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【発明の名称】 橋枕木支持用パッド
【発明者】 【氏名】河合 昭司

【要約】 【課題】橋枕木や補強板の裏面に橋桁のリベットの凸部に合う窪みを形成する必要がないようにするための橋枕木支持用パッドを提供する。

【解決手段】橋桁と橋枕木との間に介在される橋枕木支持用パッドであって、合成樹脂製のシートを材料に用いて作られた袋本体1およびこの袋本体1の中に収納される第1の内袋7、第2の内袋8を備え、前記第1の内袋7の中には主剤として第1の反応溶液が入れられ、第2の内袋8の中には硬化剤としての第2の反応溶液が入れられ、前記第1および第2の内袋8は外圧により少なくとも一部が開口するように構成され、前記袋本体1には副袋2が連通して設けられており、前記副袋2においては内部が簡易に剥離するシール部分4aを有するシール部4によって仕切られた複数の仕切り空間5が形成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
橋桁と橋枕木との間に介在される橋枕木支持用パッドであって、合成樹脂製のシートを材料に用いて作られた袋本体およびこの袋本体の中に収納される内袋を備え、前記袋本体の中には主剤として第1の反応溶液が入れられ、内袋の中には硬化剤としての第2の反応溶液が入れられ、前記内袋は外圧により少なくとも一部が開口するように構成され、前記袋本体には副袋が連通して設けられており、前記副袋においては内部が簡易に剥離するシール部分を有するシール部によって仕切られた複数の仕切り空間が形成されていることを特徴とする橋枕木支持用パッド。
【請求項2】
橋桁と橋枕木との間に介在される橋枕木支持用パッドであって、合成樹脂製のシートを材料に用いて作られた袋本体およびこの袋本体の中に収納される第1の内袋、第2の内袋を備え、前記第1の内袋の中には主剤として第1の反応溶液が入れられ、第2の内袋の中には硬化剤としての第2の反応溶液が入れられ、前記第1および第2の内袋は外圧により少なくとも一部が開口するように構成され、前記袋本体には副袋が連通して設けられており、前記副袋においては内部が簡易に剥離するシール部分を有するシール部によって仕切られた複数の仕切り空間が形成されていることを特徴とする橋枕木支持用パッド。
【請求項3】
橋桁と橋枕木との間に介在される橋枕木支持用パッドであって、合成樹脂製のシートを材料に用いて作られた袋本体およびこの袋本体の中に収納される内袋を備え、前記袋本体の中には主剤として第1の反応溶液が入れられ、内袋の中には硬化剤としての第2の反応溶液が入れられ、前記内袋は外圧により少なくとも一部が開口するように構成され、前記袋本体には副袋が連通して設けられており、前記副袋においては内部がシール部によって仕切られた複数の仕切り空間が形成されており、副袋の各仕切り空間の中央部において各仕切り空間を2等分する状態で簡易に剥離するシール部分によって分断され、また隣り合う仕切り空間の間は各仕切り空間の下手側位置で前記シール部に形成された通路によって連通していることを特徴とする橋枕木支持用パッド。
【請求項4】
橋桁と橋枕木との間に介在される橋枕木支持用パッドであって、合成樹脂製のシートを材料に用いて作られた袋本体およびこの袋本体の中に収納される第1の内袋、第2の内袋を備え、前記第1の内袋の中には主剤として第1の反応溶液が入れられ、第2の内袋の中には硬化剤としての第2の反応溶液が入れられ、前記第1および第2の内袋は外圧により少なくとも一部が開口するように構成され、前記袋本体には副袋が連通して設けられており、前記副袋においては内部がシール部によって仕切られた複数の仕切り空間が形成されており、副袋の各仕切り空間の中央部において各仕切り空間を2等分する状態で簡易に剥離するシール部分によって分断され、また隣り合う仕切り空間の間は各仕切り空間の下手側位置で前記シール部に形成された通路によって連通していることを特徴とする橋枕木支持用パッド。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道軌道において橋桁上に載る橋枕木を受けるべく橋桁と橋枕木との間に介在される橋枕木支持用パッドに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から橋枕木は特許文献1に開示されているように、リベットがある橋桁の上に載せられるようにしたものが知られている。
【特許文献1】特開2005−113984号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記特許文献1に開示されているように、橋枕木の裏面には橋桁の上端のリベットの凸部に合わせて窪みを形成しておく必要があり、その加工に手間がかかるという問題があった。
