トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F02 燃焼機関;風力原動機,ばね原動機,重力原動機;他類に属さない機械動力または反動推進力を発生するもの

【発明の名称】 外燃機関
【発明者】 【氏名】小田 修三

【氏名】八束 真一

【氏名】新山 泰徳

【氏名】小牧 克哉

【氏名】金子 卓

【要約】 【課題】作動媒体の体積変動によって生じる作動媒体の液体の変位を機械的エネルギに変換して出力する外燃機関において、シリンダ内におけるピストンが摺動する領域で磨耗を抑制することを目的とする。

【解決手段】液体状態の作動媒体12と作動媒体12の液体と密度の異なる潤滑油13が流動可能に封入された容器11と、容器11内の作動媒体12を加熱して蒸気を発生させる加熱手段14と、作動媒体12の蒸気を冷却して液化させる冷却手段15と、作動媒体12の体積変動によって生じる作動媒体12の液体の変位によりシリンダ17内を摺動するピストン16とを有し、潤滑油13は、作動媒体12とピストン16との間に位置しており、シリンダ17内においてピストン16が摺動する領域に供給される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体状態の作動媒体(12)と、前記作動媒体(12)の液体と密度の異なる潤滑油(13)が流動可能に封入された容器(11)と、
前記作動媒体(12)を加熱して蒸気を発生させる加熱手段(14)と、
前記作動媒体(12)の蒸気を冷却して液化させる冷却手段(15)と、
前記作動媒体(12)の体積変動によって生じる前記作動媒体(12)の液体の変位によりシリンダ(17)内を摺動するピストン(16)を備え、
前記潤滑油(13)は、前記作動媒体(12)と前記ピストン(16)との間に位置しており、前記シリンダ(17)内における前記ピストン(16)が摺動する領域に供給されることを特徴とする外燃機関。
【請求項2】
前記容器(11)の内壁面における、少なくとも前記潤滑油(13)が流動する領域に撥油処理されていることを特徴とする請求項1に記載の外燃機関。
【請求項3】
前記容器(11)における前記作動媒体(12)の液体と前記潤滑油(13)との界面が変位する範囲を含む部位は、他の部位よりも水平方向における断面積が拡大されている断面拡大部として構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の外燃機関。
【請求項4】
前記容器(11)において前記断面拡大部を境とした上方の部位と下方の部位は、前記界面の変位方向において水平方向の断面が重なり合わないように構成されていることを特徴とする請求項3に記載の外燃機関。
【請求項5】
前記容器(11)内における前記潤滑油(13)が流動する領域又は前記作動媒体(12)の液体が流動する領域の少なくとも一方に、前記潤滑油(13)又は前記作動媒体(12)の液体の流れを整流させる整流板(18、19)が設けられていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の外燃機関。
【請求項6】
前記断面拡大部内における前記潤滑油(13)が流動する領域又は前記作動媒体(12)の液体が流動する領域の少なくとも一方に、前記潤滑油(13)又は前記作動媒体(12)の液体の流れを整流させる整流板(18、19)が設けられていることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の外燃機関。
【請求項7】
前記潤滑油(13)の体積は、前記シリンダ(17)における前記ピストン(16)が摺動する領域の容積よりも大きいことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の外燃機関。
【請求項8】
前記ピストン(16)と前記シリンダ(17)との間の隙間(20)を介して前記容器(11)と連通し、前記潤滑油(13)が封入されたケーシング(1a)と、
前記容器(11)と前記ケーシング(1a)とを前記隙間(20)をバイパスして連通させるバイパス流路(24a)と、
通常運転時には前記バイパス流路(24a)を閉じ、始動時には前記バイパス流路(24a)を開く開閉手段(25)とを備え、
前記容器(11)のうち前記バイパス流路(24a)に連通する連通部(11g)は、前記加熱手段(14)の配置部位である被加熱部(11a)よりも前記ピストン(16)側の部位に位置しており、
前記容器(11)内において、前記作動媒体(12)の液体と前記潤滑油(13)との界面(13a)が前記連通部(11g)よりも前記被加熱部(11a)側に位置していることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の外燃機関。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、作動媒体の体積変動によって生じる作動媒体の液体の変位を機械的エネルギに変換して出力する外燃機関に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、外燃機関の一つとして、容器内に作動媒体を液体状態で封入し、容器内の作動媒体の一部を加熱器で加熱して蒸気を発生させると共に、作動媒体の蒸気を冷却器で冷却して液化させることで、作動媒体の体積変動によって生じる作動媒体の液体の変位を機械的エネルギに変換して出力するように構成された外燃機関が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この従来技術では、作動媒体が封入され略U字状の流体通路を有する容器と、容器内の作動媒体の液体を加熱する加熱器と、加熱器における加熱により発生する作動媒体の蒸気を冷却する冷却器と、出力部とを備える。
