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【発明の名称】 香料組成物、該香料組成物を含む製品及び新規エステル化合物
【発明者】 【氏名】相田 高

【氏名】長澤 徹哉

【氏名】山崎 雄一朗

【要約】 【課題】フルーティー様、グリーン様、フローラル様の香気を有する香料組成物、および該香料組成物を含有する香粧品、トイレタリー製品、浴用剤、飲食品および医薬品を提供する。

【解決手段】香調を示す化合物は、一般式(1)(式中、Rは、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜9の炭化水素基を示す。)で表される2−メチル−2−ペンテニルエステル類である。香料組成物中に上記化合物は0.001〜30重量%配合される。また、香料組成物は、香粧品、トイレタリー製品、浴用剤、飲食品、医薬品に、0.0001〜30重量%配合される。一般式(1)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(1):
【化1】


(式中、Rは、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜9の炭化水素基を示す。)で表される2−メチル−2−ペンテニルエステル類の少なくとも一種を含有することを特徴とする香料組成物。
【請求項2】
請求項1記載の香料組成物において、前記一般式(1)で表される2−メチル−2−ペンテニルエステル類が、下記式(2)で表される2−メチル−2−ペンテニルアセテートであることを特徴とする香料組成物。
式(2):
【化2】


【請求項3】
請求項1または2記載の香料組成物において、前記2−メチル−2−ペンテニルエステル類の配合量が、0.001〜30重量%であることを特徴とする香料組成物。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載の香料組成物が0.0001〜30重量%配合されてなることを特徴とする香粧品、トイレタリー製品、浴用剤、飲食品または医薬品。
【請求項5】
一般式(3):
【化3】


(式中、R1は、水素原子、またはメチル基、イソプロピル基、フェニル基、トルイル基、メシチル基を除く、置換基を有していてもよい炭素数2〜9の炭化水素基を表す。)
で表される2−メチル−2−ペンテニルエステル類。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、香料組成物、特にフルーティー様、グリーン様、フローラル様の優れた匂いを有する化合物である2−メチル−2−ペンテノールのカルボン酸エステル類(2−メチル−2−ペンテニルエステル類)を含む香料組成物、この香料組成物を含む香粧品、トイレタリー製品、浴用剤、飲食品、医薬品などの各種製品及び新規2−メチル−2−ペンテニルエステル類に関する。
【背景技術】
【0002】
フルーティー様、グリーン様、フローラル様の香料は、従来から各種食品香料、各種香粧品類、芳香剤、その他保健衛生材料等の香料として広く用いられている。そして、これらフルーティー様、グリーン様、フローラル様の香料のうち、最初にたちあがるトップノートの香気として、アルコールのカルボン酸エステル類が重要な役割を果たしていることも既に広く知られている(例えば、非特許文献1参照)。しかし、フルーティー様、グリーン様、フローラル様の香料のトップノートの香気として重要な役割を果たすアルコールのカルボン酸エステル類はすでに画一化されたものばかりであり、香調をデザインするフレーバーリストやパフューマ−にとって、トップノートの特長付けや、既存香料化合物との差別化を行うため、これまでと異なる新しい香調を示す化合物が常に欲されている状態にある。
【非特許文献1】印藤元一著、合成香料 化学と商品知識(増補改訂版)、化学工業日報社、2005年3月22日、第461〜462頁
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、このような実情に鑑みなされたもので、これまでと異なる新しい香調を示す化合物の提供、および該化合物を含む、フルーティー様、グリーン様、フローラル様の香気を有する香料組成物を提供することを目的とするものである。
また、本発明は、上記フルーティー様、グリーン様、フローラル様の香気を有する香料組成物を含有する香粧品、トイレタリー製品、浴用剤、飲食品および医薬品を提供することをも目的とするものである。
【0004】
このような状況下、本発明者らは鋭意研究を行った結果、2−メチル−2−ペンテノールのギ酸および置換基を有していてもよい炭素数1〜9のカルボン酸エステルがこれまでにない優れたフルーティー様、グリーン様、フローラル様の匂いを有しており、ナチュラル感が高く、香料素材として非常に有用であることを見出した。
【0005】
ところで、前記2−メチル−2−ペンテノールのカルボン酸エステルの合成原料となる2−メチル−2−ペンテノールは公知の化合物であり、通常プロピオンアルデヒドのアルドール二量体である2−メチル−2−ペンテナールを、水素化ホウ素ナトリウム等を用いることにより還元する化学還元法や、金属および有機金属錯体を用いた接触水素還元法等を用いる公知の方法により得られる。また、2−メチル−2−ペンテノールをエステル化することにより、本発明の香料組成物に用いられる新しい香調を示す2−メチル−2−ペンテノールのカルボン酸エステルが得られるが、この2−メチル−2−ペンテノールのエステル化については多様な公知の方法をとることができる。
【0006】
また、今回見出された新しい香調を示す化合物である2−メチル−2−ペンテノールのカルボン酸エステルは、酢酸エステル、イソプロピオン酸エステル、安息香酸エステル、トルイル酸エステル、メシチル酸エステルを除き新規化合物である。
【0007】
したがって、本発明は、前記新しい香調を示す2−メチル−2−ペンテノールのカルボン酸エステルを提供することをも目的とする。
【0008】
このように、本発明は、2−メチル−2−ペンテノールのギ酸および置換基を有していてもよい炭素数1〜9のカルボン酸エステルが、これまでにない優れたフルーティー様、グリーン様、フローラル様の匂いを有しており、ナチュラル感が高く、香料素材として非常に有用であることを見出し、また、これとともに新規化合物の提供により本発明は完成された。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、以下の[1]〜[3]項の香料組成物、該香料組成物を含む[4]項の香粧品、トイレタリー製品、浴用剤、飲食品または医薬品、[5]項の新規2−メチル−2−ペンテニルエステル類に関する。
【0010】
[1]一般式(1):
【化1】


