トップ :: C 化学 冶金 :: C25 電気分解または電気泳動方法;そのための装置

【発明の名称】 電着ドラム
【発明者】 【氏名】水口 政明

【氏名】笠原 幸生

【要約】 【課題】装置の軽量化を図り且つ銅箔の厚さ均一性が向上し、しかも、高電流での操業に対応可能でそれだけ製造効率が向上する極めて実用性に秀れた電着ドラムの提供。

【構成】外周板1と左右の側壁板4とから成るインナードラムYの前記外周板1の外周面にチタン板2を張設した電着ドラムXであって、前記インナードラムYの外周板1及び左右の側壁板4を、アルミニウム板,アルミニウム合金板若しくはアルミニウム板,アルミニウム合金板から成るクラッド板で構成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外周板と左右の側壁板とから成るインナードラムの前記外周板の外周面にチタン板を張設した電着ドラムであって、前記インナードラムの外周板及び左右の側壁板は、アルミニウム板若しくはアルミニウム合金板で構成されていることを特徴とする電着ドラム。
【請求項2】
外周板と左右の側壁板とから成るインナードラムの前記外周板の外周面にチタン板を張設した電着ドラムであって、前記インナードラムの外周板及び左右の側壁板は、アルミニウム及びアルミニウム合金から成るクラッド板で構成されていることを特徴とする電着ドラム。
【請求項3】
請求項1,2いずれか1項に記載の電着ドラムにおいて、前記電着ドラムには、該電着ドラムを支持して電解槽中で回転させるための回転軸が設けられていることを特徴とする電着ドラム。
【請求項4】
請求項1〜3いずれか1項に記載の電着ドラムにおいて、前記インナードラムの外周板の外周面には複数の凸部若しくは凹部が設けられていることを特徴とする電着ドラム。
【請求項5】
請求項1〜4いずれか1項に記載の電着ドラムにおいて、前記チタン板の内周面と接触する前記インナードラムの外周板の外周面に、銀,銅,ニッケル若しくは錫等から成る金属鍍金層が設けられていることを特徴とする電着ドラム。
【請求項6】
外周板と左右の側壁板とから成るインナードラムの前記外周板の外周面にチタン板を張設した電着ドラムであって、前記インナードラムの外周板の外周面と前記チタン板の内周面との間にはアルミニウム板若しくはアルミニウム合金板などの周設アルミニウム系板が上下面夫々密着状態に介在せしめられており、前記インナードラムの左右の側壁板にはアルミニウム板若しくはアルミニウム合金板などの側設アルミニウム系板が設けられており、この側設アルミニウム系板と前記周設アルミニウム系板とは連結されていることを特徴とする電着ドラム。
【請求項7】
外周板と左右の側壁板とから成るインナードラムの前記外周板の外周面にチタン板を張設した電着ドラムであって、前記インナードラムの外周板の外周面と前記チタン板の内周面との間にはアルミニウム及びアルミニウム合金から成るクラッド板で構成される周設アルミニウム系板が上下面夫々密着状態に介在せしめられており、前記インナードラムの左右の側壁板にはアルミニウム及びアルミニウム合金から成るクラッド板で構成される側設アルミニウム系板が設けられており、この側設アルミニウム系板と前記周設アルミニウム系板とは連結されていることを特徴とする電着ドラム。
【請求項8】
請求項6,7いずれか1項に記載の電着ドラムにおいて、前記電着ドラムには、該電着ドラムを支持して電解槽中で回転させるための回転軸が設けられていることを特徴とする電着ドラム。
【請求項9】
請求項6〜8いずれか1項に記載の電着ドラムにおいて、前記周設アルミニウム系板の外周面には複数の凸部若しくは凹部が設けられていることを特徴とする電着ドラム。
【請求項10】
請求項6〜9いずれか1項に記載の電着ドラムにおいて、前記チタン板の内周面と接触する前記周設アルミニウム系板の外周面に、銀,銅,ニッケル若しくは錫等から成る金属鍍金層が設けられていることを特徴とする電着ドラム。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、銅箔を製造する銅箔製造装置における電着ドラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より電着ドラムの表面に均一な平滑面を有する銅箔を同厚で電着生成するための改良がされてきたが、現在では電解液に対する耐食性の秀れたチタン板をインナードラムの表面に被着し、チタン板の外周面に均一な平滑面を有する銅箔を同厚で生成する電着ドラムが多用されている。
