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【発明の名称】 磁気ディスク用アルミニウム合金基板の製造方法およびこの製造方法で製造された磁気ディスク用アルミニウム合金基板
【発明者】 【氏名】梅田 秀俊

【氏名】加藤 良則

【要約】 【課題】生産性に優れ、磁気ディスク用基板のNiPめっき膜表面が、高い平滑性となる磁気ディスク用アルミニウム合金基板の製造方法およびこの製造方法で製造された磁気ディスク用アルミニウム合金基板を提供する。

【構成】芯材の両面に、アルミニウム合金の皮材を張り合わせた磁気ディスク用アルミニウム合金基板の製造方法であって、Mg、Si、Fe、Crを所定量含有し、更に、Cu、Znのうち少なくとも1種以上を所定量含有し、かつ、残部がAlおよび不可避的不純物からなる皮材用金属を溶解する溶解工程と、皮材用鋳塊を製造する鋳造工程と、皮材用鋳塊を所定厚さにスライスするスライス工程と、芯材およびスライスされた皮材を重ね合わせて重ね合わせ材を製造する重ね合わせ工程と、重ね合わせ材に均質化熱処理を行う均質化熱処理工程と、熱間圧延工程と、冷間圧延工程とを含むことを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
芯材の両面に、アルミニウム合金の皮材を張り合わせた磁気ディスク用アルミニウム合金基板の製造方法であって、
Mg:5質量%未満、Si:0.005質量%以上0.1質量%以下、Fe:0.005質量%以上0.1質量%以下、Cr:0.01質量%以上0.35質量%以下を含有し、
更に、Cu:0.01質量%以上0.2質量%以下、Zn:0.01質量%以上0.5質量%未満のうち少なくとも1種以上を含有し、かつ、残部がAlおよび不可避的不純物からなる皮材用金属を溶解する溶解工程と、
前記溶解工程で溶解された皮材用金属を鋳造して皮材用鋳塊を製造する鋳造工程と、
前記皮材用鋳塊を所定厚さにスライスするスライス工程と、
前記芯材および前記スライスされた皮材を所定配置に重ね合わせて重ね合わせ材を製造する重ね合わせ工程と、
前記重ね合わせ材に均質化熱処理を行う均質化熱処理工程と、
前記均質化熱処理工程の後に熱間圧延を行う熱間圧延工程と、
前記熱間圧延工程の後に冷間圧延を行う冷間圧延工程とを含むことを特徴とする磁気ディスク用アルミニウム合金基板の製造方法。
【請求項2】
前記鋳造工程の後に、鋳造された皮材用鋳塊に、更に、均質化熱処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の磁気ディスク用アルミニウム合金基板の製造方法。
【請求項3】
前記スライス工程の後に、スライスされた皮材の表面に、更に、表面平滑化処理を行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の磁気ディスク用アルミニウム合金基板の製造方法。
【請求項4】
前記冷間圧延後におけるアルミニウム合金基板の片面の皮材の厚さが30〜150μmであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の磁気ディスク用アルミニウム合金基板の製造方法。
【請求項5】
前記芯材がMg:3質量%以上6質量%以下、Cu:0.01質量%以上0.8質量%以下、Zn:0.01質量%以上1質量%以下のうち少なくとも1種以上を含有することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の磁気ディスク用アルミニウム合金基板の製造方法。
【請求項6】
請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の製造方法で製造されたことを特徴とする磁気ディスク用アルミニウム合金基板。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気ディスク用アルミニウム合金基板の製造方法およびこの製造方法で製造された磁気ディスク用アルミニウム合金基板に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、外部記録装置の一つである磁気ディスク装置(Hard Disk Drive)は、情報を記録(保存)するための磁気ディスクと、磁気ディスクに情報を書き込みまたは再生するための磁気ヘッドとを備えている。
そして、磁気ディスク用基板としては、軽量および非磁性であると共に、加工性が優れていることから、アルミニウム合金基板が使用されている。しかしながら、アルミニウム合金基板単独では、磁気ディスク用基板として必要とされる表面の硬度が得難いといった側面があるため、一般的には、アルミニウム合金基板の表面にNiPめっき膜を形成したものが使用されている。
【0003】