【0004】
出力部は、シリンダと、シリンダ内を往復運動できるよう構成されたピストンと、ピストンに一端が連結された可動部と、可動部の他端に配置されたばね材とを備える。ピストンは、容器内の作動媒体の液体から受ける圧力に応じてシリンダ内を往復運動するよう構成されている。
【0005】
この外燃機関では、加熱器にて容器内の作動媒体の液体が加熱されて蒸気が発生すると、容器内の作動媒体に容積膨張が起きる。次に、加熱器にて発生する作動媒体の蒸気は、下方に移動し、冷却器にて冷却されて液化される。このとき、容器内の流体容積は収縮される。出力部におけるピストンと可動部は、このようにして容器内に生ずる流体容積の膨張・収縮による液面変化(流動変位)を圧力変化として受け、往復運動を行う。
【0006】
従って、例えば、可動部に永久磁石を取り付けた上、当該永久磁石に対向するようコイルを配置すれば、ピストンと可動部の往復運動によってコイルに起電力が発生し、発電がなされることになる。
【特許文献1】特開2004−84523号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、この従来技術では、作動媒体の液体の潤滑性が乏しく、出力部におけるピストンがシリンダ内を往復運動する際に、シリンダ内におけるピストンが摺動する領域で磨耗するといった問題がある。
【0008】
本発明は、上記点に鑑み、作動媒体の体積変動によって生じる作動媒体の液体の変位を機械的エネルギに変換して出力する外燃機関において、ピストンがシリンダ内を往復運動する際に、シリンダ内におけるピストンが摺動する領域で磨耗を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、液体の状態の作動媒体(12)と、作動媒体(12)の液体と密度の異なる潤滑油(13)が流動可能に封入された容器(11)と、作動媒体(12)を加熱して蒸気を発生させる加熱手段(14)と、作動媒体(12)の蒸気を冷却して液化させる冷却手段(15)と、作動媒体(12)の体積変動によって生じる作動媒体(12)の液体の変位によりシリンダ(17)内を摺動するピストン(16)を備え、潤滑油(13)は、作動媒体(12)の液体とピストン(16)との間に位置しており、シリンダ(17)内におけるピストン(16)が摺動する領域に供給されることを特徴とする。
【0010】
このように、作動媒体(12)とピストン(16)の間に作動媒体(12)の液体と密度の異なる潤滑油(13)を封入することで、シリンダ(17)内におけるピストン(16)が摺動する領域に潤滑油(13)を供給することができるため、シリンダ(17)内におけるピストン(16)が摺動する領域で磨耗を抑制することができる。
【0011】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の外燃機関において、容器(11)の内壁面における、少なくとも潤滑油(13)が流動する領域に撥油処理されていることを特徴とする。
【0012】
これによると、容器(11)の内壁面に撥油処理することで容器(11)内を流動する潤滑油(13)の流速分布を小さくすることができ、安定して潤滑油(13)を供給することができるため、シリンダ(17)内におけるピストン(16)が摺動する領域の磨耗を抑制することができる。
【0013】
請求項3に記載の発明では、請求項1又は2に記載の外燃機関において、容器(11)における作動媒体(12)の液体と潤滑油(13)との界面が変位する範囲を含む部位は、他の部位よりも水平方向における断面積が拡大されている断面拡大部として構成されていることを特徴とする。
【0014】
これによると、作動媒体(12)の液体と潤滑油(13)との界面の変位を小さくさせることで、潤滑油(13)と作動媒体(12)の液体の混濁を抑制することができ、安定してシリンダ(17)内におけるピストン(16)が摺動する領域に潤滑油(13)を供給することができる。
【0015】
請求項4に記載の発明では、請求項3に記載の外燃機関において、容器(11)において、断面拡大部を境とした上方の部位と下方の部位は、界面の変位方向において、水平方向の断面が重なり合わないように構成されていることを特徴とする。
【0016】
これによると、作動媒体(12)の液体と潤滑油(13)との界面の変位方向において、断面拡大部より上方の部位と下方の部位の水平方向の断面がずれているため、作動媒体(12)の液体と潤滑油(13)の混濁を抑制することができ、安定してシリンダ(17)内におけるピストン(16)が摺動する領域に潤滑油(13)を供給することができる。
【0017】
請求項5に記載の発明では、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の外燃機関において、容器(11)内における潤滑油(13)が流動する領域又は作動媒体(12)の液体が流動する領域の少なくとも一方に、潤滑油(13)又は作動媒体(12)の液体の流れを整流させる整流板(18、19)が設けられていることを特徴とする。
