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【発明の名称】 乳酒の製造方法
【発明者】 【氏名】清水 孝敏

【氏名】青山 光夫

【要約】 【課題】アルコール濃度10度を越える乳酒を、短期に効率的に製造する方法を提供すること。

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発酵乳に酵母発酵性糖類と酵母資化性窒素化合物を加え、アルコール発酵せしめる事を特徴とする乳酒の製造方法。
【請求項2】
発酵乳が、獣乳を乳酸菌および醸造用酵母により発酵せしめて調製される事を特徴とする請求項1に記載の乳酒の製造方法。
【請求項3】
乳酸菌が、ラクトバチルス・ヘルベティカス、ラクトバチスル・ファーメンタム、ラクトバチルス・ブルガリカス、ラクトバチルス・ガセリ、ラクトバチルス・プランタラム、ラクトバチルス・カゼイ、ラクトバチルス・アシドフィラス、ラクトバチルス・サケ、ラクトバチルス・マリ、ストレプトコッカス・サーモフィラス、ラクトコッカス・ラクティスのひとつあるいは2以上の組み合わせである請求項2に記載の乳酒の製造方法。
【請求項4】
酵母が、サッカロマイセス・セレビシエ、サッカロマイセス・パストリアヌス、サッカロマイセス・パラドキサス、サッカロマイセス・バヤヌス、クリベロマイセス・ラクチス、クリベロマイセス・マルキシアヌス、チゴサッカロマイセス・ルキシ、シゾサッカロマイセス・ポンベのひとつあるいは2以上の組み合わせである請求項1〜3に記載の乳酒の製造方法。
【請求項5】
酵母発酵性糖類が、グルコース、フルクトース、ガラクトース、マンノース、サッカロース、マルトース、ラフィノースのひとつあるいは2以上の組み合わせである請求項1〜4に記載の乳酒の製造方法。
【請求項6】
酵母資化性窒素化合物が、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、塩酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン、グルタミン酸、アラニン、グリシン、リジン、セリンのひとつあるいは2以上の組み合わせである請求項1〜5に記載の乳酒の製造方法。
【請求項7】
アルコール発酵が、8〜35℃で実施される事を特徴とする請求項1〜6に記載の乳酒の製造方法。
【請求項8】
乳酒のアルコール濃度が10度を超えることを特徴とする請求項1〜7に記載の乳酒の製造方法。

【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、脱脂乳を原料とし、醸造用乳酸菌と醸造用酵母を加え、乳酸発酵とアルコール発酵を行うことにより、良好な発酵香気を有し、しっかりした酸味、高いアルコール感を併せ持った乳酒を製造する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
乳酒は、コーカサス、モンゴル地方で飲みつがれている伝統的なアルコール飲料であり、例えば、ケフィール(Kefir)、クーミス(Koumiss)等が知られている。
【0003】
ケフィールは、殺菌処理した全乳に、スターターとなるケフィール粒を5%加え、18〜22℃で約12日間発酵した後、ろ過し、10℃で1〜3日放置熟成させる方法や、殺菌した全乳や脱脂乳を20℃とし、ケフィール粒を添加し約8時間培養後、ケフィール粒を濾別し、約24時間15℃に放置しアルコール発酵を経させ、5℃に冷却する方法などがある。製品の酸度は、0.8〜1.0%、エタノール濃度は0.3〜1.0%である。製品は、紙容器等に充填され、0〜10℃において3日〜5日間で消費される(最新食品加工講座、乳とその加工、建白社、p298-300、平成4年)。
【0004】
クーミスは、馬乳を28℃に保持し、これにスターターを加え、1〜2時間ごとに攪拌して空気との接触を図り、約2時間で酸度を0.7〜0.8%とした後、温かいうちに分注、充填し、さらに20℃において2時間培養し、4℃で冷蔵する。最近では、牛乳から大規模に製造されている。この方法では、殺菌乳に砂糖を添加し、27度でスターターを添加し、カードが形成されるまで培養する。次いで、時々攪拌してエアレーションを行いながら約17℃に数時間保ち、4℃に冷却保存する。酸度は、1.0〜1,5%、エタノール濃度は0.1〜1.0%、最高で3%の範囲にある(最新食品加工講座、乳とその加工、建白社、p300-301、平成4年)。しかし、これらケフィールやクーミス等の乳酒は、乳という原料を使用することから技術的な難易度は高く、工業製品としての完成度は低い。
【0005】
