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【発明の名称】 酸素除去方法
【発明者】 【氏名】赤井 一隆

【氏名】桑名 弘通

【氏名】池田 光明

【氏名】吉野 和徳

【氏名】池之上 敏勝

【氏名】森田 敦

【要約】 【課題】本発明はガス中の酸素を還元物質の存在下、低温度域から比較的高温度域にわたって高効率で安定して除去・分解する酸素除去方法を提供する。

【解決手段】触媒A成分としてTi、Si、W、Moからなる群より選ばれた少なくとも一種の金属酸化物、及び触媒B成分としてPt、Pd、Rh、Ir、Ru、Ni、Coからなる群より選ばれる少なくとも一種の金属および/またはその金属酸化物よりなり、触媒A成分および触媒B成分の合計質量において、触媒A成分が酸化物として95〜99.99質量%の範囲、触媒B成分が金属および/または金属酸化物として0.01〜5質量%の範囲である酸素除去用触媒を用いて、還元物質の存在下、ガス中の酸素を除去することを特徴とする酸素除去方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
触媒A成分としてTi、Si、W、Moからなる群より選ばれた少なくとも一種の金属酸化物、及び触媒B成分としてPt、Pd、Rh、Ir、Ru、Ni、Coからなる群より選ばれる少なくとも一種の金属および/またはその金属酸化物であって、触媒A成分および触媒B成分の合計質量に対して、触媒A成分が酸化物として95〜99.99質量%、触媒B成分が金属および/または金属酸化物として0.01〜5質量%である酸素除去用触媒を用いて、還元物質の存在下、ガス中の酸素を除去することを特徴とする酸素除去方法。
【請求項2】
触媒A成分が少なくともTiを含有する複合酸化物または混合酸化物である請求項1に記載の酸素除去方法。
【請求項3】
酸素が除去されるガスが石炭又はその乾留生成物を加熱処理して得られるガスである請求項1または2に記載の酸素除去方法。

