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電極板搬送装置のフック - 特開2008−81826 | j-tokkyo
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【発明の名称】 電極板搬送装置のフック
【発明者】 【氏名】佐々木 茂

【氏名】松田 大

【要約】 【課題】電極板の装入及び引き上げ並びに搬送時において吊り下げた電極板をしっかり支持し、容易に落下することがなく、電解槽内に装入した後の手作業による電極板の位置決め作業を削減すると共に、コンベアへの装入と引き上げをスムーズ行なうことが可能な電極板搬送装置のフックを提供する。

【解決手段】複数の電極板を電解槽の所定位置に装入すると共に、電解後の電極板の引き上げを行なう電極板搬送装置のフックF1、F2において、フックF1、F2は、電極板搬送装置に垂下されたロッドRの先端に左右に枝部5を備えた逆T字状に形成されると共に、ロッドRを回転軸として水平方向に回転可能に形成され、隣り合うフックF1、F2の枝部5、5によって電極板の導体バーKa又は耳部を支持することにより電極板を搬送可能としたことを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電極板を電解槽の所定位置に装入すると共に、電解後の電極板の引き上げを行なう電極板搬送装置のフックにおいて
前記フックは、前記電極板搬送装置に垂下されたロッドの先端に左右に枝部を備えた逆T字状に形成されると共に、
前記ロッドを回転軸として水平方向に回転可能に形成され、隣り合うフックの前記枝部によって前記電極板の導体バー又は耳部を支持することにより当該電極板を搬送可能としたことを特徴とする電極板搬送装置のフック。
【請求項2】
請求項1に記載の電極板搬送装置のフックにおいて、
前記枝部の上面は、前記ロッドに対して110°から130°の傾斜が設けられていることを特徴とする電極板搬送装置のフック。
【請求項3】
請求項2に記載の電極板搬送装置のフックにおいて、
前記枝部の上面の傾斜度は、前記電極板を剥ぎ取り機へ案内するコンベア、及び電着金属が剥ぎ取られた後の電極板を案内するコンベアの両サイドのレール上に設けられた当該電極板の導体バーを支持する逆三角錐形状の支持部の傾斜角度と同じとされていることを特徴とする電極板搬送装置のフック。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、電極板搬送装置のフックに関し、さらに詳しくは、電解槽の上方まで水平移動され、その位置で昇降して多数の電極板を電解槽の所定位置に装入し、電解後の電極板を引き上げる電解製錬における電極板搬送装置のフックに関する。
【背景技術】
【0002】
銅や亜鉛などの金属の電解製錬は、電解液が貯えられた電解槽内に複数(Cuの場合、通常、20枚から60枚程度)の陰極板(カソード板)と陽極耳付き型(アノード板)とを交互に平行になるようにして浸漬し、電圧を印加することによって行なわれる。これらの電極板の電解槽への装入及び引き上げ並びに搬送は、電極板を電極板搬送装置に掛止することによって行なわれる。すなわち、多数の電極板を吊り上げ可能な電極板搬送装置を電解槽の上方まで水平移動し、その位置で電極板搬送装置の吊垂装置を昇降することにより電極板を電解槽の所定位置に装入し又は引き上げが行なわれるようになっている。そして、電解が終了したカソード板は、剥ぎ取り機受け入れ口のコンベアに装入され、その表面に電着した金属の剥ぎ取りが行なわれる。そして、剥ぎ取りが終わったカソード板(母板)は剥ぎ取り機搬出口のコンベアから、電極搬送装置によって搬送されて再び電解槽内へ装入され電解製錬に供される。
【0003】
従来の電極板搬送装置のフックとしては、例えば、特開平4−351551号公報(特許文献1)や特開平9−249985号公報(特許文献2)に記載されたものが一般的なものであった。すなわち、図10に示すように、従来の電極板搬送装置のフック150は、図示しない電極板搬送装置に垂下されたロッドRの先端に設けられており、その形状は略L字状をした鉤型形状とされていた。そして、電極板の導体バー又はアノード板の耳部をこの鉤部分で引っ掛けて吊り下げるというものであった。
【0004】
【特許文献1】特開平9−249985号公報
【特許文献2】特開平10−99818号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、このような鉤形をした従来の電極板搬送装置のフックにあっては、電極板の搬送時にフックにうまく掛止することができず電極板が落下するという問題があった。
