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塩素含有有機廃棄物の処理方法及び処理装置 - 特開2008−63362 | j-tokkyo
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【発明の名称】 塩素含有有機廃棄物の処理方法及び処理装置
【発明者】 【氏名】斉藤 兼広

【氏名】岡 幸夫

【氏名】國西 健史

【氏名】片岡 智之

【要約】 【課題】塩素含有有機廃棄物を脱塩および乾燥することにより、セメント焼成設備の燃料として有効利用することができ、しかも乾燥等に要する熱量を少なくすることができる塩素含有有機廃棄物の処理方法及び処理装置を提供する。

【構成】本発明の塩素含有有機廃棄物の処理方法は、鶏糞等の塩素含有有機廃棄物を燃料として利用するための処理方法であり、洗浄混和槽1を用いて塩素含有有機廃棄物を洗浄し、脱水機2を用いて脱水して該塩素含有有機廃棄物に含まれる塩素および/または塩素化合物を除去する塩素除去工程と、得られた脱塩素有機廃棄物を多段型の乾燥機6を用いて乾燥し、その含水率を40%以下とする乾燥工程とを備えている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
塩素含有有機廃棄物を燃料として利用するための処理方法であって、
前記塩素含有有機廃棄物を洗浄・脱水して該塩素含有有機廃棄物に含まれる塩素および/または塩素化合物を除去する塩素除去工程と、
得られた脱塩素有機廃棄物を乾燥してその含水率を40%以下とする乾燥工程とを備えてなることを特徴とする塩素含有有機廃棄物の処理方法。
【請求項2】
前記乾燥工程は、前記脱塩素有機廃棄物の一部または全量を、または他の廃棄物と共に燃焼処理する燃焼処理工程と、この燃焼処理工程から排出される排ガスを用いて前記脱塩素有機廃棄物を乾燥処理する乾燥処理工程とを有することを特徴とする請求項1記載の塩素含有有機廃棄物の処理方法。
【請求項3】
前記乾燥処理工程は、前記排ガスを用いて熱交換された熱源媒体により乾燥処理することを特徴とする請求項2記載の塩素含有有機廃棄物の処理方法。
【請求項4】
前記熱源媒体は、前記乾燥処理工程から発生する水蒸気、前記燃焼処理工程にて用いられる燃焼処理用空気、のうちいずれかであることを特徴とする請求項3記載の塩素含有有機廃棄物の処理方法。
【請求項5】
前記乾燥工程の後に、得られた乾燥脱塩素有機廃棄物を粒状化する粒状化工程を備えたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項記載の塩素含有有機廃棄物の処理方法。
【請求項6】
塩素含有有機廃棄物を燃料として利用するための処理装置であって、
前記塩素含有有機廃棄物を洗浄・脱水して該塩素含有有機廃棄物に含まれる塩素および/または塩素化合物を除去する塩素除去手段と、
得られた脱塩素有機廃棄物の一部または全量を、または他の廃棄物と共に燃焼処理する燃焼処理手段と、
この燃焼処理手段から排出される排ガスを用いて熱交換された熱源媒体により前記脱塩素有機廃棄物を乾燥処理する乾燥処理手段とを備えてなることを特徴とする塩素含有有機廃棄物の処理装置。
【請求項7】
前記熱源媒体は、前記乾燥処理手段から発生する水蒸気、前記燃焼処理手段にて用いられる燃焼処理用空気、のうちいずれかであることを特徴とする請求項6記載の塩素含有有機廃棄物の処理装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、塩素含有有機廃棄物の処理方法及び処理装置に関し、更に詳しくは、塩素含有有機廃棄物を脱塩および乾燥することにより、セメント焼成設備の燃料として有効利用することができ、しかも乾燥等に要する熱量を少なくすることができる塩素含有有機廃棄物の処理方法及び処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、セメント焼成設備のロータリーキルンにおいては、燃料の一部を代替するものとして、有機系廃棄物のうち廃タイヤや廃プラスチック等の可燃性廃棄物を用いることが行われている。
また、最近では、最終的には燃焼可能な水分を多く含む有機系廃棄物を、ロータリーキルンに直接投入することにより焼却処理する方法も行われている。
