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めっき方法及び装置 - 特開2008−24986 | j-tokkyo
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【発明の名称】 めっき方法及び装置
【発明者】 【氏名】小嶋 友樹

【要約】 【課題】電子部品のリード曲折や打痕が発生しない整列電解めっきでありながら、めっき未着や電極交換の工程を削減可能なめっき方法を提供する。

【構成】整列板19に整列されたヘッダー10の絶縁リード16およびアースリード18と実質的に直交する方向に平行に、かつ相反する方向に平行移動するワイヤー状電極1と接触補助線2を配設し、ワイヤー状電極1と絶縁リード16およびアースリード18が非接触状態を経て接触状態となることにより、接触が一点に集中することがなくなりめっき未着が発生せず、非接触状態の際に剥離電流を給電してワイヤー状電極1におけるめっき組成分の析出を防止する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電解めっき液中に浸漬する電子部品にワイヤー状電極から給電して電解めっきを施す電解めっき方法であって、平行に配設したワイヤー状電極の軸心に沿って電子部品を整列配置するとともに、平行なワイヤー状電極間に前記電子部品のめっき対象部を配置し、時間経過にともなって前記電子部品が両側の前記ワイヤー状電極に対して相対的に接近離間する方向に移動することにより、前記電子部品のめっき対象部が一側のワイヤー状電極と接触状態をなす一側接点通電状態と、前記電子部品のめっき対象部が他側のワイヤー状電極と接触状態をなす他側接点通電状態と、前記電子部品のめっき対象部が両側のワイヤー状電極から離間する非接触状態とにわたって状態遷移することを特徴とするめっき方法。
【請求項2】
前記電子部品のめっき対象部をなす絶縁リードおよびアースリードをそれぞれ平行なワイヤー状電極間に配置し、時間経過にともなって前記絶縁リードおよび前記アースリードがそれぞれの両側のワイヤー状電極に対して相対的に接近離間する方向に移動することを特徴とする請求項1に記載のめっき方法。
【請求項3】
前記絶縁リードおよび前記アースリードが各ワイヤー状電極と接触する接触状態において各ワイヤー状電極のそれぞれに対応して配置する接触補助線が前記絶縁リードおよび前記アースリードを各ワイヤー状電極に押圧することを特徴とする請求項2に記載のめっき方法。
【請求項4】
前記接触状態で各ワイヤー状電極を陰極とするめっき電流を給電し、前記非接触状態で各ワイヤー状電極を陽極とする剥離電流を給電することを特徴とする請求項1または2に記載のめっき方法。
【請求項5】
電子部品が有する絶縁リードおよびアースリードを挿入して位置規制する開口を有する整列板と、前記整列板の開口に挿入した前記絶縁リードおよび前記アースリードの軸心と実質的に直交する想定面内で前記絶縁リードおよび前記アースリードの両側に平行に配設する複数のワイヤー状電極と、前記絶縁リードおよび前記アースリードの軸心方向で前記ワイヤー状電極から所定距離隔てた位置で前記絶縁リードおよび前記アースリードの両側に前記ワイヤー状電極と平行に配設する複数の接触補助線と、前記絶縁リードおよび前記アースリードに対して相対的に、全ワイヤー状電極を前記想定面内で平行移動させる電極駆動機構と、前記絶縁リードおよび前記アースリードに対して相対的に、全接触補助線を前記想定面内で平行移動させる接触補助線駆動機構とを備え、前記絶縁リードおよび前記アースリードが一側のワイヤー状電極と接触状態をなす一側接点通電状態と、前記絶縁リードおよび前記アースリードが他側のワイヤー状電極と接触状態をなす他側接点通電状態と、前記絶縁リードおよび前記アースリードが両側のワイヤー状電極から離間する非接触状態とにわたって状態遷移し、前記絶縁リードおよび前記アースリードが各ワイヤー状電極と接触する接触状態において接触補助線が前記絶縁リードおよび前記アースリードを各ワイヤー状電極に押圧することを特徴とするめっき装置。
【請求項6】
