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【発明の名称】 アルキルアクリレート共重合体系分散剤およびこれらの使用
【発明者】 【氏名】ジヨン・テイ・ロパー

【氏名】ナレシユ・シー・メイサー

【氏名】サンジヤイ・スリニバサン

【要約】 【課題】分散性、低温特性、増粘効果および抗酸化特性が良好である潤滑油添加剤を提供する。

【構成】i)アルキル基が炭素原子1〜4のアルキルアクリレートである第1サブグループとアルキル基が炭素原子8〜16の第2サブグループおよびアルキル基が炭素原子17〜30の第3サブグループの異なる3つのサブグループの単量体を含んで成る1番目の組の単量体と、ii)オレフィンカルボキシル系アシル化剤を含んで成る2番目の単量体を、前記1番目と2番目の単量体のフリーラジカル重合に有効な条件下で反応させることで重量平均分子量が約5,000から約50,000の範囲のアシル化アルキルアクリレート共重合体を含んで成る基礎重合体を生じさせ、そして、前記基礎重合体をヒドロカルビルアミンと反応させることで官能化ポリアルキルアクリレート共重合体系分散剤を生じさせる、ことで得た反応生成物を含んで成る分散性添加剤。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
−i)アルキル基が炭素原子を1から4個有するアルキルアクリレートの1番目のサブグループとアルキル基が炭素原子を8から16個有する2番目のサブグループとアルキル基が炭素原子を17から30個有する3番目のサブグループを含む異なる3つのサブグループを含んで成る1番目の組のアルキルアクリレートを含んで成る単量体と、ii)オレフィンカルボキシル系アシル化剤を含んで成る2番目の単量体を、前記1番目と2番目の単量体のフリーラジカル重合に有効な条件下で反応させることで重量平均分子量が約5,000から約50,000の範囲のアシル化アルキルアクリレート共重合体を含んで成る基礎重合体を生じさせ、そして
−前記基礎重合体をヒドロカルビルアミンと反応させることで官能化ポリアルキルアクリレート共重合体系分散剤を生じさせる、
ことで得た反応生成物を含んで成る分散性添加剤。
【請求項2】
前記基礎重合体の数平均分子量が約8,000から約15,000の範囲である請求項1記載の分散性添加剤。
【請求項3】
前記ヒドロカルビルアミンがポリアルキレンスクシニミド、アシル化ポリアルキレンスクシニミド、アルキルポリアミン、脂肪ポリアミンおよび脂肪アルキルエーテルポリアミンから成る群から選択される請求項1記載の分散性添加剤。
【請求項4】
前記ヒドロカルビルアミンがジエチレントリアミン(DETA)、トリエチレンテトラアミン(TETA)、テトラエチレンペンタアミン(TEPA)、ペンタエチレンヘキサアミン(PEHA)およびビス−アミノプロピルピペラジンから成る群から選択されるアルキルポリアミンである請求項1記載の分散性添加剤。
【請求項5】
前記ヒドロカルビルアミンがポリイソアルケニル置換モノスクシニミドを含んで成る請求項1記載の分散性添加剤。
【請求項6】
前記ヒドロカルビルアミンが式:
【化1】


[式中、Rは、炭素原子数が約8から800のヒドロカルビル基であり、Xは、炭素原子数が2から3の二価アルキレンもしくは第二ヒドロキシ置換アルキレン基であり、Aは、水素、またはグリコール、ラクチル、2−ヒドロキシ−メチルプロピオニルおよび2,2’−ビスヒドロキシメチルプロピオニル基から選択されるヒドロキシアシル基であり、そしてここで、Aで表される前記基の少なくとも30パーセントが前記ヒドロキシアシル基であり、yは1から6の数であり、そしてRは、−NH、−NHAまたは式
【化2】


(ここで、Rは、この上で定義した通りである)
で表されるヒドロカルビル置換スクシニル基から成る群から選択される基である]
で表されるアシル化モノポリイソブチレンスクシニミドを含んで成る請求項1記載の分散性添加剤。
【請求項7】
前記1番目と2番目と3番目のサブグループのアルキルアクリレート単量体の重量比がそれぞれ約5:95:0.05から約35:55:10の範囲である請求項1記載の分散性添加剤。
【請求項8】
前記アルキルアクリレートが一般構造:
【化3】


[ここで、Rは水素またはC1−C5アルキル基であり、そしてRは非置換もしくは置換C1−C30アルキル基であるが、但しRが前記1番目と2番目と3番目のサブグループのアルキルアクリレート単量体が前記モル比になるに有効なように選択されることを条件とする]
で表される請求項1記載の分散性添加剤。
【請求項9】
がメチルである請求項1記載の分散性添加剤。
【請求項10】
前記2番目の単量体が無水不飽和ジカルボン酸またはこれの相当する酸を含んで成る請求項1記載の分散性添加剤。
【請求項11】
前記2番目の単量体が無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水ハロマレイン酸、無水アルキルマレイン酸、マレイン酸、フマル酸およびこれらの組み合わせおよび誘導体から成る群から選択される請求項1記載の分散性添加剤。
【請求項12】
前記1番目の単量体がメタアクリレートを含んで成りそして前記2番目の単量体が無水マレイン酸を含んで成る請求項1記載の分散性添加剤。
【請求項13】
前記基礎重合体が前記1番目の組のアルキルアクリレート単量体に由来する単量体単位を約99.9から約80重量パーセントおよびオレフィン系アシル化剤単量体を約0.1から約20重量パーセント含んで成る請求項1記載の分散性添加剤。
【請求項14】
前記付加反応生成物が約5,000から約50,000の範囲の数平均分子量を有する多官能重合体系粘度改良剤を含んで成る請求項1記載の分散性添加剤。
【請求項15】
有効成分を基準にして担体または希釈用油を20から90重量パーセントおよび請求項
1記載の付加反応生成物を約10から約80重量パーセント含有して成る添加剤濃縮液。
【請求項16】
潤滑粘度の油を主要量で含有しかつ請求項1記載の付加反応生成物を主要でない量で含有して成る潤滑油組成物。
【請求項17】
前記付加反応生成物が約0.5重量パーセントから約18重量パーセントの量で存在する請求項16記載の潤滑油組成物。
【請求項18】
前記潤滑粘度の油がグループIの油、グループIIの油、グループIIIの油、グループIVの油、合成油およびこれらの混合物から成る群から選択される請求項16記載の潤滑油組成物。
【請求項19】
数平均分子量が約5,000から約50,000の範囲の分散性添加剤であって、
【化4】


[ここで、構造IIaおよびIIbに関して、mは、nの値の0.1%から20%の範囲であるとして定義され、mとnの合計は5,000から約50,000の範囲であり、Xは、アミン基の窒素を通して分子と結合している官能化用アミンに由来する部分を表し、Rは水素またはC1−C5アルキル基であり、そしてRは非置換もしくは置換C1−C30アルキル基であるが、但しRが前記1番目と2番目と3番目のサブグループのアルキルアクリレート単量体が前記モル比になるに有効なように選択されることを条件とする]
を含んで成る構造IIaおよびIIbで表される化合物の組み合わせを含んで成る分散性添加剤。
【請求項20】
内燃機関のトランスミッションを潤滑化する方法であって、前記機関の前記トランスミッションを請求項16記載の潤滑油組成物によって潤滑化することを含んで成る方法。
【請求項21】
内燃機関を潤滑化する方法であって、前記機関のクランクケースに請求項16記載の潤滑油組成物を添加することを含んで成る方法。
【請求項22】
前記内燃機関がディーゼルエンジン、火花点火エンジンおよび排ガス再循環エンジン(EGR)エンジンから成る群から選択される請求項20記載の方法。
【請求項23】
共重合体系分散剤を製造する方法であって、
−i)アルキル基が炭素原子を1から4個有するアルキルアクリレートの1番目のサブグループとアルキル基が炭素原子を8から16個有する2番目のサブグループとアルキル基が炭素原子を17から30個有する3番目のサブグループを含む異なる3つのサブグループを含んで成る1番目の組のアルキルアクリレートを含んで成る単量体と、ii)オレフィンカルボキシル系アシル化剤を含んで成る2番目の単量体を、前記1番目と2番目の単量体のフリーラジカル重合に有効な条件下で反応させることで数平均分子量が約5,000から約50,000の範囲のアシル化アルキルアクリレート共重合体を含んで成る基礎重合体を生じさせ、そして
−前記基礎重合体をヒドロカルビルアミンと反応させることで官能化ポリアルキルアクリレート共重合体系分散剤を生じさせる、
ことを含んで成る方法。
【請求項24】
前記ヒドロカルビルアミンがポリアミン鎖連結ヒドロキシアシル基を有するヒドロカルビル置換モノスクシニミドを含んで成る請求項23記載の方法。
【請求項25】
前記基礎重合体の数平均分子量を約8,000から約15,000の範囲にする請求項23記載の方法。
【請求項26】
前記基礎重合体とヒドロカルビルアミン化合物の反応を不活性な雰囲気下約70℃から約160℃の範囲の温度で実施する請求項23記載の方法。
【請求項27】
更に前記官能化ポリアルキルアクリレート共重合体系分散剤をアシル化剤、カルボニル化合物、ホウ素源およびこれらの組み合わせから成る群から選択した少なくとも1種の官能化用化合物と反応させることで前記分散剤に後処理を受けさせることも含んで成る請求項23記載の方法。
【請求項28】
前記生じさせた官能化ポリアルキルアクリレート共重合体系分散剤が
【化5】


