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回転式ゲートの排砂装置 - 特開2008−45312 | j-tokkyo
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【発明の名称】 回転式ゲートの排砂装置
【発明者】 【氏名】由井 孝昌

【氏名】賀谷 丈茂

【要約】 【課題】扉体の左右位置の支持円盤の下方に溜まる砂を排除できるようにする。

【構成】左右の支持円盤4の周辺部同士の間に扉体5を取り付けてゲート本体3を形成する。左右の支持柱部材2の間の水路に、ゲート本体3を横切るよう配置し、水平軸を中心に回転動作できるようにして回転式ゲートを形成する。扉体5の上流側の水路内にて扉体5を全閉状態とするときの天端よりも所要寸法h低い位置に開口させた上流側水流入口19と、各支持円盤4の下方位置にて下流方向へ向けて開口する水流出口20とを連通させる排砂用配管18を設ける。扉体5の上流側と下流側の水位差に基づいて、上流側水流入口19より取り入れた水27を、排砂用配管18を通して水流出口20まで導いて、支持円盤4の下方位置にて常時下流方向へ流出させることで、支持円盤4の下方の土砂を下流側へ流し出させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
左右の支持柱部材の間の水路内に、左右の支持円盤と、該左右の支持円盤の周辺部間に取り付けた扉体とからなるゲート本体を配置して、該ゲート本体を回転させて上記扉体を開閉動作できるようにしてある回転式ゲートにおける上記支持円盤の部分に、上流側の水路に開口させた上流側水流入口を一端側に備え、且つ他端側に、上記左右の各支持円盤の下方位置にて下流側に向けて開口する水流出口を有してなる排砂用配管を具備してなる構成を有することを特徴とする回転式ゲートの排砂装置。
【請求項2】
排砂用配管の上流側水流入口を、ゲート本体の扉体を全閉状態とするときの該扉体の天端よりも所要寸法低い位置に開口させて、扉体を堰として作用させる通常時に上記上流側水流入口が没水するようにした請求項1記載の回転式ゲートの排砂装置。
【請求項3】
排砂用配管を、左右の各支持柱部材に左右の各支持円盤をそれぞれ収容させるために設けてある凹部の内側に上下方向に挿通させて配設すると共に、上記各支持柱部材の凹部側に各支持円盤の外周面に臨むよう設けてある戸当り金物を貫通して左右方向に延びる流入管の左右方向の外側端部を、上記排砂用配管に接続して、該流入管の水路中央側端部を上流側水流入口とした請求項1又は2記載の回転式ゲートの排砂装置。
【請求項4】
排砂用配管の一端部に、流入管との接続個所よりもやや下方位置から、扉体を全閉状態とするときの該扉体の天端よりも所要寸法高い位置まで上下方向に延びる管状の太径部を設けると共に、該太径部の内径よりもやや細い外径を有し且つ上記太径部よりも上下方向にやや長い寸法を有して上端部に洗浄装置を接続可能としてある挿入管を備えて、該挿入管を、上記太径部内に全長に亘り上方から挿入することにより、該挿入管の下端部により上記流入管との接続個所を内側から閉塞させることができるようにした請求項3記載の回転式ゲートの排砂装置。
【請求項5】
排砂用配管に加えて、扉体を全閉状態とするときの該扉体の天端よりも所要寸法高い位置にて洗浄装置を接続できるようにするための洗浄装置接続部と、左右の各支持円盤の下方位置にて下流側に向けて開口する水噴出口とを連通させる強制排砂用配管を備えるようにした請求項1、2、3又は4記載の回転式ゲートの排砂装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、左右一対の支持円盤と該各支持円盤の周辺部同士の間に取り付けた扉体とからなるゲート本体を、河川や水路の途中位置に配置して、上記ゲート本体が水平軸を中心として回転動作することにより上記扉体の開閉を行うようにしてある回転式ゲートにおいて、上記支持円盤の下方に溜まる砂を排除するために用いる回転式ゲートの排砂装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
