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【発明の名称】 ウェハーめっき方法
【発明者】 【氏名】内海 裕二

【要約】 【課題】ウェハーの被めっき面全面でのめっき膜厚が均一となるウェハーめっき処理技術を提供する。

【構成】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
めっき槽の開口部にウェハーを配置し、ウェハー外周側とカソード電極とを接触させ、めっき液を供給し、ウェハーに到達しためっき液がウェハーの被めっき表面の外周方向に流動させるようにして、めっき槽内にウェハーと対向させて配置したアノード電極と前記カソード電極とによってめっき電流を供給して、ウェハーにめっき処理を行うウェハーめっき方法において、
前記アノード電極は、ウェハーの被めっき面と略同一形状とし、アノード電極の周縁へ複数の周縁電流供給部を設けるとともに、アノード電極の中央へ中央電流供給部を設け、
前記周縁電流供給部から供給する周縁めっき電流と、中央電流供給部から供給する中央めっき電流とを調整することを特徴とするウェハーめっき方法。
【請求項2】
前記アノード電極は平板からなり、該平板に複数の穿孔を設けることにより、めっき電流分布を調整する請求項1に記載のウェハーメッキ方法。
【請求項3】
前記アノード電極は、チタニウム製の電極基材上に、中間層として白金被膜と、その中間層表面に酸化イリジウム被膜とが設けられた請求項1又は請求項2に記載のウェハーめっき方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は半導体用のウェハーのめっき処理に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、半導体用のウェハーにめっき処理をする場合、めっき槽の開口部へ、カソード電極に接触したウェハーを配置し、このウェハーに向けてめっき液を供給し、ウェハーに到達しためっき液がウェハーの被めっき表面の外周方向に流動させるようにして、めっき槽内にウェハーと対向させて配置したアノード電極と前記カソード電極とによってめっき電流を供給してめっきを施すウェハーめっき方法が知られている。このウェハーめっき方法は、めっき槽の開口部に対してウェハーを交換することにより、順次めっき処理が行える点から、小ロットの生産やめっき処理工程の自動化に好適なものとして広く用いられているものである。このウェハーのめっき処理では、ウェハーの被めっき面全面で膜厚を均一にすることが重要であり、この膜厚の均一性を向上させるための種々の改善が提案されている。
【0003】
例えば、めっき電流の局部的な集中によって、ウェハーの被めっき面全面で均一な膜厚を実現できない場合に対して、膜厚のバラツキに合わせた遮蔽板などをめっき槽内に配置することにより、めっき電流の集中を緩和させる対策が知られている(特許文献1)。また、カソード電極側の対策としては、ウェハーの周縁に接触させるカソード電極を分割して、均一な電析を被めっき面全面に行われるように、分割したカソード電極とアノード電極とにより、カレントミラー回路を形成する対策が知られている(特許文献2)。さらに、アノード電極側においては、ウェハーに対向配置させるアノード電極を、相互に絶縁領域を有するように、周辺アノード電極と中央アノード電極とに複数分割し、中央アノード電極へのめっき処理の通電時間を周辺アノード電極へのめっき処理の通電時間よりも小さくして、めっき厚みを制御する方法が知られている(特許文献3)。これらの先行技術によれば、ある程度の均一性がある膜厚で、ウェハーの被めっき面にめっき処理を行うことが可能となる。
【特許文献1】特開平8−74088号公報
【特許文献2】特開2001−115297号公報
【特許文献3】特開平7−197299号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、めっき槽内に遮蔽板を配置したり、アノード電極を分割するような対策を行うことは、めっき装置構造を複雑にし、ウェハーの口径が変わった場合には、その都度、その口径に合わせた調整、即ち、遮蔽板のサイズ変更や、アノード電極の分割形状など調整をする必要がある。また、アノード電極を分割し個別に制御するためには、整流器を複数準備することなどのコスト面においてもデメリットがある。そのため、ウェハーのめっき処理を行う際には、より簡単なめっき装置構造で、めっき装置のメインテナンスを含め、より簡易な対策で均一な膜厚を実現できるめっき処理技術が要望されている。
