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【発明の名称】 鉄道用枕木
【発明者】 【氏名】斉藤 康宏

【要約】 【課題】充分な強度を得られると共に、樹脂材料の量を減少させて、製造コストを低減させることが出来る鉄道用枕木を提供する。

【構成】枕木本体11は、長尺状を呈して、鉄道敷地9内に敷設される水平板状の横梁部15及び、横梁部15の長手方向に沿って、上面側から垂直に一体となるように鉛直面状の縦梁部16が設けられていて、骨格部14が形成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長尺状を呈して、鉄道敷地内に敷設される水平板状の横梁部及び、該横梁部の長手方向に沿って、該横梁部の上面側から垂直に設けられる鉛直面状の縦梁部を一体に形成する骨格部からなる枕木本体と、該枕木本体に一体に固着される台座用成型体とを有して、該台座用成型体には、枕木本体の上方に敷設されるレールを固定するレール固定面部が設けられていることを特徴とする鉄道用枕木。
【請求項2】
前記横梁部を左右幅方向にフランジ状に突設させることにより、左右幅方向略中央部から上方に向けて設けられた前記縦梁部と共に、断面略凸状形状を呈するように長手方向に延設される前記枕木本体を有し、前記縦梁部の左,右側面に沿って、ブロック状を呈する前記台座用成形体を、前記横梁部の上面側に固設したことを特徴とする請求項1記載の鉄道用枕木。
【請求項3】
前記横梁部の左右幅方向両側縁から前記縦梁部を上方に向けて平行に一対、設けて、断面略凹状形状を呈して長手方向に延設される前記枕木本体を有し、前記台座用成形体を、前記横梁部の上面側で、前記左,右一対の縦梁部間に固設させたことを特徴とする請求項1記載の鉄道用枕木。
【請求項4】
前記枕木本体の長手方向に沿って、中空部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のうち、何れか一項記載の鉄道用枕木。
【請求項5】
前記枕木本体の長手方向に沿って、長繊維が埋設されていることを特徴とする請求項1乃至4のうち、何れか一項記載の鉄道用枕木。
【請求項6】
前記台座用成型体が、前記枕木本体の長手方向で、各レール固定面部毎に、独立して形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のうち、何れか一項記載の鉄道用枕木。
【請求項7】
前記台座用成形体は、前記枕木本体の長手方向に縦列する前記一組のレール固定面部間を、連結してなる一体型台座用成形体であることを特徴とする請求項1乃至6のうち、何れか一項記載の鉄道用枕木。
【請求項8】
前記台座用成形体には、中空状パイプ部材が埋設されていることを特徴とする請求項1乃至7のうち、何れか一項記載の鉄道用枕木。
【請求項9】
前記横梁部と前記縦梁部との接続部分の周囲には、補強用コンクリートが打設されていることを特徴とする請求項1乃至8のうち、何れか一項記載の鉄道用枕木。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、バラストが敷設された鉄道軌道に用いられて、上方に敷設されるレールを支持する鉄道用枕木に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、図26に示すように、内部に、長繊維としてのガラス繊維2…を含有する長繊維強化発泡熱硬化性樹脂製の平角棒状体を、中実に成型して、断面略方形形状を呈する枕木本体1が構成されているものが知られている。
【0003】
このようなものでは、鉄道の軌道敷地内に敷設される多数のバラスト3…内に一部埋設されて、一定間隔で、前記枕木本体1…が並設されている。
【0004】
そして、これらの枕木本体1の上方に、一対のレール部材4,4が、敷設されて図示省略の取付金具としてのタイプレートが用いられて固定されている。
【0005】
また、複数枚の長繊維強化発泡硬化性樹脂板材が、積層されて、両側から補強材を用いて挟持し、固定ボルト部材によって一体に締結固定することにより、断面略方形形状を呈する枕木を形成するものも知られている(例えば、特許文献1等参照)。
【特許文献1】特開2003−34901号公報(段落0011乃至0022、図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、このような従来の鉄道用枕木では、平角棒状体形状を呈する枕木本体1が、中実であるので、材料として用いられる比較的高価な熱硬化性樹脂材料量が多く必要となり、原材料コストを増大させてしまうといった問題があった。
【0007】
また、原材料コストを減少させるため、前記枕木本体1の上下方向の厚さを薄く設定すると、上方に敷設されるレール部材4,4の支持剛性を確保することが困難なものとなる虞があった。
【0008】
そこで、この発明は、充分な強度を得られると共に、樹脂材料の量を減少させて、製造コストを低減させることが出来る鉄道用枕木を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明は、長尺状を呈して、鉄道敷地内に敷設される水平板状の横梁部及び、該横梁部の長手方向に沿って、該横梁部の上面側から垂直に設けられる鉛直面状の縦梁部を一体に形成する骨格部からなる枕木本体と、該枕木本体に一体に固着される台座用成型体とを有して、該台座用成型体には、枕木本体の上方に敷設されるレールを固定するレール固定面部が設けられている鉄道用枕木を特徴としている。
【0010】
また、請求項2に記載されたものは、前記横梁部を左右幅方向にフランジ状に突設させることにより、左右幅方向略中央部から上方に向けて設けられた前記縦梁部と共に、断面略凸状形状を呈するように長手方向に延設される前記枕木本体を有し、前記縦梁部の左,右側面に沿って、ブロック状を呈する前記台座用成形体を、前記横梁部の上面側に固設した請求項1記載の鉄道用枕木を特徴としている。