【0004】
また、橋枕木の裏面に橋桁に載る位置に木材からなる補強板が橋枕木から厚みのほぼ半分が下方に突出するように嵌め込まれ、この補強板が橋桁に当接して載るようにしたものが知られているが、この補強板の裏面にも橋桁の上端のリベットの凸部に合わせて窪みを形成しておく必要があり、その加工に手間がかかるという問題があった。そして、この補強板が裏面から朽ちてくると、新しい補強板と取り替えるなどしており、その場合も新しい補強板の裏面に橋桁のリベットの凸部に合わせて窪みを形成しなければならず、その加工に手間がかかるという問題があった。
【0005】
本発明の目的は、このような課題を解決するものであり、橋枕木や補強板の裏面に橋桁のリベットの凸部に合う窪みを形成する必要がないようにするための橋枕木支持用パッドを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の請求項1に記載の橋枕木支持用パッドは、橋桁と橋枕木との間に介在される橋枕木支持用パッドであって、合成樹脂製のシートを材料に用いて作られた袋本体およびこの袋本体の中に収納される内袋を備え、前記袋本体の中には主剤として第1の反応溶液が入れられ、内袋の中には硬化剤としての第2の反応溶液が入れられ、前記内袋は外圧により少なくとも一部が開口するように構成され、前記袋本体には副袋が連通して設けられており、前記副袋においては内部が簡易に剥離するシール部分を有するシール部によって仕切られた複数の仕切り空間が形成されていることを特徴とする。
【0007】
本発明の請求項2に記載の橋枕木支持用パッドは、橋桁と橋枕木との間に介在される橋枕木支持用パッドであって、合成樹脂製のシートを材料に用いて作られた袋本体およびこの袋本体の中に収納される第1の内袋、第2の内袋を備え、前記第1の内袋の中には主剤として第1の反応溶液が入れられ、第2の内袋の中には硬化剤としての第2の反応溶液が入れられ、前記第1および第2の内袋は外圧により少なくとも一部が開口するように構成され、前記袋本体には副袋が連通して設けられており、前記副袋においては内部が簡易に剥離するシール部分を有するシール部によって仕切られた複数の仕切り空間が形成されていることを特徴とする。
【0008】
本発明の請求項3に記載の橋枕木支持用パッドは、橋桁と橋枕木との間に介在される橋枕木支持用パッドであって、合成樹脂製のシートを材料に用いて作られた袋本体およびこの袋本体の中に収納される内袋を備え、前記袋本体の中には主剤として第1の反応溶液が入れられ、内袋の中には硬化剤としての第2の反応溶液が入れられ、前記内袋は外圧により少なくとも一部が開口するように構成され、前記袋本体には副袋が連通して設けられており、前記副袋においては内部がシール部によって仕切られた複数の仕切り空間が形成されており、副袋の各仕切り空間の中央部において各仕切り空間を2等分する状態で簡易に剥離するシール部分によって分断され、また隣り合う仕切り空間の間は各仕切り空間の下手側位置で前記シール部に形成された通路によって連通していることを特徴とする。
【0009】
本発明の請求項4に記載の橋枕木支持用パッドは、橋桁と橋枕木との間に介在される橋枕木支持用パッドであって、合成樹脂製のシートを材料に用いて作られた袋本体およびこの袋本体の中に収納される第1の内袋、第2の内袋を備え、前記第1の内袋の中には主剤として第1の反応溶液が入れられ、第2の内袋の中には硬化剤としての第2の反応溶液が入れられ、前記第1および第2の内袋は外圧により少なくとも一部が開口するように構成され、前記袋本体には副袋が連通して設けられており、前記副袋においては内部がシール部によって仕切られた複数の仕切り空間が形成されており、副袋の各仕切り空間の中央部において各仕切り空間を2等分する状態で簡易に剥離するシール部分によって分断され、また隣り合う仕切り空間の間は各仕切り空間の下手側位置で前記シール部に形成された通路によって連通していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