[ここで、構造IIaおよびIIbに関して、mは、nの値の0.1%から20%の範囲であるとして定義され、mとnの合計は5,000から約50,000の範囲であり、Xは、アミン基の窒素を通して分子と結合している官能化用アミンに由来する部分を表し、Rは水素またはC1−C5アルキル基であり、そしてRは非置換もしくは置換C1−C30アルキル基であるが、但しRが前記1番目と2番目と3番目のサブグループのアルキルアクリレート単量体が前記モル比になるに有効なように選択されることを条件とする]
を含んで成る構造IIaおよびIIbで表される化合物の組み合わせを含んで成る請求項23記載の方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、潤滑油組成物で用いると向上した分散剤(dispersant)として有効に働く潤滑油用添加剤(lubricant additive)に関する。
【背景技術】
【0002】
分散性添加剤(dispersant additives)は多量の油に入れて油に不溶な樹脂状酸化生成物および粒状汚染物を懸濁させる目的で用いられる。理想的には、それによってスラッジの生成、粒子に関連した摩耗、粘度上昇および酸化に関連した沈着物生成が最小限になる。分散剤は主にガソリンエンジンおよび大型車両用ディーゼルエンジンオイルで用いられる。それらはまた天然ガスエンジンオイル、航空ピストンエンジンオイル、自動車用トランスミッション液およびある種のギア潤滑油でも用いられる。多様な市販分散性添加剤を入手することができかつ用いられている。例えば、N−置換長鎖アルケニルスクシニミドが無灰分散剤として用いられている。オレフィン重合体、例えばポリイソブチレンなどと無水マレイン酸を縮合させることでアルケニルこはく酸中間体を得る。その中間体を例えばアミン化合物、例えばポリアミンなどと反応させることなどで分散性添加剤の塩基性部分を得ている。以前から用いられている他の分散剤には、高分子量のエステル、例えばアルキレングリコールと無水置換こはく酸の反応生成物などが含まれる。他の公知分散剤には、高分子量のアルキル置換フェノールから得られるマンニッヒ塩基、例えばポリアルキレンフェノールとポリアルキレンポリアミンとアルデヒドの反応生成物などが含まれる。油化学者は、低濃度で最適な分散性と低温性能を達成する分散剤を絶えず探求している。本発明は、潤滑油および流体用の改良分散剤の必要性を取り扱うものである。
【発明の開示】
【0003】
発明の要約
本発明は、メタアクリレート単量体とヒドロカルビルアミン化合物の混合物と無水マレイン酸の共重合体を反応させることで生じさせた新規な分散性化合物に向けたものである。
【0004】
1つの態様における新規なポリアルキルアクリレート共重合体系分散剤(polyalkylacrylate copolymer dispersants)は、
−(i)アルキル基が炭素原子を1から4個有するアルキルアクリレートの1番目のサブグループとアルキル基が炭素原子を8から16個有する2番目のサブグループとアルキル基が炭素原子を17から30個有する3番目のサブグループを含む異なる3つのサブグループを含んで成る1番目の組のアルキルアクリレートを含んで成る単量体と(ii)オレフィンカルボキシル系アシル化剤を含んで成る2番目の単量体を前記1番目と2番目の単量体のフリーラジカル重合に有効な条件下で反応させることで重量平均分子量が約5,000から約50,000の範囲のアシル化アルキルアクリレート共重合体を含んで成る基礎重合体を生じさせ、そして
−前記基礎重合体をヒドロカルビルアミンと反応させることで官能化ポリアルキルアクリレート共重合体系分散剤を生じさせる、
ことで得た付加反応生成物である。本基礎重合体とヒドロカルビルアミンの反応は本明細書に記述するように単一段階または多段階反応で実施可能である。
【0005】
本発明に従って製造した本基礎重合体および官能化ポリアルキルアクリレート共重合体系粘度改良剤は、とりわけ、分散性、増粘効果、低温特性および/または抗酸化特性が良好であると言った利点を有する。本分散性生成物は向上した低温特性を示し、とりわけ、
クランクケース用配合パッケージ(formulation package)の用途で用いるに有用である。伝統的な潤滑油に入っているある種の必要な成分、例えば摩擦改良剤およびある品質の潤滑油などは一般に配合物の低温特性を向上させる傾向がある。しかしながら、他の成分、例えば特定の重合体、例えばポリイソブチレンが基になった分散剤などは油配合の低温特性に否定的な影響を与えることを観察した。高級な基油(例えばグループII+またはグループIII)を配合で用いると油の燃料経済性が向上し得るが、そのような高級な基油はより複雑な精製処理を必要とすることで、結果としてもたらされる油配合物のコストがより高くなる。本発明の態様に従う向上した低温特性を有する分散性添加剤はそのような高価な基油を用いる必要性を低下またはなくす可能性があることを見いだした。
【0006】
本発明の添加剤である分散剤はまたエンジンオイル用途でも使用可能であり、通常のスクシニミドと一緒に用いると、完成油中のオレフィン共重合体(OCP)充填量が低くても、分散性、酸化、高温における高せん断(HTHS)/燃料経済性および低温における粘度[例えば冷クランキングシミュレーター(CCS)およびミニロータリー粘度計(MRV)特性]を向上または高める可能性がある。それらは、特に、クランクケース潤滑油および自動車用トランスミッション液などの如き用途用の潤滑油に入れた時に卓越した低温特性を示す。それらは幅広く多様な基油中で優れた低温性能を示す。また、本明細書に具体的に示す分散性添加剤を含有させたオイルを用いると向上した燃料経済性、例えばシーケンスVIBエンジン試験で測定した時に向上した燃料経済性が得られる。それらはまた沈澱にも沈降にも耐性を示しかつこれらを混合した完成流体の中でそのような生成を促すこともそれの原因になることもない。加うるに、それらは重合体と結合した抗酸化剤であり、通常の低分子量抗酸化剤の熱安定性および酸化安定性によって制限される潤滑油の酸化安定性および分散性を向上させる能力を有する。
【0007】
本基礎重合体を合成する時の共重合反応で反応体として用いる1番目の組の単量体は、一般構造:
【0008】
【化1】


【0009】
[ここで、Rは水素またはアルキルであってもよく、そしてXは、非置換もしくは置換n−アルキル基を表すが、但しアルキルアクリレート単量体である反応体がXが1から7個の炭素原子、好適には1から4個の炭素原子を有するアルキル基であるアルキル(アルキル)アクリレートの1番目のサブグループ(即ち「短」鎖長グループ)とXが8から16個の炭素原子を有する2番目のサブグループ(即ち「中」鎖長グループ)とXが17から30個の炭素原子を有する3番目のサブグループ(即ち「長」鎖長グループ)を含有することを条件とする]
で表されるアルキル(アルキル)アクリレート単量体の3つのサブグループを含んで成る。前記共重合反応で用いるアルキルアクリレート単量体の前記3サブグループの重量比、即ち短/中/長をそれぞれ約5:95:0.05から約35:55:10の範囲にしてもよい。置換アルキル基には、例えばエポキシ官能アルキル基、ケト官能アルキル基またはアミノアルキル基などが含まれ得る。
【0010】
特別な態様における1番目の単量体は、一般構造:
【0011】
【化2】


【0012】
[ここで、Rは水素またはC1−C5アルキル基であり、そしてRは非置換もしくは置換C1−C30アルキル基であるが、但しアルキルアクリレート単量体である反応体がRが炭素原子を1から4個有するアルキル(アルキル)アクリレートの1番目のサブグループとRが炭素原子を8から16個有する2番目のサブグループとRが炭素原子を17から30個有する3番目のサブグループを含んで成る異なる3つのサブグループを含有することを条件とする]
で表されるアルキル(アルキル)アクリレートの3つのサブグループを含んで成る。本明細書における目的で、用語「アルキル(アルキル)アクリレート」は、一般に、本質的にアルキル(アルキル)アクリル酸のエステルおよび/または前駆体である酸を指し、これらを本明細書に示す個々の文脈の中で更に定義または限定するかもしれない。
【0013】
前記2番目の単量体には無水不飽和モノカルボン酸、無水不飽和ジカルボン酸またはこれらの相当する酸が含まれ得、これらは例えば無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水ハロマレイン酸、無水アルキルマレイン酸、マレイン酸およびフマル酸およびこれらの組み合わせおよび誘導体などから成る群から選択可能である。特に適切な2番目の単量体には無水不飽和ジカルボン酸およびこれらの相当する酸、より詳細には、一般式A1、B1、C1またはD1:
【0014】
【化3】


