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循環流動層ボイラ - 特開2008−82573 | j-tokkyo
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【発明の名称】 循環流動層ボイラ
【発明者】 【氏名】鳥居 功

【氏名】明用 和幸

【氏名】小林 直樹

【要約】 【課題】不燃性の異物を含む燃料を使用しても外部熱交換器への不燃性の異物の蓄積による性能低下を防止する。

【解決手段】内部に熱媒体からなる高温の流動層が形成される燃焼室2と、燃焼室2で発生した燃焼ガスに含まれる熱媒体を回収する排気処理装置3と、排気処理装置3が回収した熱媒体を燃焼室2に供給する熱媒体循環系統4とを設ける。熱媒体循環系統4として、燃焼室2に供給する熱媒体の一部が内部に流通されてこの熱媒体から熱を回収する外部熱交換器16と、外部熱交換器16内の熱媒体を攪拌して流動層を形成する攪拌気流を発生させる熱交換器側風室17とを設ける。外部熱交換器16を、燃焼室2に隣接配置されて一部の壁(共通壁18)を燃焼室2と共有するとともに、この壁に設けられた開口部19を通じて燃焼室2と接続された構成とし、この開口部19の開口面積を、外部熱交換器16の炉底断面積の0.8%から4.0%の範囲内に設定する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に固体の熱媒体からなる高温の流動層が形成される燃焼室と、
該燃焼室で発生した燃焼ガスを回収して処理するとともに該燃焼ガスに含まれる前記熱媒体を回収する排気処理装置と、
該排気処理装置が回収した前記熱媒体を前記燃焼室に供給する熱媒体循環系統とを有しており、
該熱媒体循環系統は、前記燃焼室に供給する前記熱媒体の一部が内部に流通されて該熱媒体から熱を回収する外部熱交換器と、
該外部熱交換器に接続されて該外部熱交換器内に内部の前記熱媒体を攪拌する攪拌気流を発生させて流動層を形成する熱交換器側風室と、
前記外部熱交換器内と前記燃焼室内とを接続する接続部とを有しており、
該接続部は、前記燃焼室の側壁に接続されており、その開口面積は、前記外部熱交換器の炉底断面積の0.8%から4.0%の範囲内に設定されている循環流動層ボイラ。
【請求項2】
前記接続部に、該接続部の一部を塞ぐ閉塞部材が設けられており、これによって前記接続部の開口面積が、前記外部熱交換器の炉底断面積の0.8%から4.0%の範囲内に設定されている請求項1記載の循環流動層ボイラ。
【請求項3】
前記接続部の開口面積が、前記外部熱交換器の炉底断面積の1.0%から3.2%の範囲内に設定されている請求項1または2に記載の循環流動層ボイラ。
【請求項4】
前記接続部の前記燃焼室側の開口部の下縁部にスロープが形成されており、
前記閉塞部材が、前記接続部の前記燃焼室側の開口部のうち、前記スロープに対向する領域を塞いでいる請求項2に記載の循環流動層ボイラ。
【請求項5】
前記閉塞部材が、前記接続部を上下方向に横断するようにして閉塞している請求項2に記載の循環流動層ボイラ。
【請求項6】
内部に固体の熱媒体からなる高温の流動層が形成される燃焼室と、
該燃焼室で発生した燃焼ガスを回収して処理するとともに該燃焼ガスに含まれる前記熱媒体を回収する排気処理装置と、
該排気処理装置が回収した前記熱媒体を前記燃焼室に供給する熱媒体循環系統とを有しており、
該熱媒体循環系統は、前記燃焼室に供給する前記熱媒体の一部が内部に流通されて該熱媒体から熱を回収する外部熱交換器と、
該外部熱交換器に接続されて該外部熱交換器内に内部の前記熱媒体を攪拌する攪拌気流を発生させて流動層を形成する熱交換器側風室と、
前記外部熱交換器内と前記燃焼室内とを接続する接続部とを有しており、
該接続部は、前記燃焼部の側壁に接続されており、
該接続部の前記燃焼室側の開口部の下縁部にスロープが形成されており、
前記閉塞部材が、前記接続部の前記燃焼室側の開口部のうち、前記スロープに対向する領域を塞いでいる循環流動層ボイラ。
