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【発明の名称】 エネルギー抽出システムの効率を高めるためのデバイス
【発明者】 【氏名】アンドレイ・トリスタン・エヴュレット

【要約】 【課題】デバイス(12)を提供する。

【構成】本デバイス(12)は、コアンダプロファイル(54)に沿って加圧流(14)を導入しかつ付加的流体流(16)を同伴して高速流体流(18)を生成するように構成され、高速流体流(18)は、該デバイス(12)と流れ連通状態になった流路を通して最終用途システム(20)に導かれる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
デバイス(12)であって、
コアンダプロファイル(54)に沿って加圧流(14)を導入しかつ付加的流体流(16)を同伴して高速流体流(18)を生成するように構成され、
前記高速流体流(18)が、該デバイス(12)と流れ連通状態になった流路を通して最終用途システム(20)に導かれる、
デバイス(192)。
【請求項2】
前記加圧流(14)が、排気ガスを含み、また前記付加的流体流(16)が、空気流を含む、請求項1記載のデバイス(12)。
【請求項3】
前記コアンダプロファイル(54)が、該プロファイル(54)に対する前記加圧流(14)の付着を可能にして、前記付加的流体流(16)を同伴して前記高速流体流(18)を生成するように構成された境界層(176)を形成する、請求項1記載のデバイス(192)。
【請求項4】
風力タービンシステム(80)であって、
デバイス(50)を含み、前記デバイス(50)が、
該デバイス(50)内部に排気ガス(172)を導入するように構成されたプレナム(136)と、
該デバイス(50)内部に空気を導入するように構成された空気入口(140)と、
そのプロファイル(54)に対する前記排気ガス(172)の付着を可能にして、境界層(176)を形成しかつ前記流入空気を同伴して風力タービン(82)を駆動するための人工風(156)を生成するように構成されたコアンダプロファイル(54)を有する該デバイス(50)の少なくとも1つの表面と、
を含み、該風力タービンシステム(80)が、
電力を生成するために前記風力タービン(82)に結合された発電機(94)をさらに含む、
風力タービンシステム(80)。
【請求項5】
前記空気入口(140)を通して供給された空気が、前記境界層(176)と共に剪断層(180)を形成して、前記デバイス(50)の収束セクションにおいて該空気を加速しかつ前記境界層(176)と前記流入空気とを混合するのを可能にする、請求項4記載の風力タービンシステム(80)。
【請求項6】
前記デバイス(50)によって同伴された前記空気の質量と前記排気ガスの質量との比が、5〜22である、請求項4記載の風力タービンシステム(80)。
【請求項7】
周囲空気を加圧するように構成された圧縮機(114)と、
前記圧縮機(114)と流れ連通状態になっており、前記圧縮機(12)から加圧空気を受けかつ燃料ストリームを燃焼させて排気ガスストリームを生成するように構成された燃焼器(116)と、
前記燃焼器(116)の下流に設置されかつ前記排気ガスストリームを膨張させるように構成されたタービン(118)と
前記タービン(118)に結合されかつ前記排気ガスストリームによって流入空気を同伴して高速気流により機械的仕事を生成するように構成されたデバイス(112)と、を含み、
前記デバイス(112)が、コアンダプロファイル(54)を有する該デバイスの少なくとも1つの表面を含み、
前記コアンダプロファイル(54)が、該プロファイルに対する前記排気ガスストリームの付着を可能にして、境界層を形成しかつ前記流入空気を同伴して前記高速空気流を生成するように構成される、
ガスタービンシステム(110)。
【請求項8】
タービンディスクの周辺部に配置されかつ前記燃焼器からの前記排気ガスストリームによって流体駆動された空気の同伴によって前記タービンディスクを加速するように構成された複数のデバイス(112)を含む、請求項7記載のガスタービンシステム(110)。
【請求項9】
駆動排気ガスストリームを生成して前記コアンダプロファイル(56)によって流入空気のパルスを同伴しかつ加速するように構成されたパルスデトネーションデバイスを含む、請求項7記載のガスタービンシステム(110)。
【請求項10】
加圧流を利用してエネルギー抽出システムの効率を高める方法であって、
コアンダプロファイル上に前記加圧流を導入して境界層を形成する段階と、
前記境界層によって付加的流体流を同伴して高速流体流を形成する段階と、
前記高速流体流によって機械的仕事を生成する段階と、
