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【発明の名称】 コーミングマシンのコームのためのコーミング手段
【発明者】 【氏名】ウエルナー・ストラッサー

【要約】 【課題】歯付布の正確さを増すこと及びその摩耗挙動を改善する。

【構成】コーミングマシンのコームのための歯付布並びにそれを製造する方法が記載されている。歯付布は複数の隣接して配置された歯を含み、それらは作業方向に横断して配向された少なくとも一つの歯列を形成する。布の歯は中実体から形成され、歯棒を形成するように一体片で作られる。加えて、かかる歯付布を持つコーミングマシンのためのトップコーム及びサーキュラコームがまた記載されている。歯付布はここでは一つまたはそれ以上の歯列を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コーミングマシンのコーム(4;5)のための歯付布(14;15)であって、それが複数の隣接して配置された歯(19)を含み、それらの歯が歯(19)の作業方向(C;F)に横断して配向された少なくとも一つの歯列(20)を形成するものにおいて、その歯(19)を持つ歯列(20)が一体片で作られた歯棒(21;28)として設計されていることを特徴とする歯付布。
【請求項2】
一体片の歯棒(21)が正確に一つの歯列(20)を含むことを特徴とする請求項1に記載の歯付布。
【請求項3】
一体片の歯棒(28)が歯(19)の作業方向(C)に前後して配置された複数の歯列(20)を含むことを特徴とする請求項1に記載の歯付布。
【請求項4】
二つの歯列(20)間に作業方向(C)に横断して延びる溝(29)が二つの歯(19)間に作業方向(C)に延びる溝(24)の深さ(H)とは異なる深さ(L)を持つことを特徴とする請求項3に記載の歯付布。
【請求項5】
一体片の歯棒(28)が円筒状ジャケットから外に出た部分の形を持ち、歯列(20)が円筒状ジャケット上に円周方向に前後して配置されていることを特徴とする請求項3または4に記載の歯付布。
【請求項6】
歯棒(21;28)が固定手段(23)を含むことを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の歯付布。
【請求項7】
歯棒(21;28)が硬化されたまたは焼戻しされた鋼からなることを特徴とする請求項1から6のいずれか一つに記載の歯付布。
【請求項8】
歯付布(14;15)の歯(19)が被覆を含むことを特徴とする請求項1から7のいずれか一つに記載の歯付布。
【請求項9】
二つの歯(19)間に作業方向(C;F)に延びる溝(24)が作業方向(C;F)に横断して歯(19)のピッチ距離(J)の少なくとも2倍から5倍の大きさの深さ(H)を持つことを特徴とする請求項1から8のいずれか一つに記載の歯付布。
【請求項10】
互いに隣接して配置された複数の歯を持ち、それらの歯が歯の作業方向に横断して配向された少なくとも一つの歯列を形成するコーミングマシンのコームのための歯付布を製造する方法において、歯列の歯が中実体から作られることを特徴とする方法。
【請求項11】
歯棒のための半製品として引抜形材が使用され、その上に歯付布の歯が続いて形成されることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
歯の作業方向に横断して見たとき−歯列の歯の外部形状が中実体から形成されることを特徴とする請求項10または11に記載の方法。
【請求項13】
歯の作業方向に横断して見たとき−歯の外部形状が少なくとも部分的に歯棒の引抜形材により形成されることを特徴とする請求項10または11に記載の方法。
【請求項14】
歯列の歯が歯棒の作業方向に延びる溝の形状付与により形成されることを特徴とする請求項10から13のいずれか一つに記載の方法。
【請求項15】
歯が少なくとも部分的に研削により形状付与されることを特徴とする請求項10から14のいずれか一つに記載の方法。
【請求項16】
歯が少なくとも部分的に腐食により形状付与されることを特徴とする請求項10から15のいずれか一つに記載の方法。
【請求項17】
請求項5に記載の歯付布を製造する方法において、複数の歯の列が中空円筒のその中間軸に平行な円周上に形状付与されること、及び中空円筒が引き続いて複数の部分に分割されることを特徴とする方法。
【請求項18】
