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【発明の名称】 フラット・カードまたはローラ・カードのための鋸歯型全鋼製針布を作製するための鋸歯ワイヤ
【発明者】 【氏名】アルミン レダー

【氏名】ペーター ゲーブラー

【要約】 【課題】経済的な生産、摩耗に対する高い耐性、および、円滑な表面を許容するという鋸歯ワイヤを提供する。

【解決手段】フラット・カードまたはローラ・カードのために炭素、ケイ素、マンガンまたはクロムを含有する合金鋼から成る鋸歯型全鋼製針布を作製するための鋸歯ワイヤが提供される。特に、経済的な生産、摩耗に対する高い耐性、および、円滑な表面を許容するという鋸歯ワイヤを提供するために、上記合金鋼は、0.93〜1.10重量%の炭素、0.15〜0.35重量%のケイ素、0.20〜0.45重量%のマンガン、および、1.35〜1.60重量%のクロムを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フラット・カードまたはローラ・カードのために炭素、ケイ素、マンガンおよびクロムを含有する合金鋼から成る鋸歯型全鋼製針布を作製するための鋸歯ワイヤにおいて、
上記合金鋼は、
0.93〜1.10重量%の炭素、
0.15〜0.35重量%のケイ素、
0.20〜0.45重量%のマンガン、および、
1.35〜1.60重量%のクロム、
を含むことを特徴とする、鋸歯ワイヤ。
【請求項2】
前記合金鋼は、
0.93〜1.05重量%の炭素、
0.15〜0.35重量%のケイ素、
0.20〜0.45重量%のマンガン、および、
1.35〜1.60重量%のクロム、
を含むことを特徴とする、請求項1記載の鋸歯ワイヤ。
【請求項3】
前記合金鋼は0.10重量%未満のモリブデンを含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の鋸歯ワイヤ。
【請求項4】
前記合金鋼は0.05重量%未満のアルミニウムを含むことを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の鋸歯ワイヤ。
【請求項5】
前記合金鋼は0.30重量%未満の銅を含むことを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の鋸歯ワイヤ。
【請求項6】
前記合金鋼は、
0.95〜1.10重量%の炭素、
0.15〜0.35重量%のケイ素、
0.20〜0.40重量%のマンガン、および、
1.35〜1.60重量%のクロム、
を含むことを特徴とする、請求項1記載の鋸歯ワイヤ。
【請求項7】
前記合金鋼は0.10重量%未満のモリブデンを含むことを特徴とする、請求項6記載の鋸歯ワイヤ。
【請求項8】
前記合金鋼は0.40重量%未満のニッケルを含むことを特徴とする、請求項6または7に記載の鋸歯ワイヤ。
【請求項9】
リンおよび硫黄の含有量は最小限度に維持されることを特徴とする、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の鋸歯ワイヤ。
【請求項10】
前記合金鋼は焼き戻されていることを特徴とする、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の鋸歯ワイヤ。
【請求項11】
カード用針布のために、鋸歯状外形を備えた少なくとも一本のワイヤ状構造を有する、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の鋸歯ワイヤ。
【請求項12】
当該鋸歯ワイヤはシリンダ針布を作製するために使用されることを特徴とする、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の鋸歯ワイヤ。
【請求項13】
当該鋸歯ワイヤは固定カーディング要素に対して針布を形成するために使用されることを特徴とする、請求項1乃至12のいずれか一項に記載の鋸歯ワイヤ。
【請求項14】
前記固定カーディング要素は、相互に並べて配置された所定長さの複数本の鋸歯ワイヤを有することを特徴とする、請求項1乃至13のいずれか一項に記載の鋸歯ワイヤ。
【請求項15】
当該鋸歯ワイヤはカード回転頂部に対して針布を形成するために使用されることを特徴とする、請求項1乃至14のいずれか一項に記載の鋸歯ワイヤ。
【請求項16】
請求項1乃至15のいずれか一項に記載の鋸歯ワイヤを用いて作製された鋸歯型全鋼製針布を有するローラまたは固定カーディング要素。
【請求項17】
当該ローラはフラット・カードまたはローラ・カードのシリンダであることを特徴とする、請求項1乃至16のいずれか一項に記載のローラ。
