Warning: copy(htaccessbak): failed to open stream: No such file or directory in /home/jtokkyo/public_html/header.php on line 10
バイオエタノールの製造方法 - 特開2008−295394 | j-tokkyo
トップ :: C 化学 冶金 :: C12 生化学;ビ−ル;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学

【発明の名称】 バイオエタノールの製造方法
【発明者】 【氏名】森山 廣満

【要約】 【課題】食料競合の虞がなく、車両等からの二酸化炭素排出量を効率よく低減することができ、量産可能なバイオエタノールの製造方法を提供する。

【解決手段】パピルスを加水分解して糖液を回収し、該糖液に酵母を加えて発酵させ、該発酵によって生成された低濃度エタノールを濃縮する。パピルスは、成長段階における二酸化炭素吸収量が木材の3乃至5倍であるため、車両等からの二酸化炭素排出量を効率よく低減することができ、成長期間も1年と短く、成長期の管理が容易であるため、バイオエタノールの量産化が可能になる。糖液回収工程の前段で、パピルスを破砕することが好ましく、低濃度エタノールを蒸留した後、脱水することによって濃縮を行うことができる。前記蒸留によって得られた残渣を可溶化した後、糖液を回収し、該糖液に酵母を加えて発酵させ、該発酵によって生成された低濃度エタノールを濃縮して2段階でエタノールを抽出することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パピルスを加水分解して糖液を回収し、
該糖液に酵母を加えて発酵させ、
該発酵によって生成された低濃度エタノールを濃縮することを特徴とするバイオエタノールの製造方法。
【請求項2】
前記糖液回収工程の前段で、前記パピルスを破砕することを特徴とする請求項1に記載のエタノールの製造方法。
【請求項3】
前記濃縮を、前記低濃度エタノールを蒸留した後、脱水することによって行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のエタノールの製造方法。
【請求項4】
前記蒸留によって得られた残渣を可溶化した後、糖液を回収し、
該糖液に酵母を加えて発酵させ、
該発酵によって生成された低濃度エタノールを濃縮することを特徴とする請求項1、2又は3に記載のバイオエタノールの製造方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、バイオエタノールの製造方法に関し、特に、食料競合の虞がなく、車両等からの二酸化炭素排出量を効率よく低減することができるバイオエタノールの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、バイオエタノールは、二酸化炭素排出量の削減及び原油依存の軽減のため、ガソリンの代替燃料として注目されている。これは、バイオエタノールの植物原料が成長段階で吸収した二酸化炭素を、燃焼時に排出しているため、結果として、二酸化炭素を排出しないと考えられるからである。米国では、既にガソリンに混合して燃料として市販され、日本でも、最近、ガソリンに対して3%を上限として混合することで使用が開始された。
【0003】
バイオエタノールの原料としては、さとうきび、とうもろこし、麦等が一般的であるが、日本国内には、これらの原料が絶対的に少なく、主に、ブラジル及び米国からの輸入に頼っているのが現状である。そのため、バイオエタノールを燃料として本格的に製造することが困難であり、また、原料のさとうきび等は、本来食料であるため、食料競合に陥る虞があった。
【0004】
このような問題点を解決するため、最近では、海藻、廃木材、廃紙等を原料としてバイオエタノールを製造する技術が提案されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、バイオエタノールの原料を廃木材及び廃紙とした場合には、一度木材及び紙として利用したものを燃料として利用するため、利用可能となるまで長期間を要し、バイオエタノールを量産することが困難であるという問題があった。また、バイオエタノール原料を食用の海藻とした場合には、食料競合が生じ、食用とすることのできない海藻を原料とした場合でも、成長期間及び二酸化炭素の吸収量等の面で改善の余地があった。
【0006】
