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【発明の名称】 ガス化ガスからのタール除去方法及び装置
【発明者】 【氏名】須田 俊之

【氏名】松澤 克明

【要約】 【課題】原料をガス化する際に生成するタールを簡略な設備で効果的に除去できるようにする。

【解決手段】ガス化設備50と、ガス化設備50にて生成したガス化ガス60を粒子と接触させてタールを粒子に付着させるタール吸着塔61と、タール吸着塔61に粒子を供給する粒子供給装置65と、タール吸着塔61内の粒子を抜き出す粒子抜出装置67とを有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガス化設備にて生成したガス化ガスを粒子と接触させ温度低下によりガス化ガス中のタールを粒子に付着させて分離することを特徴とするガス化ガスからのタール除去方法。
【請求項2】
粒子と接触させてタールを分離したガス化ガスを別の種類の粒子と接触させてタールを分離することにより、成分が異なるタールを分離する請求項1に記載のガス化ガスからのタール除去方法。
【請求項3】
ガス化ガスと接触する粒子の量を調節する請求項1又は2に記載のガス化ガスからのタール除去方法。
【請求項4】
タールが付着した粒子を燃焼炉に供給してタールを燃焼させる請求項1〜3のいずれか1つに記載のガス化ガスからのタール除去方法。
【請求項5】
タールが付着した粒子をガス化設備に供給してタールをガス化熱源として用いる請求項1〜3のいずれか1つに記載のガス化ガスからのタール除去方法。
【請求項6】
粒子が砂である請求項1〜5のいずれか1つに記載のガス化ガスからのタール除去方法。
【請求項7】
粒子が灰である請求項1〜5のいずれか1つに記載のガス化ガスからのタール除去方法。
【請求項8】
粒子がアルミナである請求項1〜5のいずれか1つに記載のガス化ガスからのタール除去方法。
【請求項9】
粒子が鉱石である請求項1〜5のいずれか1つに記載のガス化ガスからのタール除去方法。
【請求項10】
粒子が鉱石であり、タールが付着した鉱石を還元炉の還元剤として用いる請求項9に記載のガス化ガスからのタール除去方法。
【請求項11】
ガス化設備と、該ガス化設備にて生成したガス化ガスを粒子と接触させてタールを粒子に付着させるタール吸着塔と、該タール吸着塔に粒子を供給する粒子供給装置と、タール吸着塔内の粒子を抜き出す粒子抜出装置と、を有することを特徴とするガス化ガスからのタール除去装置。
【請求項12】
タール吸着塔出口のガス化ガスの温度を検出する温度検出器からの検出温度に基づいて粒子供給装置による粒子の供給と粒子抜出装置による粒子の抜き出しを調整してタール吸着塔内温度を制御する温度制御装置を有する請求項11に記載のガス化ガスからのタール除去装置。
【請求項13】
ガス化ガスを粒子と接触させるタール吸着塔を多段に有する請求項11又は12に記載のガス化ガスからのタール除去装置。
【請求項14】
タール吸着塔が、粒子層に対してガス化ガスを通過させる固定床式吸着装置である請求項11〜13のいずれか1つに記載のガス化ガスからのタール除去装置。
【請求項15】
タール吸着塔が、ガス化ガスによって粒子が流動する流動層式吸着装置である請求項11〜13のいずれか1つに記載のガス化ガスからのタール除去装置。
【請求項16】
ガス化設備が、流動層燃焼炉と、該流動層燃焼炉から導出される燃焼排ガスを流動媒体と排ガスとに分離する分離器と、分離器で分離した流動媒体を原料と共に供給して流動層により原料をガス化してガス化ガスを取り出すと共に、流動媒体を流動層燃焼炉に供給して循環する流動層ガス化炉とを有し、前記タール吸着塔から抜き出した粒子を流動燃焼炉に供給する請求項11〜15のいずれか1つに記載のガス化ガスからのタール除去装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば低品位の原料をガス化することにより高品位のガス化ガスを製造する際に生成するタールを簡略な設備で効果的に除去できるようにしたガス化ガスからのタール除去方法及び装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、重質油、廃油、ペトロコークス、バイオマス、合成樹脂、ゴム等の種々の低品位の原料をガス化することによって高品位のガス化ガスを製造する技術が提案されるようになってきている。