【請求項18】
当該ローラはフラット・カードまたはローラ・カードのテーカインであることを特徴とする、請求項1乃至17のいずれか一項に記載のローラ。
【請求項19】
当該ローラはフラット・カードまたはローラ・カードのドッファであることを特徴とする、請求項1乃至18のいずれか一項に記載のローラ。
【請求項20】
当該ローラはフラット・カードのストリッパ・ローラであることを特徴とする、請求項1乃至19のいずれか一項に記載のローラ。
【請求項21】
当該カーディング要素はフラット・カードまたは精選機の固定カーディング要素であることを特徴とする、請求項1乃至20のいずれか一項に記載のカーディング要素。
【請求項22】
当該カーディング要素はフラット・カードのカード回転頂部のフラットであることを特徴とする、請求項1乃至21のいずれか一項に記載のカーディング要素。
【請求項23】
当該ローラはロータ式オープンエンド精紡機の開繊ローラであることを特徴とする、請求項1乃至22のいずれか一項に記載のローラ。
【請求項24】
前記開繊ローラは、所定長さの鋸歯ワイヤを備えた針布要素と対向する固定位置に配置されることを特徴とする、請求項1乃至23のいずれか一項に記載のローラ。
【請求項25】
前記鋸歯ワイヤは、コーミング機械の円形コーム、頂部コーム、固定コーミング要素などの、紡績機械のコーミング・デバイスのための針布内に存在することを特徴とする、請求項1乃至24のいずれか一項に記載のローラ。
【請求項26】
フラット・カード、ローラ・カード、精選機、開繊機などの紡績機械のローラまたはカーディング要素のための鋸歯型全鋼製針布を作製するための鋸歯ワイヤであって、
該鋸歯ワイヤは、長寸の基部領域(基部)と、隣接する歯部領域(薄寸体)とを有し、
上記歯部は、掬い面、背面および2つの側部逃げ面を有すると共に、相次いで配置された2個の歯部の上記背面と上記掬い面との間には歯部間隙が在るように切断により形成されている、
特に請求項1乃至25のいずれか一項に記載の鋸歯ワイヤにおいて、
該鋸歯ワイヤの歯部は、形状化されたワイヤを処理し且つ少なくとも部分的に硬化することにより作製されていることを特徴とする、鋸歯ワイヤ。
【請求項27】
前記歯部は縁部領域において硬化されていることを特徴とする、請求項1乃至26のいずれか一項に記載の鋸歯ワイヤ。
【請求項28】
前記歯部は繊維材料との係合領域において硬化されていることを特徴とする、請求項1乃至27のいずれか一項に記載の鋸歯ワイヤ。
【請求項29】
前記歯部はその表面にて硬化されていることを特徴とする、請求項1乃至28のいずれか一項に記載の鋸歯ワイヤ。
【請求項30】
当該鋸歯ワイヤは全体的に硬化されていることを特徴とする、請求項1乃至29のいずれか一項に記載の鋸歯ワイヤ。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、フラット・カードまたはローラ・カードのために炭素、ケイ素、マンガンまたはクロムを含有する合金鋼から成る鋸歯型全鋼製針布を作製するための鋸歯ワイヤに関する。
【背景技術】
【0002】
公知のカード用針布(DE 2 222 918 A1)は、
0.3〜2.0重量%の炭素、
0.05〜2.5重量%のケイ素、
0.05〜2.0重量%のマンガン、および、
0.01〜2.0重量%のバナジウム、
を含有する合金から成る。
【0003】
その合金は、バナジウムが必須成分であるというバナジウム鋼である。バナジウムは、転移温度を、故に硬度および焼鈍し温度を更に高温へとシフトすると共に、過熱に対する感受性を抑制する。上記バナジウムは、0.01〜3.5重量%のタングステンにより置き換えられ得る。タングステンは、高レベルの高温硬度への上昇を与える。斯かる理由の故に、バナジウム鋼およびタングステン鋼は高温加工用具鋼として使用され、各用具は、処理されつつある高温金属による加熱に関わらずに自身の寸法精度を保持する。バナジウムもしくはタングステン含有量を有する合金は更に大きな硬度をもたらすが、これは材料コストの相当の増大、および、加工性の低下の負担を伴う。上記合金はまた、0.05〜4.5重量%のクロムも含有し得る。0.05〜4.5重量%というクロムの限界値は広範囲であると共に独断的である、と言うのも、示された効果は上記範囲の全体に対しては発揮されないからである。但し、示された目的に対して好適であると述べられた合金は、0.5〜0.6重量%の炭素、0.5〜0.8重量%のマンガン、1.2〜1.6重量%のケイ素、および、0.5〜0.8重量%のクロムから成る。故に、これらの公知の合金は必然的に、バナジウムまたはタングステンを含有する。硬度に対する炭素含有量の影響を低減するために、少量の炭素は好適であると述べられている。而して、カード用針布に対する高い硬度値を達成するために、マンガンおよびケイ素の比較的に高い含有量が好適であると明記されている。好適な合金は0.5〜0.8重量%のクロムを含有し、すなわち、このクロム含有量は、上限値および下限値の両方に関して上記独断的範囲から相当程度、異なっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