ところで、近時、磁気ディスク装置を構成する磁気ディスクおよび磁気ヘッドの性能は大幅に向上しており、磁気ディスクの記録密度の向上も図られている。ここで、磁気ディスクの記録密度を高めるためには、磁気ヘッドが磁気ディスク上を低浮上量で安定浮上する必要があり、そのためには、磁気ディスク用基板のNiPめっき膜表面が高平滑性である必要がある。
【0004】
このようなNiPめっき膜表面の高平滑性を得るためには、平滑性を損なう原因となるAl−Fe化合物やMg−Si化合物のサイズを低減させる必要があり、そのためには、Fe、Siなどの不純物を低減させることが必要となる。
しかしながら、このような不純物を低減させるには、高純度の地金を使用する必要があるため、NiPめっき膜表面の高平滑性を備えた磁気ディスク用基板の製造においては、素材コストが高くなるという問題があった。
【0005】
そこで、素材コストを低減させるため、低純度の芯材に、高純度の皮材をクラッドするアルミニウム合金基板の製造方法が提案されている(例えば、特許文献1、2)。
ここで、このようなアルミニウム合金基板に用いる皮材は、皮材用金属を鋳造した後、熱間圧延により所定の厚さにするのが一般的である(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開平10−310836号公報(段落0009〜0020)
【特許文献2】特開2004−332068号公報(段落0015〜0031)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、このような従来の一般的なアルミニウム合金基板の製造方法においては、以下に示す問題があった。
従来の技術では、皮材として、熱間圧延板を使用していたため(特許文献1参照)、アルミニウム合金基板の製造工程が多く、また、熱間圧延の回数が多くなり、生産性が低下するという問題があった。
【0007】
また、皮材として、熱間圧延材を使用すると、圧延板の表面状態および平坦度(特に長手方向の平坦度)の制御は圧延ロールのみで行うことになり、また、熱間圧延により圧延板表面に酸化皮膜が形成されるため、表面状態および平坦度の制御が困難であり、芯材と皮材との密着不良が防止できないという問題があった。そして、芯材と皮材の密着性を向上させるためには、クラッド熱延において軽圧下での多パス圧延が必要となり、クラッド熱延での生産性が低下することとなる。
これらのことから、従来の一般的なアルミニウム合金基板の製造方法においては、NiPめっき膜表面の高平滑性を得ると共に、生産性に優れたアルミニウム合金基板を製造することは困難であった。
【0008】
本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、生産性に優れ、磁気ディスク用基板のNiPめっき膜表面が、高い平滑性となる磁気ディスク用アルミニウム合金基板の製造方法およびこの製造方法で製造された磁気ディスク用アルミニウム合金基板を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するため、請求項1の磁気ディスク用アルミニウム合金基板の製造方法は、芯材の両面に、アルミニウム合金の皮材を張り合わせた磁気ディスク用アルミニウム合金基板の製造方法であって、Mg:5質量%未満、Si:0.005質量%以上0.1質量%以下、Fe:0.005質量%以上0.1質量%以下、Cr:0.01質量%以上0.35質量%以下を含有し、更に、Cu:0.01質量%以上0.2質量%以下、Zn:0.01質量%以上0.5質量%未満のうち少なくとも1種以上を含有し、かつ、残部がAlおよび不可避的不純物からなる皮材用金属を溶解する溶解工程と、前記溶解工程で溶解された皮材用金属を鋳造して皮材用鋳塊を製造する鋳造工程と、前記皮材用鋳塊を所定厚さにスライスするスライス工程と、前記芯材および前記スライスされた皮材を所定配置に重ね合わせて重ね合わせ材を製造する重ね合わせ工程と、前記重ね合わせ材に均質化熱処理を行う均質化熱処理工程と、前記均質化熱処理工程の後に熱間圧延を行う熱間圧延工程と、前記熱間圧延工程の後に冷間圧延を行う冷間圧延工程とを含むことを特徴とする。
【0010】
このような製造方法によれば、皮材のMgの含有量を所定範囲に限定することによって、磁気ディスク用アルミニウム合金基板の強度が向上し、Cu、Znの含有量を所定範囲に限定することによって、NiPめっき性が向上する。その他、所定の元素の含有量を所定範囲に限定することによって、基板の金属間化合物の微細化や基板の平滑性が向上する。
また、アルミニウム合金基板にスライスした皮材を使用するため、従来のクラッド材のように熱間圧延によって皮材の厚さを減少させる必要がなくなり、従来に比べて熱間圧延の回数が減少し、作業工程の省略化を図ることができる。また、表面状態および平坦度を容易に制御でき、酸化皮膜厚が減り、密着性が向上する。