以上のように、本発明の橋枕木支持用パッドは、内袋に外圧を掛けて開口させることにより主剤としての第1の反応溶液と硬化剤としての第2の反応溶液が袋本体の中で混ざり合って硬化させることができ、また第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物の余剰分を副袋に導き、橋枕木支持用パッドの厚みを必要な厚みに調整できる。そして橋桁の上面にリベットの凸部が存在していても橋枕木支持用パッドを橋桁と橋枕木との間に介在させることにより、橋枕木支持用パッドをリベットの凸部に馴染ませることができ、橋枕木や補強板の裏面に橋桁のリベットの凸部に合う窪みを形成する必要がない。また、副袋には内部が簡易に剥離するシール部分によって仕切られた複数の仕切り空間が形成されていることにより、橋枕木支持用パッドに橋枕木やレールの荷重が掛かったとき橋枕木支持用パッドは強く押さえ付けられ、第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物の不要分は余剰分として副袋側に流れ込もうとする。そのとき、第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物の不要分により前記シール部分に掛かる圧力によってシール部分が開口して仕切り空間を順番に押し開き、袋本体から第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物の不要分を取り除くことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて具体的に説明する。
先ず、図1〜図11に示す第1の実施の形態について説明すると、1は平面形状が長方形の袋本体で、この袋本体1の長辺の方向に連続して副袋2が設けられて全体が一体的に形成されている。3は周囲4辺を閉じるヒートシール部である。容積から見て袋本体1の方が副袋2よりも大きくなるように作られており、副袋2内はシール部4によって袋本体1の長辺方向に仕切られた複数の仕切り空間5が形成されている。そして、袋本体1に最も近い位置の仕切り空間5は袋本体1に対してこの仕切り空間5と袋本体1とを仕切るシール部4の一端は長辺側の一方のヒートシール部3に対し離れており、袋本体1と副袋2とを連通させる通路6が形成されている。また、隣り合う仕切り空間5,5間のシール部4の中央部は簡易に剥離するシール部分4aとなっており、上手側に位置する仕切り空間5側に突出するように形成されている。
【0012】
ところで、前記袋本体1の中には袋本体1の内部の大きさとほぼ同じ大きさの第1の内袋7と、この第1の内袋7より小さい第2の内袋8が収納される。上記した副袋2と一体の袋本体1、第1の内袋7、第2の内袋8は合成樹脂製のシートを材料に用いて作られている。
【0013】
前記第1および第2の内袋7および8も袋本体1と同様に平面形状が長方形を呈し、4方シールにより作られている。そして、袋本体1(連続状態の副袋2も含む)、第1および第2の内袋7および8の内、袋本体1は内層が低融点のフィルム材料、例えばポリエチレンで構成され、外層が内層よりも高融点のフィルム材料、例えばナイロンで構成されるような一般的なシート材料で作られ、2枚のシート材料の4辺の内層同士をヒートシールすることにより袋本体1が作られる。
【0014】
また、第1および第2の内袋7および8は基本的には前記袋本体1と同様に内層が低融点のフィルム材料で構成され、外層が内層よりも高融点のフィルム材料で構成されるシート材料で作られているのであるが、内層9を構成するフィルム材料は直鎖状低密度ポリエチレンとポリブテン−1をブレンドしてなるもので、直鎖状低密度ポリエチレンとしては密度が0.915〜0.950の範囲にあるものが使用され、直鎖状低密度ポリエチレンとポリブテン−1のブレンド比率は70:30〜98:2の範囲となるように設定される。そしてこの直鎖状低密度ポリエチレンとポリブテン−1をブレンドしてなるフィルム材料を用いてヒートシールにより前記第1および第2の内袋7および8を作るとき、フィルムの流れ方向(矢印A方向)に対して垂直(X)方向のヒートシール部分とフィルムの流れ方向(矢印A方向)に対して平行(Y)方向のヒートシール部分とではそのシール強度に差が出ることを見い出した。即ち、垂直(X)方向のヒートシール部分のフィルムの流れ方向(矢印A方向)に向く幅方向の強度が平行(Y)方向のヒートシール部分のフィルムの流れ方向(矢印A方向)に垂直に向く幅方向の強度よりも弱い傾向が出る。これは次に述べるような理由による。前記第1および第2の内袋7および8の内層9の材料となる樹脂は、直鎖状低密度ポリエチレンとポリブテン−1をブレンドしたものであるが、このブレンドしてなるフィルム材料からなる内層9とナイロンあるいはポリエチレンテレフタレートなどからなる外層10とをラミネートするとき、加工速度が作用して直鎖状低密度ポリエチレンとポリブテン−1との間で一軸配向性を示す。つまり、直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂とポリブテン−1の樹脂が不規則に並んで製膜される。この状態を図4に示しており、同図において11は直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂、12はポリブテン−1の樹脂を示す。