【0011】
更に、請求項3に記載されたものは、前記横梁部の左右幅方向両側縁から前記縦梁部を上方に向けて平行に一対、設けて、断面略凹状形状を呈して長手方向に延設される前記枕木本体を有し、前記台座用成形体を、前記横梁部の上面側で、前記左,右一対の縦梁部間に固設させた請求項1記載の鉄道用枕木を特徴としている。
【0012】
そして、請求項4に記載されたものは、前記枕木本体の長手方向に沿って、中空部が形成されている請求項1乃至3のうち、何れか一項記載の鉄道用枕木を特徴としている。
【0013】
更に、請求項5に記載されたものは、前記枕木本体の長手方向に沿って、長繊維が埋設されている請求項1乃至4のうち、何れか一項記載の鉄道用枕木を特徴としている。
【0014】
また、請求項6に記載されたものは、前記台座用成型体が、前記枕木本体の長手方向で、各レール固定面部毎に、独立して形成されている請求項1乃至5のうち、何れか一項記載の鉄道用枕木を特徴としている。
【0015】
更に、請求項7に記載されたものは、前記台座用成形体は、前記枕木本体の長手方向に縦列する前記一組のレール固定面部間を、連結してなる一体型台座用成形体である請求項1乃至6のうち、何れか一項記載の鉄道用枕木を特徴としている。
【0016】
そして、請求項8に記載されたものは、前記台座用成形体には、中空状パイプ部材が埋設されている請求項1乃至7のうち、何れか一項記載の鉄道用枕木を特徴としている。
【0017】
更に、請求項9に記載されたものは、前記横梁部と前記縦梁部との接続部分の周囲には、補強用コンクリートが打設されている請求項1乃至8のうち、何れか一項記載の鉄道用枕木を特徴としている。
【発明の効果】
【0018】
このように構成された本願発明の請求項1記載のものは、前記枕木本体の骨格部が、水平板状の横梁部と、上面側に立設される鉛直面状の縦梁部とを一体に形成して構成されている。
【0019】
このため、前記レール部材から加わる鉛直方向への荷重は、前記レール固定面部が形成された台座用成型体を介して、前記骨格部の横梁部及び縦梁部へと伝達されて、両縦,横梁部によって、受け止められる。
【0020】
前記縦梁部は、鉛直方向に加わる曲げ荷重に対して充分な剛性を発揮できる。
【0021】
また、前記横梁部は、該鉛直方向の荷重を比較的広い面積へ分散させて、埋設されるバラスト内若しくは地面に伝達すると共に、レール部材の延設方向への耐転び性を良好なものとすることができる。
【0022】
更に、前記レール固定面部が形成された台座用成型体は、前記縦梁部のみでは、支持しきれない垂直方向の圧縮荷重も受け止めることができる。
【0023】
このため、レール部材及び該レール部材を締結するタイプレートを、前記レール固定面部に固着させて、広い面積で、締結力を与えることにより、前記縦梁部のみならず、前記横梁部へも、荷重を分散させることができる。
【0024】
従って、該縦梁部の左右幅方向の寸法を、前記横梁部の左右幅方向の寸法に比して、小さく設定しても、鉛直荷重に対する剛性を維持しつつ、従来の断面略方形で中実形状を呈する枕木に比して、樹脂材料量を減少させることができる。
【0025】
このため、製造コストを低減させることができる。
【0026】
更に、前記枕木本体の骨格部は、長手方向に同一断面形状を呈するので、押し出し成型等の連続成型が可能である。
【0027】
また、前記台座用成型体は、一定の耐圧縮強度が得られれば、リサイクル樹脂材料等を用いることも出来る。
【0028】
従って、これらの点においても、製造コストを低減させることができる。
【0029】
また、請求項2に記載されたものは、断面略凸状形状を呈するように長手方向に延設される前記枕木本体の前記縦梁部の左,右側面に沿って、ブロック状を呈する前記台座用成形体が、前記横梁部の上面側に固設されている。
【0030】
このため、前記台座用成形体の前記レール固定面部に固着されるレール部材のタイプレートは、前記縦梁部に取り付けられた場合に発生する強度の低下を招くことなく、広い面積で、締結力を与えることが出来、例えば、該縦梁部の両側に前記台座用成形体を各々設けることにより、前記横梁部の左右幅方向と略同一幅のレール固定面部を得ることが出来る。
【0031】
そして、請求項3に記載されたものは、前記横梁部の左右幅方向両側縁から、上方に向けて一対の前記縦梁部が、設けられている。
【0032】
このため、一本の枕木本体に、2枚の縦梁部を有する骨格部材を得ることが出来るので、更に、鉛直方向の荷重に対する剛性を向上させることが出来る。
【0033】
また、一対の前記縦梁部間に、前記台座用成形体が固設されている。
【0034】
このため、該台座用成形体が、前記横梁部の上面側及び、該縦梁部の対向する一対の内側面に、固着されるので、充分な固着力が得られて一体に固定できる。
【0035】
また、請求項4に記載されたものは、前記枕木本体の長手方向に沿って、中空部が形成されている。
【0036】
このため、更に、樹脂材料量を減少させて、製造コストを低減させることができる。
【0037】
更に、請求項5に記載されたものは、前記枕木本体の長手方向に沿って、長繊維が埋設されている。
【0038】
このため、鉛直荷重を有効に受け止める形状に形成することにより、鉛直荷重に対する剛性を、更に向上させることができる。
【0039】
また、請求項6に記載されたものは、前記台座用成型体が、前記枕木本体の長手方向で、各レール固定面部毎に、独立して形成されている。
【0040】
このため、樹脂材料量を減少させて、製造コストを低減させることができる。
【0041】
更に、請求項7に記載されたものは、前記一体型台座用成形体が、前記枕木本体の長手方向に縦列する前記一組のレール固定面部間を連結して構成されている。
【0042】
このため、前記レール固定面部間の間隔が、前記枕木本体への取付精度によって、ズレてしまう虞が無い。従って、寸法精度を向上させることができる。
