| 【発明の名称】 |
破砕ゴム片を用いた斜面造成地工法 |
| 【発明者】 |
【氏名】武市 秀雄
【氏名】アショカ クマル カルモカル
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| 【要約】 |
【課題】低土圧と十分な透水性を確保することにより、住宅造成地などにおける豪雨・地震時の法面崩壊や土砂崩れを効果的に抑制することができる破砕ゴム片を用いた斜面造成地工法を提供する。
【構成】住宅造成地の法面に、破砕ゴム片層1を配設し、その上に汎用地盤材からなる覆土帽子層3を配設する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 住宅造成地の法面に、破砕ゴム片層を配設し、その上に汎用地盤材からなる覆土帽子層を配設することを特徴とする破砕ゴム片を用いた斜面造成地工法。 【請求項2】 前記破砕ゴム片層および前記覆土帽子層を、住宅造成地の法面側の、構造荷重がかからない土地利用部分に配設する請求項1記載の斜面造成地工法。 【請求項3】 前記覆土帽子層の厚さを0.3〜2mとする請求項1または2記載の斜面造成地工法。 【請求項4】 前記破砕ゴム片層の厚さを0.3〜2mとする請求項1〜3のうちいずれか一項記載の斜面造成地工法。 【請求項5】 前記破砕ゴム片層と締め固め用の汎用地盤層とを交互に配設する請求項1〜4のうちいずれか一項記載の斜面造成地工法。 【請求項6】 前記締め固め用の汎用地盤層の厚さを10〜50cmとする請求項5記載の斜面造成地工法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、破砕ゴム片を用いた斜面造成地工法に関し、詳しくは、住宅造成地等で大雨、地震等の災害に強い、廃タイヤを切片状に切断破砕したタイヤ破砕ゴム片(タイヤシュレッズ)を用いた斜面造成地工法に関する。 【背景技術】 【0002】 従来、宅地造成法面では、造成地構成材料として現場発生土または砂礫、土などの汎用の地盤材料が使用されている。一方、廃タイヤを切片状に切断破砕したタイヤ破砕ゴム片を盛土等の軽量地盤材・路床として使用することは一般に行われており、例えば、米国では、破砕ゴム片を軽量土として盛土材料、或いは路床材として使用するに際し、破砕ゴム片を1m厚施工ごとに土を30cm被覆するなどの施工法が採用されている。 【0003】 また、特許文献1では、使用済みのゴムタイヤ等を切片状に切断破砕することによって建築用骨材として利用する路盤及び基礎地盤の造成方法が報告されている。 【特許文献1】特開平6−123101号公報(第1頁、図1) 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 しかしながら、造成地構成材料として現場発生土または砂礫、土などの汎用の地盤材料を用いた場合、地盤材自体の密度が高いために土圧が高くなる、透水性が十分でないために大雨時に土砂崩れの発生がある、地震時に液状化等が発生し、法面崩壊を起こすおそれがある、等の問題があり、特に阪神大震災時の宝塚市の住宅造成地では実際にそのようなことが起こり大きな問題ともなった。 【0005】 また、タイヤ破砕ゴム片を造成地構成材料として用いると、タイヤ破砕ゴム片層の圧縮沈下が収まるまでに長い日数が必要となり、その間、住宅などの構造物の建築ができず、よって、これまではタイヤ破砕ゴム片を造成地構成材料の基礎として用いることはなかった。 【0006】 そこで本発明の目的は、上記の課題を解決し、低土圧と十分な透水性を確保することにより、住宅造成地などにおける豪雨・地震時の法面崩壊や土砂崩れを効果的に抑制することができる破砕ゴム片を用いた斜面造成地工法を提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0007】 本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、一定厚の破砕ゴム片層と土等の汎用地盤材層とを所定の条件下で施工することにより上記目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。 