歯付布(15)を持つコーミングマシンのためのトップコーム(5)であって、それが複数の隣接して配置された歯(19)を含み、歯(19)が作業方向(F)に横断して配向された少なくとも一つの歯列(20)を形成するものにおいて、その歯(19)を持つ歯列(20)が一体片で作られた歯棒(21)として設計されていること、及び歯列(20)の寸法(K)が−歯(19)の作業方向(F)に横断して見たとき−トップコーム(5)の作業幅(G)にほぼ相当することを特徴とするトップコーム。
【請求項19】
歯付布(15)を含むコーミングマシンのためのトップコーム(5)であって、それが多数の隣接して配置された歯(19)を含み、歯(19)が作業方向(F)に横断して配向された少なくとも一つの歯列(20)を形成するものにおいて、歯列(20)の多数の隣接して配置された歯(19)が一体片で作られた歯棒(21)として設計され、歯棒(21)の寸法(K)が−歯(19)の作業方向(F)に横断して見たとき−トップコーム(5)の作業幅(G)未満であること、及び多数の歯棒(21)がトップコーム(5)の作業幅(G)に渡って配置されていることを特徴とするトップコーム。
【請求項20】
トップコーム(5)がベース本体(18)を含み、それに少なくとも一つの歯棒(21)が固定手段(23)により取付けられていることを特徴とする請求項18または19に記載のトップコーム。
【請求項21】
ベース本体(18)がダイキャスト部品または射出成形部品の形で少なくとも一つの歯棒(21)にダイキャストされることを特徴とする請求項20に記載のトップコーム。
【請求項22】
ベース本体(18)がオートクレーブ中で硬化された繊維強化材料からなることを特徴とする請求項20に記載のトップコーム。
【請求項23】
歯付布(14)を持つコーミングマシンのためのサーキュラコーム(4)であって、それが複数の隣接して配置された歯(19)を含み、歯(19)が作業方向(C)に横断して配向された歯(19)の列を形成し、多数の歯の列(20)がサーキュラコーム(4)の円周方向に前後して配置されているものにおいて、その歯(19)を持つ少なくとも一つの歯列(20)が一体片で作られた歯棒(21;28)として設計されていること、及び歯列(20)の寸法(K)が−歯(19)の作業方向(C)に横断して見たとき−サーキュラコーム(4)の作業幅(G)にほぼ相当することを特徴とするサーキュラコーム。
【請求項24】
歯付布(14)を含むコーミングマシンのためのサーキュラコーム(4)であって、それが複数の隣接して配置された歯(19)を持ち、歯(19)が作業方向(C)に横断して配向された歯の列(20)を形成し、多数の歯の列(20)がサーキュラコーム(4)の円周方向に前後して配置されているものにおいて、歯列(20)の多数の隣接して配置された歯(19)が一体片で作られた歯棒(21;28)として設計され、歯棒(21;28)の寸法(K)が−歯(19)の作業方向(C)に横断して見たとき−サーキュラコーム(4)の作業幅(G)未満であること、及び多数の歯棒(21;28)がサーキュラコーム(4)の作業幅(G)に渡って互いに隣接して配置されていることを特徴とするサーキュラコーム。
【請求項25】
サーキュラコーム(4)がベース本体(26)を含み、それに少なくとも一つの歯棒(21;28)が固定手段(23)により取付けられていることを特徴とする請求項23または24に記載のサーキュラコーム。
【請求項26】
ベース本体(26)がダイキャストまたは射出成形部品の形で少なくとも一つの歯棒(21;28)にダイキャストされることを特徴とする請求項25に記載のサーキュラコーム。
【請求項27】
ベース本体(26)がオートクレーブ中で硬化された繊維強化材料からなることを特徴とする請求項25に記載のサーキュラコーム。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、コーミングマシンのコームのための歯付布であって、作業方向に横断して配向された少なくとも一つの歯列を形成する複数の隣接して配置された歯を含むものに関し、更にそれを製造するための方法に関する。
【0002】
更に、本発明はかかる歯付布を持つトップコーム及びサーキュラコームに関する。
【0003】
本発明の目的のためには用語“互いに隣接して”は互いに対する歯及び歯列の位置を説明するために使用される。この用語は常に、歯の作業方向に関連し、見る人がコームの作業方向の布に沿って見ているかのように解釈されるべきである。
【背景技術】
【0004】