また、電解を効率的に行うためには陽極板及び陰極板が電解槽内で水平且つ等間隔に保持されていることが必要であるが、従来の電極板搬送装置にあっては電極板を電解槽内へ等間隔に装入することが難しく、装入後に作業員が手作業で電極板の位置調整を行なう必要があった。
さらに、電解が終了した電極板(カソード板)を剥ぎ取り機受け入れ口に案内するコンベアに装入する際にもスムーズに移動できないという問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、上記の問題に鑑み、電極板の装入及び引き上げ並びに搬送時において吊り下げた電極板をしっかり支持し、容易に落下することのない電極板搬送装置のフックを提供することを目的とする。
また、本発明は、電極板を電解槽内に装入した後にこれまで作業員が手作業によって行なっていた電極板の位置決め作業を削減することが可能な電極板搬送装置のフックを提供することを目的とする。
さらに、本発明は、電解が終了したカソード板を剥ぎ取り機受け入れ口へ案内するコンベアにスムーズに装入し、電着金属の剥ぎ取りが終了したカソード板を案内するコンベアからスムーズに引き上げることが可能な電極板搬送装置のフックを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために請求項1に記載の本発明は、複数の電極板を電解槽の所定位置に装入すると共に、電解後の電極板の引き上げを行なう電極板搬送装置のフックにおいて、フックは、電極板搬送装置に垂下されたロッドの先端に左右に枝部を備えた逆T字状に形成されると共に、ロッドを回転軸として水平方向に回転可能に形成され、隣り合うフックの枝部によって電極板の導体バー又は耳部を支持することにより電極板を搬送可能としたことを特徴とする。
左右に伸びる枝部を設けることにより逆T字形状のフックを構成する。そして、この逆T字形状のフックは電極板搬送装置に垂下された複数のロッドの先端に、当該ロッドを回転軸として水平方向に回転可能にそれぞれ取り付ける。そして、各フックの枝部が一直線状になるようにロッドを回転させることにより、隣り合うフックの枝部同士によって電極板の導体バー又は耳部を支持する。
【0008】
上記課題を解決するために請求項2に記載の本発明は請求項1に記載の電極板搬送装置のフックにおいて、枝部の上面は、ロッドに対して110°から130°の傾斜が設けられていることを特徴とする。
枝部の上面に傾斜を設けることにより電極板を吊り上げたときに導体バー又は耳部が自然に定位置まで移動するので電極板を等間隔に吊り下げることができる。また、隣り合うフックの両枝部に導体バーを均等に保持させることで電解槽への安定した装入及び引き上げ並びに搬送を行なう。
【0009】
上記課題を解決するために請求項3に記載の本発明は、請求項2に記載の電極板搬送装置のフックにおいて、枝部の上面の傾斜度は、電極板を剥ぎ取り機へ案内するコンベア、及び電着金属が剥ぎ取られた後の電極板を案内するコンベアの両サイドのレール上に設けられた電極板の導体バーを支持する逆三角錐形状の支持部の傾斜角度と同じとされていることを特徴とする。
電極板を剥ぎ取り機へ案内すると共に、電着金属が剥ぎ取られた後の電極板を案内するコンベアの両サイドのレール上には導体バーを支持するための逆三角錐形状に穿設された支持部が設けられており、この支持部の傾斜面の角度と枝部の上面の傾斜角度を同じにすることで電解が終了した電極板を剥ぎ取り機受け入れ口へ案内するコンベアにスムーズに装入すると共に、剥ぎ取りの終わった母板をスムーズに吊り上げる。
【発明の効果】
【0010】
(1)本発明に係る電極板搬送装置のフックによれば、フックは、電極板搬送装置に垂下されたロッドの先端に左右に枝部を備えた逆T字状に形成されると共に、ロッドを回転軸として水平方向に回転可能に形成され、隣り合うフックの枝部によって電極板の導体バーを支持することとしたので、電極板の電解槽への装入及び引き上げ並びに搬送時における電極板の落下を防止することができるという効果がある。従って、作業員の安全が確保されると共に、設備の破損も防止されるという効果がある。
(2)また、本発明に係る電極板搬送装置のフックによれば、枝部の上面をロッドに対して110°から130°の傾斜を設けることとしたので、隣り合うフックの両枝部に導体バー又は耳部を均等に保持させることが可能となり、その結果、電解槽への安定した装入及び引き上げ並びに搬送を行なうことができるという効果がある。また、電極板であるカソード板を吊り上げると、枝部に設けられた傾斜によって導体バーが自然に定位置に移動し、カソード板が等間隔で並ぶことになるのでカソード板を電解槽内に浸漬するに際して、手作業による電極板の位置決め作業を行なう必要がないか、簡略化されるという効果がある。