を含む方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、総括的にはエネルギー抽出システムに関し、より具体的には、エネルギー抽出システムのに関する。
【背景技術】
【0002】
様々なタイプのエネルギー抽出システムが知られており、また使用されている。例えば、ガスタービンは、燃焼ガス流からエネルギーを抽出し、発電、舶用推進、ガス圧縮、コジェネレーション、海上作業台発電などのような用途に使用される。同様に、風力タービンは、発電のような用途のために風の運動エネルギーを機械的仕事に変換する。さらに、車両で使用する内燃エンジンは、車両を駆動するための動力を生成する。
【0003】
一部のエネルギー抽出システムは、圧縮機によって空気を加圧しかつ加圧空気を燃料と共に燃焼チャンバ内で燃焼させるブレイトンサイクルを利用する。さらに、燃焼チャンバからの高温ガスをタービン又は一連のタービンを通して膨張させて、機械的仕事を生成する。一般的に、ブレイトンサイクルベースのシステムは、タービンを通して高温ガスを膨張させ、あらゆる残留熱は、利用されずに環境に喪失される。一部のシステムでは、大型のかつ高価な復熱装置を使用して、残留熱を回収するようにする。しかしながら、より小型のシステムにおいてこの熱を回収するためにそのような復熱装置を利用することは、比較的高価なものになる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、実質的に熱廃棄損失が低い状態の高い効率を有するエネルギー抽出システムに対する必要性が存在する。さらに、熱損失を最小にしかつそのようなシステムの効率を高めるために現存のエネルギー抽出システムと一体化することができるデバイスを提供することは、望ましいことと言える。
【課題を解決するための手段】
【0005】
簡単に言うと、1つの実施形態によると、デバイスを提供する。本デバイスは、コアンダプロファイルに沿って加圧流を導入しかつ付加的流体流を同伴して高速流体流を生成するように構成され、高速流体流は、デバイスと流れ連通状態になった流路を通して最終用途システムに導かれる。
【0006】
別の実施形態では、風力タービンシステムを提供する。本システムは、デバイスを含み、デバイスは、該デバイス内部に排気ガスを導入するように構成されたプレナムと、該デバイス内部に空気を導入するように構成された空気入口とを含む。さらに、デバイスの少なくとも1つの表面は、コアンダプロファイルを含み、コアンダプロファイルは、該プロファイルに対する排気ガスの付着を可能にして、境界層を形成しかつ流入空気を同伴して風力タービンを駆動するための人工風を生成するように構成される。本システムはさらに、電力を生成するために風力タービンに結合された発電機を含む。
【0007】
別の実施形態では、ガスタービンシステムを提供する。本システムは、周囲空気を加圧するように構成された圧縮機と、圧縮機と流れ連通状態になっており、圧縮機組立体から加圧空気を受けかつ燃料ストリームを燃焼させて排気ガスストリームを生成するように構成された燃焼器とを含む。本システムはまた、燃焼器の下流に設置されかつ排気ガスストリームを膨張させるように構成されたタービンと、該タービンに結合されかつ排気ガスストリームによって付加的空気を同伴して高速気流により機械的仕事を生成するように構成されたデバイスとを含む。デバイスは、コアンダプロファイル(54)を有する該デバイスの少なくとも1つの表面を含み、コアンダプロファイルは、該プロファイルに対する排気ガスストリームの付着を可能にして、境界層を形成しかつ流入空気を同伴して高速空気流を生成するように構成される。
【0008】
別の実施形態では、加圧流を利用してエネルギー抽出システムの効率を高める方法を提供する。本方法は、コアンダプロファイル上に加圧流を導入して境界層を形成する段階と、境界層によって付加的流体流を同伴して高速流体流を形成する段階とを含む。本方法はまた、高速流体流によって機械的仕事を生成する段階を含む。
【0009】
本発明のこれらの及びその他の特徴、態様及び利点は、図面全体を通して同じ参照符号が同様の部分を表す添付図面を参照して以下の詳細説明を読むことにより一層よく理解されるようになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下に詳細に説明するように、本発明の実施形態は、ガスタービンシステム及び風力タービンシステムのような特定のエネルギー抽出システムの効率を、そのようなシステムからの熱損失を最小にすることによって高めるように機能する。具体的には、本発明は、作動流体と周囲空気との組合せを利用して機械的仕事及び出力を生成する。ここで図面に戻り最初に図1を参照すると、そのシステム10から熱を回収するためのデバイス12を有するエネルギー抽出システム10を示している。この図示した実施形態では、デバイス12は、エネルギー抽出システム10から加圧流14を受け、かつ該デバイス12のコアンダプロファイルに沿って加圧流を導入するように構成される。本明細書で使用する場合、「コアンダプロファイル」という用語は、近隣表面に対する流体ストリームの付着を可能にしかつ該表面が流体運動の最初の方向から離れる方向に湾曲した場合であっても付着した状態を維持するように構成されたプロファイル(輪郭)を意味する。