【0018】
これによると、容器(11)内を流動する作動媒体(12)の液体又は潤滑油(13)の流速分布を小さくすることができ、作動媒体(12)の液体と潤滑油(13)の混濁を抑制することができるため、安定してシリンダ(17)内におけるピストン(16)が摺動する領域に潤滑油(13)を供給することができる。
【0019】
請求項6に記載の発明では、請求項3又は4に記載の外燃機関において、断面拡大部内における潤滑油(13)が流動する領域又は作動媒体(12)の液体が流動する領域の少なくとも一方に、潤滑油(13)又は前記作動媒体(12)の液体の流れを整流させる整流板(18、19)が設けられていることを特徴とする。
【0020】
これによると、断面拡大部内の作動媒体(12)の液体又は潤滑油(13)の流速分布を小さくすることができ、さらに潤滑油(13)と作動媒体(12)の液体の混濁を抑制することができる。
【0021】
請求項7に記載の発明では、請求項1ないし6のいずれか1つに記載の外燃機関において、潤滑油(13)の体積は、シリンダ(17)におけるピストン(16)が摺動する領域の容積よりも大きいことを特徴とする。
【0022】
これにより、常時、シリンダ(17)内におけるピストン(16)が摺動する領域に潤滑油(13)を供給することができる。
【0023】
請求項8に記載の発明では、請求項1ないし7のいずれか1つに記載の外燃機関において、ピストン(16)とシリンダ(17)との間の隙間(20)を介して容器(11)と連通し、潤滑油(13)が封入されたケーシング(1a)と、
容器(11)とケーシング(1a)とを隙間(20)をバイパスして連通させるバイパス流路(24a)と、
通常運転時にはバイパス流路(24a)を閉じ、始動時にはバイパス流路(24a)を開く開閉手段(25)とを備え、
容器(11)のうちバイパス流路(24a)に連通する連通部(11g)は、加熱手段(14)の配置部位である被加熱部(11a)よりもピストン(16)側に位置しており、
容器(11)内において、作動媒体(12)の液体と潤滑油(13)との界面(13a)が連通部(11g)よりも被加熱部(11a)側に位置していることを特徴とする。
【0024】
これによると、バイパス流路(24a)および開閉手段(25)によって始動時間を短縮する外燃機関に対して請求項1ないし7に記載の発明を適用した場合において、容器(11)内の作動媒体(12)がケーシング(1a)内に流入して潤滑油(13)と混濁してしまうことを回避できる。
【0025】
なお、特許請求の範囲およびこの欄で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図1〜図2に基づいて説明する。図1は本発明に係る外燃機関10の出力を発電機1で取り出す発電装置の概略構成を表す構成図である。
【0027】
図1に示すように、本実施形態の外燃機関10は、永久磁石が埋設された可動子3を振動変位させることによって起電力を発生する発電機1を駆動するためのものであり、液体の状態の作動媒体12(本実施形態では水)と作動媒体12の液体と密度の異なる潤滑油13が流動可能に封入された容器11と、容器11内の作動媒体12を加熱して蒸気を発生させる加熱器14と、作動媒体12の蒸気を冷却する冷却器15と出力部2とを備える。
【0028】
本実施形態の加熱器14は高温ガス(例えば、自動車の排気ガス)と熱交換するものであるが、加熱器14を電気ヒータで構成してもよい。加熱器14は、本発明における作動媒体12の加熱手段に相当している。
【0029】
また、本実施形態の冷却器15には冷却水が循環するようになっている。図示を省略しているが、冷却水が作動媒体12の蒸気から奪った熱を放熱する放熱器が、冷却水の循環回路中に配置されている。冷却器15は、本発明における作動媒体12の冷却手段に相当している。
【0030】
容器11は、断熱性に優れたステンレス製としているが、容器11のうち加熱器14と接触する部位である被加熱部11a及び冷却器15と接触する部位である被冷却部11bは熱伝導率に優れた材料とすることが望ましく、本実施形態では、被加熱部11a及び被冷却部11bを銅又はアルミニウム製としている。また、容器11のうち被加熱部11aと被冷却部11bとの中間部11cをステンレス製としている。
【0031】
そして、容器11は、屈曲部11dが最下部に位置するように第1、2直線部11e、11fを有する略U字状に形成されたパイプ状の圧力容器であり、容器11のうち屈曲部11dを挟んで水平方向一端側(紙面右側)の第1直線部11eには、加熱器14が冷却器15より上方側に位置するように加熱器14及び冷却器15が設けられている。
【0032】
図示を省略しているが、作動媒体12が気化する空間を確保するために、第1直線部11eの上端部には所定体積の気体が封入されている。この気体は例えば空気であってもよいし、作動媒体12の純粋な蒸気でもよい。
【0033】
一方、容器11のうち屈曲部11dを挟んで水平方向他端側(紙面左側)の第2直線部11fの上端部には、出力部2が設けられており、上端部内における潤滑油13の液面変化(自励振動変位)に応動して発電を行えるように構成されている。
【0034】