そこで、本発明は、上記従来の技術における問題点に鑑みてなされたものであって、食料競合の虞がなく、車両等からの二酸化炭素排出量を効率よく低減することができ、かつ、量産可能なバイオエタノールの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明は、バイオエタノールの製造方法であって、パピルスを加水分解して糖液を回収し、該糖液に酵母を加えて発酵させ、該発酵によって生成された低濃度エタノールを濃縮することを特徴とする。
【0008】
そして、本発明よれば、バイオエタノールの原料としてパピルスを利用することで、食料競合に陥ることがなく、パピルスは、成長段階における二酸化炭素吸収量が木材の3乃至5倍であるため、車両等からの二酸化炭素排出量を効率よく低減することができ、成長期間も1年と比較的短く、成長期の管理が容易であるため、バイオエタノールの量産化が可能になる。
【0009】
尚、パピルス(和名:カミガヤツリ、カミイ)とは、カヤツリグサ科の植物で、多年生の草本であり、本来、アフリカ奥地の湖や河畔の浅い緩やかな流れの中に繁茂し、4m乃至5mほどの高さになるものである。茎は、三角形の断面をしていて最大6cmほどの太さになり、通常、根茎(地下茎)によって増殖する。現在では、日本でも栽培されており、水の浄化用及び観賞用として利用されている。
【0010】
また、前記バイオエタノールの製造方法において、前記糖液回収工程の前段で、前記パピルスを破砕することができる。これによって、加水分解、糖化をより迅速に行うことができ、より効率よくバイオエタノールを製造することができる。
【0011】
さらに、前記バイオエタノールの製造方法において、前記濃縮を、前記低濃度エタノールを蒸留した後、脱水することによって行うことができる。
【0012】
また、前記バイオエタノールの製造方法において、前記蒸留によって得られた残渣を可溶化した後、糖液を回収し、該糖液に酵母を加えて発酵させ、該発酵によって生成された低濃度エタノールを濃縮することができる。これによって、同一の原料を用いて2段階でエタノールを抽出することができ、より効率よくバイオエタノールを製造することができる。
【発明の効果】
【0013】
以上のように、本発明によれば、食料競合の虞がなく、車両等からの二酸化炭素排出量を効率よく低減することができ、かつ、量産可能バイオエタノールの製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0015】
上述のように、本発明は、パピルスを用いてエタノールを製造することを特徴とする。このパピルスは、糖分を多く含み、繊維質であることから、以下に説明するように、同一の原料から2段階でエタノールを製造することができ、効率よくエタノールを製造することができる。このパピルスは、エタノールの原料用として栽培された物はもちろん、水の浄化及び鑑賞等に利用された後の物でもよい。
【0016】
図1に示すように、まず、パピルスを破砕して細かくした後、水と硫酸等の酸を加えて加水分解する。これによって、糖分を含む分解液と、残渣とに分けることができ、得られた分解液をろ過機で分離回収する。そして、分離回収したろ液を中和してエタノール発酵用の糖液とする。
【0017】
次に、上記エタノール発酵用糖液に酵母を添加して発酵させる。ここで、酵母が糖分を効率よく発酵してエタノールに変換しやすくするため、おから等の栄養剤を添加することが好ましい。
【0018】
そして、発酵により生成された低濃度エタノールを蒸留及び脱水してバイオエタノール(無水エタノール:濃度96%以上)を生成し、タンクローリ等によって出荷する。
【0019】
一方、上記蒸留によって発生した残渣を再度可溶化した後、上述の要領で糖液を回収し、該糖液に酵母を加えて発酵させる。その後、発酵によって生成された低濃度エタノールを脱水して無水エタノールを生成し、出荷する。
【0020】
尚、糖液を発酵させる前の状態で、酸と糖に分離し、分離した酸を回収してセルロースの可溶化に用いることができる。
【0021】
以上のように、パピルスをバイオエタノールの原料とした場合には、パピルスは糖分を多く含み、繊維質であるため、2段階でエタノールを抽出することができ、効率よくエタノールを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明にかかるバイオエタノールの製造方法の一実施の形態を示すフローチャートである。
【出願人】 【識別番号】507181394
【氏名又は名称】森山 廣満
【出願日】 平成19年6月1日(2007.6.1)
【代理人】 【識別番号】100106563
【弁理士】
【氏名又は名称】中井 潤


【公開番号】 特開2008−295394(P2008−295394A)
【公開日】 平成20年12月11日(2008.12.11)
【出願番号】 特願2007−146473(P2007−146473)