現在、市場で販売されている醸造酒(ビール、ワイン、清酒等)は、高い嗜好性を有している。これら醸造酒のアルコール濃度は、4〜15度の範囲にある。これは、消費者が、醸造酒に対して4〜15度程度のアルコール感をもとめているためと考えられる。一方、ケフィールやクーミス等の乳酒に含まれるアルコール濃度は、1〜3度と低く、アルコール感が乏しい。従って、嗜好性の高い飲料とはいえない。また、乳酒に用いるスターターには、有用微生物と汚染微生物が混在した状態で存在している。従って、スターターの微生物管理が困難である。よって、製造の都度酵母の状態が異なるため、アルコール濃度を常に一定に維持することは困難である。
【0006】
また、現在、市場において販売される醸造酒の殆どは、常温において流通が可能な製品形態とされている。これは、多くの消費者にとって酒類の飲用が、例えば牛乳のように日常的でない事、消費者の購買行動がいわゆる「買いだめ」である事などが挙げられる。しかし、ケフィールやクーミス等の乳酒の場合、低温保存が必要であり、品質を保持できる期間も5日程度である。従って、消費者が家庭において長期に保管できるものではない。よって、ケフィールやクーミス等の乳酒は、消費者のライフスタイルに対応したニーズを掴むことはできていない。
【0007】
これまで述べてきたように、アルコール感に由来する嗜好性向上を達成するため、発酵時間を長期に費やすことなく、良好な発酵風味を維持しつつ、アルコール濃度を高めることが重要な課題となっている。
【0008】
特開昭63−7774号では、牛乳を原料とし、糖類を添加し、これを殺菌した後、乳酸菌2種を添加し乳酸発酵させ、その後、酵母を添加し、静置でアルコール発酵させる乳酒の製造方法が提供されている。しかし、ここで提供された方法では、例えば10日程度の発酵時間を費やしたものの、アルコール濃度は約5度に留まっており、アルコール濃度10度を越えていない。
【0009】
特公平1−257458号で提供される乳酒の製造方法では、乳酸菌による乳酸発酵を行うことで発酵乳を調製し、これに蔗糖15〜50重量%、アルコール生成酵母資化性糖、アルコール生成酵母を添加し、高浸透圧下で発酵を行うことを特徴とする。この方法によれば、アルコール濃度を13度にせしめることが可能であるが、例えば、35日を要し、アルコール生成速度は非常に遅い。従って、乳酒の生産を効率的に実施することはできない。
【0010】
特開2000−60526号で提供される乳酒の製造方法は、脂肪を含む牛乳を原料とし、乳酸発酵させた後、ぶどう糖と酵母を添加し、攪拌操作により脂肪の分離を行いながらアルコール発酵させる乳酒の製造方法である。しかし、アルコール発酵を順調に進めるには嫌気条件を維持することが必要である事、酵母による良好な発酵風味を醸成するには嫌気条件で攪拌しないことが好ましい事、攪拌による好気的環境ではバチルス、酢酸菌、カビ等の好気性有害微生物のコンタミネーション・リスクが高まる事から、発酵液を攪拌することは本来は望ましくない。この方法によれば、約9〜10日間の発酵期間を費やしたにも関わらず乳酒中のアルコール濃度は3%〜10%に留まっており、アルコール濃度10度を越える乳酒を提供するに至っていない。
【0011】
特開平10−42850号では、微生物由来の蛋白分解酵素(プロテアーゼ、ペプシン、トリプシン、キモトリプシン、パパイン等)を用い、獣乳中の蛋白を分解処理した後、酵母を添加し、アルコール発酵をする乳酒の製造方法が提供されている。この方法によれば、発泡性を有する淡黄緑色透明の乳酒を得ることができる。しかし、12〜15℃で1ヶ月もの長期の発酵期間を要し、且つアルコール濃度4〜8%に留まっており、アルコール濃度10度を越える乳酒を提供するに至っていない。また、蛋白分解処理の場合、酵素の活性にあった条件(温度、時間、pH)を踏まえた工程を導入する必要があり、効率的でない。
【0012】
一方、牛乳に、酸味料、香料、アルコールを添加した酒類も市販されているが、発酵が醸し出す独特の風味を有さず、高い嗜好性を獲得することはできない。このように、獣乳からの醸造酒は少なく、消費拡大の面からも、乳を使用した新しいタイプの醸造酒類の製造法の開発が望まれている。
【0013】
【特許文献1】特開昭63−7774号
【特許文献1】特公平1−257458号
【特許文献1】特開2000−60526号
【特許文献1】特開平10−42850号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
これまで提供された乳酒の製造方法では、良好な発酵香気、高いアルコール感と、しっかりとした酸味を併せ持つ乳酒を製造するにあたり、アルコール生成速度が非常におそいこと、アルコール濃度が10度を超える乳酒の製造が困難であるとの課題があった。本発明は、アルコール濃度10度を越える乳酒を、短期に効率的に製造する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明者は、乳酒の製造方法において、アルコール生成速度を高める方法について鋭意研究した。その結果、発酵乳に酵母発酵性糖類と酵母資化性窒素化合物の両方を添加することにより、アルコール生成が著しく亢進する事を見出した。