【0011】
運転中に、コアンダプロファイル(Coanda profile)は、該プロファイルに対する加圧流14の付着を可能にし、付加的流体流16を同伴して高速流体流18を生成するように構成される境界層の形成をもたらす。1つの例示的な実施形態では、加圧流は、排気ガスを含み、また付加的流体流は、空気流を含む。さらに、高速流体流18は、デバイス12と流体連通状態になった流路を通して最終用途システム20に導くことができる。1つの例示的な実施形態では、デバイス12は、ガスタービンシステムに結合されかつ高速流体流18によって機械的仕事を生成するように構成される。
【0012】
別の実施形態では、デバイス12は、ターボチャージャに結合されかつ車両の内燃エンジンの効率を高めるように構成される。別の例示的な実施形態では、デバイス12は、風力タービンシステムに結合されかつ高速流体流18によって電気的出力(電力)を生成するように構成される。上記のように、デバイス12は、コアンダプロファイルを使用し、かつ空気流のような付加的流体流6を同伴するようにエネルギー抽出システム10からの排気ガスのような加圧流体流14を利用して高速流体流18を生成する。さらに、高速流体流18は、エネルギー抽出システム10から付加的な機械的仕事又は電気的出力(電力)を生成するために利用することができ、或いは図2〜図10を参照して以下に説明するようにさらに使用するために別の最終用途システム20に導くことができる。
【0013】
図2は、本発明の態様による、図1のデバイス12の例示的な構成50の概略図である。図示するように、デバイス50は、システムからの排気ガスのような一次流体を受けるスタック52を含む。この実施形態では、スタック52の少なくとも1つの表面は、そのプロファイル54に対する排気ガスの付着を可能にするように構成されたコアンダプロファイル54を含む。1つの実施形態では、コアンダプロファイル54は、対数プロファイルを含む。運転中に、プレナム56からの排気ガスのような一次流体の加圧流が、参照符号58で示すようにコアンダプロファイル54に沿って導入される。この図示した実施形態では、一次流体は、導管60によってプレナム56に供給することができる。例えば、ガスタービンからの排気ガスは、導管60を通してプレナム56に供給することができる。さらに、スタック52は、空気流のような二次流体流をスタック内に同伴するための入口62を含む。特定の実施形態では、入口62は、スタック52内に導入する前に流入空気流を濾過するためのフィルタ64を含む。
【0014】
運転時に、加圧排気ガス58は、空気流66を同伴して高速空気流68を生成する。具体的には、コアンダプロファイル54は、加圧排気ガス58の同伴空気流66との比較的急速な混合を可能にし、加圧排気ガス58から空気流68に運動量を移動させることによって高速空気流68を生成する。スタック52の幾何学的形状は所望の空気流68の速度を達成するように設計することができることに注目されたい。さらに、高速空気流68は、機械的仕事を生成するように利用することができる。この図示した実施形態では、スタック52は、複数のファン70を使用して高速空気流68から仕事を抽出するようにする。特定の他の実施形態では、高速空気流68を導いて、機械的仕事又は電力を生成することによって別のシステムの効率を高めるようにすることができる。
【0015】
図3は、本発明の態様による、図2のデバイス50を有する風力タービンシステム80の例示的な構成の概略図である。この図示した実施形態では、デバイス50は、そのプロファイル54に対する排気ガス58の付着を可能にして境界層を形成し、流入空気流66を同伴して高速空気流68を生成するようにするコアンダプロファイル54を含み、デバイス50からの高速空気流68はさらに風力タービン82に導かれる。この例示的な実施形態では、排気ガス58は、ガスタービン(図示せず)により生成された排気ガスを含む。
【0016】