河川や水路の途中位置に設けられて流量調節等を行うゲートとしては、ローラゲート方式のものが一般的に用いられている。かかるローラゲートは、ゲート躯体として、河川の幅方向に所要間隔で鉛直な支持柱部材(ピア)を設置し、隣接する各支持柱部材間にゲート扉体を昇降可能に設けると共に、該ゲート扉体を支持柱部材の上端部に設置した開閉装置により昇降(開閉)できるようにしたものである。
【0003】
しかし、上記ローラゲートでは、上記各支持柱部材に、ゲート扉体の水面上への引き上げに対応した高さ寸法を確保する必要があると共に、支持柱部材の上端部に昇降装置を設置するようにしてあることから、大きな構造物が水面上に突出することとなり、周囲環境や景観に少なからず影響を与え、好ましくない場合が生じていた。
【0004】
そのために、近年、支持柱部材の上端部に昇降装置を設ける必要をなくして上記した如きローラゲートの有する問題点を解消できるようにしたゲート形式の1つとして、回転式ゲートが開発されてきている。
【0005】
かかる回転式ゲートは、図5及び図6にその一例の概略を示す如く、河川の幅方向に所要間隔で躯体としての支持柱部材(ピア)2を設置して、隣接する支持柱部材2の間に水路1を形成してある。又、左右一対の支持円盤4の周辺部同士の間に、弓形(略三日月形)断面形状のシェル構造として左右方向に延びる扉体5を配置して、該扉体5の左右両端部をそれぞれ支持円盤4に取り付けることによりゲート本体3を構成するようにしてある。更に、上記ゲート本体3は、上記左右の支持柱部材2の間に水路1を横切るよう配置すると共に、上記水路1を挟んで相対向する左右の支持柱部材2の内側面部(水路1中央側面部)に、上記ゲート本体3の左右の支持円盤4を、該各支持円盤4の中心に配した左右水平方向の支持軸6を介して回転自在に支持させて、上記ゲート本体3が、上記左右の支持柱部材2の間の水路1内で支持軸6を中心に回転できるようにしてある。
【0006】
更に、上記ゲート本体3の回転駆動機構7として、上記左右の支持円盤4のうちの一方(図上右側)の支持円盤4の外周端部に、ピンラック等のラック部8を周方向に延びるよう設けると共に、対応する側の支持柱部材2内に設置してある油圧モータ等の駆動装置9の出力軸に取り付けたピニオン10を、上記ラック部8に噛合させた構成としてある。
【0007】
上記左右の支持柱部材2間の水路1の底部における上記ゲート本体3の配設位置と対応する個所には、扉体収容凹部としての掘込みピット11を設けて、上記扉体5をゲート本体3の最下端部に配置すると、該扉体5が上記掘込みピット11に収容されて、扉体5の背面が水路1の底面と一致するようにして、水路1を全開状態とさせることができるようにしてある。
【0008】
以上の構成としてある上記回転式ゲートによれば、上記駆動装置9によりピニオン10を回転駆動させると、上記ラック部8が設けてある一方の支持円盤4と一体に上記ゲート本体3を回転させることができて、該ゲート本体3に設けてある上記扉体5の角度及び高さ位置を自在に変更できるようにしてある。したがって、上記左右の支持柱部材2の間の水路1内における上記扉体5の角度や高さの配置を適宜変化させることで、上記水路1を流通する水の流量を調整したり、上記扉体5の上流側や下流側の水位を調整できるようにしてある。
【0009】
12は左右の各支持柱部材2の内側面部に上記支持円盤4を収容できるように設けた凹部を示す(たとえば、特許文献1参照)。
【0010】
更に、上記回転式ゲートは、上記ゲート本体3の両端部とその左右に位置する支持柱部材2との間をシールするための側部シール部と、上記ゲート本体3の最外周部に位置する上記扉体5の所要個所と、水路1の底部との間を長手方向にシールする底部シール部とを備えて水密構造となるようにしてある。
【0011】
図7は上記側部シール部13の一例を示すもので、上記左右の支持柱部材2に支持円盤4を収容させるために設けた凹部12における支持円盤4の外周面4aに臨む所要個所に、水路1の底部から所要の高さ位置まで上記支持円盤4の外周面4aに沿って延びる戸当り金物14を設けて、該戸当り金物14の先端面と、上記支持円盤4の外周面4aとの間に水密ゴム15の高さ寸法よりもやや狭い隙間を形成するようにし、更に、上記戸当り金物14の先端面に、水密ゴム15を取り付けてなる構成として、該水密ゴム15の突出端部を、上記支持円盤4の外周面4aに圧接することで、ゲート本体3の左右両端部とそれぞれ対応する支持柱部材2との間を水密状態に保持させることができるようにしてある。
