運転モードにおける消費電力量についても同様に、消費電力量の最大値、中央値、最低値の3つの特徴的なデータを抽出する。
【0092】
(表示処理)
ここで、データ処理部20は、抽出処理によって抽出されたデータを、1年(365日)分のデータのうちの代表日のデータであるとして、図4に示すように、表示部40に表示させる。ここでは、冷房運転日、暖房運転日、冷暖同時運転日のそれぞれについて、消費電力量の最大値に対応する高負荷、中央値に対応する中負荷、最小値に対応する低負荷に分けて、各フロア毎に表示処理を行う。
【0093】
そして、表示部40において、図4に示すように示された表示の中から、マウス52等によって、監視を望む日のデータ表示にカーソルを合わせることで、表示の指定が可能になっている。ここで、データ処理部20は、例えば、「冷暖房同時発生日」の「高負荷」の空調機81についての表示の指定を受け付けると、図6に示すように、空調機81が配備されている「6階事務室」の各空調機70、80の空調状態データのレイアウト表示データを作成して、表示部40に表示させる。ここでのレイアウト表示では、データ処理部20は、「冷暖房同時発生日」の「高負荷」の空調機81が設けられている6階事務室と同一のフロアのデータついて、メモリ30に記録されている空調機の各レイアウトデータを参照して特定し、各空調機71、72、73、81、82、83、84、85の位置データを対応させつつ、各空調機のグラフ化された空調状態データを表示する。
【0094】
なお、図6に示すように、データ処理部20の表示処理では、消費電力量が多く高負荷である空調機81の空調状態データのグラフ内部の表示態様を、他の空調機71、72、73、82、83、84、85の空調状態データのグラフ内部の表示態様とは異なるように、色彩等を施す等により表示部40に表示させている。
【0095】
さらに、図6に示すように、6階会議室R70に配備された空調機71、72、73のグラフ周囲の表示態様を、6階会議室R80に配備された空調機81、82、83、84、84のグラフ周囲の表示態様と、異なるように表示している(空調機70についてのみ、各空調機毎の枠の内部であってグラフの外側に着色を施している)。なお、ここでは、室外機の空調系統についても同時に表示態様が異なっていることになる。
【0096】
そして、メモリ30の位置データ、グルーピングデータ、運転モードデータに基づいて、データ処理部20は、空調機の運転モードが異なる空調機が空間的に連続した同一グループ内において、位置データに基づいて隣接して存在しているか否か判断する。ここでは、データ処理部20は、図6に示すように、空調機83が、19時〜24時にかけて、周囲の空調機82、84、85の運転モードと異なる状態となっており、混合ロスが生じている可能性がある空調機であると判断し、特殊な表示を行っている(空調機83についてのみ、グラフの表示部分上に着色を施している)。
【0097】
<本実施形態に係る空調監視支援システムの特徴>
(1)
本実施形態の空調監視支援システム100では、空調機70、80について、例えば、一年分、365日分の膨大な量の空調状態データの中から、図3、図4で示すようにして、代表日の空調状態データを抽出している。この抽出処理によって、空調機70、80の監視において処理するデータ量を低減させることができているため、空調機70、80の監視におけるデータ処理の負荷を抑えて、簡易で迅速な処理を行うことができる。
【0098】
また、データ処理部20は、抽出処理を行うことで、図3に示すように、消費電力量の最大値、中央値、最小値、極小値、極大値等の相対的に特徴のあるデータを抽出している。これにより、空調機70、80の監視において、全てのデータを対象とするのではなく、相対的に特徴のある消費電力量の空調機データに着目して監視することができる。例えば、図6に示すように、消費電力量の多い空調機81が、周囲の空調機82や空調機84等とは異なる態様で表示されていることで、特徴的なデータを容易に把握することができる。
【0099】
ここで、空調監視支援システム100によって、特徴的なデータ出力が得られることで、例えば、高負荷日については、外気負荷の影響を大きく受けている空調機の配備位置を推定でき、外気導入量を調整したり、建物の断熱性を強化する等の対策をとることを把握できる。また、消費電力量が多く、設定温度と吸引温度との乖離度合いが大きい場合等、冷暖房の能力が不足している空調機が配備されている位置データが得られることで、空調機の増設対策を行うことを把握できる。さらに、中・低負荷日のデータからは、オフィス機器等からの内部発熱が生じているか否かを推定し、外気冷房を行う等の対策をとることを把握できる。そして、冷暖房同時発生日のデータからは、設定温度の調整や、温度センサの設置位置の変更等の対策をとることを把握できる。