【0011】
請求項2の磁気ディスク用アルミニウム合金基板の製造方法は、前記鋳造工程の後に、鋳造された皮材用鋳塊に、更に、均質化熱処理を行うことを特徴とする。
このような製造方法によれば、アルミニウム合金基板の内部応力が除去され、また、内部組織が均一化する。
【0012】
請求項3の磁気ディスク用アルミニウム合金基板の製造方法は、前記スライス工程の後に、スライスされた皮材の表面に、更に、表面平滑化処理を行うことを特徴とする。
このような製造方法によれば、皮材の表面状態および平坦度が向上し、芯材との密着性が向上する。また、圧着性が向上し、圧着パス数が減少する。
【0013】
請求項4の磁気ディスク用アルミニウム合金基板の製造方法は、前記冷間圧延後におけるアルミニウム合金基板の片面の皮材の厚さが30〜150μmであることを特徴とする。
このような製造方法によれば、NiPめっきの前工程で行う平滑化のための研削後の表面に芯材が現れることのない合金基板を得ることができる。
【0014】
請求項5の磁気ディスク用アルミニウム合金基板の製造方法は、前記芯材がMg:3質量%以上6質量%以下、Cu:0.01質量%以上0.8質量%以下、Zn:0.01質量%以上1質量%以下のうち少なくとも1種以上を含有することを特徴とする。
このような製造方法によれば、芯材の強度や芯材の端部におけるNiPめっき性が向上する。
【0015】
請求項6の磁気ディスク用アルミニウム合金基板は、前記記載の製造方法で製造されたことを特徴とする。
このような磁気ディスク用アルミニウム合金基板によれば、磁気ディスク用アルミニウム合金基板のNiPめっき膜表面が、高い平滑性となる。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る磁気ディスク用アルミニウム合金基板の製造方法によれば、スライスした皮材を使用するため、従来のアルミニウム合金基板のように熱間圧延によって皮材の厚さを減少させる必要がなくなる。そのため、従来に比べて熱間圧延の回数が減少し、作業工程の省略化を図ることができ、生産性を向上させることができる。また,平滑なNiPめっき表面を得るために必要となる高純度地金の使用量を減らすことができる。
本発明に係る磁気ディスク用アルミニウム合金基板によれば、平滑性に優れたNiPめっき膜表面を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
次に、図面を参照して本発明に係る磁気ディスク用アルミニウム合金基板の製造方法およびこの製造方法で製造されたアルミニウム合金基板について詳細に説明する。なお、参照する図面において、図1は、アルミニウム合金基板の構成を示す断面図、図2は、磁気ディスク用アルミニウム合金基板の製造方法のフローを示す図、図3は、皮材鋳造工程または芯材鋳造工程の概略を示す模式図、図4は、皮材をスライスする工程の概略を示す模式図、図5(a)は、重ね合わせ材の構成を示す模式図、(b)は、熱間圧延工程の概略を示す模式図である。
【0018】
図1に示すように、磁気ディスク用アルミニウム合金基板1(以下、適宜「アルミニウム合金基板1」という)は、芯材2の両面にアルミニウム合金の皮材3を張り合わせた構成となっている。
図2に示すように、磁気ディスク用アルミニウム合金基板の製造方法では、まず、皮材用金属が溶解工程(S1a)により溶解される。溶解工程(S1a)で溶解された皮材用金属は、鋳造工程(S2a)で鋳造されて皮材用鋳塊となり、この皮材用鋳塊は、必要に応じて、均質化熱処理工程(S3a)で均質化熱処理され、その後、スライス工程(S4a)で所定厚さにスライスされる。なお、必要に応じて、スライス工程(S4a)の後に、表面平滑化処理工程(S5a)により、表面平滑化処理を行ってもよい。
次に、重ね合わせ工程(S2)で、芯材製造工程(S1b)で製造された芯材とスライスされた皮材を重ね合わせ、重ね合わせ材を製造し、この重ね合わせ材が均質化熱処理工程(S3)で、均質化熱処理された後、熱間圧延工程(S4)で熱間圧延され、その後、冷間圧延工程(S5)で冷間圧延される。
本発明に係るアルミニウム合金基板は、前記した各工程からなる製造方法により得られるものである。
次に、アルミニウム合金基板の製造方法における各工程について説明する。
【0019】
<溶解工程>
溶解工程(S1a)は、所定量のMg、Si、Fe、Crを含有し、さらに、所定量のCu、Znのうち少なくとも1種以上を含有し、かつ、残部がAlおよび不可避的不純物からなる皮材用金属を溶解する工程である。
以下に、各成分の含有量を数値限定した理由について説明する。
【0020】
[Mg:5質量%未満]
Mgは、アルミニウム合金基板の強度を向上させる効果がある。しかし、Mgの含有量が5質量%以上であると、酸化皮膜が厚くなり、圧着性が低下し、熱間圧延のパス数が増加すると共に、強度が上昇し、熱間圧延中に表面にクラックが発生しやすくなる。よって、Mgの含有量は5質量%未満とする。