【0003】
そこで、一般に、チタン板は軟鋼やステンレス鋼で形成したインナードラムの外周部に被着され、この外周部を介して導電されているが、発明者等は、インナードラム側の導電性を良好にすれば、チタン板の導電性が良好でなくても良いこと、及び、チタン板とインナードラムとの密着性を良好にすれば目的通りの均一な平滑面を有する同厚の銅箔が生成されるのではないかと着眼して特許文献1に開示される発明を完成した。
【0004】
【特許文献1】特許第3121775号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで近年、更なる銅箔の厚さ均一性及び銅箔の製造効率の向上が要望されている。
【0006】
本発明は、上述の要望に鑑みなされたもので、比重が小さく且つ秀れた電気伝導率を有するアルミニウム系板を用いることで、装置の軽量化を図り且つ銅箔の厚さ均一性が向上し、しかも、高電流での操業に対応可能でそれだけ製造効率が向上する極めて実用性に秀れた電着ドラムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0008】
外周板1と左右の側壁板4とから成るインナードラムYの前記外周板1の外周面にチタン板2を張設した電着ドラムXであって、前記インナードラムYの外周板1及び左右の側壁板4は、アルミニウム板若しくはアルミニウム合金板で構成されていることを特徴とする電着ドラムに係るものである。
【0009】
また、外周板1と左右の側壁板4とから成るインナードラムYの前記外周板1の外周面にチタン板2を張設した電着ドラムXであって、前記インナードラムYの外周板1及び左右の側壁板4は、アルミニウム及びアルミニウム合金から成るクラッド板で構成されていることを特徴とする電着ドラムに係るものである。
【0010】
また、請求項1,2いずれか1項に記載の電着ドラムにおいて、前記電着ドラムXには、該電着ドラムXを支持して電解槽16中で回転させるための回転軸9が設けられていることを特徴とする電着ドラムに係るものである。
【0011】
また、請求項1〜3いずれか1項に記載の電着ドラムにおいて、前記インナードラムYの外周板1の外周面には複数の凸部若しくは凹部が設けられていることを特徴とする電着ドラムに係るものである。
【0012】
また、請求項1〜4いずれか1項に記載の電着ドラムにおいて、前記チタン板2の内周面と接触する前記インナードラムYの外周板1の外周面に、銀,銅,ニッケル若しくは錫等から成る金属鍍金層が設けられていることを特徴とする電着ドラムに係るものである。
【0013】
また、外周板1と左右の側壁板4とから成るインナードラムYの前記外周板1の外周面にチタン板2を張設した電着ドラムXであって、前記インナードラムYの外周板1の外周面と前記チタン板2の内周面との間にはアルミニウム板若しくはアルミニウム合金板などの周設アルミニウム系板3aが上下面夫々密着状態に介在せしめられており、前記インナードラムYの左右の側壁板4にはアルミニウム板若しくはアルミニウム合金板などの側設アルミニウム系板3bが設けられており、この側設アルミニウム系板3bと前記周設アルミニウム系板3aとは連結されていることを特徴とする電着ドラムに係るものである。
【0014】
また、外周板1と左右の側壁板4とから成るインナードラムYの前記外周板1の外周面にチタン板2を張設した電着ドラムXであって、前記インナードラムYの外周板1の外周面と前記チタン板2の内周面との間にはアルミニウム及びアルミニウム合金から成るクラッド板で構成される周設アルミニウム系板3aが上下面夫々密着状態に介在せしめられており、前記インナードラムYの左右の側壁板4にはアルミニウム及びアルミニウム合金から成るクラッド板で構成される側設アルミニウム系板3bが設けられており、この側設アルミニウム系板3bと前記周設アルミニウム系板3aとは連結されていることを特徴とする電着ドラムに係るものである。
【0015】