【0012】
更に、上記戸当り金物14の先端部における上記水密ゴム15よりも水路1中心側には、先端部が上記支持円盤4の外周面4aのごく近傍位置まで突出する土砂進入防止ゴム16を備えて、扉体5よりも上流側の水路1から、上記水密ゴム15による側部シール部13に土砂が侵入する虞を未然に防止するようにしてある(たとえば、特許文献2参照)。
【0013】
ところで、上記した如き回転式ゲートでは、水路1の底部に堀込みピット11を設けるようにしてあることから、水路1上流側から流下してくる土砂等が、該堀込みピット11に溜まることがある。このように堀込みピット11に土砂等が溜まると、上記扉体5と堀込みピット11の内底面との間に土砂等が侵入して、ゲート本体3を回転させるときの抵抗が増加する等の不具合が生じる可能性が懸念される。
【0014】
そのために、図8に示す如く、回転式ゲートのゲート本体3の扉体5の断面形状を、上記支持円盤4の外周と等しい径で所要角度範囲に亘って延びる円弧aと、該円弧に対応する弦bとで囲まれる弓形形状を、上記弦bと直交する辺cでカットしてなる略三角形状とすると共に、上記水路1の底部に設ける掘込みピット11を、底面が水平で、且つ上流側の壁面である前壁が鉛直で、更に、下流側の壁面である後壁を、なだらかな角度で上昇して下流側の水路1底面に連続する傾斜面としてなる構成とすることが提案されている。
【0015】
かかる構成によれば、上記扉体5の円弧断面と対応する湾曲面を水路1の上流側に向けて該扉体5を堰として作用させるときに、扉体5の天端を越流した水流の一部を、該扉体5の背面(下流側に望む面)に沿って上記掘込みピット11の前壁側へ回り込むように流通させることで、該堀込みピット11の前壁側に堆積した土砂等を巻き上げて、下流側へ流出させて排出できるとされている(たとえば、特許文献3参照)。
【0016】
又、図9に示す如く、回転式ゲートのゲート本体3の扉体5の内部に、該扉体5を堰として作用させる角度姿勢とする状態のときに、一端側が上記扉体5の上端に開口し、且つ他端側が該扉体5の下部に下流方向に向いて開口する排砂管17を設ける構成とすることも提案されている。
【0017】
かかる構成によれば、上記扉体5を堰として作用させるときに、該扉体5の天端を越流する水流の一部を、上記排砂管17を通して扉体5の下部より下流側へ向けて流出させることで、堀込みピット11内にて扉体5の下部下流側に溜まる土砂等を下流側へ流し出すことができるとされている(たとえば、特許文献4参照)。
【0018】
【特許文献1】特開平9−316859号公報
【特許文献2】特開平10−183586号公報
【特許文献3】特開平9−209340号公報
【特許文献4】特開2002−309560号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
ところが、図7に示したように、回転式ゲートの側部シール部13には、土砂進入防止ゴム16を備えて、該側部シール部13への土砂等の侵入を防止するようにしているが、洪水時等に、左右の支持柱部材2まで冠水すると、該各支持柱部材2にゲート本体3の左右の支持円盤4を収容するために設けてある凹部12側まで土砂が侵入する可能性がある。又、土砂の多い河川に設置した回転式ゲートでは、扉体5を越流した水流に搬送された細かい土砂等が、該扉体5の下流側から回り込んで上記左右の支持柱部材2の凹部12における支持円盤4の下側に溜まることがある。このようにして上記各支持柱部材2の凹部12にて各支持円盤4の下側に土砂等が溜まるようになると、ゲート本体3の回転に対する抵抗が増加して、該ゲート本体3の回転駆動機構7の駆動装置9に大きな駆動力が要求されるようになってしまう。
【0020】
そこで、上記左右の各支持柱部材2の凹部12における左右の支持円盤4の下方に溜まる土砂等を排除することが望まれる。しかし、上記左右の各支持円盤4の下方に溜まる砂を排除するための手段は従来特に提案されていないというのが実状である。