(式中、Rは、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜9の炭化水素基を示す。)で表される2−メチル−2−ペンテニルエステル類の少なくとも一種を含有することを特徴とする香料組成物。
【0011】
[2]上記1項記載の香料組成物において、上記一般式(1)で表される2−メチル−2−ペンテニルエステル類が、下記式(2)で表される2−メチル−2−ペンテニルアセテートであることを特徴とする香料組成物。
【0012】
式(2):
【化2】


【0013】
[3]上記1または2項記載の香料組成物において、上記2−メチル−2−ペンテニルエステル類の配合量が、0.001〜30重量%であることを特徴とする香料組成物。
【0014】
[4]上記1乃至3項記載の香料組成物が0.0001〜30重量%配合されてなることを特徴とする香粧品、トイレタリー製品、浴用剤、飲食品または医薬品。
【0015】
[5]一般式(3):
【化3】


【0016】
(式中、R1は、水素原子、またはメチル基、イソプロピル基、フェニル基、トルイル基、メシチル基を除く、置換基を有していてもよい炭素数2〜9の炭化水素基を表す。)
で表される2−メチル−2−ペンテニルエステル類。
【発明の効果】
【0017】
新規化合物を含む本発明の一般式(1)で表される2−メチル−2−ペンテニルエステル類は、従来使用している類似のものと明確に異なる、強く優れたナチュラル感の強い独特なフルーティー、グリーンおよびフローラルの匂いを有しており、これを含有する本発明の香料組成物は、各種飲食品、各種香粧品類、トイレタリー製品、浴用剤、保健衛生材料等をも含む医薬品用香料として有効に使用できるものである。
【発明の詳細な説明】
【0018】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の香料組成物においては、上記一般式(1)で表される2−メチル−2−ペンテニルエステル類が用いられる。2−メチル−2−ペンテニルエステルは、その分子内に二重結合が存在するため、(E)−体および(Z)−体の幾何異性体が存在するが、(E)−体および(Z)−体は単独であっても、またこれらの任意の割合混合物であってもよい。原料である2−メチル−2−ペンテノールは、合成法上、その構造のほとんどが(E)−体となり入手容易であるので、好ましくは(E)−体の2−メチル−2−ペンテニルエステルである。式中、Rは該エステルの酸残基であり、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜9の炭化水素基である。前記炭素数1〜9の炭化水素基は、置換基を有していてもよいアルキル基、フェニルアルキル基、芳香族基の何れでもよい。置換基を有していてもよい炭素数1〜9の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、1,1−ジメチルエチル基、ペンチル基、3−メチルブチル基、2−メチルブチル基、1−メチルブチル基、1,2−ジメチルプロピル基、1,1−ジメチルプロピル基、2,2−ジメチルプロピル基、1−エチルプロピル基、2−エチルプロピル基、ヘキシル基、4−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、1−メチルペンチル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、2,4−ジメチルブチル基、1−エチルブチル基、2−エチルブチル基、ヘプチル基、5−メチルヘキシル基、4−メチルヘキシル基、3−メチルヘキシル基、2−メチルヘキシル基、1−メチルヘキシル基、1,1,2−トリメチルブチル基、1,1,3−トリメチルブチル基、2,2,3−トリメチルブチル基、2−メチル−2−エチルブチル基、2−メチル−3−エチルブチル基、オクチル基、6−メチルヘプチル基、5−メチルヘプチル基、4−メチルヘプチル基、3−メチルヘプチル基、2−メチルヘプチル基、1−メチルヘプチル基、ノニル基、7−メチルオクチル基、6−メチルオクチル基、5−メチルオクチル基、4−メチルオクチル基、3−メチルオクチル基、2−メチルオクチル基、1−メチルオクチル基、フェニルメチル基、フェニル基、1−メチルフェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、メシチル基などが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。これらの中では、置換基を有していてもよいアルキル基、フェニル基が好ましいものであり、より好ましくは置換基を有していてもよいアルキル基であり、特に好ましくはメチル基である。また、置換基としては、アルキル基が特に好ましいものである。
【0019】
上記一般式(1)で表される2−メチル−2−ペンテニルエステル類は、下記式(4)で示される2−メチル−2−ペンテノールをアシル化することにより製造することができる。
【0020】
【化4】