【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、酸素除去方法に関する。
【背景技術】
【0002】
通常、ガス中の酸素を除去する場合、2容量倍以上の水素を添加し一般的なPt/アルミナ触媒やPd/アルミナ触媒を用いることにより反応する。例えば、アルゴンガス中の微量酸素の除去において、Pd触媒を用いて処理を行う事が例示されている(特許文献1参照)。しかしながら、このような従来型触媒では、酸素除去性能が必ずしも充分であるとは言えず、必要な触媒量が多くなる場合があるため、触媒性能の向上が求められている。また、従来型の触媒では原料ガス中に含まれる、硫黄化合物やシアン化合物により触媒寿命が著しく低下する問題もあった。一方、硫黄化合物、シアン化合物が含まれているガス中からの酸素除去には、Co−Mo、Ni−Moに代表される水添触媒が使用されるが、反応温度が290〜400℃と高く(非特許文献1参照)、低温での反応効率が低いという問題点がある。
【特許文献1】特開平6−182136号公報
【非特許文献1】触媒手帳 ズードケミー触媒株式会社 平成13年7月1日発行 p145.
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は上記従来技術の問題点を解決し、水素などの還元物質の存在下、石炭系ガス中の酸素を低温で効率よく安定して除去できる酸素除去方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明者は、上記課題を解決する為に鋭意検討を行った。その結果、Ti、Si、W、Moからなる群より選ばれた少なくとも一種の金属酸化物(触媒A成分)、及び触媒B成分としてPt、Pd、Rh、Ir、Ru、Ni、Coからなる群より選ばれる少なくとも一種の金属および/またはその金属酸化物(触媒B成分)を、特定量含む酸素除去用触媒を用いて、還元物質の存在下、ガス中の酸素を除去することを特徴とする酸素除去方法を用いる事により、硫黄化合物やシアン化合物が含まれるガス中であっても低温度域から比較的高温度域にわたって高効率で安定した酸素除去性能を維持できる事を見出し、本発明を完成した。
【0005】
すなわち、本発明における酸素除去方法は、
(1)触媒A成分としてTi、Si、W、Moからなる群より選ばれた少なくとも一種の金属酸化物、及び触媒B成分としてPt、Pd、Rh、Ir、Ru、Ni、Coからなる群より選ばれる少なくとも一種の金属および/またはその金属酸化物であって、触媒A成分および触媒B成分の合計質量に対して、触媒A成分が酸化物として95〜99.99質量%、触媒B成分が金属および/または金属酸化物として0.01〜5質量%である酸素除去用触媒を用いて、還元物質の存在下、ガス中の酸素を除去することを特徴とする酸素除去方法である。
(2)触媒A成分が少なくともTiを含有する複合酸化物または混合酸化物である上記(1)記載の酸素除去方法である。
(3)酸素が除去されるガスが石炭又はその乾留生成物を加熱処理して得られるガスである上記(1)または(2)に記載の酸素除去方法である。
【発明の効果】
【0006】
本発明の酸素除去方法を用いることにより、石炭系ガス中の酸素を低温で効率よく除去することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明にかかわる酸素除去方法について詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの説明に拘束される事はなく、以下の例示以外についても、本発明の趣旨を損なわない範囲で適宜実施し得る。
【0008】
本発明は、コークス炉ガス、石炭ガス化ガス、転炉ガス、高炉ガスなどの石炭又はその乾留生成物を加熱処理して得られるガス等の中に含まれる酸素を水素等の還元物質と反応させ水等として除去する酸素除去方法に関する。
【0009】
本発明の酸素除去方法で使用する触媒は、触媒A成分と触媒B成分を含有する。
触媒A成分:Ti、Si、W、Moからなる群より選ばれた少なくとも一種の金属酸化物であり、好ましくはTi、Si、Moからなる群より選ばれた少なくとも一種の金属酸化物である。これらの化合物以外の化合物であれば酸素除去効率が少なく、また耐久性、特にガス中に含まれる化合物により被毒を受け経時劣化を生じやすいからである。
【0010】
触媒B成分:Pt、Pd、Rh、Ir、Ru、Ni、Coからなる群より選ばれる少なくとも一種の金属及び/又はその金属酸化物を含有する触媒であり、好ましくはPt、Pd、Rh、Irからなる群から選ばれる少なくとも一種の成分である。
【0011】
触媒A成分および触媒B成分の合計質量を100%とし、これに対して触媒A成分が酸化物として95〜99.99質量%、触媒B成分が金属および/または金属酸化物として0.01〜5質量%であり、好ましくは触媒A成分が酸化物として99〜99.95質量%、触媒B成分が0.05〜1質量%である。