【0043】
更に、該一体型台座用成型体の一組のレール固定面部間に、バラスト介装用の凹部を形成することにより、該介装されたバラストの重量によって、該枕木本体を、長手方向に移動しにくくすることが出来る。
【0044】
そして、請求項8に記載されたものは、前記台座用成形体に、中空状パイプ部材が埋設されている。
【0045】
このため、台座用成型体が、中実であるものに比して、樹脂材料量を減少させることができると共に、中空部分を、樹脂材料としての熱可塑性樹脂を金型により成型した後の冷却に用いる空気孔とすることが出来る。
【0046】
また、請求項9に記載されたものは、前記横梁部と前記縦梁部との接続部分の周囲には、打設された補強用コンクリートによって、更に、前記横梁部と前記縦梁部との間が、強固に接続されて、骨格部を一体化することができる。
【0047】
このため、前記台座用成型体を介して、前記骨格部の横梁部に受け止められる鉛直荷重が、有効に、前記縦梁部に伝達されて、重量の増大を抑制しながら、効果的に強度を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0048】
次に、図面に基づいて、この発明を実施するための最良の実施の形態の鉄道用枕木について説明する。
【0049】
図1乃至図25は、この発明の実施の形態の鉄道用枕木を示すものである。
【0050】
まず、構成から説明すると、この実施の形態では、図1に示すように、鉄道の軌道敷地9内に、鉄道用枕木としての合成枕木10…が、複数本並設されている。
【0051】
これらの合成枕木10は、主に、軌道敷地9内に敷設される多数のバラスト(砕石)3…内に、一部埋設されて、一定間隔を置いて設けられる枕木本体11と、この枕木本体11に、一体に固着される複数の台座用成型体12…とを有して構成されている。
【0052】
そして、これらの枕木本体1の上方に、一対のレール部材4,4が、敷設されると共に、これらの台座用成型体12,12の上面側には、各レール固定面部13,13が形成されていて、図示省略の取付金具としてのタイプレートが用いられて、各レール部材4,4が、これらの各レール固定面部13,13に固着されるように構成されている。
【0053】
前記枕木本体11は、長尺状を呈して、鉄道敷地9内に敷設される水平板状の横梁部15が設けられている。
【0054】
また、この横梁部15の長手方向に沿って、この横梁部15の上面側から垂直に一体となるように鉛直面状の縦梁部16が設けられていて、これらの横梁部15及び縦梁部16によって、前記枕木本体11の骨格部14が形成されている。
【0055】
この実施の形態の合成枕木10では、前記骨格部14が、熱可塑性樹脂材料としてのポリ塩化ビニル樹脂製材料によって、形成されていて、図2に示すように、前記横梁部15を左右幅方向に向けてフランジ状に突設させたフランジ面部15a,15aを左,右略対称に形成することにより、左右幅方向略中央部15bから上方に向けて設けられた前記縦梁部16と共に、断面略凸状形状を呈するように長手方向に延設されている。
【0056】
また、この実施の形態の骨格部14には、前記枕木本体11の長手方向に沿って、この枕木本体11の長手方向略全域に断面略長方形形状の中空部17…が形成されている。
【0057】
この実施の形態の中空部17は、前記横梁部15に4箇所、前記縦梁部16に2箇所、断面形状で、長方形の長手方向を、前記横梁部15及び、前記縦梁部16の面延設方向に沿わせて形成されている。
【0058】
そして、この一体に形成する骨格部14からなる枕木本体11には、前記台座用成型体12,12が、前記フランジ面部15a,15a上面側及び縦梁部16の両側面部16a,16aに、各々一体となるように固着されている。
【0059】
この実施の形態の台座用成型体12,12に用いる材料としては、リサイクル樹脂としての発泡ウレタンに、固体充填材或いは、ウレタン等の樹脂の切削屑を混合して固化させたものが使用されて、前記枕木本体11の長手方向で、2箇所に分割して、固着されるように、1つの台座用成形体12の形状を、側面視略台形形状とすることにより、前記レール部材4,4から加わる列車通過時の鉛直方向の荷重によっても、圧縮変形が抑制される充分な強度が与えられて形成されている。
【0060】
更に、この実施の形態では、枕木本体11の上方に敷設されるレール部材4,4が、固定されるレール固定面部13,13の上下方向高さ位置は、前記骨格部14の前記縦梁部16の上端面16bと略面一になるように形成されている。
【0061】
しかも、この実施の形態では、前記レール部材4,4及びタイプレート等は、ネジ状の釘部材を打ち込むことにより、このレール固定面部13に固定される。このため、台座用成型体12の比重を0.4以上1.4以下として、この釘部材によって、穿孔可能で、しかも、充分な固定力を得られる硬度が与えられている。
【0062】
更に、前記長手方向では、台座用成型体12,12間に位置する前記フランジ面部15aの上面側15cには、軌道敷地9内に敷設された状態で、多数のバラスト(砕石)3…が、介装されて積載されるように構成されている。
【0063】
次に、この実施の形態の合成枕木10の作用効果について説明する。
【0064】
このように構成された実施の形態の鉄道用枕木では、前記枕木本体11の骨格部14が、水平板状の横梁部15と、上面側に立設される鉛直面状の縦梁部16とを一体に形成して構成されている。
【0065】
このため、前記レール部材4,4から加わる鉛直方向への荷重は、前記レール固定面部13…が形成された各台座用成型体12…を介して、前記骨格部14の横梁部15及び縦梁部16へと伝達されて、両縦梁部16,横梁部15によって、受け止められる。
【0066】
前記縦梁部16は、横梁部15の上面側から垂直に設けられているので、鉛直方向に加わる曲げ荷重に対して充分な剛性を発揮できる。
【0067】