風力タービンシステム80は、参照符号86で示すような、ハブ88上に取付けられた複数の風力タービンブレードを有するロータ84を含む。風力タービンシステム80はまた、タワー92の頂上に取付けられたナセル90を含む。ロータ84は、ナセル90内部に収容された駆動トレーン(図示せず)によって発電機94に駆動結合される。タワー92は、スタック52により生成された高速風力流68にブレード86を曝し、高速風力流68は、ブレード86を軸線96の周りで回転させる。ブレード86は、風の運動エネルギーを回転トルクに変換し、この回転トルクがさらに、発電機94によって電気エネルギーに変換される。1つの例示的な実施形態では、スタック52により生成された高速風力流68の速度は、100km/hよりも大きく、該高速風力流68が所定の掃引ロータ面積、排気ガス流量及びエントレインメント(同伴)率において電力抽出効率を最大にするように調整される。特定の実施形態では、風力タービンシステム80は、風力タービン82を駆動するのに所望の風力流を生成するために複数のデバイスを含むことができる。
【0017】
図4は、本発明の態様による、ガスタービン110の排気ガスから熱を回収するためのデバイス112を有するガスタービン110の概略図である。ガスタービン110は、周囲空気を加圧するように構成された圧縮機114を含む。燃焼器116は、圧縮機114と流れ連結状態になっており、圧縮機114から加圧空気を受けかつ燃料ストリームを燃焼させて燃焼器出口ガスストリームを生成するように構成される。加えて、ガスタービン110は、燃焼器116の下流に設置されたタービン118を含む。タービン118は、燃焼器出口ガスストリームを膨張させて外部負荷を駆動するように構成される。この図示した実施形態では、圧縮機114は、タービン118によって生成された出力によってシャフト120を介して駆動される。
【0018】
運転中に、燃焼器116内で所望の温度及び圧力で燃焼した燃料ストリーム及び空気は、排気ガスを生成する。生成した排気ガスは次に、タービン118に結合されたデバイス112に向けて導かれる。この図示した実施形態では、デバイス112は、境界層を形成しかつ排気ガスにより付加的空気流を同伴して高速風力空気流により機械的仕事を生成するように構成される。具体的には、同伴空気は、境界層と共に剪断層を形成してデバイス112の収束セクションにおいて空気を加速しかつデバイス112の発散セクションにおいて境界層と流入空気とを混合するのを可能にして高速空気流を生成する。さらに、デバイス112の発散セクションは、排気ガスと同伴空気との間の相互作用により生じた圧力による力から推力を生成する。タービン118に結合されたデバイス112の作動は、図5〜図8を参照して以下に詳細に記述する。
【0019】
図5は、本発明の態様による、図4のガスタービン110で使用するタービンディスク132の例示的な構成130の概略図である。この図示した実施形態では、複数のデバイス134が、タービンディスク132の周辺部に配置され、燃焼器116(図4を参照)内で生成された排気ガスを利用することによってガスタービン110の効率を高めるように構成される。より具体的には、複数のデバイス134は、燃焼器116からの排気ガスによって流体駆動された空気の同伴によってタービンディスク132を加速するように構成される。タービンディスク132のコア136からの排気ガスは、複数の半径方向チャネル138を通して複数のデバイス134の各々に対して送られる。具体的には、複数の半径方向チャネル138は、コア136から複数のデバイス134の個別のプレナム(図示せず)内部に排気ガスを導くように構成される。特定の実施形態では、複数のスロット(図示せず)を使用して、個別のプレナムから複数のデバイス134内のコアンダプロファイル上に排気ガスを導入する。スロット通してデバイス134の内部に向かって高温ガスを導入することにより、デバイス134内のコアンダプロファイルに向かって接線方向に導入される高速空気流が促進される利点がある。
【0020】
加えて、タービンディスク132は、空気入口140を通して空気流を受け、この空気流は、複数のデバイス134の各々の入口142に導かれる。上記のように、複数のデバイス134は、該デバイス134のコアンダプロファイルに対する排気ガスの付着を可能にして、境界層を形成しかつ入口142からの流入空気を同伴してデバイス134の発散セクションにおいて高速空気流を生成し、この空気流は、デバイス134の出口144を通して吐出される。特定の実施形態では、デバイス134によって同伴された空気の質量と排気ガスの質量との比は、約5〜約22である。デバイス134の発散セクションは、高温ガスと空気との間の混合により生じた該デバイス134の壁面上に作用する圧力による力から推力を生成することに注目されたい。その結果、デバイス134により生成されたトルクは、タービンディスク132を回転させ、タービンディスク132の回転からシャフトを通して機械的仕事を抽出することができる。さらに、タービンディスク132からの排気は、出口146を通して外気に吐出される。