(3)さらに、本発明に係る電極板搬送装置のフックによれば、枝部の上面の傾斜度を、電極板を剥ぎ取り機へ案内すると共に、電着金属が剥ぎ取られた後の電極板を案内するコンベアの両サイドのレール上に設けられた電極板の導体バーを支持する逆三角錐形状の支持部の傾斜角度と同じとしたので、電解が終了した電極板を剥ぎ取り機受け入れ口へ至るコンベアにスムーズに装入すると共に、剥ぎ取りの終わった母板をスムーズに吊り上げることができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明に係る電極板搬送装置のフックの好ましい一実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
はじめに、電解製錬の設備の概要について説明する。
希硫酸等の電解液が貯留される電解槽30は多数配列配置されており、各電解槽30は全体を枠組み固定され複数の脚34によりがたつかないようにして床に置かれている。そして、各電解槽30には、それぞれ電極板22が浸漬され電解が行なわれる。電極板22は、アノード側電極であるアノード板Aと、カソード側電極であるカソード板Kからなり、アノード板Aとカソード板Kが交互に並列支持されて電解槽30内に配置される。一方、それぞれの電解槽30の上縁には、上方に突出する左右一対の凸部材32が電解槽30の長手方向に沿って複数配置されており、後述する電極板搬送装置10のガイドロッド18と嵌合するようになっている。
【0012】
電解槽30の上方には、電極板搬送装置10がワイヤWによって図示しない天井クレーンに吊り下げられた状態で前後左右方向に移動可能に配置されている。
電極板搬送装置10は、図1に示すように、吊垂装置16を有し、この吊垂装置16の上面の4箇所に設けられた吊り部材14の部分でワイヤWにより水平に吊り下げられている。ワイヤWの上方には、図示されていないが、ワイヤWを巻き上げる巻き上げ機構と、この巻き上げ機構を搭載したフレームを多数並列配置された電解槽30の縦方向X又は横方向Y(図1においては横方向Yに連続する複数の電解槽30のみを示した)水平移動する位置制御された水平移動手段と、巻上げ機を搭載したフレームを所望の電解槽30の上方に停止させる位置制御手段とを備えている。
そして、電極板搬送装置10は、各電解槽30の所定位置上方と電解が終了したカソード板Kを図示しない剥ぎ取り装置へ搬送し排出するコンベヤ40の上方との間を水平移動すると共に、Z方向に昇降して電解槽30の所定位置又はコンベヤ40の所定位置に多数のカソード板Kをまとめて装入又は吊り下げ可能とされている。
【0013】
吊垂装置16の長手方向の両端部近傍には、左右一対となるガイドロッド18がそれぞれスライド軸受12により上下方向にスライド自在に取付けられている。ガイドロッド18の下端面には、円錐形状の凹部が形成されており、電解槽30の上縁面30aに上方に向って突設された凸部材32と嵌合し簡単且つ精密に位置合わせできるようになっている。
【0014】
図2及び図4に示すように、吊垂装置16の上部には、巻上げ装置41が設置されている。巻上げ装置41は、図2の左側で同軸上に3個設けられた第1チェーンホイール42の両端の2個を介して下方に向う2本の第1チェーン46を巻上げ又は緩めることができるようになっている。
同時に、第1チェーンホイール42の中央の1個を介すると共に、図2の右方に示す第2チェーンホイール44を介して下方に向う第2チェーン48を巻上げ又は緩めることができるようになっている。
2本の第1チェーン46、46及び1本の第2チェーン48の下端は、カソード用上枠20に連結されている。即ち、カソード用上枠20は、上記3本のチェーンにより水平に三点吊りされ、巻上げ装置41の駆動により上下動可能とされている。
【0015】
カソード用上枠20は、図4に最も良く示されているように、吊垂装置16に固定され下方に延在する一対のガイド機構50、50により、両側から挟まれるようにして上下移動を案内されている。
ガイド機構50は、カソード用上枠20の側面にローラブラケット50cにより複数のガイドローラ50bを回転自在に設け、これらのガイドローラ50bがガイド部材50aの内壁を転がることにより、カソード用上枠20をガイドしながら滑らかに上下移動させる機構であり、図2に示されるように、吊垂装置16の長手方向に2箇所設けられている。
【0016】
カソード用上枠20の下方には、水平にカソード用下枠21が設けられ、図4に示されるように、カソード用上枠20とカソード用下枠21を挟むようにして一対のローラ支持部材26が設けられる。