また、請求項6,7いずれか1項に記載の電着ドラムにおいて、前記電着ドラムXには、該電着ドラムXを支持して電解槽16中で回転させるための回転軸9が設けられていることを特徴とする電着ドラムに係るものである。
【0016】
また、請求項6〜8いずれか1項に記載の電着ドラムにおいて、前記周設アルミニウム系板3aの外周面には複数の凸部若しくは凹部が設けられていることを特徴とする電着ドラムに係るものである。
【0017】
また、請求項6〜9いずれか1項に記載の電着ドラムにおいて、前記チタン板2の内周面と接触する前記周設アルミニウム系板3aの外周面に、銀,銅,ニッケル若しくは錫等から成る金属鍍金層が設けられていることを特徴とする電着ドラムに係るものである。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、上述のように構成したから、装置の軽量化を図ることで銅箔の厚さ均一性が向上し、しかも、高電流での操業に対応可能でそれだけ製造効率が向上する極めて実用性に秀れた電着ドラムとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
好適と考える本発明の実施形態を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
【0020】
アルミニウムの線膨張係数はチタンの3倍弱であり(図4参照)、製箔中の温度上昇によりアルミニウム板若しくはアルミニウム合金板から成る(アルミニウム系)外周板1または周設アルミニウム系板3aは、チタン板2の内周面に張り付くことになり、チタン板2とアルミニウム系外周板1若しくは周設アルミニウム系板3aとの密着性が向上する。
【0021】
また、アルミニウムの方がチタンより数十倍も導電性が良いから(図4参照)、その導電性の良いアルミニウム系外周板1若しくは周設アルミニウム系板3aを、チタン板2の内側に線膨張係数の良いことを利用して密着状態に内張りすればチタン板2の導電性不足を補うことができる。
【0022】
この相乗効果により、銅箔は全範囲において均一な平滑面を有する同厚となり、且つ、トラブルの原因となる局部的な電気抵抗熱の発生もなく常に秀れた品質の銅箔がチタン板2の表面に生成される電着ドラムXとなる。
【0023】
更に、電着ドラムXは該電着ドラムXに突設される回転軸9が軸受17により支持されて電解槽16中で回転するものであるが(図1参照)、アルミニウム若しくはアルミニウム合金は銅や軟鋼等に比し軽量であるから(図4参照)、電着ドラムXを回転させる機構をそれだけコンパクトにできるのは勿論、図5に図示したように電着ドラムXの中央部が撓んでドラム中央部と電極7との間隔dがドラム端部と電極7との間隔dより狭くなったりせず、それだけ撓みにくい電着ドラムXとなり、ドラム中央部と電極との間隔d及びドラム端部と電極との間隔dが略一定となり、製造する銅箔の厚さをより均一化することが可能となる。更に、間隔dが間隔dより狭くなる減少は回転軸9の撓み(しなり)によっても生じるが、電着ドラムXが軽量であるから、それだけ回転軸9の撓みが減少し、この点においても間隔d及び間隔dは略一定となり、銅箔の厚さは均一化する。
【0024】
また、アルミニウムの比重は銅や軟鋼の約3割程度であるため、重量当たりの電気伝導量を増加させることが可能となる(図4参照)。
【0025】
例えば、電着ドラムにはドラムを支持する回転軸やドラムの撓み量等を考慮しての重量制限があり、そのため、比重の大きい銅系板を大幅に厚くすることはできず、上記特許文献1においては、対応可能な電流量は60kA程度までである。この点、アルミニウムは重量当たりの電気伝導率が銅の約2.11倍となり、100kA〜200kA程度での高電流での操業に対応可能となることを確認している。
【実施例】
【0026】
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
【0027】
図1は、銅箔製造装置Zの説明図であって、符号6は導電経路、7は(銅)電極、8は電源、9はSS製の回転軸、13は回転軸9の外周に設けた銅筒、10は導電軸受、11は側設チタン板、14はアルミニウム製補強リブ、15はアルミニウム製補強パイプである。
【0028】