【0021】
特定の実施形態では、ガスタービン110に対して発電機(図示せず)を結合して、機械的仕事から電力を生成することできる。さらに、別の特定の実施形態では、パルスデトネーションデバイス(図示せず)を使用して駆動排気ガス流を形成して、コアンダプロファイルによって流入空気のパルスを同伴しかつ加速するようにすることができる。1つの例示的な実施形態では、タービンディスク132は、圧縮機114(図4を参照)を駆動するタービン118(図4を参照)から高温ガスを受け、タービンディスク132のコアにおけるプレナム再熱チャンバ内に、燃料を付加することができる。燃焼プロセスによりガスが発生され、このガスは、デバイス134を通して外気中に膨張し、それによってタービンディスク132を駆動する。ここでも同様に、タービンディスク132によって生成された機械的仕事は、シャフトにより抽出することができる。
【0022】
図6は、本発明の態様による、図5のタービンディスク130で使用するデバイス134の概略図である。この図示した実施形態では、燃焼器116(図4を参照)からの排気ガスは、参照符号152で表すようにコアンダプロファイル150上に導入される。コアンダプロファイル150は、該プロファイルに対する排気ガス152の付着を可能にして境界層を形成し、流入空気154を同伴して高速空気流156を生成する。この例示的な実施形態では、コアンダプロファイル150は、対数らせんプロファイルを含む。コアンダプロファイル150は、空気154の同伴を可能にして、噴流のような連続又は個別の急速混合境界層の高速環状パターン流を形成する。特定の実施形態では、高温ガスは、約90度の回転を受けかつ高温ガスの質量の約5〜22倍までの空気を同伴する。加えて、同伴空気154は、境界層と共に乱流剪断層を形成して、デバイス134の収束セクションにおいて空気154を加速しかつ発散セクション158において境界層と流入空気154との混合を可能にして高速空気流156を生成する。その結果、高速空気流156は、推力160を発生し、デバイス134を反対方向に向かって押し進める。高速空気流156を生成するための境界及び剪断層の形成については、図7〜図8を参照して以下に詳細に説明する。
【0023】
図7は、本発明の態様による、図6のデバイス134内での空気と排気ガスとの流れプロファイル170の概略図である。図示するように、排気ガス172は、デバイス134(図6を参照)内部及びコアンダプロファイル174上に導かれる。この図示した実施形態では、排気ガス172は、実質的に高速でデバイス134内に導入される。運転中に、コアンダプロファイル174は、該プロファイル174との排気ガス172の付着を可能にして境界層176を形成する。この実施形態では、プロファイル174の幾何学形状及び寸法は、所望の効率を達成するように最適化される。さらに、流入空気178の流れは、境界層176と共に剪断層180を形成するように該境界層176によって同伴されて、該流入空気178と排気ガス172との混合が促進されるようになる。空気178と排気ガス172との混合は、その導入場所の下流での適切な圧力勾配による境界層176の成長により高められることに注目されたい。従って、境界層176の成長及び該境界層176の同伴空気178との混合によって形成された剪断層180は、デバイス134内での急速かつ均一な混合の形成を可能にする。デバイス134内でのコアンダ効果によるコアンダプロファイル174に対する排気ガス172の付着については、図8を参照して以下に詳細に説明する。
【0024】
図8は、コアンダ効果に基づいた図6のデバイス134内のプロファイル174に隣接する1つの個別の場所における排気ガスの導入によって生成された境界層176の形成の概略図である。この図示した実施形態では、個別の場所において導入された排気ガス172は、プロファイル174に付着し、該プロファイル174の表面が最初の燃料流の方向から離れる方向に湾曲した場合であっても付着した状態を維持する。より具体的には、運動量移動を均衡させるように排気ガス172が加速するので、流れにわたって圧力差が生じ、その圧力差は、プロファイル174の表面により近接するように排気ガス172を偏向させる。当業者には分かるように、排気ガス172がプロファイル174全体にわたって移動するので、排気ガス172とプロファイル174との間にある量の表面摩擦が発生する。流れ172に対するこの抵抗が、排気ガス172をプロファイル174に向けて偏向させ、それによって排気ガス172をプロファイル174に押し付けるようになる。