トップ :: C 化学 冶金 :: C10 石油,ガスまたはコ−クス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭

【発明の名称】 油中水滴型エマルジョン燃料の製造方法、及び油中水滴型エマルジョン燃料の製造装置
【発明者】 【氏名】中川 一広

【氏名】澤本 三十四

【氏名】野村 哲雄

【要約】 【課題】長時間にわたりエマルジョン状態を維持して着火安定性を優れる油中水滴型エマルジョン燃料を簡易かつ緩和な工程で生産できる製造方法、及びその製造装置を提供する。

【構成】混合用水10を抗火石の原石6に接触させた後、抗火石の焼成体8及び素焼体7と接触させて、表面張力を大幅に低下させた改質水3を生成し、また、燃料油9を焼成体8と接触させて改質燃料油4を生成し、前記改質水3と前記改質燃料油4を混合、攪拌して油中に水滴が細かく均一に分散して長時間にわたりエマルジョン状態を維持して、着火安定性に優れたエマルジョン燃料を製造する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
油中水滴型エマルジョン燃料の製造方法であって、
混合用水を抗火石の原石及び前記抗火石の加工品の少なくともいずれか一方に接触させ、改質水を生成する改質水生成工程と、
燃料油を前記原石及び前記加工品の少なくともいずれか一方に接触させ、改質燃料油を生成する改質燃料油生成工程と、
生成された前記改質水及び前記改質燃料油を所定の混合比率で混合し、攪拌する混合攪拌工程と
を具備することを特徴とする油中水滴型エマルジョン燃料の製造方法。
【請求項2】
前記混合攪拌工程によって混合し、攪拌して生成されたエマルジョンを前記原石及び前記加工品の少なくともいずれか一方と再接触させる再接触工程をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の油中水滴型エマルジョン燃料の製造方法。
【請求項3】
前記加工品は、
前記抗火石の抗火石粉末を焼結して形成された抗火石素焼体、または前記抗火石素焼体に前記抗火石粉末を塗布し、焼結した抗火石焼成体であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の油中水滴型エマルジョン燃料の製造方法。
【請求項4】
前記抗火石素焼体及び前記抗火石焼成体の少なくともいずれか一方に用いられる前記抗火石粉末は、
50マイクロメートル以上、550マイクロメートル以下の粒径を主体とすることを特徴とする請求項3に記載の油中水滴型エマルジョン燃料の製造方法。
【請求項5】
前記改質水生成工程は、
前記混合用水を前記原石と接触させ、混合用前処理水を生成する改質水前処理工程と、
前記改質水前処理工程によって生成された前記混合用前処理水を前記抗火石素焼体及び前記抗火石焼成体の少なくともいずれか一方と接触させ、前記改質水を生成する改質水後処理工程と
を具備し、
前記改質燃料油生成工程は、
前記燃料油を前記抗火石素焼体及び前記抗火石焼成体の少なくともいずれか一方と接触させて前記改質燃料油を生成することを特徴とする請求項3または請求項4に記載の油中水滴型エマルジョン燃料の製造方法。
【請求項6】
前記混合攪拌工程は、
前記燃料油の種類、及び、前記燃料油及び前記混合用水の混合比率に応じた乳化安定剤を供給する乳化安定剤供給工程をさらに具備することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載の油中水滴型エマルジョン燃料の製造方法。
【請求項7】
抗火石の原石を格納するとともに、混合用水を貯留可能な貯水空間を内部に有し、前記混合用水を前記原石に接触させることにより、混合用前処理水を生成する前処理水生成槽と、
前記前処理水生成槽と連結し、前記抗火石の抗火石粉末を焼結して形成された抗火石素焼体及び前記抗火石素焼体に前記抗火石粉末を塗布し、焼結した抗火石焼成体の少なくともいずれか一方を格納するとともに、前記前処理水生成槽から送水された前記混合用前処理水を貯留可能な前処理水貯水空間を内部に有し、前記混合用前処理水を前記抗火石素焼体及び前記抗火石焼成体の少なくともいずれか一方に接触させることにより、改質水を生成する改質水生成槽と、
前記燃料油を貯留する貯油槽と、
前記抗火石素焼体及び前記抗火石焼成体の少なくともいずれか一方を格納するとともに、前記貯油槽から送油された前記燃料油を貯留可能な燃料油貯油空間を内部に有し、前記燃料油を前記抗火石素焼体及び前記抗火石焼成体の少なくともいずれか一方に接触させることにより、改質燃料油を生成する改質燃料油生成槽と、
前記改質水生成槽及び前記改質燃料油生成槽とそれぞれ連結され、送水された前記改質水及び送油された前記改質燃料油を所定の混合比率で混合し、攪拌するための混合槽と、
前記混合槽に貯留された前記改質水及び前記改質燃料油を攪拌し、エマルジョンを生成するための混合攪拌手段と、
前記混合槽と連結し、前記抗火石素焼体及び前記抗火石焼成体の少なくともいずれか一方を格納するとともに、前記混合槽から送液された前記エマルジョンを貯留するエマルジョン貯留空間を内部に有し、前記エマルジョンを前記抗火石素焼体及び前記抗火石焼成体の少なくともいずれか一方と再接触させる再接触槽と
を具備することを特徴とする油中水滴型エマルジョン燃料の製造装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、油中水滴型エマルジョン燃料の製造方法、及び油中水滴型エマルジョン燃料の製造装置に関するものであり、特に、石油系燃料に水を混合して製造され、長時間の貯蔵安定性に優れる油中水滴型エマルジョン燃料の製造方法、及び油中水滴型エマルジョン燃料の製造装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、水と重油、軽油、灯油、ガソリン等の燃料油とを混合して得られる所謂「エマルジョン(乳化状)燃料」は、燃焼時に内部の微細な水粒子が爆発的に蒸発(ミクロ爆発)し、燃料油が霧化するため、希薄燃焼における良好な燃焼が実現され、窒素酸化物や煤塵等の発生を抑え、大気汚染防止対策として有効なものとして評価されている。また、このエマルジョン燃料をボイラーやエンジン等に使用することにより、熱効率を向上させることが知られている。そのため、従来からエマルジョン燃料を製造する方法、或いは製造装置等が数多く提案されている。なお、エマルジョンは、W/O型(油中水滴型)、及びO/W型(水中油滴型)の二種類に一般に大別することができるものの、燃料として使用する場合は、当該燃料油の比率が通常高くなるため、油中水滴型のエマルジョン燃料となることがほとんどである。
【0003】
ここで、一般的な油中水滴型エマルジョン燃料に求められる特性としては、希薄燃焼のための良好な着火性とともに、各成分(油分及び水分)の分離がない、換言すれば、エマルジョン状態を長時間に亘って維持するエマルジョン安定性が求められている。そして、この安定性を獲得するために、一般的に乳化安定剤等の薬剤を投与し、化学的に安定なエマルジョン状態を創成することが行われている。ところが、これらの乳化安定剤等の投与が、過剰になされた場合には、燃焼時における着火性を悪化させたり、ミクロ爆発による効果を低減させ、排ガス成分に一酸化炭素等が増えるなどの直接的な影響を及ぼすとともに、製造条件の複雑化或いは製造コスト自体が増加するなどの困難性や問題点が生じることがあった。そのため、係る乳化安定剤は、可能な限り使用を控えることが望ましいとされている。
