| 【発明の名称】 |
真空プロセス用装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】角谷 正友
【氏名】ミック リップマー
【氏名】大西 剛
【氏名】藤本 英司
【氏名】鯉沼 秀臣
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| 【要約】 |
【課題】レーザー出力の低下等の従来の不都合を解消してレーザー加熱を可能とする。
【構成】真空チャンバー内にて、基板を加熱しながら蒸着する真空プロセス用装置であって、前記チャンバーの一部に光透過性窓が形成されており、当該光透過性窓と前記基板を保持する保持部とを、チャンバー内の他の箇所と隔絶した直線状空間にて繋ぎ、前記光透過性窓の外側にレーザー発振装置を配置し、レーザー発振装置から、前記直線状空間を通って前記基板にレーザー光を照射して加熱する真空プロセス用装置とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 真空チャンバー内にて、基板を加熱しながら蒸着する真空プロセス用装置であって、前記チャンバーの一部に光透過性窓が形成されており、当該光透過性窓と前記基板を保持する保持部とを、チャンバー内の他の箇所と隔絶した直線状空間にて繋ぎ、前記光透過性窓の外側にレーザー発振装置を配置し、レーザー発振装置から、前記直線状空間を通って前記基板にレーザー光を照射して加熱することを特徴とする真空プロセス用装置。 【請求項2】 直線状空間は、光透過性窓の内側面と保持部とを繋ぐ筒状体にて形成してあることを特徴とする請求項1記載の真空プロセス用装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、真空チャンバー内にて、基板を加熱しながら蒸着する真空プロセス用装置に関するものである。より詳しくは、AlN、BNやバルクSi等の場合のように高温での成長が求められるプロセスや、ZnO薄膜のp型化等の、急速な基板温度変調を求められる薄膜成長プロセスに最適な温度加熱方式を特徴とする真空プロセス用装置に関するものである。 【背景技術】 【0002】 従来より、材料開発において温度は非常に重要なパラーメータであり、基板を加熱しながら蒸着する低真空プロセスでは、通常、加熱には電熱線を用いたヒーターや赤外線ランプを集光させる方式がとられている。しかしながら、これら従来の方法では1000℃以上に加熱させることは困難であるという問題点があった。例えば、ヒーターが断線したり、ランプの集光レンズに膜が付着形成(特にCVDといった圧力が高いプロセス)されて温度の上昇が妨げられたりするという問題があった。そこで、1000℃以上に基板温度を上昇させるために、カーボンやSiCを抵抗とする特殊なヒーターを用いたり、誘導加熱方式でグラファイトを加熱することも試みられている。しかしながら、カーボンヒーターはそれ自体酸化や還元雰囲気に弱いので、BNなどの耐雰囲気材でその表面をコートしなければならない。一方、誘導加熱方式ではメタルチャンバーを使用できなかったり、基板の搬送が煩雑になったりするなど、装置自体の設計自由度が落ちるといった問題がある。 【0003】 上記ような問題を解決する手段として、加熱源として高出力のレーザーを用いるレーザー加熱装置(特許文献1)が提案されてもいる。 【0004】 だが、このレーザーを用いる加熱装置においては、レーザー光は光ファイバーによって基板付近まで導かれるが、光ファイバーの端面は薄膜装置内で開放されているので、CVD法など比較的反応圧力の高い(数mTorr以上)薄膜堆積プロセスでは、ファイバー端面にも薄膜が付着し、その結果、レーザー出力が低下して温度も低下したり、反射光によってレーザー本体が破損したりするという問題点を有していた。 【特許文献1】特許第3268443号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 本発明は、以上のような背景から、レーザー出力の低下等の従来の不都合を解消して、レーザー加熱を可能にした、新しい真空プロセス用装置を提供することを課題としている。 【課題を解決するための手段】 【0006】 本発明は、上記の課題を解決するために、第1には、真空チャンバー内にて、基板を加熱しながら蒸着する真空プロセス用装置であって、前記チャンバーの一部に光透過性窓が形成されており、当該光透過性窓と前記基板を保持する保持部とを、チャンバー内の他の箇所と隔絶した直線状空間にて繋ぎ、前記光透過性窓の外側にレーザー発振装置を配置し、レーザー発振装置から、前記直線状空間を通って前記基板にレーザー光を照射して加熱することを特徴とする真空プロセス用装置を提供する。 【0007】 第2には、直線状空間は、光透過性窓の内面と保持部とを繋ぐ筒状体にて形成してあることを特徴とする上記の真空プロセス用装置を提供する。 【発明の効果】 【0008】 本発明により、レーザー光は、チャンバー内の他の箇所に充満する蒸気や薄膜とは直線状空間内では接触しないので、レーザー光は、減衰することなく基板に至り、CVD法等による薄膜堆積時の基板温度を短時間で変調することができ、しかも長時間安定に例えば1500度以上の高温にも加熱することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0009】 以下、本発明の実施の形態について説明する。