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【発明の名称】 潤滑油及び燃料油添加剤化合物並びにその製造法及び使用法
【発明者】 【氏名】ジヨン・テイ・ロパー

【要約】 【課題】改良された分散性能を示す添加剤を含む潤滑油を提供する。

【解決手段】(i)ジカルボニル、(ii)ポリアミンの第1級アミン残基、及び(iii)ヒドロカルビルカルボニル、の反応生成物を含んでなるイミダゾリン化合物を添加剤として使用する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(i)ジカルボニル、(ii)ポリアミンの第1級アミン残基、及び(iii)ヒドロカルビルカルボニル、の反応生成物を含んでなるイミダゾリン化合物。
【請求項2】
基油、及び
(i)ジカルボニル、(ii)ポリアミンの第1級アミン残基、及び(iii)ヒドロカルビルカルボニル、の反応生成物を含んでなるイミダゾリン化合物、
を含んでなる、潤滑組成物。
【請求項3】
潤滑する表面を請求項2の潤滑組成物で潤滑することを含んでなる、但しイミダゾリン化合物が、同一の運転条件に供し且つ組成物がイミダゾリン化合物を含まないこと以外同一の潤滑剤組成物で潤滑した表面上の堆積物量と比較して、潤滑された表面上の堆積物量を減じるのに十分な量で存在する、潤滑表面上の堆積物を減じる方法。
【請求項4】
請求項2の潤滑組成物を燃焼系に供することを含んでなる、但しイミダゾリン化合物が、基油が該イミダゾリン化合物を含んでいない場合よりも長期間にわたって少なくともいくらかのスラッジを基油中に懸濁させ続けるのに十分な量で存在する、スラッジの懸濁を改善する方法。
【請求項5】
希釈剤、及び
請求項1のイミダゾリン化合物、
を含んでなる潤滑剤添加剤パッケージ。
【請求項6】
ベース燃料、及び
(i)ジカルボニル、(ii)ポリアミンの第1級アミン残基、及び(iii)ヒドロカルビルカルボニル、の反応生成物を含んでなるイミダゾリン化合物、
を含んでなる燃料組成物。
【請求項7】
請求項6の燃料組成物を内燃機関の燃料として使用することを含んでなる、但しイミダゾリン化合物が、同一のように運転し且つ燃料組成物がイミダゾリン化合物を含まないこと以外同一の燃料組成物を用いた燃料系における堆積物量と比較して、燃料系における堆積物量を減じるのに十分な量で存在する、内燃機関の燃料系における堆積物を減じる方法。
【請求項8】
請求項6の燃料組成物を燃焼系に供することを含んでなる、但しイミダゾリン化合物が、ベース燃料が該イミダゾリン化合物を含んでいない場合よりも長期間にわたって少なくともいくらかのススをベース燃料中に懸濁させ続けるのに十分な量で存在する、ススを分散させる方法。
【請求項9】
希釈剤、及び
請求項1のイミダゾリン化合物、
を含んでなる燃料添加剤パッケージ。
【請求項10】
(i)ジカルボニル、(ii)ポリアミンの第1級アミン残基、及び(iii)ヒドロカルビルカルボニル、を反応させることを含んでなる、イミダゾリン化合物の生成法。
【請求項11】
ジカルボニル化合物とモノヒドロカルビルポリアミンを反応させることを含んでなる、添加剤化合物の生成法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、添加剤化合物及びその製造法に関し、更に詳細には燃料及び潤滑剤組成物に使用できる添加剤化合物に関する。
【背景技術】
【0002】
内燃機関に対する分散剤添加剤としての化学品を開発するために、かなりの努力が払われてきた。潤滑油に対する油溶性分散剤は、堆積物(deposit)及びワニスの生成を抑制する目的でかつスラッジ及び他の固体物質、例えば酸化された基油を潤滑油中に懸濁させておく目的で開発されてきた。分散剤は、エンジンに使用される炭化水素燃料に添加したとき、気化器、絞り弁、ベンチュリー管、吸気部分及び吸気バルブで普通に起こる堆積物の生成を効果的に減じる。これらの堆積物量の低下は、エンジン効率を高めかつ炭化水素及び一酸化炭素の排出量を減少させる。
【0003】
オイル及び燃料添加剤として分散剤を使用することは進歩しているが、分散剤の、スラッジを懸濁させ及び/またはパーティクルを分散させる能力についてはたゆまぬ改善が必要である。かくして、改良された分散剤特性を示す新規な化合物が所望されている。
【発明の概略】
【0004】
本発明によれば、本発明の1つの観点は、(i)ジカルボニル、(ii)ポリアミンの第1級アミン残基、及び(iii)ヒドロカルビルカルボニル、の反応生成物を含んでなるイミダゾリン化合物に関する。
【0005】
本発明の他の観点は、ジカルボニル及びモノヒドロカルビルポリアミンの反応生成物を含んでなる、但しこのモノヒドロカルビルポリアミンがヒドロカルビルカルボニルとポリアミンの反応で生成される、イミダゾリン化合物に関する。
【0006】
本発明の他の観点は、基油及び(i)ジカルボニル、(ii)ポリアミンの第1級アミン残基、及び(iii)ヒドロカルビルカルボニル、の反応生成物を含んでなるイミダゾリン化合物、を含んでなる潤滑組成物に関する。
【0007】
本発明の他の観点は、本発明の潤滑組成物で表面を潤滑することを含んでなる、但しイミダゾリン化合物が、同一の運転条件に供し且つ組成物がイミダゾリン化合物を含んでいないこと以外同一の潤滑組成物で潤滑した表面における堆積物量と比較して、潤滑した表面の堆積物量を減じるのに十分な量で潤滑組成物中に存在する、潤滑する表面の堆積物を減じる方法に関する。
【0008】
本発明の潤滑組成物を燃焼系に供することを含んでなる、但しイミダゾリン化合物が、基油が該イミダゾリン化合物を含んでいない場合よりも長期間にわたって少なくともいくらかのスラッジを基油中に懸濁させ続けるのに十分な量で存在する、スラッジの懸濁を改善する方法に関する。
【0009】
本発明の他の観点は、希釈剤、及び本発明のイミダゾリン化合物、を含んでなる潤滑剤添加剤パッケージ組成物に関する。
【0010】
本発明の他の観点は、ベース燃料、及び(i)ジカルボニル、(ii)ポリアミンの第1級アミン残基、及び(iii)ヒドロカルビルカルボニル、の反応生成物を含んでなるイミダゾリン化合物、を含んでなる燃料組成物に関する。
【0011】
本発明の燃料組成物を内燃機関の燃料として使用することを含んでなる、但しイミダゾリン化合物が、同一のように運転し且つ燃料組成物がイミダゾリン化合物を含んでいないこと以外同一の燃料組成物を用いた燃料系における堆積物量と比較して、燃料系における堆積物量を減じるのに十分な量で存在する、内燃機関の燃料系における堆積物を減じる方法に関する。
【0012】
本発明の燃料組成物を燃焼系に供することを含んでなる、但しイミダゾリン化合物が、ベース燃料が該イミダゾリン化合物を含んでいない場合よりも長期間にわたって少なくともいくらかのスス(soot)をベース燃料中に懸濁させ続けるのに十分な量で存在する、ススを分散させる方法に関する。
【0013】
本発明の他の観点は、希釈剤、及び本発明のイミダゾリン化合物、を含んでなる燃料添加剤パッケージ組成物に関する。
【0014】
本発明の他の観点は、(i)ジカルボニル、及び(ii)ポリアミンの第1級アミン残基、及び(iii)ヒドロカルビルカルボニル、を反応させることを含んでなる、イミダゾリン化合物の生成法に関する。
【0015】
本発明の更なる他の観点は、ジカルボニル化合物及びモノヒドロカルビルカルボニルを反応させることを含んでなる、添加剤化合物の生成法に関する。
【0016】
本発明の更なる観点及び利点は、以下の記述で一部言及されるであろうし、また本開示の実施で認識することができる。なお、上述の一般的な記述と以下の詳細な記述は単なる例示且つ説明のためであり、それが本開示を特許請求の範囲のように限定するものでないことを理解すべきである。
【発明の開示】
【0017】
本発明は、新規なイミダゾリン化合物の製造法及びその使用法に関する。このイミダゾリン化合物は、(i)ジカルボニル、(ii)ポリアミンの第1級アミン残基、及び(iii)ヒドロカルビルカルボニル、の反応生成物を含んでなる。この本発明の化合物は極性の局在化した領域を持つように設計されている。これらの局在化した極性領域は1つまたはそれ以上の利点、例えばイオン的及び双極子相互作用によってスラッジを懸濁させ及び/またはススを分散させるという分散剤の改良された能力、及び/または燃焼機関の噴射部及び/またはバルブの堆積物を除去するという改良された能力を有する化合物に帰結すると想定できる。
【0018】
いくつかの観点において本発明の化合物は、ポリアミン中間体を製造し、ついでこれをヒドロカルビルカルボニルと反応させることによって製造される。この中間体はジカルボニルをポリアミンの第1級アミン残基と反応させることによって製造できる。本発明の化合物は、他の適当な製造法も使用することができる。これは以下に更に詳細に議論されよう。
【0019】
ジカルボニル化合物
本発明で使用されるジカルボニル反応化合物は、所望の中間体を生成させるのに適当ないずれかのジカルボニル化合物を含む。適当なジカルボニル化合物の非限定的例は、α,ω−ジカルボン酸及びそのエステルである。
【0020】
ある観点において、ジカルボニル化合物は式I
【化1】