このように内層9が一軸配向性を持つことで、4方シールの内袋7および8を作るために前記2層構造のフィルム材料を2枚重ねにしてその周辺部をヒートシールした際に、図5に示すように直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂11部と直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂12部、ポリブテン−1の樹脂12部とポリブテン−1の樹脂12部、直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂11部とポリブテン−1の樹脂12部の3つのパターンで向かい合う組み合わせができる。このとき、直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂11部と直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂11部およびポリブテン−1の樹脂12部とポリブテン−1の樹脂12部は同種の樹脂同士でヒートシールされるため、その樹脂の持つ特性の範囲でのヒートシール強度が得られる。しかし、直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂11部とポリブテン−1の樹脂12部が向かい合う部分では異なる種類の樹脂が向かい合っているため、個々の特性のヒートシール強度が出ない。ヒートシール面ではこのような状態が混在している。一軸配向性と前記3つのパターンの組み合わせによるヒートシール特性、さらにヒートシールをする方向により次のような現象が生じる。
【0015】
フィルムの流れ方向(矢印A方向)に対して垂直(X)方向のヒートシール部分のフィルムの流れ方向(矢印A方向)に向く幅方向のシールエッジにおいては前記3つのパターンの組み合わせが不規則に出現している(図6参照)。これに対し、フィルムの流れ方向(矢印A方向)に対して平行(Y)方向のヒートシール部分のフィルムの流れ方向(矢印A方向)に垂直に向く幅方向のシールエッジには前記3つのパターンの組み合わせの何れかが出現している(図7参照)。
【0016】
ヒートシール強度を測定する際には対象物のシール幅と強度は比例関係にあり、幅が広いほど強度が出ることは周知の事実である。フィルムの流れ方向(矢印A方向)に対して垂直(X)方向のヒートシール部分のフィルムの流れ方向(矢印A方向)に向く幅方向においては、そのシールエッジに前記3つのパターンの組み合わせが不規則に出現しているため、強度の出る直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂11部と直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂11部、ポリブテン−1の樹脂12部とポリブテン−1の樹脂12部の組み合わせがシール幅に占める割合は100%を切り、直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂11部とポリブテン−1の樹脂12部の組み合わせがシールエッジに存在することによってヒートシール強度が減少する。フィルムの流れ方向(矢印A方向)に対して平行(Y)方向のヒートシール部分のフィルムの流れ方向(矢印A方向)に垂直に向く幅方向においては、分子が一軸配向している関係でシールエッジに直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂11部と直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂12部の組み合わせが出ている場合と、ポリブテン−1の樹脂12部とポリブテン−1の樹脂12部の組み合わせが出ている場合と、直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂11部とポリブテン−1の樹脂12部の組み合わせが出ている場合がある。フィルムの流れ方向(矢印A方向)に対して垂直(X)方向のヒートシール部分のフィルムの流れ方向(矢印A方向)に向く幅方向のシール強度と比較すると、直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂11部と直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂11部の組み合わせが出ている場合またはポリブテン−1の樹脂12部とポリブテン−1の樹脂12部の組み合わせが出ている場合は強度が強く、直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂11部とポリブテン−1の樹脂12部の組み合わせが出ている場合は強度が弱い。