【0004】
そこで、上記の問題を解決するために、乳化安定剤の使用を抑え、かつ安定したエマルジョン状態を呈するエマルジョン燃料等の開発が行われている。例えば、酸素含有ガスによる微小気泡を表面に付着させた水微粒子を燃料油中に分散させた気水混合燃料油を形成し、油水分離を抑制するもの(例えば、特許文献1参照)、磁気処理装置及び超音波処理装置を備え、磁場処理装置によって形成された磁場中を燃料油を流すことにより、磁化処理し、さらに超音波処理装置による超音波を当該燃料油に対して与え、水及び乳化剤と共に攪拌し、燃料油を改質する方法(例えば、特許文献2参照)、或いは、水と界面活性剤の混合流体の送液方向(流れ方向)に対し、交差方向に磁場を印加する装置(例えば、特許文献3参照)等が知られている。
【0005】
一方、油中水滴型エマルジョン燃料の安定性を改善するために、二酸化珪素鉱物等の微粉末を焼成して形成されたセラミックスを液体燃料中に浸漬し、さらに、二酸化珪素鉱物等の微粉末及び炭素質の微粉末を混合し、焼成したセラミックスを水中に浸漬し、これらの液体燃料及び水を混合したものに対し、高周波を照射する技術(例えば、特許文献4参照)、或いは、トルマリン、電気石等の鉱物を利用し、エマルジョン状態を安定させる技術(例えば、特許文献5及び特許文献6参照)等が知られている。
【0006】
【特許文献1】特開平6−1983号公報
【特許文献2】特開平8−151583号公報
【特許文献3】特開2000−263062号公報
【特許文献4】特開2004−28565号公報
【特許文献5】特開2001−207179号公報
【特許文献6】特開2000−144158号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述した方法及び装置等では、下記に掲げるような問題点を生ずることがあった。すなわち、これらの油中水滴型エマルジョン燃料の製造装置や燃焼装置に係る構造は複雑化する傾向が強く、また処理条件等の制御に熟達した経験及び技術を必要とする場合があった。そのため、多くの油中水滴型エマルジョン燃料の製造方法及び製造装置等は、実用レベルでの使用はそれほど多くなく、広く一般に採用される技術には至っていないのが現状である。この主たる原因は、上述のエマルジョン状態の安定性が十分でないことが挙げられ、貯蔵条件によっては燃焼装置等に送られる前に使用上支障をきたす程度まで、油分及び水分が分離していることもあった。
【0008】
さらに、これらのエマルジョン燃料の中の特に油中水滴型エマルジョン燃料は、油中水滴の粒子サイズが比較的大きく、またサイズが不均一なものや、分散状態が不均等なものが多かった。そのため、これらの原因によるエマルジョン状態の安定性が乏しいこともあり、燃焼装置等に使用した場合の安定した燃焼継続が困難となったり、エンジン等の内燃機関に使用した場合における点火ミス等の不具合が発生し、実用的な使用が制限されることが多かった。
【0009】
そのため、特に油中水滴型エマルジョン燃料において、均一かつ均質に分散した微小水滴粒子を有し、エマルジョン状態が長時間に亘って安定して継続し、かつ着火安定性に優れる油中水滴型エマルジョン燃料が求められていた。
【0010】
そこで、本発明は、上記実情に鑑み、抗火石を用いてエマルジョン状態の良好な安定性及び優れた着火安定性を有する油中水滴型エマルジョン燃料の製造方法、及び油中水滴型エマルジョン燃料を製造するための油中水滴型エマルジョン燃料の製造装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の課題を解決するため、本発明の請求項1に記載の油中水滴型エマルジョン燃料の製造方法は、「油中水滴型エマルジョン燃料の製造方法であって、混合用水を抗火石の原石及び前記加工品の少なくともいずれか一方に接触させ、改質水を生成する改質水生成工程と、燃料油を抗火石の原石及び前記抗火石の加工品の少なくともいずれか一方に接触させ、改質燃料油を生成する改質燃料油生成工程と、生成された改質燃料油及び前記改質水を所定の混合比率で混合し、攪拌する混合攪拌工程と」を主に具備して構成されている。
【0012】
ここで、抗火石とは、伊豆半島等で産出する「石英粗面岩」の一種で、その組成は、所謂「火山性ガラス」を主とし、石英、長石、雲母、及びその他の成分を含有し、火山性活動により、主成分であるケイ酸(シリカ)が縦横に交走し、ガラス繊維化した多孔質性の海綿状火成岩として構成されている。そして、約70%以上のケイ酸成分を含有するものである。
【0013】
また、改質水・改質燃料油とは、詳細後述のごとく、抗火石の原石等との接触によって表面張力を低下させたものである。一方、抗火石の加工品とは、例えば、原石を粉砕し、粉末化したものを粘土質の物質をバインダーとして利用し、固めたもの、或いはそれらを所定の温度で焼成したものなどを例示することができる。
【0014】
また、燃料油とは、水を混合し、攪拌することにより油中水滴型エマルジョン燃料を製造するための主原料となるものであり、例えば、重油、軽油、灯油、ガソリン等を例示することができる。一方、混合用水とは、上述の燃料油に混合されるものであり、通常の水を使用することができる。メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、或いはアセトン等のケトン類などの有機溶剤、及びこれらの混合物を一部含むものであっても構わない。
【0015】
ここで、本願出願人らは、鋭意研究を重ねた結果、古来から耐火材或いは断熱材として用いられる「抗火石」が、当該抗火石と接触した水等の液体の表面張力を低下させる性質を有することを見出した。そして、表面張力の低下が、良質のエマルジョンの創成に有効である点に着目して本願発明の油中水滴型エマルジョン燃料の製造技術として利用することとした。
【0016】
したがって、本発明の油中水滴型エマルジョン燃料の製造方法によれば、まず、混合用水を抗火石の原石或いはそれらの加工品に接触させ、表面張力を低下させた改質水を生成する。ここで、原石等との接触の手法及び接触時間は、特に限定されないが、例えば、原石等を収容した槽内に混合用水を投入し、所定時間静置する所謂「バッチ方式」或いはポンプ等によって混合用水を連続的に送水し、原石等に接触させる所謂「フロー方式」のいずれであっても構わない。これにより、原石等と接触した混合用水は、その表面張力が接触前(処理前)の混合用水に比べて低下した改質水となる。一方、燃料油を混合用水の場合と同様のプロセスによって、抗火石の原石等と接触させることにより、当該燃料油は、その表面張力が燃料油に比べて低下した改質燃料油となる。すなわち、混合用水及び燃料油をそれぞれ個別に抗火石の原石等と接触させることにより、これらの表面張力がいずれも低下した状態となる。なお、前述の説明において、改質水を生成する改質水生成工程後に、改質燃料油を生成する改質燃料油生成工程を行うものを例示したが、これらの順序は特に限定されるものではなく、改質燃料油の生成を先に行うもの、或いは両者の生成を同時に行うもののいずれであっても構わない。