【0015】
[式中、Zは好適には水素であるが、また、有機基、例えば分枝もしくは直鎖アルキル基、無水物、ケトン基、複素環式基または炭素原子数が1−12の他の有機基などであってもよい]
で表されるそれらが含まれ得る。加うるに、Zはハロゲン、例えば塩素、臭素またはヨウ素などであってもよい。QはOHまたは炭素原子数が1−8のアルコキシ基であってもよい。特に無水マレイン酸および無水イタコン酸および/またはそれらの相当する酸が適切である。本基礎重合体はアルキルアクリレート単量体に由来する単量体単位を約99.9から約80重量パーセントおよびオレフィン系アシル化剤単量体を約0.1から約20重量パーセント含んで成り得る。
【0016】
前記ヒドロカルビルアミンは第一級窒素原子を少なくとも1個有する。ヒドロカルビルアミンの例には、これらに限定するものでないが、ポリアルケニルスクシニミド、例えばモノ−およびビス−ポリイソブチルスクシニミドなど、アシル化ポリアルケニルスクシニミド、例えばアシル化モノ−およびビス−ポリイソブテニルスクシニミドなど、アルキルポリアミン、例えばポリアルキレンポリアミン、ポリイソブチルアミン、脂肪ポリアミンおよび脂肪アルキルエーテルポリアミンなどが含まれる。そのような脂肪アルキルエーテルポリアミンは、例えばC10−20アルキルオキシアルキルポリアミンなどであってもよい。前記ポリアルキレンポリアミンは、例えばジエチレントリアミン(DETA)、トリエチレンテトラアミン(TETA)、テトラエチレンペンタアミン(TEPA)、ペンタエチレンヘキサアミン(PEHA)およびビス−アミノプロピルピペラジンなどから選択可能である。モノポリイソブテニルスクシニミド(「PIBSI」)が使用可能な1つの特別なヒドロカルビルアミンである。モノポリイソブテニルスクシニミド(PIBSI
)の調製は、例えばポリアルキレンポリアミンをほぼ1当量の無水ポリ(イソ)ブテニルこはく酸(PIBSA)と反応させることなどで実施可能である。前記ヒドロカルビルアミン反応体にまた式:
【0017】
【化4】


【0018】
[式中、Rは、炭素原子数が約8から800のヒドロカルビル基であり、Xは、炭素原子数が2から3の二価アルキレンもしくは第二ヒドロキシ置換アルキレン基であり、Aは、R、水素またはヒドロキシアシル基であり、yは1から6の数であり、そしてRは、−NH、−NHAまたは式
【0019】
【化5】


【0020】
(ここで、Rは、この上で定義した通りである)
で表されるヒドロカルビル置換スクシニル基から成る群から選択される基である]
で表されるアシル化ポリイソブチレンスクシニミド(「PIBSAD」)を含めることも可能である。
【0021】
前記ポリアルキルアクリレート共重合体系分散剤は、本発明の態様に従う数種の異なる反応経路で製造可能な付加反応生成物である。例えば、1つの態様では、無水ポリ(イソ)アルケニル置換こはく酸(例えばPIBSA)とポリアミン(例えばポリアルキレンポリアミン)を個別に反応させることで生じさた反応生成物(例えばPIBSI)を更に本基礎重合体と反応させることで分散性共重合体生成物を生じさせる。別の態様では、本基礎重合体をアルキルエーテルポリアミン、例えばC12−C20または高級アルキルエーテルポリアミンなどと反応させることで分散性共重合体生成物を生じさせる。更に別の態様では、本基礎重合体と無水ポリアルケニル置換こはく酸(例えばPIBSA)を混合することでこれらの物理的混合物もしくはブレンド物を生じさせた後、その混合物をポリアミンと反応させることで分散性共重合体生成物を生じさせる。別の代替方法では、本基礎重合体をポリアミンと反応させることで中間体を生じさせた後、その中間体を更に無水ポリアルケニル置換こはく酸(例えばPIBSA)と反応させることで分散性共重合体生成物を生じさせる。
【0022】
分散剤の用途では、本基礎重合体の数平均分子量(Mn)をゲル浸透クロマトグラフィーで測定して約5,000から約50,000、より好適には約8,000から約15,000の範囲にするのが好適である。本基礎重合体が示す多分散指数値は約1.2から約2であり得る。本アミン官能化ポリアルキルアクリレート生成物が示す数平均分子量は約5,000から約120,000、特に約5,000から50,000、より特別には約5,000から約35,000の範囲であり得る。
【0023】
1つの非限定態様において、本基礎重合体(I)およびこの基礎重合体を用いて数平均分子量が約5,000から約50,000になるように生じさせた官能化ポリアルキルアクリレート共重合体系分散剤(IIa+IIb)は下記の個々の構造を有する:
【0024】
【化6】


【0025】
ここで、構造I、IIaおよびIIbに関して、mは、nの値の0.1%から20%の範囲であるとして定義され、mとnの合計は5,000から約50,000の範囲であり、Xは、アミン基の窒素を通して分子と結合している官能化用アミンに由来する部分を表し、RおよびRは、本明細書の上で定義した基と同じ基を表す。特別な態様におけるXは、構造:R’R”(NR)NR”’R””[ここで、R、R’R”、R”’、R””は、独立して、H、アルキル、アルカリール、アラルキル、シクロアルキルまたはアリール炭化水素であり、そしてRはアルキレン、アラルキレン、シクロアルキレン、アルカリーレンまたはアリーレンであり、そしてaは0−20である]で表される官能化用アミンに由来する。そのような分散性生成物を典型的には構造IIaとIIbで表される化合物の物理的組み合わせとして得る。
【0026】
また、潤滑粘度の油を含有しかつ本官能化ポリアルキルアクリレート共重合体である反応生成物(即ち、付加反応生成物)を有効量で含有して成る本発明の新規な潤滑油組成物も添加剤濃縮液または完成潤滑油の形態で提供する。潤滑用流体組成物には、例えばクランクケースオイル、ギアオイル、EO、ATFおよび産業/AW油圧油などが含まれ得る。本潤滑油組成物は内燃機関、エンジンのトランスミッション、ギアおよび他の機械的装置および部品に潤滑油を差す目的で使用可能である。本発明の付加反応生成物は、とりわけ、本付加反応生成物を含有させた潤滑用組成物で潤滑させたエンジンが備わっている運搬手段の油排出と油排出の間のサービス時間を有効に長くすると言った有益さおよび利点を持ち得る。本発明は、また、そのような改良を受けさせた潤滑用組成物および化合物で潤滑させた(lubricated)エンジンにも向けたものである。
【0027】
この上で行った一般的説明および以下に行う詳細な説明かつ本明細書に示す図は単に例示および説明的であり、請求する如き本発明のさらなる説明を与えることを意図したものであると理解されるべきである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
好適な態様の詳細な説明
新規な官能化ポリアルキルアクリレート共重合体は、本明細書で指定する如き短、中および長それぞれのアルキル鎖長を有する3サブグループのアルキルアクリレートで構成さ
せた組のアルキルアクリレート単量体とオレフィンカルボン酸系アシル化剤をフリーラジカル開始剤の存在下で共重合させることでアシル化アルキルアクリレート共重合体を含んで成る基礎重合体(これを更にヒドロカルビルアミン化合物と反応させることで多官能ポリアルキルアクリレート共重合体系分散剤を生じさせる)を生じさせることを含んで成る方法の反応生成物である。また、本基礎重合体も本質的に潤滑油用添加剤として用いるに有用な新規な化合物に相当する。
【0029】
本官能化ポリアルキルアクリレート共重合体生成物または基礎重合体を潤滑粘度の油で希釈することで潤滑油を生じさせることができる。それを有益に潤滑油用添加剤として直接用いてもよいか或は別法として濃縮形態にしておいて基油で前以て希釈して用いることも可能である。それを潤滑用組成物に入れて1種以上の機能の目的で使用可能であり、そのような機能には、分散剤、抗酸化剤、膜形成改良剤、沈着物制御剤ばかりでなく他の機能剤としての機能が含まれる。それは特に分散剤として用いるに有用である。
【0030】
I.基礎重合体の製造
1番目の組の単量体
単独図を参照して、本発明の非限定例に従って基礎重合体および官能化共重合体生成物を製造する典型的な反応スキームを示す。本明細書に示す如く、この反応スキームの処理の初期段階(「段階1」)では、メタアクリレート(MeAc)と無水マレイン酸(MA)を共重合させることでポリメタアクリレート−無水マレイン酸共重合体(MeAc−MA共重合体)を生じさせる。本発明は本図の典型的な説明よりも幅広い用途を有することは以下の説明から理解されるであろう。本基礎重合体は安定な化合物であり、さらなる官能化前に貯蔵および取り扱い可能である。また、それ自身を有益な潤滑油用添加剤として使える状態にしようとして必ずしもそれにさらなる官能化を受けさせる必要もない(個々の用途に応じてではあるが)。
【0031】
より一般的には、本基礎重合体を合成(例えば段階1)する時の共重合反応で反応体として用いる1番目の組の単量体は、一般構造1a:
【0032】
【化7】


【0033】
[ここで、Rは水素またはアルキルであってもよく、そしてXはアルキルまたはYを表し、ここで、Yは一般構造1:
【0034】
【化8】


【0035】
(ここで、Rは水素またはアルキルであってもよい)
で表される]
で表されるアクリレートまたはこれらの酸を含んで成り得る。特別な態様における一般構
造1aは、Xが非置換もしくは置換n−アルキル基を表すアルキル(アルキル)アクリレートを表すが、但し前記アルキルアクリレート単量体である反応体が末端アルキル基Xが炭素原子を1から7個、好適には炭素原子を1から4個有するアルキル(アルキル)アクリレートの1番目のサブグループ(即ち「短」鎖長基)とアルキル基Xが炭素原子を8から16個有する2番目のサブグループ(即ち「中」鎖長基)とアルキル基Xが炭素原子を17から30個有する3番目のサブグループ(即ち「長」鎖長基)を含有することを条件とする。前記共重合反応で用いるアルキルアクリレート単量体(「AAM」)の前記3つのサブグループの重量比(即ち、重量:重量:重量パーセントベース)、即ち短/中/長はそれぞれ約5:95:0.05から約35:55:10の範囲であってもよい。即ち、前記共重合反応における反応単量体として一般に短鎖AAMを約5から約35重量%、中鎖AAMを約95から約55重量%および長鎖AAMを約0.05から約10重量%用いてもよい。
【0036】
置換アルキル基には、例えばエポキシ官能アルキル基、ケト官能アルキル基またはアミノアルキル基などが含まれ得る。
【0037】
代替態様における一般構造1aは、XがY(この上で定義した如き一般構造1で表される)を表すアクリレートを表す。
【0038】
特別な態様、例えば単独図に例示する如き態様における1番目の単量体は、一般構造2a:
【0039】
【化9】