[式中、nは約1−約16のような0−約20の範囲であり、そして
、R、R’、及びR”は独立に水素原子及びアルキル基から選択され、好適にはアルキル基は例えばメチル、エチル及びブチルのようなC−C10線状または分枝アルキル基を包含できる]
の化合物であってよい。
【0021】
本発明のいくつかの観点において、nは2または3でないように選択することが望ましい。これはnが2または3であるときには式Iの化合物の分子内環化が起こり、これがポリアミンとの反応時に5または6原子のイミド環構造、例えばコハク酸イミドを形成しうるからである。すなわちこれが所望の反応を妨害し且つイミダゾリンの生成を妨げる可能性のあるためである。かくしてそのような場合、ジカルボニル化合物はコハク酸、グルタール酸、或いは式Iのコハク酸またはグルタール酸誘導体でない。
【0022】
ジカルボニル化合物の非限定的例は、シュウ酸、マロン酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、ヘキサデカン二酸、及びイソフタル酸、並びにこれらのジカルボン酸のエステル、例えばメチル、エチル、またはブチルエステルから選択されるジカルボン酸である。本発明のある観点において、ジカルボニル化合物は、アルキル化ジエステルであってよい。例えば式IのR及びRはメチル基であってよく、R’及びR”はエチル基でってよく、またnは1であってよい。この場合にはアルキル化ジエステル、ジエチルマロン酸ジメチルが生成する。
ポリアミン化合物
【0023】
本発明のいくつかの観点において、本発明のポリアミン中間体を生成させるために使用されるポリアミン反応物は、少なくとも1つの第1級アミン残基を有する直鎖、分岐鎖、または環式ポリアルキレンアミンであってよい。いくつかの観点において、ポリアミンは少なくとも3つの窒素原子を有することができる。
【0024】
例えばポリアミンは式II
【化2】


[式中、Rは水素原子または炭素数約1−約6の低分子量アルキル基であり、qは約
1−約3の範囲の整数であり、そしてmは約2−約10、例えば約3−約8の範囲の整
数であってよい]
のポリアルキレンアミンであってよい。
【0025】
適当なポリアミンの非限定的例は、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、ジエチレントリアミン(DATA)、トリエチレンテトラミン(TETA)、テトラエチレンペンタミン(TEPA)、ペンタエチレンヘキサミン(PEHA)、ヘキサエチレンヘプタミン(HEHA)、ジプロピレントリアミン、及びトリプロピレンテトラミンを含む。またポリアミンは直鎖、分岐鎖、または環式化合物、或いはこれらの混合物である。ある観点において、ポリアミンはポリエチレンアミン、例えばDETA、TETA、TEPA、PEHA、及びHEHAを含む。ある観点において、ポリアミンは分子量が約100から約600までの範囲にある上述のポリエチレンアミンのいずれか1つのコポリマーであってよい。
【0026】
いくつかの観点において、ポリアミンは2種またはそれ以上のポリアミン化合物の混合物、例えばTEPA、PEHA、HEHA、及びより高分子量のポリエチレンアミン生成物から選択される2種またはそれ以上の化合物の混合物を含むことができる。いくつかの観点において、混合物は重ポリアミンを含んでなってもよい。重ポリアミンは少量の低アミンオリゴマー、例えばTEPA及びPEHAを含んでなるが、本質的には7つまたはそれ以上の窒素原子、分子あたり2つまたはそれ以上の第1級アミン、及び通常のアミン混合物よりも過度に分岐しているオリゴマーを含んでなる、ポリアルキレンアミンの混合物である。
【0027】
ジカルボニル及びポリアミン反応物は、所望のイミダゾリン中間体化合物をもたらす適当な反応条件において組み合わせることができる。ある観点においては、ジカルボニル及びポリアミンを組み合わせ、アルコール及び/または水を脱離してイミダゾリン生成物が生成するまで、窒素下にまたは他の比較的不活性な雰囲気、例えば真空下に、約150−約250℃の範囲の反応温度まで加熱することができる。反応時間は例えば約2時間から約6時間であってよい。この時点でイミダゾリン生成物を単離して、本発明のポリアミン中間体を生成させる。
【0028】
反応はニートでまたは溶媒を用いて行うことができる。随時、反応中または後に水または溶媒を除去して、所望のポリアミン中間体を得る。
【0029】
本発明のある観点において、ジカルボニルとポリアミンの比は、中間体中に少なくとも2つの未反応の第1級アミンが残っているようないずれかの比であってよい。例えばジカルボニル化合物と第1級アミン化合物のモル比は約1:1.1−約1:2の範囲よい。
【0030】
得られる中間体化合物は、1つまたはそれ以上のイミダゾリンーアミド基及び/または1つまたはそれ以上のビスイミダゾリン基に結合した1つまたはそれ以上のポリアミン基を含んでなる。たとえば中間体化合物は式IIIaのポリアミンイミダゾリン−アミド化合物または式IIIbのポリアミンビスイミダゾリン、或いはこれらの混合物であってよい。
【0031】
【化3】


