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【発明の名称】 電着金属剥ぎ取り方法及びそれに使用する癖付装置
【発明者】 【氏名】牧 公一

【氏名】金田 貴光

【氏名】上野 明

【要約】 【課題】開口させた電着金属が再び陰極板に密着して、陰極板と電着金属との間の隙間が塞がってチゼルの挿入が妨げられることを防止し、チゼルを確実に挿入することが可能な電着金属剥ぎ取り方法及びそれに使用する癖付装置を提供する。

【解決手段】電着金属剥ぎ取り方法は、電着金属2と陰極板1との間にチゼル35を挿入して引き剥がす工程の前に、電着金属2の上部側を開口し、外側に向かって折り曲げる癖付け工程を設けたことを特徴とし、癖付装置は、陰極板1の下部側を両側から保持する下部ガイド21と、陰極板1の上部側であって癖付けを行うべき部分に電着金属2の表面近傍に配置される上部ガイド25と、陰極板1の中央部付近を左右から押圧する押圧部材23と、開口させた電着金属2の上部側を折り曲げることによりチゼル35の挿入を容易にするための隙間を確保する癖付け部材29とを備えてなる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電解製錬によってその表面に金属が電着した陰極板から当該電着金属を剥ぎ取る電着金属剥ぎ取り方法において、
電着金属と陰極板との間にチゼルを挿入して引き剥がす引き剥がし工程の前に、前記電着金属の上部側を外側に向かって折り曲げることにより前記陰極板との間を開口させ、それによって前記チゼルの挿入を容易にするための隙間を確保する癖付け工程を設けたことを特徴とする電着金属剥ぎ取り方法。
【請求項2】
請求項1に記載の電着金属剥ぎ取り方法において、
前記癖付け工程は、
基台に載置された金属が電着した陰極板の下部側の所定部分を両側から下部ガイドによって保持すると共に、電着金属の上部側であって癖付けを行うべき部分に当該電着金属の表面から僅かの間隔を隔てた位置に上部ガイドを配置し、前記電着金属の中央部付近を左右から押圧部材によって押圧することにより電着金属と陰極板との間に隙間を発生させ、当該隙間に癖付け部材を挿入し、前記上部ガイドを支点にして電着金属の上部側を折り曲げることにより前記チゼルの挿入を容易にするための隙間を確保するようにしたことを特徴とする電着金属剥ぎ取り方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の電着金属剥ぎ取り方法に使用する癖付装置において、
基台に載置された電着金属が電着した陰極板の下部側の所定部分を両側から保持する下部ガイドと、
基台に載置された電着金属が電着した陰極板の上部側であって癖付けを行うべき部分に前記電着金属の表面から僅かの間隔を隔てた位置に配置される上部ガイドと、
基台に載置された電着金属が電着した陰極板の中央部付近を左右から押圧することにより電着金属と陰極板とを開口して、その間に隙間を発生させる押圧部材と、
前記電着金属と前記陰極板とを開口させることによって形成した前記隙間に挿入され、前記上部ガイドを支点にして電着金属の上部側を折り曲げることにより前記チゼルの挿入を容易にするための隙間を確保する癖付け部材と、
を備えてなることを特徴とする癖付装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、電着金属剥ぎ取り方法及びそれに使用する癖付装置に関し、さらに詳しくは、電解製錬によってその表面に金属が電着した陰極板から電着金属を剥ぎ取る電着金属剥ぎ取り方法及びそれに使用する癖付装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ISA方式によるパーマネントカソード(PC)を用いた金属の電解製錬、例えば、銅の電解製錬は、電解液が貯えられた電解槽中に多数のステンレス製の陰極板(カソード板)と、粗銅を鋳込んだ陽極板(アノード板)とを交互に浸漬して通電することにより、陰極板の両面に電気銅2を電着させることによって行なわれる。そして、陰極板表面に電着した電気銅2は、剥取装置によって剥ぎ取られ製品とされる。具体的には、図1に示すように、陰極板1はステンレス製の板状材で、その両サイド部には合成樹脂製のプロクテクタ5が嵌め込まれると共に、上端部にはクロスバー4が設けられている。