【0021】
上記特許文献3、4に記載されたものは、いずれも水路1の底部に設けられた堀込みピット11にて、扉体5を堰として作用させるときに該扉体5の下流側位置、すなわち、上記扉体5と幅方向に対応する個所に溜まる土砂等を下流側へ流し出すには有効なものであるが、上記左右の各支持円盤4の下方に溜まる砂を効率よく排除できるようにはなっていない。
【0022】
そこで、本発明は、回転式ゲートの左右の支持柱部材に設けた凹部にて、ゲート本体の左右の支持円盤の下方に溜まる土砂等を効率よく排除できるようにするための回転式ゲートの排砂装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0023】
本発明は、上記課題を解決するために、請求項1に対応して、左右の支持柱部材の間の水路内に、左右の支持円盤と、該左右の支持円盤の周辺部間に取り付けた扉体とからなるゲート本体を配置して、該ゲート本体を回転させて上記扉体を開閉動作できるようにしてある回転式ゲートにおける上記支持円盤の部分に、上流側の水路に開口させた上流側水流入口を一端側に備え、且つ他端側に、上記左右の各支持円盤の下方位置にて下流側に向けて開口する水流出口を有してなる排砂用配管を具備してなる構成とする。
【0024】
又、上記構成における排砂用配管の上流側水流入口を、ゲート本体の扉体を全閉状態とするときの該扉体の天端よりも所要寸法低い位置に開口させて、扉体を堰として作用させる通常時に上記上流側水流入口が没水するようにした構成とする。
【0025】
更に、上記各構成において、排砂用配管を、左右の各支持柱部材に左右の各支持円盤をそれぞれ収容させるために設けてある凹部の内側に上下方向に挿通させて配設すると共に、上記各支持柱部材の凹部側に各支持円盤の外周面に臨むよう設けてある戸当り金物を貫通して左右方向に延びる流入管の左右方向の外側端部を、上記排砂用配管に接続して、該流入管の水路中央側端部を上流側水流入口とした構成とする。
【0026】
上記構成において、排砂用配管の一端部に、流入管との接続個所よりもやや下方位置から、扉体を全閉状態とするときの該扉体の天端よりも所要寸法高い位置まで上下方向に延びる管状の太径部を設けると共に、該太径部の内径よりもやや細い外径を有し且つ上記太径部よりも上下方向にやや長い寸法を有して上端部に洗浄装置を接続可能としてある挿入管を備えて、該挿入管を、上記太径部内に全長に亘り上方から挿入することにより、該挿入管の下端部により上記流入管との接続個所を内側から閉塞させることができるようにした構成とする。
【0027】
上述の各構成において、排砂用配管に加えて、扉体を全閉状態とするときの該扉体の天端よりも所要寸法高い位置にて洗浄装置を接続できるようにするための洗浄装置接続部と、左右の各支持円盤の下方位置にて下流側に向けて開口する水噴出口とを連通させる強制排砂用配管を備えるようにした構成とする。
【発明の効果】
【0028】
本発明の回転式ゲートの排砂装置によれば、以下のような優れた効果を発揮する。
(1)左右の支持柱部材の間の水路内に、左右の支持円盤と、該左右の支持円盤の周辺部間に取り付けた扉体とからなるゲート本体を配置して、該ゲート本体を回転させて上記扉体を開閉動作できるようにしてある回転式ゲートにおける上記支持円盤の部分に、上流側の水路に開口させた上流側水流入口を一端側に備え、且つ他端側に、上記左右の各支持円盤の下方位置にて下流側に向けて開口する水流出口を有してなる排砂用配管を具備してなる構成としてあるので、上記扉体を堰として作用させる通常時には、該扉体の上流側と下流側の水位差に基づいて、上記上流側水流入口から取り入れる水を排砂用配管を通して水流出口まで導いた後、該水流出口より各支持円盤の下方位置にて下流側へ向かう水流を常時発生させて、該各支持円盤の下方に溜まる土砂を、常時下流側へ流し出して排除することができる。
(2)排砂用配管を、左右の各支持柱部材に左右の各支持円盤をそれぞれ収容させるために設けてある凹部の内側に上下方向に挿通させて配設すると共に、上記各支持柱部材の凹部側に各支持円盤の外周面に臨むよう設けてある戸当り金物を貫通して左右方向に延びる流入管の左右方向の外側端部を、上記排砂用配管に接続して、該流入管の水路中央側端部を上流側水流入口とした構成とすることにより、排砂用配管を、躯体との取り合いを要することなく配設できて、該排砂用配管の設置に要する手間及びコストの削減化を図ることができる。