尚、本実施例に係る電着ドラムXは軽量であるため、電解槽16内の電解液による浮力で浮かないように構成されている。具体的には、電着ドラムXは、電解槽16に固定状態に設けられ前記回転軸9を受ける軸受17により回転自在な状態で位置決め固定されている。
【0029】
本実施例は、上記銅箔製造装置Zに用いられるものであり、外周板1と左右の側壁板4とから成るインナードラムYの前記外周板1の外周面にチタン板2を張設した電着ドラムにおいて、前記インナードラムYの外周板1の外周面1aと前記チタン板2の内周面2aとの間にはアルミニウム板若しくはアルミニウム合金板などの周設アルミニウム系板3aが上下面夫々密着状態に介在せしめられており、前記インナードラムYの左右の側壁板4にはアルミニウム板若しくはアルミニウム合金板などの側設アルミニウム系板3bが設けられており、この側設アルミニウム系板3bと前記周設アルミニウム系板3aとは介在部材を介さずに直接連結されたものである。
【0030】
本実施例においては、周設アルミニウム系板3aの外周面には、複数の凸部若しくは凹部が設けられている。具体的には、図6に図示したように周設アルミニウム系板3aの外周面にパンチング穴12を、格子状に多数並設している。
【0031】
尚、格子状に限らず、千鳥状等、他の配列形態を採用しても良い。また、パンチング穴12に限らず、周設アルミニウム系板3aの外周面の幅方向若しくは周方向に延設される溝を複数並設する構成としても良い。また、周設アルミニウム系板3aだけでなく、側設アルミニウム系板3bにパンチング穴や溝等の凹凸を設けても良い。
【0032】
従って、チタン板2と焼き嵌めされる周設アルミニウム系板3aのチタン板2に対する追従性が向上してチタン板2と周設アルミニウム系板3aとの密着性がより一層向上し、チタン板2の導電性不足を一層良好に補うことができる。また、パンチング穴12によりアルミニウム板の表面積が増大し、それだけ放熱効率が向上し、高電流操業に適したものとなる。
【0033】
また、チタン板2の内周面と接触する周設アルミニウム系板3aの外周面に、銀,銅,ニッケル若しくは錫等から成る金属鍍金層を設けても良い。この場合、チタン板2と周設アルミニウム系板3aとの界面抵抗が減少し、より導電性が良好となる。尚、周設アルミニウム系板3aの外周面に銀鍍金した銅棒若しくは鉛棒をインナードラムの長さ方向と平行若しくは垂直に埋設する構成としても良い。
【0034】
また、本実施例においては、前記周設アルミニウム系板3a及び前記側設アルミニウム系板3bとして、アルミニウム板を採用している。尚、アルミニウム板に限らず、アルミニウム及びアルミニウム合金から成るクラッド板を採用しても良い。例えば、クラッド板としては、SS+Al(合金),SS+Al(合金)+Ti,SUS+Al(合金),SUS+Al(合金)+Ti若しくはSS+Al(合金)+Cuを用いると良い。この場合、ヤング率が小さいアルミニウム板の撓みを抑制できる。
【0035】
各部を具体的に説明する。
【0036】
インナードラムYに設けた中間補強板5には、アルミニウム板,アルミニウム合金板若しくは上記同様のクラッド板などの中間アルミニウム系板3cを設け、この中間アルミニウム系板3cと前記周設アルミニウム系板3aとを導電状態に連設している。
【0037】
具体的には、図3に図示したように、中間補強板5に中間アルミニウム系板3cを付設し、この中間アルミニウム系板3cの外端部を周設アルミニウム系板3aに導電状態に連設している。更に具体的には、中間アルミニウム系板3cの外縁に水平リング状の鍔部3c’を連設し、この鍔部3c’と周設アルミニウム系板3aとを栓溶接した栓溶接部12を介して連設した構造としている。
【0038】
また、アルミニウム系板はチタン板より熱伝導性が良好である(図4参照)。
【0039】
従って、上述のように周設アルミニウム系板3a,側設アルミニウム系板3b及び中間アルミニウム系板3cを設けることで熱伝導性も良好となり、局部的ホットゾーンを作ることを防止する作用効果も発揮し、表面平滑にして等厚の製箔を行い得ることになる。
【0040】
本実施例に係る電着ドラムXの大きさの一例を示すと次の通りである。
電着ドラム φ2300mm 径
電着ドラム 1200mm 巾
SUS若しくはSS製のドラム外周板 22mm 厚
チタン板 5mm 厚
周設アルミニウム系板 4mm 厚