また、クロスバー4の下部には2つの窓部3、3が設けられており、この窓部3、3に図示しない電極板搬送装置のフックを掛止することにより電解槽への装入及び取り出し並びに搬送が行なわれるようになっている。ステンレス製の陰極板1は、丈夫で且つ繰り返し使用が可能であると共に、平面性が良いことから電解製錬時のショートが起きにくいという利点があることから近年広く採用されるに至っている。そして、陰極板1の両面からそれぞれ剥ぎ取られた電気銅は2枚一組として搬送装置によって運ばれ、平面性を確保するためのフラットプレス、さらに電気銅を波打ったような凹凸を付すためのコルゲーションが行われて製品として供されることとなる。
【0003】
これまでの電着金属の剥ぎ取りは、例えば、特開2006−274299号公報(特許文献1)に示されているような電着金属の剥ぎ取りが行なわれていた。すなわち、電解槽から引き上げられた陰極板を搬送しながら洗浄室で洗浄したあと、移載機によってトラバースコンベアに移載する。そして、図2に示すように、陰極板1を剥取装置の基台120上に起立させた状態で保持し(図2(a))、陰極板1の両側を押圧具36によって左右から押圧する(図2(b))ことにより陰極板1と電着金属2に歪みの差が生まれて陰極板1と電着金属2との間に隙間を生じさせ(フレキシング)、この隙間にチゼル35を装入(図2(c))して落とし込むことによって陰極板1から電着金属2を引き剥がし(チゼリング)、引き剥がした電着金属2にグリップ37を装着し、基台120と接する底部を基点として横倒(ダウンエンダ)することによって電着金属2を陰極板1から剥ぎ取る(図2(d))。そして、ダウンエンダによって電着金属が割れずに陰極板から分離できなかった場合には、さらに電着金属を引き起こして再び横倒する「フラッピング」を行なって両者を分離する。
【0004】
このような従来の剥取装置としては、例えば、特開2001−81591号公報(特許文献2)に示されたものがある。この剥取装置は、陰極板の端部に取り付けられている絶縁プロテクタの一部を取り外す絶縁プロテクタ取り外し装置と、取り外した一部の絶縁プロテクタの位置で定位置に固定されている陰極板と電着金属との間に挿入され電着金属の端縁部を陰極板から離して開口状態とするチス刃および電着金属に吸着して電着金属を剥ぎ取り方向に移動させる複数の真空吸着パッドを備えて構成されている。そして、陰極板の表面と電着金属の端縁部との間にチス刃を押し込み、楔状のチス刃の楔作用によって陰極板から電着金属を剥がし、電着金属の端縁部を開口状態とする。開口状態となった電着金属を複数の真空吸着パッドによって吸着し、陰極板から引き離す(フラッピング)ことによって電着金属の剥ぎ取りを行うというものである。
【0005】
しかし、これまでは、陰極板を載置する基台が平板状であったため陰極板から電着金属を剥ぎ取る際のダウンエンダによる電着金属の横倒しの角度が陰極板に対して最大90°であり、1回の作業では電着金属を完全に剥ぎ取ることが出来ない場合があり、フラッピングを1回乃至複数回行なう必要があった。1回乃至複数回のフラッピングによれば陰極板から電着金属を剥ぎ取ることは可能であるが、フラッピングを行なうということはそれだけ余分な時間が取られるということであり、時間当たりの処理量が減ってしまうという問題があった。具体的には、電着金属の剥ぎ取りをフラッピングなしで完了させたとすると1枚あたり約7秒で完了する。従って、1日約8〜10時間の操業で平均4,000〜5,000枚の剥ぎ取り処理を行なうことができる。一連の剥ぎ取り作業のうち1回のフラッピングに約2秒かかるので、1枚の陰極板に対して何回もフラッピングが繰り返して行なわれると1日あたりの処理枚数が少なくなり、操業効率に影響することになる。
【0006】
そこで、出願人は、陰極板を載置する基台の両側に突起部を設け、この突起部に陰極板を横倒させながら引き剥がした電着金属の下部側表面を接触させることによって少なくとも電着金属の上縁部が突起部よりも下側に位置するに至るまで横倒させ、それによって電着金属を前記陰極板から分離するようにした電着金属の剥取装置を提供することにより、フラッピングを行なうことなく、フレキシング、チゼリング、ダウンエンダという陰極板から電着金属を剥ぎ取る際の一連の作業を1回で完了させることが可能な電着金属の剥取装置を発明し特許出願を行った(特願2006−266326号)。