出力部2は、第2直線部11fの上端部内に連通するように配置されたシリンダ17と、シリンダ17内を往復運動できるように構成されたピストン16と、ピストン16に連結された可動子3と、可動子3を挟んでピストン16と反対側には、可動子3をピストン16側に押圧する弾性力を発生させる弾性手段をなすバネ4とを備える。シリンダ17内でピストン16が往復運動する際に、ピストン16の外周面とシリンダ17の内周面が、常時接触状態となっておりピストン16は、シリンダ17内を摺動する。
【0035】
この出力部2において、ピストン16は、シリンダ17内の第2直線部11f側の一端である下端(下死点)と、第2直線部11f側とは反対の他端である上端(上死点)の間を往復運動することができる。また、この出力部2において、可動子3は、永久磁石が埋設されているため、発電機1を構成する部材としても機能している。
【0036】
シリンダ17内におけるピストン16が摺動する領域に生じる磨耗を抑制するために、容器11内の作動媒体12の液体とピストン16との間に作動媒体12の液体と密度の異なる潤滑油13を封入し、シリンダ17内におけるピストン16が摺動する領域に潤滑油13を供給する。
【0037】
本実施形態で用いる潤滑油13は、作動媒体12とピストン16の間に封入し、作動媒体12の液体と潤滑油13を分離するため、作動媒体12の液体に対し難溶性を示す潤滑油13であって作動媒体12の液体よりも密度が低い潤滑油13を用いている。具体的には、本実施形態では作動媒体12に水を用いているため、比重が0.8程度の潤滑油13を用いている。
【0038】
また、常時、シリンダ17内におけるピストン16が摺動する領域に潤滑油13を供給するため、潤滑油13の体積は、シリンダ17内におけるピストン16が摺動する領域の容積よりも大きくしている。
【0039】
次に、上記構成における作動を図2に基づいて説明する。加熱器14及び冷却器15を動作させると、まず加熱器14により被加熱部11a内の作動媒体12の液体(水)が加熱されて蒸気が発生し、被加熱部11a内に高温・高圧の作動媒体12の蒸気が蓄積されて、この蒸気の体積が増大し、第1直線部11e内の作動媒体12の液面を押し下げる。すると、容器11内に封入された作動媒体12の液体は、第1直線部11eから第2直線部11f側に変位して、第2直線部11f内であって作動媒体12の液体の上部に封入された潤滑油13を介して発電機1側のピストン16を押し上げる。
【0040】
これにより、ピストン16は、作動媒体12とピストン16の間に封入された潤滑油13を介して押し上げられるため、シリンダ17内におけるピストン16が摺動する領域には、潤滑油13が供給されることになる。
【0041】
また、容器11の第1直線部11e内の作動媒体12の液面が被冷却部11bまで下がり、被冷却部11b内に作動媒体12の蒸気が進入すると、この蒸気が冷却器15により冷却されて液化され、蒸気の体積が減少するため、第1直線部11e内の作動媒体12の液面を押し下げる力が減少し、第1直線部11e側の液面が上昇する。この結果、作動媒体12の蒸気の膨張によって、潤滑油13を介して一旦押し上げられた発電機1側のピストン16は下降する。
【0042】
これにより、ピストン16は、作動媒体12とピストン16の間に封入された潤滑油13を介して下降するため、シリンダ17内におけるピストン16が摺動する領域には、潤滑油13が供給されることになる。
【0043】
そして、こうした動作は、加熱器14及び冷却器15の動作を停止させるまで繰り返し実行され、その間、容器11内の作動媒体12の液体は周期的に変位(いわゆる自励振動)して、ピストン16を往復運動させ、発電機1の可動子3を上下動させることになる。
【0044】
以上のように、作動媒体12とピストン16の間に潤滑油13を封入することで、シリンダ17内におけるピストン16が摺動する領域で磨耗を抑制することができる。
【0045】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について図3に基づいて説明する。本実施形態では、上記第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。図3は、本発明の第2実施形態を示す発電機の概略構成図である。
【0046】
第1実施形態では、作動媒体12とピストン16の間に潤滑油13を封入することで、シリンダ17内におけるピストン16が摺動する領域に潤滑油13を供給している。しかし、潤滑油13が変位する際の第2直線部11fを流動する潤滑油13の流速は、潤滑油13の粘性により、第2直線部11f内壁面で潤滑油の流速が遅くなる。作動媒体12の液体の変位の往復運動がなされると、第2直線部11f内壁面で潤滑油13の流速分布が不均一となるため、作動媒体12の液体と潤滑油13が混濁し、作動媒体12の液体がシリンダ17内におけるピストン16が摺動する領域に供給される場合がある。
【0047】
そのため、本実施形態では、図3に示すように潤滑油13が流動する領域の容器11内の第2直線部11fの内壁面(太線部)には撥油処理が施されている。撥油処理として、例えばフッ素コーティング等が施されている。
【0048】
作動媒体12の体積変動によって、第2直線部11fの潤滑油13が変位する際に、潤滑油13が流動する領域に撥油処理することで、第2直線部11fの壁面で潤滑油13の流速が遅くなりにくいため、流速分布を小さくすることができる。
【0049】
これにより、作動媒体12の液体と潤滑油13の混濁を抑制することができ、シリンダ17内におけるピストン16が摺動する領域で磨耗を抑制することができる。
【0050】