【0016】
本発明は、発酵乳に酵母発酵性糖類と酵母資化性窒素化合物を加え、アルコール発酵せしめる事を特徴とする乳酒の製造方法を提供する。好ましくは、発酵乳は、獣乳を乳酸菌および醸造用酵母により発酵せしめて調製される。
【0017】
本発明の方法の好ましい態様においては、乳酸菌は、ラクトバチルス・ヘルベティカス、ラクトバチスル・ファーメンタム、ラクトバチルス・ブルガリカス、ラクトバチルス・ガセリ、ラクトバチルス・プランタラム、ラクトバチルス・カゼイ、ラクトバチルス・アシドフィラス、ラクトバチルス・サケ、ラクトバチルス・マリ、ストレプトコッカス・サーモフィラス、ラクトコッカス・ラクティスのひとつあるいは2以上の組み合わせである。また好ましくは、酵母は、サッカロマイセス・セレビシエ、サッカロマイセス・パストリアヌス、サッカロマイセス・マンジニ、サッカロマイセス・バヤヌス、クリベロマイセス・ラクチス、クリベロマイセス・マルキシアヌス、チゴサッカロマイセス・ルキシ、シゾサッカロマイセス・ポンベのひとつあるいは2以上の組み合わせである。
【0018】
本発明の別の好ましい態様においては、酵母発酵性糖類は、グルコース、フルクトース、マンノース、ガラクトース、サッカロース、マルトース、ラフィノースのひとつあるいは2以上の組み合わせである。また別の好ましい態様においては、酵母資化性窒素化合物は、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、塩酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン、グルタミン酸、アラニン、グリシン、リジン、セリンのひとつあるいは2以上の組み合わせである。
【0019】
本発明の別の好ましい態様においては、アルコール発酵は8〜35℃で実施される。好ましくは、本発明の方法により製造される乳酒のアルコール濃度は10度を超える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下に本発明の乳酒の製造方法の概要を説明する。獣乳から調製した脱脂乳(以後、獣乳調製脱脂乳という)あるいは市販の脱脂粉乳を水に混合して調製した脱脂乳(以降、還元脱脂乳という)を原料として用いる。獣乳調製脱脂乳あるいは還元脱脂乳を過熱殺菌し冷却した後、1種類以上の乳酸菌と1種類以上の酵母を添加し発酵を開始する。乳酸菌による乳酸発酵を行うために、発酵温度を35〜45℃で静置する。発酵終了後、乳酸発酵速度を減速あるいは停止させる操作を行ない、これを保管する。この操作により、発酵乳を得る。この発酵乳に、酵母発酵性糖類と酵母資化性窒素含有化合物を添加し、発酵温度を8〜35℃に調整し、静置することで酵母によるアルコール発酵を進める。その結果、アルコール生成は速やかに進み、良好な発酵風味、しっかりした酸味、高いアルコール感を兼ね備えた乳酒を、短期間に醸成することができる。なお、アルコール発酵は、各々の酵母の特性を踏まえ、複数の酵母を組み合わせて、あるいは使い分けて、複数の酵母による多段式を採用することもできる。
【0021】
1)原料
原料として、牛、馬、山羊、羊、水牛その他の獣乳を使用する。嗜好性の面から、特に牛乳の使用が好ましい。まず、獣乳を60℃程度に加温した後、セパレーターを通し脱脂処理を行ない、脂肪率0.5%未満の脱脂乳(以後、獣乳調製脱脂乳という)を得る。なお、市販の脱脂粉乳を水で溶解することで調製された脱脂乳(以後、還元脱脂乳という)を使用することもでき、例えば、8〜12%(w/w)程度の濃度に溶解できる。さらには、獣乳調整脱脂乳と還元脱脂乳を混合することもできる。本発明では、乳調製脱脂乳と還元脱脂乳(以後、総称して「脱脂乳」という)に含まれる脂肪濃度は低いほうが望ましく、高い嗜好性を得るためには脂肪率0.5%未満とすることが好ましい。
【0022】
2)乳酸菌
