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不良電極板の選別装置及び不良電極板の選別方法 - 特開2008−231499 | j-tokkyo
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【発明の名称】 不良電極板の選別装置及び不良電極板の選別方法
【発明者】 【氏名】牧 公一

【氏名】金田 貴光

【氏名】上野 明

【要約】 【課題】コブや湾曲等が発生して不良とされる陰極板をトラバースコンベアへ移載する前に排除し、不良電極板が原因となるトラバースコンベアでの搬送トラブルを事前に防止して電気銅板の回収システム全体の生産効率のアップを図ることが可能な不良電極板の選別装置及び不良電極板の選別方法を提供する。

【解決手段】電解製錬によって精製金属2が電着した陰極板1をトラバースコンベア6によって剥取手段へ搬送し、剥取手段によって陰極板1から電着金属2を引き剥がして回収するシステム中に配置される不良陰極板の選別装置10であって、コブ9や湾曲等の発生により不良とされる陰極板(合板A)をトラバースコンベア6への移載前に排除することを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電解製錬によって精製金属が電着した陰極板をトラバースコンベアによって剥取手段へ搬送し、当該剥取手段によって前記陰極板から電着金属を引き剥がして回収するシステム中に配置される不良陰極板の選別装置であって、
コブや湾曲等の発生により不良とされる陰極板をトラバースコンベアへの移載前に排除することを特徴とする不良陰極板の選別装置。
【請求項2】
請求項1に記載の不良陰極板の選別装置において、
精製金属が電着した陰極板を前記トラバースコンベアまで搬送する搬送手段の下部側に配置され、前記陰極板の底部に不良とされる高さのコブが発生している陰極板が通過する際に当該コブと接触し、それによって当該陰極板の搬送方向に向かって押倒すると共に、当該陰極板が通過した後には元の位置に復帰するようにして配置されたチェック板と、
前記チェック板の押倒に連動して傾倒するように配置された磁気発生手段と、
前記磁気発生手段から発生される磁気を検知する磁気検知手段であって、前記チェック板の押倒に連動して前記磁気発生手段が傾倒することによる磁場の変化を検知する磁気検知手段と、
前記磁気検知手段によって検知された検知結果に基づいて不良とされた陰極板をトラバースコンベアへ移載せずに排除する排除手段と、
を備えてなることを特徴とする陰極板の選別装置。
【請求項3】
請求項2に記載の陰極板の選別装置において、
前記チェック板の上端面と、当該チェック板の上を通過する精製金属が電着した陰極板の下端部との間のクリアランスを少なくとも10mmとすることにより、前記陰極板の底部に10mm以上の高さのコブが発生した陰極板を不良として排除することを特徴とする陰極板の選別装置。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の陰極板の選別装置において、
前記チェック板は、前記陰極板の幅方向よりも広い幅を有することを特徴とする陰極板の選別装置。
【請求項5】
請求項1に記載の不良陰極板の選別装置において、
精製金属が電着した前記陰極板を前記トラバースコンベアまで搬送する搬送手段によって前記陰極板の表面に所定の高さのコブ又は湾曲の発生により不良と判断されて当該陰極板の所定箇所に予めマーキングが付された陰極板が搬送された際に前記マーキングをカメラで撮影してその有無を検知するマーキング検出手段と、
前記マーキング検出手段によって検出された検出結果に基づいて不良とされた陰極板をトラバースコンベアへ移載せずに排除する排除手段と、
を備えてなることを特徴とする陰極板の選別装置。
【請求項6】
請求項5に記載の陰極板の選別装置において、
前記マーキングは、陰極板のクロスバーの端部を黄色又は青色に着色したものであることを特徴とする陰極板の選別装置。
【請求項7】
電解製錬によって精製金属が電着した陰極板をトラバースコンベアによって剥取手段へ搬送し、当該剥取手段によって前記陰極板から電着金属を引き剥がして回収する際に、コブや湾曲等の発生により不良とされる陰極板をトラバースコンベアへの移載前に排除する不良陰極板の選別方法において、