故に、本発明の基礎となる課題は、冒頭に記述された種類の鋸歯ワイヤであって、言及された不都合を回避し、特に、経済的な生産、摩耗に対する高い耐性、および、円滑な表面を許容するという鋸歯ワイヤを提供するに在る。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この課題は、請求項1の特徴部分の特徴により解決される。
すなわち1番目の発明によれば、フラット・カードまたはローラ・カードのために炭素、ケイ素、マンガンおよびクロムを含有する合金鋼から成る鋸歯型全鋼製針布を作製するための鋸歯ワイヤにおいて、上記合金鋼は、0.93〜1.10重量%の炭素、0.15〜0.35重量%のケイ素、0.20〜0.45重量%のマンガン、および、1.35〜1.60重量%のクロム、を含むことを特徴とする、鋸歯ワイヤが提供される。
【0006】
本発明に係る上記鋸歯ワイヤの製造においては、上記合金成分の結果として、極めて滑らかな(clean)表面と同時に比較的に高い材料強度が確立される。紡績室での実際の試験において、本発明に係る上記鋸歯ワイヤから作製された針布の摩耗挙動によれば、製造の間に得られる利点が確認される。公知の鋸歯ワイヤと対照的に、バナジウムおよびタングステンを含まない合金は好適であることが見出された。更に、本発明に係る炭素、ケイ素、マンガンおよびクロムの含有量の組み合わせは、冷間圧延による生産に関し、且つ、材料特性、すなわち、耐摩耗性、ならびに、繊維処理に対して必須である円滑表面に関し、相当に良好な結果に帰着した。これに加え、材料に対するコストは相当に低減される。使用された上記合金は、収縮孔、気泡、偏析などの欠陥のない鋼鉄であって、微視的に細かい非金属の異物が殆どなく、高温および低温での良好な成形性および/または良好な加工特性を有し、且つ、高度の硬度を確実にするという鋼鉄に帰着する。焼き戻しの後における表面硬度は、たとえば56または66HRCである。摩耗に対する高い耐性の更なる利点は、針布の再研削の時的間隔が相当に長くなることである。
【0007】
請求項2乃至請求項30は、本発明の好適な発展例を包含する。
2番目の発明によれば、1番目の発明において、前記合金鋼は、0.93〜1.05重量%の炭素、0.15〜0.35重量%のケイ素、0.20〜0.45重量%のマンガン、および、1.35〜1.60重量%のクロム、を含む。
3番目の発明によれば、1番目または2番目の発明において、前記合金鋼は0.10重量%未満のモリブデンを含む。
4番目の発明によれば、1番目から3番目のいずれかの発明において、前記合金鋼は0.05重量%未満のアルミニウムを含む。
5番目の発明によれば、1番目から4番目のいずれかの発明において、前記合金鋼は0.30重量%未満の銅を含む。
6番目の発明によれば、1番目から5番目のいずれかの発明において、前記合金鋼は、0.95〜1.10重量%の炭素、0.15〜0.35重量%のケイ素、0.20〜0.40重量%のマンガン、および、1.35〜1.60重量%のクロム、を含む。
7番目の発明によれば、1番目から6番目のいずれかの発明において、前記合金鋼は0.10重量%未満のモリブデンを含む。
8番目の発明によれば、1番目から7番目のいずれかの発明において、前記合金鋼は0.40重量%未満のニッケルを含む。
9番目の発明によれば、1番目から8番目のいずれかの発明において、リンおよび硫黄の含有量は最小限度に維持される。
10番目の発明によれば、1番目から9番目のいずれかの発明において、前記合金鋼は焼き戻されている。
11番目の発明によれば、1番目から10番目のいずれかの発明において、カード用針布のために、鋸歯状外形を備えた少なくとも一本のワイヤ状構造を有する。
12番目の発明によれば、1番目から11番目のいずれかの発明において、当該鋸歯ワイヤはシリンダ針布を作製するために使用される。
13番目の発明によれば、1番目から12番目のいずれかの発明において、当該鋸歯ワイヤは固定カーディング要素に対して針布を形成するために使用される。
14番目の発明によれば、1番目から13番目のいずれかの発明において、前記固定カーディング要素は、相互に並べて配置された所定長さの複数本の鋸歯ワイヤを有する。
15番目の発明によれば、1番目から14番目のいずれかの発明において、当該鋸歯ワイヤはカード回転頂部に対して針布を形成するために使用される。