【0021】
[Si:0.005質量%以上0.1質量%以下]
Siは、通常、地金不純物としてアルミニウム合金中に混入するものであり、鋳造工程(S2a)等において、鋳塊中にMg−Si系金属間化合物を生じさせる。Siの含有量が0.1質量%を超えると、粗大なMg−Si系金属間化合物が鋳塊中に生じ、この鋳塊から作製されるアルミニウム合金基板は、その表面に粗大なMg−Si系金属間化合物を有することとなる。そして、このアルミニウム合金基板を使用して磁気ディスク用基板を作製すると、この粗大なMg−Si系金属間化合物は、ブランクの研削加工などの所謂鏡面加工時に、ブランク表面から脱落し、また、アルミニウム合金基板のめっき前処理において、アルミニウム合金基板から溶解する。そのため、アルミニウム合金基板に窪みが生じ、NiPめっき膜表面にピットを発生させ、平滑性を低下させる原因となる。それと共に、Mgのみが溶解し、Siが溶け残った場合も、めっき前処理のジンケート工程で、Si上では亜鉛の置換反応が起こらないため、無電解NiPめっき処理でもSi上にNiPめっき膜が成長しない。そのため、NiPめっき膜の密着性不足が生じ、磁性膜のスパッタ工程などの加熱によりNiPめっき膜にフクレを生じ、平滑性を低下させる。また、Siの含有量が0.005質量%未満であると、地金が高純度となり、コストが高くなってしまう。よってSiの含有量は0.005質量%以上0.1質量%以下の範囲とする。
【0022】
[Fe:0.005質量%以上0.1質量%以下]
Feも、通常、地金不純物としてアルミニウム合金中に混入し、鋳造工程(S2a)等において、鋳塊中にAl−Fe系金属間化合物を生じさせる。このAl−Fe系金属間化合物は、めっき前処理において、アルミニウム合金基板から溶解し、アルミニウム合金基板に窪みが生じ、NiPめっき膜表面にピットを発生させる原因となる。Feの含有量が0.1質量%を超えると、粗大なAl−Fe系金属間化合物が増加し、研削加工などの所謂鏡面加工時にブランク表面から脱落し、アルミニウム合金基板に窪みが生じ、NiPめっき膜表面にピットを発生させる。また、Feの含有量が0.005質量%未満であると、地金が高純度となり、コストが高くなってしまう。よってFeの含有量は0.005質量%以上0.1質量%以下の範囲とする。
【0023】
[Cr:0.01質量%以上0.35質量%以下]
Crは、鋳造工程(S2a)、均質化熱処理工程(S3a)において、微細な化合物として析出し、結晶粒成長を抑制する効果がある。特にCrを0.01質量%以上加えた場合には、均質化熱処理および熱間粗圧延での結晶粒成長を抑制し、再結晶粒の異常成長を抑え組織を均質化する効果がある。Crの含有量が0.01質量%未満では前記の効果が期待できない。また、Crの含有量が0.35質量%を超えると、結晶粒を安定化する効果が大きすぎるため、冷間圧延工程(S5)後に焼鈍した場合、等軸な再結晶組織とならず、圧延方向に伸びた変形組織が残存した組織となるため、組織の異方性が大きくなり、NiPめっき膜表面の平滑性が悪化する。それと共に、初晶として粗大なAl−Fe−Cr系金属間化合物およびAl−Cr系金属間化合物が晶出し、アルミニウム合金基板作製時の研削加工などの所謂鏡面加工等で脱落し、NiPめっき膜表面のピットの原因となる。よって、Crの含有量は、0.01質量%以上0.35質量%以下の範囲とする。
【0024】
皮材用金属は、前記のMg、Si、Fe、Crを必須成分として含有し、さらに、以下のCu、Znのうち少なくとも1種以上を含有する。
[Cu:0.01質量%以上0.2質量%以下]
Cuは、NiPめっき性改善のために有効な元素である。Cuはアルミニウム合金中に均一に固溶し、めっき前処理のジンケート工程において、ジンケート浴中のZnイオンをアルミニウム合金基板の表面へ均一に微細析出させる効果を持っている。これによってNiPめっき膜表面のノジュールの発生を抑制することができる。Cuの含有量が0.01質量%未満では、前記の効果が期待できない。また、Cuの含有量が0.2質量%を超えると、めっき前処理において、粒界にCuが析出して粒界部が過エッチングを受け、NiPめっき膜表面のノジュールの発生が多大となる。よって、Cuの含有量は0.01質量%以上0.2質量%以下の範囲とする。
【0025】
[Zn:0.01質量%以上0.5質量%未満]
Znもめっき性改善のために有効な元素である。ZnもCuと同様、アルミニウム合金中に均一に固溶し、ジンケート工程において、ジンケート浴中のZnイオンをアルミニウム合金基板の表面へ均一に微細析出させる効果を持っている。また、含有量の増加に伴いZnがアルミニウム合金基板中に均一に析出してめっき前処理時の酸エッチング工程でのエッチング起点、およびジンケート工程時のZnイオン析出拠点になる。このため、結晶粒による段差を抑制する効果を有する。Znの含有量が0.01質量%未満では、前記の効果が期待できない。また、Znの含有量が0.5質量%以上であると、Znの析出核が大きくなるのに伴って、めっき前処理時に形成されるエッチングピットも大きくなり、NiPめっき膜表面のピットの原因となる。よって、Znの含有量は0.01質量%以上0.5質量%未満の範囲とする。