側設アルミニウム系板 5mm 厚
中間アルミニウム系板 7mm 厚
SUS若しくはSS製の側壁板 22mm 厚
SUS若しくはSS製の中間補強板 22mm 厚
回転軸の外周に設けた銅筒の径大部 60mm 厚
側設チタン板 4mm 厚
【0041】
尚、本実施例は上述のように構成したが、図7に図示したように、前記インナードラムYの外周板1及び左右の側壁板4を、上記周設アルミニウム系板3a及び側設アルミニウム系板3bと同様の前記アルミニウム板若しくは前記アルミニウム合金板で構成し、上記周設アルミニウム系板3a及び側設アルミニウム系板3bを設けずに、外周板1及び側壁板4にチタン板2及び側設チタン板11を設けた場合も同様である。この場合、より軽量且つ安価な電着ドラムXを実現できる。
【0042】
本実施例は上述のように構成したから、線膨張係数の良いアルミニウム系板3a・3bがチタン板2・11の内周面に張り付くことになり、チタン板とアルミニウム系板との密着性が向上し、且つ、アルミニウム系板の方がチタン板より極めて導電性が良いからチタン板の導電性不足を補い、この相乗効果により表面腐食層や表面酸化層の皮膜発生による絶縁妨害防止作用が低下することを補正し、連続的に製造する銅箔は、全範囲において均一な平滑面を有する同厚の箔となり、且つトラブルの原因となる電気抵抗熱の発生もなく秀れた品質の銅箔がチタン板の表面に生成されることになる。
【0043】
また、電着ドラムXの左右側壁の外面に付設した側設アルミニウム系板3bと、チタン板2の内側に張設した周設アルミニウム系板3aとを直接連結したから、この側設アルミニウム系板3bによる周設アルミニウム系板3aへの通電量が極めて良好で、且つ、チタン板2の導電性が増大することになる。
【0044】
即ち、インナードラム側の導電性を良好にすることができ、また、アルミニウムは銅より線膨張係数が高いため、温度上昇によりチタン板との密着性も良好となる。従って、均一平滑面を有する同厚の銅箔を生成可能となる。
【0045】
特に、アルミニウム若しくはアルミニウム合金は銅や軟鋼に比し軽量であり、それだけインナードラムの撓み量が減少してインナードラム外周面と電極との間隔が略一定となり、製造する銅箔の厚さをより均一化することが可能となる。
【0046】
また、軽量化に伴い、回転軸9をより細くすることができると共に、必要なトルクが減少し、ドラムを駆動回転するためのモータの消費電力も少なくなり、一層経済性に秀れる。
【0047】
また、アルミニウムの比重は銅や軟鋼の約3割程度であるため、重量当たりの電気伝導量を増加させることが可能となり、高電流での操業に対応可能となる。
【0048】
従って、本実施例は、装置の軽量化を図ることで銅箔の厚さ均一性が向上し、しかも、高電流での操業に対応可能でそれだけ製造効率が向上する極めて実用性に秀れた電着ドラムとなる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】銅箔製造装置の概略説明図である。
【図2】本実施例の要部の概略縦断面図である。
【図3】中間に中間アルミニウム系板を付設した中間補強板を設けたタイプのアルミニウム系板以外のハッチング線を省略した概略縦断面図である。
【図4】アルミニウムと他金属の物性比較表である。
【図5】電着ドラムの撓みを説明する概略説明図である。
【図6】電着ドラムの一部を切り欠いた概略説明斜視図である。
【図7】別例の要部の概略縦断面図である。
【符号の説明】
【0050】
1 外周板
2 チタン板
3a 周設アルミニウム系板
3b 側設アルミニウム系板
4 側壁板
9 回転軸
16 電解槽
X 電着ドラム
Y インナードラム
【出願人】 【識別番号】000229014
【氏名又は名称】日本ステンレス工材株式会社
【出願日】 平成18年6月30日(2006.6.30)
【代理人】 【識別番号】100091373
【弁理士】
【氏名又は名称】吉井 剛

【識別番号】100097065
【弁理士】
【氏名又は名称】吉井 雅栄


【公開番号】 特開2008−7846(P2008−7846A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2006−182238(P2006−182238)