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エレベータ式めっき装置の横行制御装置 - 特開2008−13823 | j-tokkyo
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【発明の名称】 エレベータ式めっき装置の横行制御装置
【発明者】 【氏名】山崎 政敏

【要約】 【課題】ワークの質量が大きく変化してもハンガーの横行時の停止位置の変動を少なく制御することができ、ハンガーの下降時にワークが処理槽の側壁に衝突することのないエレベータ式めっき装置の横行制御装置を提供する。

【構成】ハンガーの横行移動量を計測するセンサー18と、前回記憶した目標移動量とハンガーの横行移動量とを比較して一致時に停止指令信号を出力するとともに、横行用駆動装置停止後のハンガーの横行移動量とハンガーの適正移動量とから次回の目標移動量を算出して記憶する演算装置20と、演算装置20から与えられる停止指令信号により横行用駆動装置を停止させる動作制御装置17とを備えた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハンガーの昇降と横行とを昇降用駆動装置と横行用駆動装置とにより行うエレベータ式めっき装置の横行時の停止位置を制御する横行制御装置であって、ハンガーの横行移動量を計測するセンサーと、記憶した目標移動量とハンガーの横行移動量とを比較して両者の一致時に停止指令信号を出力するとともに、横行用駆動装置停止後のハンガーの横行移動量とハンガーの適正移動量とから次回の目標移動量を算出して記憶する演算装置と、演算装置から与えられる停止指令信号により横行用駆動装置を停止させる動作制御装置とを備えたことを特徴とするエレベータ式めっき装置の横行制御装置。
【請求項2】
演算装置を、前回と今回の横行用駆動装置の停止後のハンガーの横行移動量の平均を用いて次回の目標移動量を算出するものとしたことを特徴とする請求項1に記載のエレベータ式めっき装置の横行制御装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、エレベータ式めっき装置の横行時の停止位置を制御するエレベータ式めっき装置の横行制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
エレベータ式めっき装置は、装置両側の大型スプロケット間に架け渡された無端チェーンに多数の柱状キャリアを取り付けて構成されたものであり、その多数の柱状キャリアを処理槽群に沿って一斉に横行させ、各柱状キャリアに設けられたラック支持用のハンガーを必要個所で昇降させてラックを各処理槽に順次浸漬させて行く装置である。ワークはハンガーに支持されたラックに吊り下げられ、必要箇所では上昇した位置で水平方向に横行し、各処理槽に順次浸漬される動きを一定周期で繰り返して図3に示すような経路を1周する間に自動的にめっきされる。
【0003】
こうしたハンガーの昇降や横行の動作は油圧機構等からなる昇降用駆動装置と横行用駆動装置により行われるが、上昇して横行する際のハンガーの高さが保たれないと横行中にワークが処理槽の側壁に接触あるいは衝突し、また横行後のハンガーすなわち柱状キャリアの停止位置が所定の範囲に保たれないと、ハンガーの下降時にワークが処理槽の側壁に接触あるいは衝突することになる。ワークが処理槽の側壁に接触あるいは衝突するとワークが損傷を受けるとともに装置が破壊されるという重大な事故につながる恐れがある。
【0004】
上昇して横行する際のハンガーの高さは油圧機構のパッキン不良等により低下することがあり、横行後のハンガーの停止位置はワークの質量等により変動することがある。このハンガーの停止位置の変動は、ラチェット機構を介して横行用駆動装置により駆動される大型スプロケットに行き過ぎを制限する機構が設けられていないため、横行時に横行用駆動装置が停止しても慣性により柱状キャリアが横行を続けることにより生じるものであり、その慣性による移動量はワークの質量により変動することになる。従来はそのような変動があっても事故にならないように槽の寸法に余裕を持たせていた。ところが、変動がその余裕の範囲を超えた場合には事故になり、大きな変動にも対応できるように余裕を大きくとると設置スペース、処理液量の増大を招くという問題があった。
【0005】
こうした重大な事故を防止するため、横行時のハンガーの高さに異常があった場合に警報を発する装置は例えば特許文献1に示されるようなものが知られている。この特許文献1に示されているのは、ハンガーを昇降させるホイストビームの上昇限を検出する上昇限リミットスイッチと、この上昇限リミットスイッチがハンガーの横行動作中にオフとなったときに直ちにホイストビームを自動的に再上昇させる油圧機構と、故障警報器とを備えたものである。ところが横行後のハンガーの停止位置を監視あるいは修正するようなものは現在まで実用化されていない。