【請求項7】
内部に固体の熱媒体からなる高温の流動層が形成される燃焼室と、
該燃焼室で発生した燃焼ガスを回収して処理するとともに該燃焼ガスに含まれる前記熱媒体を回収する排気処理装置と、
該排気処理装置が回収した前記熱媒体を前記燃焼室に供給する熱媒体循環系統とを有しており、
該熱媒体循環系統は、前記燃焼室に供給する前記熱媒体の一部が内部に流通されて該熱媒体から熱を回収する外部熱交換器と、
該外部熱交換器に接続されて該外部熱交換器内に内部の前記熱媒体を攪拌する攪拌気流を発生させて流動層を形成する熱交換器側風室と、
前記外部熱交換器内と前記燃焼室内とを接続する接続部とを有しており、
該接続部は、前記燃焼部の側壁に接続されており、
前記燃焼室の壁は、複数の伝熱管によって構成されるとともに、一部の前記伝熱管を曲げることによって前記接続部が接続される開口部が形成されており、
前記伝熱管のうち、前記開口部の下端部を構成する前記伝熱管が、下方に向うにつれて前記外部熱交換器側から前記燃焼室側に向うように傾斜させられており、
この傾斜した前記伝熱管が、耐火材によって覆われていて、前記開口部の下縁部が水平面とされている循環流動層ボイラ。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、循環流動層ボイラ(CFB: Circulating Fludized Bed Boiler)に関するものであって、特に、廃タイヤなど、ビードワイヤ等の不燃性の異物が多く含まれる燃料を利用する循環流動層ボイラに関するものである。
【背景技術】
【0002】
循環流動層ボイラは、内部に固体の熱媒体からなる高温の流動層が形成される燃焼室を有しており、この流動層内に燃料を投入することで、燃料を加熱して燃焼させる装置である。
循環流動層ボイラには、燃焼ガスを回収する排気処理装置が設けられている。この排気処理装置では、燃焼ガスの処理の他、燃焼ガスとともに巻き上げられて排気処理装置に送り込まれた未燃分及び熱媒体の燃焼ガスからの分離・回収が行われる。排気処理装置によって回収された未燃分や熱媒体は、再び燃焼室に送り込まれる。
排気処理装置によって回収された高温の熱媒体のうちの一部は、燃焼室に隣接配置された外部熱交換器に送り込まれて熱を回収されたのちに、再度燃焼室に送り込まれるようになっている。
外部熱交換器は、内部に熱媒体の流動層が形成されるようになっており、流動層を構成する熱媒体のうち、外部熱交換器からオーバーフローしたものが、燃焼室に送り込まれるようになっている。
【0003】
このような循環流動層ボイラとしては、例えば後記の特許文献1に記載の流動床反応装置が知られている。
この流動床反応装置は、複数のチューブ(伝熱管)により形成された壁構造で画定された反応室(燃焼室)と、反応室を画定する壁構造の外側に反応室に隣接させて配置される固体物質処理室(外部熱交換器)とを有している。
固体物質処理室は、反応室を画定する壁構造の壁部を反応室と共有している。この壁構造の共通壁部は複数の開口(開口部)を有していて、この開口は共通壁部を形成するチューブ間に形成されるとともに共通壁部を貫通している。
この流動床反応装置では、反応室と固体物質処理室との共通壁部は連続した第1チューブおよび第2チューブで形成されている。共通壁部における第1チューブは共通壁部のなす平面から外れるようにそして反応室から離れる方向に曲げられて、共通壁部のなす平面内に残る第2チューブの間に開口を形成している。
また、この流動床反応装置では、処理室内には、基準速度が1[m/s]よりも遅い緩やかな気泡流動床が形成されている。
【0004】
【特許文献1】特許第2939338号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