【0017】
そして、それぞれ生成された改質水及び改質燃料油を混合し、攪拌する。さらに具体的に説明すると、例えば、生成された改質燃料油の中に徐々に改質水を投下して混合し、周知の攪拌手段を利用して攪拌を行う。ここで、攪拌手段の一例を示すと、例えば、回転式攪拌具、超音波攪拌装置、及びスタティックミキサー等の周知の攪拌器具または攪拌装置を使用することが可能である。これにより、表面張力が互いに低下したそれぞれの改質水及び改質燃料油は、通常の水と油とのように容易に分離することがなく、改質燃料油の中に水粒子が包含された油中水滴型のエマルジョンが形成される。
【0018】
さらに、請求項2に記載の発明によれば、上記構成に加え、「前記混合攪拌工程によって混合し、攪拌して生成されたエマルジョンを前記原石及び前記加工品の少なくともいずれか一方と再接触させる再接触工程を」具備するものである。
【0019】
したがって、本発明の油中水滴型エマルジョン燃料の製造方法によれば、上記混合攪拌工程によって攪拌されたエマルジョンをさらに抗火石の原石等に再接触させることが行われる。すなわち、表面張力が低下した改質水及び改質燃料油を混合し、攪拌したエマルジョンは、安定したエマルジョン状態を維持し、油中水滴型エマルジョン燃料としての使用に耐えうるものと推定される。しかしながら、エマルジョン状態を形成したエマルジョンをさらに抗火石の原石等に接触させることにより、エマルジョン状態にある改質水及び改質燃料油の表面張力をさらに低下させ、より長時間エマルジョン状態を安定したものとすることが可能となる。
【0020】
さらに、請求項3に記載の発明によれば、、上記構成に加え、「前記加工品は、前記抗火石の抗火石粉末を焼結して形成された抗火石素焼体、または前記抗火石素焼体に前記抗火石粉末を塗布し、焼結した抗火石焼成体で」ある。
【0021】
したがって、本発明の油中水滴型エマルジョン燃料の製造方法によれば、混合用水または燃料油を接触させ、それぞれ改質水または改質燃料油を生成するための抗火石を利用して形成された加工品として、抗火石素焼体または抗火石焼成体が使用される。そして、素焼或いは焼成することにより、ある程度の強度を有し、また接触のために適する形状を容易に作成することが可能となる。例えば、抗火石素焼体或いは抗火石焼成体を小球状(ボール状)に形成することによって、粉末状に比べて取扱性が飛躍的に向上する。加えて、混合用水等の改質作用の寿命を原石等に比べて延ばすことが可能となり、長期に亘って継続して使用することができる。その結果、改質水及び改質燃料油の生成工程の省力化、及び生成コストを抑える作用を奏することとなる。なお、素焼或いは焼成等によっても抗火石自体の表面張力低下作用が損なわれることはない。
【0022】
さらに、請求項4に記載の発明によれば、上記構成に加え、「前記抗火石素焼体及び前記抗火石焼成体の少なくともいずれか一方に用いられる前記抗火石粉末は、50マイクロメートル以上、550マイクロメートル以下の粒径」である。
【0023】
即ち、詳細後述の如く、抗火石は活性度が高く、他鉱石に較べて粗砕粒であっても構わない。そこで、本発明においては、50マイクロメートル以上、550マイクロメートル以下の比較的製造が容易であり、製造コストの点において有利なものを用いている。なお、抗火石粉末等の粉末製造過程においては、一般に規定する粒径以下の粉末が混在する場合があるが、そのような50マイクロメートル未満の粒径の抗火石粉末を一部含むものであっても構わない。なお、最大粒径は篩等によって分別することができるため、550マイクロメートルを超えるものは容易に排除することができる。
【0024】
さらに、請求項5に記載の発明によれば、上記構成に加え、「前記改質水生成工程は、前記混合用水を前記原石と接触させ、混合用前処理水を生成する改質水前処理工程と、前記改質水前処理工程によって生成された前記混合用前処理水を前記抗火石素焼体及び前記抗火石焼成体の少なくともいずれか一方と接触させ、前記改質水を生成する改質水後処理工程とをさらに具備し、前記改質燃料油生成工程は、前記燃料油を前記抗火石素焼体及び前記抗火石焼成体の少なくともいずれか一方と接触させて前記改質燃料油を生成する」ものである。
【0025】
したがって、本発明の油中水滴型エマルジョン燃料の製造方法によれば、混合用水から改質水を生成する改質水生成工程が、混合用水を原石と接触させる改質水前処理工程と、その後にさらに抗火石素焼体及び/または抗火石焼成体と接触させる改質水後処理工程の二段階によって行われる。ここで、改質水後処理工程は、抗火石素焼体及び/または抗火石焼成体と複数回に亘り接触させるものであってもよく、例えば、原石によって処理された混合前処理水を、まず抗火石焼成体と接触させ、さらにその後に抗火石素焼体と接触させるもの、或いは、その逆、さらには抗火石焼成体及び抗火石素焼体を混合したものと接触させるものであっても構わない。
【0026】
さらに、請求項6に記載の発明によれば、上記構成に加え、「前記混合攪拌工程は、前記燃料油の種類、及び、前記燃料油及び前記混合用水の混合比率に応じた乳化安定剤を供給する乳化安定剤供給工程を」具備するものである。
【0027】
したがって、本発明の油中水滴型エマルジョン燃料の製造方法によれば、改質水及び改質燃料油を混合し、攪拌することによってエマルジョン状態を形成する際に、当該エマルジョン状態を長期間に亘って維持することを可能にするために適量の乳化安定剤を供給することが行われる。なお乳化安定剤の投入時期及び投入要領は、粘度の異なる軽質油と重質油では差異があり、軽質油においては改質水及び改質燃料油を混合したエマルジョンに乳化安定剤を添加して攪拌する簡易な工程を取るが、重質油においてはあらかじめ所定量の乳化安定剤を改質水に添加して混合攪拌後に、前記改質水と重質油とを混合攪拌する等の工程を採用する。本発明において、長時間、良好なエマルジョン状態を維持するために乳化安定剤を利用するが、エマルジョン燃料を製造する下流側の工程等で製造の短時間後にエマルジョン燃料をボイラーあるいは燃焼装置等で利用するような場合には、乳化安定剤の添加を省略することもできる。
【0028】