コブや湾曲等の発生により不良とされる陰極板をトラバースコンベアへの移載前に排除することを特徴とする不良陰極板の選別方法。
【請求項8】
請求項7に記載の不良陰極板の選別方法において、
精製金属が電着した陰極板を前記トラバースコンベアまで搬送する搬送手段の下部側に配置したチェック板に、前記陰極板の底部に不良とされる高さのコブが発生している陰極板が通過する際に当該コブと接触させ、それによって当該陰極板の搬送方向に向かって押倒させると共に、前記チェック板の押倒に連動して磁気発生手段を傾倒させることによる磁場の変化を磁気検知手段によって検知することにより不良とされた陰極板をトラバースコンベアへ移載せずに排除することを特徴とする陰極板の選別方法。
【請求項9】
請求項7に記載の不良陰極板の選別方法において、
精製金属が電着した前記陰極板を前記トラバースコンベアまで搬送する搬送手段によって前記陰極板の表面に所定の高さのコブ又は湾曲の発生により不良と判断されて当該陰極板の所定箇所に予めマーキングが付された陰極板が搬送された際に前記マーキングをカメラで撮影してその有無を検知するマーキング検出手段によって検出し、当該検出結果に基づいて不良とされた陰極板をトラバースコンベアへ移載せずに排除することを特徴とする陰極板の選別方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は,不良電極板の選別装置及び不良電極板の選別方法に関し、さらに詳しくは、電解製錬によって精製金属が電着した陰極板をトラバースコンベアによって剥取手段へ搬送し、剥取手段によって陰極板から電着金属を引き剥がして回収する際にコブや湾曲等の発生により不良とされる陰極板をトラバースコンベアへの移載前に排除する不良陰極板の選別装置及び良電極板の選別方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ISA方式によるパーマネントカソード(PC)を用いた金属の電解製錬、例えば、銅の電解製錬は、電解液が貯えられた電解槽中に多数のステンレス製の陰極板(カソード板)と、粗銅を鋳込んだ陽極板(アノード板)とを交互に浸漬して通電することにより、陰極板の両面に電気銅2を電着させることによって行なわれる。そして、陰極板表面に電着した電気銅2は、剥取装置によって剥ぎ取られ製品とされる。具体的には、図1に示すように、陰極板1はステンレス製の板状材で、その両サイド部には合成樹脂製のプロクテクタ5が嵌め込まれると共に、上端部にはクロスバー4が設けられている。また、クロスバー4の下部には2つの窓部3、3が設けられており、この窓部3、3に図示しない電極板搬送装置のフックを掛止することにより電解槽への装入及び取り出し並びに搬送が行なわれるようになっている。ステンレス製の陰極板1は、丈夫で且つ繰り返し使用が可能であると共に、平面性が良いことから電解製錬時のショートが起きにくいという利点があることから近年広く採用されるに至っている。そして、陰極板1の両面からそれぞれ剥ぎ取られた電気銅は2枚一組として搬送装置によって運ばれ、平面性を確保するためのフラットプレス、さらに電気銅を波打ったような凹凸を付すためのコルゲーションが行われて製品として供されることとなる。
【0003】
従来の電気銅板の回収システムとしては、例えば、特開2005−240146号(特許文献1)がある。この電気銅板回収システムは、電解製錬が終了し、表面に電気銅が析出したSUS板(陰極板)との合板が搬入される合板搬入部と、これら合板を洗浄する洗浄装置と、SUS板から電気銅板を引き剥がす剥取装置と、引き剥がし後のSUS板を回収するSUS搬出部と、剥取工程中に引き剥がしに失敗した不良品を摘出する不良品摘出部と、引き剥がし後の電気銅板を接合する接合装置と、接合された電気銅板を積載して保持する積載装置と、積層された電気銅板を梱包する梱包装置と、梱包後の電気銅板を回収する銅板搬出部とを含み、それぞれの装置又は搬入・搬出部の間には、搬送コンベアが設けられて構成されている。
【0004】