循環流動層ボイラには、低品位炭や木材、製紙スラッジ、RDF(Refuse Derived Fuel;ゴミ固形燃料)、廃タイヤ、重油等、様々な燃料を用いることができる。しかし、燃料に不燃性の異物が含まれている場合(例えば廃タイヤにはビードワイヤが含まれている)には、循環流動層ボイラの運転を継続するにつれて、燃焼室の底部に次第に不燃性の異物が蓄積する。
燃焼室内には、熱媒体の流動層を形成するために、底部から攪拌気体が供給されているので、燃焼室の底部に蓄積した不燃性の異物も、この攪拌気体によって熱媒体とともに巻き上げられる。このようにして巻き上げられた不燃性の異物の一部は、開口部を通じて外部熱交換器内に流入してしまうので、循環流動層ボイラの運転を継続するにつれて、外部熱交換器内に不燃性の異物が蓄積されてしまう。
このように外部熱交換器内に不燃性の異物が蓄積されると、外部熱交換器の熱交換面積が低下して、熱交換効率が低下してしまうので、不燃性の異物を含む燃料を使用する場合には、適宜時期に不燃性の異物の除去作業を行う必要があった。
【0006】
ここで、特許文献1に記載の流動床反応装置のように、反応室(燃焼室)の壁部が複数のチューブによって構成されており、一部のチューブを曲げることによって開口(開口部)を形成した循環流動層ボイラでは、設計上の都合から、開口の下端部を構成するチューブが、下方に向うにつれて処理室(外部熱交換器)側から反応室側に向うように傾斜させられる場合がある。
この場合には、開口の下縁部には、処理室側から反応室側に上るスロープが形成される。これにより、反応室の底部に供給された攪拌気体の流れが、スロープに沿って開口に流れ込みやすくなるので、不燃性の異物が処理室内に入り込みやすかった。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、不燃性の異物を含む燃料を使用しても、外部熱交換器への不燃性の異物の蓄積による性能低下を防止することができる循環流動層ボイラを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
すなわち、本発明は、内部に固体の熱媒体からなる高温の流動層が形成される燃焼室と、該燃焼室で発生した燃焼ガスを回収して処理するとともに該燃焼ガスに含まれる前記熱媒体を回収する排気処理装置と、該排気処理装置が回収した前記熱媒体を前記燃焼室に供給する熱媒体循環系統とを有しており、該熱媒体循環系統は、前記燃焼室に供給する前記熱媒体の一部が内部に流通されて該熱媒体から熱を回収する外部熱交換器と、該外部熱交換器に接続されて該外部熱交換器内に内部の前記熱媒体を攪拌する攪拌気流を発生させて流動層を形成する熱交換器側風室と、前記外部熱交換器内と前記燃焼室内とを接続する接続部とを有しており、該接続部は、前記燃焼室の側壁に接続されており、その開口面積は、前記外部熱交換器の炉底断面積の0.8%から4.0%の範囲内に設定されている循環流動層ボイラを提供する。
【0009】
このように構成される循環流動層ボイラでは、外部熱交換器内に供給された熱媒体は、熱交換器側風室が発生させた攪拌気流によって攪拌されて流動層を形成するとともに、この攪拌気流によって、外部熱交換器と燃焼室とを接続する接続部を通じて、燃焼室に送り込まれる。
ここで、循環流動層ボイラでは、定常運転時には、熱媒体の循環量はほぼ一定に保たれている。このため、定常運転時には、外部熱交換器から燃焼室に送り込まれる気体の流量も、ほぼ一定に保たれる。
本発明の循環流動層ボイラでは、外部熱交換器と燃焼室とを接続する接続部の開口面積が、外部熱交換器の炉底断面積の0.8%から4.0%の範囲内に設定されている。
なお、ここでいう接続部の開口面積とは、接続部において最も流路断面積が小さくなる部位での開口面積である。
この値は、一般的な循環流動層ボイラにおける外部熱交換器の炉底断面積に対する接続部の開口面積の比よりも小さい。
このため、この循環流動層ボイラでは、外部熱交換器から燃焼室に向う気流の流速が、従来の循環流動層ボイラよりも高められることになり、燃焼室から外部熱交換器への不燃性の異物の逆流が抑えられる。
【0010】