【0026】
また、不可避的不純物としてのTi、V、B等の含有量は、それぞれ0.01質量%以下であれば、本発明のアルミニウム合金基板の特性に影響しない。
なお、皮材用金属を溶解した後、必要に応じて、脱水素処理やろ過等を行ってもよい。
【0027】
<鋳造工程>
鋳造工程(S2a)は、溶解工程(S1a)により溶解された皮材用金属を鋳造して皮材用鋳塊を製造する工程である。
鋳造方法としては、半連続鋳造法を用いることができる。
半連続鋳造法は、図3に示すような鋳造装置10が用いられ、底部が開放された金属製の水冷鋳型11に、上方より金属(ここでは皮材用金属)の溶湯Mを注入し、水冷鋳型11の底部より凝固した金属を連続的に取り出し、所定厚さT1の皮材用鋳塊17を得るものである。このとき、溶湯Mは、桶12から、ノズル13、フロート14およびグラススクリーン15を介して、水冷鋳型11に供給される。水冷鋳型11に供給された溶湯Mは、冷却水Wで冷却された水冷鋳型11の内壁面に接することにより凝固し凝固殻16となる。さらに、水冷鋳型11の下部から冷却水Wが、直接、凝固殻16の表面に噴射され、連続的に皮材用鋳塊17が製造される。
ここで、皮材用鋳塊17の厚さT1は、200〜700mmが好ましい。
なお、半連続鋳造法は、縦向き、横向きのどちらで行ってもよい。
【0028】
<スライス工程>
スライス工程(S4a)は、鋳造工程(S2a)により製造された皮材用鋳塊を所定厚さにスライスする工程である。
スライス方法としては、スラブスライス法を用いることができる。
スラブスライス法は、図4に示すように、前記した半連続鋳造法で製造した皮材用鋳塊17を、図示しない帯鋸切断機等によってスライスすることによって、所定厚さTの皮材35を製造するものである。ここで、皮材35の厚さTは、5〜120mmが好ましい。厚さTが前記範囲外であると、アルミニウム合金基板のクラッド率が不適切なものとなりやすい。
スライスの方法としては、丸鋸切断機により切断してもよく、また、レーザーや水圧等により切断してもよい。
【0029】
前記鋳造工程(S2a)で製造された鋳塊をスライスする前に、適宜必要に応じて、均質化熱処理を実施してもよい。
<均質化熱処理工程>
均質化熱処理工程(S3a)は、鋳造工程(S2a)で製造された鋳塊を均質化熱処理する工程である。
均質化熱処理は、内部応力の除去、内部組織の均一化を目的としたものであり、常法にしたがって、処理温度200〜570℃で1時間以上保持することにより行う。
【0030】
均質化熱処理の処理温度が200℃未満であると、内部応力の除去量が小さく、鋳造中に偏析した溶質元素の均質化も不十分となり、敢えて熱処理を施した効果は小さい。よって、処理温度は200℃以上とする。また、処理温度が570℃を超えると、鋳塊表面の一部が溶解するバーニングと呼ばれる現象が生じ、アルミニウム合金基板の表面欠陥の原因になりやすい。よって、処理温度は570℃以下とする。また、処理時間が1時間未満であると、内部応力の除去効果が小さく、また金属間化合物の固溶が不十分となり析出しやすい。よって、処理時間は1時間以上とする。また、処理時間は、生産性の観点から24時間以下が好ましい。
【0031】
前記製造方法で製造された皮材35は、適宜必要に応じて、芯材と重ね合わせる前に、表面に形成された晶出物や酸化物を除去するための表面平滑化処理を行ってもよい。
<表面平滑化処理工程>
表面平滑化処理工程(S5a)は、スライス工程(S4a)によりスライスされた皮材の表面を平滑化する工程である。
表面平滑化処理法としては、エンドミル切削やダイヤモンドバイト切削等の切削法、表面を砥石等で削る研削法、バフ研磨等の研磨法等を用いることができるが、これらに限定されるものではない。
【0032】
このように、皮材用鋳塊17のスライスや表面平滑化処理を施すことにより、平坦性の評価において、圧延方向1m当たりの平坦度を1mm以下/1m長さ、望ましくは0.5mm以下/1m長さ、表面粗度が算術平均粗さ(Ra)で0.05〜1μmとする皮材を得ることができる。平坦度が前記範囲を超えると、アルミニウム合金基板に密着不良が発生しやすくなる。表面粗度が前記範囲未満であると、疵の発生を招きやすく、また、加工が困難となりやすい。表面粗度が前記範囲を超えると、アルミニウム合金基板に密着不良が発生しやすくなる。
【0033】
なお、アルミニウム合金基板における片面の皮材が前記製造方法により製造され、他の面の皮材は、従来の製造方法により製造されていてもよい。