【0005】
また、分割したカソード電極により、ウェハーに均一な電析が行えるようにめっき電流を供給する対策では、ウェハーの周辺部分におけるめっき処理の制御は可能なものの、ウェハーの中央部を含めた被めっき面全面においての膜厚制御については十分なものとはいえなかった。
【0006】
さらに、最近の半導体業界においては、ウェハーサイズの大口径、例えば12インチ(約300mm)径のものが登場しており、このような大口径のウェハーに対し、被めっき面全面で、より均一な膜厚を容易に実現できるめっき処理技術が強く求められているのが現状である。
【0007】
そこで、本発明は、従来のウェハーのめっき処理技術を改善し、大口径のウェハーであっても、被めっき面全面で均一な膜厚のめっきを行えるウェハーのめっき方法を提供せんとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決すべく、本発明は、めっき槽の開口部にウェハーを配置し、ウェハー外周側とカソード電極とを接触させ、めっき液を供給し、ウェハーに到達しためっき液がウェハーの被めっき表面の外周方向に流動させるようにして、めっき槽内にウェハーと対向させて配置したアノード電極と前記カソード電極とによってめっき電流を供給して、ウェハーにめっき処理を行うウェハーめっき方法において、前記アノード電極は、ウェハーの被めっき面と略同一形状とし、アノード電極の周縁へ複数の周縁電流供給部を設けるとともに、アノード電極の中央へ中央電流供給部を設け、前記周縁電流供給部から供給する周縁めっき電流と、中央電流供給部から供給する中央めっき電流とを調整するものとした。このめっき方法によれば、めっき槽内に遮蔽板を配置したり、めっき装置を特別な構造に改造する必要もなく、ウェハーの被めっき面全面において均一な膜厚のめっき処理を行うことが可能となる。
【0009】
本発明のウェハーめっき方法における、複数の周縁電流供給部は、少なくとも3カ所以上、より好ましくは4カ所以上設けることが望ましい。また、この周縁電流供給部の数をあまり多く設けても、膜厚の均一性に寄与する効果が減少する傾向となる。めっき処理をする大口径のウェハーなどを考慮すると、周縁電流供給部は10カ所以下にすることが望ましい。実用的には、4カ所から8カ所の周縁電流供給部を設けることが好ましい。
【0010】
本発明のウェハーめっき方法における、アノード電極における周縁めっき電流と中央電流供給部から供給する中央めっき電流との調整は、総めっき電流を分配することである。つまり、アノード電極に供給する総めっき電流のうち、所定割合のめっき電流を中央電流供給部に供給し、その残り分に相当するめっき電流を周縁電流供給部に割り当てるのである。例えば、ウェハーの被めっき面中央付近が周辺部分よりも厚めの膜厚でめっき処理される場合、総めっき電流のうち、4割を中央電流供給部に供給し、残りの6割を周縁電流供給部に割り当てて供給するようにする。このめっき電流の調整割合は、不均一となっためっき厚み状態に併せて適宜決定すればよい。供給する電流調整は、中央と周縁とで供給する電流値自体を異なるように設定する方法や、中央と周縁とのめっき処理時間(通電時間)を異なるようにする方法などを採用することができる。
【0011】
また、本発明のウェハーめっき方法では、平板からなるアノード電極を用いて、該平板に複数の穿孔を設け、めっき電流分布を調整することが好ましい。平板のアノード電極に、複数の穿孔をするとその穿孔内をめっき液が通過することになるが、その穿孔の数や形成位置を調整することにより、ウェハーの被めっき面におけるめっき電流分布を調整することが可能となる。アノード電極へのめっき電流の供給を調整するとともに、めっき電流分布を調整することで、より均一性な膜厚のめっき処理が可能となる。
【0012】
そして、本発明のウェハーめっき方法においては、チタニウム製の電極基材上に、中間層として白金被膜と、その中間層表面に酸化イリジウム被膜とが設けられたアノード電極を採用することが好ましい。このような構造のアノード電極を用いると、電極コストの大幅な増加を抑制しつつ、めっき厚みの均一性の向上を図ることが実現でき、めっき液に対する耐食性も優れているため、めっき液の安定性も維持(電解めっき処理においてめっき液を破壊しない性質)できる。特に、ウェハーに金めっき処理を行う場合、このような構造のアノード電極であると、長時間の金めっき処理を行っても、電極表面に金の析出が生じなく、電極のメンテナンスも容易となる。