【特許文献1】特開平10−245699号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記の問題点を解決し、ワークの質量が大きく変化してもハンガーの横行時の停止位置の変動を少なく制御することができ、ハンガーの下降時にワークが処理槽の側壁に衝突することのないエレベータ式めっき装置の横行制御装置を提供するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の問題を解決するためになされた本発明のエレベータ式めっき装置の横行制御装置は、ハンガーの昇降と横行とを昇降用駆動装置と横行用駆動装置とにより行うエレベータ式めっき装置の横行時の停止位置を制御する横行制御装置であって、ハンガーの横行移動量を計測するセンサーと、記憶した目標移動量とハンガーの横行移動量とを比較して両者の一致時に停止指令信号を出力するとともに、横行用駆動装置停止後のハンガーの横行移動量とハンガーの適正移動量とから次回の目標移動量を算出して記憶する演算装置と、演算装置から与えられる停止指令信号により横行用駆動装置を停止させる動作制御装置とを備えたことを特徴とするものである。この演算装置は、前回と今回の横行用駆動装置の停止後のハンガーの横行移動量の平均を用いて次回の目標移動量を算出するものとすることが好ましい。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、昇降用駆動装置と横行用駆動装置とによりハンガーの昇降と横行とを行わせるエレベータ式めっき装置におけるハンガーの横行移動量を、横行用駆動装置停止後のハンガーの横行移動量とハンガーの適正移動量とから次回の目標移動量を算出して制御しているので、横行時の停止位置精度がよくなり、ハンガーの下降時にワークが処理槽の側壁に衝突することがなく、めっき槽に大きな余裕をとる必要がない利点がある。また、前回と今回の横行用駆動装置の停止後のハンガーの横行移動量の平均を用いて次回の目標移動量を算出するようにした場合には、1回だけの特異な変動が生じてもそれによる影響を避けることができ、なおかつワークの増減にも速やかに対応できる利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
次に、本発明を実施するための最良の形態について、図を参照しながら具体的に説明する。
図1及び図2は本発明のエレベータ式めっき装置の横行制御装置が組み込まれるエレベータ式めっき装置の横行駆動部の構成を示すものであり、無端チェーン1、1が架け渡される一方の大型スプロケット2、2の軸3にラチェット板4が固定してある。軸3には駆動スプロケット5が回動自在に嵌装してあり、該駆動スプロケット5にはラチェット板4のラチェット歯6に係脱するラチェット爪7が取り付けてある。また、ラチェット板4はラチェット歯6に係合する逆転防止爪8により逆転を規制してある。
【0010】
駆動スプロケット5と機枠に回動自在に取り付けられたアイドリングスプロケット9との間には駆動チェーン10が架け渡してあり、該駆動チェーン10は機枠に取り付けられた油圧シリンダ11のピストンロッド12に連結してある。これらの油圧シリンダ11、ピストンロッド12、駆動チェーン10、駆動スプロケット5、ラチェット板4が横行用駆動装置を構成するものである。無端チェーン1、1には図2にその一部を示すように多数の柱状キャリア13、13が取り付けてある。柱状キャリア13、13にはハンガー14、14が設けてあり、本発明の要旨とは関係がないため図では省略してあるが、柱状キャリア13、13をレールに支持させ、連結用の部材を介して無端チェーン1、1に取り付けることは従来のエレベータ式めっき装置と同様である。
【0011】
ピストンロッド12にはその前進端位置及び後進端位置を検出するリミットスイッチ15及び16が設けてあり、該リミットスイッチ15及び16は動作制御装置17に接続してある。無端チェーン1にはその移動量を検出するセンサー18が、駆動チェーン10にはその移動量を検出するセンサー19がそれぞれ設けてあり、これらのセンサー18及び19は演算装置20に接続してある。センサー18及び19としてはロータリーエンコーダ等を使用することができ、演算装置20はその演算した結果得られる制御信号を動作制御装置17に送るように接続してある。
【0012】
このように構成したエレベータ式めっき装置の横行駆動部は基本的には従来のものと同様であるが、無端チェーン1の移動量を検出するセンサー18、駆動チェーン10の移動量を検出するセンサー19及び演算装置20を設けたところが大きく異なっている。動作制御装置17にはタクトタイマーが内蔵してあり、従来のエレベータ式めっき装置と同様あらかじめ設定された一定時間ごとにハンガー14、14の上昇、柱状キャリア13、13の横行、ハンガー14、14の下降という一連の動作を行わせ、これを繰り返すものであり、横行時に演算装置20停止指令を与えられるとピストンロッド12すなわち駆動チェーン10の移動を停止させる機能を有する。
【0013】
演算装置20の主な機能はセンサー18の信号により駆動チェーン10が停止した後の無端チェーン1、1の移動量を毎回計測すること、無端チェーン1、1の目標移動量を算出すること及び無端チェーン1、1の移動量が目標移動量に達したときに停止指令となる制御信号を出力することである。駆動チェーン10が停止した後の無端チェーン1、1の移動は駆動スプロケット5の停止後に柱状キャリア13、13等の慣性力によるものでありオーバーランと呼ばれる。演算装置20はこのオーバーランによる無端チェーン1、1の移動量の2回分の移動平均を算出し、それを適正移動量から減じたものを目標移動量として記憶するようにしてある。