【0040】
[ここで、Rは水素またはC1−C5アルキル基であり、そしてRは非置換もしくは置換C1−C30アルキル基であるが、但しアルキル(アルキル)アクリレート単量体である反応体がRが炭素原子を1から4個有するアルキル基であるアルキル(アルキル)アクリレートの1番目のサブグループとRが炭素原子を8から16個有するアルキル基である2番目のサブグループとRが炭素原子を17から30個有するアルキル基である3番目のサブグループを含んで成る異なる3つのサブグループを含有することを条件とする]
で表されるアルキル(アルキル)アクリレートの3つのサブグループを含んで成る。
【0041】
本明細書で用いる如き用語「アルキル(アルキル)アクリレート」は、示すように、一般に、アルキル(アルキル)アクリル酸のエステルおよび/またはそれら自身の前駆体である酸、例えば構造(1a)で表されるそれらを指すが、これらを本明細書に示す個々の文脈の中で更に定義または限定するか或はしないかもしれない。1つの態様におけるアルキル(アルキル)アクリレートは、この挙げた化合物の「C1−C30アルキル」部分がこの上に示した一般構造2a中のRに相当するC1−C30アルキル(メタ)アクリレートを含んで成り得る。このようなアルキル(メタ)アクリレートはアクリル酸もしくはメタアクリル酸のアルキルエステルであり、それは基1個当たりの炭素原子数が1から30の直鎖もしくは分枝アルキル基を有する。これに関して、構造2aを言及して、便利さの目的で、この挙げたアクリレート化合物のR基(1番目に述べたアルキル基に相当)ばかりでなくR基(2番目に述べたアルキル基に相当)部分をより具体的に示す目的で時には用語「アルキル(アルキル)アクリレート」を本明細書で適用するかもしれない。
【0042】
1番目の単量体の非限定例には、例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ミリスチル、(メタ)アクリル酸ドデシルペンタデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸セチル、(メタ)アクリル酸ヘプタデシル、(メタ)アクリル酸ノナデシル、(メタ)アクリル酸エイコシル、メタアクリル酸ヘンエイコシル、メタアクリル酸ドコシル、(メタ)アクリル酸グリシジルおよび(メタ)アクリル酸アミノプロピル、およびこれらのブレンド物、混合物および組み合わせが含まれる。1番目の単量体はまた構造2:
【0043】
【化10】


【0044】
[ここで、RおよびRは、この上で記述した意味と同じ意味を有する]
で表される単量体であってもよい。
【0045】
そのようなアルキル(メタ)アクリレート単量体の調製は、一般に、工業品質の脂肪アルコールを用いた標準的エステル化手順で実施可能である。個別のアルキル(メタ)アクリレートか或はこれらの混合物を用いてもよい。本分野の技術者は、本明細書に開示するアルキル(メタ)アクリレートと一緒に共重合し得る他の単量体もそれらが完全配合流体の分散性および低温特性に悪影響を及ぼさない、例えば分散剤をVI改良剤などと組み合わせて用いた時に潤滑用流体の低温ポンプ輸送粘度を高くすることなどがない限り低濃度で存在させてもよいことを理解するであろう。存在させる追加的単量体の量を典型的には約5重量パーセント未満の量、好適には3重量パーセント未満の量、最も好適には1重量パーセント未満の量にする。例えば、窒素含有アルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシもしくはアルコキシ含有アルキル(メタ)アクリレート、エチレン、プロピレン、スチレン、酢酸ビニルなどの如き単量体を存在させた時に当該共重合体の極性が実質的に高くならない限りそのような単量体を少量添加することは本発明の範囲内であることを意図する。
【0046】
2番目の組の単量体
本単独図に示すように、前記アルキルアクリレート単量体を2番目の組の単量体と反応させるが、本明細書では、それを無水マレイン酸(MA)として非限定様式で示す。そのような2番目の組の単量体には、一般に、無水不飽和モノカルボン酸、無水不飽和ジカルボン酸またはこれらの相当する酸が含まれ得る。適切な2番目の単量体には、特に、無水不飽和ジカルボン酸およびこれらの相当する酸、より詳細には、一般式A1、B1、C1またはD1:
【0047】
【化11】