本発明でいう「乳酸菌」とは、発酵乳、ワイン、ビール、味噌、醤油、つけもの、発酵豆乳、乳酸菌発酵茶などの醸造飲食品の製造に使用される醸造用乳酸菌をいう。醸造用乳酸菌は、工業用乳酸菌供給会社が提供する発酵乳用スターター、菌分譲機関からの分譲、市販ヨーグルト等からの分離等によって得ることが可能である。本発明に利用しうる乳酸菌としては、乳中において増殖し、乳酸を醸成するものであれば特に限定されないが、例えば、ラクトバチルス・ヘルベティカス(Lactobacillus helveticus)、ラクトバチスル・ファーメンタム(Lactobacillus fermentum)、ラクトバチルス・ブルガリカス(Lactobacillus bulgaricus)、ラクトバチルス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)ラクトバチルス・プランタラム(Lactobacillus plantarum)、ラクトバチルス・カゼイ(Lactobacillus casei)、ラクトバチルス・アシドフィラス(Lactobacillus acidophilus)、ラクトバチルス・サケ(Lactobacillus sake)、ラクトバチルス・マリ(Lactobacillus mali)、ストレプトコッカス・サーモフィラス(Streptococcus thermophilus)、ラクトコッカス・ラクティス(Streptococcus lactis)等が挙げられる。これらの醸造用乳酸菌のひとつ、あるはこれらを組み合わせることにより、例えば、pH3.7未満で、且つ発酵乳特有の香気、酸味が増強された発酵乳を得ることができる。
【0023】
3)醸造用酵母
本発明でいう「醸造用酵母」(単に「酵母」ともいう。)とは、清酒、ワイン、ビール、シードル、ウイスキー、ブランデー、焼酎、味噌、醤油、つけもの、製パン等の醸造飲食品の製造に使用される酵母をいう。本発明に利用しうる醸造用酵母としては、乳中で増殖しアルコールを醸成する能力を有するものであれば特に限定されないが、例えば、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、サッカロマイセス・パストリアヌス(Saccharomyces pastorianus)、サッカロマイセス・マンジニ(Saccharomyces mangini)、サッカロマイセス・バヤヌス(Saccharomyces bayanus)、クリベロマイセス・ラクチス(Kluyveromyces lactis)、クリベロマイセス・マルキシアヌス(Kluyveromyces marxianus)、チゴサッカロマイセス・ルキシ(Zygosaccharomyces rouxii)、シゾサッカロマイセス・ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)等を挙げることができる。これら酵母菌株のひとつ、あるいはこれらを組み合わせることにより、アルコール10度以上で、アルコール感の高い乳酒を得ることができる。醸造用酵母は、工業的な酵母菌供給会社が業務用として提供するスターター(例えば、USイースト、オリエンタル酵母工業株式会社)、菌分譲機関(例えば、ATCC)からの分譲株、市販の家庭用パン酵母(例えば、オリエンタルドライイースト、オリエンタル酵母工業株式会社)等より入手することができる。さらに具体的には、清酒酵母の協会7号、9号、10号や、ブドウ酒酵母等が有用である。
【0024】
4)乳酸菌スターターの調製方法
本発明で用いる「乳酸菌スターター」とは、乳酒製造に供すことを目的として調製される、乳酸菌を含有するスターターをいう。乳酸菌スターターの調製方法は、乳酸菌の良好な生育が達成されれば特に限定されるものではないが、例えば次の様にして製造することができる。9%還元脱脂乳を95℃で加熱殺菌した後、35℃〜45℃に冷却する。これに、分譲もしくは分離された乳酸菌を無菌的に接種する。これを35〜45℃で、15〜24時間静置培養し乳酸菌の増殖を進める。乳酸菌数が、血球板での測定で10保個/mL以上となったものについて、醸造用乳酸菌スターターとして使用する。この乳酸菌スターターは、15℃以下の冷蔵庫中で2週間程度保存することが可能である。
【0025】
5)醸造用酵母スターターの調製
本発明で用いる「醸造用酵母スターター」とは、乳酒製造に供すことを目的として調製される、醸造用酵母を含有するスターターをいう。本発明で用いる醸造用酵母のスターターの調製方法は、醸造用酵母の良好な生育が達成されれば特に限定されるものではないが、例えば次の様にして製造することができる。上記の醸造用乳酸菌スターターの一部を分取し、果糖ブドウ糖液糖を10%(w/w)、リン酸二水素アンモニウム0.1%(w/w)となるように添加し、90〜98℃で加熱殺菌する。これを冷却した後、分譲もしくは分離された醸造用酵母を、無菌的に接種する。醸造用酵母を接種した後、8〜35℃、好ましくは20〜30℃で、3〜7日間静置培養し醸造用酵母の増殖を進める。培養液中の醸造用酵母菌数を血球板で測定し、10個/mL以上となったものについて、醸造用酵母スターターとして使用する。この醸造用酵母スターターは、15℃以下の冷蔵庫中で3週間程度保存することが可能である。
【0026】
6)脱脂乳の殺菌処理