【0100】
(2)
本実施形態の空調監視支援システム100では、快適温度である場合には冷暖房のいずれの運転も控えるため、冷房による消費電力量も暖房による消費電力量も多くならないという前提で判断することで、データ処理部20が、消費電力量データが同等である場合であっても、冷房運転モードであるのか暖房運転モードであるのか判別している。これにより、消費電力量が同等の場合であっても、冷暖房の運転モードの判断を自動的により正確に行うことができる。
【0101】
(3)
本実施形態の空調監視支援システム100では、空調機の空調状態データが、実際に建物に配備されている位置関係が反映されたレイアウトデータに対応するように表示されるため、空調機の位置を視覚的に容易に把握することができる。また、空調機の表示態様が他の空調機の表示態様と異なるようにしているため、特徴的なデータを視覚的に認識しやすくなっている。
【0102】
<空調監視支援システムの変形例>
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
【0103】
(A)
上記実施形態では、各空調機70,80から外気温度データや消費電力量データを取得して、運転モードデータを判定して記録する空調監視支援システムを例に挙げて説明した。
【0104】
しかし、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、図7に示すように、各空調機70,80から直接データを収集するのではなく、記録媒体270等を介して外気温度データや消費電力データを取得する空調監視支援装置200であってもよい。
【0105】
この場合には、空調監視支援装置200は、各空調機70,80の設置位置に無関係に設けることができ、空調機の状態を監視するための装置として独立して取り扱うことができる。
【0106】
(B)
上記実施形態では、外気温度データと消費電力量データとの関係に基づいて、データ処理部20が冷房運転モードと暖房運転モードとの運転状態判定処理を行う場合を例に挙げて説明した。
【0107】
しかし、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、外気温度データに基づいて、予め定めた冷房判断温度(例えば、20℃)以上であれば冷房運転モードで、予め定めた暖房判断温度(例えば、10℃)以下であれば暖房運転モードと、判定し、その間は送風運転モードであると判定するようにしてもよい。
【0108】
また、各空調機70,80について、リモコン等のコントローラが設けられている場合には、ユーザによって入力された冷暖房の運転モードのデータを取得することで、運転モードデータを取得するようにしてもよい。
【0109】
さらに、各空調機70、80が有している室内熱交換器を流れる冷媒温度を検知する冷媒温度センサを設けておくことで、得られる冷媒温度データに応じて冷房運転モードか暖房運転モードかの判断を行うようにしてもよい。
【0110】
(C)
上記実施形態では、空調機70、80が配備されているレイアウトに従った表示を行う場合を例に挙げて説明した。
【0111】
しかし、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、単に空調機70、80が配備されている位置データを、各空調機70、80と対比させた一覧表示によって表示部40から出力するようにしてもよい。
【0112】
(D)
上記実施形態では、空調機70,80の消費電力量が同等である場合の空調状態データの違い(消費電力量が同じであっても、冷暖房の運転モードが違うことがある点)を、外気温度データに基づいて判断する場合について例に挙げて説明した。
【0113】
しかし、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、屋外の不快指数、屋外のエンタルピ等に基づいて判断するようにしてもよい。
【0114】
(E)
上記実施形態では、空調機状態データのうち、休日のデータを削除する方法として、データ処理部20が、消費電力量が極端に低い日のデータを削除する方法、もしくは、人間が監視装置10に対して直接入力することで休日のデータを削除する方法を例に挙げて説明した。
【0115】
しかし、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、予め空調機70、80が配備される物件の休日のデータ(例えば、カレンダー情報等)をメモリ30において予め格納させておき、データ処理部20がこのメモリ30のデータに基づいて休日に相当する消費電力量のデータを削除する処理を行う構成としてもよい。
【0116】
(F)