前記接触状態で各ワイヤー状電極を陰極とするめっき電流を給電し、前記非接触状態で各ワイヤー状電極を陽極とする剥離電流を給電する給電手段を備えることを特徴とする請求項5に記載のめっき装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明はめっき方法及び装置に関し、電子部品の電解めっきの技術に係るものである。
【背景技術】
【0002】
従来、半導体装置等に用いるヘッダー(電子部品)には例えば図5に示すものがあり、10はヘッダー(電子部品)、12はベース、14は貫通孔、16は絶縁リード、18はアースリード、26はヒートシンク、28は半導体素子を各々示している。
【0003】
図5において、ベース12は金属製部材から成り、平坦部に二個の貫通孔14、14が形成されている。貫通孔14、14の各々に挿通した絶縁リード16はガラス封着しており、ベース12に対して絶縁状態かつ気密状態に保たれている。ベース12の第一主面には金属部材から成るヒートシンク26を形成している。ベース12の第一主面と表裏の背中合わせの面をなす第二主面にはアースリード18の一端部が所定の電気導通性と機械的強度を保って接合している。
【0004】
このヘッダー(電子部品)10では、例えば以下のようなことが行なわれる。つまり、ヒートシンク26の側面に半導体素子28を搭載し、この半導体素子28と絶縁リード16、16の一端部とをワイヤーボンディングした後に、ベース12の第一主面側にキャップを被着してヒートシンク26に搭載した半導体素子28を気密に保持する。
【0005】
ところで、図5に示すヘッダー(電子部品)10では、半導体素子28の載置やワイヤーボンディング(図示せず)を行なう事前に、一般的に防錆等のために、ヘッダー(電子部品)10を構成する金属から成る各部材の露出面に電解めっきによってめっき皮膜を形成する。
【0006】
しかし、絶縁リード16、16、アースリード18及びベース12の露出面の全面に、電解めっきによってめっき皮膜を形成する場合に、絶縁リード16、16はベース12にガラス封着することで絶縁封着を行なっているので、ベース12を通して給電することはできず、絶縁リード16、16及びアースリード18へ各々個別に給電することが必要である。
【0007】
このため、ヘッダー(電子部品)10に電解めっきを施す際には、元来バレルめっきを施していた。バレルめっきでは、複数個のヘッダー(電子部品)10及び通電補助材であるダミーをカゴ体に収容し、このカゴ体をめっき液中に浸漬させて回転させながらヘッダー(電子部品)10の各々に電解めっきを施す。
【0008】
しかしながら、バレルめっきでは、電解めっき工程の途中でヘッダー(電子部品)10の絶縁リード16等が互いに絡み合ったり、ダミーがヘッダー(電子部品)10の絶縁リード16およびアースリード18間に挟まったりするので、電解めっき工程が終了した後に、絡み合ったヘッダー(電子部品)10を個々に解す作業が必要であった。
【0009】
更に、電解めっき工程中にヘッダー(電子部品)10等が互いに衝突することで打痕が生じやすく、あるいは絶縁リード16、16やアースリード18が曲折され易い。このため、カゴ体から取り出したヘッダー(電子部品)10について、その曲折された絶縁リード16等の修正作業も必要であった。
【0010】
このような課題を解決する従来の電子部品用電解めっき装置としては、例えば特許文献1に記載するものがある。これは図6、図7に示すようなものであり、ヘッダー(電子部品)10を整列させ、絶縁リード16、16やアースリード18へ個別に給電を行い、めっき処理を施す整列電気めっきの装置である。
【0011】
図6は展開断面図を示し、図7は断面図を示すものである。図6、図7において、10はヘッダー(電子部品)、12はベース、16は絶縁リード、18はアースリード、30はめっき治具、32はメッシュ状陰極、34は支承板、36は貫通孔、38aと38bはガイドローラー、40は供給ローラー、42aと42bはガイドローラー、44は引取ローラー、46は捕集部、48は排出口、50aは上部筒状部材、50bは下部筒状部材、51aは上部筒状部、51bは下部筒状部、52は枠体、54は陽極、56は供給部、58は供給口、60はガイド板、62はガイド孔、63はめっき液貯留槽、64は電解めっき液、66は供給ポンプ、Sは供給手段を各々示している。
【0012】