【0003】
図5は前記原料をガス化するガス化設備の一例を示したもので、ガス化炉1は例えば800℃以上の温度に保持されて原料2をガス化し、ガス化によって生成したガス化ガス3はサイクロン4に導入して固形分を分離した後、後段の種々の装置によりガス化ガス中のタールを除去してガス化ガス3を精製している。即ち、サイクロン4によって固形分が分離されたガス化ガス3は、二重管冷却器5により冷却された後、スプレー塔6(スクラバー)により水が噴霧されてタールが除去され、続いて熱交換型冷却器7により冷却された後吸引ファン8を介して電気集塵器9に供給され水が噴霧(間欠)されてタールが除去され、続いて活性炭等による吸着塔10により更にタールの除去が行われて精製され、精製されたガス化ガス3は発電設備の加熱用燃料として、或いは化学合成プロセスの原料として利用装置11に供給している。
【0004】
そして、前記スプレー塔6からの噴霧水と凝縮水の混合水、熱交換型冷却器7からの凝縮水、電気集塵器9からの噴霧水からなる多量のタールを含む廃水は、水処理装置12に供給してタール除去等の水処理を行うようにしている。
【0005】
しかし、上記したガス化ガスからタールを除去するための装置は、機器類の設置数が多く、装置が大型且つ複雑化する問題があると共に、水処理装置12による廃水の処理量が非常に大きいために処理コストの負担が多大になるという問題を有していた。
【0006】
このために、ガス化ガスにタールを発生させないようにした燃焼方法としては、石灰石やドロマイトからなる触媒を用いた流動床により原料を燃焼し、触媒の作用によってタールの発生を防止するようにしたものがある(例えば、特許文献1等)。
【特許文献1】特開2005−147517号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1に示されるように石灰石やドロマイトからなる触媒を用いて燃焼を行う方法では、触媒の機能を維持させるためには石灰石やドロマイトを供給し続ける必要があり、しかも石灰石やドロマイトはそれほど安価ではないために触媒消費による運転費が増大するという問題がある。又、特許文献1は燃焼プロセスへの適用を対象としたものであり、ガス化方法に関すものではない。
【0008】
又、ガス化方法において、ガス化ガスに酸素を混合して高温化することによりタールを分解するようにした改質炉を設置する方法、或いは、高温フィルタを設置してガス化ガスからタールを除去する方法等が提案されているが、いずれの方法もコストが高く、よって実際に適用することは困難であるという問題がある。
【0009】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなしたもので、原料をガス化する際に生成するタールを簡略な設備で効果的に除去できるようにしたガス化ガスからのタール除去方法及び装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のガス化ガスからのタール除去方法は、ガス化設備にて生成したガス化ガスを粒子と接触させ温度低下によりガス化ガス中のタールを粒子に付着させて分離することを特徴とする。
【0011】
上記ガス化ガスからのタール除去方法において、粒子と接触させてタールを分離したガス化ガスを別の種類の粒子と接触させてタールを分離することにより、成分が異なるタールを分離するようにしてもよい。
【0012】
又、上記ガス化ガスからのタール除去方法において、ガス化ガスと接触する粒子の量を調節するようにしてもよい。
【0013】
又、上記ガス化ガスからのタール除去方法において、タールが付着した粒子を燃焼炉に供給してタールを燃焼させるようにしてもよい。
【0014】
又、上記ガス化ガスからのタール除去方法において、タールが付着した粒子をガス化設備に供給してタールをガス化熱源として用いるようにしてもよい。
【0015】
又、上記ガス化ガスからのタール除去方法において、粒子は砂であってもよい。
【0016】
又、上記ガス化ガスからのタール除去方法において、粒子は灰であってもよい。
【0017】
又、上記ガス化ガスからのタール除去方法において、粒子はアルミナであってもよい。
【0018】
又、上記ガス化ガスからのタール除去方法において、粒子は鉱石であってもよい。
【0019】