【0021】
アシル化は、従来公知の方法の何れによってもよい。その一例を示すと、2−メチル−2−ペンテノールとRCOOHで示されるカルボン酸をパラトルエンスルホン酸などの酸触媒の存在下に脱水エステル化する方法、その他、2−メチル−2−ペンテノールとRCOOHで示されるカルボン酸の酸無水物あるいは酸ハライドとの反応による方法などで製造することができる。これらアシル化の反応条件は、従来周知あるいは公知の条件でよい。
【0022】
また、前記アシル化反応において用いられる2−メチル−2−ペンテノールは、どのような方法により製造されたものであってもよい。
【0023】
上記一般式(1)で表される2−メチル−2−ペンテニルエステル類の合成の際に用いられるカルボン酸としては、例えば、鎖状の飽和カルボン酸としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、n−酪酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、2−メチル酪酸、2,2−ジメチルプロピオン酸、n−ヘキサン酸、4−メチル吉草酸、3−メチル吉草酸、2−メチル吉草酸、2,3−ジメチル酪酸、3,3−ジメチル酪酸、n−ヘプタン酸、5−メチルヘキサン酸、4−メチルヘキサン酸、3−メチルヘキサン酸、2−メチルヘキサン酸、4,4−ジメチル吉草酸、3,4−ジメチル吉草酸、2,4−ジメチル吉草酸、3,3−ジメチル吉草酸、2,3−ジメチル吉草酸、4−エチル吉草酸、3−エチル吉草酸、n−オクタン酸、6−メチルヘプタン酸、5−メチルヘプタン酸、4−メチルヘプタン酸、3−メチルヘプタン酸、2−メチルヘプタン酸、5,5−ジメチルヘキサン酸、4,5−ジメチルヘキサン酸、3,5−ジメチルヘキサン酸、2,5−ジメチルヘキサン酸、4,4−ジメチルヘキサン酸、3,4−ジメチルヘキサン酸、2,4−ジメチルヘキサン酸、3,3−ジメチルヘキサン酸、2,3−ジメチルヘキサン酸、3,4,4−トリメチル吉草酸、2,4,4−トリメチル吉草酸、3,3,4−トリメチル吉草酸、2,3,4−トリメチル吉草酸、2,2,4−トリメチル吉草酸、2,3,3−トリメチル吉草酸、2,2,3−トリメチル吉草酸、3−エチル−3−メチル吉草酸、2−メチル−3−エチル吉草酸、2−エチル−2−メチル吉草酸、3−エチル−4−メチル吉草酸、2−エチル−4−メチル吉草酸などが、また、芳香環を含むカルボン酸類としては、安息香酸、オルトトルイル酸、メタトルイル酸、パラトルイル酸、2,3−ジメチル安息香酸、2,4−ジメチル安息香酸、2,5−ジメチル安息香酸、2,6−ジメチル安息香酸、3,4−ジメチル安息香酸、3,5−ジメチル安息香酸、2,3,4−トリメチル安息香酸、2,3,5−トリメチル安息香酸、2,3,6−トリメチル安息香酸、2,4,5−トリメチル安息香酸、2,4,6−トリメチル安息香酸、3,4,5−トリメチル安息香酸、フェニル酢酸、オルトトルイル酢酸、メタトルイル酢酸、パラトルイル酢酸、2,3−ジメチルフェニル酢酸、2,4−ジメチルフェニル酢酸、2,5−ジメチルフェニル酢酸、2,6−ジメチルフェニル酢酸、3,4−ジメチルフェニル酢酸、3,5−ジメチルフェニル酢酸、1−フェニルプロピオン酸、1−オルトトルイルプロピオン酸、1−メタトルイルプロピオン酸、1−パラトルイルプロピオン酸、2−フェニルプロピオン酸、2−オルトトルイルプロピオン酸、2−メタトルイルプロピオン酸、2−パラトルイルプロピオン酸などが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。さらに、これらの酸は、必要であれば酸無水物、酸ハライドとしてアシル化反応に用いられる。
【0024】
本発明の一般式(1)で表される2−メチル−2−ペンテニルエステル類は、前述のように従来使用しているフルーティー様、グリーン様、フローラル様の香気を有する化合物と明確に異なる、強く優れたナチュラル感の強い独特なフルーティー、グリーンおよびフローラルの匂いを有していることから、単独であるいは二種以上を香気成分として使用してもよいが、一般的には、2−メチル−2−ペンテニルエステル類に、調香成分として従来公知あるいは周知のケトン類、アルデヒド類、エステル類、アルコール類、エーテル類、テルペン類、天然精油、合成ムスク等を単独であるいは適宜組み合わせて配合し、香料組成物とされる。
【0025】
本発明における2−メチル−2−ペンテニルエステル類の香料組成物への配合量は、適用される香料組成物により、あるいは香料組成物が更に適用される製品の形態、使用態様などにより適宜の量とされるが、通常、香料組成物中に、0.001〜30重量%配合することが好ましく、特に0.01〜10重量%配合することが好ましい。
【0026】
一般式(1)で表される2−メチル−2−ペンテニルエステル類を含有する香料組成物は、例えば、香粧品、トイレタリー製品、浴用剤、飲食品、医薬品などの各種製品に使用される香料として好適に使用することができる。本発明により得られる香料組成物は、製品の種類、使用目的などにより、製品への配合量や適用方法を適宜変えることができる。通常、製品への香料組成物の配合量は最終製品組成物中0.0001〜30重量%であり、好ましくは0.001〜10重量%である。
【0027】
本発明の香料組成物が適用される香粧品、トイレタリー製品、浴用剤、飲食品および医薬品について更に詳しく説明する。