また、前記横梁部15は、この鉛直方向の荷重を比較的広い面積へ分散させて、埋設されるバラスト3若しくは、地面に伝達すると共に、レール部材4,4の延設方向への耐転び性を良好なものとすることができる。
【0068】
更に、前記レール固定面部13が形成された台座用成型体12は、前記縦梁部16のみでは、支持しきれない垂直方向の圧縮荷重も受け止めることができる。
【0069】
このため、レール部材4,4及びこれらのレール部材4,4を締結するタイプレートを、前記レール固定面部13,13に固着させて、広い面積で、締結力を与えることにより、前記縦梁部16のみならず、前記横梁部15へも、荷重を分散させることができる。
【0070】
従って、縦梁部16の左右幅方向の寸法を、前記横梁部15の左右幅方向の寸法に比して、小さく設定しても、鉛直荷重に対する剛性を維持しつつ、従来の断面略方形で中実形状を呈する枕木に比して、樹脂材料量を減少させることができる。
【0071】
このため、製造コストを低減させることができる。
【0072】
更に、前記枕木本体11の骨格部14は、長手方向に同一断面形状を呈するので、押し出し成型等の連続成型が可能である。
【0073】
また、前記台座用成型体12,12は、一定の耐圧縮強度が得られれば、リサイクル樹脂材料等を用いることも出来る。
【0074】
従って、これらの点においても、製造コストを低減させることができる。
【0075】
しかも、この実施の形態の鉄道用枕木では、前記縦梁部16の左,右各側面側に位置する各台座用成型体12,12が、枕木本体11の長手方向で、各レール固定面部13,13毎に、独立して形成されている。
【0076】
このため、前記台座用成型体12,12の形状を、前記各レール部材4,4の真下に位置する側面視略台形形状として、鉛直荷重を、少ない樹脂材料量で、有効に受け止めることが出来、鉛直荷重に対する剛性を、更に向上させて、製造コストの増大を抑制出来る。
【0077】
しかも、前記縦梁部16の左,右両側に位置する台座用成形体12,12では、各々の前記レール固定面部13,13に、雄ネジ状の釘部材が、螺着若しくは、打ち込まれることにより、レール部材4が固着される。
【0078】
このため、前記縦梁部16に、釘部材が打ち込まれて、取り付けられた場合に発生する骨格部14の強度の低下を招くことなく、広い面積で、締結力を与えることが出来、前記横梁部15の左右幅方向と略同一幅のレール固定面部13,13が得られる。
【0079】
更に、この実施の形態では、前記中空部17…が、前記横梁部15に4箇所、前記縦梁部16に2箇所、断面形状で、長方形の長手方向を、前記横梁部15及び、前記縦梁部16の面延設方向に沿わせて形成されている。
【0080】
このため、更に、中実の合成枕木に比して、樹脂材料量を減少させることが出来、製造コストを低減させることができる。
【0081】
また、前記骨格部14を成型する際、前記中空部17…内に冷却用の空気を導通させることができるので、外表面の冷却速度に合わせて、内側から前記ポリ塩化ビニル樹脂製材料を冷却出来る。
【0082】
このため、前記骨格部14の内,外の冷却速度の差異による変形を抑制して、寸法精度を向上させることができる。
【0083】
しかも、前記中空部17…は、骨格部14の長手方向略全域に渡り、形成されているので、応力集中する部分が無く、この点においても、少ない樹脂材料量で、鉛直方向荷重に対する所望の強度を得ることが出来る。
【0084】
更に、前記合成枕木10の長手方向では、台座用成型体12,12間に位置する前記フランジ面部15aの上面側15cに、軌道敷地9内に敷設された状態で、多数のバラスト(砕石)3…が、介装されて積載される。
【0085】
このため、いわゆる道床抵抗力を増大させることが出来るので、列車通過時に振動等が加わっても、前記枕木本体10が長手方向に移動する虞を減少させることが出来る。
【実施例1】
【0086】
図3は、この発明の実施の形態の実施例1の鉄道用枕木を示すものである。
【0087】
なお、前記実施の形態と同一乃至均等な部分については、同一符号を付して説明する。
【0088】
この実施例1の鉄道用枕木としての合成枕木20では、枕木本体21が、横梁部25及び縦梁部26を有する骨格部24を有して構成されている。
【0089】
そして、これらの横梁部25及び縦梁部26内には、長手方向に沿うように略全域に、長繊維としてのガラス長繊維27…が、複数本、埋設されている。
【0090】
このように構成された実施例1の合成枕木20では、前記枕木本体21の長手方向に沿って、ガラス長繊維27…が、複数本埋設されている。
【0091】
このため、前記実施の形態と略同様に、前記横梁部25が、左右幅方向に向けてフランジ状に突設させたフランジ面部25a,25aを左,右略対称に形成することにより、左右幅方向略中央部25bから上方に向けて設けられた前記縦梁部26と共に、断面略凸状形状を呈して、長手方向に延設されて、鉛直荷重を有効に受け止める形状に形成されていることと共に、内部の複数のガラス長繊維27…が、鉛直荷重に対する耐曲げ剛性が、更に向上されている。
【0092】
他の構成、及び作用効果については、前記実施の形態と同一乃至均等であるので、説明を省略する。
【実施例2】
【0093】
図4は、この発明の実施の形態の実施例2の鉄道用枕木を示すものである。
【0094】
なお、前記実施の形態及び実施例1と同一乃至均等な部分については、同一符号を付して説明する。
【0095】
まず、構成から説明すると、この実施例2の鉄道用枕木としての合成枕木30では、枕木本体31が、横梁部35及び、一対の縦梁部36,36を設けた骨格部34を有して構成されている。
【0096】
この実施例2の合成枕木30では、前記横梁部35の左右幅方向両側縁35a,35aから、前記縦梁部36,36が上方に向けて平行に一対、設けられている。
【0097】