これら一対のローラ支持部材26は、カソード用下枠21を図2に示されるように長手方向に2箇所で吊り下げている。そして、ローラ支持部材26の上部には、ローラ26aがカソード用上枠20の上面を転がるように設けられている。一方、ローラ支持部材26の下部は、カソード用下枠21の側面に固定されている。
【0017】
図2において、カソード用上枠20の右端近傍には、カソード用下枠21を精密位置制御可能に水平移動する直線駆動機構24が設けられている。直線駆動機構24は、カソード用上枠20にモータ24cが固定され、このモータ24cによってねじ軸24aが回転駆動される。
そして、このねじ軸24aに多数のボールを介してボールねじナット24bが嵌合され、ボールねじナット24bとカソード用下枠21とを支持部材24dにより連結して構成している。
【0018】
吊垂装置16の下部には、ロッドRの先端に軸垂直に回転可能に配設されたカソード板Kを吊すためのカソード用フックF1と、ロッドRの先端に軸垂直に回転可能に配設されたアノード板Aを吊すためのアノード用フックF2とがそれぞれ一定の間隔を有して長手方向に沿って多数取り付けられている。
【0019】
カソード用フックF1、F1は、左右で一対とされ、図6(a)(b)に示すように、ロッドRの先端から左右に突き出るようにして形成された枝部5、5を備え、概略として逆T字形状をなしている。そして、枝部5、5の上面は、両縁端側に向かって傾斜する傾斜面とされている。
この枝部5、5の上面の傾斜角度は、ロッドRと枝部5、5の上面とのなす角度をθとすると、θ=110°〜130°とされている。さらに、これら一対のカソード用フックF1、F1は、図示しないエアシリンダーを駆動源とする機構により、左右に伸びる枝部5、5がカソード板Kの導体バーKaと平行になる向きと、カソード板Kの導体バーKaに対し直角となって隣り合うカソード用フックF1、F1の枝部5、5の先端が隣接して一直線になるような向きとの間で90度回転するようになっている(図7(a)(b)参照)。
この構造により、隣り合うカソード用フックF1、F1の枝部5、5が一直線状になるようにロッドRを回転させることにより、隣り合うカソード用フックF1、F1の枝部5、5同士によってカソード板Kの導体バーKaを支持する。上述したように、枝部5、5の上面には傾斜が設けられているので導体バーは傾斜に沿って隣り合うカソード用フックF1、F1の両枝部5、5に均等に且つ安定して支持される位置に至ることになるのでカソード板Kは落下することなく安定して搬送することが可能となる。
【0020】
一方、カソード板Kを案内するコンベア40の両サイドに設けられたレール41上には、図8に示すように、導体バーを支持するための逆三角錐形状に穿設された支持部43が設けられており、この支持部43の傾斜面と垂直方向とのなす角度θは、枝部5、5の上面の傾斜角度θと同じとされている。
両者の角度を同じにすることで電解が終了した電極板を剥ぎ取り機受け入れ口へ至るコンベアにスムーズに装入すると共に、剥ぎ取りの終わった母板をスムーズに吊り上げることが可能となる。尚、剥ぎ取り機搬出口のコンベアにも同様の支持部が形成されている。
【0021】
一方、アノード用フックF2、F2も同様に、左右で一対とされ、ロッドRの先端から左右に突き出るようにして形成された枝部5、5を備えた逆T字形状をなしている。アノード用フックF2は、アノード用枠52に軸垂直に回転可能に且つ一定間隔に設けられており、吊垂装置16と下方のアノード用枠52とは、複数のブラケット54により連結固定されている。
そして、これらブラケット54、アノード用枠52及びアノード用フックF2とは、図4に示すように、カソード用上下枠20、21の両側に対となって設けられている。また、アノード用枠52は、ブラケット54に固定されると共に、ガイド機構50の外面にも固定するようにされている。
アノード用フックF2、F2は、前述のカソード用フックF1、F1と同様に、図示しないエアシリンダーを駆動源とする機構によって90度回転可能に設けられている。尚、アノード用フックF2、F2の形状は、前述のカソード用フックF1、F1と同様であり、詳しい説明は省略する。
【0022】
次に、電極板22について説明する。電極板22はカソード板Kとアノード板Aからなり、カソード板Kは、図5に示すように、略方形平板状をしたカソード電極であり、電解槽30の上縁に掛止する導体バーKaを上部に設けている。そして、この導体バーKaの下部の2箇所に一対のカソード用フックF1、F1を挿入して掛止するための方形状の窓部Kbが形成されている。
一方、図示されているように、アノード板Aは、略方形平板状のアノード電極であり、上部に左右一対に突出する本体部分の厚みよりやや薄い耳部Aa、Aaが形成されている。この耳部Aa、Aaは、電解槽30の上縁に掛止されると共に、一対のアノード用フックF2、F2に掛止されるようになっている。これら一対の耳部Aa、Aaの間には凹状に窪んだ凹部Abが形成されている。