【発明の効果】
【0013】
以上説明したように、本発明によれば、大口径のウェハーであっても、めっき装置の構造を大幅に変更することもなく、ウェハーの被めっき面全面において均一な膜厚のめっき処理が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
第一実施形態:以下、本発明の一実施形態を説明する。図1は本実施形態におけるカップ型めっき装置のめっき槽断面の概略を表したものである。図1で示すように、本実施形態のカップ型のめっき装置1は、めっき槽2の開口部に沿ってウェハーWを載置できるようになっており、ウェハーWの外周部3と接触するようにリング状のカソード電極Cが配置されている。カソード電極Cの下には、めっき液の漏洩防止用のシールパッキン4が配置されている。
【0015】
めっき槽2には、底部中央にめっき液供給口5が設けられており、開口部2に載置されたウェハーWに向けて上昇流で供給されためっき液がめっき槽2の外部に流出できるようにしためっき液流出口6とが設けられている。さらに、めっき槽2の底側には、載置されたウェハーWと対向するようにアノード電極Aが設置されている。
【0016】
この図1に示すアノード電極Aの平面拡大概略図を図2に示す。アノード電極Aは、複数の穿孔10が設けられており、この穿孔10をめっき液が流通できるようにされている。また、このアノード電極Aは、円板状の電極母材Ti上にPtめっき(厚さ0.5〜2μm)をし、そのPtの上にさらにIr(厚み1〜2μm)をめっきした後、電気炉によって大気雰囲気中で熱処理を行うことにより、酸化イリジウム(IrO)が電極表面を被覆されたものを使用した(特許文献特開2006−22379号公報参考)。
【0017】
さらに、アノード電極Aについては、その周縁の4カ所に周縁電流供給端子(ar1〜ar4)と、中央部に中央電流供給端子(ac)とが設けられており、これら各端子をめっき電流供給電源(図示せぬ)に接続した。尚、リング状のカソード電極Cについては、電極の周辺4カ所に設けられた接続端子をめっき電流供給電源に接続した。
【0018】
次に、上記した本実施形態におけるカップ型めっき装置によるウェハーめっき処理評価試験を行った結果について説明する。この試験では、直径8インチ(約200mm)のウェハーの被めっき面にTiW膜(3000Å)とその表面にAuのシード金属膜(1000Å)が施されたシード金属付きウェハーを使用した。アノード電極Aについては、直径204mm、厚さ1mmのTi製円板に、Ptめっき及びIrめっきを施し、熱処理した後、直径8mmの穿孔を161箇所に電極全面へ均等に形成したものを使用した(特開2006−22379号公報参照)。
【0019】
めっき処理は、ノンシアン系で、弱アルカリ性の高純度金めっき液を使用した(日本エレクトロプレイティングエンジニヤース製、製品名MICOFAB Au660)。この金めっき液によるめっき条件は、液温60℃、pH7〜8、めっき電流密度0.8A/dmで、膜厚18μmを目標めっき厚として行った。また、ウェハーのシード金属膜表面には、厚み25μmのレジストを被覆し、液晶用の角柱状バンプを複数形成する際に用いるバンプ形成用パターン(開口総面積0.35dm)をレジストに形成したものをめっき処理した。そして、めっき処理の際のアノード電極における周縁めっき電流値(ar1〜ar4の4端子の合計めっき電流値)と中央めっき電流値とが3:7の割合になるように、めっき電流供給量を調節した。この供給量の割合は、予め、中央めっき電流値と周縁めっき電流値との供給量がアノード電極全体で均等になるようにめっき電流の供給量を設定してめっき処理したウェハーを作製し、そのウェハーのめっき厚みを調べ、中央付近と周縁部分のめっき厚みを比較することにより決定した。また、周縁めっき電流値(ar1〜ar4の4端子の合計めっき電流値)と中央めっき電流値とのめっき電流供給量の割合調整は、先に中央めっき電流のみを所定時間供給した後に、中央めっき電流を供給しない状態で、周辺めっき電流を所定時間供給することにより行った。
【0020】