【0007】
【特許文献1】特開2006−274299号公報
【特許文献2】特開2001−81591号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述のように、本願出願人が発明した電着金属の剥取装置によればフラッピングを行うことなく電着金属の効率のよい剥ぎ取りを実現することが可能となった。
しかし、フレキシング(図2(b))によって陰極板1と電着金属2との間に隙間を生じさせた状態から実際にチゼルを挿入して電着金属の引き剥がしを行うまでの間に電着金属が再び陰極板に密着してしまい、チゼルを挿入すべき隙間が塞がってしまうというトラブルが発生する場合があった。そのため、チゼリングが行えないことから、当該電極板を再びフレキシング工程へ戻さなければならず作業効率の低下を引き起こす原因の一つになっていた。電着金属の剥ぎ取りは通常の場合1枚あたり約7秒で完了する。従って、1日約8〜10時間の操業で平均4,000〜5,000枚の剥ぎ取り処理を行なうので、1枚の陰極板に対して時間がかかってしまうと1日あたりの処理枚数が少なくなり、当然に操業効率に影響する。
【0009】
そこで、本発明は、開口させた電着金属が再び陰極板に密着して、陰極板と電着金属との間の隙間が塞がってチゼルの挿入が妨げられることを防止し、チゼルを確実に挿入することが可能な電着金属剥ぎ取り方法及びそれに使用する癖付装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために請求項1に記載の本発明は、電解製錬によってその表面に金属が電着した陰極板から電着金属を剥ぎ取る電着金属剥ぎ取り方法において、電着金属と陰極板との間にチゼルを挿入して引き剥がす引き剥がし工程の前に、電着金属の上部側を外側に向かって折り曲げることにより陰極板との間を開口させ、それによってチゼルの挿入を容易にするための隙間を確保する癖付け工程を設けたことを特徴とする。
【0011】
上記課題を解決するために請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の電着金属剥ぎ取り方法において、癖付け工程は、基台に載置された金属が電着した陰極板の下部側の所定部分を両側から下部ガイドによって保持すると共に、電着金属の上部側であって癖付けを行うべき部分に電着金属の表面から僅かの間隔を隔てた位置に上部ガイドを配置し、電着金属の中央部付近を左右から押圧部材によって押圧することにより電着金属と陰極板との間に隙間を発生させ、隙間に癖付け部材を挿入し、上部ガイドを支点にして電着金属の上部側を折り曲げることによりチゼルの挿入を容易にするための隙間を確保するようにしたことを特徴とする。
【0012】
上記課題を解決するために請求項3に記載の本発明は、請求項1又は2に記載の電着金属剥ぎ取り方法に使用する癖付装置において、基台に載置された電着金属が電着した陰極板の下部側の所定部分を両側から保持する下部ガイドと、基台に載置された電着金属が電着した陰極板の上部側であって癖付けを行うべき部分に電着金属の表面から僅かの間隔を隔てた位置に配置される上部ガイドと、基台に載置された電着金属が電着した陰極板の中央部付近を左右から押圧することにより電着金属と陰極板とを開口して、その間に隙間を発生させる押圧部材と、電着金属と陰極板とを開口させることによって形成した隙間に挿入され、上部ガイドを支点にして電着金属の上部側を折り曲げることによりチゼルの挿入を容易にするための隙間を確保する癖付け部材とを備えてなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る電着金属剥ぎ取り方法によれば、電着金属と陰極板との間にチゼルを挿入して引き剥がす引き剥がし工程の前に、電着金属の上部側を外側に向かって折り曲げることにより陰極板との間を開口させ、それによってチゼルの挿入を容易にするための隙間を確保する癖付け工程を設けたのでチゼルを確実に陰極板と電着金属の間に挿入することができ、チゼリング作業を連続的に行うことができるという効果がある。