そして、カソード板K及びアノード板Aは、一定間隔を隔てて交互に且つ多層状に配列された状態で、多数のカソード用フックF1又はアノード用フックF2によってそれぞれ吊下げられ搬送される。
【0023】
次に、カソード板Kを吊り上げる場合の動作について説明する。図9(a)に示すように、アノード板A及びカソード板Kは、電解槽30内で一定間隔を隔てて多数配列されている。そして、電極板搬送装置10を移動させて電解槽30の上方の所定位置で停止し、カソード用フックF1を下降させる。このとき、アノード板Aの上部には凹部Abが形成されているのでカソード用フックF1の下端は、アノード板Aの上端に接触することはない。
カソード用フックF1を導体バーKaよりも僅かに低い位置まで下降させたら、ロッドRを90度回転して枝部5を窓部Kb内に進入させる。これにより、図7(a)に示すようにカソード板Kは隣り合うフックの枝部5、5同士によって支持される。このとき、枝部5、5の上面には傾斜が設けられているので導体バーKaはその傾斜に沿って隣り合うカソード用フックF1、F1の両枝部5、5に均等に支持される位置に自ら移動し定位置に至る。
そして、図9(b)に示すように、カソード用フックF1を上昇させ、カソード板Kを吊り下げた状態で所定位置まで搬送する。このときカソード用フックF1を上昇する機構は上述した巻上げ装置41がカソード用上枠20を吊り上げる機構による。
電着金属が剥ぎ取られた後のカソード板を吊り上げてコンベア40から取り出す場合も同様な動作によって行なわれるが、カソード板Kを吊り上げることで枝部5、5の上面に設けられた傾斜によって導体バーKaが自然にずれて定位置に移動してカソード板Kが等間隔で並ぶことになるのでカソード板Kを再び電解槽30内に浸漬するに際して、手作業による電極板の位置決め作業を行なう必要がない。
【0024】
次に、カソード板Kをコンベア40に装入する場合の動作について説明する。
隣り合うカソード用フックF1、F1の両枝部5、5によって吊り下げられたカソード板Kは、電極板搬送装置10によってコンベア40の上方の所定位置まで搬送し、降下させる。
そして、導体バーKaをコンベア40の両サイドのレール41上に設けられた支持部43に装入する。この支持部43の傾斜面と垂直方向とのなす角度θと、枝部5の上面の傾斜角度θと同じとされているのでスムーズに支持部43に装入することができる。
そして、カソード用フックF1、F1を僅かに下げた状態で枝部5が導体バーKaと平行になるようにロッドRを90度回転し、枝部5を窓部Kbから外に移動させる。これによりカソード板Kは次工程である図示しない剥ぎ取り装置へ送られる。
一方、同様な動作により、アノード用フックF2をアノード板Aの突出部Aaに掛止することで、アノード板Aを電解槽30内へ装入及引き上げ並びに搬送を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】電解製錬の設備の概要を示す斜視図である。
【図2】吊垂装置に取り付けられたカソード用フックを示す正面図である。
【図3】吊垂装置に取り付けられたアノード用フックを示す正面図である。
【図4】カソード用フック及びアノード用フックを取り付けた吊垂装置の側面図である。
【図5】電極板の配列状態を示す斜視図である。
【図6】(a)はカソード用フックの正面図、(b)はその側面図である。
【図7】(a)はカソード用フックによりカソード板を吊り下げる状態の斜視図、(b)は枝部が導体バーと平行となった状態のカソード用フックを示す斜視図である。
【図8】コンベアの両サイドに設けられたレールの断面図である。
【図9】(a)はカソード板を吊り上げる前の状態を示す側面図、(b)はカソード板を吊り上げた状態を示す側面図である。
【図10】従来のフックを示す正面図である。
【符号の説明】
【0026】
A アノード板
K カソード板
F1 カソード用フック
F2 アノード用フック
5 枝部
10 電極板搬送装置
16 吊垂装置
20 カソード用上枠
21 カソード用下枠
24 直線駆動機構
30 電解槽
40 コンベア
41 レール
43 支持部
50 ガイド機構
【出願人】 【識別番号】591007860
【氏名又は名称】日鉱金属株式会社
【出願日】 平成18年9月29日(2006.9.29)
【代理人】 【識別番号】100110722
【弁理士】
【氏名又は名称】齊藤 誠一


【公開番号】 特開2008−81826(P2008−81826A)
【公開日】 平成20年4月10日(2008.4.10)
【出願番号】 特願2006−266327(P2006−266327)