比較のために、図1に示したカップ型めっき装置において、アノード電極として、Ti製のメッシュ形状(直径204mmのエキスパンドメタル、長軸約11mm、短軸約8mm菱形開口)のものに、Ptめっき(厚み4μm)を施したものを使用して、金めっき処理を行った。このメッシュ状のアノード電極については、その周縁の1カ所(図2のar1に相当する位置)にめっき電流供給用端子が設けられており、この1カ所の端子よりアノード電極にめっき電流を供給するようにした。その他のめっき処理条件については、上記と同様にした。
【0021】
めっき処理試験の評価は、めっき処理後のウェハーのレジストを剥離して、角柱状バンプの高さ(めっき厚み)を測定することにより行った。このバンプ高さ(めっき厚)は、被めっき面側に形成されたバンプを触針式段差測定器(KLA−Tencor P11)を用いて測定した。具体的には、図3に示すようにウェハーの被めっき面中心及びその周辺部分に形成された角柱状バンプについて、合計13カ所のバンプ高さ(W1〜W13)を測定した。表1には、このバンプ高さ測定結果より得られた、平均値(Avg.)、最大値(MAX.)、最小値(MIN.)、バラツキ幅(Range.)、バラツキ幅(Range.)/平均値(Avg.)を示す。尚、表1に示す平均値(Avg.)、最大値(MAX.)、最小値(MIN.)、バラツキ幅(Range.)の単位はμmであり、バラツキ幅(Range.)/平均値(Avg.)の単位は%である。
【0022】
【表1】


【0023】
表1に示す実施例がアノード電極周縁の4カ所と中央からめっき電流供給を行った結果であり、比較例がメッシュ状アノード電極周縁の1カ所からめっき電流を行った結果を示している。この結果より、実施例の方が比較例に比べ、最大値と最小値との差、即ち、膜厚のバラツキ幅(Range.)が大幅に小さくなっていることが判明した。また、Range./Avg.値(バラツキ幅を平均値で割った値)は、実施例が明らかに小さい値を示しており、めっき厚みの均一性の極めて高いめっき処理であることが確認された。
【0024】
また、比較例では、アノード電極の1カ所に設けた電流供給用の端子部分に相当するウェハー被めっき面の部分が、極端に厚くめっき処理されており、このことがめっき厚みのバラツキ幅を大きくしていたことが判った。これに対し、実施例の場合では、ウェハー被めっき面の外周付近のめっき厚みも均一に処理されていることが判明した。また、本実施例では、カソード電極側の電流供給を分割しては行っていないが、このカソード電極側の電流供給を分割すること、具体的には、めっき電流の供給の際に、上記特許文献2のようなカソード電極側の分割供給方法と、本実施例のアノード電極側の分割供給方法とを組み合わせて、めっき電流の供給を制御することで、ウェハー被めっき面全面におけるめっき厚みの均一性の向上、特に被めっき面の外周付近のめっき厚みの均一性を向上させることが可能とである。
【0025】
第二実施形態:続いて、本発明のもう一つの実施形態について説明する。この第二実施形態では、上記第一実施形態と同じ構造のカップ型めっき装置(図1)を使用した。但し、この第二実施形態のめっき装置は、ウェハーサイズが12インチ径(約300mm径)のものを処理できるものである。また、使用したアノード電極Aは、直径294mm、厚さ2mmのTi製円板に、Ptめっき及びIrめっきを施し、熱処理した後、直径10mmの穿孔を361箇所に電極全面へ均等に形成したものを使用した(アノード電極Aの製造方法については上記第一実施形態と同様)。また、このアノード電極Aについては、図4に示すように、周縁の6カ所へ均等な間隔で設けた周縁電流供給端子(ATR、AR、ABR、ATL、AL、ABL)と、中央部に中央電流供給端子(AC)とを設け、これら各端子をめっき電流供給電源(図示せぬ)に接続した。尚、リング状のカソード電極Cについては、上記第一実施形態と同様に、リング状カソード電極Cの周辺7カ所に設けられた接続端子をめっき電流供給電源に接続した。また、アノード電極Aと対向するウェハーとの距離、即ち、極間距離は21mmとした。
【0026】
