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【発明の名称】 内燃機関の可変動弁装置
【発明者】 【氏名】山田 吉彦
【氏名】山田 俊次
【課題】吸気弁または排気弁の作動時期及び開度量を容易に調節することが可能な可変動弁装置を提供する。

【構成】カムシャフト1に、吸気弁または排気弁を操作可能な揺動カム5を設ける。カムシャフト1の外周に設けた駆動カム4にリンクアーム6を回動自在に設ける。コントロールシャフト9の外周に設けた制御カム10にロッカアーム11を揺動自在に設ける。ロッカアーム11の一端側をリンクアーム6に連繋し、他端側をリンクロッド12を介して揺動カム5に連繋する。ロッカアーム11とリンクロッド12とを第2連繋ピン16によって連繋し、リンクロッド12と揺動カム5とを第3連繋ピン17によって連繋する。第2連繋ピン16及び第3連繋ピン17を取外し、リンクロッド12を交換することによって、吸気弁または排気弁の作動時期及び開度量を調整可能とした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カムシャフトの外周に設けられた駆動カムと、
揺動自在に支持され、吸気弁または排気弁を操作可能な揺動カムと、
前記駆動カムの回転に伴って前記揺動カムを揺動させる伝達機構と、
位置を制御することにより前記揺動カムの揺動角度を変化させて吸気弁または排気弁の作動時期及び開度量を制御するコントロールシャフトと、
該コントロールシャフトの位置を内燃機関の運転状態に基づいて制御する制御装置と、
前記伝達機構の伝達経路を変更することによって吸気弁または排気弁のリフト量を調整した後に、前記吸気弁または排気弁のリフト量が変化しない状態に固定する調整手段と、
を備えたことを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
【請求項2】
カムシャフトの外周に設けられた駆動カムと、
揺動自在に支持され、吸気弁または排気弁を操作可能な揺動カムと、
前記駆動カムの回転に伴って前記揺動カムを揺動させる伝達機構と、
位置を制御することにより前記揺動カムの揺動角度を変化させて吸気弁または排気弁の作動時期及び開度量を制御するコントロールシャフトと、
該コントロールシャフトの位置を内燃機関の運転状態に基づいて制御する制御装置と、
前記伝達機構の伝達経路を変更することによって吸気弁または排気弁の作動時期及び開度量の微小な調整が可能な状態と、吸気弁または排気弁の作動時期及び開度量が固定される状態とに選択可能な調整手段と、
を備えたことを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関の運転状態に応じて、吸気弁または排気弁の作動時期及び開度量を制御可能な、内燃機関の可変動弁装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車等の内燃機関にあっては、低速回転時の燃費の向上と高速回転時の出力の向上を図るために、運転状態に応じて、吸気弁または排気弁の作動時期(バルブタイミング)及び開度量(バルブリフト量)を制御可能な、可変動弁装置が提案されている。
【0003】
この種の可変動弁装置は、カムシャフトに揺動自在に支持され、吸気弁または排気弁を操作可能な揺動カムと、前記カムシャフトの外周に設けられた駆動カムと、この駆動カムに回動自在に支持されたリンクアームと、コントロールシャフトの外周に設けられた制御カムと、この制御カムに揺動自在に支持され、一端側がリンクアームに連繋されるロッカアームと、このロッカアームの他端側と揺動カムとを連繋するリンクロッドと、を備え、前記カムシャフトの回転に伴うリンクアームの揺動を、ロッカアーム及びリンクロッドを介して揺動カムに伝達して吸気弁または排気弁を開閉操作するようになっている。
【0004】
即ち、前記リンクアーム、ロッカアーム、リンクロッド及び揺動カムによってリンク機構が構成されており、このリンク機構によって、カムシャフトが回転することによって揺動カムが揺動することになる。
【0005】
また、前記コントロールシャフトを所定角度回動させてロッカアームの揺動中心をカムシャフトの軸心に対して偏倚させることによって、揺動カムの揺動角度を変化するようになっており、これによって、吸気弁または排気弁の作動時期及び開度量が制御される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、前記従来例にあっては、前記リンクアーム、ロッカアーム、リンクロッド及び揺動カムによってリンク機構が構成されており、このリンク機構によって、カムシャフトが回転することによって揺動カムが揺動するようになっているから、それぞれの連繋点間の寸法精度によって吸気弁または排気弁の作動時期及び開度量がばらつく虞がある。