【0048】
[式中、Zは好適には水素であるが、また、有機基、例えば分枝もしくは直鎖アルキル基、無水物、ケトン基、複素環式基または炭素原子数が1−12の他の有機基などであってもよい]
で表されるそれらが含まれ得る。加うるに、Zはハロゲン、例えば塩素、臭素またはヨウ素などであってもよい。QはOHまたは炭素原子数が1−8のアルコキシ基であってもよい。
【0049】
2番目の組の適切な単量体は、例えば無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水ハロマレイン酸、無水アルキルマレイン酸、マレイン酸およびフマル酸およびこれらの組み合わせおよび誘導体などから成る群から選択可能である。そのような単量体の例が例えば米国特許第5,837,773号(これの説明は引用することによって本明細書に組み入れられる)などに挙げられている。無水マレイン酸またはこれの誘導体は一般に商業的に入手可能でありかつ反応が容易なことから最も好適である。エチレンの不飽和コポリマーもしくはターポリマーの場合にはイタコン酸もしくはこれの無水物が好適である、と言うのは、それはフリーラジカル共重合工程中に架橋構造を形成する傾向が低いからである。エチレン系不飽和カルボン酸材料は典型的にカルボン酸基を重合体に反応体1モル当たり1または2個与え得る。
【0050】
フリーラジカル開始剤
本単独図に示す「段階1」で基礎重合体、即ちアシル化アクリレート中間体を生じさせる反応を一般にフリーラジカル開始剤を用いて実施する。使用可能なフリーラジカル開始剤には、例えば過酸化物、ヒドロパーオキサイド、過エステルおよびまたアゾ化合物が含
まれ得、好適には沸点が100℃以上でありかつ重合反応温度範囲内で熱分解を起こしてフリーラジカルを発生するそれらが含まれ得る。そのようなフリーラジカル開始剤の代表例は、ベンゾイルパーオキサイド、過安息香酸1−ブチル、過オクタン酸t−ブチル、クメンヒドロパーオキサイド、アゾイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブタンニトリル)、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ビス−t−ブチルパーオキサイドおよび2,5−ジメチルヘキシ−3−イン−2,5−ビス−t−ブチルパーオキサイドなどである。そのような開始剤を反応混合物の重量を基準にして約0.005から約1重量%の範囲の量で用いる。
【0051】
また、適切な連鎖移動剤、例えばメルカプタン(チオール)、例えばラウリルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、エチルメルカプタンなどを含めることも可能である。使用すべき連鎖移動剤の量の選択は、合成すべき重合体の所望分子量ばかりでなく当該重合体の所望せん断安定度を基にした選択である、即ちせん断安定性が高い重合体が必要な場合には、反応混合物に連鎖移動剤を多い量で添加してもよい。特に、そのような連鎖移動剤を反応混合物に単量体混合物を基準にして0.01から3重量パーセント、より特別には0.02から2.5重量パーセントの量で添加する。
【0052】
本基礎重合体生成物の分子量は、当該フリーラジカル開始剤および連鎖移動剤の添加量を調整することで操作可能である。一般に、使用するフリーラジカル開始剤および連鎖移動剤の濃度を高くすることに相当する他のあらゆる変項によって、結果としてもたらされる基礎重合体生成物の分子量が低くなる一方、それの濃度を低くすると生成物の分子量に対して反対の影響が生じる。
【0053】
共重合反応装置および条件
本発明の基礎重合体(即ち、アシル化アルキルアクリレート共重合体である中間体)を製造する目的で、前記アルキルアクリレート単量体とオレフィンカルボン酸系アシル化剤の重合をいろいろな条件下で実施してもよく、そのような条件には、塊状重合、溶液重合(通常は有機溶媒、好適には鉱油中)、乳化重合、懸濁重合および非水性分散技術が含まれる。この反応はバッチ式または連続操作のいずれかで実施可能である。これは混ぜ物無しまたは溶液の状態で強力混合能力が備わっている連続流もしくはバッチ式反応槽で実施可能である。これをまた押出し加工機または同様な連続強力混合装置で実施することも可能である。溶液重合が好適である。溶液重合の場合、希釈剤とアルキルアクリレート単量体とオレフィンカルボン酸系アシル化剤単量体と重合開始剤を含有して成る反応混合物を調製する。
【0054】
希釈剤は不活性な炭化水素のいずれであってもよく、好適には、後で当該共重合体を用いるべき潤滑油と相溶し得るか或は同じである炭化水素系潤滑油である。反応混合物に含有させる希釈剤の量を例えば単量体総量100重量部(pbw)当たり約15から約400重量部、より好適には希釈剤の量を単量体総量100pbw当たり約50から約200pbwにしてもよい。「総単量体仕込み量」を本明細書で用いる場合、これは初期、即ち未反応反応混合物中の単量体全部を一緒にした量を意味する。
【0055】
本発明の共重合体である中間体をフリーラジカル重合で製造する時には、当該単量体を同時またはいずれかの順で逐次的に重合させてもよい。本基礎重合体はアルキルアクリレート単量体に由来する単量体単位を約99.9から約80重量パーセントおよびオレフィン系アシル化剤単量体を約0.1から約20重量パーセント含有して成り得る。特別な態様では、総単量体仕込み量に含めるC1−C30アルキル(メタ)アクリレートを80から99.9重量パーセント、好適には90から99重量パーセントおよび無水マレイン酸を0.1から20重量パーセント、好適には1から10重量にしてもよい。適切な重合開始剤には、加熱時に分解を起こしてフリーラジカルを発生する開始剤、例えばパーオキサイド化合物、例えばベンゾイルパーオキサイド、過安息香酸t−ブチル、過オクタン酸t−ブチルおよびクメンヒドロパーオキサイドなど、およびアゾ化合物、例えばアゾイソブチロニトリルおよび2,2’アゾビス(2−メチルブタンニトリル)などが含まれる。前記混合物に含める開始剤の量を単量体混合物総量を基準にして約0.01重量%から約1.0重量%にする。この共重合体合成反応を重合用媒体にするに適した油、例えば鉱油または他の基油など中で実施する。
【0056】
例として、限定するものでないが、撹拌機と熱電対と還流冷却器を取り付けておいた反応槽に反応混合物を仕込んだ後、窒素ブランケット下で撹拌しながら約70℃から約160℃の温度に約0.5時間から約6時間加熱することで重合反応を実施してもよい。さらなる態様では、最初に反応混合物の一部、例えば約25から60%を反応槽に仕込んで加熱する。次に、反応混合物の残りの部分を計量して前記反応槽に撹拌を行いながら前記温度を維持しつつ入れるか、或はバッチを上述した範囲内に約0.5時間から約3時間置く。本発明の共重合体が希釈状態で入っている粘性のある溶液を前記工程の生成物として得る。
【0057】
当該重合体の酸化を防止しかつ未反応の反応体および重合反応の副生成物を排出させる目的で一般に前記処理用装置を窒素でパージ洗浄する。アシル化が所望度合で起こるように前記処理用装置内の滞留時間を調節しかつ本基礎重合体生成物の精製を行う目的で排気を実施する。場合により、本基礎重合体生成物を溶解させる目的で鉱油もしくは合成の潤滑油を前記処理装置に排気段階後に添加してもよい。
【0058】
分散剤用途の目的で調製する基礎重合体に持たせる数平均分子量をゲル浸透クロマトグラフィーで測定して約5,000から約50,000、特に約8,000から15,000の範囲にするのが好適である。本基礎重合体が示す多分散指数値は約1.2から約2であり得る。
【0059】
未反応材料の真空ストリッピング
前記共重合反応(「段階1」)が終了した時点で、本基礎重合体に対してさらなる官能化を実施する前に、場合により、未反応カルボキシル系反応体およびフリーラジカル開始剤を本基礎重合体から除去および分離しておいてもよい。真空ストリッピングで未反応の成分を反応マスから除去してもよく、例えば反応マスを撹拌下で真空をかけながら約250℃に及ぶ温度に揮発性の未反応単量体およびフリーラジカル開始剤材料が出て行くに充分な時間加熱してもよい。
【0060】
本基礎重合体(中間体)は安定な化合物であり、さらなる官能化前に貯蔵および取り扱い可能である。また、それ自身を有益な潤滑油用添加剤として使える状態にしようとして必ずしもそれにさらなる官能化を受けさせる必要はないかもしれない(個々の用途に応じてではあるが)。好適な態様では、本基礎重合体にアミノ化反応によるさらなる官能化を受けさせる。そのような官能化を受けさせたポリアルキルアクリレート共重合体系分散剤は本新規な基礎重合体(即ちアミノ化を受けていない共重合体)の強化形態である。
【0061】
基礎重合体を用いた分散性化合物の調製
再び本単独図を参照して、2番目の処理段階(「段階2」)において、カルボン酸系アシル化機能を持たせた本基礎重合体をヒドロカルビルアミン化合物と反応させることでポリアルキルアクリレート共重合体系分散剤化合物を生じさせる。
【0062】
本単独図に示すように、本ポリアルキルアクリレート共重合体系分散剤化合物は、本発明の態様に従う数種の異なる経路で製造可能な付加反応生成物である。例えば、「生成物反応経路1」の中の段階2で無水ポリ(イソ)アルケニル置換こはく酸(例えばPIBS
A)とポリアミン(例えばポリアルキレンポリアミン)を個別に反応させることで生じさた反応生成物(例えばPIBSI)を更に段階1で得た基礎重合体と反応させることで分散性共重合体生成物を生じさせる。見出しが「生成物反応経路2」の代替法では、本基礎重合体をアルキルエーテルポリアミンと反応させることで分散性共重合体生成物を生じさせる。見出しが「生成物反応経路3」の代替法では、本基礎重合体と無水ポリアルケニル置換こはく酸(例えばPIBSA)を混合することで物理的混合物もしくはブレンド物を生じさせた後、その混合物をポリアミンと反応させることで分散性共重合体組成物を生じさせる。見出しが「生成物反応経路4」の代替法では、本基礎重合体をポリアミンと反応(「段階2a」)させることで中間体を生じさせた後、その中間体を更に無水ポリアルケニル置換こはく酸(例えばPIBSA)と反応させることで分散性共重合体生成物を生じさせる(「段階2b」)。
【0063】
前記ヒドロカルビルアミンは第一級窒素原子を少なくとも1個有する。そのようなヒドロカルビルアミン化合物は、一般に、例えば芳香族アミン、脂肪族アミンまたはポリアミンまたはこれらの組み合わせなどであり得る。ヒドロカルビルアミン化合物の例には、これらに限定するものでないが、ポリアルケニルスクシニミド、例えばモノ−ポリイソブチルスクシニミド(PIBSI)、アシル化ポリアルケニルスクシニミド、例えばモノ−ポリイソブテニルスクシニミド(例えばPIBSAD)など、アルキルポリアミン(例えばPIBアミン)、脂肪ポリアミンおよび脂肪アルキルエーテルポリアミン(例えばC10−20または高級アルキルオキシアルキルポリアミン)などが含まれる。
【0064】
モノポリアルケニルスクシニミド、例えばモノポリイソブテニルスクシニミド(「PIBSI」)などは、特に本単独図に示す如き生成物反応経路の目的で使用可能な1つの特別な分類のヒドロカルビルアミンである。モノポリイソブテニルスクシニミド(PIBSI)の調製は、ポリアルキレンポリアミンをほぼ1当量の無水ポリ(イソ)ブテニルこはく酸(PIBSA)と反応させることで実施可能である。PIBSAの調製は、ポリ(イソ)ブテンと無水マレイン酸を公知様式で反応させることで実施可能である。1つの態様におけるPIBSIは、ポリエチレンポリアミンと無水アルケニルこはく酸(PIBSA)をこれらの反応体中のPIBSA部分とアミン単位の比率が3:1から1:1、特に2:1から1:1の範囲、最も特別には約1:1になるように反応させてモノ−および/またはビス−アルケニルスクシニミド(PIBSI)を生じさせることを含んで成る方法で一般に調製可能な反応生成物を含んで成る。特別な態様では、ポリアミンと1当量の無水PIB−こはく酸(PIBSA)を反応させることでモノポリイソブテニルスクシニミド系分散剤(PIBSI)を生じさせることができる。この反応で用いる反応体であるポリアミンは、適切には、塩基性窒素原子を少なくとも2個有していて少なくとも1個が第一級アミノ基であるアミンである。この反応でまた−OH基もしくはアルコキシ基またはポリオキシアルキレン基で置換されているポリアミンを用いることも可能である。使用可能なポリアミンの具体例には、例えばジエチレントリアミン(DETA)、トリエチレンテトラアミン(TETA)、テトラエチレンペンタアミン(TEPA)、ペンタエチレンヘキサアミン(PEHA)、ジプロピレントリアミン(DPTA)、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン、1,3,6−トリスアミノメチルシクロヘキサン(TMAH)、トリメチルヘキサメチレンジアミン(TMD)、ポリエーテルポリアミン、ジエチルアミノプロピルアミン(DEAPA)、1,4−ビス(3−アミンプロピル)ピペラジン、エチレンジアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、N−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、ポリエーテルアミンなどが含まれる。
【0065】
特に生成物反応経路1に適用可能な別の特別な態様では、本基礎重合体のアミン官能化で用いる反応体であるヒドロカルビルアミン化合物に式:
【0066】
【化12】


【0067】
[式中、Rは、炭素原子数が約8から800のヒドロカルビル基であり、Xは、炭素原子数が2から3の二価アルキレンもしくは第二ヒドロキシ置換アルキレン基であり、Aは、R、水素またはヒドロキシアシル基であり、yは1から6の数であり、そしてRは、−NH、−NHAまたは式
【0068】
【化13】