脱脂乳に乳酸菌スターターおよび醸造用酵母スターターを接種するのに先立ち、脱脂乳を殺菌処理する。殺菌処理の方法は、醸造食品製造で一般に実施される加熱殺菌法を採用することができる。商業的殺菌が達成できれば、いずれの殺菌方法でも問題ないが、例えば、バッチ殺菌法(例えば、93℃1分)、熱交換機を用いたUHT殺菌法(例えば、115℃数秒)、或いはHTST殺菌法(例えば、98℃30秒)等が挙げられる。脱脂乳に対し殺菌処理を施した、35〜45℃に冷却したもの(以後、殺菌処理済脱脂乳という)を、以後の工程で使用する。
【0027】
7)乳酸菌スターターと醸造用酵母スターターの添加
殺菌処理済脱脂乳に乳酸菌スターター、又は乳酸菌スターターと醸造用酵母スターターを同時に無菌的に添加することで発酵を開始する。あるいは、乳酸菌スターターと酵母スターターを予め混合したものを添加してもよい。殺菌処理済脱脂乳に乳酸菌スターターと醸造用酵母スターターを同時に添加した場合、醸造用酵母が発酵液中の溶存酸素を速やかに消費するため発酵液系内の嫌気度が高まり、乳酸菌が単独で存在する場合に比べ、乳酸菌の増殖が良好となるという利点がある。さらに、醸造用酵母が発酵乳の環境に適用するための時間(いわゆる「ラグ・フェイズ」)を乳酸発酵が進んでいる間に発酵乳中で持つことができるため、酵母スターターを乳酸発酵後に添加する方法に比べて、アルコール発酵の立ち上がりがはやくなり、全体としての発酵時間の短縮が図れるため、望ましい。
【0028】
8)発酵乳の調整
殺菌済脱脂乳に乳酸菌スターター、又は乳酸菌スターターと醸造用酵母スターターを添加した後、発酵を開始する。まず、乳酸発酵を進める。乳酸菌による乳酸発酵を主体的に進めるよう、乳酸菌の増殖に適した発酵温度を設定する。この時の発酵温度は、使用する乳酸菌の種類の特性に応じて設定できる。通常、35〜45℃で行われるが、特に37〜42℃が好ましい。34℃以下の場合、乳酸菌による乳酸発酵についての活性が十分でなく、かつ、酵母の増殖が高くなるため、回避することが望ましい。また、45℃以上の場合、乳酸菌による乳酸発酵の進行が遅延する。乳酸発酵に要する時間は、使用する乳酸菌の種類、活性、乳酸発酵温度により影響を受けるが、10〜48時間程度である。乳酸発酵は下記のようにして管理し、乳酸発酵終了後に乳酸発酵速度を減速あるいは停止させる。乳酸発酵を減速あるいは停止する方法としては、例えば、15度以下に冷却する方法、酵母発酵性糖類(例えば、グラニュー糖)を15%以上添加する方法、あるいはこれらを組み合わせてもよい。あるいは、酵母発酵性糖類と酵母資化性窒素含有化合物を加える前に、温度を8〜35℃に調整し、酵母による発酵を進め、酵母に窒素化合物を消費させ、窒素化合物を枯渇させることにより、乳酸発酵を減速、あるいは停止させることもできる。この操作により、発酵乳を得ることができる。
【0029】
9)乳酸発酵の管理
乳酸発酵の進行は、いくつかの指標で管理することができる。例えば、発酵乳のpH、滴定酸度、乳酸濃度、乳酸菌数の測定が挙げられる。これらの指標のひとつ、もしくはこれらを組み合わせることができるが、pHによる管理が容易である。乳酸発酵が進むにつれ、pHは速やかに低下する。この時、乳酸発酵の終了をpHの数値(たとえば、pH3.7以下)で判断することができる。また、定性的ではあるが、乳酸発酵が進むに従い、殺菌処理済脱脂乳中の乳蛋白質の変性がすすみ、カードが形成される。このカードの形成を目視で観察することで、発酵の進行を確認することが可能である。さらには、発酵乳に特有の香りや味が醸成されるため、訓練されたパネルにより、官能評価による管理も可能である。
【0030】
10)発酵乳のカード破壊
乳酸発酵の進行に伴い、発酵乳中にカードが形成され、以後の生産工程において、そのままの状態で扱う事は困難である。従って、カードを破壊する必要がある。カードを破壊する方法のひとつとして、発酵タンクに設置された攪拌装置を用い、攪拌羽を用いた攪拌操作によることが可能である。しかし、カードが強固である場合もあり、カードの破壊は、攪拌操作のみでは十分進まない。そのため、均質化装置を用いてカードを破壊することが望ましい。均質化装置としては、ヨーグルト製造用の高圧型ホモゲナイザーの使用が有効である。
【0031】
11)酵母発酵性糖類
本発明でいう「酵母発酵性糖類」とは、醸造用酵母が利用できる糖類のうち、アルコールの醸成に結びつく糖類をいう。具体的には、グルコース、フルクトース、ガラクトース、サッカロース、マルトース、ラフィノース等が挙げられる。精製されたこれらの糖類を使用することができるが、これらの糖類を含有する混合物であって、一般に市販されている製品を使用することもできる。例えば、ぶどう糖液糖、果糖液糖、ブドウ糖果糖液糖、ショ糖液糖、グラニュー糖、上白糖、大豆オリゴ糖、麦芽糖液糖、果汁由来の糖シロップ等が挙げられる。これらを、組み合わせて使用しても構わない。さらには、グルコース、フルクトース、マンノース、ガラクトース、サッカロース、マルトース、ラフィノース等の糖類を含有する食品素材、例えば果汁(濃縮物を含む)、野菜汁(濃縮物を含む)、麦汁(濃縮物を含む)、はちみつ(濃縮物を含む)のうちのひとつ、あるいはこれらを組み合わせて使用することも可能性である。