【0012】
触媒B成分の担持量が0.01質量%より少ないと十分な性能が得られず、5質量%を超えて多くしても触媒活性はそれほど向上しないがコストが高くなるため、上記範囲の中にあるのがよい。
【0013】
また、触媒A成分については、Ti、Si、W、Moの単体の酸化物の他、複合酸化物や混合酸化物などを用いる事ができるが、これらの中でも特にTiを含んでいるものがよい。具体的には、TiとSiの複合酸化物や混合酸化物、TiとMoの複合酸化物、TiとWの複合酸化物や混合酸化物、Ti、Si、Moの複合酸化物や混合酸化物などが挙げられ、好ましくはTi、Si、Moの複合酸化物や混合酸化物である。
【0014】
なお、本発明にかかる複合酸化物とはX線回折では特定酸化物の鋭いピークを示さずアモロファスなピークを示すものである。
【0015】
触媒A成分がTiを含む複合酸化物や混合酸化物である場合、Tiの含有量は酸化物換算で触媒A成分全体の50質量%以上であるのが好ましく、60質量%以上であるのがさらに好ましい。これにより、酸素除去性能および耐久性に優れた触媒が得られる。
【0016】
さらに、触媒B成分については、その平均粒子径が0.05〜50nmの範囲にあるのが好ましく、1〜30nmの範囲にあるのがより好ましい。平均粒子径が50nmを超えると充分な活性が得られず、0.05nm未満であるとシンタリングなどにより活性低下が起こりやすくなるからである。
【0017】
触媒A成分の出発原料としては、各元素の酸化物、水酸化物、無機塩、有機塩が用いられる。具体的にはアンモニウム塩、シュウ酸塩、硫酸塩、硝酸塩、ハロゲン化物などが挙げられ、例えば、Ti源としては四塩化チタン、硫酸チタニルなどの無機チタン化合物、テトライソプロピルチタネートなどの有機チタン化合物などを挙げることができる。Si源としてはシリカゾル、水ガラス、四塩化ケイ素などが、Mo源としてはパラモリブデン酸アンモニウム、モリブデン酸などが挙げられる。
【0018】
触媒B成分の出発原料としては各元素の塩化物や臭化物などのハロゲン化物、硝酸塩や硫酸塩などの無機塩、各種有機塩、酸化物、錯体などが挙げられる。
【0019】
本発明に係わる触媒の調製法の例として、TiとMoからなる二元系混合酸化物(Ti−Mo混合酸化物)、またはTi、Si、Moからなる三元系混合酸化物(Ti−Si−Mo混合酸化物)を触媒A成分とした触媒について以下に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0020】
パラモリブデン酸アンモニウム、モリブデン酸などのモリブデンの塩を水中に分散させ、アンモニア水を加える。得られたモリブデン水溶液を攪拌しつつ、四塩化チタン、硫酸チタニル、テトライソプロピルチタネートなどの水溶性チタン化合物の液または水溶液を徐々に滴下し、スラリーを得る。これを濾過、洗浄し、さらに乾燥した後に高温で、好ましくは300〜600℃で、焼成させる事によりTi−Mo混合酸化物が得られる。Ti−Si−Mo混合酸化物の場合は、上記調製法においてモリブデンとアンモニアの混合液に予めシリカゾルを加える事によって得られる。
【0021】
得られたTi−Mo混合酸化物粉体またはTi−Si−Mo混合酸化物粉体に成形助剤および適当量の水を加え、混練後、押し出し成型機でハニカム状に成形する。その後、50〜120℃でよく乾燥した後、300〜750℃、好ましくは350〜650℃で1〜10時間焼成し、成型物を得る。
【0022】
上記ハニカム成形体を触媒B成分の水溶液中に1〜5分間浸漬した後、30〜200℃、好ましくは70〜170℃で乾燥し、次いで空気中において350〜650℃で焼成して完成触媒を得ることができる。なお、触媒B成分が2種以上の場合は同時に担持しても別々に担持してもよい。
【0023】
また別の触媒調製法として前記触媒A成分として上記調製方法で作製したTi−Mo混合酸化物粉体またはTi−Si−Mo混合酸化物粉体を湿式粉砕し水性スラリーを作成し、コージェライト等のハニカム担体にウォッシュコートして乾燥して、300〜750℃で焼成して触媒A成分を担持する。次に触媒A成分が担持されたハニカムに前述と同様にして触媒B成分を担持することよって完成触媒を得ることもできる。
【0024】
本発明に係わる触媒の形状については特に限定されるものではないが、ハニカム状、板状、波板状、円柱状、円筒状、球状などに成形して使用することができる。また、アルミナ、シリカ、コージェライト、ムライト、ステンレス金属などからなるハニカム状、板状、波板状、円柱状、円筒状、球状などの担体に担持して使用してもよい。
【0025】
触媒の比表面積は性能に影響を与えるが、通常、比表面積30〜250m/g(BET法)の範囲が採用され、より好ましくは40〜200m/gである。比表面積が30m/g未満では触媒活性が十分でなくなるおそれがあり、比表面積が250m/gを超えると触媒活性はそれほど向上しないが、触媒被毒成分の蓄積が増加したり触媒寿命が低下するなどの弊害が生じるおそれがある。なお、ここでいう比表面積は、触媒をアルミナ、シリカ、コージェライト、ムライト、ステンレス金属などからなる担体に担持して使用する場合には、その担体部分を除いて求められる比表面積を指す。