一方、請求項7に記載の油中水滴型エマルジョン燃料の製造装置は、「抗火石の原石を格納するとともに、混合用水を貯留可能な貯水空間を内部に有し、前記混合用水を前記原石に接触させることにより、混合用前処理水を生成する前処理水生成槽と、前記前処理水生成槽と連結し、前記抗火石の抗火石粉末を焼結して形成された抗火石素焼体及び前記抗火石素焼体に前記抗火石粉末を塗布し、焼結した抗火石焼成体の少なくともいずれか一方を格納するとともに、前記前処理水生成槽から送水された前記混合用前処理水を貯留可能な前処理水貯水空間を内部に有し、前記混合用前処理水を前記抗火石素焼体及び前記抗火石焼成体の少なくともいずれか一方に接触させることにより、改質水を生成する改質水生成槽と、前記燃料油を貯留する貯油槽と、前記抗火石素焼体及び前記抗火石焼成体の少なくともいずれか一方を格納するとともに、前記貯油槽から送油された前記燃料油を貯留可能な燃料油貯油空間を内部に有し、前記燃料油を前記抗火石素焼体及び前記抗火石焼成体の少なくともいずれか一方に接触させることにより、改質燃料油を生成する改質燃料油生成槽と、前記改質水生成槽及び前記改質燃料油生成槽とそれぞれ連結され、送水された前記改質水及び送油された前記改質燃料油を所定の混合比率で混合し、攪拌するための混合槽と、前記混合槽に貯留された前記改質水及び前記改質燃料油を攪拌し、エマルジョン混合物を生成するための混合攪拌手段と、前記混合槽と連結し、前記抗火石素焼体及び前記抗火石焼成体の少なくともいずれか一方を格納するとともに、前記混合槽から送液された前記エマルジョン混合物を貯留するエマルジョン貯留空間を内部に有し、前記エマルジョン混合物を前記抗火石素焼体及び前記抗火石焼成体の少なくともいずれか一方と再接触させる再接触槽と」を主に具備して構成されている。なお、前記改質水生成工程、改質燃料油生成工程以下の各工程は、常温で実施することが可能で、エマルジョン燃料の製造装置を簡易化することができる。
【0029】
したがって、本発明の油中水滴型エマルジョン燃料の製造装置によれば、上述した油中水滴型エマルジョン燃料の製造方法に沿って、長期間に亘ってエマルジョン状態を維持することができる安定性を有し、かつ着火安定性に優れる油中水滴型エマルジョン燃料を安価に製造することが可能となる。
【発明の効果】
【0030】
請求項1に記載の発明によれば、混合用水及び燃料油をそれぞれ抗火石の原石、抗火石素焼体及び抗火石焼成体と一回、或いは複数回接触させることにより、個々の表面張力を低下させた改質水及び改質燃料油とすることができる。その結果、両者を混合し、攪拌した場合、該表面張力の低下に起因して油中の水粒子の粒径が微細化し、従来技術に較べて安定したエマルジョン状態を創成することが可能となる。そして、従来技術では困難であったエマルジョン燃料のボイラーや内燃機関等への実用ベースでの利用が可能となる効果がある。
【0031】
また、請求項2に記載の発明によれば、前記改質水と改質燃料油を混合して攪拌して生成されたエマルジョンを前記原石及び加工品の少なくともいずれか一方と再接触させるため、エマルジョン状態にある改質水と改質燃料油の混合成分の表面張力をさらに低下させて、エマルジョン中の水滴径の微細化、均一化をさらに促進することができる。この結果、燃焼時における燃料中の微細な水粒子の瞬間的な蒸気化が燃料を微細化させて燃焼条件を改善し、燃焼効率の改善並びに燃焼ガス中の有害成分を削減して、燃料消費を削減するとともに大気汚染を低減する効果がある。また、エマルジョン状態がさらに長時間にわたって良好に維持されるため、エマルジョン燃料のボイラーや内燃機関等での多くの用途での利用を可能ならしめる効果がある。
【0032】
また、請求項3に記載の発明によれば、前記抗火石の加工品を、抗火石粉末を素焼した素焼体、または前記素焼体に抗火石粉末を塗布して焼成した焼成体としたため、前記抗火石の加工品の強度向上による長寿命化、並びに、エマルジョンの製造能力や用途に応じた加工品形状の自由度増大により使い勝手が良くなる効果がある。また、前記素焼体と焼成体の素材、形状、加熱条件等を変化させて特性の異なる加工品を製造し、改質水及び改質燃料油の生成工程で用途に応じて選択して表面張力低下、並びにエマルジョン安定化に利用することを可能ならしめる効果がある。
【0033】
請求項4に記載の発明によれば、前記素焼体等の素材として利用する抗火石粉末の粒径を50マイクロメートル以上、550マイクロメートル以下としている。これは、他の鉱石粉末を焼成したセラミックをエマルジョンの安定化に利用する先行技術において、その原料粉末の粒径が5マイクロメール以下等微細な粉末を利用しているのに対して、本件発明に係る抗火石粉末の粒径が非常に大きい領域にあり、微粉砕が要求されない粒径管理は抗火石素焼体等の製造コストを低減し、エマルジョン燃料の製造に要する全体コストを抑制することができる。また、抗火石粉末の粒径が大きくて良いことは、抗火石がトルマリンや麦飯石等他の鉱石に較べて、多孔質の海綿状で非常に大きな表面積を有していること、並びに、詳細後述の如く水等液体の表面張力を低下させる活性が高いことに起因している。このため、長期間にわたり安定して良好なエマルジョン燃料を製造することが可能となり、エマルジョン燃料利用に対する信頼性を高めて実用化を促進する上で大きな効果がある。
【0034】
また、請求項5に記載の発明によれば、前記混合用水をまず抗火石と接触させて、事後に抗火石素焼体及び抗火石焼成体のいずれか一方と接触させる。このとき、前記混合用水を接触させる対象物とその順序により、混合用水の表面張力を効果的に低減させることが可能となる。特に、最初に抗火石の原石と接触させ、前記焼成体、次いで前記素焼体に接触させた処理水は、詳細後述の如く、それらの相乗効果で著しく表面張力が低減し、その改質水を利用して粒径が小さな水粒子が油中に均等に分散して長時間、安定したエマルジョン燃料の製造を可能ならしめる効果がある。
【0035】
また、請求項6に記載の発明によれば、燃料油の種類や混合用水の混合比率等に応じた乳化安定剤を添加することにより、さらに安定したエマルジョン燃料を製造することが可能となり、内燃機関やボイラー等各種の利用分野において、エマルジョン燃料を継続して製造しながら下流工程で燃料を消費する用途のみでなく、集中生産したエマルジョン燃料を貯蔵して必要に応じて異なる場所で利用する等、種々の利用方法に対応可能な良好なエマルジョン燃料を製造できる効果が有る。また、請求項1乃至請求項6に記載のエマルジョン製造の各工程を常温でも実施できる為、簡易な装置による簡易な操作で本発明に係る製造方法を実施して、エマルジョン燃料の製造コストを安価とする効果がある。
【0036】
また、請求項7に記載の発明によれば、上記の製造方法を実現できる製造装置を構築することによって、前述の製造方法により長時間にわたって良好なエマルジョン状態を維持可能で、各種産業分野で実用化可能なエマルジョン燃料を簡易な装置で低コストで製造及び普及させることにより、燃料使用時の装置効率を向上させてこの燃料の有効活用によるエネルギー資源の節減を図ることができる。また、内燃機関やボイラー等稼動時の排気ガス中の窒素酸化物や煤塵の発生量を低減して環境改善に貢献できる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
以下、本実施形態の油中水滴型エマルジョン燃料の製造方法1(以下、単に「製造方法1」と称す)、及び油中水滴型エマルジョン燃料の製造装置2(以下、単に「製造装置2」と称す)について、図1乃至図5、さらに表1及び表2に基づいて説明する。ここで、図1は本実施形態の製造方法1の各工程の処理の流れを示すフローチャートであり、図2は本実施形態の製造装置2の構成の一例を模式的に示す説明図であり、図3は製造されたエマルジョン燃料5の一例を示す顕微鏡写真であり、図4はトルマリン石を接触させて製造したエマルジョン燃料の一例を示す顕微鏡写真であり、図5は試料F、試料G、及び試料Cの5日経過後のエマルジョンの分離状況を示す写真である。