上式中xは約1−約11の範囲であり、n、R’及びR”は式Iで定義したとおりであり、そしてmは式IIで定義したとおりである。
ヒドロカルビルカルボニル化合物
【0032】
本発明のヒドロカルビルカルボニル反応物は、ヒドロカルビル基とカルボニル残基を有し且つポリアミン中間体化合物と結合して本発明の化合物を生成しうるいずれか適当な化合物であってよい。適当なヒドロカルビルカルボニル化合物の非限定的例は、ヒドロカルビル置換無水コハク酸、ヒドロカルビル置換コハク酸、ヒドロカルビル置換コハク酸のエステルを含むが、これに限定されるものではない。特別な例は、ドデセニル無水コハク酸、C16−18アルケニル無水コハク酸、及びポリイソブテニル無水コハク酸(PIBSA)のような化合物を含む。いくつかの具体例において、PIBSAはポリイソブチレン部分が約200−約6000ドルトンの範囲の分子量を有し、またビニリデン含量が約4%−約100%の範囲である。いくつかの具体例において、ヒドロカルビルカルボニル化合物におけるカルボニル基の数とヒドロカルビル残基の数の比は約1:1−約6:1の範囲であってよい。
【0033】
本明細書で使用するごとき「ヒドロカルビル基」または「ヒドロカルビル」とは、同業者のよく知る普通の意味で使用される。特にそれは炭素原子が分子の残りに直接結合している及び主に炭化水素性を有する基に関するものである。ヒドロカルビル基の例は、次のものを含む:
(1)炭化水素置換基、すなわち脂肪族(例えばアルキルまたはアルケニル)、脂環族(例えばシクロアルキル、シクロアルケニル)置換基、及び芳香族、脂肪族、及び脂環族の置換した芳香族置換基、並びに環が分子の他の部分を通して完成している環式置換基(例えば2つの置換基が一緒になって脂環族基を形成しているもの);
(2)置換炭化水素置換基、すなわち本明細書の記述と関連して主に炭化水素置換基を変えない非炭化水素基(例えばハロ、(特にクロロ及びフルオロ)、ヒドロキシ、アルコキシ、メルカプト、アルキルメルカプト、ニトロ、ニトロソ、及びスルホキシ)を含む置換基;
(3)ヘテロ置換基、すなわち主に炭化水素特性を有しつつ、さもなければ炭素原子からなる環または鎖に炭素以外のものを含む置換基。ヘテロ原子は、硫黄、酸素、窒素を含
み、そしてピリジル、フリル、チエニル、及びイミダゾリルのような置換基を包含する。一般に2つに過ぎないまたは更なる例としてたった1つの非炭化水素置換基が、ヒドロカルビル基の炭素原子数10毎に存在するであろう。いくつかの具体例において、このヒドロカルビル基には非炭化水素置換基が存在しないであろう。
【0034】
いくつかの具体例において、ヒドロカルビルカルボニル化合物は、下式IVのポリアルキレン無水コハク酸反応物であってよい:
【化4】


但し、式中R14はヒドロカルビル基、例えば数平均分子量が約350−約10000ドルトンのポリオレフィン基である。例えばR14の数平均分子量はGPCで測定して約1000−約5000ドルトンの範囲であってよい。特別に記述しない限り、本明細書における分子量は数平均分子量である。
【0035】
いくつかの観点において、R14は直鎖または分岐鎖アルケニル単位から選択される1つまたはそれ以上のポリマー単位を含んでなるポリオレフィン基であってよい。いくつかの観点において、アルケニル単位は炭素数約2‐約10を有することができる。例えばポリオレフィン基は、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンテン基、ヘキセン基、オクテン基、及びデセン基から選択される1つまたはそれ以上の直鎖または分岐鎖ポリマー単位を含んでなってよい。いくつかの関点において、R14は例えばホモポリマー、コポリマーまたはターポリマーの形のポリオレフィン基であってよい。例えばポリオレフィン基はポリイソブチレンのホモポリマーである。R14ポリオレフィン基を生成させるために使用されるポリオレフィン化合物は、アルケンの通常の接触オリゴマー化によるような適当な方法で生成できる。
【0036】
いくつかの観点において、末端ビニリデン基を持つポリマー分子を比較的高割合で有する高反応性ポリイソブテンは、ヒドロカルビル置換基の生成に使用することができる。ある例において、そのような高反応性ポリイソブテンにおける全末端オレフィン性二重結合の少なくとも4%はメチルビニリデン異性体であってよい。他の例において、全末端オレフィン性二重結合の50%またはそれ以上、例えば少なくとも70%がメチルビニリデン異性体であってよい。よく知られる高反応性ポリイソブテンは、例えば全体が本明細書に参考文献として引用される米国特許第4,152,499号に開示されている。
【0037】
ヒドロカルビルカルボニル化合物は適当な方法で作ることができる。ヒドロカルビルカルボニル化合物の生成法は技術的に十分公知である。このヒドロカルビルカルボニルを生成させる公知の方法の1つの例は、ポリオレフィンと無水マレイン酸を混合することを含んでなる。ポリオレフィン及び無水マレイン酸反応物を、随時塩素または過酸化物のような触媒を用いて、例えば約150−約250℃の温度まで加熱する。
【0038】
ヒドロカルビルカルボニル化合物は、本発明の所望のイミダゾリン化合物を与える適当な反応条件下にポリアミン中間体と組み合わせることができる。例えばヒドロカルビルカルボニル化合物とポリアミン中間体との混合物を窒素下または他の比較的不活性な雰囲気、例えば真空下に約100−約200℃、例えば約140−約180℃の範囲の温度に加
熱するとよい。この反応混合物は、所望のコハク酸イミド生成物が生成するまで及び随時水が完全に除去されるまで該反応温度に加熱することができる。適当な反応時間は、例えば約2−約4時間の範囲である。反応はニートで、或いは溶媒及び/希釈剤、例えばプロセス油を用いて行うことができる。
【0039】
他の具体例において、ジカルボニル、ポリアミン、及びヒドロカルビルカルボニル化合物の反応は、上述以外の異なった順序で行ってもよい。例えばジカルボニルとポリアミン化合物の反応で上述したポリアミン中間体を生成させる代わりに、上述したヒドロカルビルカルボニル化合物を上述したポリアミン化合物と反応させてモノヒドロカルビルポリアミン中間体を生成せしめてもよい。次いでこのモノヒドロカルビルポリアミン中間体を上述したジカルボニル化合物と反応させて本発明の所望の化合物を生成させることもできる。
【0040】
本発明のある観点において、用いるモノヒドロカルビルアミン化合物は約3−約10の窒素数を有することができ、アミン部分は少なくとも1つの第1級アミン残基を持つことができる。そのようなモノヒドロカルビルポリアミン中間体化合物の例は、下式V
【化5】


[式中、R、R14、q、及びmは式II及びIVで定義したとおりである]
のものである。そのようなモノヒドロカルビルポリアミンの非限定的例は、以下のすべてが1つのR14ヒドロカルビル基で置換されているプロピレンジアミンサクシンイミド、ブチレンジアミンサクシンイミド、ジエチレントリアミン(DATA)サクシンイミド、トリエチレンテトラミン(TETA)サクシンイミド、テトラエチレンペンタミン(TEPA)サクシンイミド、ペンタエチレンヘキサミン(PEHA)サクシンイミド、ヘキサエチレンヘプタミン(HEHA)サクシンイミド、ジプロピレントリアミンサクシンイミド、及びトリプロピレンテトラミンサクシンイミドを含む。
【0041】
本発明のモノヒドロカルビルアミン化合物は、所望のモノヒドロカルビルポリアミン化合物を生成するであろう条件下にヒドロカルビルカルボニルとポリアミン化合物を反応させることによって生成しうる。例えばヒドロカルビルカルボニル化合物とポリアミンの1:1モル当量を混合し、例えば約120−約250℃の範囲の温度に加熱することができる。
【0042】
他の具体例において、使用されるモノヒドロカルビルポリアミン化合物は、いずれか適当な起源から得られる適当なポリアミンであってよい。例えば脂肪族アミン化合物、例えばアクゾ・ノベル(Akzo Nobel)から入手できるテトラミーン(TETRAMEEN)OV或いはデグッサ(Degussa)から入手できるアドゲン(ADOGEN)670及びアドゲン770は、本発明のモノヒドロカルビルポリアミン化合物として使用できる。脂肪族アミン化合物の他の例は、脂肪酸アミド、例えば式
16C(O)−NH(CH−[NH(CH−NH
[式中、R16は直鎖または分岐鎖、飽和または不飽和C−C30基であり、r=2
または3、及びt=0−10]
のものである。そのような脂肪酸アミドは技術的に公知の適当な方法により、例えば脂肪
酸をポリアミン化合物と反応させることにより生成できる。
【0043】
モノヒドロカルビルポリアミン化合物は、上述したジカルボニル化合物、例えば式Iのジカルボニル化合物と反応させて本発明の所望の化合物にすることができる。この反応は、モノヒドロカルビルポリアミン化合物とジカルボニル化合物の適当量を適当な条件下に混合することによって行うことができる。例えばジカルボニル化合物とモノヒドロカルビルポリアミン化合物のモル比は、約1:2−約4:2、例えば1:2−約3:4の範囲であってよい。反応はニートで、またはプロセス油中で、約80−約200℃の範囲の温度で行いうる。用いる特定の反応温度は、反応生成物の分布に影響しうる。例えばジアミン及び直鎖アミド配列或いはポリアミドは約80−約150℃の範囲の低温で生成し、一方環式生成物、例えばイミダゾリンは例えば約160−約200℃のような高温で生成しうる。かくして本発明のイミダゾリン化合物を生成させるためには、より高い反応温度を使用するとよい。しかしながら、ジアミド基を含んでなる化合物を望むならば、この方法を用いて、添加剤化合物をより低温で生成させることが望ましい。従って、この方法で作られる化合物は、1つまたはそれ以上のポリアミン基の中央ポリアミン鎖がジアミド基、イミダゾリン−アミド基およびビスイミダゾリン基から選択される1つまたはそれ以上の基と一緒に結合しており、そしてヒドロカルビルカルボニル基がこのポリアミン鎖の少なくとも1端に結合している。このイミダゾリンは以下で更に詳細に記述しよう。ジアミドは生成物化合物の議論においても示される式Xの化合物、但しYが例えばXIa
【化6】