本発明の香料組成物が適用される香粧品としては、例えば、フレグランス製品、基礎化粧品、仕上げ化粧品、頭髪化粧品、日焼け化粧品、薬用化粧品、ヘアケア製品、石鹸、身体洗浄剤、浴用剤、洗剤、柔軟仕上げ剤、洗浄剤、台所用洗剤、漂白剤、エアゾール剤、消臭・芳香剤、忌避剤、その他の雑貨類などを挙げることができる。
【0028】
より具体的には、
・フレグランス製品としては、香水、オードパルファム、オードトワレ、オーデコロンなど;
・基礎化粧品としては、洗顔クリーム、バニシングクリーム、クレンジングクリーム、コールドクリーム、マッサージクリーム、乳液、化粧水、美容液、パック、メイク落としなど;
・仕上げ化粧品としては、ファンデーション、粉おしろい、固形おしろい、タルカムパウダー、口紅、リップクリーム、頬紅、アイライナー、マスカラ、アイシャドウ、眉墨、アイパック、ネイルエナメル、エナメルリムーバーなど;
・頭髪化粧品としては、ポマード、ブリランチン、セットローション、ヘアーステック、ヘアーソリッド、ヘアーオイル、ヘアートリートメント、ヘアークリーム、ヘアートニック、ヘアーリキッド、ヘアースプレー、バンドリン、養毛剤、染毛剤など;
を挙げることができる。
【0029】
・日焼け化粧品としては、サンタン製品、サンスクリーン製品など;
・薬用化粧品としては、制汗剤、アフターシェービングローション及びジェル、パーマネントウェーブ剤、薬用石鹸、薬用シャンプー、薬用皮膚化粧料などを挙げることができ;
・ヘアケア製品としては、シャンプー、リンス、リンスインシャンプー、コンディショナー、トリートメント、ヘアパックなど;
・石鹸としては、化粧石鹸、浴用石鹸、香水石鹸、透明石鹸、合成石鹸など;
・身体洗浄剤としては、ボディソープ、ボディシャンプー、ハンドソープなど;
・洗剤としては、衣料用重質洗剤、衣料用軽質洗剤、液体洗剤、洗濯石鹸、コンパクト洗剤、粉石鹸など;を挙げることができる。
【0030】
・柔軟仕上げ剤としては、ソフナー、ファーニチアケアーなど;
・洗浄剤としては、クレンザー、ハウスクリーナー、トイレ洗浄剤、浴室用洗浄剤、ガラスクリーナー、カビ取り剤、排水管用洗浄剤など;
・台所用洗剤としては、台所用石鹸、台所用合成石鹸、食器用洗剤など;
・漂白剤としては、酸化型漂白剤(塩素系漂白剤、酸素系漂白剤等)、還元型漂白剤(硫黄系漂白剤等)、光学的漂白剤など;
・エアゾール剤としては、スプレータイプ、パウダースプレーなど;
・消臭・芳香剤としては、固形状タイプ、ゲル状タイプ、リキッドタイプなど;
・雑貨としては、ティッシュペーパー、トイレットペーパーなど;
を挙げることができる。
【0031】
また、本発明の香料組成物が適用されるトイレタリー製品としては、例えば、歯磨き、口腔洗浄料、マウスウオッシュ、髭剃りクリーム、化粧水などが挙げられる。
【0032】
さらに、本発明の香料組成物が適用される浴用剤としては、例えば、入浴剤(バスソルト、バスタブレット、バスリキッド等)、フォームバス(バブルバス等)、バスオイル(バスパフューム、バスカプセル等)、ミルクバス、バスジェリー、バスキューブなどが挙げられる。
【0033】
本発明の香料組成物が適用される飲食品としては、例えば、果汁飲料類、果実酒類、乳飲料類、炭酸飲料、清涼飲料、ドリンク剤類の如き飲料類;アイスクリーム類、シャーベット類、アイスキャンディー類の如き冷菓類;ゼリー、プリンなどのデザート類;ケーキ、クッキー、チョコレート、チューインガムなどの洋菓子類;饅頭、羊羹、ウイロウなどの和菓子類;ジャム類;キャンディー類;パン類;緑茶、ウーロン茶、紅茶、柿の葉茶、カミツレ茶、クマザサ茶、桑茶、ドクダミ茶、プアール茶、マテ茶、ルイボス茶、ギムネマ茶、グアバ茶、コーヒー、ココアの如き茶飲料または嗜好飲料類;和風スープ、洋風スープ、中華スープの如きスープ類;風味調味料;各種インスタント飲料乃至食品類;各種スナック食品類などを挙げることができる。
【0034】
本発明の香料組成物が適用される医薬品としては、例えば、パップ剤、軟膏剤の如き皮膚外用剤、内服剤などを挙げることができる。
しかし、本発明の香料組成物が適用できる製品が上記記載のものに限定されるものではない。
【0035】
更に、その適用対象となる製品には、それぞれの製品の使用目的に応じた成分が適宜配合され、香粧品、トイレタリー製品、浴用剤、飲食品、医薬品、などとして提供される。また、上記一般式(1)で表される2−メチル−2−ペンテニルエステル類は、製品に配合される際香料組成物中に含有された状態で配合されることが好ましいが、前記2−メチル−2−ペンテニルエステル類とこれを含まない香料組成物とを別々の配合成分として配合することも可能である。
【実施例】
【0036】
以下、合成例、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれによって何ら限定されるものではない。
【0037】
なお、以下の合成例、実施例において、核磁気共鳴スペクトル(1HNMR)、赤外吸収スペクトル(IR)および質量スペクトル(MS)は、以下の測定装置および測定条件で測定された。
核磁気共鳴スペクトル(1HNMR):日本ブルカー DRX−500
赤外吸収スペクトル(IR):Nicolet AVATAR
360FT−IR
質量スペクトル(MS):島津製作所 GCMS−QP2010
【0038】
〔合成例1〕
(2−メチル−2−ペンテノールの合成1)