めっき治具30のメッシュ状陰極32は金属ワイヤかステンレス製ワイヤから成り、各々のヘッダー(電子部品)10の絶縁リード16、16及びアースリード18の各先端面と当接する。このメッシュ状陰極32は支承板34の一面側に載置されている。支承板34は電気絶縁性の材料、例えば樹脂から成り、電解めっき液が通過する複数の貫通孔36が形成されている。
【0013】
長尺状のメッシュ状陰極32は、供給ローラー40に巻回して配置し、供給ローラー40からめっき治具30の一端側の外方に設けられたガイドローラー38a、38bを経由してめっき治具30の支承板34上に引き出され、めっき治具30の他端側の外方に設けられたガイドローラー42a、42bを経由して引取ローラー44に巻回される。
【0014】
支承板34の他面側には貫通孔36を通過した電解めっき液を捕集する捕集部46が設けられており、捕集部46には排出口48が設けられている。支承板34の一面側には上部筒状部材50aと下部筒状部材50bとが分割可能に設けられている。
【0015】
上部筒状部材50aには各々のヘッダー(電子部品)10の上部構造であるベース12を含む部位を挿入するための複数個の上部筒状部51aが一体に設けられている。下部筒状部材50bには各々のヘッダー(電子部品)10の下部構造である絶縁リード16及びアースリード18を挿入するための複数個の下部筒状部51bが一体に設けられており、下部筒状部材50bの下端面がメッシュ状陰極32に当接する。
【0016】
上部筒状部材50aは上端面が枠体52の一面側に設けられた陽極54に当接している。この陽極54はヘッダー(電子部品)10の電解めっきに用いる金属から成り、電解めっき液が通過する多数個の貫通孔が形成されたプレートまたはメッシュ状体からなる。
【0017】
枠体52の他面側には電解めっき液を上部筒状部材50aと下部筒状部材50bの各筒状部に供給する供給部56を設けており、供給部56に供給口58を形成している。
上部筒状部材50aと下部筒状部材50bとの分割面にはガイド板60が挟み込まれており、ガイド板60には各ヘッダー(電子部品)10の絶縁リード16及びアースリード18の配列形状に倣ってガイド孔62を形成している。ガイド孔62は上部筒状部51aと下部筒状部51bの各筒状部に対応して形成されている。
【0018】
めっき治具30は電解めっき液を供給する供給手段Sを具備している。供給手段Sは供給ポンプ66によりめっき液貯留槽63に貯留されている電解めっき液64をめっき治具30の供給部56の供給口58に供給する。
【0019】
供給口58に供給された電解めっき液は、陽極54を通過して上部筒状部材50aと下部筒状部材50bの筒状部を流下し、各々の筒状部のヘッダー(電子部品)10を押圧する。この電解めっき液の液流による押圧によって、絶縁リード16及びアースリード18の各先端面がメッシュ状陰極32に押し付けられて確実に当接する。
【0020】
各々の筒状部を流下した電解めっき液は、メッシュ状陰極32及び支承板34の貫通孔36から流出し、捕集部46に捕集されて排出口48から排出される。排出された電解めっき液は、めっき液貯留槽63に貯留されて再度めっき治具30の供給口58に供給される。
【0021】
電解めっき液をめっき治具30に循環しつつ、陽極54とメッシュ状陰極32との間に直流電流を流し、ヘッダー(電子部品)10の全面に電解めっきを施す。この電解めっきの際にメッシュ状陰極32にもめっき皮膜が形成されるので、メッシュ状陰極32の目開きが次第に狭くなる。このため、引取ローラー44を駆動して供給ローラー40からメッシュ状陰極32を引き出し、新しいメッシュ状陰極32を支承板34上に載置する。尚、引取ローラー44に引き取った使用済のメッシュ状陰極32は、剥離液中に浸漬してめっき皮膜を剥離することで再生する。
【特許文献1】特開2005−154839号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0022】
しかしながら、上記の構成では、メッシュ状陰極32と接触している絶縁リード16及びアースリード18の先端が給電中に常に同一接点で接触しているために、この接点において絶縁リード16及びアースリード18に、わずかではあるがめっき未着部が発生する恐れがあった。
【0023】