16番目の発明によれば、1番目から15番目のいずれかの発明の鋸歯ワイヤを用いて作製された鋸歯型全鋼製針布を有するローラまたは固定カーディング要素が提供される。
17番目の発明によれば、1番目から16番目のいずれかの発明において、当該ローラはフラット・カードまたはローラ・カードのシリンダである。
18番目の発明によれば、1番目から17番目のいずれかの発明において、当該ローラはフラット・カードまたはローラ・カードのテーカインである。
19番目の発明によれば、1番目から18番目のいずれかの発明において、当該ローラはフラット・カードまたはローラ・カードのドッファである。
20番目の発明によれば、1番目から19番目のいずれかの発明において、当該ローラはフラット・カードのストリッパ・ローラである。
21番目の発明によれば、1番目から20番目のいずれかの発明において、当該カーディング要素はフラット・カードまたは精選機の固定カーディング要素である。
22番目の発明によれば、1番目から21番目のいずれかの発明において、当該カーディング要素はフラット・カードのカード回転頂部のフラットである。
23番目の発明によれば、1番目から22番目のいずれかの発明において、当該ローラはロータ式オープンエンド精紡機の開繊ローラである。
24番目の発明によれば、1番目から23番目のいずれかの発明において、前記開繊ローラは、所定長さの鋸歯ワイヤを備えた針布要素と対向する固定位置に配置される。
25番目の発明によれば、1番目から24番目のいずれかの発明において、前記鋸歯ワイヤは、コーミング機械の円形コーム、頂部コーム、固定コーミング要素などの、紡績機械のコーミング・デバイスのための針布内に存在する。
26番目の発明によれば、フラット・カード、ローラ・カード、精選機、開繊機などの紡績機械のローラまたはカーディング要素のための鋸歯型全鋼製針布を作製するための鋸歯ワイヤであって、該鋸歯ワイヤは、長寸の基部領域(基部)と、隣接する歯部領域(薄寸体)とを有し、上記歯部は、掬い面、背面および2つの側部逃げ面を有すると共に、相次いで配置された2個の歯部の上記背面と上記掬い面との間には歯部間隙が在るように切断により形成されている、特に1番目から25番目のいずれかの鋸歯ワイヤにおいて、該鋸歯ワイヤの歯部は、形状化された(profiled)ワイヤを処理し且つ少なくとも部分的に硬化することにより作製されていることを特徴とする、鋸歯ワイヤが提供される。
27番目の発明によれば、1番目から26番目のいずれかの発明において、前記歯部は縁部領域において硬化されている。
28番目の発明によれば、1番目から27番目のいずれかの発明において、前記歯部は繊維材料との係合領域において硬化されている。
29番目の発明によれば、1番目から28番目のいずれかの発明において、前記歯部はその表面にて硬化されている。
30番目の発明によれば、1番目から29番目のいずれかの発明において、当該鋸歯ワイヤは全体的に硬化されている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明は、図面中に示された好適実施例を参照して以下に相当に詳細に説明される。
図1は、送給ローラ1、送給テーブル2、テーカイン3a、3b、3c、シリンダ4、ドッファ5、ストリッパ・ローラ6、ニップ・ローラ7、8、ウェブ案内要素9、ウェブ用ファネル10、吐出ローラ11、12、カード頂部案内ローラ13a、13bとフラット14とを備えたカード回転頂部13、ケンス15、および、ケンス用巻取器16を有するTruetzschlerTC 03フラット・カードなどのフラット・カードを示している。各ローラの回転方向は、湾曲矢印により示される。参照符号Mは、シリンダ4の中心点(軸心)を表している。参照番号4aは本発明に係る針布を表し、且つ、参照番号4bはシリンダ4の回転方向を表している。参照符号Bはカーディング位置におけるカード回転頂部13の回転方向を表し、且つ、参照符号Cはフラット14の戻り搬送方向を表している。テーカイン3cと後側カード頂部案内ローラ13aとの間には、たとえば固定カーディング要素17'などの固定カバー要素もしくは作動要素が配置され、且つ、前側カード頂部案内ローラ13bとドッファ5との間には、たとえば固定カーディング要素17"などの固定カバー要素もしくは作動要素が配置される。矢印Aは動作方向を表す。各ローラの内側に示された湾曲矢印は、各ローラの回転方向を表している。固定カーディング要素17'および17"は、本発明に係る鋸歯ワイヤにより針布形成される。
【0009】
図2に依れば、シリンダ4は本発明に係る無端の鋸歯ワイヤにより螺旋状に巻回され、鋸歯型全鋼製針布4を形成している。