上記実施形態では、データ処理部20が、空調機状態データの消費電力量のデータのうち休日のデータを削除することで極小消費電力量のデータを求めて、この極小消費電力量に対応する外気温度を基準として求める場合について、例に挙げて説明した。
【0117】
しかし、本発明はこれに限られるものではなく、他の算出方法によって同様のデータを得るようにしてもよい。
【0118】
例えば、ある外気温度の温度別の最大消費電力量(もしくは、異常データ等を排除するために第2位の温度別の消費電力量)を、例えば、0.5℃間隔等で各外気温度毎に抽出する。そして、この抽出された温度別の最大消費電力量のうち、最も低い消費電力量に対応する外気温度を基準として求めるようにしてもよい。
【0119】
(G)
上記実施形態では、運転状態判定処理において消費電力量について一日毎に冷房運転モード、暖房運転モード、冷暖同時運転モードに分けて格納し、分けられた各運転モード毎に高負荷、中負荷、低負荷の特徴的なデータを抽出して、表示出力する場合について例に挙げて説明した。
【0120】
しかし、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、図8に示すように、データ処理部20が、メモリ30に格納されているデータに基づいて、毎日の消費電力量を月別に分けて示したグラフを作成してもよい。そして、データ処理部20が、図8に示すような月別消費電力量のグラフに基づいて、各月別の消費電力量の大きさに応じて、高負荷日、中負荷日、低負荷日の3つの代表日の消費電力量のデータを、対応する空調機70、80のデータと伴にそれぞれ抽出する。このようにして抽出された代表日のデータを用いることで、データ処理部20は、図9に示すように、高負荷日、中負荷日、低負荷日の各月別のデータの一覧を、その日の消費電力量とその日に対応する空調機70、80のデータとをリンクさせた状態で、月の順序に応じて並べて表示部40に表示出力させることが可能になる。
【0121】
ここでの図9に示すような出力状態において、各代表日の表示部分には、当該日の対応空調機70、80の消費電力量のデータに対してリンクが張られているため、マウス52等によって代表日の表示部分が選択されてクリックされると、上記実施形態と同様に、図6に示すようなフロアの状態が表示部40に表示出力されることになる。
【0122】
ここでの、高負荷日は、ある一月において最も消費電力量が多かった日であり、中負荷日は、同じ月における消費電力量の平均値に最も近かった日であり(消費電力量を大きい順に並べた場合に真ん中の順位となる日としてもよい)、低負荷日は、同じ月における消費電力量が最も少なかった日である。なお、ここでの高負荷日、中負荷日、低負荷日の抽出において、上記実施形態に示したように、休日のデータを除外する処理を行ってから、各日を特定するようにしてもよい。
【0123】
また、この変形例(G)では、所定単位期間を一日とし、所定長期間を一月とした場合について例に挙げて説明したが、所定単位期間および所定長期間はこれに限られるものではなく、例えば、所定単位期間を一月とし、所定長期間を季節に応じたものとする等の変更を適宜することができる。
【0124】
(H)
上記実施形態では、運転状態判定処理において消費電力量について一日毎に冷房運転モード、暖房運転モード、冷暖同時運転モードに分けて格納し、分けられた各運転モード毎に高負荷、中負荷、低負荷の特徴的なデータを抽出して、表示出力する場合について例に挙げて説明した。
【0125】
しかし、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、図10に示すように、データ処理部20が、メモリ30に格納されているデータに基づいて、毎日の消費電力量を快適性指標値に対してプロットしたグラフを作成してもよい。
【0126】
ここで、快適性指標値としては、例えば、温度乖離の発生頻度を指標として用いることができる。この温度乖離の発生頻度は、頻度が多いほうが不快に感じられることが多いとする指標になっている。
【0127】
具体的には、ここでは、評価対象となる空調機70、80全てについて、1時間毎に以下の指標で評価を行う。すなわち、室内機が1時間の間安定的に運転しており、かつ、室内機が対象空間から吸引する空気の温度(吸引温度)が設定温度と乖離している場合に、「温度乖離発生」と判断するようにして、一日(24時間の間で)カウントしていく。どの程度で乖離と判断するかは、自由に定めることができるが、例えば、平均設定温度と平均吸引温度との差分の絶対値が所定値(例えば、2℃)より大きい場合に、乖離と判断することができる。そして、一日において温度乖離が発生した回数を「温度乖離の発生頻度」として求める。このようにして、データ処理部20は、一日の温度乖離の発生頻度に対してその一日の消費電力量をプロットして、表示部40に表示出力することで、図10に示すような、グラフを作成することができる。