【0014】
また、本発明に係る癖付装置によれば、基台に載置された電着金属が電着した陰極板の下部側の所定部分を両側から下部ガイドによって保持すると共に、基台に載置された電着金属が電着した陰極板の上部側であって癖付けを行うべき部分に電着金属の表面から僅かの間隔を隔てた位置に上部ガイド配置し、基台に載置された電着金属が電着した陰極板の中央部付近を左右から押圧部材によって押圧することにより電着金属と陰極板とを開口して、その間に隙間を発生させ、その隙間に癖付け部材を挿入することによって、上部ガイドを支点にして電着金属の上部側を折り曲げることによりチゼルの挿入を容易にするための隙間を確保するようにしたので開口した隙間が塞がることがないという効果がある。そのため、チゼリング作業が妨げられることなく連続的に行うことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明に係る電着金属剥ぎ取り方法及びそれに使用する癖付装置について図面を参照しつつ詳細に説明する。図3は本発明に係る癖付装置の一実施形態における正面図、図4はその側面図、図5はそのA−A断面図である。
【0016】
図示された癖付装置10は、電着金属2を剥ぎ取る剥取装置の前工程に配置され、概略として、床面Gに配置された架台11上に立設された4本の支柱12とそれらを水平方向に連結する横梁13によってフレーム構造が形成され、このフレームのほぼ中央に電着金属2が電着した陰極板1を起立させた状態で載置する基台20が配置されている。そして、基台20の直近上部には、左右の2ヶ所にそれぞれ下部ガイド21が配置されている。下部ガイド21は、図示しない油圧シリンダによって図4における左右方向に可動するようになっており、基台20に載置された陰極板1の下部側を左右から挟んでしっかりと保持するようになっている。
【0017】
また、下部ガイド21の上方側には、左右の2ヶ所にそれぞれ押圧部材23が配置されており、基台20に載置された陰極板1のほぼ中央部付近を左右から押圧することができるようになっている。押圧部材23は、図5に示すように、油圧シリンダ23aによって図5における左右方向に可動するようになっており、陰極板1のほぼ中央部付近を押圧部材23によって左右から押圧することで電着金属2の上部側を陰極板1から剥離させて開口し、そこに後述する癖付け部材29を挿入させるようにするものである。尚、押圧部材23は、図5に示されているように、移動方向に対して±10°の角度で基台20に載置された陰極板1に対して角度調整ができるようになっている。
【0018】
さらに、押圧部材23の上部側には、左右の2ヶ所にそれぞれ上側ガイド25が配置されている。上側ガイド25は、図示しない油圧シリンダによって図4における左右方向に可動するようになっており、基台20に載置された陰極板1の上部側であって癖付けを行うべき部分の近傍に位置するようになっている。そして、後述する癖付け部材29を形成した隙間に挿入することにより電着金属2を上側ガイド25に接触させ、上側ガイド25を支点にして電着金属2の上部を折り曲げて癖付けを行う。これにより電着金属2が再び陰極板1に密着してしまうのを防止する。
【0019】
基台20のさらに上部側の横梁13には、押圧部材23によって陰極板1と電着金属2との間に生じさせた上部側の隙間に挿入する癖付け部材29が設けられている。押圧部材23によって陰極板1と電着金属2との間に生じさせた上部側の隙間に癖付け部材29を挿入することにより、上側ガイド25を支点にして電着金属2の上部側を外側に折り曲げて癖を付けることにより剥取装置のチゼルの挿入を容易にするための隙間を確保する。これにより、電着金属が再び陰極板に密着してしまいチゼルを挿入すべき隙間が塞がってしまうというトラブルを防止することが可能となる。
【0020】
癖付け部材29は、上下方向への移動を案内するガイドバー29bの下部側に取り付けられており、ガイドバー29bは油圧シリンダ29aによって上下移動するように形成されている。これによって癖付け部材29は上下に可動可能とされている。癖付け部材29は、癖付け部材29は先端側にいくほど次第に鋭利に尖った断面略直角三角形の楔状をなし、これを電着金属2と陰極板1との間の隙間に挿入して下方に加圧押圧することで電着金属2の上部側を折り曲げるようになっている。このように、癖付け部材29は、電着金属2の上部側を折り曲げることから硬性の素材で形成することが好ましい。本実施形態においてはSUS304によって形成している。