市場で見出される複数のコーミングマシンでの従来の使用のために、トップコームはベース本体と歯列を含むことが知られている。歯列は個々の歯からなり、これらの個々の歯はトップコームの製造時に個々に打抜かれかつベース本体中に挿入される。トップコームのベース本体は作業方向に横断して延びる溝を含み、その溝中に個々の歯は互いに隣接して挿入される。歯はコーキング法により溝中に固定される。
【0005】
更に、サーキュラコームが知られており、そこでは歯付布はワイヤ歯付布の短い部分からなる。ワイヤ歯付布はサーキュラコームの曲線に従って曲げられ、次いで短い部分に分裂される。幾つかの歯を含む部分は互いに隣接してサーキュラコームの作業幅に渡って層状とされ、サーキュラコームのベース本体に接着される。
【0006】
既知の実施態様は、歯列の隣接して位置する歯が個々の部品からなり、従ってそれらの位置と配向に大きな公差を持ち、従って歯付布の正確さは特に高くないという不利を持つ。
【0007】
加えて、歯はそれらの先端の領域内で硬化されるのみであるので、かかるコームの摩耗挙動は不規則である。トップコームの製造では歯は個々にワイヤから打抜かれ、サーキュラコームの製造ではワイヤ布は曲線に従って曲げられなければならないので、歯ベースの領域内では材料は成形可能でなければならない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は歯付布の正確さを増すこと及びその摩耗挙動を改善することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的は、本発明によれば、歯付布が一体片の歯棒の形でその歯を持つように設計されることで達成される。方法ではこの目的は歯付布の歯が中実体から作られることで達成される。
【0010】
歯付布の複数の隣接して配置された歯の一体片での形成は、歯の外形の幾何学に関して及び歯の互いに対する位置に関しての歯の正確さが顕著に向上されるという利点を持つ。特に有利な摩耗挙動は歯がそれらの全高さに渡って、特にすぐ下の歯ベースの領域までかつ歯ベース間の領域で均一に硬化されることで達成されることができる。歯付布の半製品は歯が形成される前に硬化または焼戻しされることができる。硬化時に必然的に発生する変形は続いての歯を形状付与する工程で再度除去される。中実体からの歯の形状付与は有利にはフライス削り、研削または腐食により、例えばワイヤ腐食により実行されることができる。また、上記の方法の組合せを使用すること、例えば外部形状が−歯の作業方向に横断して見たとき−研削により形成され、一方歯隙間を形成する二つの歯間で作業方向に延びる溝が腐食により形成されることが有利でありうる。もし必要なら、歯付布は歯が形成された後の更なる工程段階でバリを取られることができる。バリ取りは有利には電解または化学手段のいずれかによって行うことができる。
【0011】
本発明の一実施態様では、歯棒のための半製品として引抜形材を使用することが有利であり、この引抜形材の上に歯付布の歯が続いて形状付与される。続いての歯の作業方向に横断して見たとき−その外部形状は完成した歯棒にあらかじめ適応されることができ、従って歯が例えば研削により形状付与されるとき、不必要な量の廃棄材料が除去される必要がない。引抜形材の一致した正確さにより、歯棒の引抜形材が−歯の作業方向に横断して見たとき−歯の外部形状を既に部分的に形成すること、及び歯の外部形状が−作業方向に横断して見たとき−続いて部分的にのみ研削されていることは有利でありうる。二つの歯間の空間を実際に形成する歯の作業方向に延びる溝は次いで引抜形材の中実体から形状付与される。
【0012】
本発明の更なる実施態様では、サーキュラコームのための歯付布のためには、中間軸に平行に配向されている、複数の歯列が中空円筒の周囲から外に形状付与されること、及び中空円筒が続いて複数の部分に分裂されることが有利でありうる。ここでは中空円筒はサーキュラコームと同じ半径を持ち、従って中空円筒の周囲から分離された部分はサーキュラコームのベース本体に付与されることができる。サーキュラ中空円筒としての歯付布の製造は、回転対称部品が研削機上で容易に製造されることができるので、特に歯の研削による形状付与に有利である。多種の歯付布を持つ中空円筒が製造されることができ、それらは種々の寸法の歯を含む。中空円筒は次いで必要な長さの部分に分割され、従って希望の数の歯列が部分形状付与された歯棒上に与えられる。それぞれが種々の寸法の歯を持つ多数の部分形状付与された歯棒がサーキュラコームの必要なコーミング効果を達成するために、サーキュラコームのベース本体上に配置されることができる。