【0007】
そこで、前記吸気弁または排気弁の作動時期及び開度量が所期する範囲内にない場合には、可変動弁装置全体を分解して、再組立しなければならず、作動時期及び開度量を所定の範囲内に調節するために、工数が嵩む虞がある。
【0008】
本発明は前記従来の実情に鑑みて案出されたもので、吸気弁または排気弁の作動時期及び開度量を容易に調節することが可能な可変動弁装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そこで、請求項1に記載の発明は、カムシャフトの外周に設けられた駆動カムと、揺動自在に支持され、吸気弁または排気弁を操作可能な揺動カムと、前記駆動カムの回転に伴って前記揺動カムを揺動させる伝達機構と、位置を制御することにより前記揺動カムの揺動角度を変化させて吸気弁または排気弁の作動時期及び開度量を制御するコントロールシャフトと、該コントロールシャフトの位置を内燃機関の運転状態に基づいて制御する制御装置と、前記伝達機構の伝達経路を変更することによって吸気弁または排気弁のリフト量を調整した後に、前記吸気弁または排気弁のリフト量が変化しない状態に固定する調整手段と、を備えたことを特徴としている。
【0010】
請求項2に記載の発明は、カムシャフトの外周に設けられた駆動カムと、揺動自在に支持され、吸気弁または排気弁を操作可能な揺動カムと、前記駆動カムの回転に伴って前記揺動カムを揺動させる伝達機構と、位置を制御することにより前記揺動カムの揺動角度を変化させて吸気弁または排気弁の作動時期及び開度量を制御するコントロールシャフトと、該コントロールシャフトの位置を内燃機関の運転状態に基づいて制御する制御装置と、前記伝達機構の伝達経路を変更することによって吸気弁または排気弁の作動時期及び開度量の微小な調整が可能な状態と、吸気弁または排気弁の作動時期及び開度量が固定される状態と、に選択可能な調整手段と、を備えたことを特徴としている。
【0011】
前記請求項1の記載の発明にあっては、前記第2連繋ピンが挿入される連繋点と第3連繋ピンが挿入される連繋点との間の寸法が異なる複数種類のリンクロッドを予め準備しておき、吸気弁または排気弁の作動時期及び開度量が所定の範囲内にない場合には、第2連繋ピン及び第3連繋ピンを取外して、リンクロッドを所定寸法のものと交換する。
【0012】
これによって、前記第2連繋ピンによる連繋点と第3連繋ピンによる連繋点との間の寸法が調節されるから、吸気弁または排気弁の作動時期及び開度量が所期する範囲内に調整されることになる。
【0013】
したがって、吸気弁または排気弁の作動時期及び開度量を容易に調節することが可能な可変動弁装置が得られる。
【0014】
加えて、前記リンクアームまたは駆動カムの所定位置には、第3連繋ピンの着脱時に、この第3連繋ピンが干渉することを防止する逃げ部が形成されてなるから、第3連繋ピンの着脱作業を容易に行うことができる。
【0015】
また、請求項2及び請求項3に記載の発明にあっては、前記吸気弁または排気弁の作動時期及び開度量が所定の範囲内にない場合には、リンクアームの基部から放射方向に突出する連繋部の突出寸法を変更して、駆動カムの中心とロッカアームへの連繋点との間の寸法を変更する。
【0016】
これによって、前記駆動カムに回動自在に支持されたリンクアームにおける駆動カムの中心とロッカアームへの連繋点との間の寸法が調節されるから、吸気弁または排気弁の作動時期及び開度量が所期する範囲内に調整される。
【0017】
したがって、吸気弁または排気弁の作動時期及び開度量を容易に調節することが可能な動弁装置が得られる。
【発明の効果】
【0018】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、吸気弁または排気弁の作動時期及び開度量を容易に調節することが可能な動弁装置が得られる。
【発明の実施の形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づいて詳述する。
【0020】
図1は本発明の実施の形態を示す可変動弁装置の正面図、図2は図1の側面図である。尚、図2においては、軸受けを除いて、各部材の重なり合いを無視して、実際には他の部材で隠れる部分も実線で示してある。
【0021】