【0069】
(ここで、Rは、この上で定義した通りである)
で表されるヒドロカルビル置換スクシニル基から成る群から選択される基である]
で表されるアシル化ポリイソブチレンスクシニミド(PIBSAD)を含めることも可能である。1つの非限定態様におけるAは、グリコール、ラクチル、2−ヒドロキシ−メチルプロピオニルおよび2,2’−ビスヒドロキシメチルプロピオニル基から成る群から選択したヒドロキシアシル基であってもよく、そしてここで、Aで表される前記基の少なくとも30パーセントは前記ヒドロキシアシル基である。別法として、Aは分枝基を形成していてもよく、例えばAはRなどである。
【0070】
PIBSADの調製は、例えばモノ−および/またはビス−アルケニルスクシニミド(PIBSI)とアシル化用化合物を反応させることでアシル化モノ−および/またはビス−アルケニルスクシニミドを生じさせそしてそのアシル化モノ−および/またはビス−アルケニルスクシニミドを回収することなどで実施可能である。PIBSADの製造方法の実施では、その反応体を残存不飽和を含有する無水長鎖ヒドロカルビル置換ジこはく酸と「1槽反応」で段階的に反応させる。その長鎖炭化水素基は(C−C10)重合体、例えば(C−C)モノオレフィンであり、その重合体の数平均分子量(Mn)は約500から約10,000である。
【0071】
前記無水不飽和ジカルボン酸もしくはエステルと反応させるに好適なオレフィン重合体は、(C−C10)重合体、例えば(C−C)モノオレフィンを主モル量で含んで成る重合体である。そのようなオレフィンにはエチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン、ペンテン、1−オクテン、スチレンなどが含まれる。そのような重合体はホモ重合体、例えばポリイソブチレンなどばかりでなく2種以上のそのようなオレフィンの共重合体、例えばエチレンとプロピレンの共重合体、ブチレンとイソブチレンの共重合体、プロピレンとイソブチレンの共重合体などであってもよい。他の共重合体には、共重合体用
単量体の主要でないモル量、例えば1から10モル%が(C−C10)非共役ジオレフィンである共重合体、例えばイソブチレンとブタジエンの共重合体、またはエチレンとプロピレンと1,4−ヘキサジエンの共重合体などが含まれる。
【0072】
前記長鎖ヒドロカルビル置換ジカルボン酸をもたらす材料、例えば本発明で用いる酸もしくは無水物には、長鎖炭化水素で置換、一般にポリオレフィンで置換、典型的には1モル当たり平均で少なくとも約0.8個のポリオレフィンで置換されているアルファ−もしくはベータ−不飽和(C−C10)ジカルボン酸、これの無水物もしくはエステル、例えばフマル酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、クロロマレイン酸、フマル酸ジメチル、無水クロロマレイン酸およびこれらの混合物が含まれる。
【0073】
無水アルケニルこはく酸は、下記の式3
【0074】
【化14】


【0075】
[式中、Rは、ポリオレフィンの残基(残存不飽和を含有)であってもよく、これを無水マレイン酸と反応させることで無水アルケニルこはく酸を生じさせる]
で特徴付け可能である。Rの数平均分子量(Mn)は約500から約10,000、好適には約1000から約5000、より好適には約2000から約2500の範囲であってもよい。
【0076】
そのようなポリアミン化合物は、例えば米国特許第4,482、464号および6,117,825号(これらの説明は引用することによって本明細書に組み入れられる)に記述されている如き芳香族ポリアミン化合物から選択可能である。
【0077】
本基礎重合体と指定ヒドロカルビルアミン化合物の間の反応を好適には本基礎重合体の溶液を不活性な条件下で加熱した後にその加熱した溶液を一般に混合しながらそれに当該アミン化合物を添加して反応を起こさせることで実施する。本基礎重合体の油溶液を用いてこの溶液を窒素ブランケット下に維持しながら70℃から160℃に加熱するのが便利である(必要ではないが)。その溶液に当該ポリアミン化合物を添加、通常は滴下するか、或はそれが固体の時には分割して添加した後、反応を示す条件下で起こさせる。当該ポリアミン化合物を鉱油、界面活性剤、溶媒または合成油のいずれかに溶解させてもよく、そしてそれを本基礎重合体が入っている鉱油もしくは合成潤滑油または溶媒溶液に添加してもよい。その溶液を不活性ガスパージ下で撹拌しながら70から160℃の範囲内の温度に加熱してもよい。この反応は便利に窒素パージ下の撹拌型反応槽内で実施可能である。この反応をまた混ぜ物無し、即ち鉱油も他の媒体も用いないで実施することも可能である。その反応生成物を更に真空下で加熱することで生成物のさらなる単離を実施することも可能である。1つの好適な面では、基礎重合体を油溶液に入れてPIBSIまたはPIBSADと反応させるが、これを窒素下70から160℃の反応槽内で3時間実施する。
【0078】
前記アシル化重合体とポリアミン化合物1種または2種以上の反応の実施で場合により用いてもよい界面活性剤には、これらに限定するものでないが、(a)鉱油もしくは合成潤滑油と相溶する溶解度特性、(b)油の引火点を変えないような沸点および蒸気圧特性
および(c)ポリアミン1種または2種以上を溶かすに適切な極性を有するとして特徴づけされる界面活性剤が含まれる。
【0079】
適切な種類のそのような界面活性剤には、脂肪族および芳香族ヒドロキシ化合物とエチレンオキサイド、プロピレンオキサイドまたはこれらの混合物の反応生成物が含まれる。そのような界面活性剤は脂肪族もしくはフェノール系アルコキシレートとして一般に知られる。代表例はSURFONIC(商標)L−24−2、NB40、N−60、L−24−5、L−46−7(Huntsman Chemical Company)、NEODOL(商標)23−5および25−7(Shell Chemical Company)およびTERGITOL(商標)界面活性剤(Union Carbide)である。好適な界面活性剤には、当該アシル化重合体と反応し得る官能基、例えば−OHなどを含有する界面活性剤が含まれる。特にエトキシル化ラウリルアルコール[C1225(OCHCHOH]が好適である。エトキシル化ラウリルアルコールはCASno.9002−92−0の下で同定される。そのようなエトキシル化ラウリルアルコールは加工助剤および最終的な多官能粘度改良剤製品用の粘度安定剤である。そのようなエトキシル化ラウリルアルコールは当該反応混合物へのアミンの仕込みを容易にする。それはアシル化された官能が未反応のまま残存しないことを確保する反応剤である。アシル化された官能が未反応のままいくらか存在すると完成潤滑用配合物の粘度が望ましくなく変動する。そのような界面活性剤はまた多官能粘度改良剤製品が示す粘弾性反応を修飾することで低温(70から90℃)における処理性を向上させる。
【0080】
使用する界面活性剤の量は、ある程度ではあるが、それが当該ポリアミン化合物を溶かす能力に依存する。典型的には、ポリアミンの5から40重量%の濃度で用いる。また、この上で考察した濃縮液の代わりにか或はそれに加えて界面活性剤を個別に完成添加剤中の界面活性剤の総量が10重量%以下になるように添加することも可能である。
【0081】
特に「生成物反応経路2」に適用可能な別の態様において、本基礎重合体と反応させるヒドロカルビルアミンは、脂肪アルキルエーテルポリアミン、例えばC12−C20または高級アルキルオキシアルキルポリアミン、特にC12−C20アルキルオキシアルキルジアミンなどである。そのような脂肪アルキルエーテルポリアミンの例には、例えばテトラデシルオキシプロピル−1,3−ジアミノプロパン);C12−14アルキルオキシプロピル−1,3−ジアミノプロパン;C12−15アルキルオキシプロピルアミン、およびTomahからTOMAH(商標)DA−17などの商標下で市場で入手可能な他の同様な材料が含まれる。
【0082】
そのようなアミン官能化ポリアルキルアクリレート生成物が示す数平均分子量は約50,000から約1,000,000の範囲であり得る。
【0083】
分散性生成物の構造
1つの非限定態様において、数平均分子量が約5,000から約50,000の本基礎重合体(I)および官能化ポリアルキルアクリレート共重合体系分散剤(IIa+IIb)は下記の個々の構造を有する:
【0084】
【化15】