もちろん以下の例によって発明が限定されることはない。 【0010】 図1は、本発明の真空プロセス用装置の実施形態を示した断面図である。 【0011】 真空チャンバー(1)は、その上部に光透過性窓(6)が設けてあり、光透過性窓(6)は、上部強化ガラス板(3)と下部強化ガラス板(4)との間に曇り防止用ガス導入口(7)を持った空間を有して取り付けフランジ(5)により固定してある。 また、上部強化ガラス板(3)の上面は、反射防止膜(2)が設けてある。 【0012】 コリメーション型高出力半導体レーザー発信器(R)は、上部強化ガラス(3)の上方位置に、発信方向を下方(図中黒矢印)に向けて配置してある。 【0013】 そして、真空チャンバー(1)内に配置した基板昇降装置(20)は、真空チャンバー(1)の上部に固定した上部フレーム(21)と中央に基板(P)を保持する保持部(30)を有する下部フレーム(24)とを、伸縮ネジ柱(23)と案内柱(22)とにより連結して構成してある。 このような構造により、伸縮ネジ柱(23)の伸縮により、下部フレーム(24)を昇降することが可能である。 【0014】 保持部(30)の上方空間と下部強化ガラス(4)の下方空間とを繋ぐ、伸縮可能なジャバラ状の円筒(10)は、上端が下部強化ガラス(4)の下面に密着して、窓(6)の内面にステー(11)を介して固定してある。ジャバラ状の円筒(10)は、例えば、成膜のための反応性ガスや不純物ガス等のガス不透過性のアルミニウム等の金属や合金、あるいはセラミックス、もしくはこれらの複合体によって構成することができる。 【0015】 また、ジャバラ状の円筒(10)の下端は、前記下部フレーム(24)の上面に固定してある。 【0016】 このようにして、光透過性窓(6)から基板(P)までを他の箇所と隔絶した直線状空間(X)にて繋いである。 前記チャンバー(1)内に、各種の蒸気を導入する蒸発器出口(8)が設置されている。 【0017】 以上のような構成により、直線状空間(X)において、蒸発器出口(8)からの蒸気の影響を全く受けずに、レーザー光を透過して、前記基板(P)を高温かつ安定して加熱することができる。 【0018】 なお、コリメーション型高出力半導体レーザー発信器(R)にかわり、別の場所に配置した各種レーザー発信器から導出された光ファイバーの先端を当該位置に配置して使用することも可能である。 【0019】 このようにした場合は、配置スペースの制約から解放され、より大きなレーザー発信器を用いることを可能とする。本発明による低真空プロセス用装置の各種部材の材料は、従来における低真空プロセス用装置と同様のものを用いることができる。例えば、レーザー媒質としては、上記のように半導体レーザーが例示されるが、その他液体レーザー、気体レーザー、固体レーザー等を用いることができる。ただ、1500℃以上という従来よりも高温に加熱することを可能とするためには、保持部(30)の劣化を抑えるため、一般的には、レーザー光を吸収しやすい材料、好ましくは、これら材料を金属酸化物膜やセラミックス等でコーティングしたもの、さらに好ましくは、上記コーティングの蒸発を防ぐためにさらに透明物質で保護したものを用いることが望ましい。 【0020】 以上のような本発明の装置は、従来極めて困難とされていた、例えば1500℃以上に基板を加熱して行う各種膜生成を可能にするものであり、新たな高度膜生成技術を実用化するのに貢献する。 【0021】 もちろん本発明は以上の例に限定されるものではなく、細部については様々な態様が可能であることは言うまでもない。 【図面の簡単な説明】 【0022】 【図1】本発明の低真空プロセス用装置の実施形態を示した断面図である。 【符号の説明】 【0023】 (1) 真空チャンバー (2) 反射防止膜 (3) 上部強化ガラス板 (4) 下部強化ガラス板 (5) 取り付けフランジ (6) 窓 (7) 曇り防止用ガス導入口 (8) 蒸発器出口 (10) 円筒 (11) ステー (20) 基板昇降装置 (21) 上部フレーム (22) 案内柱 (23) 伸縮ネジ柱 (24) 下部フレーム (30) 保持部 (R) レーザー発信器 (P) 基板 (X) 直線状空間
特許の図
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| 【出願人】 |
【識別番号】301023238 【氏名又は名称】独立行政法人物質・材料研究機構 【識別番号】504137912 【氏名又は名称】国立大学法人 東京大学
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| 【出願日】 |
平成18年7月25日(2006.7.25) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100093230 【弁理士】 【氏名又は名称】西澤 利夫
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| 【公開番号】 |
特開2008−25017(P2008−25017A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月7日(2008.2.7) |
| 【出願番号】 |
特願2006−202634(P2006−202634) |
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