【0008】 即ち、本発明の、破砕ゴム片を用いた斜面造成地工法は、住宅造成地の法面に、破砕ゴム片層を配設し、その上に汎用地盤材からなる覆土帽子層を配設することを特徴とするものである。 【0009】 本発明の破砕ゴム片を用いた斜面造成地工法においては、前記破砕ゴム片層および前記覆土帽子層を、住宅造成地の法面側の、構造荷重がかからない土地利用部分に配設することが好ましい。また、前記覆土帽子層の厚さを、好ましくは0.3〜2mとし、前記破砕ゴム片層の厚さを、好ましくは0.3〜2mとする。さらに、前記破砕ゴム片層と締め固め用の汎用地盤層とを交互に配設することも好ましく、この際、前記締め固め用の汎用地盤層の厚さを、好ましくは10〜50cmとする。 【発明の効果】 【0010】 本発明の破砕ゴム片を用いた斜面造成地工法によれば、住宅造成地の法面に一定厚の破砕ゴム片層と土等の汎用地盤材層を埋設することで、低土圧と透水性に優れた造成地を得ることができ、豪雨、地震時の法面崩壊と土砂崩れを効果的に抑制することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0011】 以下に、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。 図1に示す本発明の好適実施形態に係る破砕ゴム片を用いた斜面造成地工法は、住宅造成地の法面に、破砕ゴム片層1と、汎用地盤層4とを交互に配設し、最上層として汎用地盤材、好ましくは高密度の汎用地盤材からなる覆土帽子層3を配設するものである。かかる工法を用いることにより、低土圧と透水性に優れた造成地を得ることができ、豪雨、地震時の法面崩壊と土砂崩れを効果的に抑制することができる。 【0012】 破砕ゴム片層1は、タイヤシュレッズ、タイヤチップ等と呼ばれる廃タイヤチップ破砕品を主な材料とする。破砕ゴム片層1に用いられる破砕ゴム片2は、廃タイヤを機械的な処理により破砕したもので、廃タイヤの種類は、トラックバス用タイヤ、乗用車用タイヤ、オフロード用タイヤなど、いずれの種類のタイヤでもよく、また、その性状としては、ランダム破砕品、カット品、例えば、1/16カット品、1/32カット品、扇形カット品など、いずれの性状であってもよい。さらに、破砕ゴム片2のサイズは、長径が略10〜300mm、好ましくは20〜150mm、更に好ましくは30〜100mmである。 【0013】 一般的なスチールコード混じりの破砕ゴム片2は平均的な真比重が1.2〜1.3であり、土砂等の汎用地盤の真比重が約2.6〜2.8であるのに比べて真比重が大幅に小さい。また、粗粒分が多く細粒分が少ない粒度分布を有し、破砕ゴム片2間には多くの空隙が存在するため、施工後の破砕ゴム片層の実質的な比重(実効密度)は0.5〜0.8程度と更に小さくなる。よって、破砕ゴム片2を住宅造成地Aの法面側aに埋設することで、法面土圧における極めて大きな低減効果が得られる。 【0014】 破砕ゴム片層1の一層あたりの厚さは、好ましくは0.3〜2m、より好ましくは0.5〜1mである。また、破砕ゴム片層1の幅および奥行きについては特に制限はなく、造成地に応じ適宜定めればよい。 【0015】 粗粒分が多く細粒分が少ない粒度分布を有する破砕ゴム片2からなる破砕ゴム片層1は、既存の透水材である砕石と同等以上の極めて高い透水性を有する。そのことにより、造成地Aの法面側aに、破砕ゴム片2からなる破砕ゴム片層1を埋設し、その上に覆土帽子層3を形成することで、破砕ゴム片2特有の低土圧と透水性が良好に作用し、豪雨・地震時の法面崩壊、土砂崩れを抑制することができる。 【0016】 本発明の破砕ゴム片を用いた斜面造成地工法においては、破砕ゴム片層1と締め固め用の汎用地盤層4を交互に配設し、最上層として覆土帽子層3を配設する。破砕ゴム片層1および汎用地盤層4は複数配設されていてもよく、破砕ゴム片層1を0.3〜2m厚施工ごとに汎用地盤層4を被覆することが好ましい。