【0038】
また、表1は改質水3、改質燃料油4、及び油中水滴型エマルジョン燃料5(以下、単に「エマルジョン燃料5」と称す)を生成するために使用される抗火石の原石6、抗火石粉末(図示しない)、抗火石素焼体7(以下、単に「素焼体7」と称す)、及び抗火石焼成体8(以下、単に「焼成体8」と称す)のそれぞれの主たる成分となる抗火石の化学的成分(原石6の化学的組成に一致)の一例を示すものである。なお、本実施形態において、特に断りのない限り、燃料油9として灯油を使用した場合の例について説明を行うものである。
【0039】
ここで、本実施形態において、改質水3等の生成のために用いられる抗火石の原石6及びこれらの加工品(素焼体7及び焼成体8)について詳述すると、抗火石の原石6は下記の表1に示すように、シリカ及びアルミナを主成分として含有するものであり、その他、カルシウム及びマグネシウムの酸化物を含む各種酸化物・化合物を含有して構成されている。ここで、抗火石は、前述したように、多孔質性を備える岩石の一種であり、水等の液体と接触させることにより、当該液体の表面張力を低下させる作用を有していることが判明した。また、素焼体7は、50マイクロメートル以上、550マイクロメートル以下の比較的粗い粒径に調整された抗火石粉末を70重量%以上使用し、粘土をバインダとして略球形状等の所望の形態に整えた後、1000℃から1500℃程度の温度で焼結して形成されたものを使用することが可能である。ここで、素焼体7及び焼成体8に用いられる抗火石粉末の粒径分布の一例について示すと、50≦D≦104マイクロメートルのものが約20%、104<D≦180マイクロメートルのものが約44%、180<D≦535マイクロメートルのものが約31%、及び535<D≦550マイクロメートルのものが約3%のものが使用される(ここで、D:粒径)。これによると、50マイクロメートル以上550マイクロメートル以下の抗火石粉末において、104<D≦180マイクロメートルの範囲のものが最も多く存在している。これにより、ハンドリング性を大幅に向上させることができるとともに、焼結によって抗火石の備える多孔質性が損なわれることがなく、換言すれば、抗火石の表面張力の低下に係る特性及び液体の改質性に係る特性を低下させることがない。なお、上述したように、液体改質時にハンドリング性を良好とするために、前述したように、球形状(ボール状)に素焼体7を形成することが特に好適と思われる。
【0040】
【表1】


【0041】
さらに、抗火石の焼成体8は、前述した素焼体7の表面に、上記と同様の粒径範囲の抗火石粉末を例えば、97重量%使用し、さらに3重量%の合成糊及び適量の水を加えることによって形成した抗火石入りの釉薬を塗布し、1000℃から1500℃の焼成温度で焼成したものを使用することができる。
【0042】
次に、本実施形態の製造方法1及び製造装置2について説明すると、製造装置2は、図2に示すように、エマルジョン燃料5を製造するための混合用水10を改質燃料油4との混合前に抗火石の改質作用を利用して改質水3に転換し、生成するための改質水生成機構部11と、燃料油9を改質水3との混合前に抗火石の改質作用を利用して改質燃料油4に転換し、生成する改質燃料油生成機構部12と、それぞれ生成された改質水3及び改質燃料油4を混合し、攪拌することにより油中水滴型のエマルジョン13を生成する混合攪拌部14と、生成されたエマルジョン13をさらに抗火石の改質作用を利用し、エマルジョン燃料5として製造する再接触部15と、製造されたエマルジョン燃料5を攪拌しながら一次的に貯留する燃料貯蔵部16とを具備して主に構成されている。
【0043】
さらに詳細に説明すると、改質水生成機構部11は、抗火石をそのまま、或いは比較的大粒に破砕した原石6が投入されるとともに、エマルジョン燃料5の原料の一部となる混合用水10を貯留可能な貯水空間17aを内部に有し、該原石6の表面と混合用水10とを接触させることによって、混合用前処理水18を生成する前処理水生成槽19と、前処理水生成槽19と配管20を通じて連結され、抗火石粉末から形成された球形状の素焼体7を収容し、前処理水生成槽19からポンプ等の送水手段(図示しない)を利用して送水された混合用前処理水18を収容可能な前処理水貯水空間17bを内部に有し、混合用前処理水18と焼成体8とを接触させる改質水生成槽21a及び改質水生成槽21aの下流に設けられ、混合用前処理水18をさらに素焼体7と接触させるための改質水生成槽21bとを主に具備して構成されている。
【0044】
ここで、原料となる混合用水10は、改質水3を生成するための一次処理として混合用水10を前処理水生成槽19によって原石6と接触させ、混合前処理水18を生成し(改質水前処理工程S1)、さらに生成された混合用前処理水18を改質水生成槽21aによって焼成体8と接触させ、さらに改質水生成槽21bで素焼体7と接触させることによって改質水3を生成(改質水前処理工程S2)している。すなわち、混合用水10から三段階の処理を経て、改質水3が生成されることになる。また、原石6、焼成体8、及び素焼体7は、いずれも抗火石を原料とするものであり、抗火石の表面張力を低下させる優れた特性をそのまま有している。
【0045】
また、原石6及び焼成体8は、その粒径の大きさの差異が見られ、比較的大きな石のサイズである原石6は、例えば、数ミリメートルから数センチメートルの肉眼で十分に確認することができる程度の大きさである。一方、素焼体7に使用される抗火石粉末は、50マイクロメートルから550マイクロメートルの範囲の粒径のものが使用され、焼成体8としてハンドリング性を向上させた状態にすることができる。
【0046】
さらに、改質水前処理工程S1及び改質水後処理工程S2が本発明の改質水生成工程に相当する。なお、改質水前処理工程S1(または前処理水生成槽19)において原石6、改質水後処理工程S2(または改質水生成槽21a,21b)において焼成体8、素焼体7をそれぞれ使用して処理するものを示したがこれに限定されるものではなく、処理する混合用水10及び混合用前処理水18の性状や成分等に応じて、原石6、素焼体7、及び焼成体8を適宜使い分けるものであっても構わない。また、表面張力が予め低いことが既知の混合用水10の場合には、例えば、上述した三段階による処理を行わず、一段階或いは二段階の処理によって改質水3を生成するものであっても構わない。
【0047】
一方、改質燃料油生成機構部12は、その構成として、燃料油9を一次的に貯留するタンク状の貯油槽22と、該貯油槽22と配管20を通じて連結され、球形状に形成された抗火石の焼成体8を収容し、送油ポンプ23を介して貯油槽22から送油された燃料油9を貯留可能な燃料油貯留空間17cを内部に有し、燃料油9と焼成体8とを接触させ、抗火石の改質作用を利用して表面張力を低下させた改質燃料油4を生成する改質燃料油生成槽24と、改質燃料油生成槽24の改質燃料油出口25に取付けられ、処理された改質燃料油4を再び貯油槽22に戻す戻し配管26及び後述する混合攪拌部14のいずれか一方に送油するための分岐コック27とを具備して主に構成されている。