しかし、シール強度はシールエッジの強度を見ており、直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂11部とポリブテン−1の樹脂12部の組み合わせが出ている場合は強度が弱いため、剥離が発生するが、次の瞬間直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂11部と直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂11部の組み合わせ部またはポリブテン−1の樹脂12部とポリブテン−1の樹脂12部の組み合わせ部が出ればシール強度は強くなる。トータルで見ると、フィルムの流れ方向(矢印A方向)に対して平行(Y)方向のヒートシール部分のフィルムの流れ方向(矢印A方向)に垂直に向く幅方向のシール強度はフィルムの流れ方向(矢印A方向)に対して垂直(X)方向のヒートシール部分のフィルムの流れ方向(矢印A方向)に向く幅方向のシール強度よりも強いものとなる。このような特性を発現させるには、前記したように内層9の材料である直鎖状低密度ポリエチレンとしては、密度が0.915〜0.950の範囲にあるものが好ましく、直鎖状低密度ポリエチレンとポリブテン−1のブレンド比率は70:30〜98:2の範囲にあるのが好ましい。これらの範囲を外れると、フィルムの流れ方向(矢印A方向)に対して垂直(X)方向のヒートシール部分のフィルムの流れ方向(矢印A方向)に向く幅方向のシール強度とフィルムの流れ方向(矢印A方向)に対して平行(Y)方向のヒートシール部分のフィルムの流れ方向(矢印A方向)に垂直に向く幅方向のシール強度との間で明確な差を出して本発明の目的を達成することは困難である。
【0017】
上記した性質を利用して本実施の形態では前記2層構造のフィルム材料を2枚重ねにしてその周辺部をヒートシールすることにより4方シールの平面形状長方形の第1および第2の内袋7および8を作っており、そのときフィルムの流れ方向(矢印A方向)に対して垂直(X)方向、つまり短辺側のヒートシール部分13のフィルムの流れ方向(矢印A方向)に向く幅方向のシール強度をフィルムの流れ方向(矢印A方向)に対して平行(Y)方向、つまり長辺側のヒートシール部分14のフィルムの流れ方向(矢印A方向)に向く幅方向のシール強度よりも弱くし、第1および第2の内袋7および8の内圧の上昇により短辺側のヒートシール部分13の幅方向からシール部が剥離するように構成してある。さらに詳しくは、短辺側の対向するヒートシール部分13の内、一方のヒートシール部分13の幅方向からシール部が早く剥離するように短辺側の一方のヒートシール部分13の幅方向の寸法を短辺側の他方のヒートシール部分13の幅方向の寸法よりも短くしてある。
【0018】
要するに、短辺側の対向するヒートシール部分13の内、一方のヒートシール部分13において適当箇所でヒートシール幅の狭い部分を形成することにより、第1および第2の内袋7および8に外圧(押さえて加圧する力)を掛けて内圧を高めることによりヒートシール幅の狭い部分が早く剥離して開口できるようになっている。
【0019】
以上のようにして作られた第1の内袋7の内部には第1の内袋7の開口1辺より主剤としての第1の反応溶液が収納されて第1の内袋7は密閉状態で閉じられ、また第2の内袋8の内部には第2の内袋8の開口1辺より硬化剤として第2の反応溶液が収納されて第2の内袋8は密閉状態で閉じられる。主剤としての第1の反応溶液が入れられた第1の内袋7と硬化剤としての第2の反応溶液が入れられた第2の内袋8は前記袋本体1の開口1辺より袋本体1の中に入れられ、またこれと同時に袋本体1の中には外袋1の内部の大きさとほぼ同じ大きさの1枚のガラス繊維クロス15が内袋7の片面に沿うように入れられ、袋本体1の開口1辺が密閉状態で閉じられる。袋本体1に連続状態で形成された前記副袋2は使用時において内容物である第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物の余剰分を取り除くために設けられるものである。
【0020】