又、上記ガス化ガスからのタール除去方法において、粒子が鉱石であり、タールが付着した鉱石を還元炉の還元剤として用いることは望ましい。
【0020】
本発明のガス化ガスからのタール除去装置は、ガス化設備と、該ガス化設備にて生成したガス化ガスを粒子と接触させてタールを粒子に付着させるタール吸着塔と、該タール吸着塔に粒子を供給する粒子供給装置と、タール吸着塔内の粒子を抜き出す粒子抜出装置と、を有することを特徴とする。
【0021】
上記ガス化ガスからのタール除去装置において、タール吸着塔出口のガス化ガスの温度を検出する温度検出器からの検出温度に基づいて粒子供給装置による粒子の供給と粒子抜出装置による粒子の抜き出しを調整してタール吸着塔内温度を制御する温度制御装置を有していてもよい。
【0022】
又、上記ガス化ガスからのタール除去装置において、ガス化ガスを粒子と接触させるタール吸着塔を多段に有していてもよい。
【0023】
又、上記ガス化ガスからのタール除去装置において、タール吸着塔は、粒子層に対してガス化ガスを通過させる固定床式吸着装置であってもよい。
【0024】
又、上記ガス化ガスからのタール除去装置において、タール吸着塔は、ガス化ガスによって粒子が流動する流動層式吸着装置であってもよい。
【0025】
又、上記ガス化ガスからのタール除去装置において、ガス化設備が、流動層燃焼炉と、該流動層燃焼炉から導出される燃焼排ガスを流動媒体と排ガスとに分離する分離器と、分離器で分離した流動媒体を原料と共に供給して流動層により原料をガス化してガス化ガスを取り出すと共に、流動媒体を流動層燃焼炉に供給して循環する流動層ガス化炉とを有し、前記タール吸着塔から抜き出した粒子を流動燃焼炉に供給するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0026】
本発明のガス化ガスからのタール除去方法及び装置によれば、ガス化設備で生成したガス化ガスを粒子と接触させることで温度低下によりガス化ガス中のタールを粒子に付着させて分離するようにしたので、簡単な構成にてガス化ガス中のタールを効果的に分離できるという優れた効果を奏し得る。
【0027】
粒子と接触させてタールを分離したガス化ガスを別の種類の粒子と接触させてタールを分離することにより、成分が異なるタールを分離するようにしたので、成分が異なるタールを取り出せる効果がある。
【0028】
ガス化ガスと接触する粒子の量を調節するようにしたので、ガス化ガスと接触する粒子の量を変更してガス化ガスの温度を調節することによりタールの分離を高められる効果がある。
【0029】
タールが付着した粒子を燃焼炉に供給してタールを燃焼させるようにしたので、タールを燃料として利用できる効果がある。
【0030】
タールが付着した粒子をガス化設備に供給してタールをガス化熱源として用いるようにしたので、ガス化のための熱源を軽減できる効果がある。
【0031】
粒子として用いる砂は、ガス化炉で使用するもの或いは使用されたものを利用することができ、又粒子として用いる灰は排ガスから分離されるものが用いられるため、粒子を安価に供給することができる。又、粒子に鉱石を用いると、タールが付着した粒子は還元炉や高炉の原料として用いられる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、本発明の実施例を添付図面を参照して説明する。
【0033】
図1は本発明を実施するガス化設備の一例を示すもので、このガス化設備50は2塔式ガス化炉の場合を示している。このガス化設備50は、チャーを燃焼させて流動媒体(砂等)を例えば800℃以上の温度に加熱する流動層燃焼炉51と、流動層燃焼炉51から導出される燃焼排ガス52を流動媒体53と排ガス54とに分離する分離器55と、分離器55で分離した流動媒体53が導入されると共に原料56が供給され、更に水蒸気、空気、二酸化炭素等のガス化剤57が供給されて流動層58が形成される流動層ガス化炉59とを有している。流動層ガス化炉59に供給された原料56は高温の流動媒体53と共にガス化剤57による流動層58により流動攪拌されてガス化され、ガス化ガス60は外部に取り出される。一方、流動層ガス化炉59で原料をガス化する際に生成したチャーは流動媒体53と共に流動層燃焼炉51の下部に供給されて循環し、チャーは流動層燃焼炉51内で燃焼することにより流動媒体53を加熱する。
【0034】