次に、上記した本実施形態におけるカップ型めっき装置によるウェハーめっき処理評価試験を行った結果について説明する。この試験では、直径12インチ(約300mm)のウェハーの被めっき面にTiW膜(3000Å)とその表面にAuのシード金属膜(1000Å)が施されたシード金属付きウェハーを使用し、その表面に所定形状の金バンプを形成し、形成された金バンプ高さを測定して、めっき処理の均一性を調査した。そして、本試験では、二種類の金バンプを形成して、それぞれ評価した。一つは、角柱状で、目標バンプ高さ23μmのバンプを、ウェハー表面状に複数個形成(ウェハー表面上におけるバンプ形成総面積約0.1dm:バンプ<ア>と称す)するものである。他の一つは、同じく角柱状で、目標バンプ高さ16μmのバンプを、ウェハー表面状に複数個形成(ウェハー表面上におけるバンプ形成総面積約1.0dm:バンプ<イ>と称す)するものである。この二種類のバンプは、目標バンプ高さから2μmの範囲内(バンプ高さを測定した総てのバンプの内の最大値と最小値との差が2μm以内であること)で形成されていることを製品スペックとして要求されているものである。
【0027】
バンプ形成を行う金めっき処理は、上記第一実施形態と同じ金めっき液を使用した。めっき条件は、液温60℃、pH7〜8、めっき電流密度0.8A/dmとした。また、ウェハーのシード金属膜表面には、各バンプ高さに合わせた所定厚みのレジストを被覆し、角柱状バンプを複数形成するためのバンプ形成用パターンをレジストに形成し、その後金めっき処理をした。
【0028】
めっき処理時のアノード電極に対するめっき電流の供給は次のような方法によって行った。具体的には、図4に示すアノード電極の周辺の6カ所すべてからめっき電流を供給する場合(第1方式)、図4に示すATLの1カ所から供給する場合(第2方式)、図4のABR、ABLの2カ所から供給する場合(第3方式)、図4のAC、即ち、アノード電極の中央部の1カ所から供給する場合(第4方式)
、の4種類のめっき電流供給方法によって、金バンプの形成を行った。
【0029】
めっき処理試験の評価は、上記第一実施形態の場合と同様に、めっき処理後、レジストを剥離して、角柱状バンプの高さ(めっき厚み)を測定することにより行った。バンプ高さ(めっき厚)は、被めっき面側に形成された金バンプを触針式段差測定器(KLA−Tencor P11)を用いて測定した。具体的には、図3に示したようにウェハーの被めっき面中心及びその周辺部分に形成された角柱状バンプについて、合計13カ所のバンプ高さ(W1〜W13)を測定した。表2には、このバンプ高さ測定結果より得られた、平均値(Avg.)、最大値(MAX.)、最小値(MIN.)、バラツキ幅(Range.)を示す。尚、表2に示す平均値(Avg.)、最大値(MAX.)、最小値(MIN.)、バラツキ幅(Range.)の単位はμmである。
【0030】
【表2】


【0031】
表2に示すように、バンプ<ア>を形成する場合、第1方式或いは第3方式のめっき電流供給によれば、製品スペックとして要求されたバラツキ幅2μmを満足できる金バンプの形成が可能となることが判明した。一方、バンプ<イ>の場合では、第1〜第4方式の総てにおいて、製品スペックとして要求されたバラツキ幅2μmを満足できる金バンプを形成できた。表2に示す結果では、バンプ<ア>の場合とバンプ<イ>の場合とでは、その傾向が異なる結果となっているが、これはバンプ<ア>の形成では、総メッキ面積がバンプ<イ>に比べ、遙かに小さなことによるものと考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本実施形態におけるカップ型めっき装置の概略断面図。
【図2】アノード電極の平面拡大概略図
【図3】ウェハー被めっき面の膜厚測定部を示す平面図。
【図4】第二実施形態で使用したアノード電極の平面拡大概略図
【符号の説明】
【0033】
1 めっき装置
2 めっき槽
3 周縁部
4 シールパッキン
5 めっき液供給口
6 めっき液流出口
A アノード電極
C カソード電極
W ウェハー
ar1〜4 周縁電流供給部
ac 中央電流供給部
ATR〜ABL 周縁電流供給部
AC 中央電流供給部
【出願人】 【識別番号】000228165
【氏名又は名称】日本エレクトロプレイテイング・エンジニヤース株式会社
【出願日】 平成18年12月18日(2006.12.18)
【代理人】 【識別番号】110000268
【氏名又は名称】特許業務法人 田中・岡崎アンドアソシエイツ


【公開番号】 特開2008−19501(P2008−19501A)
【公開日】 平成20年1月31日(2008.1.31)
【出願番号】 特願2006−339379(P2006−339379)