温度計と環流管を付した容量2Lの反応フラスコに、2−メチル−2−ペンテナール270.00g(分子量98.15、2.75mol)、メタノール600mlを入れ、氷塩浴で0℃に冷却した。この溶液に水素化ホウ素ナトリウム39.02g(分子量37.83、1.03mol)を8回に分けて添加した。反応溶液は発泡、発熱が見られるが、冷却して5℃以下を維持した。水素化ホウ素ナトリウムを添加後、5℃で1時間攪拌し、さらに氷冷浴を取り除き、室温で1時間攪拌した。得られた反応溶液を2Lの希塩酸中にクエンチし、トルエン400mlで抽出し、有機層を分離した後、炭酸水素ナトリウム水溶液、食塩水で順次洗浄した。次いで無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過した後、減圧下ロータリーエバポレーターで溶媒を留去し、さらに減圧下蒸留することで、目的とする2−メチル−2−ペンテノール259.60g(分子量100.16、2.59mol)を無色透明油状物として得た。(収率94.2%)
bp.109−110℃/18890Pa
【0039】
得られた化合物の1HNMR、IR、MSの測定値は下記のとおりであった。
1HNMR(500MHz、CDCl3、δ)ppm:0.97(t,J=7.6Hz,3H)、1.40(s,1H)、1.66(s,2H)、2.05(qd,J=7.6Hz,7.6Hz、2H)、4.00(s,2H)、5.38−5.43(m,1H).
【0040】
IR(NaCl)cm-1:3331、2964、2933、2874、1673、1592、1461、1386、1304、1214、1117、1072、1010、854.
MS(m/e):100、85、82、71、69、67、58、57、55、53、43、41、39.
【0041】
〔合成例2〕
(2−メチル−2−ペンテノールの合成2)
容量100mlのステンレス製オートクレーブに、窒素雰囲気下で、2−メチル−2−ペンテナール7.00g(分子量98.15、71.3mmol)、およびRuCl2(PPh3)328.7mg(0.03ミリモル)、0.1モル濃度の1,2−ジアミノエタンイソプロパノール溶液2.4ml(0.24ミリモル)および0.1モル濃度の水酸化カリウムイソプロパノール溶液15ml(1.5ミリモル)を入れ、水素圧10気圧で、室温下、3時間撹拌した。反応混合物をガスクロマトグラフィーで分析したところ、転化率100%であった。反応混合物を濾過し、ろ液を減圧下、ロータリーエバポレーターで濃縮し、残留物をトルエンに溶解し、飽和食塩水にて洗浄後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。その後、減圧下に濃縮し、得られた油状物質を減圧蒸留して2−メチル−2−ペンテノール6.48g(分子量100.16、64.7mmol)を無色透明油状物として得た。(収率90.8%)
1HNMR、IR、MSの測定値は合成例1と同様であった。
【0042】
〔合成例3〕
(2−メチル−2−ペンテニルアセテートの合成)
温度計を付した容量200mlの反応フラスコに、2−メチル−2−ペンテノール20.00g(分子量100.16、199.7mmol)、ピリジン18.95g(分子量79.10、239.6mmol)、トルエン100mlを入れ、この溶液に室温で無水酢酸22.4g(分子量102.09、219.7mmol)を40分かけて滴下した。ガスクロマトグラフで反応をモニタリングし、無水酢酸滴下後3時間で原料の2−メチル−2−ペンテノールが消失した。この溶液にメタノール5mlを入れ、30分攪拌した後、100mlの希塩酸を加えてクエンチし、トルエン50mlで抽出、有機層を分離した。この分離された液を、希塩酸で2回、飽和食塩水で2回順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過後、減圧下ロータリーエバポレーターで溶媒を留去し、減圧下蒸留することで、目的とする2−メチル−2−ペンテニルアセテート26.6g(分子量142.20、186.9mmol)を無色透明油状物として得た。(収率93.6%)
bp.112−113℃/19420Pa
【0043】
得られた化合物の1HNMR、IR、MSの測定値は下記のとおりであった。
1HNMR(500MHz、CDCl3、δ)ppm:0.98(t,J=7.5Hz,3H)、1.65(s,3H)、2.03−2.11(m,2H)、2.07(s,3H)、4.45(s,2H)、5.44−5.48(m,1H).
【0044】
IR(NaCl)cm-1:2966、2936、2876、1744、1460、1376、1233、1053、1024、980、910、850.
MS(m/e):142、127、113、100、82、71、67、55、43、41、39.
【0045】
〔合成例4〕
(2−メチル−2−ペンテニルプロピオネートの合成)
温度計とDean−Stark管および還流環を付した容量200mlの反応フラスコに、2−メチル−2−ペンテノール20.0g(分子量100.16、199.7mmol)、プロピオン酸20.7g(分子量74.08、279.6mmol)、パラトルエンスルホン酸1水和物300mg(分子量190.22、1.6mmol)、トルエン100mlを入れ、加熱還流し、生じてくる水をDean−Stark管より除去した。還流開始後3時間で水の生成が認められなくなり、ガスクロマトグラフで反応をモニタリングしたところ、原料の2−メチル−2−ペンテノールの消失を確認した。加熱を停止し、反応溶液を室温にまで冷却し、この溶液に炭酸ナトリウム水溶液を加え10分攪拌した後、有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過後、減圧下ロータリーエバポレーターで溶媒を留去し、減圧下蒸留することで、目的とする2−メチル−2−ペンテニルプロピオネート28.0g(分子量156.23、179.3mmol)を無色透明油状物として得た。(収率89.8%)