【0085】
ここで、構造I、IIaおよびIIbに関して、mは、nの値の0.1%から20%の範囲であるとして定義され、mとnの合計は5,000から約50,000の範囲であり、Xは、アミン基の窒素を通して分子と結合している官能化用アミンに由来する部分を表し、RおよびRは、本明細書の上で定義した基と同じ基を表す。即ち、Rは水素またはC1−C5アルキル基であり、そしてRは非置換もしくは置換C1−C30アルキル基であるが、但しRが前記1番目と2番目と3番目のサブグループのアルキルアクリレート単量体が前記モル比になるに有効なように選択されることを条件とする。特別な態様における構造I、IIaおよびIIb中のXは、構造:R’R”(NR)NR”’R””[ここで、R、R’R”、R”’、R””は、独立して、H、アルキル、アルカリール、アラルキル、シクロアルキルまたはアリール炭化水素であり、そしてRはアルキレン、アラルキレン、シクロアルキレン、アルカリーレンまたはアリーレンであり、そしてaは0−20である]で表される官能化用アミンに由来する。そのような分散性生成物を典型的には構造IIaとIIbで表される化合物の物理的組み合わせとして得る。
【0086】
色安定化
また、本アシル化アルキルアクリレート重合体にアミノ化反応を受けさせた後、色安定化、例えば前記アシル化アルキルアクリレート重合体をCからC12アルキルアルデヒド(例えばノニルアルデヒド)と反応させることなどによる色安定化を受けさせることも可能である。この反応を例えばそのアルキルアルデヒド剤を約0.2から約0.6重量%の量で添加してアミノ化反応で用いた条件と同様な温度および圧力条件下で約2から約6時間進行させてもよい。
【0087】
濾過
前記アミノ化と色安定化を受けさせたアシル化アクリレート化重合体生成物の純度を高める目的で、それの濾過をバッグまたはカートリッジのいずれかを用いた濾過または両方を直列で用いた濾過で実施してもよい。
【0088】
本発明の官能化ポリアルキルアクリレート共重合体生成物化合物に場合により後処理を受けさせることで特定の潤滑用途に必要または望まれる追加的特性を与えることも可能である。後処理技術は本技術分野で良く知られており、例えばホウ素化、燐酸化およびマレイン化が含まれる。
【0089】
III.潤滑用組成物
本発明の基礎重合体または多官能ポリアルキルアクリレート共重合体生成物またはこれらの組み合わせを潤滑油用の特殊な添加剤として有益に直接用いてもよいか或は別法として濃縮形態にしておいて基油で前以て希釈して用いることも可能である。本発明の基礎重合体および多官能重合体生成物は基油が用いられている潤滑油組成物で使用可能であり、この場合には、本添加剤を前記基油にそれが所望の機能を与えるに充分な量で溶解または分散させる。そのような基油は天然、合成またはこれらの混合であってもよい。使用に適
した基油には、例えば米国特許第6,255,261 B1および6,107,257号(これらの説明は引用することによって本明細書に組み入れられる)に記述されているそれらが含まれる。
【0090】
本発明の潤滑油組成物を調製する時に用いるに適した基油には、火花点火内燃機関および圧縮点火内燃機関、例えば自動車用およびトラック用エンジン、海洋および鉄道用ディーゼルエンジンなど用のクランクケース潤滑油として通常用いられる基油が含まれる。本明細書に示す特殊な分散性添加剤を含有させたクランクケース潤滑油で有利に潤滑させることができる内燃機関には、ガソリン、ガソホールおよびディーゼル燃料が動力のエンジンが含まれる。有益に潤滑させることができるディーゼルエンジンには、これらに限定するものでないが、大型車両用ディーゼルエンジンが含まれ、それには排ガス再循環(EGR)装置が備わっているエンジンが含まれる。
【0091】
本添加剤は、とりわけ、性能試験で分散性、低温特性、増粘効果および抗酸化特性が良好であることが観察されると言った利点を有する。
【0092】
本発明の分散剤添加剤は、また、向上したCCS低温エンジン特性およびスラッジ分散性も示す。実測した試験結果から、向上した分散性および燃料経済性向上が本発明の分散性添加剤を用いたほとんどの標準的エンジン性能試験で達成されると期待する。冷クランクシュミレーター(CCS)試験(ASTM D−5293)が配合物の低温特性を測定する目的で用いられる標準的試験である。この試験では、潤滑油が低温かつ高せん断速度で示す見かけ粘度を測定する。潤滑油が示す冷クランク粘度が低ければ低いほど低温におけるエンジンの始動が容易である。10Wモーターオイルに試験を−25℃で受けさせた時にそれが合格するには7000cP未満の粘度を示す必要がある。潤滑油がそのような条件下で示す粘度はエンジンのクランキングおよび始動性と直接関係している。本発明に従う分散性添加剤で処理した油はCCS仕様に合格する。
【0093】
乗用車用モーターオイル(PCMO)は典型的に自動車のスラッジ制御を補助する必要がある。シーケンスVG試験はASTM D6593−04−「Standard Test Method for Evaluation of Automotive Engine Oils for Inhibition of Deposit Formation in a Spark−Ignition Internal Combustion Engine Fueled with Gasoline and Operated Under Low−Temperature,Light−Duty
Conditions」に相当する。シーケンスVG試験方法と1996年以前のストップアンドゴーサービス(stop−and−go service)で用いられた自動車を特にスラッジおよびワニス生成に関して相互に関係付けることが行われた。それは、API SL性能カテゴリーを満足させることを意図した油を評価するに必要な試験方法の1つである。シーケンスVG試験では、ある潤滑油がスラッジおよびワニス生成を防止する能力を評価する。シーケンスVG試験はシーケンスVE、ASTM D 5302、スラッジおよびワニスの代替試験である。中程度の温度のタクシーサービス、市街地および郊外のデリバリーサービスまたは通勤サービスを模擬する。シーケンスVEの潤滑油試験は、摩耗を評価しない以外はシーケンスVE適用を複製するエンジン動力試験である。
【0094】
また、本発明の添加剤混合物をクランクケースオイル、動力伝達用流体、高耐久性油圧油、パワーステアリング用流体などで通常用いられそして/またはそれらに適した基油に入れて用いることでも有利な結果を達成する。また、ギア潤滑油、産業用油、ポンプ用油および他の潤滑油組成物もこれに本発明の添加剤混合物を混合することで利益を得るであろう。
【0095】
完成潤滑油組成物に本発明の共重合体に加えて他の添加剤を含有させることも可能である。例えば、そのような潤滑油配合物に、このような配合物に必要な特性を与えるであろう追加的添加剤を含有させてもよい。そのような種類の添加剤には、とりわけ、追加的分散剤、粘度指数改良剤、抗酸化剤、腐食抑制剤、洗浄剤、流動点降下剤、抗摩耗剤、消泡剤、乳化破壊剤、極圧剤および摩擦改良剤が含まれる。
【0096】
そのような潤滑油配合物を調製する時、本添加剤を有効成分が炭化水素油、例えば潤滑用鉱油または他の適切な溶媒などに10から80重量%入っている濃縮液の形態で導入するのが一般的な実施である。
【0097】
通常は、完成潤滑油、例えばクランクケースモーターオイルなどを生じさせる時にそのような濃縮液を添加剤パッケージ重量部当たり3から100、例えば5から40重量部の潤滑油を用いて希釈してもよい。そのような濃縮液の目的は、勿論、様々な材料の取り扱いの困難さおよび厄介さを低くすることばかりでなく最終混合物への溶解または分散を助長することにある。このように、本基礎重合体および/または多官能ポリアルキルアクリレート共重合体の総量を通常は潤滑油画分に例えば10から50重量%入れた濃縮液の形態で用いることになるであろう。1つの態様では、完成潤滑油中の本基礎重合体および/または多官能ポリアルキルアクリレート共重合体系分散剤の総量を約0.1重量パーセントから約20重量パーセント、特に約1重量パーセントから約5.0重量パーセント、より特別には約0.5重量パーセントから約2.5重量パーセントにする。
【0098】
本発明の基礎重合体および/または多官能ポリアルキルアクリレート共重合体を一般的には潤滑粘度の油を含んで成る潤滑油ベースストック(lube oil base stock)との混合物の状態で用いるが、そのような油には、天然の潤滑油、合成の潤滑油およびこれらの混合物が含まれる。天然油には動物油および植物油(例えばヒマシ油、ラード油)、液状石油、そしてパラフィン型、ナフテン型およびパラフィン−ナフテン混合型の潤滑用鉱油に水素化精製、溶媒処理または酸処理を受けさせたものが含まれる。石炭または頁岩から得られる潤滑粘度の油もまた有用な基油である。本発明で用いる合成潤滑油には、かなり多数の通常用いられる合成炭化水素油の中の油が含まれ、それには、これらに限定するものでないが、ポリ−アルファ−オレフィン、アルキル置換芳香族、アルキレンオキサイド重合体、コポリマー、ターポリマー、インターポリマーおよびそれらの誘導体(この場合、末端のヒドロキシル基がエステル化、エーテル化などによる修飾を受けている)、ジカルボン酸のエステルおよびケイ素が基になった油が含まれる。
【0099】
本発明は、更に、運搬手段における潤滑油排出間隔を長くすることを意図した方法にも向けたものである。前記方法は、この上に記述した潤滑油組成物を前記運搬手段に添加しそしてそれのクランクケース内で機能させることを含んで成る。
【0100】
以下の実施例に本発明の新規な重合体の製造および使用を例示する。量、パーセント、部および比率は全部特に明記しない限り重量である。
【0101】
[実施例]
本発明の非限定態様に相当する分散性添加剤を調製しそしてそれの性能試験を実施した。
【実施例1】
【0102】
基礎重合体の調製
最初に、アシル化アルキルメタアクリレート共重合体を下記の様式で基礎重合体(「BP1」−「BP7」)として調製した。窒素雰囲気および2個の混合用羽根(反応中に300rpmで回転)を装備しておいた2リットルの反応槽の中でメタアクリル酸ブチル(「BMA」、MW=142.2)、メタアクリル酸ラウリル(「LMA」、MW=262.2)およびメタアクリル酸セチル(「CMA」、MW=327.6)を無水マレイン酸(「MA」、MW=98.06)、ラウリルメルカプタン(「LSH」)およびアゾイソブチロニトリル(AIBN)と一緒にした。反応を約79−85℃で約4時間進行させた後、100℃で1時間進行させた。その反応マスを約120℃に加熱しかつ真空をかけることで未反応の無水マレイン酸およびフリーラジカル開始剤を除去した。反応体の量およびそのようにして得た数種の代表的共重合体生成物の特性を表1に示す。
【0103】
【表1】