主剤としての第1の反応溶液が収納された第1の内袋7と硬化剤としての第2の反応溶液が収納された第2の内袋8を袋本体1の中に入れてなる図8に示す橋枕木支持用パッド16は図9〜図11に示すように鉄橋の橋桁17上で橋桁17の長さ方向に対して直行する橋枕木18の下に位置するように敷かれるものである。橋枕木支持用パッド16を橋桁17の上に載せる際、橋枕木18およびレール19を浮かせた状態とし、橋枕木支持用パッド16に外圧を掛けて第1および第2の内袋7および8のヒートシール幅の狭い部分を剥離させて開口させて袋本体1の中で内容物である第1の反応溶液と第2の反応溶液とを混合させ、橋枕木支持用パッド16を橋桁17の所定位置に載せる。そして、この橋枕木支持用パッド16の上に橋枕木18およびレール19を載せ、橋枕木18を橋桁17の裏面に引っ掛けられるフック20により橋桁17上に固定する。前記橋枕木支持用パッド16の副袋2は橋枕木18から外側に飛び出しており、橋枕木支持用パッド16の上に橋枕木18およびレール19が載せられることにより橋枕木支持用パッド16は強く押さえ付けられ、第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物の不要分は余剰分として副袋2側に流れ込もうとする。そのとき、第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物の不要分は先ず前記通路6から袋本体1に最も近い位置の仕切り空間5に流れ込む。その後、袋本体1に最も近い位置の仕切り空間5からこの仕切り空間5に隣接する仕切り空間5に両仕切り空間5,5を仕切るシール部4の中央部のシール部分4aが第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物の不要分による押圧により剥離し、袋本体1に最も近い位置の仕切り空間5からこの仕切り空間5に隣接する仕切り空間5に不要分は流れ込む。この要領で複数の仕切り空間15に第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物の不要分が順番に流れ込んで袋本体1から第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物の不要分が除かれる。かかる状態で時間が経過すると、橋枕木支持用パッド16の中の第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物の硬化が終了する。つまり、橋枕木支持用パッド16の中の第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物の硬化体の厚みにより橋桁17と橋枕木18との間隔、つまりレール19の高さが調整される。なお、前記第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物はガラス繊維クロス15を包み込むようになり、この化合物の硬化体の強度が向上することになる。ところで、前記橋桁17には上端にリベットの凸部17aが存在しているが、橋枕木支持用パッド16は工事の初めの内は内部に存在する化合物によって柔軟性があり、橋枕木支持用パッド16の上に載せられた橋枕木18やレール19の重みにより橋枕木支持用パッド16の裏面が凸部17aに馴染むことになる。
【0021】
ところで、前記第1の内袋7の中に収納される主剤としての第1の反応溶液としては具体的にはエポキシ基を含む化合物、イソシアネート基を含む化合物、不飽和二塩基酸(グリコールと無水マレイン酸、フマル酸など)の化合物、アクリル酸やアクリレートなどの化合物、シラノール基を含む化合物、アミノ基を含む化合物などがあり、また第2の内袋8の中に収納される硬化剤としての第2の反応溶液としては具体的にはポリアミン、酸無水物、ポリフェノールなどの化合物、水酸基を含む化合物、過酸化物などの化合物、イソシアネート基を含む化合物、ホルムアルデヒドなどの化合物などがある。そして、第1の内袋7の中に収納される第1の反応溶液に合う第2の反応溶液が第2の内袋8の中に収納されるのであって、例えば第1の内袋7の中に収納される第1の反応溶液としてエポキシ基を含む化合物を用いる場合は第2の内袋8の中に収納される第2の反応溶液としてポリアミン、酸無水物、ポリフェノールなどの化合物が用いられ、第1の反応溶液としてイソシアネート基を含む化合物を用いる場合は第2の反応溶液として水酸基を含む化合物が用いられ、第1の反応溶液として不飽和二塩基酸(グリコールと無水マレイン酸、フマル酸など)の化合物あるいはアクリル酸やアクリレートなどの化合物を用いる場合は第2の反応溶液として過酸化物などの化合物が用いられ、第1の反応溶液としてシラノール基を含む化合物を用いる場合は第2の反応溶液としてイソシアネート基を含む化合物が用いられ、第1の反応溶液としてアミノ基を含む化合物を用いる場合は第2の反応溶液としてホルムアルデヒドなどの化合物が用いられるのであって、第1の内袋7の中に収納される主剤としての第1の反応溶液と第2の内袋8の中に収納される硬化剤としての第2の反応溶液の組み合わせは適宜選択されるものである。要するに、主剤としての第1の反応溶液と硬化剤としての第2の反応溶液が互いに混ざり合って樹脂化し硬化するものであれば良い。