[式中、R’、R”、及びnは式Iで定義したとおりである]
である化合物を含むことができる。
【0044】
本発明の例示的観点において、モノヒドロカルビルポリアミン化合物は、窒素下または他の反応不活性な雰囲気、例えば真空下に約160−約250℃の範囲の温度に加熱できる。次いでジカルボニル化合物を添加する。この反応混合物を、所望の反応生成物が生成し、随時水及び/またはアルコールが混合物から脱離されるまで、選択した反応温度で攪拌、加熱するとよい。例えば適当な反応時間は約1−約5時間の範囲である。反応はニートで、または溶媒及び/または希釈剤、例えばプロセス油を用いて行うことができる。反応が完結した後、混合物をプロセス油で希釈し、ろ過して、所望の分散剤が得られる。
生成物化合物
【0045】
いくつかの観点において、本発明の化合物は、1つまたはそれ以上のジアミド基、イミダゾリン−アミド基およびビスイミダゾリン基と一緒に結合した1つまたはそれ以上のポリアミン基の中央ポリアミン鎖を含んでなり、そしてヒドロカルビルカルボニル基がこのポリアミン鎖の1端または両端に結合している。本発明の観点において、反応生成物化合物は少なくとも1つの滴定できる窒素を有することができる。ポリアミンサクシンイミド化合物の非限定的例は、式X
【化7】


[式中、zは0−約10の範囲であり、xは約1−約10であり、R14は式IVに関
して定義したとおりであり、そしてYは式XIb及びXIcの1つまたはそれ以上の残
基から選択される]
の化合物を含む。
【0046】
【化8】


但し上式において、R’及びR”は式Iに関して定義したとおりである。式Xの化合物は単なる例示であり、他の化合物も生成しうる。例えば式X、XIa、XIb、及びXIcのエチレンアミン単位
【化9】


は、それぞれより一般的な式
【化10】


[式中、q及びRは式IIに関して定義したとおりである]
に入る他のアミン単位で置き換えることができる。他の具体例では、本発明のイミダゾール化合物は式XIb及びXIcのイミダゾール残基の他に、他のY残基、例えば上述した式XIaのジアミド残基も含みうる。
【0047】
上述したように、本発明の化合物は、極性が局在化した領域を持つように設計されている。これらの局在化した極性領域は、1つまたはそれ以上の利点、例えば分散剤が、イオン的及び双極子相互作用によってスラッジを懸濁させる及び/またはススを分散させるという改良された能力、及び/または内燃機関の噴射器及び/またはバルブ堆積物を除去するという改良された能力を有する化合物を与えると推定される。本発明のいくつかの観点において、イミダゾリン−アミド化合物は、例えばこの化合物を潤滑油と組み合わせたとき、下式XIIで例示されるように、非極性媒体中で独特な水素結合ネットワークを呈することができる。但し、式XIIの鎖線は可能な水素結合を示す。
【0048】
【化11】