【0013】
コーミングマシンの作業幅に依存して、全作業幅に渡って延びる一つの歯棒の代わりに、トップコームまたはサーキュラコームの作業幅に渡って互いに隣接して配置された多数の歯棒を持つことが有利でありうる。この場合、歯の作業方向に横断して延びる全歯列は一体片から作られないが、これにもかかわらず各歯棒はなお複数の隣接して配置された歯を含む。従って、正確さは、歯列の隣接歯が互いに結合されるように配置された個々の部品により形成される既知の実施態様の場合よりもなお顕著に高い。
【0014】
本発明の更なる実施態様では、歯棒が固定手段を含むことが有利でありうる。固定するための手段はここでは任意であり、例えばコーミングマシンのベース本体または別の部分とコーキング、射出成形またはボルト締めを可能とするペグ、溝または穴でありうる。歯棒の表面のある領域はまた、歯付布を接着する役目をする固定手段として理解されるべきである。本発明は特にトップコームが今まで常に必要としたベース本体が省かれることができるような方式で設計されることを可能とする。そのときトップコームは一体片で作られた歯棒のみからなり、そこでは歯は形状付与されかつそれらの固定手段により直接コーミングマシンのトップコームキャリヤー上に取付けられることができる。
【0015】
本発明の更なる実施態様では、歯付布の歯が被覆を含むことは有利でありうる。この被覆は例えばニッケル被覆であることができ、そこではダイヤモンドのような硬い材料粒子が任意に埋め込まれることができる。プラズマまたはPVD被覆もまた、有利でありうる。
【0016】
図面の簡略説明
本発明のこれらの及び更なる目的、特徴及び利点は添付図面に関してなされるときそれらの以下の詳細な説明からより容易に明らかとなるであろう。図面において:
図1はコーミングマシンの概略的かつ部分的にのみ示した断面を示し、
図2は図1に示されたトップコームの拡大図を示し、
図3は図2の矢印IIIの方向のトップコームの図を示し、
図4は図1に示されたサーキュラコームの拡大図を示し、
図5は図4の交差表面V−Vに沿った図4の歯付布の図を示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図1に部分的に示されたコーミングマシンは本質的な構成部品としてコーミングニッパー1、二つのブレークローラー対2及び3、サーキュラコーム4及びトップコーム5を含む。コーミングニッパー1は二つの可動ニップ要素6及び7を含み、それに繊維材料8が供給方向Aに駆動供給ローラー9により供給される。コーミングマシンの目的は繊維材料8の品質を、くず粒子及び短繊維の百分率がコーミング工程により減らされることで、改善することである。ブレークローラー対2及び3はそれぞれ可逆駆動可能な下部ローラーとそれに対して柔軟に押圧された上部ローラーからなる。ブレークローラー対2,3はコームされた繊維材料10を矢印Bの方向に更なる既知の加工段階に案内する。サーキュラコーム4はサーキュラコーム軸12を介して作業方向Cに回転されることができるサーキュラコームキャリヤー11に固定される。サーキュラコーム4はコームされる繊維材料8に対面するその側に歯付布14を含む。トップコーム5はトップコームキャリヤー13に調整可能な方式で取付けられ、また参照番号15で示された歯付布を含む。トップコーム5を固定するための手段16は繊維材料8に横断してトップコーム5の調整を可能とし、従ってトップコーム5の浸入深さは可変である。固定のための手段16は有利にはトップコーム5のスロット付穴中に置かれるボルトにより実現されることができよう。
【0018】
コーミングニッパー1、供給ローラー9及びトップコームキャリヤー13は二重矢印D−Eの方向に可動な図1に破線により示されているキャリヤー17に適用される。バックブレークローラー2とコーミングニッパー1及びトップコーム5の間の距離はキャリヤー17の交互移動に起因して変わる。
【0019】