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について図4に基づいて説明する。本実施形態では、上記第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。図4は、本発明の第3実施形態を示す発電機の概略構成図である。
【0051】
本実施形態では、図4に示すように、容器11内における潤滑油13と作動媒体12の液体との界面が変位する範囲を含む部位は、他の部位よりも水平方向における断面積が拡大されている断面拡大部を設けている。
【0052】
具体的に、断面拡大部は、第2直線部11fの潤滑油13と作動媒体12の液体との界面から上下方向の所定距離の区間を含む部位において、水平方向における断面積を拡大するように構成された部位である。ここで、所定距離の区間は、潤滑油13と作動媒体12の液体との界面が上昇する最上位置から下降する最下位置までの区間を意味している。
【0053】
作動媒体12の体積変動によって、第2直線部11fにおける作動媒体12の液体と潤滑油13との界面が変位する際に、第2直線部11fの流体経路に断面拡大部を設けることで、作動媒体12の液体と潤滑油13との界面が変位する変位量を、第2直線部11fにおける断面拡大部以外の部位と比べて少なくすることができる。
【0054】
作動媒体12の液体と潤滑油13との界面が変位する変位量を小さくすることで、界面での作動媒体12の液体および潤滑油13の流速分布を小さくすることができる。そのため、作動媒体12の液体の変位に伴う作動媒体12の液体と潤滑油13の混濁を抑制することができる。
【0055】
これにより、作動媒体12の液体と潤滑油13の混濁を抑制することができ、安定して潤滑油13を供給することができるため、シリンダ17内におけるピストン16が摺動する領域で磨耗を抑制することができる。
【0056】
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態について図5に基づいて説明する。本実施形態では、上記第3実施形態と異なる部分についてのみ説明する。図5は、本発明の第4実施形態を示す発電機の概略構成図である。
【0057】
上記第3実施形態では、第2直線部11fにおける断面拡大部よりも上方の部位(潤滑油13が流動する部位)と下方の部位(作動媒体12の液体が流動する部位)は、作動媒体12の液体と潤滑油13との界面の変位方向において水平方向の断面が重なり合っている。すなわち、第2直線部11fにおける断面拡大部を境に作動媒体12の液体と潤滑油13の変位方向は同一直線上にある。
【0058】
本実施形態では、図5に示すように第2直線部11fにおける、第2直線部11fにおける断面拡大部を境に上方の部位と下方の部位は、作動媒体12の液体と潤滑油13との界面の変位方向において水平方向の断面が重なり合わないように構成している。すなわち、第2直線部11fにおける断面拡大部を境に作動媒体12の液体と潤滑油13の変位方向は同一直線上にない状態としている。
【0059】
第2直線部11fの構造は、第2直線部11fにおける作動媒体12の液体と潤滑油13との界面が変位する領域において、第2直線部11fは、垂直方向における断面がクランク状になるように2箇所で曲げられている。そして、クランク状に曲げられた部位は、第3実施形態に示す断面拡大部を構成するように曲げられる。ここで、クランク状とは、直角若しくはそれに近い角度で複数回曲げられた状態を意味している。
【0060】
具体的には、断面拡大部の下端の右側(第1直線部11eに近い側)に断面拡大部よりも下方の部位である第2直線部11fが配置され、断面拡大部の上端の左側(第1直線部11eに遠い側)に断面拡大部よりも上方の部位である第2直線部11fが配置されている。
【0061】
また、断面拡大部よりも上方の部位と下方の部位の水平方向の断面が重なり合わないように、上方の部位と下方の部位は、水平方向にずらして配置されている。ここで、少なくとも上方の部位の断面拡大部との境の水平方向における断面が、下方の部位と断面拡大部との境界の水平方向における断面が重なり合わないように構成すればよい。
【0062】
作動媒体12の体積変動によって、第2直線部11fにおける作動媒体12の液体と潤滑油13との界面が変位する際に、断面拡大部よりも下方の部位である第2直線部11fは断面拡大部の下端の右側に配置されているため、作動媒体12の液体と潤滑油13との界面における流速分布は、断面拡大部の右側で流速が高くなりため、不均一となる。そのため、作動媒体12の液体と潤滑油13の混濁が発生する。
【0063】
しかし、本実施形態では、断面拡大部よりも上方の部位である第2直線部11fが左側に配置されており、上方の部位と下方の部位の水平方向の断面が重なり合っていない。そのため、断面拡大部の右側で作動媒体12の液体と潤滑油13が混濁したとしても、断面拡大部の左側では作動媒体12の液体と潤滑油13が混濁した状態とならない。したがって、作動媒体12の液体と混濁した潤滑油13が、シリンダ17内におけるピストン16が摺動する領域に供給されにくくなる。
【0064】
これにより、安定して潤滑油13を供給することができ、シリンダ17内におけるピストン16が摺動する領域で磨耗を抑制することができる。
【0065】