また、本発明において、前記接続部に、該接続部の一部を塞ぐ閉塞部材が設けられており、これによって前記接続部の開口面積が、前記外部熱交換器の炉底断面積の0.8%から4.0%の範囲内に設定されていてもよい。
この場合には、接続部の開口面積が、本発明の設定範囲よりも大きい循環流動層ボイラ(不燃性の異物の蓄積を考慮していない従来の循環流動層ボイラ)に対して、接続部に閉塞部材を設けることで、本発明の循環流動層ボイラを得ることができる。
すなわち、従来の循環流動層ボイラにわずかな改良を加えるだけで、不燃性の異物を含む燃料の使用に適した、本発明の循環流動層ボイラを得ることができる。
【0011】
また、接続部の開口面積を、外部熱交換器の炉底断面積の1.0%から3.2%の範囲内にすることで、外部熱交換器から燃焼室への熱媒体の供給量を適正範囲内に維持しつつ、外部熱交換器から燃焼室に向う気流の流速をさらに高めて、燃焼室から外部熱交換器への不燃性の異物の逆流をより効果的に抑制することができる。
【0012】
また、本発明において、前記接続部の前記燃焼室側の開口部の下縁部にスロープが形成されており、前記閉塞部材が、前記接続部の前記燃焼室側の開口部のうち、前記スロープに対向する領域を塞いでいてもよい。
この場合には、設計上の都合を優先して、接続部の燃焼室側の開口部の下縁部にスロープが形成された構成としながら、不燃性の異物の逆流の要因の一つであるスロープが塞がれるので、不燃性の異物の逆流をより効果的に防止することができる。
【0013】
また、本発明において、前記閉塞部材が、前記接続部を上下方向に横断するようにして閉塞していてもよい。
【0014】
また、本発明は、内部に固体の熱媒体からなる高温の流動層が形成される燃焼室と、該燃焼室で発生した燃焼ガスを回収して処理するとともに該燃焼ガスに含まれる前記熱媒体を回収する排気処理装置と、該排気処理装置が回収した前記熱媒体を前記燃焼室に供給する熱媒体循環系統とを有しており、該熱媒体循環系統は、前記燃焼室に供給する前記熱媒体の一部が内部に流通されて該熱媒体から熱を回収する外部熱交換器と、該外部熱交換器に接続されて該外部熱交換器内に内部の前記熱媒体を攪拌する攪拌気流を発生させて流動層を形成する熱交換器側風室と、前記外部熱交換器内と前記燃焼室内とを接続する接続部とを有しており、該接続部は、前記燃焼部の側壁に接続されており、該接続部の前記燃焼室側の開口部の下縁部にスロープが形成されており、前記閉塞部材が、前記接続部の前記燃焼室側の開口部のうち、前記スロープに対向する領域を塞いでいる循環流動層ボイラを提供する。
【0015】
この場合には、設計上の都合を優先して、接続部の燃焼室側の開口部の下縁部にスロープが形成された構成としながら、不燃性の異物の逆流の要因の一つであるスロープが塞がれるので、不燃性の異物の逆流を効果的に防止することができる。
【0016】
また、本発明は、内部に固体の熱媒体からなる高温の流動層が形成される燃焼室と、該燃焼室で発生した燃焼ガスを回収して処理するとともに該燃焼ガスに含まれる前記熱媒体を回収する排気処理装置と、該排気処理装置が回収した前記熱媒体を前記燃焼室に供給する熱媒体循環系統とを有しており、該熱媒体循環系統は、前記燃焼室に供給する前記熱媒体の一部が内部に流通されて該熱媒体から熱を回収する外部熱交換器と、該外部熱交換器に接続されて該外部熱交換器内に内部の前記熱媒体を攪拌する攪拌気流を発生させて流動層を形成する熱交換器側風室と、前記外部熱交換器内と前記燃焼室内とを接続する接続部とを有しており、該接続部は、前記燃焼部の側壁に接続されており、前記燃焼室の壁は、複数の伝熱管によって構成されるとともに、一部の前記伝熱管を曲げることによって前記接続部が接続される開口部が形成されており、前記伝熱管のうち、前記開口部の下端部を構成する前記伝熱管が、下方に向うにつれて前記外部熱交換器側から前記燃焼室側に向うように傾斜させられており、この傾斜した前記伝熱管が、耐火材によって覆われていて、前記開口部の下縁部が水平面とされている循環流動層ボイラを提供する。
【0017】