このようにして製造された皮材は、芯材製造工程で製造された芯材との両面に張り合わせられる。
【0034】
<芯材製造工程>
図2に示すように、芯材製造工程S1bは、芯材用金属を溶解する溶解工程と、溶解工程で溶解された芯材用金属を鋳造して芯材用鋳塊を製造する鋳造工程とを含むことを特徴とする。なお、必要に応じて、表面平滑化処理工程により、表面平滑化処理を行ってもよい。
【0035】
(溶解工程)
溶解工程では、皮材とは成分組成の異なる芯材用金属を溶解する。
芯材用金属としては、2000系のAl−Cu系アルミニウム合金、3000系のAl−Mn系アルミニウム合金、5000系のAl−Mg系アルミニウム合金、7000系のAl−Mg−Zn系アルミニウム合金等を用いることができるが、これらに限定されるものではなく、芯材として用いられる合金であれば、全て適用することができる。
なお、特に、Mg:3質量%以上6質量%以下、Cu:0.01質量%以上0.8質量%以下、Zn:0.01質量%以上1質量%以下のうち少なくとも1種以上を含有することが好ましい。
以下に、Mg、Cu、Znの含有量を数値限定した理由について説明する。
【0036】
[Mg:3質量%以上6質量%以下]
Mgは、強度を向上させる効果がある。Mgの含有量が3質量%未満では、強度増効果が小さくなりやすく、また、皮材方向へ十分な濃度勾配が形成されず、無電解NiPめっきを行う表面部のMg濃度も低いため、研削後に行う無電解NiPめっきの前処理工程において疵がつきやすくなる。Mgの含有量が6質量%を超えると、芯材の高強度化が進んで圧延時に割れ等の問題が発生しやすい。よって、Mgの含有量は、3質量%以上6質量%以下の範囲とするのが好ましい。
【0037】
[Cu:0.01質量%以上0.8質量%以下]
Cuは、めっき性に影響する元素である。芯材の表面は皮材により被覆されるが、端部は露出している。この芯材の端部における無電解NiPめっき性を高めるためには、Cuの添加が有効である。Cuの含有量が0.01質量%未満では、前記の効果が期待できない。また、Cu含有量が0.8質量%を超えると芯材としての耐食性を大幅に低下させる。よって、Cuの含有量は、0.01質量%以上0.8質量%以下とするのが好ましい。
【0038】
[Zn:0.01質量%以上1質量%以下]
Znは、Cuと同様にめっき性に影響する元素であり、芯材の端部における無電解NiPめっき性を高める効果がある。Znの含有量が0.01質量%未満では、前記の効果が期待できない。また、Znが1質量%を超えて含有されてもこれ以上の効果は得られない。よって、Znの含有量は、0.01質量%以上1質量%以下とするのが好ましい。
【0039】
(鋳造工程)
鋳造方法としては、前記に説明した半連続鋳造法を用いることができる。
ここで、芯材用鋳塊25の厚さT1(図3参照)は、200〜700mmが好ましい。厚さT1が前記範囲外であると、アルミニウム合金基板のクラッド率が不適切なものとなりやすい。また、適宜必要に応じて、前記した皮材35と重ね合わせる前に、研削機によって、表面に形成された晶出物や酸化物を除去するための表面平滑化処理を行ってもよい。このようにすることにより、平坦度を1mm以下/1m長さ、望ましくは0.5mm以下/1m長さ、表面粗度が算術平均粗さ(Ra)で0.05〜1.5μmRaとする芯材を得ることができる。表面粗度が前記範囲未満であると加工が困難となりやすく、平坦度および表面粗度が前記範囲を超えるとアルミニウム合金基板に密着不良が発生しやすくなる。
【0040】
このようにして製造された芯材は、重ね合わせ工程において、スライスされた皮材と重ね合わせられる。
<重ね合わせ工程>
重ね合わせ工程S2では、図5(a)に示すように、前記工程で製造された芯材26の両面に皮材35を所定配置に重ね合わせて重ね合わせ材40を製造する。重ね合わせ方法は、従来公知の、例えば、芯材26および皮材35の両端部をバンド掛けする方法が用いられる。バンド掛けする方法以外に溶接止めするなどの方法を用いても問題ない。
なお、重ね合わせたときの各隙間は、最大で10mm以内、望ましくは、5mm以内とするのが好ましい。
【0041】
<均質化熱処理工程>
このようにして製造した重ね合わせ材40は、内部組織を均一化するため、および、熱間圧延を行いやすいように柔らかくするために均質化熱処理工程(S3)において、均質化熱処理を施す。
ここで均質化熱処理は,加熱前および昇温中に皮材中で析出あるいは粗大化したMg−Si系化合物を十分に固溶させるため500〜570℃の範囲で4時間以上行うことが好ましい。
【0042】
<熱間圧延工程>