これらの縦梁部36,36及び横梁部35は、略同一厚さを有して、左右幅方向断面略凹状形状を呈して、長手方向に延設される骨格部34が構成されている。
【0098】
また、この実施例2では、これらの縦梁部36,36及び横梁部35によって構成される凹状の溝部内には、側面視略台形形状を呈する前記台座用成形体32,32が、固設されている。
【0099】
これらの台座用成型体32,32は、長手方向に、前記レール部材4,4が敷設される間隔と、略同一間隔を置いて、前記横梁部35の上面側及び、前記左,右一対の縦梁部36,36の内側面に接着されて、前記骨格部34と一体となるように構成されている。
【0100】
更に、この実施例2の合成枕木30では、前記中空部17…が、前記横梁部35に4箇所、前記各縦梁部36,36に2箇所づつ、断面形状で、長方形の長手方向を、前記横梁部35及び、前記縦梁部36の面延設方向に沿わせて形成されている。
【0101】
次に、この実施例2の合成枕木30の作用効果について説明する。
【0102】
このように構成された実施例2の合成枕木では、前記実施の形態及び実施例1の作用効果に加えて、更に、前記横梁部35の左右幅方向両側縁35a,35aから、上方に向けて一対の前記縦梁部36,36が、設けられている。
【0103】
このため、一本の枕木本体31に、2枚の縦梁部36,36を有する骨格部材34を得ることが出来るので、更に、鉛直方向の荷重に対する剛性を向上させることが出来る。
【0104】
また、一対の前記縦梁部36,36間に、前記台座用成形体32,32が、独立して固設されている。
【0105】
この実施例2では、台座用成形体32,32が、前記横梁部35の上面側及び、縦梁部36,36の対向する一対の内側面に、各々固着されるので、充分な固着力が得られて一体となるように固定される。
【0106】
他の構成、及び作用効果については、前記実施の形態及び実施例1と同一乃至均等であるので、説明を省略する。
【実施例3】
【0107】
図5は、この発明の実施の形態の実施例3の鉄道用枕木を示すものである。
【0108】
なお、前記実施例2と同一乃至均等な部分については、同一符号を付して説明する。
【0109】
まず、構成から説明すると、この実施例3の鉄道用枕木としての合成枕木40では、枕木本体41が、横梁部45及び、一対の縦梁部46,46を設けた骨格部44を有して構成されている。
【0110】
更に、この実施例3の合成枕木40では、前記枕木本体41の長手方向に沿って、ガラス長繊維27…が、複数本埋設されている。
【0111】
次に、この実施例3の合成枕木40の作用効果について説明する。
【0112】
このように構成された実施例3の合成枕木では、前記実施の形態及び実施例1,2の作用効果に加えて、更に、骨格部44を構成する横梁部45及び縦梁部46,46内には、長手方向に沿うように略全域に、長繊維としてのガラス長繊維27…が、複数本、埋設されている。
【0113】
このため、前記実施例1と略同様に、前記横梁部45及び縦梁部46,46が、断面略凹状形状を呈して、長手方向に延設されて、鉛直荷重を有効に受け止める形状に形成されていることと共に、内部の複数のガラス長繊維27…が、鉛直荷重に対する耐曲げ剛性を、更に向上させる。
【0114】
他の構成、及び作用効果については、前記実施の形態及び実施例1,2と同一乃至均等であるので、説明を省略する。
【実施例4】
【0115】
図6は、この発明の実施の形態の実施例4の鉄道用枕木を示すものである。
【0116】
なお、前記実施例1と同一乃至均等な部分については、同一符号を付して説明する。
【0117】
まず、構成から説明すると、この実施例4の鉄道用枕木としての合成枕木50では、前記実施例1の骨格部材24を共通とする枕木本体51に、一体型台座用成形体52,52が、固設されて、主に構成されている。
【0118】
この一体型台座用成形体52は、前記枕木本体51の長手方向に縦列する前記一組のレール固定面部13,13間を連結して、側面視略M字型を呈するように構成されている。
【0119】
また、この一体型台座用成型体52は、長手方向略中央で、前記レール固定面部13,13間には、バラスト介装用の凹部52aが凹設形成されていて、図示省略のバラスト3が、この凹部52a内に介装されるように構成されている。
【0120】
次に、この実施例4の合成枕木50の作用効果について説明する。
【0121】
この実施例4では、前記一体型台座用成形体52,52が、前記枕木本体51の長手方向に縦列する前記一組のレール固定面部13,13間を各々連結して構成されている。
【0122】
このため、前記レール固定面部13,13間の間隔が、前記枕木本体51への取付精度によって、ズレてしまう虞が無い。従って、寸法精度を向上させることができる。
【0123】
更に、一体型台座用成型体52,52の各レール固定面部13,13間に、バラスト介装用の凹部52a,52aが形成されることにより、介装されたバラスト3…の重量によって、いわゆる道床抵抗力を増大させて、枕木本体51を、長手方向に移動しにくくすることが出来る。
【0124】
他の構成、及び作用効果については、前記実施の形態及び実施例1〜3と同一乃至均等であるので、説明を省略する。
【実施例5】
【0125】
図7は、この発明の実施の形態の実施例5の鉄道用枕木としての合成枕木60を示すものである。
【0126】
なお、前記実施の形態及び実施例4と同一乃至均等な部分については、同一符号を付して説明する。
【0127】
まず、構成から説明すると、この実施例5の鉄道用枕木としての合成枕木60では、前記実施の形態の骨格部14を共通とする枕木本体61に、前記一体型台座用成形体52,52が、固設されて主に構成されている。
【0128】
次に、この実施例5の合成枕木60の作用効果について説明する。
【0129】
この実施例5では、前記実施例4の作用効果に加えて、更に、前記中空部17…が、前記横梁部15に4箇所、前記縦梁部16に2箇所、形成されているので、樹脂材料量を減少させることが出来、製造コストを低減させることができる。