bp.97−99℃/5187Pa
【0046】
得られた化合物の1HNMR、IR、MSの測定値は下記のとおりであった。
1HNMR(500MHz、CDCl3、δ)ppm:0.97(t,J=7.6Hz,3H)、1.15(t,J=7.6Hz,3H)、1.65(s,3H)、2.04(qd,J=7.6Hz,7.6Hz,2H)、2.35(q,J=7.6Hz,2H)、4.46(s,2H)、5.43−5.49(m,1H).
【0047】
IR(NaCl)cm-1:2966、2938、2877、1740、1463、1377、1343、1274、1182、1082、1012、949、896、852.
MS(m/e):156、141、127、113、100、83、82、67、57、55、41、39.
【0048】
〔合成例5〕
(2−メチル−2−ペンテニルブチレートの合成)
温度計を付した容量200mlの反応フラスコに、2−メチル−2−ペンテノール20.00g(分子量100.16、199.7mmol)、ピリジン18.95g(分子量79.10、239.6mmol)、トルエン100mlを入れ、この溶液に室温で無水酪酸34.8g(分子量158.20、219.7mmol)を40分かけて滴下した。ガスクロマトグラフで反応をモニタリングし、無水酪酸滴下後4時間で原料の2−メチル−2−ペンテノールが消失した。この溶液にメタノール5mlを入れ、30分攪拌した後、100mlの希塩酸を加えてクエンチし、トルエン50mlで抽出し、有機層を分離した。分離された液を、希塩酸で2回、飽和食塩水で2回順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過後、減圧下ロータリーエバポレーターで溶媒を留去し、さらに減圧下蒸留することで、目的とする2−メチル−2−ペンテニルブチレート31.4g(分子量170.25、184.7mmol)を無色透明油状物として得た。(収率92.5%)
bp.94−95℃/2260Pa
【0049】
得られた化合物の1HNMR、IR、MSの測定値は下記のとおりであった。
1HNMR(500MHz、CDCl3、δ)ppm:0.96(t,J=7.5Hz,3H)、0.98(t,J=7.6Hz,3H)、1.64(s,3H)、1.68(tq,J=7.6Hz,7.5Hz,2H)、2.06(dt,J=7.6Hz,7.2Hz,2H)、2.31(t,J=7.5Hz,2H)、4.46(s,2H)、5.43−5.49(m,1H).
【0050】
IR(NaCl)cm-1:2966、2936、2876、1738、1460、1420、1382、1351、1304、1255、1175、1091、1042、979、852.
MS(m/e):170、141、127、113、100、89、82、71、67、55、43、41、39.
【0051】
〔合成例6〕
(2−メチル−2−ペンテニルベンゾエートの合成)
温度計を付した容量200mlの反応フラスコに、2−メチル−2−ペンテノール20.00g(分子量100.16、199.7mmol)、ピリジン18.95g(分子量79.10、239.6mmol)、トルエン100mlを入れ、この溶液に室温で塩化ベンゾイル30.9g(分子量140.57、219.7mmol)を30分かけて滴下した。ガスクロマトグラフで反応をモニタリングし、塩化ベンゾイル滴下後1時間で原料の2−メチル−2−ペンテノールが消失した。この溶液にメタノール5mlを入れ、30分攪拌した後、100mlの希塩酸を加えてクエンチし、トルエン50mlで抽出、有機層を分離した後、希塩酸で2回、飽和食塩水で2回順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過後、減圧下ロータリーエバポレーターで溶媒を留去した後、減圧下蒸留することで、目的とする2−メチル−2−ペンテニルベンゾエート37.2g(分子量204.27、182.1mmol)を無色透明油状物として得た。(収率91.2%)
bp.91−92℃/71Pa
【0052】
得られた化合物の1HNMR、IR、MSの測定値は下記のとおりであった。
1HNMR(500MHz、CDCl3、δ)ppm:1.00(t,J=7.5Hz,3H)、1.73(s,3H)、2.09(qd,J=7.5Hz,7.2Hz,2H)、4.71(s,2H)、5.56(t,J=7.2Hz,1H)、7.44(dd,J=7.8Hz,8.1Hz,2H)、7.55(t,J=8.1Hz,1H)、8.06(d,J=7.8Hz,2H).
【0053】
IR(NaCl)cm-1:2965、2934、2874、1720、1061、1585、1452、1390、1370、1314、1273、1176、1111、1070、1026、951、851.
MS(m/e):204、189、175、161、147、131、123、105、82、77、67、55、51、43、41、39.
【0054】
〔実施例1〕
(官能評価)
合成例3〜6で得られた2−メチル−2−ペンテニルアセテート、2−メチル−2−ペンテニルプロピオネート、2−メチル−2−ペンテニルブチレート、2−メチル−2−ペンテニルベンゾエートについて、7人の専門パネラーにより、ブロッター上において香気の評価を行った。その結果を表1に示す。
【0055】
【表1】