【0021】
以上のように構成された癖付装置10の動作について、本発明に係る電着金属剥ぎ取り方法の好ましい一実施形態と共に説明する。図6は癖付けの各工程における概略側面図、図7は本発明に係る電着金属剥ぎ取り方法の好ましい一実施形態のフローチャートである。
はじめに、陰極板1は、図示しない洗浄室で洗浄した後、図示しない搬送装置によって癖付装置10まで搬送される(ステップS0)。癖付装置10まで搬送された陰極板1は基台20上に載置され、その下部側を図示しない油圧シリンダによって両側から下部ガイド21により保持(図6(a))される(ステップS1)。
【0022】
そして、上側ガイド25を図示しない油圧シリンダによって基台20に載置された陰極板1の左右の上部側であって癖付けを行うべき部分の近傍に位置させる。
次に、陰極板1のほぼ中央部付近を油圧シリンダ23aによって押圧部材23交互に可動させ(図6(b))、左右からそれぞれ押圧する(ステップS2)。これにより、電着金属2の上部側を陰極板1から剥離させ開口させる。そして、油圧シリンダ29aによってガイドバー29bを下方側へ移動させることによって開口した部分に癖付け部材29を挿入する(図6(c))。癖付け部材29は先端側にいくほど次第に鋭利に尖った断面略直角三角形の楔状をしているので、電着金属2と陰極板1との間の開口部に挿入して下方に加圧押圧することで電着金属2の上部側を上側ガイド25に接触させ、上側ガイド25を支点にして電着金属2の上部を折り曲げて癖付けを行う(ステップS3)。これにより、電着金属2が再び陰極板1に密着してしまうことが防止される。癖付けが終わった陰極板1は、次に剥取装置30に送られ(図6(d))、チゼリング、ダウンエンダという一連の作業が行われる(図6(e))。癖付け工程により電着金属2の上部が折り曲げられて開口しているので何らの支障なくチゼリングを行うことができ、陰極板1から電着金属2を確実に剥ぎ取ることが可能となる(ステップS4)。
【0023】
このように、本発明に係る本発明に係る電着金属剥ぎ取り方法及びそれに使用する癖付装置によれば、開口させた電着金属が再び陰極板に密着して、陰極板と電着金属との間の隙間が塞がってチゼルの挿入が妨げられることを防止し、チゼルを確実に挿入することが可能となるのでチゼリング作業が妨げられることなく連続的に行うことが可能となる。
【0024】
以上のように、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能であることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】表面に電着金属が析出した陰極板の概略斜視図である。
【図2】従来の剥取装置による剥ぎ取り作業を示す説明図である。
【図3】本発明に係る癖付装置の一実施形態における正面図である。
【図4】図3に示す癖付装置の側面図である。
【図5】図3に示す癖付装置のA−A断面図である。
【図6】(a)〜(e)は癖付工程における作業を示す説明図である。
【図7】本発明に係る電着金属剥ぎ取り方法の一実施形態のフローチャートである。
【符号の説明】
【0026】
1 陰極板
2 電着金属
3 窓部
4 クロスバー
5 プロテクタ
10 癖付装置
11 架台
12 支柱
13 横梁
20 基台
21 下部ガイド
23 押圧部材
23a 油圧シリンダ
25 上側ガイド
29 癖付け部材
29a 油圧シリンダ
29b ガイドバー
30 剥取装置
35 チゼル
36 押圧具
37 グリップ
G 床面
【出願人】 【識別番号】591007860
【氏名又は名称】日鉱金属株式会社
【出願日】 平成19年3月20日(2007.3.20)
【代理人】 【識別番号】100110722
【弁理士】
【氏名又は名称】齊藤 誠一


【公開番号】 特開2008−231501(P2008−231501A)
【公開日】 平成20年10月2日(2008.10.2)
【出願番号】 特願2007−72177(P2007−72177)