(3)排砂用配管の一端部に、流入管との接続個所よりもやや下方位置から、扉体を全閉状態とするときの該扉体の天端よりも所要寸法高い位置まで上下方向に延びる管状の太径部を設けると共に、該太径部の内径よりもやや細い外径を有し且つ上記太径部よりも上下方向にやや長い寸法を有して上端部に洗浄装置を接続可能としてある挿入管を備えて、該挿入管を、上記太径部内に全長に亘り上方から挿入することにより、該挿入管の下端部により上記流入管との接続個所を内側から閉塞させることができるようにした構成とすることにより、必要に応じて上記太径部に挿入管を挿入して配置すると共に、該挿入管の上端部に洗浄装置を接続して、該洗浄装置にて発生させる噴流を、挿入管と排砂用配管を通して水流出口まで導いて、該水流出口より各支持円盤の下方位置にて下流側へ向けて噴出させることで、該各支持円盤の下方に溜まる土砂を、強制的に下流側へ流し出して排除することができる。
(4)排砂用配管に加えて、扉体を全閉状態とするときの該扉体の天端よりも所要寸法高い位置にて洗浄装置を接続できるようにするための洗浄装置接続部と、左右の各支持円盤の下方位置にて下流側に向けて開口する水噴出口とを連通させる強制排砂用配管を備えるようにした構成とすることにより、上記強制排砂用配管の洗浄装置接続部に洗浄装置を接続して、該洗浄装置にて発生させる噴流を、強制排砂用配管を通して水噴出口まで導いて、該水噴出口より各支持円盤の下方位置にて下流側へ向けて噴出させることによっても、該各支持円盤の下方に溜まる土砂を、強制的に下流側へ流し出して排除することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面を参照して説明する。
【0030】
図1乃至図4は本発明の回転式ゲートの排砂装置の実施の一形態を示すもので、図5及び図6に示したと同様の構成におけるゲート本体3の左右の支持円盤4と、左右の支持柱部材2に上記支持円盤4を収容できるように設けた凹部12との間に、図7に示したと同様の戸当り金物14と水密ゴム15からなる側部シール部13を備えた構成において、上記左右の支持柱部材2の凹部12内に、扉体5よりも上流側の水路1における上記扉体5を全閉状態とするときの扉体5天端よりも所要寸法h低い位置、たとえば、50cm程度低い位置に開口させる上流側水流入口19を一端側に備え、且つ他端側に、左右の対応する支持円盤4の下方位置にて下流方向へ向けて開口させる水流出口20を有してなる排砂用配管18を設ける。これにより、上記扉体5を堰として作用させるときに該扉体5の上流側と下流側に生じる水位差に基づいて、上記上流側水流入口19より取り入れた水27を、排砂用配管18を通して支持円盤4の下方位置まで導いて、上記水流出口20より下流方向へ流出させるようにする水流を常時発生させることができるようにする。
【0031】
詳述すると、上記排砂用配管18は、その上半部を、左右の支持柱部材2の凹部12における上記戸当り金物14と、その左右方向の外側に位置する上記凹部12内面との間の隙間に通すように上下方向に配置すると共に、上下方向の所要個所を、所要の固定部、たとえば、上記戸当り金物14とその左右方向の外側に位置する上記凹部12内面とを連結するために設置してある梁材21に、図示しないUボルト等を介し固定して、支持させるようにしてある。
【0032】
更に、上記排砂用配管18の上端部となる一端部は、上記上流側水流入口19を設定する高さ位置よりもやや低い高さ位置から、上記扉体5を全閉状態とするときの扉体5天端よりも上方へ所要寸法突出する高さ位置までを、後述する挿入管22を上方から挿入できるようにするための太径で上下方向に延びる直管状の太径部18aとすると共に、該太径部18aの下端部における水路1中央側面部に、上記戸当り金物14を貫通して左右水平方向に延びて先端部を上記水路1に開口させた上流側水流入口19としてなる流入管18bの基端部を連通接続してある。これにより、扉体5の上流側に堰き止められる水27を、上記上流側水流入口19より流入管18b、太径部18aの下端部を経て排砂用配管18へ取り入れることができるようにしてある。