図において、1はカムシャフトで、このカムシャフト1は軸受け2に軸受けされた状態で、シリンダヘッド3に取付けられる。前記カムシャフト1の外周には、このカムシャフト1の軸心から偏心した軸心を持つ駆動カム4が設けられている。
【0022】
5は前記カムシャフト1に揺動自在に支持された揺動カムで、この揺動カム5は、図外の吸気弁または排気弁を開閉操作可能である。
【0023】
6は前記駆動カム4に回動自在に支持されたリンクアームである。前記リンクアーム6は駆動カム4に回動自在に支持される基部7と、この基部7から放射方向に突出した連繋部8とを備えている。
【0024】
9は前記カムシャフト1に対して略平行に配置されたコントロールシャフトで、このコントロールシャフト9の外周には、このコントロールシャフト9の軸心から偏心した軸心をもつ制御カム10が設けられている。
【0025】
11は前記制御カム10に揺動自在に支持されたロッカアームである。前記ロッカアーム11は一端側がリンクアーム6の連繋部8に連繋され、他端側がリンクロッド12を介して揺動カム5に連繋されている。つまり、前記リンクロッド12はロッカアーム11の他端側と揺動カム5とを連繋している。
【0026】
前記リンクアーム6の連繋部8とロッカアーム11の一端側とは、第1連繋ピン15によって連繋され、ロッカアーム11の他端側とリンクロッド12の一端側とは第2連繋ピン16によって連繋され、リンクロッド12の他端側と揺動カムと5は第3連繋ピン17によって連繋されている。
【0027】
詳しくは、前記第1連繋ピン15は、リンクアーム6の連繋部8に形成された貫通孔18とロッカアーム11の一端側に形成された貫通孔19内に挿通されている。また、前記第2連繋ピン16は、ロッカアーム11の他端側に形成された貫通孔21とリンクロッド12の一端側に形成された貫通孔22内に挿通され、その両端に設けた止め輪23によって抜脱が防止されている。また、前記第3連繋ピン17は、リンクロッド12の他端側に形成された貫通孔24と揺動カム5に形成された貫通孔25内に挿通され、その両端に設けた止め輪26によって抜脱が防止されている。
【0028】
29は前記リンクアーム6の基部7の外周側に形成された逃げ部である。前記逃げ部29は、可変動弁装置を組立てた状態において、最大リフト時に第3連繋ピン17を着脱するとき、この第3連繋ピン17が干渉することを防止する位置に形成してある。つまり、前記第3連繋ピン17はカムシャフト1の軸心に比較的近い位置に配置されるから、可変動弁装置が組立てられた状態においては駆動カム4やリンクアーム6と干渉して着脱操作が困難となるところ、リンクアーム6の前記位置に逃げ部29が形成してあることによって、可変動弁装置を組立てた状態での第3連繋ピン17の着脱が容易に可能になると共に、逃げ部29に作用する力が最小になる。また、最大リフト位置は誤差の影響が最大に現われるので、測定位置として最適であり、交換位置で測定することによって、作業生が向上する。
【0029】
尚、前記第2連繋ピン16はカムシャフト1の軸心及びコントロールシャフト9の軸心から比較的離れた位置に配置されるから、着脱は容易となっている。
【0030】
斯かる構成になる可変動弁装置は、前記カムシャフト1の回転に伴うリンクアーム6の揺動を、ロッカアーム11及びリンクロッド12を介して揺動カム5に伝達して、図外の吸気弁または排気弁を開閉操作する。
【0031】
即ち、前記リンクアーム6、ロッカアーム11、リンクロッド12及び揺動カム5によってリンク機構が構成されており、このリンク機構によって、カムシャフト1が回転することによって揺動カム5が揺動することになる。
【0032】
また、前記コントロールシャフト9を所定角度回動させてロッカアーム11の揺動中心をカムシャフト1の軸心に対して偏倚させることによって、揺動カム5の揺動角度を変化させ、これによって、図外の吸気弁または排気弁の作動時期及び開度量が制御される。尚、前記コントロールシャフト9の回動は、内燃機関の運転状態が入力される図外の制御装置によって制御可能である。
【0033】
ここで、前記可変動弁装置の組立て初期等において、図外の吸気弁または排気弁の作動時期及び開度量が所定の範囲内にない場合には、第2連繋ピン16が挿入される連繋点と第3連繋ピン17が挿入される連繋点との間の寸法(l)が異なる複数種類のリンクロッド12を予め準備しておき、第2連繋ピン16及び第3連繋ピン17を取外して、リンクロッド12を所定寸法のものと交換する。
【0034】