【0130】
他の構成、及び作用効果については、前記実施の形態及び実施例1〜4と同一乃至均等であるので、説明を省略する。
【実施例6】
【0131】
図8は、この発明の実施の形態の実施例6の鉄道用枕木としての合成枕木70を示すものである。
【0132】
なお、前記実施の形態及び実施例1〜5と同一乃至均等な部分については、同一符号を付して説明する。
【0133】
まず、構成から説明すると、この実施例6の鉄道用枕木としての合成枕木70では、前記実施の形態の骨格部14を共通とする枕木本体71に、レール固定面部13,13毎に独立形成される前記台座用成形体72,72が、固設されて主に構成されている。
【0134】
この台座固定用成形体72は、前記枕木本体71の左,右幅方向に沿って、軸方向を延設する中空状パイプ部材としての塩化ビニル製パイプ部材73…が、複数本埋設されている。
【0135】
次に、この実施例6の合成枕木70の作用効果について説明する。
【0136】
この実施例6の合成枕木70では、前記各台座用成形体72…に、塩化ビニル製パイプ部材73…が、複数本、埋設されている。
【0137】
このため、台座用成型体72が、中実であるものに比して、樹脂材料量を減少させることができると共に、中空部分を、樹脂材料としての熱可塑性樹脂を、金型により成型した後の冷却に用いる空気孔として利用することが出来る。
【0138】
他の構成、及び作用効果については、前記実施の形態及び実施例1〜5と同一乃至均等であるので、説明を省略する。
【実施例7】
【0139】
図9〜図13は、この発明の実施の形態の実施例7の鉄道用枕木としてのコンクリート補強合成枕木80を示すものである。
【0140】
なお、前記実施の形態及び実施例1〜6と同一乃至均等な部分については、同一符号を付して説明する。
【0141】
まず、構成から説明すると、この実施例7の鉄道用枕木としてのコンクリート補強合成枕木80では、図1に示された実施例1の骨格部24を有する枕木本体81が、用いられている。
【0142】
この枕木本体81の前記横梁部25と前記縦梁部26との接続部分の周囲には、補強用コンクリート82が打設されている。
【0143】
また、この補強用コンクリート82内には、枕木本体81の延設方向に沿って、図10に示すような複数の補強用鉄線83…が埋設されている。
【0144】
更に、前記縦梁部26には、図11に示すような左,右の補強用コンクリートを結合させるコンクリート結合孔84…が、複数個、幅方向に貫通形成されている。
【0145】
また、左,右幅方向に並設される前記台座用成型体12,12間は、塩化ビニル部材製の固定用キー角部材85…によって連結されている。
【0146】
そして、前記台座用成型体12,12と、横梁部25のフランジ面部25a,25aとの間には、エラストマーによって構成される弾性付与部材86,86が介装されている。
【0147】
次に、この実施例7のコンクリート補強合成枕木80の作用効果について説明する。
【0148】
このように構成された実施例7のコンクリート補強合成枕木80では、前記横梁部25と前記縦梁部26との接続部分の周囲には、打設された補強用コンクリート82によって、更に、前記横梁部25と前記縦梁部26との間が、強固に接続されて、骨格部24が一体化されている。
【0149】
また、この補強用コンクリート82内には、枕木本体81の延設方向に沿って、図10に示すような複数の補強用鉄線83…が埋設されている。
【0150】
更に、前記縦梁部26には、図11に示すような左,右の補強用コンクリート82,82を結合させるコンクリート結合孔84…が、複数個、幅方向に貫通形成されている。
【0151】
そして、左,右幅方向に並設される前記台座用成型体12,12間は、塩化ビニル部材製の固定用キー角部材85…によって連結されている。
【0152】
このため、前記台座用成型体12,12を介して、前記骨格部24の横梁部25に受け止められる鉛直荷重が、有効に、前記縦梁部26に伝達される。
【0153】
従って、重量の増大が抑制されながら、効果的に強度を向上させることができる。
【0154】
他の構成、及び作用効果については、前記実施の形態及び実施例1〜6と同一乃至均等であるので、説明を省略する。
【実施例8】
【0155】
図14〜図16は、この発明の実施の形態の実施例8の鉄道用枕木としてのコンクリート補強合成枕木90を示すものである。
【0156】
なお、前記実施の形態及び実施例1〜7と同一乃至均等な部分については、同一符号を付して説明する。
【0157】
まず、構成から説明すると、この実施例8の鉄道用枕木としての合成枕木90では、前記実施例1の骨格部24と略同一形状を呈する骨格部94からなる枕木本体91が、熱可塑性樹脂としてのポリ塩化ビニル樹脂によって、主に構成されている。
【0158】
この枕木本体91の前記横梁部95及び前記縦梁部96に形成された中空部17…のうち、左,右両側及び上部2箇所には、補強用の締結鉄線92…が、一本づつ挿通されると共に、モルタルセメント等からなる固定用コンクリート93…が、この中空部17…に充填されて、固化されている。
【0159】
このように構成された実施例8のコンクリート補強合成枕木90では、前記骨格部94が、前記補強用の締結鉄線92…を長手方向に短くなるように締結しつつ、固定用コンクリート93…によって固化させる。
【0160】
このため、更に、前記枕木本体91の強度を向上させることが出来る。
【0161】
他の構成、及び作用効果については、前記実施の形態及び実施例1〜7と同一乃至均等であるので、説明を省略する。
【実施例9】
【0162】
図17〜図20は、この発明の実施の形態の実施例9の鉄道用枕木としてのコンクリート補強合成枕木100を示すものである。
【0163】
なお、前記実施の形態及び実施例1〜8と同一乃至均等な部分については、同一符号を付して説明する。