流動層ガス化炉59で生成したガス化ガス60はタール吸着塔61に導入するようにしている。
【0035】
タール吸着塔61の内部には、内部を上室62と下室63とに区画し且つガスの流通は可能なスクリーン床64が設けてあり、上室62には粒子を供給する粒子供給装置65が設けられてスクリーン床64上に所要厚さの粒子層66を形成するようになっており、前記流動層ガス化炉59からのガス化ガス60は上室62に供給され、粒子層66内を流通する間にタールが粒子に付着されて下室63に導かれるようにした固定床式吸着装置73を構成している。
【0036】
又、上室62のスクリーン床64に近い位置には、タールが付着した粒子層66の粒子を抜き出すようにした粒子抜出装置67を設けている。
【0037】
タール吸着塔61の下室63からは粒子層66内を流通したガス化ガス60が取り出され、タール吸着塔61から取り出されたガス化ガス60は発電設備の加熱用燃料として、或いは化学合成プロセスの原料として利用装置68に供給するようにしている。尚、利用装置68の上流に、必要に応じて電気集塵器等からなる最小限のタール除去装置69を備えるようにしてもよい。
【0038】
前記タール吸着塔61には、ガス化ガス60の出口温度を検出する温度検出器70が設けてあり、該温度検出器70の検出温度に基づいて前記粒子供給装置65による粒子の供給と粒子抜出装置67による粒子の抜き出しとを調整することによりタール吸着塔61内の温度を制御するようにした温度制御装置71を備えている。
【0039】
前記タール吸着塔61に供給する粒子としては、砂、灰、アルミナ、鉱石等を用いることができる。なお、前記砂としては、ガス化設備50に供給する前の砂を利用したり、或いは流動層燃焼炉51内での燃焼によって堆積して外部に取り出すようにしている砂と灰の混合物を利用することができ、又、灰には排ガス54から分離したものを利用することができる。
【0040】
更に、図1では粒子抜出装置67によってタール吸着塔61の粒子層66から抜き出したタールが付着した粒子は供給ライン72で示すように所要の供給装置を用いて流動層燃焼炉51に供給し燃焼させるようにしている。尚、粒子層66から抜き出した粒子は流動層燃焼炉51以外の燃焼炉に供給して燃焼するようにしても良く、又、還元炉或いは高炉等に供給するようにしてもよい。
【0041】
以下に上記形態例の作動を説明する。
【0042】
ガス化設備50の流動層ガス化炉59からのガス化ガス60は、タール吸着塔61の上室62に供給され、粒子層66内を流通する間に冷却されることにより含有しているタールが粒子に付着して除去され、清浄なガス化ガス60となって下室63に導かれる。このとき、タール吸着塔61内の温度(粒子層温度)は、粒子供給装置65による粒子の供給量と粒子抜出装置67による粒子の抜き出し量を調節することにより制御することができる。即ち、下室63から取り出されるガス化ガス60の温度を検出している温度検出器70からの検出温度に基づいて、タール吸着塔61内の温度が設定温度になるように、温度制御装置71は粒子供給装置65による粒子の供給と粒子抜出装置67による粒子の抜き出しを制御する。
【0043】
図4はバイオマスをガス化した際のガス化ガス温度とタール収率との関係を示している。ここで、タール収率は、単位重量ガス化ガスあたりのタール除去重量を示す。図4に示すように、タールにはA、B、Cで示す凝縮温度により除去される複数の成分が含まれており、ガス化ガスの温度を略570℃以下に冷却すると、殆どのタール成分は凝縮することが分かる。
【0044】
従って、前記温度制御装置71により粒子供給装置65による粒子の供給と粒子抜出装置67による粒子の抜き出しを調整して、タール吸着塔61内の温度(粒子層温度)を略570℃以下に制御すると、ガス化ガス60中のタールは凝縮して粒子層66を通る間に粒子の表面に付着し、よってガス化ガス60中のタールの殆どを除去することができる。
【0045】
このように、タール吸着塔61を備えてガス化ガス60中のタールを除去するようにしたので、簡略な構成にてガス化ガス60中のタールを効果的に除去すことができる。又、タールの除去率を更に高めることが要求される場合には、利用装置68の上流に電気集塵器等からなるタール除去装置69を備えるようにしてもよい。この場合はタール除去装置69の設置は最小限にすることができ、よって排水量も従来に比して著しく少なくできるので水処理も容易になる。