【0056】
〔実施例2および比較例1〕
合成例3で得た2−メチル−2−ペンテニルアセテートを使用し、フルーティーグリーン様香料組成物100gを以下の処方に従い調製し(実施例2)、また2−メチル−2−ペンテニルアセテートを含有しない調合香料100gを調製し(比較例1)、香気を7人の専門パネラーによって評価した。なお、表中、配合量はgである。
【0057】
【表2】


【0058】
評価の結果、7人全員が実施例2の香料組成物が比較例1の香料組成物より、嗜好性の高いナチュラル感の高いフルーティーグリ−ン様の香調を示すと報告した。
【0059】
〔実施例3および比較例2〕
(バナナフレーバー)
合成例3で得た2−メチル−2−ペンテニルアセテートを使用し、調合香料(バナナフレーバー)を以下の処方に従い調製し(実施例3)、また2−メチル−2−ペンテニルアセテートを含有しない調合香料(バナナフレーバー)を調製し(比較例2)、これらの調合香料の香気を7人の専門パネラーによって評価した。なお、表中、配合量は重量部である。
【0060】
【表3】


【0061】
評価の結果、7人全員が実施例3の香料組成物が比較例2の香料組成物より、嗜好性の高いナチュラル感の高いバナナ様の香調を示すと報告した。
【0062】
〔実施例4および比較例3〕
(マンゴフレーバー)
合成例3で得た2−メチル−2−ペンテニルアセテートを使用し、以下の処方に従い調合香料(マンゴフレーバー)を調製し(実施例4)、また2−メチル−2−ペンテニルアセテートを含有しない調合香料(マンゴフレーバー)を調製し(比較例3)、これら調合香料の香気を7人の専門パネラーによって評価した。なお、表中、配合量は重量部である。
【0063】
【表4】