このことは、防錆への影響度が高い下地めっき(例えば、Ni等)では特に重要な問題であり、上述のめっき未着部を起点とする変色や酸化が時間の経過と共に周辺へ進行して行き、ついには回路基板へのはんだ付け不良や、リードの腐食による折損等に至る恐れがあった。
【0024】
さらに、Ni等の下地めっきは主に防錆目的で施されるために膜厚が比較的厚く形成されるので、それに伴ってメッシュ陰極に析出するめっき組成分の分量も多く成り、頻繁にメッシュ状陰極32を取替える必要に迫られるので生産効率が低くなる課題があり、あるいは別途の工程において剥離再生する必要があった。
【0025】
本発明は上記の課題を解決するものであり、整列電解めっきでありながらヘッダーにめっき未着部が発生せず、陰極に析出するめっき組成分を別工程で剥離する必要がないめっき方法および装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0026】
上記の課題を解決するために、本発明のめっき方法は、電解めっき液中に浸漬する電子部品にワイヤー状電極から給電して電解めっきを施す電解めっき方法であって、平行に配設したワイヤー状電極の軸心に沿って電子部品を整列配置するとともに、平行なワイヤー状電極間に前記電子部品のめっき対象部を配置し、時間経過にともなって前記電子部品が両側の前記ワイヤー状電極に対して相対的に接近離間する方向に移動することにより、前記電子部品のめっき対象部が一側のワイヤー状電極と接触状態をなす一側接点通電状態と、前記電子部品のめっき対象部が他側のワイヤー状電極と接触状態をなす他側接点通電状態と、前記電子部品のめっき対象部が両側のワイヤー状電極から離間する非接触状態とにわたって状態遷移することを特徴とする。
【0027】
また、前記電子部品のめっき対象部をなす絶縁リードおよびアースリードをそれぞれ平行なワイヤー状電極間に配置し、時間経過にともなって前記絶縁リードおよび前記アースリードがそれぞれの両側のワイヤー状電極に対して相対的に接近離間する方向に移動することを特徴とする。
【0028】
また、前記絶縁リードおよび前記アースリードが各ワイヤー状電極と接触する接触状態において各ワイヤー状電極のそれぞれに対応して配置する接触補助線が前記絶縁リードおよび前記アースリードを各ワイヤー状電極に押圧することを特徴とする。
【0029】
また、前記接触状態で各ワイヤー状電極を陰極とするめっき電流を給電し、前記非接触状態で各ワイヤー状電極を陽極とする剥離電流を給電することを特徴とする。
本発明のめっき装置は、電子部品が有する絶縁リードおよびアースリードを挿入して位置規制する開口を有する整列板と、前記整列板の開口に挿入した前記絶縁リードおよび前記アースリードの軸心と実質的に直交する想定面内で前記絶縁リードおよび前記アースリードの両側に平行に配設する複数のワイヤー状電極と、前記絶縁リードおよび前記アースリードの軸心方向で前記ワイヤー状電極から所定距離隔てた位置で前記絶縁リードおよび前記アースリードの両側に前記ワイヤー状電極と平行に配設する複数の接触補助線と、前記絶縁リードおよび前記アースリードに対して相対的に、全ワイヤー状電極を前記想定面内で平行移動させる電極駆動機構と、前記絶縁リードおよび前記アースリードに対して相対的に、全接触補助線を前記想定面内で平行移動させる接触補助線駆動機構とを備え、前記絶縁リードおよび前記アースリードが一側のワイヤー状電極と接触状態をなす一側接点通電状態と、前記絶縁リードおよび前記アースリードが他側のワイヤー状電極と接触状態をなす他側接点通電状態と、前記絶縁リードおよび前記アースリードが両側のワイヤー状電極から離間する非接触状態とにわたって状態遷移し、前記絶縁リードおよび前記アースリードが各ワイヤー状電極と接触する接触状態において接触補助線が前記絶縁リードおよび前記アースリードを各ワイヤー状電極に押圧することを特徴とする。
【0030】
また、前記接触状態で各ワイヤー状電極を陰極とするめっき電流を給電し、前記非接触状態で各ワイヤー状電極を陽極とする剥離電流を給電する給電手段を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0031】