【0022】
なお、主剤としての第1の反応溶液と硬化剤としての第2の反応溶液の量の比率は反応溶液の種類によって異なり、その使用する量に見合うように第1の内袋7と第2の内袋8の大きさが決定される。
【0023】
前記シール部分4aは前記内容物である第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物によって自然溶解しないシール剤を用いてシールされるものであり、シール剤としては合成ゴム系粘着剤、天然ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、パートコートシール剤、ホットメルト樹脂などの内から適宜選択されるものである。なお、これらのシール剤を用いる代わりにイージーピールテープを用いて簡易にシールするようにしても良い。図面に示す実施の形態においてシール部分4aが上手側に位置する仕切り空間5側に突出するように形成されているのは、仕切り空間5に流れ込んだ第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物の不要分による圧を効果的に受け、剥離しやすくするためである。
【0024】
次に、図12に示す第2の実施の形態について説明すると、前記第1の実施の形態では袋本体1の中に主剤としての第1の反応溶液が収納された第1の内袋7と硬化剤としての第2の反応溶液が収納された第2の内袋8が入れられているが、第2の実施の形態では袋本体1の中に主剤としての第1の反応溶液もしくは硬化剤としての第2の反応溶液を直接収納し、硬化剤としての第2の反応溶液もしくは主剤としての第1の反応溶液が収納された1つの内袋21のみを袋本体1の中に収納するようにしている。この第2の実施の形態に使用される内袋21においても前記第1の実施の形態の第1および第2の内袋7および8と同様に外圧により開口できるようになっている。他の構成は前記第1の実施の形態と同じである。
【0025】
以上2つの実施の形態について述べたが、必要に応じて硬化促進剤が収納された内袋を袋本体1の中に収納するようにしても良い。この内袋においても前記第1の実施の形態の第1および第2の内袋7および8と同様に外圧により開口できるようになっている。また、第1の実施の形態において袋本体1の中に硬化促進剤を直接入れても良い。
【0026】
さらに、前記内袋を外圧により開口させる方法としては、前述のような直鎖状低密度ポリエチレンとポリブテン−1を用いる方法以外に、内袋を構成するシートの一部を強度的に弱くして外圧によりその弱い部分を開口させる方法などもあり、直鎖状低密度ポリエチレンとポリブテン−1を用いることに限定されるものではない。
【0027】
次に、図13に示す第3の実施の形態について説明すると、この第3の実施の形態は前記第1の実施の形態で説明した副袋2と同様に袋本体1の長辺方向に仕切られた各仕切り空間5の袋本体1の短辺方向中央部において各仕切り空間5を2等分する状態で前記シール部分4aと同様に簡易に剥離するシール部分22によって分断しており、また隣り合う仕切り空間5,5間は各仕切り空間5の下手側位置でシール部4に形成された通路23によって連通している。なお、この第3の実施の形態では隣り合う仕切り空間5,5間を仕切るシール部4の中央部には簡易に剥離するシール部分4aが存在しない。従って、この第3の実施の形態の橋枕木支持用パッド16では袋本体1からの第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物の不要分は通路6を通ってその内圧によって各仕切り空間5内でシール部分22が開かれて第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物の不要分が複数の仕切り空間5に流れ込むようになっている。
【0028】
次に、図14に示す第4の実施の形態について説明すると、この第4の実施の形態は副袋2の中が袋本体1の短辺方向にシール部24によって仕切られた複数の仕切り空間25が形成されており、各仕切り空間25の袋本体1の長辺方向中央部において各仕切り空間25を2等分する状態で前記シール部分4aやシール部分22と同様に簡易に剥離するシール部分26によって分断しており、また隣り合う仕切り空間25,25間は各仕切り空間25の下手側位置でシール部24に形成された通路27によって連通している。従って、この第4の実施の形態の橋枕木支持用パッド16では袋本体1からの第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物の不要分は通路6を通ってその内圧によって各仕切り空間25内でシール部分26が開かれて第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物の不要分が複数の仕切り空間25に流れ込むようになっている。