上述した電気銅板回収システムの動作の概略を説明する。まず、合板搬入部に搬入された合板は、吊下された状態で洗浄装置まで搬送され、所定の枚数毎に同時に洗浄が行われる。洗浄された合板は搬送コンベアによってトラバースコンベアまで搬送され、トラバースコンベアによって合板の搬送方向を合板面に平行な方向(すなわちクロスバー4の軸方向)に偏向させた状態で1枚ずつ連続的に剥取装置まで搬送される。剥取装置が1枚ずつ合板を受け取るとSUS板から電気銅板を引き剥がし、SUS板及び電気銅板をそれぞれ搬送コンベアによって搬送する。搬送された電気銅板は梱包装置によって梱包され、銅板搬出部から回収される。
【0005】
【特許文献1】特開2005−240146号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、従来の電気銅板の回収システムにおいては、合板をトラバースコンベアで剥取装置まで搬送する際に、合板にコブや湾曲等が発生しているような場合にはトラバースコンベアの周囲に配置されている設備や装置類等と接触してトラブルとなる場合があった。すなわち、トラバースコンベアでは合板を合板面に平行な方向へ搬送させるため合板が移動する箇所の幅は比較的狭くなっている。そのため、合板の表面に大きなコブがあったり、合板Aが湾曲していたりすると周囲に配置された設備や装置等と接触してしまうおそれがある。また、合板の下側に大きなコブが発生しているような場合には、トラバースコンベアの搬送路の底面と接触して搬送トラブルを起こすおそれもある。設備や装置類等との接触や搬送トラブルがあるとトラバースコンベアを一旦停止させてそれに対する対応をとらなければならず手間がかかるだけでなく、電気銅板の回収システム全体の作業効率の低下にもつながり、生産性が大幅にダウンする。
さらに、コブや湾曲が発生した電気銅板は製品としても商品にならない。
【0007】
そこで、本発明は、電解製錬によって精製金属が電着した陰極板のうち、コブや湾曲等が発生して不良とされる陰極板をトラバースコンベアへ移載する前に排除し、不良電極板が原因となるトラバースコンベアでの搬送トラブルを事前に防止して電気銅板の回収システム全体の生産効率のアップを図ることが可能な不良電極板の選別装置及び不良電極板の選別方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために請求項1に記載の本発明は、電解製錬によって精製金属が電着した陰極板をトラバースコンベアによって剥取手段へ搬送し、剥取手段によって陰極板から電着金属を引き剥がして回収するシステム中に配置される不良陰極板の選別装置であって、コブや湾曲等の発生により不良とされる陰極板をトラバースコンベアへの移載前に排除することを特徴とする不良陰極板の選別装置を提供する。
【0009】
上記課題を解決するために請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の不良陰極板の選別装置において、精製金属が電着した陰極板をトラバースコンベアまで搬送する搬送手段の下部側に配置され、陰極板の底部に不良とされる高さのコブが発生している陰極板が通過する際にそのコブと接触し、それによって陰極板の搬送方向に向かって押倒すると共に、陰極板が通過した後には元の位置に復帰するようにして配置されたチェック板と、チェック板の押倒に連動して傾倒するように配置された磁気発生手段と、磁気発生手段から発生される磁気を検知する磁気検知手段であって、チェック板の押倒に連動して磁気発生手段が傾倒することによる磁場の変化を検知する磁気検知手段と、磁気検知手段によって検知された検知結果に基づいて不良とされた陰極板をトラバースコンベアへ移載せずに排除する排除手段とを備えてなることを特徴とする。
【0010】
上記課題を解決するために請求項3に記載の本発明は、請求項2に記載の陰極板の選別装置において、チェック板の上端面と、チェック板の上を通過する精製金属が電着した陰極板の下端部との間のクリアランスを少なくとも10mmとすることにより、陰極板の底部に10mm以上の高さのコブが発生した陰極板を不良として排除することを特徴とする。
【0011】
上記課題を解決するために請求項4に記載の本発明は、請求項2又は3に記載の陰極板の選別装置において、チェック板は、陰極板の幅方向よりも広い幅を有することを特徴とする。
【0012】