【0014】
このような構成において、柱状キャリア13、13の横行時にはまず油圧シリンダ11のピストンロッド12が前進を開始し、前進端位置のリミットスイッチ15が作動すると停止する。これにより駆動スプロケット5は駆動チェーン10により駆動されて回転し、駆動スプロケット5に取り付けたラチェット爪7がラチェット板4のラチェット歯6に係合する。駆動スプロケット5は軸3に回動自在に嵌装したものであり、ラチェット板4は逆転防止爪8により規制されているのでラチェット板4や軸3が回転することはない。
【0015】
次にピストンロッド12が後退を開始すると駆動スプロケット5はラチェット爪7がラチェット歯6に係合した状態で逆方向に回転し、ラチェット板4も回転する。ラチェット板4が回転することによりラチェット板4が固定されている軸3及び大型スプロケット2、2も回転してこれに架けられている無端チェーン1、1は移動することとなり、柱状キャリア13、13が横行する。演算装置20はセンサー18の信号により無端チェーン1、1の移動量を計測し、これが目標移動量に達すると停止指令となる制御信号を出力するので動作制御装置17はピストンロッド12、駆動チェーン10の移動を停止させる。
【0016】
駆動チェーン10が停止した後オーバーランにより無端チェーン1、1が移動すると、演算装置20はこのオーバーランによる無端チェーン1、1の移動量の2回分の移動平均を算出し、それを適正移動量から減じたものを次回の目標移動量として記憶する。これにより次回の目標移動量は適正移動量からその直前2回のオーバーランによる移動量の平均を減じたものとなり、次回のオーバーランによる移動量がその直前2回のオーバーランによる移動量と同程度であれば、次回の無端チェーン1、1の移動量はほぼ適正なものとなる。
【0017】
このように、目標移動量はその直前2回のオーバーランによる移動量の平均と適正移動量とから毎回算出し、その目標移動量により駆動チェーン10を停止させるようにしている。通常オーバーランによる移動量が大きく変動することは少ないので、直前2回のオーバーランによる移動量を平均することなく直前のオーバーランによる移動量だけを用いて目標移動量を算出することも可能である。また、直前2回のオーバーランによる移動量を平均して算出するようにした場合には、1回だけの特異な変動が生じてもそれによる影響を少なくすることができ、なおかつワークの増減にも速やかに対応できる利点がある。
【0018】
なお、前記の無端チェーン1、1の移動量を計測するセンサー18は軸3あるいは大型スプロケット2、2等の回転量を計測するものとすることができ、駆動チェーン10の移動量を計測するセンサー19は駆動スプロケット5あるいはアイドリングスプロケット9の回転量やピストンロッド12の移動量を計測するものとすることができる。これらは無端チェーン1、1の移動量や駆動チェーン10の移動量にそのまま対応することによるものである。また、ピストンロッド12の前進時にピストンロッド12の前進端位置をリミットスイッチ15の作動により検出しているが、演算装置20でセンサー19の信号を計測することにより検出することも可能である。
【0019】
さらに、駆動チェーン10が停止するまでの間は、無端チェーン1、1の移動量に対する駆動チェーン10移動量が機構的に定まっており、無端チェーン1、1の目標移動量に相当する駆動チェーン10の移動量は容易に算出することが可能である。したがって駆動チェーン10の移動量はセンサー19と演算装置20とにより制御することができ、このように算出した無端チェーン1、1の目標移動量に相当する駆動チェーン10の移動量をその目標値として制御することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】エレベータ式めっき装置の横行駆動部の構成を示す要部の平面図である。
【図2】エレベータ式めっき装置の横行駆動部の構成を示す要部の正面図である。
【図3】エレベータ式めっき装置の全体を示す平面図である。
【符号の説明】
【0021】
1 無端チェーン
2 大型スプロケット
3 軸
4 ラチェット板
5 駆動スプロケット
6 ラチェット歯
7 ラチェット爪
8 逆転防止爪
9 アイドリングスプロケット
10 駆動チェーン
11 油圧シリンダ
12 ピストンロッド
13 柱状キャリア
14 ハンガー
15、16 リミットスイッチ
17 動作制御装置
18、19 センサー
20 演算装置
【出願人】 【識別番号】000150202
【氏名又は名称】株式会社中央製作所
【出願日】 平成18年7月7日(2006.7.7)
【代理人】 【識別番号】100078101
【弁理士】
【氏名又は名称】綿貫 達雄

【識別番号】100085523
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 文夫


【公開番号】 特開2008−13823(P2008−13823A)
【公開日】 平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願番号】 特願2006−187379(P2006−187379)