【0032】
12)酵母資化性窒素含有化合物
本発明でいう「酵母資化性窒素含有化合物」とは、醸造用酵母が利用でき、醸造用酵母の増殖に寄与する窒素含無機化合物及び窒素含有有機化合物を指す。窒素含有無機化合物としては、食品添加物として認められたものであって、具体的には、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム等が挙げられる。これらを、組み合わせて使用しても構わない。窒素含有有機化合物としては、食品、食品添加物として認められるものであって、具体的には、アミノ酸類としてアルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン、グルタミン酸、アラニン、グリシン、リジン、プロリン、セリン、ヒスチジンの使用が可能である。これらを、組み合わせて使用しても構わない。一方で、バリン、ロイシン、イソロイシン、メチオニン、システイン、スレオニンは不快な臭いを生成するため、配合しないか、もしくは使用量を20mg/L以下とすることが望ましい。アミノ酸の代替用素材として、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン、グルタミン酸、アラニン、グリシン、リジン、セリン、ヒスチジン等の遊離のアミノ酸のひとつ、あるいはこれら成分の組み合わせを含有する食品素材、例えば果汁(濃縮物を含む)、野菜汁(濃縮物を含む)、麦汁(濃縮物を含む)等を使用することも可能性である。さらには、蛋白分解酵素を反応させて製造された、乳蛋白由来、大豆蛋白由来、小麦蛋白由来等の蛋白加水分解物の使用も可能である。
【0033】
13)「アルコール発酵もろみ」の調整
発酵乳中には、発酵開始時に乳酸菌と同時に添加した醸造用酵母が存在する。この酵母は、乳酸発酵時において訓養され、発酵乳中での増殖適性が高まっている。酵母によるアルコール発酵では、この醸造用酵母のアルコール発酵能を利用し、アルコール発酵を進める。酵母によるアルコール発酵は、アルコール感の高い乳酒とするため、10度以上のアルコールを醸成させる工程である。しかし、発酵乳中には、酵母が増殖しアルコールを醸成するために必要な酵母発酵性糖類と酵母資化性窒素含有化合物が十分に含まれておらず、このことが酵母増殖制限因子(言い換えると、アルコール醸成抑制因子)となっている。そこで、酵母によるアルコール発酵の開始に先立ち、発酵終了乳に酵母発酵性糖類と酵母資化性窒素含有化合物を添加し、「アルコール発酵もろみ」とする。発酵乳中に、十分な醸造用酵母発酵性糖類と酵母資化性窒素化合物の両方を添加する事により、迅速で効率的な発酵が現実となり、短い時間で高い濃度のアルコール分(例えば10度以上)が達成できる。酵母によるアルコール生成をさらに速やかに進めるために、「アルコール発酵もろみ」に水酸化ナトリウムを加え、pHを、例えば4.0〜6.0に高めることも可能である。また、酵母のアルコール発酵能をさらに高めるため、あるいは低下あるいは失われたアルコール生成能を補うために、別途に調製した同種あるいは異種の酵母スターターを添加し、アルコール醸成能を強化することもできる。
【0034】
14)酵母によるアルコール発酵条件(温度、時間)
酵母によるアルコール発酵を適性に行うための温度は、使用する醸造用酵母の発酵特性、醸成される風味に応じて、8〜35℃の範囲で設定できるが、10〜30℃に設定することが望ましい。8℃未満の場合、温度が低すぎるため酵母による活発なアルコール発酵能を得ることができない。8℃以上10℃未満では、発酵に長時間を必要とし、冷却費用も発生し経済的ではない。30℃以上35度未満の発酵を行うと雑味および不快臭が強くなるため好ましくない。35℃以上42度未満の発酵温度を設定した場合、その温度が高すぎるため酵母の増殖は大幅に低下し、アルコール発酵を速やかに進めることができない。42℃を越えた場合、酵母によるアルコール発酵は殆ど進まなくなる。発酵時間は、使用する酵母の特性と発酵温度により影響を受けるが、おおよそ7日〜15日を経過した段階で、目的のアルコール濃度、例えば10度以上に到達することができる。この時得られた醸造物を、「アルコール発酵終了もろみ」という。
【0035】
15)酵母によるアルコール発酵の管理