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態について図6に基づいて説明する。本実施形態では、上記第3実施形態および第4実施形態と異なる部分についてのみ説明する。図6は、本発明の第5実施形態を示す発電機の概略構成図である。図6(a)は、第3実施形態に示す構成に本実施形態を適用した図を示しており、図6(b)は、第4実施形態に示す本実施形態を適用した図を示している。
【0066】
本第5実施形態では、図6(a)、図6(b)に示すように、第2直線部11f内の断面拡大部であって、潤滑油13が流動する領域と作動媒体12の液体が流動する領域に、整流板18、19が、流動する潤滑油13および作動媒体12の液体に対向するように設けられている。ここで、潤滑油13が流動する領域は、第2直線部11f内であって、作動媒体12の液体の変位に伴って、潤滑油13が上下動する際に流動する領域のことを示している。また、作動媒体12の液体が流動する領域は、第2直線部11f内であって、作動媒体12の液体の変位に伴って、作動媒体12の液体が上下動する際に流動する領域のことを示している。
【0067】
整流板18、19は、潤滑油13および作動媒体12の液体の流速分布を小さくするものであり、例えば、断面がメッシュ状に形成された板部材等を用いることができる。
【0068】
作動媒体12の体積変動によって、第2直線部11fにおける作動媒体12の液体と潤滑油13との界面が変位する際に、潤滑油13および作動媒体12の液体が整流板18、19を通過する。そのため、作動媒体12の液体と潤滑油13との界面における流速分布を小さくすることができ、作動媒体12の液体と潤滑油13との界面で作動媒体12の液体と潤滑油13の混濁を抑制することができる。
【0069】
これにより、作動媒体12の液体と潤滑油13の混濁を抑制することができ、安定して潤滑油13を供給することができ、シリンダ17内におけるピストン16が摺動する領域で磨耗を抑制することができる。
【0070】
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態について図7に基づいて説明する。本実施形態では、上記第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。図7は、本発明の第6実施形態を示す発電機の概略構成図である。
【0071】
本実施形態は、上記第1実施形態に対して、容器11内の圧力(以下、容器内圧力Pcという。)を調整して外燃機関10の性能(出力および効率)を向上する機構を設けるとともに、外燃機関10の始動時間を短縮する機構を設けたものである。
【0072】
発電機1のケーシング1aは、ピストン16とシリンダ17との間の微少隙間(クリアランス)20を介して容器11のうち第2直線部11fの上端部と連通している。このケーシング1a内には、潤滑油13と気体21とが封入されている。
【0073】
気体21としては作動媒体12に難溶性を示す気体を用いるのが好ましく、本例では気体21として、水に難溶性を示すヘリウムを用いている。なお、ケーシング1a内を潤滑油13のみで充満させてもよい。
【0074】
ケーシング1a内の上端部には、ケーシング1a内の圧力(以下、ケーシング内圧力という。)Ptを調整する圧力調整ピストン22が配置されている。この圧力調整ピストン22は、ケーシング1aの上方側に配置された電動アクチュエータ23によって上下方向に往復駆動されるようになっている。
【0075】
さらに、ケーシング1aは、ピストン16とシリンダ17との微少隙間20をバイパスするバイパス流路24aを介して、容器11と連通している。より具体的には、バイパス流路24aは、容器11のうち加熱器14の配置部位である被加熱部11aよりもピストン16側の部位とケーシング1aとを連通させている。
【0076】
本例では、ケーシング1aの底面と容器11のうち第2直線部11fの中間部とをバイパス配管24で繋ぎ、バイパス配管24内の空間によってバイパス流路24aを形成している。
【0077】
容器11内において、潤滑油13と作動媒体12の液体との界面13aは、容器11のうちバイパス流路24aとの連通部(以下、バイパス流路連通部という。)11gよりも被加熱部11a側に位置している。
【0078】
換言すれば、潤滑油13はバイパス流路連通部11gよりも下方側まで封入されており、界面13aが最も上昇した位置に変位した場合であってもバイパス流路連通部11gに到達しないようになっている。
【0079】
ケーシング1a及びバイパス流路24aは断熱性に優れた材料とすることが望ましく、本例ではケーシング1a及びバイパス流路24aをステンレス製としている。
【0080】
バイパス流路24a内には、容器11からケーシング1aへの潤滑油13の流れを許容し、ケーシング1aから容器11への潤滑油13の逆流を防止する逆止弁25が配置されている。
【0081】
この逆止弁25は、通常運転時にはバイパス流路24aを閉じ、始動時にはバイパス流路24aを開く開閉手段をなすものであり、本例では、バネ部25aを有するバネ式逆止弁を用いている。より具体的には、逆止弁25は、容器内圧力Pcとケーシング内圧力Ptとの差圧が所定圧力(以下、作動圧力と言う。)ΔP以上のときのみ開弁するようになっている。
【0082】
本例では、作動圧力ΔPを、容器内圧力Pcの運転時における最大圧力(以下、運転最大圧力と言う。)Pcmaxとケーシング内圧力Ptの最小圧力Ptminとの差よりも大きく設定している(ΔP>Pcmax−Ptmin)。