上記課題を解決するために請求項5に記載の本発明は、請求項1に記載の不良陰極板の選別装置において、精製金属が電着した陰極板をトラバースコンベアまで搬送する搬送手段によって陰極板の表面に所定の高さのコブ又は湾曲の発生により不良と判断されて陰極板の所定箇所に予めマーキングが付された陰極板が搬送された際にマーキングをカメラで撮影してその有無を検知するマーキング検出手段と、マーキング検出手段によって検出された検出結果に基づいて不良とされた陰極板をトラバースコンベアへ移載せずに排除する排除手段とを備えてなることを特徴とする。
【0013】
上記課題を解決するために請求項6に記載の本発明は、請求項5に記載の陰極板の選別装置において、マーキングは、陰極板のクロスバーの端部を黄色又は青色に着色したものであることを特徴とする。
【0014】
上記課題を解決するために請求項7に記載の本発明は、電解製錬によって精製金属が電着した陰極板をトラバースコンベアによって剥取手段へ搬送し、剥取手段によって陰極板から電着金属を引き剥がして回収する際に、コブや湾曲等の発生により不良とされる陰極板をトラバースコンベアへの移載前に排除する不良陰極板の選別方法において、コブや湾曲等の発生により不良とされる陰極板をトラバースコンベアへの移載前に排除することを特徴とする。
【0015】
上記課題を解決するために請求項8に記載の本発明は、請求項7に記載の不良陰極板の選別方法において、精製金属が電着した陰極板をトラバースコンベアまで搬送する搬送手段の下部側に配置したチェック板に、陰極板の底部に不良とされる高さのコブが発生している陰極板が通過する際にそのコブと接触させ、それによって陰極板の搬送方向に向かって押倒させると共に、チェック板の押倒に連動して磁気発生手段を傾倒させることによる磁場の変化を磁気検知手段によって検知することにより不良とされた陰極板をトラバースコンベアへ移載せずに排除することを特徴とする。
【0016】
上記課題を解決するために請求項9に記載の本発明は、請求項7に記載の不良陰極板の選別方法において、精製金属が電着した陰極板をトラバースコンベアまで搬送する搬送手段によって陰極板の表面に所定の高さのコブ又は湾曲の発生により不良と判断されて陰極板の所定箇所に予めマーキングが付された陰極板が搬送された際にマーキングをカメラで撮影してその有無を検知するマーキング検出手段によって検出し、検出結果に基づいて不良とされた陰極板をトラバースコンベアへ移載せずに排除することを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係る不良電極板の選別装置及び不良電極板の選別方法によれば、不良な電極板をトラバースコンベアへの移載前に排除することとしたので、不良電極板が原因となるトラバースコンベアにおける搬送トラブルを事前に防止することができるという効果がある。
また、本発明に係る不良電極板の選別装置及び不良電極板の選別方法によれば、不良電極板が原因となるトラバースコンベアでの搬送トラブルの対応を行う手間がなくなると共に、電気銅板の回収システム全体の生産効率のアップを図ることができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
はじめに、電着金属である電気銅板の回収システムの概要について説明した後、本発明に係る不良電極板の選別装置及び不良電極板の選別方法について説明する。図2は電着金属である電気銅板の回収システムの一実施形態の概要図である。
【0019】
電気銅板の回収するシステム100は、図1に示すような表面の両側に電気銅2が析出したステンレス製の陰極板1(以下、「合板A」という)がロードイントロリーによって搬入される搬入部101と、搬入された合板Aを洗浄する洗浄装置102と、合板Aの表面に規定以上のコブや湾曲がある不良の合板Aを除去する不良電極板の選別装置10と、洗浄した合板Aを合板面に平行な方向に搬送するトラバースコンベア6と、トラバースコンベア6によって搬送された合板Aからチゼリングによって電気銅2を引き剥がす剥取装置103と、電気銅2が引き剥がされた後の陰極板1を回収する陰極板搬出部104と、引き剥がされた電気銅板を2枚1組に重ね合わせる重合装置107と、重ね合わされた電気銅2を搬送する電気銅板搬送装置106と、電気銅板搬送装置106によって搬送しながらフラットプレス及びコルゲーションを行うプレス装置108と、プレスが終わった電気銅2を所定の枚数ずつ積載して秤量し、ラベリング、結束、マーキング等を行った後梱包し、梱包後の電気銅2を回収する銅板搬出部109とを含んで構成されている。