例えば、下水汚泥等の有機系の含水汚泥を、乾燥、添加剤添加等の前処理を施すこともなく、直接、ロータリーキルンの窯尻部分または仮焼炉に導入し、焼却する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
一般に、有機系の含水汚泥は、その殆どが水分と有機物により占められているために、焼却により残留物として生成される灰分はごく微量である。したがって、有機系の含水汚泥をロータリーキルンに直接投入した場合においても、セメントクリンカの成分に影響を及ぼすことがなく、ロータリーキルン内で焼却処理が可能である。
【0003】
一方、有機系の含水汚泥に代わり、高含水であるが有機成分を更に多く含む有機系の含水廃棄物を燃料・炭化物として有効利用することがなされつつある。
対象となる高い発熱量を有する有機系の含水廃棄物の例として鶏糞があり、鶏糞の持つ有機成分を有効利用して炭化物とする試みがなされている。
例えば、鶏糞などの家畜糞を、蒸気管と燃焼室を備えた熱風炉と多段式の乾燥炭化炉との間に発生蒸気の循環系統を配設して密閉系内で熱源を循環させながら炭化物及び灰化物を生成する方法が提案されている(特許文献2参照)。
これらの方法で得られた生成物は炭化物であるから、再利用が可能である。この炭化物は、例えば、セメント焼成設備における補助燃料として利用することが可能である。
【特許文献1】特開2002−52397号公報
【特許文献2】特開2004−330092号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、前述の有機系の含水汚泥を直接、ロータリーキルンに導入して焼却する方法では、廃棄物中の水分の蒸発に伴い、ロータリーキルンの窯尻部分における原料温度の低下、サスペンションプレヒータや仮焼炉にて加熱および脱炭酸された原料の有する顕熱の低下、あるいはセメント原料がクリンカ状に焼結する帯域(キルン焼成帯)の温度の低下等の原因により、セメント焼成設備のセメントクリンカ焼成能力が極端に低下するという問題点があった。さらに、単位クリンカ当たりの焼成用熱量や電力使用量が高くなるために、経済的な操業が不可能になる等の虞があった。
【0005】
一方、鶏糞などの家畜糞を用いて、密閉系内で熱源を循環させながら炭化物及び灰化物を生成する方法では、鶏糞が通常、50〜70%程度の水分及び5000〜10000ppm程度の塩素を含んでいるために、炭化するためには該鶏糞を400℃以上の高温に加熱する必要があり、この温度に加熱するためには450℃以上の過熱蒸気が必要となるが、このような高温の過熱蒸気を十分得るためには、熱風炉の排ガスと熱交換する熱交換器の容量を大きくする必要があり、設備が過大になる等の問題点があった。
また、熱風炉の排ガスを用いて直接乾燥・炭化する方法と比較して、排ガスの有する顕熱を十分利用することができないという問題点もあり、必ずしも熱効率としては有効に使われるものではなかった。
さらに、鶏糞を炭化することで得られた炭化物は、その重量が当初の含水鶏糞の20%以下となるので、含まれる塩素分が炭化鶏糞内に多量に濃縮して残留することとなり、燃料としての品質に問題を残す虞があった。
【0006】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、塩素含有有機廃棄物を脱塩および乾燥することにより、セメント焼成設備の燃料として有効利用することができ、しかも乾燥等に要する熱量を少なくすることができる塩素含有有機廃棄物の処理方法及び処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、鶏糞などの塩素含有有機廃棄物をセメント焼成設備等の燃料として利用する際に、塩素含有有機廃棄物を洗浄・脱水して含有する塩素および/または塩素化合物を除去し、その後、この有機廃棄物を乾燥して含水率を40%以下とすれば、この乾燥有機廃棄物をセメント焼成設備の内部温度が800℃以上の領域に投入することで燃料として有効利用することができ、燃焼後の残留物をセメントクリンカ原料として用いることができ、しかもセメント焼成設備の操業やセメント品質に悪影響を及ぼす虞が無いことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明の塩素含有有機廃棄物の処理方法は、塩素含有有機廃棄物を燃料として利用するための処理方法であって、前記塩素含有有機廃棄物を洗浄・脱水して該塩素含有有機廃棄物に含まれる塩素および/または塩素化合物を除去する塩素除去工程と、得られた脱塩素有機廃棄物を乾燥してその含水率を40%以下とする乾燥工程とを備えてなることを特徴とする。