【0029】
さらに、前記第3および第4の実施の形態において第2の実施の形態のように袋本体1の中に主剤としての第1の反応溶液もしくは硬化剤としての第2の反応溶液を直接収納し、硬化剤としての第2の反応溶液もしくは主剤としての第1の反応溶液が収納された1つの内袋のみを袋本体1の中に収納するようにしても良い。
【0030】
以上の橋枕木支持用パッド16は図9〜図11に示す要領でレール19を新設する場合は勿論のこと、図15および図16に示す使用形態も可能である。即ち、図15および図16に示す使用形態は橋枕木18の裏面に橋桁17に載る位置に木材からなる補強板28が橋枕木18から厚みのほぼ半分が下方に突出するように嵌め込まれたものであって、補強板28が裏面から朽ちてきた場合、朽ちた部分を取り除き補強板28の裏面を平らにした状態で橋桁17と補強板28との間に橋枕木支持用パッド16を介在させて使用するものである。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の第1の実施の形態における橋枕木支持用パッドを構成する袋本体、第1の内袋、第2の内袋、ガラス繊維クロスの分解斜視図である。
【図2】(A)は同第1の内袋の平面図、(B)は同第2の内袋の平面図である。
【図3】同第1および第2の内袋の拡大断面図である。
【図4】同樹脂の配向性を示す説明図である。
【図5】同ヒートシール部における直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂部とポリブテン−1の樹脂部の組み合わせ状態を示す説明図である。
【図6】同短辺側のヒートシール部分のシールエッジの要部拡大図である。
【図7】同長辺側のヒートシール部分のシールエッジの要部拡大図である。
【図8】同橋枕木支持用パッドの斜視図である。
【図9】同橋枕木支持用パッドの使用途中の状態を示す正面図である。
【図10】同橋枕木支持用パッドの使用完了状態を示す正面図である。
【図11】同橋枕木支持用パッドの使用完了状態を示す斜視図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態における橋枕木支持用パッドを構成する袋本体、内袋、ガラス繊維クロスの分解斜視図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態における橋枕木支持用パッドの平面図である。
【図14】本発明の第4の実施の形態における橋枕木支持用パッドの平面図である。
【図15】本発明の橋枕木支持用パッドの別の使用形態を説明するための使用途中の状態を示す正面図である。
【図16】同橋枕木支持用パッドの使用完了状態を示す正面図である。
【符号の説明】
【0032】
1 袋本体
2 副袋
3 ヒートシール部
4 シール部
4a シール部分
5 仕切り空間
6 通路
7 第1の内袋
8 第2の内袋
9 内層
10 外層
11 直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂
12 ポリブテン−1の樹脂
13 短辺側のヒートシール部分
14 長辺側のヒートシール部分
15 ガラス繊維クロス
16 橋枕木支持用パッド
17 橋桁
17a 凸部
18 橋枕木
19 レール
20 フック
21 内袋
22 シール部分
23 通路
24 シール部
25 仕切り空間
26 シール部分
27 通路
28 補強板
【出願人】 【識別番号】000208226
【氏名又は名称】大和グラビヤ株式会社
【識別番号】505414621
【氏名又は名称】株式会社太白物産
【出願日】 平成18年11月20日(2006.11.20)
【代理人】 【識別番号】100113859
【弁理士】
【氏名又は名称】板垣 孝夫

【識別番号】100068087
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 義弘

【識別番号】100096437
【弁理士】
【氏名又は名称】笹原 敏司

【識別番号】100100000
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 洋平


【公開番号】 特開2008−127808(P2008−127808A)
【公開日】 平成20年6月5日(2008.6.5)
【出願番号】 特願2006−312318(P2006−312318)