【0020】
次に、この電気銅板の回収システムの動作の概要について説明する。まず、合板Aがロードイントロリーによって吊り下げられた状態で搬入部101に搬入される。搬入された合板Aは、図示しない搬送コンベアにより合板A表面に対して垂直な方向に搬送されながら洗浄装置102まで運ばれる。そして、合板Aは洗浄装置102によって所定の枚数毎に同時に洗浄が行なわれる。洗浄された合板Aは、図示しない搬送コンベアにより搬送され、今度はトラバースコンベア6に移載されて合板Aの搬送方向を合板面に対して平行な方向(すなわちクロスバー4の軸方向)に偏向して1枚ずつ連続的に剥取装置103まで搬送される。
【0021】
剥取装置103は、合板Aを1枚ずつ受け取ると、陰極板1から電気銅2を引き剥がして両者を分離し、陰極板1は陰極板搬出部104に送られて再度電解製錬に供せられる。一方、引き剥がされた電気銅2は重合装置107によって2枚1組に重ね合わせられると共に、少なくとも2箇所以上の位置で適当な方法にて接合を行い固定されて電気銅搬送装置106に移載される。2枚1組に重ね合された電気銅2は、電気銅搬送装置106によって搬送されつつプレス装置108によってフラットプレス及びコルゲーションが行われる。そして、プレスが終わった電気銅2は所定の枚数ずつ積載して秤量し、ラベリング、結束、マーキング等を行った後梱包され、銅板搬出部109から回収される。
【0022】
本発明に係る不良電極板の選別装置は、上述したような構成及び動作を行なう電気銅板の回収システムにおいて合板Aをトラバースコンベア6に移載する前の搬送コンベアの所定箇所に配置されるものである。図3に本発明に係る不良電極板の選別装置の一実施形態を示す。
図示された不良電極板の選別装置10は、第一の選別装置11と第二の選別装置12を有している。
まず、第一の選別装置11は、電気銅2が電着した陰極板1(合板A)の底部に不良とされる高さh以上のコブ9が発生している陰極板1が通過する際にそのコブ9と接触し、それによって陰極板1の搬送方向(図3におけるX方向)に向かって押倒すると共に、陰極板1が通過した後には元の位置に復帰するようにして配置されたチェック板20と、チェック板20の押倒に連動して傾倒するように配置された磁気発生器23と、磁気発生器23から発生される磁気を検知する磁気検知器25であって、チェック板20の押倒に連動して磁気発生器23が傾倒することによる磁場の変化を検知する磁気検知器25と、磁気検知器25によって検知された検知結果に基づいて不良とされた陰極板をトラバースコンベア6へ移載せずにリジェクトコンベア7側に排除する排除装置27(図5参照)とを備えて構成されている。そして、この第一の選別装置11は、トラバースコンベア6の手前側であって合板Aをトラバースコンベア6まで搬送する搬送手段の下部側に配置されている(図2参照)。
【0023】
図示されているように、チェック板20は、合板Aの幅方向の長さよりも長い長さを有する板状部材であり、左右の下部側に設けられた軸20aによって左右の両側に配置された基部21に回転可能に軸支されている。この構成により、チェック板20は、軸20aを中心にして合板Aの搬送方向(X方向)へ押倒自在とされている。そして、チェック板20には、例えばバネ等の手段により、図示しない復帰機構が設けられており、何らの力も加わっていない状態では常に立ち上がった姿勢(図3に示す状態)となるように形成されている。これにより、チェック板20の上方を合板Aが通過する際に合板Aの底部に発生したコブ9がチェック板20に接触することにより、チェック板20が合板Aの搬送方向であるX方向に押倒し、合板Aが通過した後はチェック板20は図示しない復帰機構により再び起き上がり、元の状態に復帰するようになっている。ここで、電解精錬においては硫酸銅溶液等反応性の高い電解液が用いられることからチェック板20はステンレス製、例えばSUS316等の耐腐食性を有する材質によって形成することが好ましい。
【0024】