【0033】
上記排砂用配管18の下半部は、上記凹部12を形成している各支持柱部材2の躯体の形状に応じて、該躯体と干渉しないように適宜屈曲させて対応する支持円盤4の下端のやや前方位置まで導くと共に、水流出口20が上記支持円盤4の下端と堀込みピット11の内底部との隙間に向くように、排砂用配管18の下端部を下流側に向けて配設するようにして、該排砂用配管18を通して上流側より導かれる水27を、上記水流出口20より支持円盤4の下端と堀込みピット11の内底部との隙間に向かう水流として下流側へ流出させることができるようにしてある。
【0034】
上記排砂用配管18の太径部18aに挿入するための上記挿入管22は、図4に示す如く、上記太径部18aの内径よりもやや細い外径を備えると共に、上記太径部18aよりもやや上下方向に長い寸法を有するようにし、更に、上端部にフランジ23を備えた構成としてある。これにより、上記挿入管22を、上記排砂用配管18の太径部18aに、上方から全長に亘り挿入することで、上記太径部18aの下端部における上記流入管18bとの連通部分を、上記挿入管22の下端部により内側から閉塞させることができるようにしてある。これにより、上記挿入管22を上記排砂用配管18の太径部18aに上方から挿入して上記流入管18bとの連通部分を内側から塞いだ状態にて、上記挿入管22の上端部の内側に、高圧洗浄機のような図示しない所要の洗浄装置のノズルを挿入したり、図示しない洗浄装置の配管の先端側を上記挿入管22の上端部のフランジ23に接続して、洗浄装置により発生させる噴流28を、上記挿入管22へ上端側から強制的に送り込むことができるようにしてある。したがって、該洗浄装置による噴流28は、挿入管22、排砂用配管18を経て水流出口20まで導かれて、図1及び図3に示す如く、該水流出口20より支持円盤4の下端と堀込みピット11の内底部との隙間を通して下流側へ噴出されるようにしてある。
【0035】
更に、本実施の形態では、上記左右の支持柱部材2の凹部12における上記戸当り金物14と、その左右方向の外側に位置する上記凹部12内面との間の隙間に、上記排砂用配管18に加えて、強制排砂用配管24を配設するようにしてある。
【0036】
具体的には、上記強制排砂用配管23は、上記排砂用配管18とほぼ平行に配設して、排砂用配管18と同様に所要の固定部に固定して支持させるようにしてあると共に、上端部を、上記扉体5を全閉状態とするときの扉体5天端よりも上方へ所要寸法突出する高さ位置に配した洗浄装置接続部25として、該洗浄装置接続部25の上端部にはフランジ25aを備えるようにしてある。又、上記強制排砂用配管24の下端部は、上記支持円盤4の下端と堀込みピット11の内底部との隙間にてほぼ水平方向下流側を向く水噴出口26とするようにしてある。なお、該水噴出口26は、上記排砂用配管18の水流出口よりも上記支持円盤4の下端と堀込みピット11の内底部との隙間に更に近接させて配置させるようにしてある。これにより、上記洗浄装置接続部25上端部の内側に、高圧洗浄機のような図示しない所要の洗浄装置のノズルを挿入したり、図示しない洗浄装置の配管の先端側を上記フランジ25aに接続して、洗浄装置の噴流28を、上記強制排砂用配管24へ上端側から強制的に送り込むことにより、上記噴流28を、強制排砂用配管24を経て水噴出口26まで導いて、該水噴出口26より支持円盤4の下端と堀込みピット11の内底部との隙間を通して下流側へ噴出させることができるようにしてある。
【0037】
なお、上記排砂用配管18や強制排砂用配管24の上端部は、左右の支持柱部材2の内部にゲート本体3の回転駆動機構7(図5参照)を設置したり、作業者が保守、点検時に入るために設けてある作業室内に配置させるようにすればよい。その他、図5及び図6並びに図7に示したものと同一のものには同一符号が付してある。
【0038】