以上のように本発明のめっき方法および装置によれば、電子部品とワイヤー状電極との接触が一点のみに集中しないので、電子部品とワイヤー状電極との接触点にめっき未着が発生することを防止できる。そして、電子部品とワイヤー状電極とが接触状態である時にめっき電流を給電し、電子部品とワイヤー状電極とが非接触状態である時に剥離電流を給電することで、ワイヤー状電極にめっき組成分が析出する事を防止できる。よって、めっき未着の防止と、ワイヤー状電極へのめっき組成分の析出を防止できるので、結果としてワイヤー状電極の交換頻度を抑制することができ、別工程においてワイヤー状電極からめっき組成分を剥離再生をする工程が不要となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施の形態に係るめっき方法を説明するための模式図であり、図5で示したヘッダー(電子部品)10を電解めっき液中に垂直に直立させて配設し、絶縁リード16とアースリード18とワイヤー状電極1を上方から平面視した位置関係を示している。
【0033】
図1に示すように、複数のワイヤー状電極1(図1では3本のみ図示)は、実質的に同一面内に相互に等間隔で平行に、かつ絶縁リード16およびアースリード18が有する直径よりも広い間隔をもって配設している。この平行に配設したワイヤー状電極1の軸心に沿って複数のヘッダー(電子部品)10を整列配置しており、絶縁リード16およびアースリード18をワイヤー状電極1どうしの間隔に挿入するとともに、絶縁リード16およびアースリード18をワイヤー状電極1と実質的に直交する方向に配置している。
【0034】
図1(a)において、ワイヤー状電極1どうしの間に配置する絶縁リード16およびアースリード18とワイヤー状電極1との相対位置は非接触状態にあり、ワイヤー状電極1どうしの間隔の中間位置に絶縁リード16およびアースリード18が位置し、絶縁リード16およびアースリード18がワイヤー状電極1と離間している。
【0035】
図1(b)において、ワイヤー状電極1どうしの間に配置する絶縁リード16およびアースリード18とワイヤー状電極1との相対位置は接触状態にあり、一側のワイヤー状電極1と絶縁リード16およびアースリード18が接触する一側接点通電状態にある。
【0036】
図1(c)において、ワイヤー状電極1どうしの間に配置する絶縁リード16およびアースリード18とワイヤー状電極1との相対位置は接触状態にあり、他側のワイヤー状電極1と絶縁リード16およびアースリード18が接触する他側接点通電状態にある。
【0037】
次に、電解めっき液中でワイヤー状電極1を通して絶縁リード16およびアースリード18に給電し、時間経過にともなって、絶縁リード16およびアースリード18の両側のワイヤー状電極1を絶縁リード16およびアースリード18に対して相対的に接近離間する方向に反復的に往復移動させることにより、一側接点通電状態と他側接点通電状態と非接触状態とにわたって状態遷移させる。絶縁リード16およびアースリード18を往復移動させる手段としては、後述する電極駆動機構等がある。
【0038】
そして、上述の相対的な往復移動を行なう間に、図1(b)に示す一側接点通電状態および図1(c)に示す他側接点通電状態において、電解めっき液中に設けられためっき電極(図示せず)とワイヤー状電極1との間にワイヤー状電極1を陰極とするめっき電流を給電して絶縁リード16およびアースリード18に電解めっきを施す。
【0039】
この結果、ワイヤー状電極1と絶縁リード16およびアースリード18との接触点が各々一点に集中することがないので、絶縁リード16およびアースリード18へのめっき未着を防止できる。
【0040】
そして、図1(a)に示す非接触状態において、電解めっき液中に設けられためっき電極(図示せず)とワイヤー状電極1との間にワイヤー状電極1を陽極とする剥離電流を給電する。
【0041】
この結果、めっきの進行と共にワイヤー状電極1へ析出するめっき組成分を剥離できるので、めっき工程を中断させてワイヤー状電極1を交換する事態が発生する頻度を抑制でき、別工程においてワイヤー状電極1に析出しためっき組成分を剥離再生することが不要となり、工程の煩雑さを軽減することが可能である。
【0042】