【0083】
なお、ケーシング内圧力Ptの最小圧力Ptminとは、圧力調整ピストン22が図7の最上端位置に操作されているときのケーシング内圧力Ptである。
【0084】
次に、本実施形態における電子制御部の概要を説明すると、制御装置26はCPU、ROM、RAM等からなる周知のマイクロコンピュータと、その周辺回路にて構成されるものであり、本発明における制御手段に該当するものである。
【0085】
制御装置26には、電動アクチュエータ23の制御のために、被加熱部11aの温度(以下、被加熱部温度と言う。)T1を検出する被加熱部温度センサ27、被冷却部11bの温度(以下、被冷却部温度と言う。)T2を検出する被冷却部温度センサ28、及び、ケーシング内圧力Ptを検出する圧力センサ29から検出信号が入力される。制御装置26はこの各センサ27〜29からの検出信号に基づいて電動アクチュエータ23を駆動制御するようになっている。
【0086】
次に、上記構成における作動を説明する。まず、容器内圧力Pcを調整する作動については、特開2007−255259号公報に詳細に記載されているので、以下、簡単に説明する。
【0087】
制御装置26は、被加熱部温度T1と予め記憶された作動媒体12の蒸気圧曲線とに基づいて被加熱部温度T1での作動媒体12の飽和蒸気圧Ps1を算出し、被冷却部温度T2と作動媒体12の蒸気圧曲線とに基づいて被冷却部温度T2での作動媒体12の飽和蒸気圧Ps2を算出する。
【0088】
次に、制御装置26は、被加熱部温度T1での作動媒体12の飽和蒸気圧Ps1と被冷却部温度T2での作動媒体12の飽和蒸気圧Ps2とに基づいて容器内圧力Pcの目標値Pc0を算出する。本例では、目標値Pc0を被加熱部温度T1での作動媒体12の飽和蒸気圧Ps1と被冷却部温度T2での作動媒体12の飽和蒸気圧Ps2との中間値、より具体的には略平均値としている。
【0089】
ここで、ケーシング1aは、ピストン16とシリンダ17との微少隙間20を介して容器11と連通しているので、ケーシング内圧力Ptは容器内圧力Pcの周期的な変動に追従することなく、容器内圧力Pcの平均値Pcaとほぼ等しい圧力で安定している。
【0090】
したがって、ケーシング内圧力Ptを容器内圧力Pcの平均値Pcaとみなすことができるので、ケーシング内圧力Ptが目標値Pc0よりも低いときにはケーシング内圧力Ptを上昇させ、ケーシング内圧力Ptが目標値Pc0よりも高いときにはケーシング内圧力Ptを低下させることによって、容器内圧力Pcの平均値Pcaを目標値Pc0に近づける。
【0091】
具体的には、電動アクチュエータ23が圧力調整ピストン22を押し出してケーシング1aの容積を減少させることによって液体状態の作動媒体12が圧縮されてケーシング内圧力Ptが上昇し、これに伴って容器内圧力Pcの平均値Pcaも上昇することとなる。
【0092】
一方、圧力調整ピストン22を引き込んでケーシング1aの容積を増加させることによって、液体状態の作動媒体12が膨張してケーシング内圧力Ptが低下し、これに伴って容器内圧力Pcの平均値Pcaも低下することとなる。
【0093】
このようにケーシング内圧力Ptを調整することによって、容器内圧力Pcの平均値Pcaが目標値Pc0に近づく。この結果、外燃機関10の運転状態を常に理想的な状態に近づけることができるので、外燃機関10の性能を向上できる。
【0094】
次に、外燃機関10の始動時間を短縮する作動について説明する。ピストン16が下死点以外の位置にあるときに外燃機関10が停止した場合を考えると、この場合には、容器11の第1直線部11e内に作動媒体12の蒸気が存在している状態で加熱器14による作動媒体12の加熱が停止されることとなる。
【0095】
すると、被加熱部温度T1が雰囲気温度まで徐々に低下して飽和蒸気圧Ps1が低下するのに伴い、作動媒体12の蒸気が凝縮して液化して、容器内圧力Pcが低下する。そして、容器内圧力Pcがケーシング内圧力Ptよりも低下してしまうと、ケーシング1a内の潤滑油13がピストン16とシリンダ17との微少隙間20を通じて容器11に流入し、その分、容器11内における作動媒体12および潤滑油13の合計体積が過剰となる。この現象は、特に雰囲気温度の低い冬季に起こりやすい。
【0096】
このように、ピストン16が下死点以外の位置にあるときに外燃機関10を停止させた場合には、停止から再始動までの間に容器11内の作動媒体12の体積が過剰になってしまうので、再始動時に所定の出力を発揮することができない。
【0097】
この点に鑑みて、本実施形態では、ケーシング1aから容器11に流入した潤滑油13を外燃機関10の再始動時にケーシング1aに速やかに戻し、再始動開始後、速やかに所定の出力を発揮できるようにしている。
【0098】
具体的には、まず、外燃機関10の始動時に、発電機1に外部から電力を供給して発電機1を駆動し、ピストン16が少なくとも1回以上、下死点を通過するようにする。ピストン16が上死点から下死点に向かって移動すると、容器11内の潤滑油13及び作動媒体12が圧縮され、容器内圧力Pcが運転最大圧力Pcmax以上に上昇する。
【0099】
ちなみに、本例では、外燃機関10の停止時に圧力調整ピストン22を図7の最上端位置に操作して、ケーシング内圧力Ptが最小圧力Ptminになるようにしている。このため、容器内圧力Pcがケーシング内圧力Ptよりも大きくなる。
【0100】