この場合には、設計上の都合を優先して、燃焼室の壁を構成する伝熱管のうち、接続部の開口部の下端部を構成する伝熱管を、下方に向うにつれて外部熱交換器側から燃焼室側に向うように傾斜させられた構成としながら、接続部の燃焼室側の開口部の下端部が水平面とされていて、不燃性の異物の逆流の要因の一つであるスロープがないので、不燃性の異物の逆流を効果的に防止することができる。
【発明の効果】
【0018】
このように構成される循環流動層ボイラでは、不燃性の異物を含む燃料を使用しても、燃焼室から外部熱交換器への不燃性の異物の逆流を防止して、外部熱交換器への不燃性の異物の蓄積による性能低下を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
[第一実施形態]
以下、本発明の第一実施形態について、図1から図3を用いて説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る循環流動層ボイラ1は、内部に固体の熱媒体からなる高温の流動層が形成される燃焼室2と、燃焼室2で発生した燃焼ガスを回収して処理するとともにこの燃焼ガスに含まれる熱媒体を回収する排気処理装置3と、排気処理装置3が回収した熱媒体を燃焼室2に供給する熱媒体循環系統4とを有している。
【0020】
燃焼室2は、上下方向に延びる箱形状をなしており、この燃焼室2を構成する壁2aは、図2に示すように、上下方向に延びる複数の伝熱管Pによって構成されている。これら伝熱管Pの表面は、燃焼室2内を流動する熱媒体等の物質との接触による摩耗が生じないよう、表面を耐火材によって覆われている。
また、図1に示すように、燃焼室2の下部には、燃焼室2内の熱媒体を攪拌する攪拌気流を発生させて燃焼室2内に流動層を形成する燃焼室側風室11が設けられている。
【0021】
排気処理装置3は、燃焼室2の上部に接続されて、蒸気発生に利用された後の燃焼ガスから未燃分や熱媒体を分離するサイクロン装置を有している。
熱媒体循環系統4は、排気処理装置3によって回収された熱媒体を燃焼室2に送り込む熱媒体通路12を有している。
熱媒体通路12には、燃焼室2への熱媒体の供給を許容しながら燃焼室2からの燃焼ガスの逆流を防止するシールポット13が設けられている。
また、シールポット13には、一部の熱媒体をバイパスするバイパス流路14が接続されている。このバイパス流路14には、熱媒体から熱を回収する外部熱交換器16が接続されている。
【0022】
外部熱交換器16は、燃焼室2の下部に隣接配置される箱形状をなしており、その壁部は、熱媒体から熱を回収する熱交換面とされている。
また、外部熱交換器16には、外部熱交換器16内の熱媒体を攪拌する攪拌気流を発生させて外部熱交換器16内に流動層を形成する熱交換器側風室17が設けられている。
外部熱交換器16内と燃焼室2内とは、接続部19によって接続されている。
外部熱交換器16は、一部の壁を燃焼室2と共有している(以下、この壁を「共通壁18」とする)。
本実施形態では、共通壁18には外部熱交換器16側から燃焼室2側まで通じる連通孔が設けられており、この連通孔が接続部19を構成されている。
【0023】
接続部19を構成する連通孔は、共通壁18を構成する伝熱管Pを曲げることによって形成されたものである。具体的には、共通壁18を構成する伝熱管Pの一部が、連通孔の形成される領域を迂回するように、他の伝熱管Pの形成する平面から外部熱交換器16側に張り出すようにして曲げられることによって、連通孔が形成されている。
本実施形態では、曲げられている伝熱管Pのうち、接続部19の燃焼室2側の開口部の下端部を構成する部位は、下方に向うにつれて外部熱交換器16側から燃焼室2側に向うように傾斜させられている。
これにより、接続部19の燃焼室2側の開口部の下縁部に、燃焼室2側から外部熱交換器16側に上るスロープ19aが形成されている。
【0024】