図1に示された工程段階では、キャリヤー17はブレークローラー対2に最も接近した位置に設けられている。トップコーム5は繊維材料8中に侵入しており、コーミングニッパー1はなお開いている。キャリヤー17はブレークローラー対2から離れるように矢印方向Dに動く。従って、トップコーム5は繊維材料8を作業方向Fにコームする。ブレークローラー対2及び3は回転し、コームされた繊維材料10を引取方向Bに輸送する。繊維材料8はトップコーム5とブレークローラー対2の間で断裂する。繊維材料8の自由端はトップコーム5からサーキュラコームキャリヤー11の方向に落下する。繊維材料8の自由端の位置は図1に破線及び参照番号8′により示される。キャリヤー17のこの移動時に、コーミングニッパー1は閉じ、繊維材料8はニップ要素6と7の間にニップされる。サーキュラコームキャリヤー11の作業方向Cの回転運動はコーミングニッパー1が全体的に閉じられるや否やサーキュラコーム4の最初の領域がコーミングニッパー1から突出する繊維材料8の自由端8′に到達するような方式で決定される。作業方向Cに回転するサーキュラコーム4はコーミングニッパー1から突出する繊維材料8をコームする。キャリヤー17は矢印方向Dに移動し続ける。
【0020】
繊維材料8が断裂した後、ブレークローラー対2及び3はそれらの運動方向を逆転しており、コームされた繊維材料10を引取方向Bに対して反対方向に戻すように輸送する。サーキュラコーム4の端部が繊維材料8の自由端8′を通り抜けたとき、キャリヤー17の移動方向は逆転され、キャリヤー17は再度ブレークローラー対2に向けて矢印方向Eに移動する。コーミングニッパー1はここで開き、供給ローラー9の回転により繊維材料8は供給方向Aに前向きに供給される。繊維材料8のコーミングニッパー1から垂れ下がる自由端8′は引取方向Bに対して反対方向に戻されている繊維材料10と一緒に結合する。ブレークローラー対2,3の運動方向は再度逆転され、従って繊維材料10は繊維材料8の自由端8′と一緒に引取方向Bに輸送され、繊維材料8の先に自由となった端部はブレークローラー対2の下部ローラーと上部ローラーの間にニップされる。キャリヤー17は再度、図1に示された位置に到達し、トップコーム5はコーミングサイクルが再度始まるように再度繊維材料8中に侵入する。
【0021】
図2及び3には本発明による歯付布15を含むトップコーム5が示されている。トップコーム5はベース本体18を含み、それに歯付布15が取付けられる。歯付布15は互いに隣接して配置された複数の歯19を含み、それらが歯列20を形成する。歯列20は歯19の作業方向Fに横断して配向されている。歯19を含む歯付布15は一体片歯棒として設計されている。製造において歯19はここでは中実体から例えば研削または腐食により形成される。
【0022】
歯棒21はベース本体18に固定されるための手段23として異形ペグ22を含む。ベース本体18は有利には直接歯棒21にダイキャストされ、かつ有利には炭素繊維強化プラスチックから作られることができる。これに代えて、固定手段23としてのペグ22はまた、軽金属ベース本体18の溝中にスライドされかつコーキングされて設けられることができる。更なる代替例では固定手段23がまた、破線により示されたT−溝22′として設計されることができる。T−溝22′は特にベース本体18が減圧が普及しているオートクレーブ中で硬化される繊維強化材料に関するベース本体18のために有利である。かかる強化材料は繊維マット、特に炭素繊維から作られ、かつ層状とされかつ樹脂中に浸漬される。ベース本体18は続いて歯棒21と一緒に形内に置かれ、普及している減圧と熱の下にオートクレーブ中で硬化される。繊維強化材料、特に炭素繊維を含む粒状材料がベース本体18のために有利である。というのもそれらは重量が比較的軽いけれども高度の安定性を持ち、従って交互運動のために発生する力を減らすことができるからである。
【0023】
引抜形材は歯棒21のための半製品として有利に使用される。引抜形材は予め硬化されかつ焼戻しされることができ、歯19は続いて中実体から形成される。歯19の外形が−歯19の作業方向Fに横断して見たとき−有利にはまず形成され、次いで作業方向Fに延びる溝24が形成される。溝24は図3に見られることができ、実際には歯列20の二つの歯19の間に中間空間を形成する。図3には、例として種々の形式の溝24及び歯19がトップコーム5の上に示されている。実際には、もちろん、トップコーム5の全作業幅Gに渡って同じ形状の歯19が使用されるであろう。
【0024】
歯付布15の高いコーミング効果を達成するために、溝24が二つの歯19間のピッチ幅Jの少なくとも2倍または3倍、特に5倍から10倍を越える大きさの深さHを持つとき有利である。
【0025】
歯付布15の単純化された製造の理由のため、全作業幅Gに渡って歯列20の寸法Kを持って延びる歯棒21が使用されるのみならず、例えばトップコーム5の全作業幅Gを覆うために−図3に見られるように−三つの歯棒21が一つのベース本体18に隣接して適用されることもまた有利でありうる。例えば300mmの作業幅Gはそれぞれ100mmの寸法Kを持つ三つの歯棒21で覆われることができよう。種々のトップコーム5の場合に異なる作業幅Gは使用された歯棒21の数の変動のため非常に容易に製造されることができる。