熱間圧延工程S4は、図5(b)に示すように、前記重ね合わせ材40のバンドを切断し、重ね合わせ材40を熱間圧延して冷間圧延前のアルミニウム合金板を製造するものである。ここで、熱間圧延方法は、従来公知の圧延法で行う。そして使用する圧延機は、図5(b)では4段式圧延機50を記載したが、図示しない、2段圧延機または4段以上の圧延機を使用してもよい。また、図5(b)では1列のロールスタンドを備えた圧延機50を記載したが、図示しない、複数列のロールスタンドを備えた圧延機を使用して、所定厚さのアルミニウム合金板が得られるまで、熱間圧延を繰り返し行ってもよい。
【0043】
<冷間圧延工程>
このようにして製造されたアルミニウム合金板は、その後、冷間圧延工程(S5)において、冷間圧延処理を行う。冷間圧延処理としては、一例として、30〜99%の圧下率で行うことができる。
ここで、冷間圧延後の片面の皮材の厚さが30〜150μmであることが好ましい。
冷間圧延後の片面の皮材の厚さが30μm未満であると、アルミニウム合金基板の表面に芯材が露出しやすくなるため、NiPめっき表面の平滑性が低下しやすく、150μmを超えると、高純度地金を使用したアルミニウム合金の使用量が増加し、素材コスト面で不利になる可能性がある。
【0044】
また、必要に応じて所望の機械的特性などを付与するために、常法により、熱処理(焼鈍処理)、歪み矯正処理、時効硬化処理などを行ったり、所定の形状に加工し、または所定の大きさに裁断等したりしてもよい。一例として、焼鈍処理として、冷間圧延前に行う荒焼鈍、冷間圧延間に行う中間焼鈍、最終冷間圧延後に行う最終焼鈍を連続炉またはバッチ炉で200〜500℃×0〜10時間で行ったりすることを挙げることができるが、これらに限定されるものではなく、これらの処理によって得られる効果(機械的特性)を奏する限りにおいて、その条件を適宜変更できることはいうまでもない。
【0045】
前記した磁気ディスク用アルミニウム合金基板の製造方法で製造された磁気ディスク用アルミニウム合金基板は、NiPめっき膜表面の平滑性に優れているため、磁気ディスクの記録密度の向上等を図ることができる。
【実施例】
【0046】
次に、本発明の特許請求の範囲を満たす実施例の効果について、本発明の特許請求の範囲から外れる比較例と比較して具体的に説明する。
まず、表1に示す組成に調整した皮材用および芯材用のアルミニウム合金を溶解した後、不活性ガスの吹き込みにより脱水素処理を行い、鋳造して板厚500mmの鋳塊を製造した。製造した鋳塊の両面を面削した後、冷間圧延後の片面の皮材の厚さが表中の厚さになるように所定の板厚まで、皮材用鋳塊をスライスあるいは熱間圧延し、重ね合わせ前の皮材を作製した。一部のスライス材はスライス後の表面に面削(表面平滑化処理)を行い、また、一部については、スライス前に表1に示す温度で焼鈍(均質化熱処理)を行った。そして、皮材と芯材を重ね合わせて、重ね合わせ材とした後、540℃で8時間加熱して均質化熱処理し、最終板厚が3mmになるように熱間圧延を行った後、最終板厚が1mmになるまで冷間圧延した。
【0047】
冷間圧延後、常法により3.5インチサイズに打抜き、340℃で3時間加圧焼鈍し、3.5インチタイプの磁気ディスク用アルミニウム合金基板(ブランク)を作製した。その後、砥石による研削加工(GR加工)により、両表面を各面10μm鏡面加工し、GRサブストレートを作製した。
【0048】
こうして作製したGRサブストレートについて、まず、AD−68Fで50℃、5minの脱脂を行った後、AD−101Fで68℃、2minの酸エッチングを行い、30%硝酸でデスマットを行った。その後、AD−301F−3Xで20℃、30secのジンケート処理を行い、一旦、30%硝酸でZnを溶解させた後、再び20℃、15secのジンケート処理を行った。その後、HDX−7G液を使用して、90℃、2hの無電解NiPめっき処理を行い、片面10μm厚さ程度のNiPめっき膜を形成した。こうして得られたNiPめっき基板の表面を研磨して、NiPめっきサブストレートを作製した。その後、NiPめっきサブストレートに300℃、1hの焼鈍を行った。なお、前記のAD−68F、AD−101F、AD−301F−3Xはめっき前処理液、HDX−7G液はNiPめっき液で、いずれも上村工業製のものを使用した。
【0049】
前記のようにして得られたアルミニウム合金基板を対象として、以下の評価を行った。
<生産性>
生産性の評価は、皮材の作製時と重ね合わせ後の熱間圧延の合計パス数により行った。なお,皮材をスライスにより作製した場合には皮材作製時の熱間圧延はなくなるため、重ね合わせ材の熱間圧延のみの回数となる。評価基準は合計のパス数が15パス以下のものを生産性に優れる(◎)、20パス以下のものを生産性が良好(○)とし、21パス以上のものを生産性が不良(×)とした。
【0050】
<NiPめっき膜表面の平滑性>
NiPめっき膜表面の平滑性の評価は、NiPめっきサブストレートの表面に深さ1μm以上のピットもしくは高さ1μm以上のフクレが生じない場合はNiPめっき膜表面の平滑性が良好(○)、生じた場合はNiPめっき膜表面の平滑性が不良(×)とした。