上式中、R14はヒドロカルビル基、例えば約350−約10000ドルトンの数平均分子量を有するポリオレフィンである。
【0049】
本発明の化合物を潤滑剤組成物における分散剤として使用する場合、それらは適当量で存在しうる。ある例では、該化合物は全組成物の約0.1−約20重量%、例えば約0.5−約15重量%、及び他の例では約1−約7重量%量で存在させることができる。
【0050】
本明細書で開示される潤滑組成物は、基油を含んでなる。開示される組成物の用途に適当な基油は、例えば合成油または鉱物油、及びこれらの混合物から選択できる。
【0051】
基油は多量に存在しうる。ここに“多量”とは、潤滑剤組成物の50%に等しいまたはそれ以上、例えば約80−約98重量%を意味すると理解すべきである。基油は典型的には例えば100℃において約2−約15cSt、別の例として約2−約10cStの粘度を有する。
【0052】
基油として適当な鉱油の非限定的例は、動物油及び植物油(例えばひまし油、ラード油)並びに他の鉱物潤滑油、例えば液体石油オイル及び溶媒処理したまたは酸処理したパラフィン、ナフテンまたはパラフィン‐ナフテン系の鉱物潤滑油を含む。石炭またはシェールに由来するオイルも適当である。更にガス‐ツー‐リキッド(gas−to−liquid)法に由来するオイルも適当である。
【0053】
合成油の非限定的例は、炭化水素油、例えば重合及び共重合オレフィン(例えば、ポリブチレン、ポリプロピレン、プロピレン‐イソブチレンコポリマーなど);ポリα‐オレフィン,例えばポリ(1−ヘキセン)、ポリ(1−オクテン)、ポリ(1−デセン)、及びこれらの混合物;アルキルベンゼン(例えば、ドデシルベンゼン、テトラデシルベンゼン、ジノニルベンゼン、ジ−(2−エチルヘキシル)ベンゼンなど);ポリフェニル(例えばビフェニル、ターフェニル、アルキル化ポリフェニルなど);アルキル化ジフェニルエーテル及びアルキル化ジフェニルスルフィド及びその誘導体、類似体及び同族体などを含む。
【0054】
末端ヒドロキシル基がエステル化、エーテル化などで改変されているアルキレンオキシドポリマー及びコポリマー並びにこれらの誘導体は、使用できる公知の合成油の他の種類である。そのようなオイルは、エチレンオキシドまたはプロピレンオキシドの重合で作られるオイル、これらのポリオキシアルキレンポリマーのアルキル及びアリールエーテル(例えば、平均分子量約1000のメチルポリイソプロピレングリコールエーテル、分子量約500−1000のポリエチレングリコールのジフェニルエーテル、分子量約1000
−1500のポリプロピレングリコールのジエチルエーテル、など)またはそのモノ及びポリカルボン酸エステル、例えば酢酸エステル、混合C3−8脂肪酸エステル、或いはテトラエチレングリコールのC13オキソ酸ジエステルで例示される。
【0055】
使用できる他の種類の合成油は、ジカルボン酸(例えばフタル酸、コハク酸、アルキルコハク酸、アルケニルコハク酸、マレイン酸、アゼライン酸、スベリン酸、セバシン酸、フマル酸、アジピン酸、リノレン酸ダイマー、マロン酸、アルキルマロン酸、アルケニルマロン酸など)と種々のアルコール(例えばブチルアルコール、ヘキシルアルコール、ドデシルアルコール、2−エチルへキシルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコールモノエーテル、プロピレングリコールなど)とのエステルを含む。これらのエステルの特別な例は、アジピン酸ジブチル、セバシン酸ジ(2−エチルヘキシル)、フマル酸ジ‐n−ヘキシル、セバシン酸ジオクチル、アゼライン酸ジイソオクチル、アゼライン酸ジイソデシル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジデシル、セバシン酸ジエイコシル、リノレン酸ダイマーの2−エチルヘキシルジエステル、1モルのセバシン酸と2モルのテトラエチレングリコール及び2モルの2−エチルヘキサン酸などとの反応で得られる複合エステルを含む。
【0056】
合成油として有用なエステルは、C5−12モノカルボン酸とポリオール及びポリオールエーテル、例えばネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトールなどから作られるものも含む。
【0057】
ここに本明細書に記述するような組成物を製造するために使用できる基油は、米国石油協会(API)基油互換性ガイドラインで特定されるようなグループI‐Vの基油のいずれかから選択できる。そのような基油のグループは以下の通りである。
【0058】
グループIは、90%より少ない飽和物及び/または0.03%より多い硫黄を含み、80に等しいかそれよりも大きく、120よりも小さい粘度指数を有する。グループIIは、90%に等しいかそれより多い飽和物及び/または0.03%に等しいまたはそれより少ない硫黄を含み、80に等しいかそれよりも大きく、120よりも小さい粘度指数を有する。グループIIIは、90%に等しいかそれより多い飽和物及び/または0.03%に等しいまたはそれより少ない硫黄を含み、120に等しいかそれよりも大きい粘度指数を有する。グループIVはポリα―オレフィン(PAO)であり、グループVはグループI、II、IIIまたはIVに含まれない他のすべてのベース原料(stock)を含む。
【0059】
上記グループを定義するのに使用される試験法は、飽和物に関してASTM D2007、粘度指数に関してASTM D2270、及び硫黄に関してASTM D2622、4294、4927及び3120である。
【0060】
グループIVのベース原料、すなわちポリα‐オレフィン(PAO)は、α‐オレフィンの水素化オリゴマーを含む。このオリゴマー化の最も重要な方法は、ラジカル法、チーグラー触媒法、及びカチオン性フリーデル‐クラフツ触媒法である。
【0061】
ポリα‐オレフィンは、典型的には100℃で2−100cSt、例えば4−8cStの範囲の粘度を有する。それらは例えば炭素数約2−約30の分岐鎖または直鎖α‐オレフィンのオリゴマーであってよく、その非限定的例は、ポリプロペン、ポリイソブテン、ポリ−1−ブテン、ポリ−1−ヘキセン、ポリ−1−オクテン、及びポリ−1−デセンを含む。ホモポリマー、コポリマー及びこれらの混合物が包含される。
【0062】
上述したベース原料のバランスに関して、グループIベース原料は、ベース原料Iに対して特定した範囲に入る特性を有するならば、1種またはそれ以上の他のグループが混合されていてもよいグループIベース原料を含む。
【0063】
例示されるベース原料は、グループIベース原料及びグループIIベース原料とグループIベース原料の混合物を含む。
【0064】
本明細書で使用するのに適当なベース原料は、限定するわけではないが蒸留、溶媒精製、水素化法、オリゴマー化、エステル化、及び再精製を含む種々の異なる方法で作ることができる。
【0065】
基油はフィッシャー−トロプシュ合成の炭化水素に由来するオイルであってよい。フィッシャー−トロプシュ合成の炭化水素は、フィッシャー−トロプシュ触媒を用いてH及びCOを含む合成ガスから製造できる。そのような炭化水素は、典型的には基油として有用ならしめるために更なる工程を必要とする。例えば該炭化水素を、米国特許第6,103,099号及び第6,180,575号に開示された方法で水素化異性化する、米国特許第4,943,672号または第6,096,940号に開示された方法で水素化分解及び水素化異性化する、米国特許第5,882,505号に開示された方法で脱ロウする、或いは米国特許第6,013,171号、第6,080,301号、または第6,165,949号に開示された方法で水素化異性化及び脱ロウすることができる。ここにこれらの特許の開示はその全体が本明細書に参考文献として引用される。
【0066】
未精製の、精製した、及び再精製したオイルは、上述した種類の鉱油または合成油(並びにこれらの2種またはそれ以上の混合物)にかかわらず、基油に使用することができる。未精製のオイルは、更なる精製処理なしに鉱物または合成起源から直接得られたものである。例えばレトルト処理で直接得られたシェールオイル、一次蒸留から直接得られた石油オイル、またはエステル化から直接得られ、更なる処理をしてないエステル油は未精製のオイルであろう。精製油は、未精製油を1回またはそれ以上の精製工程に供して1つのまたはそれ以上の性質を改善する以外未精製油と同じである。多くのそのような精製技術、例えば溶媒抽出、2次蒸留、酸または塩基抽出、ろ過、パーコレーションなどは同業者にとって公知である。再精製油は精製油を得るために用いたものと同様の方法を、すでに使用した精製油に適用して得られるものである。そのような再精製油も、再生または再処理オイルとして公知であり、しばしば使用済み添加剤、汚染物、及びオイルの分解性生物の除去に適した技術で付加的に処理される。
【0067】
本発明の潤滑剤組成物は、いずれかのエンジンまたは他の燃焼系またはそれから恩恵を受ける機械的装置で使用できる。例えば本潤滑剤組成物は、内燃機関のクランクケースに使用するのに適している。
【0068】
いくつかの具体例において、本発明の化合物は、潤滑剤添加物パッケージ組成物の形で潤滑剤組成物に添加できる。潤滑剤添加剤パッケージは、希釈剤、例えば鉱油、合成炭化水素油、及びこれらの混合物に溶解させた濃厚物を含む。基油と混合したとき、これらの濃厚物添加剤組成物は基油中に有効な濃度の添加剤を提供することができる。潤滑剤添加剤パッケージにおける本発明の化合物の量は、濃厚物添加剤組成物の約5−約75重量%、例えば約5重量%−約50重量%で変化させることができる。
【0069】
本発明の潤滑剤添加剤パッケージ組成物及び最終の潤滑剤は他の付加的添加剤を含んでいてもよい。そのような添加剤の例は、本発明の分散剤以外の付加的分散剤、清浄剤、磨耗防止剤、補充酸化防止剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤、防食剤、防錆剤、消泡剤、及び摩擦調整剤を含む。そのような添加剤は技術的によく知られており、そして有効量の
付加的添加剤を潤滑剤組成物に選択することは同業者にとって普通のことである。これらの付加的添加剤の非限定的な代表的添加量を、下表の範囲1及び範囲2に示す。
【0070】
【表1】