酵母によるアルコール発酵の進行を管理するための指標としては、例えば、「アルコール発酵もろみ」中のアルコール度、糖度、酵母菌数、比重等が挙げられる。これらのひとつ、もしくはこれらを組み合わせることが有効であるが、特に、糖度による管理が容易である。発酵が進むにつれて、糖度は減少する。この現象を利用して、アルコール発酵の終了を糖度の数値で判断することができる。また、酵母によるアルコール発酵が進むに従い、比重が下がり、これを評価することも可能である。さらには、酵母によるアルコール発酵に特有の香りや味が醸成されるため、訓練されたパネルにより、官能評価による管理も可能である。
【0036】
16)酵母によるアルコール発酵の発酵停止
「アルコール発酵終了もろみ」のアルコール発酵を減速あるいは停止するためには、冷却装置等を使用して0〜8℃になるよう冷却する方法、60℃程度の加熱殺菌による方法、酵母発酵性糖類を過剰に添加する方法、アルコールを過剰に添加する方法、あるいはこれらの組み合わせが挙げられる。
【0037】
17)白濁の乳酒製品の製造
「アルコール発酵終了もろみ」は、10度以上のアルコールを含んでおり、高いアルコール感をもつ。乳酸発酵を強く行った場合、pH3.7未満になり、乳酸によるしっかりした酸味を付与できる。これを加熱殺菌し、酵母を死滅させた後、容器に充填することで乳酒とすることができる。嗜好性を高めるために、酸味料、甘味料、香料、色素を加えてもよい。さらには、他の飲食品、例えば、果汁、野菜中、茶等と組み合わせて使用することもできる。乳蛋白質の沈殿を防止するために、安定剤として、大豆食物繊維を添加し、ホモゲナイザーで均質化してもよい。ペクチンも使用可能であるが、種類によってはアルコールとの反応により凝集する場合があるから注意を要する。乳酒に使用する容器は、耐アルコール性、耐酸性を有したものであれば、特に制限されるものではないが、例えば、缶、壜、紙容器、PETボトル等が挙げられる。
【0038】
18)透明な乳酒製品の製造
「アルコール発酵終了もろみ」から乳蛋白質を除去することにより、透明な乳酒とすることも可能である。透明化するために、例えば、遠心分離処理、濾過処理を実施することができる。遠心分離あるいは濾過処理を実施する前に、蛋白質の粒子を粗大化するために凝集剤を添加することは有効である。得られた透明な液をプレートヒーター等で加熱殺菌することで酵母を死滅させ、透明な乳酒として容器に充填することができる。この透明な乳酒の嗜好性を高めるために、甘味料、酸味料、香料、色素を加えてもよい。さらには、他の飲食品、例えば、果汁、野菜中、茶等と組み合わせて使用することもできる。
【0039】
19)乳酸発酵及び酵母発酵用の設備
本発明の乳酒を製造するためには、調合タンク、発酵タンク、攪拌装置、配管、殺菌器、ホモゲナイザー、ポンプ等、発酵工業で慣用的に用いられる設備を使用することができる。乳酸発酵では乳酸菌による乳酸が進むことにより乳酸が醸成され、酵母発酵においてアルコールが醸成される。従って、本発明の乳酒を製造するために使用される設備は、乳酸およびアルコールの腐食性に耐えうるものでなければならない。これらの条件を満たすものとしては、ガラス製、木製等があるが、強度および汚染微生物に対する衛生性の確保の観点から、ステンレス製が望ましい。発酵タンクは、発酵の期間無菌性を保って運転できるもものを使用することが必要である。例えば、有機酸とアルコールによる腐食性に耐えうるものとして、ヨーグルト等の発酵乳や食酢を発酵生産する設備環境を利用することができる。
【0040】
以上のように、本発明によると、アルコール10〜18%濃度の発酵酒であって、アルコール感が高く、酸味の高い、しっかりした飲み応えのある乳酒を醸造することができる。
【実施例】
【0041】
以下に本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0042】
(実施例1〜3)
ラクトバチラス・ヘルベティカスATCC−10797を用い、予め前培養し、「醸造用乳酸菌スターター」0.7kgを調整した。また、ブドウ酒用きょうかい3号(財団法人日本醸造協会)を用い、予め前培養し、「醸造用酵母スターター」0.7kgを調整した。脱脂粉乳2.2kg(タカナシ乳業社製)を両イオン交換水に溶解し、還元脱脂乳23.7kgを調製した。これを90℃で数秒加熱殺菌し、37℃に冷却した後、醸造用乳酸菌スターター0.7kgと醸造用酵母スターター0.7gを無菌的に接種し、乳酸発酵を開始した。乳酸発酵は、37℃、24時間、静置で行い、カードが形成され、pHは3.6に至り、発酵乳を得た。本発酵乳に形成されたカードを攪拌装置により砕いた後、ラボラトリーホモゲナイザー(型式:15M−8BA、マントンゴーリン社製)により圧力150kg/cm2、処理流量2500ml/分にて均質化した。この発酵乳25.1kgに、醸造用酵母発酵性糖類として、グラニュー糖(20kg、麦芽糖シロップ1.3kg、両イオン交換水3.5kgを添加し、攪拌・溶解した。さらに、酵母資化性窒素含有化合物として、リン酸二水素アンモニウム0.05kg〜0.15kgを添加し、攪拌・溶解し、50kgとした。この調合液50kgを両イオン交換水50kgで希釈し、「アルコール発酵もろみ」100kgとした。これらを実施例1〜3とし、その配合を表1に示した。