【0164】
まず、構成から説明すると、この実施例9のコンクリート補強合成枕木100では、前記実施例7の合成樹脂製の台座用成型体12…に替えて、補強用コンクリート102と一体に形成されるコンクリート製の台座部103,103が、前記縦梁部26の両側に一定距離離間されたレール固定面部13,13を有して、各々形成されている。
【0165】
これらの台座部103,103に形成される前記レール固定面部13,13間は、枕木本体101の長手方向に一定間隔を設けて、離し置きされる共に、長手方向略中央で、バラスト介装用の凹部105が凹設形成されて一体に連結されている。
【0166】
そして、図示省略のバラスト3が、この凹部105内に介装されるように構成されている。
【0167】
更に、この台座部103,103のレール固定面部13,13には、上下方向に凹設形成されて、雌ネジ部を構成する複数の埋栓部104…が設けられている。
【0168】
次に、この実施例9のコンクリート補強合成枕木100の作用効果について説明する。
【0169】
このように構成された実施例9記載のコンクリート補強合成枕木100では、前記レール固定面部13,13が、前記補強用コンクリート102と一体に形成されるコンクリート製の台座部103,103と共に、前記縦梁部26の両側に一定距離離間されて、各々形成されている。
【0170】
また、前記バラスト介装用の凹部105によって、長手方向に位置する各台座部103,103間が、連結されると共に、前記縦梁部26の左,右両側に位置する前記台座部103,103が、図19に示す前記コンクリート結合孔84,84によって、連結されている。
【0171】
このため、前記各台座部103,103のレール固定面部13,13は、前記横梁部25と前記縦梁部26との接続部分の周囲に打設される剛性の高い補強用コンクリート102と一体形成されているので、更に、レール部材4,4の支持剛性を向上させることが出来る。
【0172】
他の構成、及び作用効果については、前記実施の形態及び実施例1〜8と同一乃至均等であるので、説明を省略する。
【実施例10】
【0173】
図21〜図23は、この発明の実施の形態の実施例10の鉄道用枕木としてのコンクリート補強合成枕木110を示すものである。
【0174】
なお、前記実施の形態及び実施例1〜9と同一乃至均等な部分については、同一符号を付して説明する。
【0175】
まず、構成から説明すると、この実施例10のコンクリート補強合成枕木110では、前記実施例9のコンクリート補強合成枕木100の骨格部24に替えて、前記実施例8の前記横梁部95及び前記縦梁部96を有する骨格部94を用いて、枕木本体111が形成されている。
【0176】
他の構成、及び作用効果については、前記実施の形態及び実施例1〜9と同一乃至均等であるので、説明を省略する。
【実施例11】
【0177】
図24〜図25は、この発明の実施の形態の実施例11の鉄道用枕木としてのコンクリート補強合成枕木120を示すものである。
【0178】
なお、前記実施の形態及び実施例1〜10と同一乃至均等な部分については、同一符号を付して説明する。
【0179】
まず、構成から説明すると、この実施例11のコンクリート補強合成枕木120では、前記実施例6の前記枕木本体71の左,右幅方向に沿って、軸方向を延設する中空状パイプ部材としての塩化ビニル製パイプ部材73…が、複数本埋設されている台座固定用成形体72,72を用いた変形例を示すものである。
【0180】
この実施例11では、図25に示すように、複数の塩化ビニル製パイプ部材73…が、骨格部材124の縦梁部126の左右幅方向に位置する台座用成型体122,122間を連結するように、この縦梁部126内を貫通している。
【0181】
また、前記骨格部材124の横梁部125及び縦梁部126内には、複数の中空状の塩化ビニル製パイプ部材127…が、長手方向を、枕木本体121の長手方向略全域に、位置するように並設されている。
【0182】
これらの塩化ビニル製パイプ部材127…のうち、横梁部125内の全ての塩化ビニル製パイプ部材127…及び縦梁部126の最上部の塩化ビニル製パイプ部材127内には、強化鉄線128…が、内装されている。
【0183】
次に、この実施例11の作用効果について説明する。
【0184】
このように構成された実施例11の鉄道用の合成枕木120では、前記実施の形態及び実施例1〜10の作用効果に加えて、更に、金型による成型時、前記複数の塩化ビニル製パイプ部材73及び塩化ビニル製パイプ部材127内に、冷却風を送風することにより、前記台座用成型体122,122或いは、骨格部124が圧肉形状に形成されていても、内,外の温度差を減少させて、充分に冷却することができる。
【0185】
このため、温度差により発生する撓み変形等を抑制することができる。
【0186】
以上、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
【0187】
即ち、前記実施の形態では、前記タイプレート等は、ネジ状の釘部材を打ち込むことにより、このレール固定面部13に、前記レール部材4,4が固定される為、比重を0.4以上1.4以下として、この釘部材によって、穿孔可能で、しかも、充分な固定力を得られる硬度が与えられているが、特にこれに限らず、例えば、予めレール部材若しくは、タイプレートを固定する雄ネジ部材が、螺合される雌ネジ部材を、レール固定面部13に埋設するようにしてもよい。
【0188】
この場合、雌ネジ部材を、固着させる硬度が得られるように、比重を約0.4以上とすることが望ましい。
【0189】
また、この実施の形態では、前記合成枕木10の骨格部14が、熱可塑性樹脂材料としてのポリ塩化ビニル樹脂製材料によって、形成されているが、特にこれに限らず、例えば、ポリエチレン樹脂、ABS樹脂、ナイロン樹脂若しくはこれらの混合物等であっても良く、配合比率、発泡率、添加される固形充填材の混合比等が特に限定されるものではない。