【0009】
この塩素含有有機廃棄物の処理方法では、塩素除去工程にて塩素含有有機廃棄物を洗浄・脱水して該塩素含有有機廃棄物に含まれる塩素および/または塩素化合物を除去し、乾燥工程にて得られた脱塩素有機廃棄物を乾燥し、その含水率を40%以下とすることにより、得られた乾燥有機廃棄物は、塩素成分の含有量が少ないバイオマス燃料として、また、保有する発熱量はセメント焼成設備の補助燃料として、有効利用される。この有機廃棄物は、含水率が40%以下と少なく、しかも塩素を取り除いたものであるから、セメント焼成設備の操業やセメント品質に悪影響を及ぼす虞もなくなる。
【0010】
前記乾燥工程は、前記脱塩素有機廃棄物の一部または全量を、または他の廃棄物と共に燃焼処理する燃焼処理工程と、この燃焼処理工程から排出される排ガスを用いて前記脱塩素有機廃棄物を乾燥処理する乾燥処理工程とを有することが好ましい。
前記乾燥処理工程は、前記排ガスを用いて熱交換された熱源媒体により乾燥処理することが好ましい。
このように、燃焼処理工程から排出される排ガスと熱交換した熱源媒体を用いて乾燥処理することにより、燃焼処理工程から排出される排ガスを有効利用するとともに、乾燥処理時に脱塩素有機廃棄物から発生する臭気成分などを含むガスが外部に流出するのを防止する。
【0011】
前記熱源媒体は、前記乾燥処理工程から発生する水蒸気、前記燃焼処理工程にて用いられる燃焼処理用空気、のうちいずれかであることが好ましい。
前記乾燥工程の後に、得られた乾燥脱塩素有機廃棄物を粒状化する粒状化工程を備えてもよい。
【0012】
本発明の塩素含有有機廃棄物の処理装置は、塩素含有有機廃棄物を燃料として利用するための処理装置であって、前記塩素含有有機廃棄物を洗浄・脱水して該塩素含有有機廃棄物に含まれる塩素および/または塩素化合物を除去する塩素除去手段と、得られた脱塩素有機廃棄物の一部または全量を、または他の廃棄物と共に燃焼処理する燃焼処理手段と、この燃焼処理手段から排出される排ガスを用いて熱交換された熱源媒体により前記脱塩素有機廃棄物を乾燥処理する乾燥処理手段とを備えてなることを特徴とする。
【0013】
この塩素含有有機廃棄物の処理装置では、塩素除去手段により塩素含有有機廃棄物を洗浄・脱水して該塩素含有有機廃棄物に含まれる塩素および/または塩素化合物を除去し、燃焼処理手段により脱塩素有機廃棄物の一部または全量を、または他の廃棄物と共に燃焼処理し、乾燥処理手段により燃焼処理手段から排出される排ガスを用いて熱交換された熱源媒体により脱塩素有機廃棄物を乾燥処理する。
これにより、塩素含有有機廃棄物を脱塩及び乾燥することで、塩素成分の含有量が少ないバイオマス燃料を容易かつ安価に得ることが可能になる。
また、得られた脱塩素有機廃棄物は、セメント焼成設備に投入されることで、その保有する発熱量がセメント焼成設備の補助燃料として有効利用される。
【0014】
前記熱源媒体は、前記乾燥処理手段から発生する水蒸気、前記燃焼処理手段にて用いられる燃焼処理用空気、のうちいずれかであることが好ましい。
【発明の効果】
【0015】
本発明の塩素含有有機廃棄物の処理方法によれば、塩素含有有機廃棄物を洗浄・脱水して該塩素含有有機廃棄物に含まれる塩素および/または塩素化合物を除去する塩素除去工程と、得られた脱塩素有機廃棄物を乾燥してその含水率を40%以下とする乾燥工程とを備えたので、含水率が40%以下でありしかも塩素および/または塩素化合物の含有量が少ないバイオマス燃料を容易に得ることができる。したがって、乾燥した脱塩素有機廃棄物を塩素成分の含有量が少ないバイオマス燃料として有効利用することができる。
【0016】
本発明の塩素含有有機廃棄物の処理装置によれば、塩素含有有機廃棄物を洗浄・脱水して該塩素含有有機廃棄物に含まれる塩素および/または塩素化合物を除去する塩素除去手段と、得られた脱塩素有機廃棄物の一部または全量を、または他の廃棄物と共に燃焼処理する燃焼処理手段と、この燃焼処理手段から排出される排ガスを用いて熱交換された熱源媒体により前記脱塩素有機廃棄物を乾燥処理する乾燥処理手段とを備えたので、塩素含有有機廃棄物を脱塩及び乾燥することで、塩素成分の含有量が少ないバイオマス燃料を容易かつ安価に得ることができる。