この場合に、前記第2連繋ピン16の両端側に設けた止め輪23の一方または両方が取外され、第2連繋ピン16が取外される。また、前記第3連繋ピン17の両端側に設けた止め輪26の一方または両方が取外され、第3連繋ピン17が取り外される。前記リンクロッド12が所定寸法のものと交換された後、第2連繋ピン16及び止め輪23並びに第3連繋ピン及び止め輪26は再び取付けられる。
【0035】
これによって、前記第2連繋ピン16による連繋点と第3連繋ピン17による連繋点との間の寸法(l)が調節されるから、図外の吸気弁または排気弁の作動時期及び開度量が所期する範囲内に調整されることになる。
【0036】
したがって、吸気弁または排気弁の作動時期及び開度量を容易に調節することが可能な可変動弁装置が得られる。
【0037】
加えて、前記リンクアーム6の所定位置には、第3連繋ピン17の着脱時に、この第3連繋ピン17が干渉することを防止する逃げ部29が形成されているから、第3連繋ピン17の着脱作業を容易に行うことができる。
【0038】
図3乃至図9は本発明の別の実施の形態を示す図面で、以下、これらの実施の形態について順次説明する。尚、説明に際して、前記実施の形態と同一構成部分には同一符号を付し、その重複する説明を省略する。
【0039】
先ず、図3に示す実施の形態は、前記実施の形態の逃げ部29に変えて、第3連繋ピン17が干渉することを防止する逃げ部30を、駆動カム4に形成してある。
【0040】
即ち、前記カムシャフト1の外周に設けた駆動カム4の最小リフト時に、前記第3連繋ピン17が対向する位置に、この駆動カム4を貫通して逃げ部30が形成してある。前記逃げ部30はカムシャフト1の軸心を中心として円弧状に形成してある。
【0041】
斯かる構成においては、前記駆動カム4に設けた逃げ部30によって、可変動弁装置を組立てた状態において第3連繋ピン17の着脱作業がシリンダヘッドに取り付けたままで容易に可能であるから、リンクロッド12を所定寸法のものと容易に交換でき、第2連繋ピン16と第3連繋ピン17による連繋点との間の寸法(l)が容易に調節される。
【0042】
したがって、この実施の形態においても、前記実施の形態と同様に、吸気弁または排気弁の作動時期及び開度量を容易に調節することが可能な可変動弁装置が得られる。
【0043】
加えて、前記駆動カム4の所定位置には、第3連繋ピン17の着脱時に、この第3連繋ピン17が干渉することを防止する逃げ部30が形成されてなるから、第3連繋ピン17の着脱作業を容易に行うことができる。
【0044】
次に、図5乃至図7に示す実施の形態は、前記ロッカアーム11とリンクロッド12とを連繋する第2連繋ピン16を、偏心軸を有する構成として、この第2連繋ピン16を所定角度回転させ、連繋点間の寸法を変更することによって、図外の吸気弁または排気弁の作動時期及び開度量を調整可能としてある。
【0045】
即ち、前記ロッカアーム11(の他端側)とリンクロッド12(の一端側)とを連繋する第2連繋ピン16が、軸方向の略中央部分に、両端側の軸心から偏心した偏心軸33を有しており、この偏心軸33がリンクロッド12に形成した貫通孔22内に挿通され、偏心軸33の両端側がロッカアーム11に形成した貫通孔21内に挿通されている。
【0046】
また、前記第2連繋ピン16の一端側には半径方向のフランジ34が形成されていると共に、このフランジ34には貫通孔35が形成してある。前記貫通孔35は第2連繋ピン16の軸心を中心として円弧状に形成してある。前記フランジ34の貫通孔35にはボルト36が挿通可能となっており、このボルト36はロッカアーム6に螺合される。これによって、前記フランジ34は、連繋ピン16が連繋する一方の部材、即ちロッカアーム6に固定可能となっている。
【0047】
斯かる構成にあっては、前記揺動カム5によって駆動される図外の吸気弁または排気弁の作動時期及び開度量が所定の範囲内にない場合には、偏心軸33を備えた第2連繋ピン16を所定角度回転させ、連繋点間の寸法を変更する。この場合に、前記第2連繋ピン16の回転は、ボルト36を緩めて、円弧状の貫通孔35の形成範囲内で行われる。前記第2連繋ピン16を所定角度回転させた後、ボルト36を締付けてフランジ34をロッカアーム11に再び固定する。
【0048】
これによって、前記偏心軸33を備えた第2連繋ピン16による連繋点と他の連繋ピンによる連繋点との間の寸法が調節されるから、図外の吸気弁または排気弁の作動時期及び開度量が所期する範囲内に調整されることになる。
【0049】
したがって、この実施の形態においても、吸気弁または排気弁の作動時期及び開度量を容易に調節することが可能な動弁装置が得られる。
【0050】