【0026】
本発明の酸素除去方法は、処理対象ガスと接触させ、酸素を除去する。この際の条件については、特に制限はなく、この種の反応に一般的に用いられている条件で実施する事ができる。具体的には、処理対象ガスの種類、性状、要求される酸素の除去率などを考慮して適宜決定すればよい。
【0027】
なお、本発明においては、触媒入口ガス温度は100〜280℃の範囲であることが好ましく、更に好ましい温度は150〜280℃であり、特に好ましくは220〜280℃である。入口ガス温度が低すぎると触媒処理後の酸素が残留するし、原料ガス中に含まれる硫黄化合物により触媒が失活しやすいので好ましくはない。290℃以上ではガスの昇温コストが高くなり好ましくはない。
【0028】
また、その際の空間速度は1000〜200000hr−1が好ましい。1000hr−1未満では触媒量が多くなるため非効率であり、200000hr−1を超えると高い酸素除去率が得られないためである。
【0029】
また、本発明において触媒を用いて酸素を除去する際の還元物質としては水素や炭化水素、一酸化炭素、アンモニアなどが挙げられるが、特に水素が好適に用いられる。これらは酸素除去の為に処理対象ガス中に注入してもよく、もともとガス中に含まれているものを使用してもよい。当該還元物質の濃度は酸素を還元物質と反応させて除去させるために必要な理論量の2倍以上、好ましくは2.5倍以上である。2倍未満では充分な酸素除去性能が得られない場合があるからである。また、還元物質濃度の上限は、例えば水素精製を目的として水素中の酸素をガス中の水素と反応させて除去する場合のように還元物質と目的とするガス成分が同一の場合には特に限定されないが、目的成分と異なる物質を還元物質として注入する場合、その還元物質の濃度は酸素濃度の30倍以下、より好ましくは20倍以下である。30倍を超える場合には還元物質が処理後ガス中に残存して不具合が生じる場合があるからである。
【0030】
還元物質はガスの流れに対して当該触媒に対して前方および/または触媒と触媒の中間層に導入することができるが、好ましくは前方に導入することが好ましい。
【0031】
本発明にかかるガスとは、酸素を含有するガスであれば何れのガスであっても良いが、特に効果的なガスは石炭又はその乾留生成物を加熱処理して得られるガスであり、更に効果的なものはガス中に硫黄化合物、シアン化合物が含まれるガスである。かかるガスに対して通常の触媒を用いると触媒が被毒劣化したり副生成物を生成することが問題となるが本願の処理方法では長期間に亘って高い処理効率で酸素除去を実施することができるからである。
【0032】
また、本発明の方法には、当該処理のガスの流れに対して触媒の前方でおよび/または後方で除塵処理を実施することができる。
【0033】
酸素処理効率は主に触媒組成、触媒入口ガス温度、空間速度、還元物質濃度と酸素濃度の比率により変化するが、上記条件内に調節することで触媒出口の低酸素化を図ることができる。
【実施例】
【0034】
以下に実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
【0035】
<酸素検出方法>
以下の測定装置、測定条件にて測定した。
・ガスクロ:島津GC8A
・充填カラム:Molecular Sieve 5A, Mesh 60/80
・検出器:TCD(熱伝導度検出器)
・カラム温度:45℃
・キャリヤーガス:Ar 圧力250Kpa
・注入ガス量:1ml
・定量法:絶対検量線法
【0036】
<副生油検出方法>
以下の測定装置、測定条件にて測定した。
・ガスクロ:島津GC−17AAF
・カラム:キャピラリーカラム BPX−5
・検出器:FID(水素炎イオン化検出器)
・カラム温度:50℃5分保持、10℃/min.で300℃まで昇温し10分保持
・キャリヤーガス:He 流量2.5ml/min.
・注入量:0.5μl
・定量法:絶対検量線法
尚、副生油は、触媒処理後のガスを冷却し凝縮物を発生させることでその存在を確認することができる。
【0037】
なお、以下の実施例及び比較例において用いたCOG(コークス炉ガス)の実ガスの組成は、下記の通りである。またコークス炉ガスは、常法に従って、脱硫、脱タール、除塵の前処理を行って使用した。
【0038】
コークス炉ガス(COG)組成:水素 58mol%、メタン 28mol%、一酸化炭素 7mol%、二酸化酸素 2mol%、C以上のハイドロカーボン 3mol%、シアン 0.23g/Nm、トータル硫黄 83mg/Nm、窒素 2mol%、酸素 0.2mol%
【0039】
実施例1
<触媒調製>
−触媒(1)−