また、得られた脱塩素有機廃棄物を乾燥後セメント焼成設備に投入することで、その保有する発熱量をセメント焼成設備の補助燃料として有効利用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の塩素含有有機廃棄物の処理方法及び処理装置の最良の形態について、図面に基づき説明する。
なお、本実施形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
【0018】
図1は、本発明の一実施形態の塩素含有有機廃棄物の処理装置を示す模式図であり、塩素含有有機廃棄物を洗浄・脱水した後、乾燥することにより、セメント焼成設備の燃料として使用可能な塩素成分の含有量が少ないバイオマス燃料を得る装置の例である。
図において、1は塩素含有有機廃棄物を洗浄水で洗浄し該塩素含有有機廃棄物中に含まれる塩素および/または塩素化合物を溶出させる洗浄混和槽、2は塩素および/または塩素化合物が溶出により除去された脱塩素有機廃棄物中の水分を圧搾脱水により除去する脱水機であり、これら洗浄混和槽1及び脱水機2により塩素除去装置(塩素除去手段)が構成されている。
【0019】
また、3は洗浄・脱水された脱塩素有機廃棄物を貯留するサイロ、4は脱塩素有機廃棄物を乾燥または焼却に供する2方向定量フィーダ、5は輸送機、6は多段型の乾燥機(乾燥処理手段)、7は乾燥用蒸気を排ガスで加熱する熱交換器、8は熱風発生機能を兼ね備えた脱塩素有機廃棄物の焼却炉(燃焼処理手段)、9は焼却炉8に導入される燃焼用空気を加熱する空気予熱器、10は熱交換器7から排出される排ガスを集塵機11の耐熱温度まで冷却する冷却塔である。
また、12は乾燥用の加熱蒸気ライン、13は乾燥用蒸気の一部を焼却炉8に導入して処理する過剰蒸気の蒸気抽気ライン、14は焼却炉の排ガスライン、15は焼却炉への燃料供給ラインである。
【0020】
次に、この処理装置を用いて鶏糞などの塩素含有有機廃棄物を処理する方法について説明する。
鶏糞などの塩素含有有機廃棄物及び所定量の洗浄水を洗浄混和槽1に投入し、所定時間、撹拌する。この洗浄水の投入量は、塩素含有有機廃棄物の投入量の2倍量〜10倍量が好ましい。
この撹拌の間に、塩素含有有機廃棄物が洗浄水で洗浄され、この塩素含有有機廃棄物中に含まれる塩素および/または塩素化合物が洗浄水中に容易に溶出し、塩素含有有機廃棄物は脱塩素有機廃棄物となる。
【0021】
この洗浄水で洗浄された脱塩素有機廃棄物は、脱水機2にて圧搾脱水されて70%以下の含水率の脱水脱塩有機廃棄物となる。この脱水脱塩素有機廃棄物に含まれる塩素および/または塩素化合物の量は、洗浄前の塩素含有有機廃棄物と比べて20%以下にまで減少させることが可能である。この脱水機2から排出される洗浄水は、再度洗浄水として循環使用される他、一部は焼却炉8に投入されて焼却処理される。
【0022】
この脱水脱塩有機廃棄物は、一旦サイロ3に貯留されたのち2方向定量フィーダ4にて、乾燥機6、焼却炉8のいずれか一方または双方に供給される。
ここでは、脱水脱塩有機廃棄物の処理目的に応じて、乾燥し燃料化すること、焼却処理すること、のいずれか一方または双方を選択することが可能である。
焼却処理の場合、得られた脱水脱塩有機廃棄物の一部または全量を焼却炉8に供給して焼却処理してもよく、この脱水脱塩有機廃棄物の一部または全量を他の廃棄物と混合し、この混合した廃棄物を焼却炉8に供給して焼却処理してもよい。
焼却炉8は、焼却を行わない場合、熱風炉としての役割、もしくは脱水機2の排水を焼却処理する役割を担う。さらに、乾燥した脱水脱塩有機廃棄物を熱風炉の燃料の一部として利用することも可能である。
【0023】
この焼却炉8から排出された排ガスは、約850℃という高温状態であるから、空気予熱器7で焼却炉8の燃料燃焼用空気を加温した後、循環ガスと合流され、約600℃に調整される。この排ガスは、熱交換器7により乾燥用熱源である加熱蒸気を再加熱した後、排ガスとして集塵処理などが施された後、大気中に放出される。
【0024】
一方、加熱蒸気は、熱交換器7により約350℃の過熱蒸気の状態にまで加温された後、乾燥機6に導入される。