さらに、このメカニズムによって形成された境界層176は、該境界層176と共に剪断層180を形成するように流入空気178を同伴して、空気流178と排気ガス178との混合を促進する。従って、円周方向のスロット又はスロットの組を通しての及びコアンダ効果を可能にするように設計されたプロファイルにわたる排気ガス172の注入は、空気のような流体を加速するように押し進める駆動力を生成する。さらに、境界層176の成長及び該境界層176の同伴空気178との混合によって形成された剪断層180は、高速空気流182を生成し、この高速空気流182は、機械的仕事又は電力を生成することによってシステムの効率を高めるために利用される。1つの例示的な実施形態では、そのようなデバイス132からの高速空気流182を使用して、図9及び図10を参照して以下に説明するようにハイブリッド車両に動力を供給することができる。
【0025】
図9は、本発明の態様による、内燃エンジン194から高温ガスを回収するためのデバイス192を有するハイブリッド車両190の概略図である。図示するように、ハイブリッド車両は、燃料を燃焼させることによって車両190を駆動するための内燃エンジン194を含む。加えて、車両90は、内燃エンジン194に結合されたターボチャージャ196を含む。ターボチャージャ196は、内燃エンジン194から排気ガスを膨張させて、機械的仕事を生成するように構成されたタービン198を含む。さらに、ターボチャージャ196は、上記のようにタービン198に結合されて、コアンダプロファイルを使用することによって機械的仕事を生成するようになったデバイス192を含む。デバイス192は、内燃エンジン194から該デバイス192内に排気ガス流202を導くように構成された入口マニホルド200を含む。さらに、デバイス192は、該デバイス内に空気流206を導入するように構成された空気入口204を含む。
【0026】
さらに、デバイス192の少なくとも1つの表面は、上記のように排気ガス202によって流入空気206を同伴して、高速空気流208を生成するように構成されたコアンダプロファイルを含む。高速空気流208は、その後に機械的仕事を生成するために利用される。この図示した実施形態では、車両190は、機械的仕事から電力を生成するように構成された発電機212を含む。さらに、車両190はまた、該車両190の電気モータ(図示せず)を駆動するために電力を貯蔵するための再充電式エネルギー貯蔵システム214を含む。この例示的な実施形態では、再充電式エネルギー貯蔵システム214は、電池を含む。特定の実施形態では、高速空気流208によって生成した機械的仕事を利用して、ターボチャージャ196の圧縮機(図示せず)を駆動することができる。特定の他の実施形態では、車両190は、生成した電力を利用して水素を生成するように構成された車載電解装置(図示せず)を含むことができる。従って、コアンダプロファイルを備えたデバイスは、内燃エンジン194からの排気ガス202による空気流206の同伴によって機械的仕事又は電力を生成するのを可能にし、それによって車両190の効率を高める。
【0027】
図10は、本発明の態様による、図9のハイブリッド車両で使用するデバイス192の概略図である。図示するように、デバイス192は、該デバイス192内に排気ガス流202を導くように構成された入口マニホルド200を含む。さらに、デバイス192は、該デバイス192内に空気流206を導入するように構成された空気入口204を含む。デバイス192は、駆動流として排気ガス流202を使用することによって、コアンダ効果により空気流206の同伴を可能にし、排気口210を通して吐出される高速空気流208を生成する。具体的には、デバイス192は、停滞空気の加速によりエネルギーの幾らかを空気流206に移動させ、それによって高速空気流208を作り出すことによって、作動流体としての排気ガス流202と周囲空気206との組合せを使用する。続いて、高速空気流208は、機械的仕事を生成するために利用することができる。
【0028】
上記した本方法の様々な態様は、ガスタービン、風力タービン、マイクロタービン、ターボチャージャなどのような異なるシステムの効率を高める有用性を有する。上記の本発明技術は、現存のシステムと一体化することができるデバイスを使用し、二次流体流を同伴して高速空気流を生成するようになった該システムからの低温排気ガスのような駆動流体を利用する。具体的には、デバイスは、コアンダ効果を使用して高速空気流を生成し、該高速空気流はさらに、機械的仕事を抽出又は電力を生成し、それによってそのようなシステムの効率を高めるために使用することができる。デバイスは、該デバイスをタービンと結合して実質的に最小の燃料消費量で機械的仕事及び出力を生成することによって、現存するガスタービンの効率を向上させるために使用することができる。さらに、デバイスは、現存のガスタービンプラントに結合して、風力タービンシステムに導くことができる人工風を生成するようにすることができる。加えて、デバイスは、車両の内燃エンジンからの排気ガスによる仕事抽出によって車両のターボチャージャの効率を高めるように結合することができる。