シリカゾル(SiOとして30質量%含有)10kgとアンモニア水(NH25質量%含有)101.2kgと水71kgを混合した液に、モリブデン酸粉末2.25kgを加え、よく攪拌し、モリブデン酸を完全に溶解させ、均一溶液を調製した。この溶液に硫酸チタニルの硫酸水溶液(TiOとして70g/L、HSOとして287g/L含有)214リットルをよく攪拌しながら徐々に滴下し、沈殿を生成させた。このスラリーを熟成、濾過、洗浄し、100℃で10時間乾燥した。これを550℃で4時間焼成し、さらにハンマーミルを用いて粉砕し、チタン−ケイ素−モリブデン混合酸化物粉体(Ti−Si−Mo混合酸化物、TiO:SiO:MoO=75:15:10(質量比))を得た(粉体A)。
【0040】
上記粉体Aを2kg及び酢酸0.05kgと水2kgを湿式粉砕機で粉砕して水性スラリーを調製した。市販のコージェライト製ハニカム担体(外形150mm角、長さ50mm、目開きが1.4mm、肉厚0.4mm)にウォッシュコートして150℃で乾燥してから500℃で3時間焼成した。触媒A成分はハニカム担体に150g/L担持されていた。
【0041】
次にこの触媒A成分が担持されたハニカムに硝酸ロジウム水溶液とジニトロジアンミン白金水溶液を混合した溶液に含浸し、その後150℃で3時間乾燥し、続いて空気雰囲気下で500℃、2時間焼成し、触媒(1)を得た。触媒(1)の組成は(Ti−Si−Mo混合酸化物):Rh:Pt=98.5:0.5:1(質量比)であり、コージェライト部分を除いたBET比表面積は125m/gであった。
【0042】
<性能評価>
上記触媒(1)を用いて、下記の条件でCOG(コークス炉ガス)の実ガスからの酸素除去試験を行なった。0.9MPaの蒸気を使用した熱交換器によりCOGを所定の温度まで上昇させたのち、固定床の反応器にフイードした。反応後のガスは、工業用水を使用した冷却器にて40℃まで冷却した後、気液分離機にてガスと液を分離した。反応開始200hr後、触媒処理後のガスを分析したところ、酸素は検出されなかった。又、副生油も検出されなかった。
触媒入口ガス温度:170℃
空間速度:10000hr−1
ガス流量:5NM/hr
【0043】
比較例1
<触媒調製>
−触媒(2)−
実施例1において粉体Aの代わりに活性アルミナ2kgを用いて同様に湿式粉砕して水性スラリーを調製し、以下同様にしてコージェライト担体に活性アルミナ150g/Lを担持した。次に硝酸パラジウム水溶液を含浸し、その後150℃で3時間乾燥し、次いで空気中で500℃、2時間焼成し触媒(2)を得た。触媒(2)の組成は活性アルミナ:Pd=97:3(質量比)でありコージェライト部分を除いたBET比表面積は145m/gであった。
【0044】
<性能評価>
上記触媒(2)を用いて、下記の条件とした以外は、実施例1と同様にした。反応開始160時間後、触媒処理後のガスを分析したところ、酸素を200ppm検出した。又、シアンを原料とする副生油が副生成物として100cc検出された。
触媒入口ガス温度:165℃
空間速度:16700hr−1
ガス流量:50NM/hr
【0045】
実施例2
<触媒調製>
−触媒(3)−
実施例1と同様に触媒調製を行った。
【0046】
<性能評価>
上記触媒(3)を用いて、下記の条件とした以外は実施例1と同様にした。反応開始260時間後、触媒処理後のガスを分析したところ、酸素は検出されなかった。また、副生油も検出されなかった。
触媒入口ガス温度:230℃
空間速度:8900hr−1
ガス流量:50NM/hr
【0047】
実施例3
<触媒調製>
−触媒(4)−
実施例1と同様に触媒調製を行った。
【0048】
<性能評価>
上記触媒(4)を用いて、下記の条件とした以外は実施例1と同様にした。反応開始6800時間後、触媒処理後のガスを分析したところ、酸素は検出されなかった。また、副生油も検出されなかった。
触媒入口ガス温度:230℃
空間速度:8900hr−1
ガス流量:50NM/hr
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明の酸素除去方法は石炭又はその乾留生成物を加熱処理して得られるガス中に含まれる酸素を除去するのに好適に利用できる。
【出願人】 【識別番号】000004628
【氏名又は名称】株式会社日本触媒
【識別番号】000005968
【氏名又は名称】三菱化学株式会社
【出願日】 平成19年9月3日(2007.9.3)
【代理人】 【識別番号】100075409
【弁理士】
【氏名又は名称】植木 久一

【識別番号】100115082
【弁理士】
【氏名又は名称】菅河 忠志

【識別番号】100125184
【弁理士】
【氏名又は名称】二口 治

【識別番号】100125243
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 浩彰


【公開番号】 特開2008−95082(P2008−95082A)
【公開日】 平成20年4月24日(2008.4.24)
【出願番号】 特願2007−227901(P2007−227901)