以上の構成としてある回転式ゲートの排砂装置を装備した回転式ゲートにて、扉体5を堰として作用させる通常時には、上記排砂用配管18の太径部18aから上記挿入管22を引き抜いた状態としておく。上記のように扉体5を堰として作用させるときには、該扉体5の上流側では水のレベルが該扉体5の天端まで達するようになるため、該扉体5の上流側の水路1内の水の一部が、常時、上記上流側水流入口19より流入管18bを経て排砂用配管18に流入させられる。この排砂用配管18に流入した水は、上記扉体5の上流側と下流側の水位差に応じた圧力で水流出口20側へ送られ、該水流出口20より、対応する左右の支持円盤4の下端と堀込みピット11の内底部との隙間に向けて流出させられるようになる。よって、上記各支持円盤4の下端と、その下方に位置する堀込みピット11の内底部との隙間に常時下流側へ向いた水流を生じさせることができるようになることから、該各支持円盤4の下方の堀込みピット11の内底部に溜まる土砂は、上記水流により常に下流側へ流し出されるようになる。
【0039】
更に、洪水時等に左右の支持柱部材2までの冠水が生じた後や、左右の支持円盤の下方に多量の土砂が溜まったと判断される場合、あるいは、所要の期間ごと等に、上記排砂用配管18の上端部の太径部18aに上記挿入管22を挿入した後、該挿入管22の上端部に図示しない洗浄装置を接続して、該洗浄装置にて発生させる噴流28を、挿入管22、排砂用配管18を経て水流出口20まで導いて、該水流出口20より支持円盤4の下端と堀込みピット11の内底部との隙間を通して下流側へ噴出させることにより、各支持円盤4の下方の堀込みピット11の内底部に溜まる土砂は、強制的に下流側へ流し出されるようになる。
【0040】
更に又、必要に応じて、上記強制排砂用配管24の上端部の洗浄装置接続部25に、図示しない洗浄装置を接続して、該洗浄装置にて発生させる噴流28を、上記強制排砂用配管24を通して水噴出口26まで導いて、該水噴出口26より支持円盤4の下端と堀込みピット11の内底部との隙間を通して下流側へ噴出させることによっても、上記各支持円盤4の下方の堀込みピット11の内底部に溜まる土砂を、強制的に下流側へ流し出されるようになる。
【0041】
このように、本発明の回転式ゲートの排砂装置によれば、回転式ゲートにおける左右の支持柱部材2に設けた凹部12に収容させるようにしてあるゲート本体3の左右の各支持円盤4の下方に溜まる土砂を、扉体5の上流側と下流側の水位差に基づいて生じさせる水流によって常時下流側へ流し出して排除することができる。更に、上記排砂用配管18の上端部に挿入管22を介して洗浄装置を接続したり、上記強制排砂用配管24の上端部の洗浄装置接続部25に洗浄装置を接続すれば、上記洗浄装置にて発生させる噴流28により、上記左右の各支持円盤4の下方に溜まる土砂を、強制的に下流側へ流し出して排除することができる。
【0042】
なお、上記排砂用配管18の下端部の水流出口20よりも、上記強制排砂用配管24の下端部の水噴出口26の方が、より下流側に配置してあって、各支持円盤4の下端と堀込みピット11の内底部との隙間により近接させるようにしてあるため、上記排砂用配管18と強制排砂用配管24に洗浄装置を接続して、上記したような各支持円盤4の下方に溜まる土砂の強制的な下流側への流し出しを行う際には、先ず、上記排砂用配管18を通して洗浄装置の噴流28を導いて上記水流出口20より噴出させることで各支持円盤4の下方に溜まる土砂の強制的な下流側への流し出しを行った後、上記強制排砂用配管24を通して洗浄装置の噴流28を導いて上記水噴出口26より噴出させて、各支持円盤4の下方に溜まる土砂の強制的な下流側への流し出しを行うようにすれば、土砂を順次下流側へ流し出すことができて、上記各支持円盤4の下方に溜まる土砂を効率よく排除することができる。
【0043】
なお、本発明は、上記実施の形態にのみ限定されるものではなく、水路1の片側の支持柱部材2の凹部12内に、排砂用配管18を複数本ずつ設けるようにしてもよい。又、上記強制排砂用配管24を複数本ずつ設けるようにしてもよい。更には、上記排砂用配管18のみを設けるようにして、上記強制排砂用配管24を省略するようにしてもよい。
【0044】