そして、容器内圧力Pcがケーシング内圧力Ptよりも大きくなると、バイパス流路24aに配置された逆止弁25が開弁するので、容器11内の潤滑油13を、ピストン16とシリンダ17との微少隙間20のみならず、バイパス流路24aをも通じてケーシング1aへ戻すことができる。
【0101】
要するに、本実施形態では、通常運転時には、容器11とケーシング1aとが連通面積の小さい微少隙間20のみを介して連通しているが、始動時には、容器11とケーシング1aとが微少隙間20のみならず、微少隙間20よりも連通面積の大きいバイパス流路24aをも介して連通する。このため、始動時に潤滑油13を容器11からケーシング1aに速やかに戻すことができるので、再始動開始後、速やかに所定の出力を発揮できる。
【0102】
ここで、逆止弁25が通常運転時にも開弁してしまうようであると、通常運転時に容器11内の潤滑油13がバイパス流路24aを通じてケーシング1aへ流出してしまう。そのため、容器11内における作動媒体12および潤滑油13の合計体積が減少してしまい、外燃機関10の性能が低下してしまう。
【0103】
そこで、本実施形態では、逆止弁25の作動圧力ΔPを、容器内圧力Pcの運転最大圧力Pcmaxとケーシング内圧力Ptの最小圧力Ptminとの差よりも大きく設定しているので、通常運転時に逆止弁25が開弁して容器11内の作動媒体12がバイパス流路24aを通じてケーシング1aへ流出してしまうことを防止できる。
【0104】
ここで、潤滑油13と作動媒体12の液体との界面13aが最も上昇したときに界面13aが容器11のバイパス流路連通部11gよりも上方側まで到達してしまうようであると、容器11内の潤滑油13のみならず作動媒体12の液体もバイパス流路24aを通じてケーシング1aに流入してしまい、ケーシング1a内で潤滑油13と作動媒体12の液体とが混濁してしまうという不具合が生じる。
【0105】
この点に鑑みて、本実施形態では、潤滑油13と作動媒体12の液体との界面13aが最も上昇した場合であっても界面13aがバイパス流路連通部11gに到達しないようになっているので、ケーシング1a内における潤滑油13と作動媒体12の液体との混濁を回避できる。
【0106】
なお、本実施形態は、上記第2〜第5実施形態の外燃機関10に対しても適用が可能であることはもちろんである。
【0107】
(その他の実施形態)
上記各実施形態では、発電装置の駆動源に本発明を適用したが、本発明の適用はこれに限定されるものではなく、その他の駆動源にも適用することができる。
【0108】
また、上記各実施形態では、容器11を略U字状として、容器11のうち第2直線部11fの上部に出力部2を設ける構成としているが、これに限らず、例えば容器11が直線状であって、出力部2を容器11の下部に設ける構成としてもよい。ただし、この場合は、潤滑油13をピストン16と作動媒体12の間に封入するため、潤滑油13は、密度が作動媒体12の液体よりも高いものを使用する必要がある。
【0109】
また、上記第5実施形態は、第3実施形態および第4実施形態に示す第2直線部11fに断面拡大部を有している構成に適用しているが、これに限らず、第1実施形態に示す構成に適用してもよい。
【0110】
また、上記第5実施形態は、潤滑油13が流動する領域と作動媒体12の液体が流動する領域にそれぞれ整流板18、19を設ける構成としているが、これに限らず、潤滑油13が流動する領域又は作動媒体12の液体が流動する領域の一方に整流板18、19を設ける構成としてもよい。
【0111】
また、上記第6実施形態は、容器内圧力Pcの調整を行うために圧力調整ピストン22、電動アクチュエータ23等を備えているが、圧力調整ピストン22、電動アクチュエータ23等を廃止して容器内圧力Pcの調整を行わないようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0112】
【図1】本発明の第1実施形態を示す発電装置の概略構成図である。
【図2】第1実施形態による外燃機関の動作特性を説明する説明図である。
【図3】本発明の第2実施形態を示す発電装置の概略構成図である。
【図4】本発明の第3実施形態を示す発電装置の概略構成図である。
【図5】本発明の第4実施形態を示す発電装置の概略構成図である。
【図6】本発明の第5実施形態を示す発電装置の概略構成図である。
【図7】本発明の第6実施形態を示す発電装置の概略構成図である。
【符号の説明】
【0113】
11 容器
12 作動媒体
13 潤滑油
14 加熱器(加熱手段)
15 冷却器(冷却手段)
16 ピストン
17 シリンダ
【出願人】 【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
【出願日】 平成20年1月22日(2008.1.22)
【代理人】 【識別番号】100100022
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 洋二

【識別番号】100108198
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 高広

【識別番号】100111578
【弁理士】
【氏名又は名称】水野 史博


【公開番号】 特開2008−215344(P2008−215344A)
【公開日】 平成20年9月18日(2008.9.18)
【出願番号】 特願2008−11513(P2008−11513)