この接続部19の開口面積は、外部熱交換器16の炉底断面積の0.8%から4.0%の範囲内、好ましくは、1.0%から3.2%の範囲内に設定されている。なお、ここでいう接続部19の開口面積とは、開口部19において最も開口面積が小さくなる部位での開口面積である。
本実施形態では、接続部19として、開口面積が外部熱交換器16の炉底断面積の4.0%よりも大きい接続部の一部を、閉塞部材21によって閉塞することによって、接続部19の実際の開口面積を、外部熱交換器16の炉底断面積の0.8%から4.0%の範囲内に収めた構成とされている。具体的には、本実施形態では、板状の閉塞部材21によって、接続部19の燃焼室2側の開口部の上部を覆うことによって、接続部19の実際の開口面積を、外部熱交換器16の炉底断面積の0.8%から4.0%の範囲内に収めている。
【0025】
このように構成される循環流動層ボイラ1では、外部熱交換器16内に供給された熱媒体は、熱交換器側風室17が発生させた攪拌気流によって攪拌されて流動層を形成するとともに、この攪拌気流によって、外部熱交換器16と燃焼室2とを接続する接続部19を通じて、燃焼室2に送り込まれる。
ここで、循環流動層ボイラでは、定常運転時には、熱媒体の循環量はほぼ一定に保たれている。このため、定常運転時には、外部熱交換器から燃焼室に送り込まれる気体の流量も、ほぼ一定に保たれる。
【0026】
本実施形態に係る循環流動層ボイラ1では、外部熱交換器16と燃焼室2とを接続する接続部19の開口面積が、外部熱交換器16の炉底断面積の0.8%から4.0%の範囲内に設定されている。
この値は、一般的な循環流動層ボイラにおける外部熱交換器の炉底断面積に対する接続部の開口面積の比よりも小さい。
このため、この循環流動層ボイラ1では、外部熱交換器16から燃焼室2に向う気流の流速が、従来の循環流動層ボイラよりも高められることになり、燃焼室2から外部熱交換器16への不燃性の異物の逆流が抑えられる。
【0027】
このように、本実施形態に係る循環流動層ボイラ1では、不燃性の異物を含む燃料を使用しても、燃焼室2から外部熱交換器16への不燃性の異物の逆流を防止して、外部熱交換器16への不燃性の異物の蓄積による性能低下を防止することができる。
【0028】
また、接続部19の開口面積を、外部熱交換器16の炉底断面積の1.0%から3.2%の範囲内にすることで、外部熱交換器16から燃焼室2への熱媒体の供給量を適正範囲内に維持しつつ、外部熱交換器16から燃焼室2に向う気流の流速をさらに高めて、燃焼室2から外部熱交換器16への不燃性の異物の逆流をより効果的に抑制することができる。
【0029】
本実施形態では、前記のように、接続部19には、燃焼室2側の開口部の一部を塞ぐ閉塞部材21が設けられており、これによって接続部19の開口面積が、外部熱交換器16の炉底断面積の0.8%から4.0%の範囲内に設定されている。
このため、接続部19の開口面積が、本発明の設定範囲よりも大きい循環流動層ボイラ(不燃性の異物の蓄積を考慮していない従来の循環流動層ボイラ)に対して、接続部19に閉塞部材12を設けることで、本発明の循環流動層ボイラ1を得ることができる。
すなわち、従来の循環流動層ボイラにわずかな改良を加えるだけで、不燃性の異物を含む燃料の使用に適した、本発明の循環流動層ボイラ1を得ることができる。
【0030】
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について、図4を用いて説明する。
本実施形態に係る循環流動層ボイラ31は、第一実施形態に示した循環流動層ボイラ1において、接続部19の燃焼室2側の開口部に閉塞部材21を設ける代わりに、接続部19の燃焼室2側の開口部のうち、スロープ19aに対向する領域を塞ぐ閉塞部材32を設けたものである。
このように構成される循環流動層ボイラ31では、設計上の都合を優先して接続部19の燃焼室2側の開口部の下縁部にスロープ19aが形成された構成としながら、不燃性の異物の逆流の要因の一つであるスロープ19aが塞がれるので、不燃性の異物の逆流を効果的に防止することができる。