【0071】
ある観点において、本発明は、本発明のイミダゾリン化合物を含む潤滑油を、潤滑する表面に対する潤滑油として用いることを含んでなる、該表面への堆積物を減じる方法に関する。このイミダゾリン化合物は、オイルがこのイミダゾリン化合物を含まないこと以外同一の潤滑油を使用し且つ同一の運転条件に供したときに生成する堆積物の量と比べて、表面上の堆積物の量を減じるのに十分な量で存在することができる。本発明の組成物を用いて減じうる堆積物の代表例は、ピストン堆積物、リング・ランド(ring land)堆積物、クラウン・ランド堆積物及びトップ・ランド堆積物を含む。
【0072】
他の観点において、本発明はスラッジの潤滑油への懸濁を改善する方法に関する。この方法は、イミダゾリン化合物が、このイミダゾリン化合物を含まないオイルよりも長期間にわたって少なくともいくらかのスラッジをオイル中に懸濁させ続けるのに十分な量で存在する、本発明の潤滑油を、燃焼系に提供することを含んでなる。
【0073】
本発明の化合物は燃料における分散剤としても有用である。かくして、本発明の他の観点は、多量の燃料と所望の分散性を提供するのに十分な少量の本発明の化合物とを含んでなる燃料組成物である。ここに「少量」とは、潤滑剤組成物の50重量%以下を意味するものと理解すべきである。燃料中の添加剤の濃度は、使用する燃料の種類、他の分散剤または他の添加剤の有無などを含めて種々の因子に依存する。濃度の非限定的例は約10−約10000ppm、または約30−約5000ppmの範囲であってよい。
【0074】
本発明の燃料組成物を処方するのに使用するベース燃料は、スパーク点火または圧縮点火内燃機関の運転に使用するのに適したベース燃料、例えばジーゼル燃料、ジェット燃料、ケロセン、有鉛または無鉛自動車及び航空ガソリン、及びいわゆるガソリン沸点範囲の炭化水素及び燃料に可溶な酸化物、例えばアルコール、エーテル、及び他の適当な含酸素有機化合物の両方を含むことができる処方化ガソリンを含む。本発明で使用するのに適当な酸化物の例は、メタノール、エタノール、イソプロパノール、t‐ブタノール、混合C−Cアルコール、メチルt−ブチルエーテル、t−アミルメチルエーテル、エチルt−ブチルエーテル及び混合エーテルを含む。酸化物は、使用する場合、例えば25容量%以下の量でベース燃料中に存在しうる。いくつかの具体例において、酸化物は、全燃料中の含酸素量を約0.5−約5容量%の範囲にする量で存在することができる。
【0075】
本発明の燃料組成物を処方するのに使用するベース燃料は、例えばASTM D2622−98で特定される試験法で決定して、約0.2重量%まで、例えば約0.05重量%
までの硫黄含量を有する圧縮点火燃料を含むことができる。いくつかの具体例において、本発明で使用するのに適当な圧縮点火燃料は、低硫黄含量のジーゼル燃料である。
【0076】
本発明の更に他の観点において、本発明の化合物は、燃料添加剤濃厚物における分散剤として有用である。この燃料濃厚物は、希釈剤としての不活性な安定有機溶媒及び約5−約50重量%の本発明のイミダゾリン化合物を含んでなってよい。適当な希釈剤の非限定的例はベンゼン、トルエン、キシレン、またはそれより高沸点の芳香族を含む。
【0077】
ある観点において、本発明は内燃機関に対する燃料として上述した燃料組成物を用いることを含んでなる、内燃機関の燃料系における堆積物を減じる方法に関する。本発明の化合物は、燃料系における堆積物を減じるのに十分な量で燃料に存在することができる。堆積物は、燃料組成物がイミダゾリン化合物を含まない同一の組成物を用い及び同一の方法で運転した同一の燃料系で起こる堆積物の量と比べて減じることができる。
【0078】
ある観点において、本発明はエンジンの吸気バルブ堆積物を清浄する方法に関する。この方法は、イミダゾリン化合物が、燃料がこのイミダゾリン化合物を含まない場合よりも長期間にわたって吸気バルブ堆積物をよりきれいにし続けるのに十分な量で燃料中に存在する、本発明の燃料組成物を燃焼系に提供することを含んでなる。
【0079】
以下の実施例は本発明を特に例示する。これらの実施例及び例示はいずれにしても本発明の範囲を限定するものとみなすべきではない。
【実施例1】
【0080】
上部からの攪拌機を備えた3Lの樹脂釜に、アルケニル無水コハク酸(酸価=0.552)1087gを仕込んだ。このPIBSAを180℃まで加熱し、窒素雰囲気下に攪拌した。次いでTEPA113.4gを滴下ロートで添加した。この反応混合物を減圧下に3時間180℃に加熱し、プロセス油777.1gを添加した。次いで反応混合物を180℃に加熱し、続いてマロン酸ジエチル48.1gを添加した。この反応混合物を減圧下に3時間180℃に加熱した。次いで反応混合物をろ過して、所望の反応生成物1863gを得た。
【実施例2】
【0081】
上部からの攪拌機を備えた3Lの樹脂釜に、アルケニル無水コハク酸(酸価=0.552)1087gを仕込んだ。このPIBSAを180℃まで加熱し、窒素雰囲気下に攪拌した。次いでTEPA113.4gを滴下ロートで添加した。この反応混合物を減圧下に3時間180℃に加熱し、プロセス油781.6gを添加した。次いで反応混合物を180℃に加熱し、続いてマロン酸ジエチル52.3gを添加した。この反応混合物を減圧下に3時間180℃に加熱した。次いで反応混合物をろ過して、所望の反応生成物1853gを得た。
【実施例3】
【0082】
上部からの攪拌機を備えた3Lの樹脂釜に、アルケニル無水コハク酸(酸価=0.552)1087gを仕込んだ。このPIBSAを180℃まで加熱し、窒素雰囲気下に攪拌した。次いでTEPA113.4gを滴下ロートで添加した。この反応混合物を減圧下に3時間180℃に加熱し、プロセス油807.7gを添加した。次いで反応混合物を180℃に加熱し、続いてマロン酸ジエチル78.4gを添加した。この反応混合物を減圧下に3時間180℃に加熱した。次いで反応混合物をろ過して、所望の反応生成物1748gを得た。
【実施例4】
【0083】
上部からの攪拌機を備えた3Lの樹脂釜に、アルケニル無水コハク酸(酸価=0.552)1087gを仕込んだ。このPIBSAを180℃まで加熱し、窒素雰囲気下に攪拌した。次いでTEPA113.4gを滴下ロートで添加した。この反応混合物を減圧下に3時間180℃に加熱し、プロセス油801.4gを添加した。次いで反応混合物を180℃に加熱し、続いてマロン酸ジエチル72.1gを添加した。この反応混合物を減圧下に3時間180℃に加熱した。次いで反応混合物をろ過して、所望の反応生成物1027gを得た。
【実施例5】
【0084】
上部からの攪拌機を備えた3Lの樹脂釜に、アルケニル無水コハク酸(酸価=0.552)1087gを仕込んだ。このPIBSAを180℃まで加熱し、窒素雰囲気下に攪拌した。次いでTEPA113.4gを滴下ロートで添加した。この反応混合物を減圧下に3時間180℃に加熱し、プロセス油787.6gを添加した。次いで反応混合物を180℃に加熱し、続いてマロン酸ジエチル58.3gを添加した。この反応混合物を減圧下に3時間180℃に加熱した。次いで反応混合物をろ過して、所望の反応生成物1840gを得た。
【0085】
実施例1−3の分散剤添加剤それぞれを、含金属スルホネート、ジチオリン酸亜鉛磨耗防止剤、含硫黄酸化防止剤、ジアリールアミン及びフェノール酸化防止剤、オレート及びモリブデン摩擦調整剤、流動点降下剤、粘度指数向上剤(HiTEC5751)及び潤滑基油を含む他の成分を用いた乗用車モーターオイル処方物にブレンドした。これらの他の成分は、完全に処方されたマルチグレードの乗用車モーターオイルにおいて典型的に見られる濃度であった。
【0086】
100℃における動粘度(KV100)(mm/s)及び30℃におけるコールド・クランキング模擬粘度(CCS−30)(センチホイズ)を決定し、下表2に示す。
【0087】
【表2】


【0088】
下表3において、上述したような実施例1,2,3及び5の分散剤を含む潤滑剤及び市販の分散剤を含む対照潤滑剤のスラッジ含有性を、シーケンス(Sequence)VGエンジン試験で、平均エンジンスラッジ(AES)を決定することにより比較した。使用した潤滑剤は完全に処方された潤滑剤であった。各試料において、潤滑剤の成分は分散剤を除いて正確に同一であった。
【0089】
シーケンスVGエンジンスラッジ及びワニス堆積物は、スラッジ及びワニス堆積物の生成を最小にする潤滑剤の能力を評価する燃焼エンジン・ダイナモメーター試験である。この試験法は、全運転期間が216時間で、4時間ごと54サイクルからなるサイクル試験であった。試験エンジンは、フォードの4.6L、スパーク点火、4ストローク、V8気筒エンジンであった。このエンジンの特徴は、二重オーバーヘッドカムシャフト、クロスフローの迅速燃焼シリンダーヘッドデザイン、気筒当り2バルブ、及び電子制御孔燃料注入を含んだ。各試験の前には、各試験に対して新しいエンジン状態にするために、90分の試験運転を行った。試験の完了時に、エンジンを解体し、スラッジを評価した。各試料に対して平均のエンジンスラッジを計算した。
【0090】
この試験結果を表3に示す。性能測定値に対する合格限界も表に示してある。
【0091】
【表3】