チェック板20の上端面と、チェック板20の上を通過する合板Aの下端部との間のクリアランスは、少なくとも10mmとすることが好ましい。これにより、合板Aの底部に10mm以上の高さhの下コブ9が発生している合板Aを不良として排除することが可能となる。そして、クリアランスを適宜変更することで排除すべき下コブ9の大きさを調整することができる。
【0025】
基部21に支持される軸20aのいずれか一方には、チェック板20の押倒と連動して傾倒するようにされた磁気発生器23が配置されている。そして、磁気発生器23の近傍には磁気発生器23から発生された磁気を検知する磁気検知器25が配置されており、チェック板20が起立した状態において磁気発生器23も垂直方向に起立した状態に位置されていると共に、チェック板20が押倒した状態においては磁気発生器23もそれに連動して傾倒した状態となって磁気検知器25から離れて位置するようになっている(図4参照)。そして、磁気検知器25が磁気発生器23のこのような位地の変化に伴う磁気の変化を検出することで下側にコブ9が発生した合板Aがチェック板20の上方を通過したものと判断する。尚、チェック板20が押倒することに伴う磁気発生器23の位置の変化を磁気検知器25によって検知する構成となっていればよく、本実施形態のものに限定されるものではない。
【0026】
磁気検知器25によって検知された検知信号は、制御装置27に送られるようになっており、検知信号を受信した制御装置27は当該合板Aをトラバースコンベア6には移載せずに排除用のリジェクトコンベア7側に送るように指示する排除信号を排除装置35に送るようになっている。そして、排除装置35は制御装置27から送られてきた排除信号に基づき不良と判断された合板Aをトラバースコンベア6には移載せずリジェクトコンベア7に移載して排除するようになっている。
制御装置27は、汎用のコンピュータによって構成されており、データを記憶するメモリ等の記憶装置、記憶装置に記録されたプログラムに基づいて各種の情報処理を行う中央処理装置、必要なデータの入力を行うキーボード等の入力装置、処理状況を画面に表示する表示装置、制御装置27との間でデータの送受信を行う通信装置を備えている。尚、これらの構成は公知であるためここでの説明は省略する。
【0027】
次に、第二の選別装置12について説明する。第二の選別装置12は、合板Aをトラバースコンベア6まで搬送する図示しない搬送手段の手前側に配置されている。第二の選別装置12は、搬送状態にある合板Aを撮影する撮影装置であるカメラ31と、第二の選別装置12によって撮影された映像を分析して不良電極板を検知するマーキング検出手段33と、不良の合板Aをトラバースコンベア6には移載せずに排除用のリジェクトコンベア7側に送るようにする排除装置35を備えている。
表面に所定の高さのコブが発生又は平面性が阻害されて湾曲が発生した合板Aにおける良又は不良の判断は予め目視によって行い、不良とされた合板Aには所定箇所、例えば、クロスバー4の一方側の端部付近、に予めマーキングMを付しておく。良又は不良の基準としては、合板Aの表面に10mm以上の高さのコブが発生しているか、合板Aが厚み方向に±20mm以上の幅サイズをもって湾曲しているか等に基づいて行う。
【0028】
予めマーキングMが付された不良の合板Aが搬送されてくると、カメラ31によって撮影された画像におけるコントラストの変化を検知することによってマーキングMの有無を検知する。ここで、マーキングMは、クロスバー4と色調、明度、彩度をなるべく異にする色を付すのが好ましい。これによって撮影された画像上でのコントラストが明瞭となり識別の精度が向上するからである。好ましい色としては、例えば、黄色又は青等がある。尚、天候や昼夜の影響によるカメラの誤検知を防止するために照明を設置して撮影箇所の撮影条件が一定になるよう保持することが好ましい。
本実施形態におけるマーキング検出手段33は、第一の選別装置11における制御装置27を構成するコンピュータ内にその機能を発揮するようなプログラムとして設けられているが、別々の構成としてもかまわない。制御装置27内に構成されたマーキング検出手段33によってマーキングMが検出された場合には制御装置27は、第一の選別装置11の場合と同様に、排除装置35に対して排除信号を送り、当該合板Aをトラバースコンベア6には移載せずに排除用のリジェクトコンベア7側に送るようになっている。これによって不良と判断された合板Aはトラバースコンベア6に移載することなく排除することができる。
