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【発明の名称】 案内軌条調整具
【発明者】 【氏名】野地 栄造

【要約】 【課題】設置後の案内軌条の高さ調整を容易に行える手段を提供する。

【構成】水平支持部材11と垂直取付部材12とを有するL型部材1と、位置調整ボルト2と、位置調整ボルト2の上端側に位置する接触部材21と、位置調整ボルト2を固定するロックナット22と、位置調整ボルト2の上下位置を調整する調整ナット23と、位置調整ボルト2に対する調整ナット23の位置を規制する規制ナット22とを備え、水平支持部材11には開孔部11aが形成され、該開孔部11a周囲には支持ナット13が固定され、垂直取付部材12にはL型部材1を固定するための取付孔12aが形成され、位置調整ボルト2を支持ナット13に水平支持部材11の上面側から組み合わせ、水平支持部材11の裏面側に突出する位置調整ボルト2に、ロックナット22、規制ナット24、調整ナット23の順に組み合わせる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水平支持部材と垂直取付部材とを有するL型部材と、位置調整ボルトと、位置調整ボルトの上端側に位置する接触部材と、位置調整ボルトを固定するロックナットと、位置調整ボルトの上下位置を調整する調整ナットと、位置調整ボルトに対する調整ナットの位置を規制する規制ナットとを備え、
水平支持部材には、位置調整ボルトを通す開孔部が形成され、該開孔部周囲の上面側には位置調整ボルトに組み合わせる支持ナットが固定され、
垂直取付部材には、L型部材を固定するための取付孔が形成され、
位置調整ボルトを、支持ナットに水平支持部材の上面側から組み合わせ、
水平支持部材の裏面側に突出する位置調整ボルトに、ロックナット、規制ナット、調整ナットの順に組み合わせることを特徴とする、案内軌条調整具。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は案内軌条調整具に関し、詳細には、側方案内式の交通システムに使われる案内軌条の高さを調整する案内軌条調整具に関する。
【背景技術】
【0002】
側方案内式の案内軌条は、主にH型鋼が使用されている。
そして、該H型鋼を、高さ位置の調整を行いつつ、側壁等に直接又はクランプを介してボルト止めすることによって、案内軌条が設置されている。
ここで、H型鋼をボルト止めする際に使用する取付孔は、現場で高さ位置を調整することを考慮して、上下方向に余裕がある長孔状に形成されている。
【0003】
このようにして設置される案内軌条は、車輌走行中の振動や衝撃等によって、高さ位置にズレが生じるので、一定の期間経過後毎にズレを測定し、上下位置を調整する必要がある。
【0004】
従来の調整手段は、設置後の案内軌条のズレを調整するために、案内軌条であるH型鋼の取付ボルトを緩めた後で、調整区間のH型鋼全体を支えながら上方に持ち上げ、その持ち上げた状態を維持しつつ、全体を測定しながら再びH型鋼の取付ボルトを締め付けることで、案内軌条を固定する必要があった。
【0005】
なお、先行文献として、案内軌条取付装置に係る特許文献1に記載のものは知られているが、案内軌条の調整具に関するものは知られていない。
【特許文献1】特開平5−294231号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の調整手段は、取付ボルトを緩めた後に、かなりの重量のあるH型鋼全体をジャッキ等で支えながら上方に持ち上げた状態を維持しつつ、固定する必要があるので、調整作業が容易でなかった。
【0007】
なお、ズレが生じないようにするために、予め、別途の補強材を用いて補強することも考えられるが、溶接等によってH型鋼とその取付板との間に補強材を直接取り付けると、H型鋼の交換作業等が困難になる上に、溶接がサビの要因になるので、採用することができなかった。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の課題を解決するための手段は、次のとおりである。
【0009】
水平支持部材と垂直取付部材とを有するL型部材と、位置調整ボルトと、位置調整ボルトの上端側に位置する接触部材と、位置調整ボルトを固定するロックナットと、位置調整ボルトの上下位置を調整する調整ナットと、位置調整ボルトに対する調整ナットの位置を規制する規制ナットとを備え、
水平支持部材には、位置調整ボルトを通す開孔部が形成され、該開孔部周囲の上面側には位置調整ボルトに組み合わせる支持ナットが固定され、
垂直取付部材には、L型部材を固定するための取付孔が形成され、
位置調整ボルトを、支持ナットに水平支持部材の上面側から組み合わせ、
水平支持部材の裏面側に突出する位置調整ボルトに、ロックナット、規制ナット、調整ナットの順に組み合わせることを特徴とする、案内軌条調整具。