図2、図3は本発明の他の実施の形態を示すものである。図1および図4で説明したものと同様の構成要素には同符号を付して説明を省略する。図2および図3において、1はワイヤー状電極、2は接触補助線、10はヘッダー(電子部品)、16は絶縁リード、18はアースリード、19は整列板、26はヒートシンクを示している。
【0043】
図2(a)に示すように、平行に配設したワイヤー状電極1の軸心に沿って複数のヘッダー(電子部品)10を整列配置している。絶縁リード16およびアースリード18はワイヤー状電極1どうしの間隔に挿入するとともに、整列板19の開口部19aに挿入し、ワイヤー状電極1と実質的に直交する方向に配置している。
【0044】
本実施の形態において、整列板19の開口部19aの形状(パターン)は一例として三角形をなし、各頂点がそれぞれ二本の絶縁リード16および一本のアースリード18に対応し、二本の絶縁リード16および一本のアースリード18が各角部に外接している。整列板19の開口部19aの形状(パターン)は、三角形に限定されるものではなく、ベース12を整列板19の上面に載置することができ、かつ絶縁リード16およびアースリード18を水平方向と回転方向とにおいて位置規制できれば良い。
【0045】
図2(b)に示すように、ヘッダー(電子部品)10は、ベース12の上部にヒートシンク26を有し、ベース12の下部に絶縁リード16およびアースリード18を有している。各ヘッダー(電子部品)10はベース12を整列板19の上面に載置しており、整列板19の下方に伸びた絶縁リード16およびアースリード18と直交する方向にワイヤー状電極1と接触補助線2が平行に配設されており、ワイヤー状電極1と接触補助線2は段違いで水平に張られている。つまり、各ワイヤー状電極1を含む面と各接触補助線2を含む面が平行であり、各面に対して絶縁リード16およびアースリード18が垂直な姿勢をなす。
【0046】
図3(a)において、ワイヤー状電極1どうしの間に配置する絶縁リード16およびアースリード18とワイヤー状電極1との相対位置は接触状態にあり、一側のワイヤー状電極1と絶縁リード16およびアースリード18が接触し、接触補助線2が絶縁リード16およびアースリード18をワイヤー状電極1に押圧する一側接点通電状態にある。
【0047】
図3(b)において、ワイヤー状電極1どうしの間に配置する絶縁リード16およびアースリード18とワイヤー状電極1との相対位置は非接触状態にあり、ワイヤー状電極1どうしの間隔の中間位置に絶縁リード16およびアースリード18が位置し、絶縁リード16およびアースリード18がワイヤー状電極1と離間し、接触補助線2が絶縁リード16およびアースリード18から離間している。
【0048】
図3(c)において、ワイヤー状電極1どうしの間に配置する絶縁リード16およびアースリード18とワイヤー状電極1との相対位置は接触状態にあり、他側のワイヤー状電極1と絶縁リード16およびアースリード18が接触し、接触補助線2が絶縁リード16およびアースリード18をワイヤー状電極1に押圧する他側接点通電状態にある。
【0049】
次に、電解めっき液中でワイヤー状電極1を通して絶縁リード16およびアースリード18に給電し、時間経過にともなって、絶縁リード16およびアースリード18の両側のワイヤー状電極1を絶縁リード16およびアースリード18に対して相対的に接近離間する方向に反復的に往復移動させるとともに、接触補助線2をワイヤー状電極1と相互に反対方向へ平行に反復的に往復移動させることにより、一側接点通電状態と他側接点通電状態と非接触状態とにわたって状態遷移させる。
【0050】
絶縁リード16およびアースリード18を往復移動させる手段としては、後述する電極駆動機構等があり、接触補助線2を往復移動させる手段としては、後述する接触補助線駆動機構等がある。
【0051】
このように、ワイヤー状電極1と接触補助線2とを相互に反対方向へ平行に変位させることにより、絶縁リード16およびアースリード18は一側のワイヤー状電極1に接触する状態でワイヤー状電極1と接触補助線2に挟まれることなる。また、相互に反対方向へワイヤー状電極1と接触補助線2を平行に移動させると、絶縁リード16およびアースリード18は他側のワイヤー状電極1に接触する状態でワイヤー電極1と接触補助線2に挟まれる。
【0052】