【0031】
[第三実施形態]
次に、本発明の第三実施形態について、図5を用いて説明する。
本実施形態に係る循環流動層ボイラ41は、第一実施形態に示した循環流動層ボイラ1において、接続部19の燃焼室2側の開口部に、閉塞部材21に加えて、接続部19の燃焼室2側の開口部のうち、スロープ19aに対向する領域を塞ぐ閉塞部材32をさらに設けたものである。
このように構成される循環流動層ボイラ41では、設計上の都合を優先して接続部19の燃焼室2側の開口部の下縁部にスロープ19aが形成された構成としながら、接続部19の開口面積が低減されることによる不燃性の異物の逆流防止効果に加えて、不燃性の異物の逆流の要因の一つであるスロープ19aが塞がれることによる逆流防止効果も得られるので、不燃性の異物の逆流をより効果的に防止することができる。
【0032】
[第四実施形態]
次に、本発明の第四実施形態について、図6を用いて説明する。
本実施形態に係る循環流動層ボイラ51は、第一実施形態に示した循環流動層ボイラ1において、接続部19の燃焼室2側の開口部に、開口部の上部を閉塞する閉塞部材21の代わりに、開口部を上下方向に横断するようにして閉塞する閉塞部材52を設けたものである。
本実施形態では、閉塞部材52は、接続部19の燃焼室2側の開口部の左右両側にそれぞれ同形状のものを設けている。
なお、本実施形態においても、接続部19の実際の開口面積は、外部熱交換器16の炉底断面積の0.8%から4.0%の範囲内に収められている。
【0033】
このように構成される循環流動層ボイラ51では、設計上の都合を優先して接続部19の燃焼室2側の開口部の下縁部にスロープ19aが形成された構成としながら、接続部19の開口面積が低減されることによる不燃性の異物の逆流防止効果に加えて、不燃性の異物の逆流の要因の一つであるスロープ19aが塞がれることによる逆流防止効果も得られるので、不燃性の異物の逆流をより効果的に防止することができる。
【0034】
[第五実施形態]
次に、本発明の第五実施形態について、図7を用いて説明する。
本実施形態に係る循環流動層ボイラ61は、第一実施形態に示した循環流動層ボイラ1において、接続部19の燃焼室2側の開口部の上部を閉塞する閉塞部材21を設ける代わりに、伝熱管P(図6では図示せず)において接続部19の燃焼室2側の開口部の下縁部を構成する部分を覆う耐火材62を設けて、接続部19の燃焼室2側の開口部の下縁部を水平面としたものである。
【0035】
このように構成される循環流動層ボイラ61によれば、設計上の都合を優先して、燃焼室2と外部熱交換器16とで共有される共通壁18を構成する伝熱管Pのうち、接続部19の燃焼室2側の開口部の下端部を構成する伝熱管Pを、下方に向うにつれて外部熱交換器16側から燃焼室2側に向うように傾斜させられた構成としながら、接続部19の燃焼室2側の開口部の下端部が水平面とされていて、不燃性の異物の逆流の要因の一つであるスロープ19a(図7に二点鎖線で示す)がないので、不燃性の異物の逆流を効果的に防止することができる。
【0036】
ここで、本発明に係る循環流動層ボイラの効果を調べるために、循環流動層ボイラにおいて、接続部19の開口面積と外部熱交換器16の炉底断面積との比を様々に変えて、それぞれの場合における不燃性の異物の逆流量を比較する試験を行った。
以下にその結果を示す。
【0037】
この試験では、実際の循環流動層ボイラの縮小模型を用いるとともに、燃料として模擬タイヤ片(ゴムシート)と、燃料に含まれる不燃性の異物として模擬ビードワイヤ片(ワイヤ片)とを用いた。
なお、この試験では、燃焼室2内での燃料の燃焼は行わず、燃焼室側風室11による流動層の形成のみ行っている。また、この試験では、外部熱交換器16内における流動層の形成は行わず、熱交換器側風室17による気流の形成のみ行っている。
【0038】