排砂用配管18の水流出口20、及び、強制排砂用配管24の水噴出口26の配置は、支持円盤4の下方に溜まる土砂を効率よく下流側へ流し出すことができるような水の流れを生じさせることができるような配置としてあれば、図示した配置以外の配置としてもよく、各支持円盤4の外周面の湾曲率や、該各支持円盤4を収容させてある各支持柱部材2の凹部12の底部の形状に応じて適宜変更してもよい。洗浄装置にて発生させる噴流28を用いて各支持円盤4の下方に溜まる土砂を強制的に下流側へ流し出すときに、上記排砂用配管18の水流出口20より上記噴流28を噴出させる操作と、上記強制排砂用配管24の水噴出口26より上記噴流28を噴出させる操作の順序は適宜変更してもよく、又、同時に行わせるようにしてもよい。
【0045】
排砂用配管18における上流側水流入口19は、回転式ゲートにて通常、扉体5の上流側に保持される水位で空中に露出せずに確実に水中となる高さ位置で、且つ扉体5の上流側と下流側の水位差に応じて排砂用配管18内に上流側水流入口19から水流出口20へ向かす水流を発生させることができるような高さ位置に配設できれば、扉体5のサイズ等に応じて適宜変更してもよい。更に、上記排砂用配管18に上流側水流入口19を連通させるための流入管18bは、戸当り金物14を貫通させて配設することが、躯体との取り合いを不要にできるという観点からは好ましいが、左右の支持柱部材2における凹部12周辺の躯体を貫通させて配設して、水路1の側壁となるコンクリート面に、上流側水流入口19を設けるようにしてもよい。更には、排砂用配管18や強制排砂用配管24を躯体内を通して配設するようにしてもよい。
【0046】
上記排砂用配管18や強制排砂用配管24の径は、扉体5の上流側と下流側の水位差に基づいて、各支持円盤4の下方に溜まる土砂を下流側へ流し出すことができるような水流を形成させることができれば、自在に選定してよい。
【0047】
水路1の左右位置に設けた支持柱部材2の間で、扉体5とその左右両側の支持円盤4とからなるゲート本体3を左右方向の水平軸を中心に回転させて上記扉体5を開閉させるようにしてある回転式ゲートのうち、堰として使用すると共に、上記左右の支持円盤4の下方に土砂が溜まる虞のある回転式ゲートであれば、扉体5の形状や、ゲート本体3を回転駆動する方式、側部シール部や、底部シール部の形式等に関わらず、いかなる回転式ゲートにも適用できる。その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更を加え得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の回転式ゲートの排砂装置の実施の一形態を示すもので、排砂用配管の設置部分の概略切断側面図である。
【図2】図1の装置における強制排砂用配管の設置部分の概略切断側面図である。
【図3】図1の装置の排砂用配管と強制排砂用配管の設置個所を拡大して示す平面図である。
【図4】図1の装置における排砂用配管の上端部を拡大して示す水路下流側から見た図である。
【図5】従来提案されている回転式ゲートの一例の概略を示す正面図である。
【図6】図5のA−A方向矢視図である。
【図7】回転式ゲートの側部シール部の一例を示す概略切断平面図である。
【図8】回転式ゲートの水路底部の堀込みピット内にて扉体の下方に溜まる土砂を排出するために従来提案されている手法の一例を示す概要図である。
【図9】回転式ゲートの水路底部の堀込みピット内にて扉体の下方に溜まる土砂を排出するために従来提案されている手法の別の例を示す概要図である。
【符号の説明】
【0049】
1 水路
2 支持柱部材
3 ゲート本体
4 支持円盤
5 扉体
6 支持軸(水平軸)
12 凹部
14 戸当り金物
18 排砂用配管
18b流入管
18a 太径部
19 上流側水流入口
20 水流出口
22 挿入管
24 強制排砂用配管
25 洗浄装置接続部
26 水噴出口
【出願人】 【識別番号】000000099
【氏名又は名称】株式会社IHI
【出願日】 平成18年8月11日(2006.8.11)
【代理人】 【識別番号】100087527
【弁理士】
【氏名又は名称】坂本 光雄


【公開番号】 特開2008−45312(P2008−45312A)
【公開日】 平成20年2月28日(2008.2.28)
【出願番号】 特願2006−220103(P2006−220103)