【0104】
官能化(アミノ化)反応
次に、そのようにして得たBP1−BP7の中の数種の基礎重合体を更に個別にヒドロカルビルアミン化合物と以下に記述する様式で反応させることでサンプル分散剤1−7を生じさせた。また、この分散性生成物の調製で用いた数種のスクシニミド反応体の製造で用いた方法も以下に記述する。合成した官能化生成物が示すいくつかの物性を測定し、その結果を以下の表2に報告する。
スクシニミド反応体の調製:
スクシニミドA(PIBSI):
塔頂撹拌機とディーンスターク(Dean Stark)トラップと熱電対を取り付けておいた3Lの樹脂製槽にPIBSA(TAN 0.552)を960g仕込んだ後、窒素下で撹拌しながら180℃に加熱した。100.2gのTEPAを30分かけて滴下した。この反応混合物を真空下で180℃に3時間加熱した。その反応混合物を382gの加工油で希釈した後、濾過することで所望生成物を1321.2g得た。
スクシニミドB(PIBSI):
塔頂撹拌機とディーンスタークトラップと熱電対を取り付けておいた2Lの樹脂製槽にPIBSA(TAN 0.902)を587.6g仕込んだ後、窒素下で撹拌しながら155℃に加熱した。100.2gのTEPAを30分かけて滴下した。この反応混合物を真空下で155℃に3時間加熱した後、容器の中に移した。
サンプル1の分散剤:
塔頂撹拌機とディーンスタークトラップと熱電対を取り付けておいた1000mLの樹脂製槽にBP1のアシル化アルキルメタアクリレート共重合体を92g、加工油を216.6gおよびスクシニミドBを58.2g仕込んだ。この反応混合物を窒素下で130℃に3時間加熱した。その反応混合物を窒素下で撹拌しながら3時間加熱しそして真空下で更に2時間加熱した。この反応混合物をジャーに移すことで生成物を309g得た。
サンプル2の分散剤:
塔頂撹拌機とディーンスタークトラップと熱電対を取り付けておいた1000mLの樹脂製槽にBP6のアシル化アルキルメタアクリレート共重合体を92g、加工油を216.6gおよびスクシニミドBを58.2g仕込んだ。この反応混合物を窒素下で130℃に3時間加熱した。その反応混合物を窒素下で撹拌しながら3時間加熱しそして真空下で更に2時間加熱した。この反応混合物をジャーに移すことで生成物を301.3g得た。サンプル3の分散剤:
塔頂撹拌機とディーンスタークトラップと熱電対を取り付けておいた1000mLの樹脂製槽にBP3のアシル化アルキルメタアクリレート共重合体を100g、加工油を422.9gおよびスクシニミドBを89g仕込んだ。この反応混合物を窒素下で130℃に3時間加熱した。その反応混合物を窒素下で撹拌しながら3時間加熱しそして真空下で更に2時間加熱した。この反応混合物をジャーに移すことで生成物を574.2g得た。
サンプル4の分散剤:
塔頂撹拌機とディーンスタークトラップと熱電対を取り付けておいた1000mLの樹脂製槽にBP6のアシル化アルキルメタアクリレート共重合体を92g、加工油を204.2gおよびスクシニミド1を135.2g仕込んだ。この反応混合物を窒素下で130℃に3時間加熱した。その反応混合物を窒素下で撹拌しながら3時間加熱しそして真空下で更に2時間加熱した。この反応混合物をジャーに移すことで生成物を403.6g得た。
サンプル5の分散剤:
塔頂撹拌機とディーンスタークトラップと熱電対を取り付けておいた1000mLの樹脂製槽にBP5のアシル化アルキルメタアクリレート共重合体を100g、加工油を359.7gおよびスクシニミドBを59.3g仕込んだ。この反応混合物を窒素下で130℃に3時間加熱した。その反応混合物を窒素下で撹拌しながら3時間加熱しそして真空下で更に2時間加熱した。この反応混合物をジャーに移すことで生成物を456.2g得た。
サンプル6の分散剤:
塔頂撹拌機とディーンスタークトラップと熱電対を取り付けておいた1000mLの樹脂製槽にスクシニミドBを59.3g仕込んだ後、窒素下で撹拌しながら130℃に加熱した。この混合物を撹拌しながらこれにBP7のアシル化アルキルメタアクリレート共重合体希釈液(20%の活性溶液になるように加工油で希釈)を718.8g加えた。この反応混合物を窒素下で撹拌しながら3時間加熱しそして真空下で更に2時間加熱した。この反応混合物をジャーに移すことで生成物を750.5g得た。
サンプル7の分散剤:
塔頂撹拌機とディーンスタークトラップと熱電対を取り付けておいた3Lの樹脂製槽にPIBSA(TAN0.946)を845.7g、BP1のアシル化アルキルメタアクリレート共重合体を40gおよび加工油を1134.5g仕込んだ。この混合物を窒素下で撹拌しながら130℃に加熱した。この混合物に52.8gのTEPAを滴下漏斗経由で添加した。この反応混合物を窒素下で撹拌しながら3時間加熱しそして真空下で更に2時間加熱した。この反応混合物をジャーに移すことで生成物を1992g得た。
サンプル8の分散剤:
塔頂撹拌機とディーンスタークトラップと熱電対を取り付けておいた3Lの樹脂製槽にPIBSA(TAN0.946)を845.7g、BP1のアシル化アルキルメタアクリレート共重合体を85gおよび加工油を1202g仕込んだ。この混合物を窒素下で撹拌しながら130℃に加熱した。この混合物に52.8gのTEPAを滴下漏斗経由で添加した。この反応混合物を窒素下で撹拌しながら3時間加熱しそして真空下で更に2時間加熱した。
サンプル9の分散剤:
塔頂撹拌機とディーンスタークトラップと熱電対を取り付けておいた1000mLの樹脂製槽にBP3のアシル化アルキルメタアクリレート共重合体希釈液(40%の活性溶液
になるように加工油で希釈)を588.8g仕込んだ後、窒素下で撹拌しながら130℃に加熱した。この混合物を撹拌しながらこれにアルキルエーテルジアミン[TomahからTOMAH(商標)DA−17として入手可能]を78g加えた。この反応混合物を窒素下で撹拌しながら3時間加熱しそして真空下で更に2時間加熱した。この反応混合物をジャーに移すことで生成物を652.8g得た。
サンプル10の分散剤:
塔頂撹拌機とディーンスタークトラップと熱電対を取り付けておいた500mLの樹脂製槽にアシル化アルキルメタアクリレート共重合体BP3を100gおよび加工油を322.5g仕込んだ。この混合物を窒素下で撹拌しながら150℃に加熱した。この混合物を撹拌しながらこれに1,4−ビス(3−アミノプロピル)ピペラジンを6.9g加えた。この反応混合物を窒素下で撹拌しながら4時間加熱しそして真空下で更に1時間加熱した。この反応混合物をジャーに移すことで生成物を419.4g得た。
【0105】
【表2】


【実施例2】
【0106】
本発明の数種の代表的な追加的分散性化合物(本明細書ではサンプル1、3、5、6および8と標識)の調製をそれぞれサンプル1、3、5、6および8に関して上述した基本的反応処理を用いて実施し、それらをGF−45W30PCMO配合物に混合して、それらの混合物の特性を性能試験で評価したが、その試験に、動粘度試験(KV100)およびCCS試験を含めた。その結果を表3に報告する。代表的な分散性化合物を重合体含有量が等しくなるように混合した。完全配合油にAfton Corporationから入手可能な市販のVI改良剤であるH5751を含有させた。比較サンプル1には市販分散剤の混合物を利用した。
【0107】
【表3】


【0108】
分散剤サンプル6の一部をまたシーケンスVGエンジン試験の目的でも調製して、それをSAE5W30潤滑油に混合した。この分散剤および市販分散剤が示すスラッジ含有
特性を産業的分散剤スラッジ試験、即ちシーケンスVGエンジン試験で平均エンジンスラッジ(AES)を測定することで比較した。その結果を以下の表4に報告する。シーケンスVGエンジンスラッジおよびワニス付着試験は、ある潤滑油がスラッジおよびワニス沈着物の生成を最小限にするか否かを評価する点火エンジン動力試験である。この試験はシーケンスVE試験(ASTM D 5302)の代替法である。この試験方法は、各々が4時間の54サイクルで構成される216時間の全走行時間を伴うサイクル試験であった。試験エンジンはFordの4.6L火花点火4サイクル8気筒「V」形態エンジンであった。このエンジンの特徴には、デュアルオーバーヘッドカムシャフト、クロスフロー急速燃焼シリンダーヘッドデザイン、シリンダー1個当たり2個のバルブおよび電子ポート燃料噴射が含まれる。各試験に先立って90分間の慣らしスケジュールを実施した、と言うのは、各試験で新しいエンジン構築を用いたからである。試験完了時にエンジンを解体して、スラッジに関する等級付けを実施した。各サンプル毎に平均エンジンスラッジを計算した。修飾を受けさせた分散剤はこの上に記述した分散剤と同じであり、そして通常の分散剤はこの上に記述した如きビス−スクシニミドであった。
【0109】
【表4】


【0110】
理解されるであろうように、当該潤滑油が有するスラッジ処理能力はAES等級が高ければ高いほど良好である。シーケンスVEエンジン試験で7.8以上の等級は合格等級である。
【0111】
本発明を特に個々の方法および生成物の態様を具体的に言及することで説明してきたが、本開示が基になったいろいろな変形、修飾形および応用形が存在する可能性がありそしてそれらを本請求項で定義する如き本発明の精神および範囲内に入れることを意図することは理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0112】
【図1】単独図に、本発明の非限定例示に従って基礎重合体である中間体を製造するに適した反応スキームそしてこの基礎重合体を用いてアミン官能化共重合体生成物を製造するに適した数種の代替反応経路を示す。
【出願人】 【識別番号】391007091
【氏名又は名称】アフトン・ケミカル・コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】Afton Chemical Corporation
【出願日】 平成19年7月18日(2007.7.18)
【代理人】 【識別番号】100060782
【弁理士】
【氏名又は名称】小田島 平吉


【公開番号】 特開2008−31476(P2008−31476A)
【公開日】 平成20年2月14日(2008.2.14)
【出願番号】 特願2007−186942(P2007−186942)