【0010】
ここで、水平支持部材における水平とは、案内軌条の接触面に対して水平であることを示す。
また、垂直取付部材における垂直とは、案内軌条取付板の取付面が地面に対して垂直の場合において、同様に垂直であることを示し、要は、L型部材を取り付けるために壁面等に設置された案内軌条取付板の取付面と平行関係にあることを示す。
【発明の効果】
【0011】
本発明の案内軌条調整具によると、設置後の案内軌条の位置の調整は、調整ナットを動かして、位置調整ボルトの上端側の接触部材の位置を調整するだけで行うことができるので、取付ボルトを緩めた後に、H型鋼全体を支えながら上方に持ち上げた状態を維持して固定する必要がなく、容易に調整作業を行うことができる。
【0012】
また、本発明の案内軌条調整具によると、ズレが生じないようにするために、H型鋼の設置と共に、予め取り付けておくこともできる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の案内軌条調整具の側面図である。
【符号の説明】
【0014】
1 L型部材
11 水平支持部材
11a 開孔部
12 垂直取付部材
12a 取付孔
13 支持ナット
14 取付ボルト
15 取付ナット
2 位置調整ボルト
21 接触部材
22 ロックナット
23 調整ナット
24 規制ナット
3 案内軌条固定板
4 H型鋼
4a 接触面
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の案内軌条調整具は、正方形状の水平支持部材11と長方形状の垂直取付部材12とが一体となって形成されたL型部材1と、位置調整ボルト2と、位置調整ボルト2の上端側に位置するリング状の接触部材21と、位置調整ボルト2を固定するロックナット22と、位置調整ボルト2の上下位置を調整する調整ナット23と、位置調整ボルト2に対する調整ナット23の位置を規制する規制ナット24とを備えている。
【0016】
水平支持部材11には、位置調整ボルト2を通す開孔部11aがほぼ中央に形成され、該開孔部11a周囲の上面側には位置調整ボルト2に組み合わせる支持ナット13が固定されている。
【0017】
垂直取付部材12には、L型部材1を固定するための取付孔12aがほぼ中央に形成されている。
【0018】
水平支持部材11と垂直取付部材12との間には、図示は省略するが、両端部付近に補強板を各々取り付けることもできる。
【0019】
位置調整ボルト2のボルト部分には、接触部材21を取り付けるためのネジ孔が形成されており、該ネジ孔にワッシャを組み合わせてネジ止めすることで、接触部材21が位置調整ボルト2に対して回転自在に取り付けられている。
【0020】
ここで、図中、符号3は案内軌条を固定するための案内軌条固定板を示し、符号3aは案内軌条固定板に設けた開孔部を示している。
また、符号4は案内軌条であるH型鋼を示し、符号4aはH型鋼と接触部材21との接触面を示している。
【0021】
次に、本発明の案内軌条調整具の使用形態について説明する。
【0022】
まず、位置調整ボルト2を、支持ナット13に水平支持部材11の上面側から組み合わせ、水平支持部材11の裏面側に突出する位置調整ボルト2のネジ形成部分に、ロックナット22、規制ナット24、調整ナット23の順に嵌め込むことで組み合わせる。
【0023】
次に、取付ボルト14を取付孔12a及び開孔部3aに通し、反対側から取付ナット15を締め付けることで、L型部材1を案内軌条固定板3に固定する。
【0024】
固定後、規制ナット24と調整ナット23を向かい合わせにきつく締め付ける事により、調整ナット23と位置調整ボルト2は回転を規制される。
その後、調整ナット23を回すことで、位置調整ボルト2の上端側に位置する接触部材21の位置を上昇させる。
【0025】
上昇した接触部材21がH型鋼4の接触面4aに接したら、さらに、調整ナット23を回すことで、H型鋼4を接触面4aを介して押し上げ、高さ位置を調整する。
【0026】
調整後は、ロックナット22を締め付けることで、位置調整ボルト2を固定する。
【0027】
上記の本発明の案内軌条調整具は、設置後の高さ位置の調整に使用する他にも、ズレが生じないようにするために、H型鋼の設置と共に、予め取り付けておくこともできる。
【0028】
このように本発明の案内軌条調整具を予め取り付けておくことで、設置後の高さ位置の調整をほぼ不要にすることもできる。
【出願人】 【識別番号】592196190
【氏名又は名称】野地テック株式会社
【出願日】 平成18年8月22日(2006.8.22)
【代理人】 【識別番号】100080447
【弁理士】
【氏名又は名称】太田 恵一


【公開番号】 特開2008−50771(P2008−50771A)
【公開日】 平成20年3月6日(2008.3.6)
【出願番号】 特願2006−225391(P2006−225391)