【0048】
ここで、貯油槽22から燃料油9が送油され、改質燃料油生成槽24に送油されると、抗火石を主成分とする焼成体8によって、当該燃料油9の表面張力が低下し、改質燃料油4が生成される(改質燃料油生成工程S3)。なお、改質燃料油生成工程S3において、抗火石の焼成体8を使用するものについて例示したが、これに限定されるものではなく、上記改質水生成機構部11と同様に、処理に利用する抗火石の種類等の選択等を適宜行うものであっても構わない。また、分岐コック27を使用することにより、処理された改質燃料油4を再び貯油槽22に戻し、再度、改質燃料油生成機構部12を繰り返させることにより、焼成体8に一度接触させるよりも複数回の接触で表面張力の値を確実に低下させることができる。
【0049】
その後改質水生成機構部11及び改質燃料油生成機構部12によってそれぞれ生成された改質水3及び改質燃料油4を、各機構部11,12と配管20を通じて連結された混合攪拌部14にまで送水または送油する。このとき、各機構部11,12と混合攪拌部14との間の配管20の途中には、それぞれ不純物等を除去するためのフィルター部28がそれぞれ設けられている。これにより、予め混合用水10等に混在していた不純物、或いは改質の過程で改質水3及び改質燃料油4に混じった抗火石の小片等を該フィルター部28によって除去することができる。その結果、該フィルター部28の下流側には、不純物等の混在していない改質水3及び改質燃料油4のみが流れることになる。
【0050】
さらに、混合攪拌部14について詳述すると、各機構部11,12から送水または送油された改質水3及び改質燃料油4を貯留するためのタンク状の混合槽29と、混合槽29に貯留された改質水3及び改質燃料油4を混合し、攪拌するための攪拌用プロペラ36及び該攪拌用プロペラ36を回転駆動させる攪拌用モータとからなる攪拌機構部38とを具備して構成されている。なお、攪拌用モータは、簡略化のため図示を省略している。
【0051】
そして、各配管20の排出端には、予め規定された所定の混合比率で改質水3及び改質燃料4を混合槽29内に導入するための流量計及びバルブ(いずれも図示しない)が設けられ、例えば、改質水:改質燃料油=30:70、または改質水:改質燃料油=20:80の混合比率になるように調整が図られている。そして、攪拌機構部を稼働させることにより、当該攪拌用プロペラを回転させ、改質水3及び改質燃料油4の攪拌が行われる(混合攪拌工程S4)。このとき、前述した前処理によって改質水3及び改質燃料油4の双方が互いに抗火石の改質作用によって表面張力が低くなるように処理されている。そのため、攪拌機構部による攪拌によって、通常の油水分離が生じることがなく、水の微小滴が分散された所謂「油中水滴型」のエマルジョン13が形成されることになる。ここで、攪拌機構部が本実施形態の混合攪拌手段に相当する。なお、混合攪拌手段は、上述の回転式の攪拌プロペラ等に限定されるものではなく、例えば、超音波攪拌装置、或いはスタティックミキサー等の周知の攪拌機器を利用するものであっても構わない。
【0052】
このとき、エマルジョン13の生成される混合槽29には、改質水3及び改質燃料油4の種類及び配合比率に応じて予め決定された量の乳化安定剤31が乳化安定剤供給部30を介して供給される(乳化安定剤供給工程S5)。ここで、乳化安定剤供給部30は、予め決定された量の乳化安定剤31を混合槽29の槽内に徐々に滴下する機能を有するものであり、係る乳化安定剤31の滴下により、エマルジョン13のエマルジョン状態をより安定したものとすることができる。その結果、当該エマルジョン13を温度変化や長期に亘ってエマルジョン13(または、エマルジョン燃料5)を保管した場合であってもエマルジョン状態を安定したものとすることができる。なお、エマルジョン状態を安定化させる乳化安定剤31及びこれらを利用した安定化技術については、既に周知のものであり、また、乳化安定剤31については既に説明を行ったため、ここでは説明を省略するものとする。なお、本実施形態は、燃料油として灯油のような軽質油を対象としたものであり、重質油を対象とする場合は、あらかじめ所定量の乳化安定剤を改質水に添加して混合攪拌後に、前記改質水と重質油とを混合攪拌する等の工程を採用するものであってもよい。
【0053】
さらに、再接触部15は、混合攪拌部14の混合槽29で混合、攪拌されたエマルジョン13をさらに素焼体7に接触させるものであり(再接触工程S6)、具体的な構成として、素焼体7を格納するとともに、混合槽29から送液されたエマルジョン13を貯留可能なエマルジョン貯留空間32を有する再接触槽33と、再接触槽33にエマルジョン13を送液するために配管20の間に設けられた送液ポンプ34と、送液ポンプ34及び再接触槽33の間に設けられ、混合槽29のエマルジョン13を再接触槽33へ送液する、或いは混合槽29から再接触槽33への送液を繰返し、混合槽29に貯留された液体が再接触槽33によってエマルジョン燃料5となったものを、後述する燃料貯蔵部16に送液するために切替える分岐コック35とを具備して主に構成されている。
【0054】
すなわち、再接触部15は、混合攪拌部14によってエマルジョン13となった改質水3及び改質燃料油4の混合物を再び抗火石の素焼体7に接触させることにより、さらにエマルジョン状態を安定化させるためのものである。これにより、長期に亘って安定的なエマルジョン燃料5が製造される。また、図2に示すように、再接触部15は、素焼体7との接触後、当該エマルジョン13(または、エマルジョン燃料5)を再び混合槽29に導出している。すなわち、混合槽29及び再接触槽33の間を送液ポンプ34及び配管20を介して循環させている。これにより、複数回の循環により、混合槽29内のエマルジョン13は、油中の水滴がより細かく均一で良好なエマルジョンに改質される。その後、前述した分岐コック35を燃料貯蔵部16に送液するように切替えることにより、混合槽29に貯留したエマルジョン燃料5が、全て燃料貯蔵部16に貯留される。ここで、図3は本実施形態の製造方法1によって製造されたエマルジョン燃料5の一例を示す顕微鏡写真であり、油(灯油)の中に滴状の水が均質的に分散していることが確認される。
【0055】
また、燃料貯蔵部16は、本実施形態の製造方法1によって製造されたエマルジョン燃料5を使用前に一次的に貯留・貯蔵するためのものであり(貯蔵工程S7)、攪拌プロペラ36及び該攪拌プロペラ36を回転させるための攪拌モータ37を有し、エマルジョン燃料5のエマルジョン状態を安定化させるための攪拌機構部38を有している。なお、前述の混合攪拌部14において図示を省略した攪拌機構部38は、燃料貯蔵部16と略同一の構成を備えるものを利用することが可能である。
【0056】
そして、燃料貯蔵部16に貯留されたエマルジョン燃料5は、燃料排出管39を通じて外部(製造装置2の外)に排出され(排出工程S8)、個々の使用目的に応じてボイラーやエンジン等の燃料として適宜利用されることになる。
【0057】