【0029】
次に、本発明に係る不良電極板の選別方法について、上述した第一の選別装置11及び第二の選別装置12を備えて構成される電極板の選別装置10の動作と共に説明する。
はじめに、電解精錬が終了した合板Aを目視により検査を行い、表面に基準以上のコブ9や湾曲が発生していないかを検査し、不良と判定された合板Aのクロスバー4の所定箇所に不良であることを示す黄色を着色する(ステップS1)。
着色された不良の合板Aを含む複数の合板Aは、図示しない搬送コンベアによりトラバースコンベア6に向かって搬送される。このとき、合板Aはトラバースコンベア6の手前に配置された第一の選別装置11の上を次々に通過していくが、下側に基準以上の大きさのコブ9が発生している合板Aが通過する場合にはコブ9がチェック板20と接触し、チェック板20が合板Aの進行方向(X方向)側に押倒する。これによって、チェック板20の軸20aに取り付けられている磁気発生器23も連動して傾倒し、磁気検知器25から離れた位置に至る。すると、磁気検知器25は磁気の変化を検知し、制御装置27に対して検知信号を送る(ステップS2)。磁気検知器25からの検知信号を受けた制御装置27は排除装置35に対して排除信号を送り(ステップS3)、排除装置35はその合板Aをトラバースコンベア6には移載せずに排除用のリジェクトコンベア7側に送る。これにより不良と判断された合板Aはトラバースコンベア6には移載されず排除される(ステップS4)。
【0030】
一方、クロスバー4に黄色のマーキングM付された合板Aが搬送されてきた場合には、カメラ31によって撮影された画像におけるコントラストの差異を制御装置27内に設けられたマーキング検出手段33が検出し(ステップS2)、第一の選別装置11の場合と同様に、排除装置35に対して排除信号を送る(ステップS3)。それによって排除装置35は、その合板Aをトラバースコンベア6には移載せずに排除用のリジェクトコンベア7側に送る。これにより不良と判断された合板Aはトラバースコンベア6には移載されず排除される(ステップS4)。
【0031】
このように、本発明に係る不良電極板の選別装置及び不良電極板の選別方法によれば、不良電極板が原因となるトラバースコンベアにおける搬送トラブルを事前に防止することができるのみならず、不良電極板が原因となるトラバースコンベアでの搬送トラブルの対応を行う手間がなくなることにより電気銅板の回収システム全体の作業効率のアップが実現可能となる。
【0032】
以上のように、本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能であることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】パーマネントカソードを示す斜視図である。
【図2】電気銅の回収システムの一実施形態の概要図である。
【図3】本発明に係る選別装置の一実施形態の斜視図である。
【図4】チェック板が押倒した状態を示す斜視図である。
【図5】本発明に係る選別装置の一実施形態のブロック図である。
【図6】本発明に係る選別方法の一実施形態のフローチャートである。
【符号の説明】
【0034】
A 合板
M マーキング
1 陰極板
2 電気銅
3 窓部
4 クロスバー
5 プロテクター
6 トラバースコンベア
7 リジェクトコンベア
9 コブ
10 選別装置
11 第一の選別装置
12 第二の選別装置
20 チェック板
20a 軸
21 基部
23 磁気発生器
25 磁気検知器
27 制御装置
33 マーキング検出手段
35 排除装置
【出願人】 【識別番号】591007860
【氏名又は名称】日鉱金属株式会社
【出願日】 平成19年3月20日(2007.3.20)
【代理人】 【識別番号】100110722
【弁理士】
【氏名又は名称】齊藤 誠一


【公開番号】 特開2008−231499(P2008−231499A)
【公開日】 平成20年10月2日(2008.10.2)
【出願番号】 特願2007−72175(P2007−72175)