【0029】
本明細書では本発明の特定の特徴のみを図示しかつ説明してきたが、当業者には多くの修正及び変更が想起されるであろう。従って、提出した特許請求の範囲は、そのような修正及び変更を本発明の技術思想の範囲内に属するものとして保護しようとするものであることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の態様による、そのシステムから熱を回収するためのデバイスを有するエネルギー抽出システムの概略図。
【図2】本発明の態様による、図1のデバイスの例示的な構成の概略図。
【図3】本発明の態様による、図2のデバイスを有する風力タービンシステムの例示的な構成の概略図。
【図4】本発明の態様による、タービンの排気ガスから熱を回収するためのデバイスを有するガスタービンの概略図。
【図5】本発明の態様による、図4のガスタービンで使用するデバイスを有するタービンディスクの概略図。
【図6】本発明の態様による、図5のタービンディスクで使用するデバイスの概略図。
【図7】本発明の態様による、図6のデバイス内部での空気及び排気ガスの流れプロファイルの概略図。
【図8】本発明の態様による、コアンダ効果に基づいた図6のデバイス内でのプロファイルに隣接する境界層の形成の概略図。
【図9】本発明の態様による、内燃エンジンから高温ガスを回収するデバイスを有するハイブリッド車両の概略図。
【図10】本発明の態様による、図9のハイブリッド車両で使用するデバイスの概略図。
【符号の説明】
【0031】
10 エネルギー抽出システム
12 コアンダデバイス
14 加圧流
16 付加的流体流
18 高速流体流
20 最終用途システム
50 コアンダデバイス
52 スタック
54 コアンダプロファイル
56 プレナム
58 一次流体流
60 導管
62 入口
64 フィルタ
66 空気流
68 高速空気流
70 ファン
80 風力タービンシステム
82 風力タービン
84 ロータ
86 ブレード
88 ハブ
90 ナセル
92 タワー
94 発電機
96 軸線
110 ガスタービン
112 コアンダデバイス
114 圧縮機
116 燃焼器
118 タービン
120 シャフト
130 コアンダデバイスを備えたタービンディスク
132 タービンディスク
134 コアンダデバイス
136 プレナム
138 チャネル
140 空気入口
142 コアンダデバイスの入口
144 コアンダデバイスの出口
146 出口
150 コアンダプロファイル
152 排気ガス
154 空気
156 高速空気流
158 発散プロファイル
160 推力
170 流れプロファイル
172 排気ガス
174 コアンダプロファイル
176 境界層
178 流入空気
180 剪断層
182 高速流
190 ハイブリッド車両
192 コアンダデバイス
194 内燃エンジン
196 ターボチャージャ
198 タービン
200 入口マニホルド
202 排気ガス流
204 空気入口
206 空気流
208 高速流
210 排気
212 発電機
214 エネルギー貯蔵システム
【出願人】 【識別番号】390041542
【氏名又は名称】ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ
【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
【出願日】 平成19年9月7日(2007.9.7)
【代理人】 【識別番号】100093908
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 研一

【識別番号】100105588
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 博

【識別番号】100129779
【弁理士】
【氏名又は名称】黒川 俊久

【識別番号】100137545
【弁理士】
【氏名又は名称】荒川 聡志


【公開番号】 特開2008−64100(P2008−64100A)
【公開日】 平成20年3月21日(2008.3.21)
【出願番号】 特願2007−232304(P2007−232304)