【0092】
表3に示すように、実施例1,2,3及び5の分散剤を含む潤滑剤は、それぞれ性能測定値に合格するばかりでなく、対照例Aよりも高いAES試験評価を得た。この試験結果は本発明の分散剤の改良された性能を示す。
【0093】
ここに上記開示で引用したそれぞれの特許または出版物の開示は、本明細書で完全に説明したとして、参考文献として引用される。
【0094】
本明細書及び特許請求の範囲の目的に対して、断らない限り、本明細書及び特許請求の範囲で使用するすべての数的表現の量、パーセントまたは割合、及び他の数値は、すべての場合に“約”という字句で改変されているものとして理解すべきである。従って断らなくても、本明細書及び特許請求の範囲で記述される数的パラメータは、本発明によって得ようとする所望の性質に依存して変化しうる概数である。真に少なくとも、及び特許請求の範囲に等価物の考えを当てはめることを制限する試みとしてではなく、各数的パラメータは少なくとも、多くの報告した有意な数字を考慮して、また通常の数を丸める技法を適用して解釈すべきである。
【0095】
本明細書及び特許請求の範囲で使用する“ある”及び“その”で表現する対象またはそのような表記のない対象は、明記していない及び一義的に限定していない複数の対象を含むものである。即ち、例えばあるまたは無表記の「酸」は、2つまたはそれ以上の異なる酸を包含する。本明細書で使用するごとき“含む”または“包含する”或いはその過去形は限定を意味するものでなく、列挙した事項はその事項に代替できるまたはその事項に付加できる他の同様の事項を排除するものではない。
【0096】
以上特別な具体例を記述してきたけれど、現在不測のまたは予期できない代替対象、変更、変化、改変、及び実質的な等価物は、本申請者または他の同業者が想起できる。従って、特許請求の範囲はそのままで及びそれが修正できるので、すべてのそのような代替対象、変更、変化、改変、及び実質的な等価物を包含するものである。
【0097】
本発明の主な特徴及び態様を挙げれば以下のとおりである。
【0098】
1. (i)ジカルボニル、(ii)ポリアミンの第1級アミン残基、及び(iii)ヒドロカルビルカルボニル、の反応生成物を含んでなるイミダゾリン化合物。
【0099】
2.ジカルボニルがα,ω‐ジカルボン酸及びそのエステルから選択される、上記1の化合物。
【0100】
3.ジカルボニルが式I
【化12】


[式中、nは0−約20の範囲であり、そして
、R、R’、及びR”は独立に水素原子及びアルキル基から選択される]
の化合物である、上記1の化合物。
【0101】
4.R’及びR”の少なくとも1つがアルキル基である、上記3の化合物。
【0102】
5.nが2または3でない、上記3の化合物。
【0103】
6.ジカルボニルがシュウ酸、マロン酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、ヘキサデカン二酸、及びイソフタル酸、並びにこれらのジカルボン酸のエステルから選択されるジカルボン酸である、上記1の化合物。
【0104】
7.ジカルボニルがジエチルマロン酸ジメチルである、上記1の化合物。
【0105】
8.ポリアミンが少なくとも1つの第1級アミン残基を有する直鎖、分岐鎖、または環式ポリアルキレンアミンである、上記1の化合物。
【0106】
9.ポリアミンが式II
【化13】


[式中、Rは水素原子または炭素数約1−約6の低分子量アルキル基であり、qは約
1−約3の範囲の整数であり、そしてmは約2−約10の範囲の整数である]
の化合物である、上記1の化合物。
【0107】
10.ポリアミンがプロピレンジアミン、ブチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ヘキサエチレンヘプタミン、ジプロピレントリアミン、及びトリプロピレンテトラミンからなる群から選択される、上記1の化合物。
【0108】
11.ポリアミンが少なくとも3つの窒素原子を有し、そして化合物がヒドロカルビルカルボニル及びジカルボニルをポリアミンと反応させて生成されるポリアミン中間体の反応生成物である、上記1の化合物。
【0109】
12.ポリアミン中間体がジカルボニルを2当量のポリアミンと反応させて生成される、上記11の化合物。
【0110】
13.ポリアミン中間体が少なくとも2つの未反応第1級アミン残基を含んでなる、上記11の化合物。
【0111】
14.ポリアミン中間体が
【化14】


[式中、nは0−20の範囲であり、mは2−10の範囲であり、xは1−11の範囲
であり、そしてR’及びR”は独立に水素原子及びアルキル基から選択される]
から選択される化合物を含んでなる、上記11の化合物。
【0112】
15.ヒドロカルビルカルボニルが下式IV
【化15】


[式中、R14はヒドロカルビル基である]
の化合物である、上記14の化合物。
【0113】
16.R14が約350−約10000ドルトンの範囲の数平均分子量を有するポリオレフィン基である、上記15の化合物。
【0114】
17.R14がポリイソブテンである、上記15の化合物。
【0115】
18.ヒドロカルビルカルボニルがヒドロカルビル置換無水コハク酸、ヒドロカルビル置換コハク酸、及びヒドロカルビル置換コハク酸エステルから選択される、上記11の化合物。
【0116】
19.ヒドロカルビルカルボニルが下式IV
【化16】


[式中、R14はヒドロカルビル基である]
の化合物である、上記1の化合物。
【0117】
20.R14が約350−約10000ドルトンの範囲の数平均分子量を有するポリオレフィン基である、上記19の化合物。
【0118】
21.R14がポリイソブテンである、上記19の化合物。
【0119】
22.化合物がカルボニル及びヒドロカルビルカルボニルをポリアミンと反応させて生成されるモノヒドロカルビルポリアミンアミン中間体の反応生成物である、上記1の化合物。
【0120】
23.化合物がカルボニル及びヒドロカルビルカルボニルをポリアミンと反応させて生成されるモノヒドロカルビルポリアミンの反応生成物を含んでなる、イミダゾリン化合物。

【0121】
24.ジカルボニルが式I
【化17】


[式中、nは0−約20の範囲であり、
そしてR、R、R’、及びR”は独立に水素原子及びアルキル基から選択される]の化合物である、上記23の化合物。
【0122】
25.R’及びR”の少なくとも1つがアルキル基である、上記24の化合物。
【0123】
26.ジカルボニルがシュウ酸、マロン酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、ヘキサデカン二酸、及びイソフタル酸、並びにこれらのジカルボン酸のエステルから選択されるジカルボン酸である、上記23の化合物。
【0124】
27.モノヒドロカルビルポリアミンが式V
【化18】


[式中、R14はヒドロカルビル基であり、
は水素原子または炭素数約1−約6の低分子量アルキル基であり、mは約2−約1
0の範囲の整数であり、そして
qは約1−約3の範囲の整数である]
の化合物である、上記23の化合物。
【0125】
28.
モノヒドロカルビルポリアミンが少なくとも1つの第1級窒素原子を有する脂肪族アミンである、上記23の化合物。
【0126】
29.ヒドロカルビルカルボニルが下式IV
【化19】


[式中、R14はヒドロカルビル基である]
の化合物である、上記23の化合物。
【0127】
30.R14が約350−約10000ドルトンの範囲の数平均分子量を有するポリオレフィン基である、上記29の化合物。
【0128】
31.ヒドロカルビルカルボニルがドデセニル無水コハク酸、C16−18アルケニル無水コハク酸、及びポリイソブテニル無水コハク酸から選択される、上記23の化合物。
【0129】
32.ポリアミンが少なくとも1つの第1級アミン残基を有する直鎖、分岐鎖、または環式ポリアルキレンアミンである、上記23の化合物。
【0130】
33.ポリアミンが式II
【化20】