【0128】
次に、データ処理部20は、図10に示したグラフに基づいて、温度乖離の発生回数が100以上のデータと、50以上100未満のデータと、0以上50未満のデータとに分けて、図11に示すような、温度乖離の発生頻度別の消費電力量の分布を示すグラフを作成する。
【0129】
そして、データ処理部20は、図11に示すような温度乖離の発生頻度の程度に区分したグラフに基づいて、各区分に属する消費電力量の大きさに応じて、高負荷日、中負荷日、低負荷日の3つの代表日の消費電力量のデータを、対応する空調機70、80のデータと伴にそれぞれ抽出する。このようにして抽出された代表日のデータを用いることで、データ処理部20は、図12に示すように、高負荷日、中負荷日、低負荷日の温度乖離の発生頻度別のデータの一覧を、その日の消費電力量をその日に対応する空調機70、80のデータとをリンクさせた状態で、温度乖離の発生頻度の順序に応じて並べて表示部40に表示出力させることが可能になる。
【0130】
ここでの図12に示すような出力状態において、各代表日の表示部分には、当該日の対応空調機70、80の消費電力量のデータに対してリンクが張られているため、マウス52等によって代表日の表示部分が選択されてクリックされると、上記実施形態と同様に図6に示すようなフロアの状態が表示部40に表示出力されることになる。
【0131】
ここでの、高負荷日は、ある一月において最も消費電力量が多かった日であり、中負荷日は、同じ月における消費電力量の平均値に最も近かった日であり(消費電力量を大きい順に並べた場合に真ん中の順位となる日としてもよい)、低負荷日は、同じ月における消費電力量が最も少なかった日である。なお、ここでの高負荷日、中負荷日、低負荷日の抽出において、上記実施形態に示したように、休日のデータを除外する処理を行ってから、各日を特定するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0132】
本発明を利用すれば、空調機に関する消費電力量のデータを監視する場合に、データ分析作業を効率化させることが可能なため、特に、複数の空調機の運転状況に関する空調機データの監視を支援する空調監視支援装置として用いることができる。なお、本発明によって出力されるグラフは、監視用に限定されるものではなく、監視結果を報告するレポート等に貼り付ける等にも利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0133】
【図1】本発明の一実施形態にかかる空調監視支援システムのブロック構成図。
【図2】空調機から得られる一日の空調機データのグラフ。
【図3】冷房日・暖房日における抽出データの特定方法を示すグラフ。
【図4】抽出データのフロアおよび日を示す図。
【図5】空調機が配備される配備レイアウトを示す図。
【図6】空調機データの配備レイアウトに沿った表示出力を示す図。
【図7】変形例(A)に係る空調監視支援装置のブロック構成図
【図8】変形例(G)に係る消費電力量の月別グラフ。
【図9】変形例(G)に係る抽出データの月別特徴データの一覧を示す図。
【図10】変形例(H)に係る消費電力量の温度乖離程度に対するグラフ。
【図11】変形例(H)に係る消費電力量を温度乖離程度別に区分したグラフ。
【図12】変形例(H)に係る抽出データの乖離程度別特徴データの一覧を示す図。
【符号の説明】
【0134】
10 監視装置
20 データ処置部(抽出部)
30 メモリ(位置メモリ、グルーピングメモリ、運転状態データメモリ)
40 表示部(出力部)
70 空調機・第1系統
80 空調機・第2系統
100 空調監視支援システム
200 空調監視支援装置
270 記録媒体
【出願人】 【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
【出願日】 平成19年4月24日(2007.4.24)
【代理人】 【識別番号】100094145
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 由己男

【識別番号】100111187
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 秀忠

【識別番号】100121382
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 託嗣

【識別番号】100136319
【弁理士】
【氏名又は名称】北原 宏修


【公開番号】 特開2008−2799(P2008−2799A)
【公開日】 平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願番号】 特願2007−114272(P2007−114272)