また、この試験では、実際の循環流動層ボイラを忠実にシミュレートするために、縮小模型の接続部19の開口面積に対する模擬タイヤ片の投影面積比を、実際の循環流動層ボイラの接続部19の開口面積に対するタイヤ片の投影面積比と同一としており、実際のビードワイヤに対する模擬ビードワイヤ片の縮尺は、実際の循環流動層ボイラに対する縮小模型の縮尺と同一としている。(ただし、熱媒体の平均粒子径は実際の循環流動層ボイラと同一としている)。
また、燃焼室2内と外部熱交換器16内との差圧は、模擬タイヤ片、模擬ビードワイヤ片、及び熱媒体の運動量比が実際の循環流動層ボイラと同程度となるように調整している。
【0039】
図8のグラフに示すように、接続部19の開口面積を外部熱交換器16の炉底断面積の約2.8%とした場合を100%とすると、接続部19の開口面積を外部熱交換器16の炉底断面積の約1.8%とした場合には、模擬ビードワイヤの逆流量は約30%程度まで低減した。一方、接続部19の開口面積を外部熱交換器16の炉底断面積の約4.3%とした場合には、模擬ビードワイヤの逆流量は約190%程度まで増加した。
【0040】
また、上記試験と同様の条件で、接続部19を閉塞部材によって横に塞いだ場合(実施例1;第一実施形態に相当)と、接続部19を閉塞部材によって縦に塞いだ場合(実施例2;第四実施形態に相当)と、閉塞部材を全く設けなかった場合とで、模擬ビードワイヤの逆流量を比較した。
この結果、図9のグラフに示すように、閉塞部材を全く設けなかった場合に比べると、模擬ビードワイヤの逆流量は、1/10以下となった。特に、接続部19を閉塞部材によって横に塞いだ実施例1では、接続部19を閉塞部材によって縦に塞いだ実施例2よりもわずかに逆流量が少なかった。
このことから、従来の循環流動層ボイラに対して閉塞部材を取り付けることで、本発明にかかる循環流動層ボイラと同様の効果を得ることができることが分かった。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の第一実施形態に係る循環流動層ボイラの構成を概略的に示す縦断面図である。
【図2】本発明の第一実施形態に係る循環流動層ボイラの外部熱交換器と燃焼室とを接続する開口部を、燃焼室側から示した図である。
【図3】図1の要部拡大図である。
【図4】本発明の第二実施形態に係る循環流動層ボイラの構成を概略的に示す縦断面図である。
【図5】本発明の第三実施形態に係る循環流動層ボイラの構成を概略的に示す縦断面図である。
【図6】本発明の第四実施形態に係る循環流動層ボイラのうち、外部熱交換器と燃焼室とを接続する開口部を、燃焼室側から示した図である。
【図7】本発明の第五実施形態に係る循環流動層ボイラの構成を概略的に示す縦断面図である。
【図8】本発明を適用した循環流動層ボイラと従来の循環流動層ボイラとの不燃性の異物(ビードワイヤ)の逆流量を比較したグラフである。
【図9】本発明を適用した循環流動層ボイラと従来の循環流動層ボイラとの不燃性の異物(ビードワイヤ)の逆流量を比較したグラフである。
【符号の説明】
【0042】
1,31,41,51,61 循環流動層ボイラ
2 燃焼室
3 排気処理装置
4 熱媒体循環系統
16 外部熱交換器
17 熱交換器側風室
18 共通壁
19 開口部
19a スロープ
21,32,42,52 閉塞部材
62 耐火材
【出願人】 【識別番号】000006208
【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
【出願日】 平成18年9月26日(2006.9.26)
【代理人】 【識別番号】100112737
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 考晴

【識別番号】100118913
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 邦生


【公開番号】 特開2008−82573(P2008−82573A)
【公開日】 平成20年4月10日(2008.4.10)
【出願番号】 特願2006−260366(P2006−260366)