本実施形態の製造方法1によれば、抗火石の原石6、素焼体7、及び焼成体8に混合用水10及び燃料油9を適宜接触させることにより、それぞれの表面張力を低下させ、安定したエマルジョン状態を長時間保つことのできる油中水滴型エマルジョン燃料5を製造することができる。ここで、抗火石の原石6、素焼体7、及び焼成体8による表面張力の低下効果を、下記に示すデータに基づいて説明する。
【0058】
ここで、表2は、市販の”精製水(日本医薬方精製水)”を上述の混合用水10として利用し、原石6、素焼体7、及び焼成体8に適宜接触させた場合のそれぞれの表面張力の値を示したものである。なお、液体温度による表面張力の変化を考慮し、計測時の各試料の液体温度は一定とした。さらに、特に断りのない限り、精製水、或いは混合前処理水18と原石6等との浸漬時間(接触時間)は、いずれも10分間とした。また、抗火石との比較対象として、トルマリン石及び麦飯石による比較実験も行った。
【0059】
また、表面張力を計測する試料は、
試料A) 精製水(混合用水10に相当)
試料B) 精製水を原石に20分間浸漬(=混合用前処理水18に相当)
試料C) 試料Bを焼成体に浸漬し、その後、素焼体に浸漬
試料D) 試料Bを焼成体に浸漬
試料E) 試料Bを素焼体に浸漬
試料F) 試料Aを焼成体に浸漬
試料G) 試料Aを素焼体に浸漬
試料H) 試料Aをトルマリン石に浸漬
試料I) 試料Aを麦飯石に浸漬
の上記9種類とした。
【0060】
【表2】


【0061】
上記表2に示すように、試料Aは、一般に使用される局方精製水であり、71.0mN/mの表面張力を有している。なお、通常の上水、及び工業用水等は、地域や水処理施設等の違いによってその表面張力の値が変動するため、本実験では上述した精製水(試料A)を改質前の混合用水10として利用した。
【0062】
これによると、精製水(試料A)を抗火石の原石6に接触させただけでは、表面張力はほとんど変化しなかった。また、試料F及び試料Gに示されるように、精製水を焼成体8或いは素焼体7に、原石6と接触させることなく、接触させたものも、僅かな表面張力の低下しか認められなかった。
【0063】
これに対し、精製水を一度原石6に接触させ、混合用前処理水18を生成し、その後、焼成体8に接触させたもの(試料D)は、表面張力が62.5mN/mまで、すなわち、約10mN/mの低下が確認された。また、混合用前処理水18を素焼体7に接触させたもの(試料E)は68.0mN/m、原石6と接触させずに素焼体7と直に接触させた試料G(70.0mN/m)より、大きな値を示した。
【0064】
上記の結果から、水の表面張力を低下させる場合には、予め抗火石の原石6に接触させ、その後、抗火石の加工品(特に、焼成体8)に接触させることが、効果的であることが示された。さらに、試料Cのケースでは、混合用前処理水18と焼成体8とを接触させた後、さらに、素焼体7と接触させることにより、表面張力の値が58.0mN/mになることが示された。
【0065】
これにより、精製水を原石6、焼成体8、素焼体7の順番でそれぞれ接触させることで、当初の表面張力の値(72.0mN/m)を著しく低下させた表面張力の値(58.0mN/m)を有する改質水3とすることができ、このケースの場合が最も表面張力の低下が大きかった。その結果、表面張力が低下した状態で改質燃料油4と混合することにより、安定したエマルジョン燃料5の製造が可能となった。なお、比較のために、精製水と抗火石以外の鉱石(トルマリン石、麦飯石)とを接触させた場合は、表面張力の値はほとんど変化しなかった。さらに、これらの試料から生成された改質水3を用いて製造したエマルジョンの安定度を確認したところ、表2の表面張力の値から予測される通り、試料Cが最も良好な安定度を示した。灯油を燃料油9として使用し、本実施形態の製造方法1及び製造装置2を使用してエマルジョン燃料5を作成し、当該エマルジョン燃料5を顕微鏡下で確認したところ、図3に示すように、油中の水滴の直径が3マイクロメートルから5マイクロメートルの範囲にある粒径が小さな水粒子が油中に均等に分散する良好な油中水滴型のエマルジョンであることが確認された。参考として、トルマリン石と接触させて製造したエマルジョン燃料の顕微鏡写真を図4に示す。これにより、図3に示す試料Cの処置水で製造したエマルジョンに較べ、油中の水滴の形状が大きくかつ不均一であることが確認される。
【0066】
なお、安定度の簡易な判定には、上記試料を用いてエマルジョン燃料を作成し、エマルジョン状態からの油、及び水の経時的な分離を観察、計測する方法を採用した。例えば、前述の試料F及び試料Gのように表面張力の大きい試料を用いて作成された安定度の低いエマルジョン燃料の場合、5日間静置により液高53ミリメートルに対して3.5ミリメートルから5.0ミリメートルの厚さの油層がエマルジョン上面に生成し、10日後には5.0ミリメートル(試料F)、及び6.5ミリメートル(試料G)の油層の分離が確認された。一方、表面張力の小さい試料Cを用いて作成した安定度の高いエマルジョン燃料5は、油及び水の分離は5日を経過しても確認されず、10日経過後でも僅かに1.5ミリメートルであった。したがって、原石6,焼成体8、及び素焼体7に接触させたものが最も安定性が高くなることが確認された。ここで、図5は5日経過後の分離の状況を示すものであり、図面左から試料F、試料G、及び試料Cの処理水で製造したエマルジョン燃料の分離状況を示す。
【0067】
また、抗火石の原石6等と接触させる時間は、装置を工夫して数分程度に短縮できるため、エマルジョン燃料5の製造に要する時間を大幅に短縮することができる。また、互いに表面張力を低下させた状態で改質水と改質燃料油とを混合し、攪拌するため、混合及び攪拌によってエマルジョン状態を創成するまでの時間が少なくて済む。すなわち、エマルジョン燃料5自体の製造時間を従来に比べて大幅に減少させることができるようになる。これにより、本実施形態の製造方法1及び製造装置2によって製造されるエマルジョン燃料5は、従来の製造方法等と比べ、製造工程や製造条件を比較的緩和した場合であっても高い安定性を有するため、製造コスト自体の抑制も可能となる。
【0068】
次に本実施形態の製造方法1及び製造装置2を利用して製造されたエマルジョン燃料5の特性について、100%燃料油の場合との比較を表3乃至表8に基づいて説明する。表3は改質前の灯油100%と改質灯油90%+改質水10%、改質灯油80%+改質水20%、改質灯油70%+改質水30%の混合比率の各エマルジョン燃料の引火点を比較したものである。表4乃至表6は、改質前の灯油100%と改質灯油70%+改質水30%の混合比率のエマルジョン燃料の燃焼実験での結果を示すものであり、表4は空気比、燃焼空気量、排ガス温度の実測値を、表5は排ガス組成を示すものであり、表6は燃焼効率の比較を示したものであり、表7は発電用内燃機関にC重油を使用した場合と改質C重油80%+改質水20%の混合比率のエマルジョン燃料を使用した場合の実験結果を示すものであり、表8はディーゼル内燃機関の船舶にディーゼル油と改質ディーゼル油90%+改質水10%の混合比率のエマルジョン燃料を使用した場合の実験結果を示すものである。
【0069】
また、灯油(改質燃料油4に相当)に加える水(改質水3に相当)の配合比率を適宜変更し、
A)灯油70%+水30%
B)灯油80%+水20%