【0010】
図3に依れば、上記フラット・カードの各側にて(不図示の)機械フレームの側方には、略々半円形で堅固な側部パネル18が取付けられ、該パネルは、周縁領域において外側部上に同心的に一体的に形成された湾曲形状の堅固な軸受要素19を有している。軸受要素19は、支持表面としての凸状の外側面19aと、下側面19bとを有する。固定カーディング要素17'は、その2つの端部にて、上記軸受要素の凸状の外側面19a上に着座する軸受面を有する。カーディング要素17'の下面には、カード用針布20a'、20b'を有するカーディング用セグメント20a、20bが取付けられる。参照番号21は、針布20a'、20b'の先端の円軌道を表している。シリンダ4は、その円周部の回りに、たとえば鋸歯針布などのシリンダ針布4aを有する。参照番号22は、シリンダ針布4aの先端の円軌道を表している。先端の円軌道21と先端の円軌道22との間の間隔は参照符号cで表されていて、たとえば0.20mmである。凸状の外側面19aと先端の円軌道22との間の間隔は、参照符号dにより表される。凸状の外側面19aの半径は参照符号r1により表され、且つ、先端の円軌道22の半径は参照符号r2により表される。半径r1およびr2は、シリンダ4の中心点Mにて交差する(図1を参照)。図3に係るカーディング要素17'は、支持体17bおよび2つのカーディング用セグメント20a、20bから成り、該カーディング用セグメントはシリンダ4の回転方向(矢印4b)において相次いで配置され、カーディング用セグメント20a、20bの針布(20a'、20b')およびシリンダ4の針布4aは相互に対向して位置している。カーディング用セグメント20a、20bの針布20a'、20b'とシリンダ針布4aとの間の間隔cは、カーディング操作およびカーディング結果に対して相当に重要である。
【0011】
カーディング用針布20a'および20b'は所定長の鋸歯ワイヤ20b1から成り、該ワイヤは図4aの方向Dから見て、図4bに従い、相互に並べて且つカーディング用セグメント20bの幅の全体に亙り相互に平行に配置される。所定長さの鋸歯ワイヤ20b1は、該ワイヤの長手軸心(矢印E)を以て、シリンダ4の回転方向4bと整列される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明に係る鋸歯ワイヤを有するローラおよびカーディング用固定セグメントを備えるフラット・カードの概略的側面図である。
【図2】本発明に係る鋸歯ワイヤから作成された鋸歯型全鋼製針布を備えるフラット・カードのシリンダの斜視図である。
【図3】カーディング用の静止セグメントすなわち側部パネルの一部を示す図であり、該カーディング用セグメント針布とシリンダ針布との間には間隔が在る。
【図4】(a)図3に係るカーディング用固定セグメントからの所定長の鋸歯ワイヤの拡大図である。(b)上記カーディング用固定セグメントの針布の斜視図である。
【符号の説明】
【0013】
1、 送給ローラ
3c テーカイン
4 シリンダ、鋸歯型全鋼製針布
4a シリンダ針布
5 ドッファ
6、 ローラ
7、8、 ローラ
13 カード回転頂部
13a 後側カード頂部案内ローラ
13b 前側カード頂部案内ローラ
14 フラット
16 ケンス用巻取器
17 固定カーディング要素
17b 支持体
18 側部パネル
19 軸受要素
19a 外側面
19b 下側面
20a カーディング用針布、カーディング用セグメント
20b1 鋸歯ワイヤ
【出願人】 【識別番号】590002323
【氏名又は名称】ツリュツラー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディトゲゼルシャフト
【出願日】 平成20年6月3日(2008.6.3)
【代理人】 【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤

【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一

【識別番号】100102819
【弁理士】
【氏名又は名称】島田 哲郎

【識別番号】100112357
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 繁樹

【識別番号】100140028
【弁理士】
【氏名又は名称】水本 義光

【識別番号】100147599
【弁理士】
【氏名又は名称】丹羽 匡孝


【公開番号】 特開2008−303526(P2008−303526A)
【公開日】 平成20年12月18日(2008.12.18)
【出願番号】 特願2008−145691(P2008−145691)