【0064】
結果、7人全員が実施例4の香料組成物が比較例2より、嗜好性の高いナチュラル感の高いマンゴ様の香調を示すと報告した。
【0065】
〔実施例5〕
(シャンプー)
実施例2で得たフルーティーグリーン様香料組成物を使用し、下記表5処方によりシャンプーを調整した。なお、表中、配合量は重量部である。この結果、ナチュラル感があり、優れた嗜好性を有するフルーティーグリーン様シャンプーを得ることができた。
【0066】
【表5】


【0067】
〔実施例6〕
(ボディシャンプー)
実施例2で得たフルーティーグリーン様香料組成物を使用し、下記表6処方によりボディシャンプーを調整した。なお、表中、配合量は重量部である。この結果、ナチュラル感があり、優れた嗜好性を有するフルーティーグリーン様ボディシャンプーを得ることができた。
【0068】
【表6】


【0069】
〔実施例7〕
(練り歯磨)
実施例3で得たバナナフレーバー香料組成物を使用し、下記表7処方により練り歯磨を調整した。なお、表中、配合量は重量部である。この結果、ナチュラル感があり、優れた嗜好性を有するバナナフレーバー練り歯磨を得ることができた。
【0070】
【表7】


【0071】
〔実施例8〕
(バナナフレーバー飲料)
実施例3で得たバナナフレーバー香料組成物を使用し、下記表8処方によりバナナフレーバー飲料を調整した。なお、表中、配合量は重量部である。この結果、ナチュラル感があり、優れた嗜好性を有するバナナフレーバー飲料を得ることができた。
【0072】
【表8】


【0073】
〔実施例9〕
(マンゴフレーバーチューインガム)
実施例4で得たマンゴフレーバー香料組成物を使用し、下記表9処方によりマンゴフレーバーチューインガムを調整した。なお、表中、配合量はグラム(g)である。この結果、ナチュラル感があり、優れた嗜好性を有するマンゴフレーバーチューインガムを得ることができた。
【0074】
【表9】


【出願人】 【識別番号】000169466
【氏名又は名称】高砂香料工業株式会社
【出願日】 平成18年11月27日(2006.11.27)
【代理人】 【識別番号】100108350
【弁理士】
【氏名又は名称】鐘尾 宏紀


【公開番号】 特開2008−133310(P2008−133310A)
【公開日】 平成20年6月12日(2008.6.12)
【出願番号】 特願2006−318366(P2006−318366)