この乾燥機6では、約350℃の過熱蒸気を用いて投入された脱水脱塩有機廃棄物を加温し、この脱水脱塩有機廃棄物の含水率が40%以下、好ましくは20%以下になるまで乾燥させる。
この乾燥した脱塩有機廃棄物は、乾燥燃料として、セメント焼成設備の内部温度が800℃以上の領域であるロータリーキルンや仮焼炉に投入され、その保有する発熱量がセメント焼成設備の補助燃料として有効利用されるとともに、燃焼後の残留物がセメントクリンカの原材料として有効利用される。
【0025】
この乾燥した脱塩有機廃棄物は、例えば鶏糞の場合、絶対乾燥状態では約4000kcal/kg(高位発熱)程度の保有発熱量を持ち、理論燃焼ガス量も大きくはないので、燃焼後のガス温度も充分に高く、充分な高温ガスが容易に得られるものである。上記の鶏糞は、含水率を40%以下、好ましくは20%以下になるまで乾燥させることにより、セメント焼成設備やボイラ等の補助燃料として充分に使用することができる。
【0026】
このようにして得られた乾燥脱塩有機廃棄物は、容重が小さいので、これを輸送する場合等においては、予め造粒して粒状化しペレット状とすることが好ましい。
また、この塩素含有有機廃棄物の処理装置をセメント焼成炉の近傍に設置した場合には、焼却炉8からの排ガスに換えて、セメント焼成炉からの高温排ガスを直接熱交換器7に導入し、循環蒸気を加熱することも可能である。
また、高温の排ガスが利用できない場合には、300℃程度の排ガス(空気)を焼却炉8の燃焼用空気として利用することも可能である。
いずれにおいても、セメント焼成設備からの排ガスを利用することにより、塩素含有有機廃棄物の処理装置の構成が簡単になるとともに、必要な設備類を削減することができる。さらに、熱効率を高めることも可能である。
【0027】
以上説明したように、本実施形態の塩素含有有機廃棄物の処理方法によれば、含水率が40%以下でありしかも塩素および/または塩素化合物の含有量が少ない乾燥鶏糞等のバイオマス燃料を容易に得ることができる。したがって、乾燥した脱塩素有機廃棄物を塩素成分の含有量が少ないバイオマス燃料として有効利用することができる。
【0028】
また、本実施形態の塩素含有有機廃棄物の処理装置によれば、塩素含有有機廃棄物を脱塩及び乾燥することで、塩素成分の含有量が少ない乾燥鶏糞等のバイオマス燃料を容易かつ安価に得ることができる。
また、得られた乾燥鶏糞等のバイオマス燃料をセメント焼成設備に投入することで、その保有する発熱量をセメント焼成設備の補助燃料として有効利用することができ、燃焼後の残留物をセメントクリンカの原材料として有効利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の一実施形態の塩素含有有機廃棄物の処理装置を示す模式図である。
【符号の説明】
【0030】
1 洗浄混和槽
2 脱水機
3 サイロ
4 2方向定量フィーダ
5 輸送機
6 多段型の乾燥機
7 熱交換器
8 焼却炉
9 空気予熱器
10 冷却塔
11 集塵機
12 加熱蒸気ライン
13 蒸気抽気ライン
14 焼却炉の排ガスライン
15 焼却炉への燃料供給ライン
【出願人】 【識別番号】000183266
【氏名又は名称】住友大阪セメント株式会社
【出願日】 平成18年9月4日(2006.9.4)
【代理人】 【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武

【識別番号】100108578
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 詔男

【識別番号】100089037
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 隆

【識別番号】100101465
【弁理士】
【氏名又は名称】青山 正和

【識別番号】100094400
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 三義

【識別番号】100107836
【弁理士】
【氏名又は名称】西 和哉

【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦


【公開番号】 特開2008−63362(P2008−63362A)
【公開日】 平成20年3月21日(2008.3.21)
【出願番号】 特願2006−239510(P2006−239510)