よって、ワイヤー状電極1と接触補助線2が上述の相対的な往復移動を行なう間に、図3(a)に示す一側接点通電状態および図3(c)に示す他側接点通電状態において、電解めっき液中に設けられためっき電極(図示せず)とワイヤー状電極1との間にワイヤー状電極1を陰極とするめっき電流を給電して絶縁リード16およびアースリード18に電解めっきを施す。
【0053】
この結果、ワイヤー状電極1と絶縁リード16およびアースリード18との接触点が各々一点に集中することがないので、絶縁リード16およびアースリード18へのめっき未着を防止できる。
【0054】
そして、図3(b)に示す非接触状態において、電解めっき液中に設けられためっき電極(図示せず)とワイヤー状電極1との間にワイヤー状電極1を陽極とする剥離電流を給電する。
【0055】
この結果、めっきの進行と共にワイヤー状電極1へ析出するめっき組成分を剥離できるので、めっき工程を中断させてワイヤー状電極1を交換する事態が発生する頻度を抑制でき、別工程においてワイヤー状電極1に析出しためっき組成分を剥離再生することが不要となり、工程の煩雑さを軽減することが可能である。
【0056】
図4(a)に示すように、電極駆動機構20は複数のワイヤー状電極1を両側の支持部材20aの間に平行に保持し、支持部材20aを駆動部20bで平行移動させる。
図4(b)に示すように、接触補助線駆動機構21は複数の接触補助線2を両側の支持部材21aの間に平行に保持し、支持部材21aを駆動部21bで平行移動させる。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明は整列電解めっきでありながらヘッダーにめっき未着部が発生せず、陰極に析出するめっき組成分を別工程で剥離する必要がないので、電子部品の電解めっきに適している。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】(a)〜(c)は、本発明の実施の形態におけるワイヤー状電極、絶縁リードおよびアースリードの位置関係を示す模式図
【図2】本発明の他の実施の形態における整列板、ワイヤー状電極、絶縁リードおよびアースリードの位置関係を示し、(a)は平面図、(b)は断面図
【図3】(a)〜(c)は、同実施の形態におけるワイヤー状電極、絶縁リードおよびアースリードの位置関係を示す模式図
【図4】(a)は電極駆動機構を示す模式図、(b)は接触補助線駆動機構を示す模式図
【図5】ヘッダー(電子部品)を示す断面図
【図6】従来の電解めっき装置を示す分解図
【図7】同電解めっき装置を示す組立図
【符号の説明】
【0059】
1 ワイヤー状電極
2 接触補助線
10 ヘッダー(電子部品)
12 ベース
14、36 貫通孔
16 絶縁リード
18 アースリード
19 整列板
19a 開口部
20 電極駆動機構
20a 支持部材
20b 駆動部
21 接触補助線駆動機構
21a 支持部材
21b 駆動部
26 ヒートシンク
28 半導体素子
30 めっき治具
32 メッシュ状電極
34 支承板
38a、38b、42a、42b ガイドローラー
40 供給ローラー
44 引取ローラー
46 捕集部
48 排出口
50a 上部筒状部材
50b 下部筒状部材
51a 上部筒状部
51b 下部筒状部
52 枠体
54 陽極
56 供給部
58 供給口
60 ガイド板
62 ガイド孔
63 めっき液貯留槽
64 電解めっき液
66 供給ポンプ
S 供給手段
【出願人】 【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【出願日】 平成18年7月21日(2006.7.21)
【代理人】 【識別番号】100113859
【弁理士】
【氏名又は名称】板垣 孝夫

【識別番号】100068087
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 義弘

【識別番号】100096437
【弁理士】
【氏名又は名称】笹原 敏司

【識別番号】100100000
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 洋平


【公開番号】 特開2008−24986(P2008−24986A)
【公開日】 平成20年2月7日(2008.2.7)
【出願番号】 特願2006−198819(P2006−198819)