【0026】
図示されていない実施態様では、トップコーム5の固定手段16を直接歯棒21に適用することが有利でありうる。ここではベース本体18は省かれることができる。歯棒21は、それが固定手段16のスロット25を含み、従って直接トップコームキャリヤー13と連結されることができるような方式で設計されることができる。この形式の設計は特に歯列20の寸法Kがトップコーム5の作業幅Gに略相当するとき、及びトップコーム5が単一の歯棒21により形成されるとき有利である。
【0027】
サーキュラコーム4が図4に示されており、それはベース本体26とそれに適用された多数の歯付布14からなる。サーキュラコーム4の作業方向Cの回転時にまず接触する歯付布14は歯棒21として設計され、それは単一歯列20を含み、その歯19の領域は互いに隣接して配置されている。それに続く歯付布14は一体片歯付棒28からなり、それは作業方向Cに前後に配置された幾つかの歯列20を含む。幾つかの歯列20を持つ歯棒28は有利には、半径がサーキュラコーム4の半径に適応されている円筒状ジャケットから外に出た部分の形を持つ。部分形状付与された歯棒28は有利には完全な中空円筒として作られ、その周囲に歯19が形状付与され、その円筒が次いで多数の部分に分割される。
【0028】
サーキュラコーム4の場合、歯棒21及び28はまた、ベース本体26に固定手段23により取付けられる。ベース本体26は有利にはダイキャスト部品としてまたは射出成形部品として歯棒21及び28にダイキャストされることができる。歯棒21及び28をベース本体に接着剤により固定することもまた有利でありうる。ここでは固定手段23として歯棒21または28のちょうど下側が接着剤と作用することが充分でありうる。図示されていない方式で、歯棒21,28上の固定手段23はまた、溝、ペグ等の形の異形であることができる。
【0029】
多数の歯列20を持つ歯棒28の場合、歯列が作業方向Cに前後して形成されるように作業方向Cに横断して延びる溝29を歯棒28内に形成することが必要である。溝29の深さLは有利には、二つの歯19間で作業方向Cに延びる溝24の深さHとは異なる。図5には歯棒28の溝24及び29の深さH及びLの有利な例が示されている。作業方向Cに横断して延びる溝29の深さLは作業方向Cに平行に延びる溝24の深さH未満の大きさである。この形式の歯付布14は確実なコーミング結果を達成し、歯付布14を繊維堆積物で詰まらせる傾向がない。
【0030】
トップコーム5の歯付布15の場合におけるように、歯列20の寸法Kは−歯19の作業方向Cに横断して見たとき−サーキュラコーム4の作業幅Gにほぼ相当することができる。これに代えて、歯列20の複数の隣接配置の歯19は一体片で形成された歯棒28として設計されることができ、そこでは歯棒28の寸法Kは−歯19の作業方向Cに横断して見たとき−サーキュラコーム4の作業幅G未満であり、従って多数の歯棒28が作業幅Gに渡って隣接して配置される。
【0031】
上述のトップコーム5のための歯付布15の全ての例はサーキュラコーム4のための歯付布14に同じ方式で適用されることができる。従って、繰返しの説明は省かれる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】コーミングマシンの概略的かつ部分的にのみ示した断面を示す。
【図2】図1に示されたトップコームの拡大図を示す。
【図3】図2の矢印IIIの方向のトップコームの図を示す。
【図4】図1に示されたサーキュラコームの拡大図を示す。
【図5】図4の交差表面V−Vに沿った図4の歯付布の図を示す。
【出願人】 【識別番号】507196734
【氏名又は名称】グラフ・ウント・シー・アーゲー
【出願日】 平成19年6月13日(2007.6.13)
【代理人】 【識別番号】100103816
【弁理士】
【氏名又は名称】風早 信昭

【識別番号】100120927
【弁理士】
【氏名又は名称】浅野 典子


【公開番号】 特開2008−2053(P2008−2053A)
【公開日】 平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願番号】 特願2007−156296(P2007−156296)