汎用地盤層4の厚さは、好ましくは10〜50cm、より好ましくは20〜30cmである。破砕ゴム片層1と締め固め用の汎用地盤層4を交互に配設することで、より強固な地盤が得られ、法面の安定性が確保される。なお、汎用地盤層4に用いる材質は透水性の良いものであればよく、砂礫、土、砕石、現場発生土等特に制限されるものではない。 【0017】 また、本発明の破砕ゴム片を用いた斜面造成地工法による施工に際して、破砕ゴム片層1、汎用地盤層4および覆土帽子層3を、住宅造成地Aの法面側aおよび庭、物置等の構造荷重が比較的かからない土地利用部分に配設することが好ましい。破砕ゴム片層1は施工後の沈下が大きい傾向にあり、地下に破砕ゴム片層1が配設された基礎の部分に住宅等の構造物を建築する場合、沈下の安定を待たなければならない。よって、早期に造成地の利用を可能にするために、家屋等の構造物の建設する基礎の部分は汎用の地盤材を用いることが好ましい。 【0018】 本発明の破砕ゴム片を用いた斜面造成地工法の他の好適例として、図2に示すように、一定厚の破砕ゴム片層1を施工後、充分な密度を有する土などの高密度汎用地盤材の層を被せ、覆土帽子層3を形成して、法面を造成する。静圧として被覆する覆土帽子層3の厚みは、好ましくは0.3〜2m、より好ましくは0.5〜1mである。なお、覆土帽子層3の材質は砂、土、礫、現場発生土等からなり、ある程度の透水性を有するものが好ましい。また、植生に適したものであってもよい。 【実施例】 【0019】 以下、破砕ゴム片層の圧縮率と透水係数との関係および圧縮率と圧縮荷重との関係につき試験した結果を図3及び図4に夫々示す。図3のグラフから分かるように、本発明に係る破砕ゴム片層は圧縮率が上昇しても透水係数は殆ど変動しないことが分かる。また、図4に示すグラフより、ゴムチップスの破砕ゴム片層では圧縮率と圧縮荷重とはほぼ比例関係にあるが、砂の層の場合には圧縮率が15%を超えた時点でせん断破壊が発生している。以上の結果から、本発明の工法を用いることにより、低土圧と透水性に優れた造成地を得ることができ、豪雨、地震時の法面崩壊と土砂崩れを効果的に抑制することができることが分かる。 【図面の簡単な説明】 【0020】 【図1】本発明の好適実施形態に係る破砕ゴム片を用いた斜面造成地工法により造成された住宅造成地の断面図である。 【図2】本発明の他の好適実施形態に係る破砕ゴム片を用いた斜面造成地工法により造成された住宅造成地の断面図である。 【図3】本発明の破砕ゴム片を用いた斜面造成地工法に使用される破砕ゴム片の圧縮率と透水係数との関係を示すグラフである。 【図4】本発明の破砕ゴム片を用いた斜面造成地工法に使用される破砕ゴム片の圧縮率と透水荷重との関係を示すグラフである。 【符号の説明】 【0021】 1 破砕ゴム片層 2 破砕ゴム片 3 覆土帽子層 4 汎用地盤層 A 住宅造成地 a 法面側
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005278 【氏名又は名称】株式会社ブリヂストン
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| 【出願日】 |
平成18年7月21日(2006.7.21) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100096714 【弁理士】 【氏名又は名称】本多 一郎
【識別番号】100124121 【弁理士】 【氏名又は名称】杉本 由美子
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| 【公開番号】 |
特開2008−25230(P2008−25230A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月7日(2008.2.7) |
| 【出願番号】 |
特願2006−199555(P2006−199555) |
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