加えて、前記偏心軸33を備えた第2連繋ピン16の一端側には半径方向のフランジ34が形成されてなり、このフランジ34を、第2連繋ピン16が連繋する一方の部材即ちロッカアーム11に固定してなるから、この第2連繋ピン16の不用意な回転を防止して、連繋点間の寸法を安定して得ることができる。
【0051】
尚、前記第2連繋ピン16に偏心軸33を設けた実施の形態について述べたが、第1連繋ピン15及び/または第3連繋ピン17に偏心軸を設ける構成としてもよいものである。
【0052】
次に、図8及び図9に示す実施の形態は、前記リンクアーム6の連繋部8を基部7から放射方向に伸縮可能として、この連繋部8の放射方向への突出寸法を変更することによって、図外の吸気弁または排気弁の作動時期及び開度量を調整可能とした構成にしてある。
【0053】
即ち、前記リンクアーム6が、駆動カム4に回動自在に支持される基部7と、この基部7から放射方向に突出してロッカアーム11に連繋される連繋部8とを備え、連繋部8が基部7から放射方向に伸縮可能に突出している。
【0054】
詳しくは、前記リンクアーム6の連繋部8は基部7にねじ部36を介して連結されている。即ち、前記連繋部8は基部7にねじ込み固定されており、この連繋部8に、ロッカアーム11に連繋するための第1連繋ピン15が挿通される貫通孔18が形成されている。尚、37は前記連繋部8のねじ部36に螺合されて連繋部8の緩みを防止するロックナットである。
【0055】
斯かる構成にあっては、前記揺動カム5によって駆動される図外の吸気弁または排気弁の作動時期及び開度量が所定の範囲内にない場合には、リンクアーム6の基部7から放射方向に突出する連繋部8の突出寸法を変更して、駆動カム4の中心とロッカアーム11への連繋点との間の寸法(m)を変更する。この場合に、前記連繋部8はロックナット37を緩めて、基部7へのねじ込み量を変更することによって放射方向に移動される。前記連繋部8を移動させた後、この連繋部8はロックナット37によって再び固定される。
【0056】
これによって、前記駆動カム4に回動自在に支持されたリンクアーム6における駆動カム4の中心とロッカアーム11への連繋点との間の寸法(m)が調節されるから、図外の吸気弁または排気弁の作動時期及び開度量が所期する範囲内に調整されることになる。
【0057】
したがって、この実施の形態においても、吸気弁または排気弁の作動時期及び開度量を容易に調節することが可能な動弁装置が得られる。
【0058】
加えて、前記リンクアーム6の基部7と連繋部8とはねじ部36を介して連結されてなり、このねじ部36にはロックナット37が付属してなるから、ねじ部の36ピッチを小さくすることによって微小な調節が可能となると共に、ロックナット37によって連繋部8の不用意な伸縮移動を防止して、駆動カム4の中心とロッカアーム11への連繋点との間の寸法を安定して得ることができる。
【0059】
以上、実施の形態を図面に基づいて説明したが、具体的構成はこの実施の形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の実施の形態を示す可変動弁装置の正面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】本発明の別の実施の形態を示す、図2と同様な図面である。
【図4】本発明の別の実施の形態を示す可変動弁装置の正面図である。
【図5】図4の側面図である。
【図6】図5の要部を拡大して示す図面である。
【図7】図6のA−A線断面図である。
【図8】本発明の別の実施の形態を示す、図2と同様な図面である。
【図9】図8に示すリンクアームを、一部断面して示す正面図である。
【符号の説明】
【0061】
1 カムシャフト
4 駆動カム
5 揺動カム
6 リンクアーム
9 コントロールシャフト
10 制御カム
11 ロッカアーム
12 リンクロッド
15 第1連繋ピン
16 第2連繋ピン
17 第3連繋ピン

特許の図
【出願人】 【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
【識別番号】000003997
【氏名又は名称】日産自動車株式会社
【出願日】 平成19年10月18日(2007.10.18)
【代理人】 【識別番号】100096459
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 剛
【公開番号】 特開2008−32023(P2008−32023A)
【公開日】 平成20年2月14日(2008.2.14)
【出願番号】 特願2007−270844(P2007−270844)