C)灯油90%+水10%
のエマルジョン燃料5をそれぞれ製造し、これらの引火点を計測したところ、下記表3に示すように、いずれの場合も引火点は48℃であった。また、対照実験として行った灯油100%の場合の引火点は46℃であった。これにより、灯油100%の場合よりも若干引火点の上昇は、見られるものの、水の配合比率が10%〜30%の間ではいずれも大きな違いはなく、良好な着火安定性が保たれていることが確認された。これにより、通常の燃料として使用した場合に着火不良等の不具合が発生することがないことが判った。
【0070】
【表3】


【0071】
また、表4乃至表6では排気筒付のバーナー試験燃焼炉にガンタイプのバーナーを設置し、灯油100%及び改質灯油70%+改質水30%の混合比率のエマルジョン燃料をバーナーへの燃料供給量をそれぞれ30リットル/hとなるよう調整し、バーナーを燃焼させて燃焼排ガス中の一酸化炭素濃度が0ppmとなるようにバーナーのエアダンパーを調整して完全燃焼状態における燃焼実験を行い、排気筒より排出される排ガス成分を分析したところ下記の表4及び表5に示す結果が得られた。また、表4及び表5の結果から算出した燃焼効率の結果を表6に示す。
【0072】
【表4】


【表5】


【表6】


【0073】
これによると、灯油100%に比べ、本実施形態の製造方法1等で製造されたエマルジョン燃料5は、完全燃焼時に使用する使用空気量や排ガスの発生量を低く抑えることができ、また排ガスによる熱損失を著しく減少させることができる。また、特に、排ガスに含まれる窒素酸化物の量を大幅に低下させることができる。そのため、本願発明によるエマルジョン燃料5は、燃焼効率の向上を図ることができるとともに、大気汚染の一因ともなる窒素酸化物の排出量を減少させることができる。これにより、本願発明の製造方法1等は、特に、エネルギーの効率的運用を図り、かつ自然環境に及ぼす影響を低減させることができる有益な技術である。
【0074】
一方、本願発明の製造方法1等をC重油に適用し、発電用エンジンの燃料としてエマルジョン燃料5を使用した場合、下記の表7に示すような結果を得ることができた。これによると、排出される微粒子(PM)の濃度及び排出量は、いずれもC重油100%の場合と比べ、減少する傾向が見られ、一酸化炭素(CO)の濃度及び排出量は、約半分程度まで削減することができる。また、揮発性有機化合物(VOC)の濃度及び排出量は、1/5から1/6程度の著しい減少効果が見られた。また、窒素酸化物(NOx)については、大幅な減少が確認された。
【0075】
【表7】


【0076】
また、フェリーの内燃機関に本願発明のエマルジョン燃料5(燃料油9としてディーゼル油を使用)をした場合、ディーゼル油100%の場合に比べ、排ガス中に微粒子及び煙の少ない良好な燃焼が継続して行われることが確認された(表8参照)。
【0077】
【表8】


【0078】
以上、本発明についての実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
【0079】
すなわち、本実施形態の製造方法1及び製造装置2において、原料となる燃料油9として、主に、灯油を使用するものを示したがこれに限定されるものではなく、例えば、A重油、C重油、軽油、エンジンオイル等の石油系燃料、或いは大豆油、菜種油等の植物性油、さらにはラード、ヘッド等の動物性油脂、並びにこれらの廃油等を対象とすることも可能である。また、これらの燃料油9に供給される混合用水10も、通常の上水や工業用水等を使用することも可能であり、係る上水等を利用することにより、良好な表面張力改質効果を得ることができる。さらに、一般的な”水“に限られるものではなく、水にアルコール、ケトン等の親水性又は両親媒性液体、又はその混合物が添加されたものであったも構わない。さらに、一例として、水の混合比率を最大30%とするものを示したが、もちろんこれに限定されるものではなく、安定なエマルジョン状態を保つことができるのであれば、さらに水の混合比率を増やしたものであっても構わない。
【0080】
また、本実施形態の製造装置2において、混合用水10または燃料油9を改質するための抗火石の原石6、素焼体7、及び焼成体8は、各生成槽19,21,24、または再接触槽33において、その槽内に充填したものを示したがこれに限定されるものではなく、例えば、各槽19等の槽内周面に抗火石の素焼体7等を貼付し、エマルジョン13等の各処理対象水(液)と接触させるものであっても構わない。さらに、図2に例示の如く、改質水3を生成するために、原石6から焼成体8及び素焼体7の順で接触させたが、これに限定されるものではなく、その順序の変更、接触工程の追加等、本発明の主旨の範囲で実施される種々の変更、改良を加えた様態を含むものである。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】製造方法の各工程の処理の流れを示すフローチャートである。
【図2】製造装置の構成の一例を模式的に示す説明図である。
【図3】製造されたエマルジョン燃料5の一例を示す顕微鏡写真である。
【図4】トルマリン石を接触させて製造したエマルジョン燃料の一例を示す顕微鏡写真である。
【図5】試料F、試料G、及び試料Cを使用したエマルジョン燃料の5日経過後の分離状況を示す写真である。
【符号の説明】
【0082】
1 製造方法(油中水滴型エマルジョン燃料の製造方法)
2 製造装置(油中水滴型エマルジョン燃料の製造装置)
3 改質水
4 改質燃料油
5 エマルジョン燃料(油中水滴型エマルジョン燃料)
6 原石
7 素焼体(抗火石素焼体、加工品)
8 焼成体(抗火石焼成体、加工品)
9 燃料油
10 混合用水
11 改質水生成機構部
12 改質燃料油生成機構部
13 エマルジョン
14 混合攪拌部
15 再接触部
16 燃料貯蔵部
17a 貯水空間
17b 前処理水貯水空間
17c 燃料油貯留空間
18 混合前処理水
19 前処理水生成槽
21 改質水生成槽
22 貯油槽
24 改質燃料油生成槽
29 混合槽
30 乳化安定剤供給部
31 乳化安定剤
33 再接触槽
36 攪拌プロペラ(混合攪拌手段)
37 攪拌モータ(混合攪拌手段)
38 攪拌機構部(混合攪拌手段)
S1 改質水前処理工程(改質水生成工程)
S2 改質水後処理工程(改質水生成工程)
S3 改質燃料油生成工程
S4 混合攪拌工程
S5 乳化安定剤供給工程
S6 再接触工程
【出願人】 【識別番号】594045883
【氏名又は名称】施設工業株式会社
【識別番号】306029947
【氏名又は名称】株式会社澤本商事
【識別番号】306030910
【氏名又は名称】有限会社ファイア技術研究所
【出願日】 平成18年9月4日(2006.9.4)
【代理人】 【識別番号】100098224
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 勘次


【公開番号】 特開2008−63355(P2008−63355A)
【公開日】 平成20年3月21日(2008.3.21)
【出願番号】 特願2006−239336(P2006−239336)