【0046】
一方、上記したように、タールが付着した粒子層66の粒子は、粒子抜出装置67により抜き出して供給ライン72により流動層燃焼炉51に供給し、タールを燃焼させることによりガス化熱源として用いることができる。又、前記粒子には、ガス化設備50に供給する前の砂を用いたり、或いは流動層燃焼炉51内での燃焼によって堆積して外部に取り出すようにしている砂と灰の混合物を用いたり、排ガス54から分離する灰を用いることができるので、廃棄されるこれらのものをタール除去用の粒子として安価に有効活用することができる。又、粒子にアルミナを用いると、多孔質で表面積が大きいことからタールの除去効果を高めることができる。又、粒子に鉱石(鉄鉱石)を用いると、タールが付着した鉱石を還元炉や高炉に原料として供給しタールの燃焼熱を利用することができ、又、還元炉に用いた場合にはコークス等の還元剤の一部として用いることができる。
【0047】
図2は前記タール吸着塔61の他の例を示したもので、上室62に粒子供給装置65により粒子を供給し、粒子層66から粒子抜出装置67により粒子を抜き出す構成において、ガス化ガス60を下室63から粒子層66に供給して、粒子層66上部の上室62からガス化ガス60を取り出すようにした固定床式吸着装置73の場合を示している。ここで、下室63に供給して粒子層66を移動するガス化ガス60の流速を高めて流動層66’を形成することにより流動層式吸着装置74とすることもできる。
【0048】
図3は、ガス化ガス60と粒子を接触させるタール吸着塔61を多段に構成した本発明の他の形態を示すもので、この形態では、上段の固定床式吸着装置73aと下段の固定床式吸着装置73bを一体に備えた場合を示している。固定床式吸着装置73a,73bには夫々粒子供給装置65a,65bと粒子抜出装置67a,67bが備えられ、更に温度制御装置71a,71bが備えられて固定床式吸着装置73a,73b内の温度を別個に制御できるようにしている。従って、図4に基づいて、固定床式吸着装置73a内の温度を690℃以下に設定し、固定床式吸着装置73b内の温度を570℃以下に設定すると、固定床式吸着装置73aでは成分B+Cを分離し、固定床式吸着装置73bでは成分Aを分離できようになる。
【0049】
又、前記固定床式吸着装置を3段に設けて各固定床式吸着装置内の温度を790℃以下、690℃以下、570℃以下に設定すると、成分Aと成分Bと成分Cを別個に分離することができる。このようにして成分ごとに分離したタールは所要の利用目的に用いることもできる。又、前記したようにタール吸着塔61を多段に構成する場合に、上下に一体に構成する方法以外に、複数のタール吸着塔61を別個に設置するようにしてもよい。
【0050】
尚、本発明は上記形態にのみ限定されるものではなく、種々の原料をガス化する場合に適用できること、タール吸着塔に供給する粒子には種々のものを用い得ること、その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明を実施するガス化設備の一例を示す概略側面図である。
【図2】タール吸着塔の他の例を示す概略側面図である。
【図3】タール吸着塔を多段に設けた例を示す概略側面図である。
【図4】ガス化ガス温度とタール収率との関係を示す線図である。
【図5】従来のガス化設備の一例を示す概略側面図である。
【符号の説明】
【0052】
50 ガス化設備
51 流動層燃焼炉
52 燃焼排ガス
53 流動媒体
54 排ガス
55 分離器
56 原料
58 流動層
59 流動層ガス化炉
60 ガス化ガス
61 タール吸着塔
65 粒子供給装置
65a,65b 粒子供給装置
66 粒子層
66’ 流動層
67 粒子抜出装置
67a,67b 粒子抜出装置
70 温度検出器
71 温度制御装置
71a,71b 温度制御装置
73 固定床式吸着装置
73a,73b 固定床式吸着装置
74 流動層式吸着装置
【出願人】 【識別番号】000000099
【氏名又は名称】株式会社IHI
【出願日】 平成19年4月10日(2007.4.10)
【代理人】 【識別番号】110000512
【氏名又は名称】特許業務法人山田特許事務所


【公開番号】 特開2008−260801(P2008−260801A)
【公開日】 平成20年10月30日(2008.10.30)
【出願番号】 特願2007−102738(P2007−102738)