【0190】
更に、前記実施の形態では、前記骨格部14の前記横梁部15に4箇所、前記縦梁部16に2箇所、断面形状で、長方形の長手方向を、前記横梁部15及び、前記縦梁部16の面延設方向に沿わせて、中空部17が形成されているが、特にこれに限らず、例えば、前記骨格部14を成型する際、前記中空部17…内に冷却用の空気を導通させることが出来、冷却効率を損なわないものであれば、形状、数量及び並び方等が特に限定されるものではなく、また、成型方法も押し出し成型等の連続成型に限らず、バッチ成形方法やドリル等の穿設工具を用いた後加工で形成されてもよい。
【0191】
また、前記実施例1の合成枕木20では、前記枕木本体21の長手方向に沿って、長繊維としてのガラス長繊維27…が、複数本埋設されているが、特にこれに限らず、カーボン繊維、ポリエステル繊維、及び鉄線等、前記枕木本体21の長手方向に沿って埋設されるものであればよい。
【0192】
更に、前記実施例8では、前記締結鉄線92…を各々固定するモルタルセメント等からなる固定用コンクリート93…が、この中空部17…に充填されて、固化されているが、特にこれに限らず、例えば、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、若しくはこれらの樹脂材料と、モルタルセメント等との混合物等、どのような固結材を用いてもよい。
【0193】
また、前記実施の形態では、前記台座用成型体12,12が、前記フランジ面部15a,15a上面側及び縦梁部16の両側面部16a,16aに、各々一体となるように固着されているが、特にこれに限らず、例えば、前記フランジ面部15a上面側又は、縦梁部16の側面部16aのうち、少なくとも何れか一方に一体に固着されていれば良く、固着手段についても、ボルト部材等の締結部材を用いた固定方法や、ホットメルト接着材を含む接着剤や、溶融樹脂材料若しくは、モルタルセメント等を前記台座用成型体12,12と枕木本体21の被固着面との間に塗布若しくは流し込んで固着させる等、前記台座用成型体12,12を枕木本体21に一体化できるものであればよい。
【図面の簡単な説明】
【0194】
【図1】この発明の最良の実施の形態の実施例1の鉄道用枕木を用いた軌道の一部断面斜視図である。
【図2】実施の形態の鉄道用枕木で、合成枕木の構成を説明する斜視図である。
【図3】実施例1の鉄道用枕木で、合成枕木の構成を説明する斜視図である。
【図4】実施例2の鉄道用枕木で、合成枕木の構成を説明する斜視図である。
【図5】実施例3の鉄道用枕木で、合成枕木の構成を説明する斜視図である。
【図6】実施例4の鉄道用枕木で、合成枕木の構成を説明する斜視図である。
【図7】実施例5の鉄道用枕木で、合成枕木の構成を説明する斜視図である。
【図8】実施例6の鉄道用枕木で、合成枕木の構成を説明する斜視図である。
【図9】実施例7の鉄道用枕木で、コンクリート補強合成枕木の構成を説明する斜視図である。
【図10】実施例7の鉄道用枕木で、コンクリート補強合成枕木の構成を説明し、図9中A方向矢視図である。
【図11】実施例7の鉄道用枕木で、コンクリート補強合成枕木の構成を説明し、図9中B−B線に沿った位置での断面図である。
【図12】実施例7の鉄道用枕木で、コンクリート補強合成枕木の構成を説明し、図9中C−C線に沿った位置での断面図である。
【図13】実施例7の鉄道用枕木で、コンクリート補強合成枕木の構成を説明し、図9中D−D線に沿った位置での断面図である。
【図14】実施例8の鉄道用枕木で、コンクリート補強合成枕木の枕木本体を構成する骨格部の端面斜視図である。
【図15】実施例8の鉄道用枕木で、図13に相当する位置での断面図である。
【図16】実施例8の鉄道用枕木で、図15中E−E線に沿った位置での断面図である。
【図17】実施例9の鉄道用枕木で、コンクリート補強合成枕木の構成を説明する斜視図である。
【図18】実施例9の鉄道用枕木で、図17中F−F線に沿った位置での断面図である。
【図19】実施例9の鉄道用枕木で、図17中G−G線に沿った位置での断面図である。
【図20】実施例9の鉄道用枕木で、図17中H−H線に沿った位置での断面図である。
【図21】実施例10の鉄道用枕木で、図13に相当する位置での断面図である。
【図22】実施例10の鉄道用枕木で、図21中I−I線に沿った位置での断面図である。
【図23】実施例10の鉄道用枕木で、図21中J−J線に沿った位置での断面図である。
【図24】実施例11の鉄道用枕木で、構成を説明する合成枕木の側面図である。
【図25】実施例11の鉄道用枕木で、図24中K−K線に沿った位置での断面図である。
【図26】従来例の鉄道用枕木で、構成を説明する斜視図である。
【符号の説明】
【0195】
3 バラスト(砕石)
4,4 レール部材
9 軌道敷地
10,20,30,40,50,60,70,120
合成枕木(鉄道用枕木)
11,21,31,41,51,61,71,81,91,101,111,121
枕木本体(鉄道用枕木)
12,32,122
台座用成型体
13,33 レール固定面部
14,24,34 骨格部
15,25,35,95
横梁部
16,26,36,96
縦梁部
17 中空部
27 ガラス長繊維(長繊維)
52 一体型台座用成型体
52a 凹部
73 塩化ビニル製パイプ部材(中空状パイプ部材)
80,90,100,110
コンクリート補強合成枕木(鉄道用枕木)
82,102 補強用コンクリート


【出願人】 【識別番号】000002174
【氏名又は名称】積水化学工業株式会社
【出願日】 平成18年8月28日(2006.8.28)
【代理人】 【識別番号】100082670
【弁理士】
【氏名又は名称】西脇 民雄


【公開番号】 特開2008−50912(P2008−50912A)
【公開日】 平成20年3月6日(2008.3.6)
【出願番号】 特願2006−230913(P2006−230913)