なお、一部でGR加工後に表面に芯材が露出し、NiPめっき膜表面の平滑性がやや不良であったものや、取り扱い時にキズが入りやすく、一部の基板でNiPめっき後に欠陥が発生したものを(△)とした。
これらの評価結果を表1に示す。
なお、表1において、本発明の構成を満たさないもの等については、数値等に下線を引いて示す。
【0051】
【表1】


【0052】
表1に示すように、実施例1〜4は、本発明の範囲であり、いずれの評価も良好であった。特に、実施例2、4は、鋳塊をスライスする前の焼鈍(均質化熱処理)の効果でスライス後の平坦度が良好であり、また、実施例3、4は、スライス後、面削(表面平滑化処理)を行っているため、芯材との密着性が良く、特に、熱間圧延の生産性に優れていた。
実施例5は、本発明の範囲であるが、皮材の板厚が規定より薄いため、一部の基板でGR加工後に表面に芯材が露出し、NiPめっき膜表面の平滑性がやや不良であった。
実施例6は、本発明の範囲であるが、芯材中のCu、Znが低いために、基板の端面においてめっきが不均一であった。また芯材中のMgが下限値未満であるため、皮材へのMgの拡散が少なく、皮材の強度が小さいため、表面にキズが生じやすかった。
【0053】
比較例1は、皮材を熱間圧延により作成しているため、熱間圧延のパス数が多く、生産性が悪かった。比較例2は、皮材のSiが上限値を超えているため、粗大なMg−Si系金属間化合物が発生し、NiPめっき膜表面の平滑性が悪かった。比較例3は、皮材のFeが上限値を超えているため、粗大なAl−Fe系金属間化合物が発生し、NiPめっき膜表面の平滑性が悪かった。比較例4は、皮材のMgが上限値を超えているため、酸化皮膜が厚くなり、圧着性が低下して、熱間圧延のパス数が増加したため、熱間圧延の生産性が悪かった。また、NiPめっき膜表面に熱間圧延時に発生したクラックに起因するピットが発生したため、NiPめっき膜表面の平滑性も悪かった。
【0054】
比較例5は、皮材のCuが上限値を超えているため、NiPめっき膜表面のノジュールの発生が多大となり、NiPめっき膜表面の平滑性が悪かった。比較例6は、皮材のZnが上限値を超えているため、NiPめっき膜表面にピットが発生し、NiPめっき膜表面の平滑性が悪かった。比較例7は、皮材のCu、Znが共に下限値未満であるため、ジンケート浴中のZnイオンをアルミニウム合金基板の表面へ均一に微細析出させる効果が得られず、NiPめっき膜表面の平滑性が悪かった。比較例8は、Crが上限値を超えているため、粗大なAl−Fe−Cr系金属間化合物およびAl−Cr系金属間化合物が発生し、NiPめっき膜表面の平滑性が悪かった。
【0055】
以上、本発明に係る磁気ディスク用アルミニウム合金基板の製造方法およびこの製造方法により製造された磁気ディスク用アルミニウム合金基板について説明してきたが、本発明の趣旨はこれらの記載に限定されるものではなく、本願の特許請求の範囲の記載に基づいて広く解釈しなければならない。また、本発明の技術的範囲は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において広く変更、改変することができることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】アルミニウム合金基板の構成を示す断面図である。
【図2】磁気ディスク用アルミニウム合金基板の製造方法のフローを示す図である。
【図3】皮材鋳造工程または芯材鋳造工程の概略を示す模式図である。
【図4】皮材をスライスする工程の概略を示す模式図である。
【図5】(a)は重ね合わせ材の構成を示す模式図、(b)は熱間圧延工程の概略を示す模式図である。
【符号の説明】
【0057】
S1a 溶解工程
S2a 鋳造工程
S3a 均質化熱処理工程
S4a スライス工程
S5a 表面平滑化処理工程
S1b 芯材製造工程
S2 重ね合わせ工程
S3 均質化熱処理工程
S4 熱間圧延工程
S5 冷間圧延工程
1 磁気ディスク用アルミニウム合金基板
2 芯材
3 皮材
17 皮材用鋳塊
25 芯材用鋳塊
26 芯材
35 皮材
40 重ね合わせ材
【出願人】 【識別番号】000001199
【氏名又は名称】株式会社神戸製鋼所
【出願日】 平成18年6月22日(2006.6.22)
【代理人】 【識別番号】100064414
【弁理士】
【氏名又は名称】磯野 道造

【識別番号】100111545
【弁理士】
【氏名又は名称】多田 悦夫

【識別番号】100123249
【弁理士】
【氏名又は名称】富田 哲雄


【公開番号】 特開2008−1946(P2008−1946A)
【公開日】 平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願番号】 特願2006−172758(P2006−172758)