[式中、Rは水素原子または炭素数約1−約6の低分子量アルキル基であり、qは約
1−約3の範囲の整数であり、そしてmは約2−約10の範囲の整数である]
の化合物である、上記23の化合物。
【0131】
34.ポリアミンがプロピレンジアミン、ブチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ヘキサエチレンヘプタミン、ジプロピレントリアミン、及びトリプロピレンテトラミンからなる群から選択される、上記23の化合物。
【0132】
35.基油、及び
(i)ジカルボニル、(ii)ポリアミンの第1級アミン残基、及び(iii)ヒドロカルビルカルボニル、の反応生成物を含んでなるイミダゾリン化合物、
を含んでなる、潤滑組成物。
【0133】
36.イミダゾリン化合物の濃度が組成物の全重量に対して約0.1−約20重量%の範囲にある、上記35の潤滑組成物。
【0134】
37.ジカルボニルが式I
【化21】


[式中、nは0−約20の範囲であり、そして
、R、R’、及びR”は独立に水素原子及びアルキル基から選択される]
の化合物である、上記35の潤滑組成物。
【0135】
38.R’及びR”の少なくとも1つがアルキル基である、上記37の潤滑組成物。
【0136】
39.ポリアミンが式II
【化22】


[式中、Rは水素原子または炭素数約1−約6の低分子量アルキル基であり、qは約
1−約3の範囲の整数であり、そしてmは約2−約10の範囲の整数である]
の化合物である、上記37の潤滑組成物。
【0137】
40.ヒドロカルビルカルボニルが下式IV
【化23】


[式中、R14はヒドロカルビル基である]
の化合物である、上記35の潤滑組成物。
【0138】
41.R14がポリイソブテンである、上記40の潤滑組成物。
【0139】
42.潤滑する表面を上記35の潤滑組成物で潤滑することを含んでなる、但しイミダゾリン化合物が、同一の運転条件に供し且つ組成物がイミダゾリン化合物を含まないこと以外同一の潤滑剤組成物で潤滑した表面上の堆積物量と比較して、潤滑された表面上の堆積物量を減じるのに十分な量で存在する、潤滑表面上の堆積物を減じる方法。
【0140】
43.上記35の潤滑組成物を燃焼系に供することを含んでなる、但しイミダゾリン化合物が、基油が該イミダゾリン化合物を含んでいない場合よりも長期間にわたって少なくともいくらかのスラッジを基油中に懸濁させ続けるのに十分な量で存在する、スラッジの懸濁を改善する方法。
【0141】
44.希釈剤、及び
上記1のイミダゾリン化合物、
を含んでなる潤滑剤添加剤パッケージ。
【0142】
45.イミダゾリン化合物の濃度が添加剤パッケージ組成物の全重量に対して約5−約75重量%の範囲にある、上記44の添加剤パッケージ。
【0143】
46.捕捉分散剤、洗浄剤、磨耗防止剤、補充酸化防止剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤、防食剤、さび止め剤、消泡剤、及び摩擦調整剤から選択される1種またはそれ以上の更なる添加剤を更に含んでなる、上記44の添加剤パッケージ。
【0144】
47.ベース燃料、及び
(i)ジカルボニル、(ii)ポリアミンの第1級アミン残基、及び(iii)ヒドロカルビルカルボニル、の反応生成物を含んでなるイミダゾリン化合物、
を含んでなる燃料組成物。
【0145】
48.イミダゾリン化合物の濃度が約10−約10000ppmの範囲にある、上記47の燃料組成物。
【0146】
49.ジカルボニルが式I
【化24】



[式中、nは0−約20の範囲であり、そして
、R、R’、及びR”は独立に水素原子及びアルキル基から選択される]
の化合物である、上記47の燃料組成物。
【0147】
50.ポリアミンが式II
【化25】


[式中、Rは水素原子または炭素数約1−約6の低分子量アルキル基であり、qは約
1−約3の範囲の整数であり、そしてmは約2−約10の範囲の整数である]
の化合物である、上記47の燃料組成物。
【0148】
51.ヒドロカルビルカルボニルが下式IV
【化26】


[式中、R14はヒドロカルビル基である]
の化合物である、上記47の燃料組成物。
【0149】
52.R14がポリイソブテンである、上記51の燃料組成物。
【0150】
53.上記47の燃料組成物を内燃機関の燃料として使用することを含んでなる、但しイミダゾリン化合物が、同一のように運転し且つ燃料組成物がイミダゾリン化合物を含まないこと以外同一の燃料組成物を用いた燃料系における堆積物量と比較して、燃料系における堆積物量を減じるのに十分な量で存在する、内燃機関の燃料系における堆積物を減じる方法。
【0151】
54.上記47の燃料組成物を燃焼系に供することを含んでなる、但しイミダゾリン化合物が、ベース燃料が該イミダゾリン化合物を含んでいない場合よりも長期間にわたって少なくともいくらかのススをベース燃料中に懸濁させ続けるのに十分な量で存在する、ススを分散させる方法。
【0152】
55.希釈剤、及び
上記1のイミダゾリン化合物、
を含んでなる燃料添加剤パッケージ。
【0153】
56.イミダゾリン化合物の濃度が全燃料添加剤パッケージ組成物の約5−約50重量%の範囲にある、上記55の燃料添加剤パッケージ組成物。
【0154】
57.(i)ジカルボニル、(ii)ポリアミンの第1級アミン残基、及び(iii)ヒドロカルビルカルボニル、を反応させることを含んでなる、イミダゾリン化合物の生成法。
【0155】
58.(i)ジカルボニルを、ポリアミンイミダゾリン中間体を生成させるのに十分な反応条件下にポリアミンと反応させ、そして
(ii)このポリアミンイミダゾリン中間体をヒドロカルビルカルボニルと反応させる、
ことを含んでなる、上記57の方法。
【0156】
59.ポリアミンイミダゾリン中間体を生成させるための反応条件が約150−約250℃の範囲の反応温度に加熱することを含む、上記58の方法。
【0157】
60.ジカルボニル化合物とモノヒドロカルビルポリアミンを反応させることを含んでなる、添加剤化合物の生成法。
【0158】
61.ジカルボニルが式I
【化27】


[式中、nは0−約20の範囲であり、そして
、R、R’、及びR”は独立に水素原子及びアルキル基から選択される]
の化合物である、上記60の方法。
【0159】
62.モノヒドロカルビルポリアミンが脂肪族アミンである、上記60の方法。
【0160】
63.ヒドロカルビルカルボニルをポリアミンと反応させて、モノヒドロカルビルポリアミンを生成させる、上記60の方法。
【0161】
64.ポリアミンが式II
【化28】


[式中、Rは水素原子または炭素数約1−約6の低分子量アルキル基であり、qは約
1−約3の範囲の整数であり、そしてmは約2−約10の範囲の整数である]
の化合物である、上記63の方法。
【0162】
65.ヒドロカルビルカルボニルが下式IV
【化29】


[式中、R14はヒドロカルビル基である]
の化合物である、上記63の方法。
【0163】
66.添加剤化合物が、1つまたはそれ以上のポリアミン基の中央ポリアミン鎖を、ジアミン基、イミダゾリンーアミド基、及びビスイミダゾリン基から選択される1つまたはそれ以上の基と一緒に結合して含んでなり、そしてヒドロカルビルカルボニル基がポリアミン鎖の少なくとも一方の端に結合している、上記60の方法。
【出願人】 【識別番号】391007091
【氏名又は名称】アフトン・ケミカル・コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】Afton Chemical Corporation
【出願日】 平成19年12月17日(2007.12.17)
【代理人】 【識別番号】110000741
【氏名又は名称】特許業務法人小田島特許事務所

【識別番号】100060782
【弁理士】
【氏名又は名称】小田島 平吉


【公開番号】 特開2008−184607(P2008−184607A)
【公開日】 平成20年8月14日(2008.8.14)
【出願番号】 特願2007−324666(P2007−324666)