【0043】
実施例2で示した配合の内、リン酸二水素アンモニウムの配合量を0kgとし、これを比較例1とした。また、実施例2で示した配合の内、「酵母発酵性糖類」であるグラニュー糖、麦芽糖シロップの配合を0kgとし、酵母資化性窒素含有化合物であるリン酸二水素アンモニウム0.1kgとしたものを調製し、比較例2とした。
【0044】
【表1】


【0045】
アルコール発酵は、「アルコール発酵もろみ」を、20℃で15日間静置することで行った。発酵は、アルコール度数、比重(d15/4)、酵母数、糖度(R.Brix)を指標として管理した。アルコール度数の測定は、バイオテックアナライザーAS−200(旭化成工業)を用いた。比重は、ピクノメータで測定した。糖度の測定は、屈折糖度計を用いた。
【0046】
実施例1〜3の酵母発酵におけるアルコール濃度の変化についてみると、アルコールの醸成は非常に早く、実施例1では発酵10日目において10度を越え、実施例2及び3では12度を越えた。この操作により、「アルコール発酵終了もろみ」を得た。
【0047】
酵母発酵におけるアルコール濃度、比重および糖度の変化を、それぞれ図1、図2および図3に示す。図中、二次発酵時間とは、酵母によるアルコール発酵開始からの時間を示す。これより、リン酸二水素アンモニウムの添加量を0kgとした場合、アルコール発酵は大幅に遅延し、0.05〜0.15kgの範囲で高めることにより、アルコール生成速度が大幅に高まることが明らかとなった。従って、アルコールの醸成を効率的に進めるために、酵母資化性窒素含有化合物の添加は有効と考えられた。
【0048】
発酵の評価は、アルコールの濃度に基づいて行なった。結果を図4に示す。この結果より、「アルコール発酵もろみ」に酵母発酵性糖類を添加することが、アルコールの醸成を高める上で有効と考えられた。
【0049】
(実施例4)
実施例2で示した製造方法と同様にして、還元脱脂乳に酵母は添加しないで乳酸菌のみを添加して乳酸発酵を行った後、当該発酵乳に酵母発酵性糖類であるグラニュー糖と麦芽糖シロップ、酵母資化性窒素含有化合物であるリン酸二水素アンモニウムを添加し溶解した。これを、実施例4とした。これに醸造用酵母を添加し、アルコール発酵を行った。その他の条件は、実施例2に準じた。アルコール発酵の進行は、アルコール濃度の評価によりモニターした。その結果を図5に示す。これより、アルコール濃度は、いずれも15日で10%を超えた。
【0050】
(実施例5)
実施例2で調製された「アルコール発酵終了もろみ」50kgを、5000rpm・10分間で連続遠心分離処理した。この操作により清澄液25kgを得た。これを、プレートヒーター式熱交換器(イズミフードマシナリ)により95℃30秒の殺菌処理を行い、80℃に冷却したのち、500mLの壜に充填し、王冠で速やかに打栓した。この操作により、透明タイプの乳酒を製造することができた。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】図1は、発酵過程におけるアルコール濃度の経時変化を表す。
【図2】図2は、発酵過程における比重の経時変化を表す。
【図3】図3は、発酵過程における糖度の経時変化を表す。
【図4】図4は、発酵過程におけるアルコール濃度の経時変化を表す。
【図5】図5は、発酵過程におけるアルコール濃度の経時変化を表す。
【出願人】 【識別番号】000104353
【氏名又は名称】カルピス株式会社
【出願日】 平成19年3月20日(2007.3.20)
【代理人】 【識別番号】230104019
【弁護士】
【氏名又は名称】大野 聖二

【識別番号】100106840
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 耕司

【識別番号】100105991
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 玲子

【識別番号】100114465
【弁理士】
【氏名又は名称】北野 健


【公開番号】 特開2008−228648(P2008−228648A)
【公開日】 平成20年10月2日(2008.10.2)
【出願番号】 特願2007−72572(P2007−72572)