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【発明の名称】 ケイ素含有炭化水素供給原料の接触水素化処理方法
【発明者】 【氏名】ラスムス・ブレイヴィク

【氏名】キム・グレン・クヌードセン

【要約】 【課題】ケイ素含有炭化水素供給原料の接触水素化処理方法を提供する。

【解決手段】下記の工程:
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の工程:
水素の存在において、供給原料を、直列に接続した少なくとも2つの反応装置内に配置した第一水素化処理用触媒と出口温度410oCまでで接触させて供給原料中のケイ素化合物の含量を低減させ;
そのように処理した供給原料を冷却して温度280o〜350oCにし; そして
冷却された供給原料を、第二水素化処理用触媒と、硫黄化合物および窒素化合物濃度を低下させるのに有効な条件で接触させる
を含む、ケイ素化合物を含有する炭化水素供給原料の接触水素化処理方法。
【請求項2】
供給原料を、第一水素化処理用触媒を備えた第一反応装置をバイパスさせる、請求項1記載の方法。


【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、ケイ素含有炭化水素供給原料の接触水素化処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
接触改質装置およびそれに関連した水素処理装置は、近代のあらゆる製油所において見出される。二元金属改質触媒の出現により, 硫黄および窒素は、改質装置供給原料中に、通常0.5 ppmよりも少ない極めて少ないことが要求される。直留供給原料を処理加工するナフサハイドロファイナーは、活性の低いまたは再生された触媒を用いてさえ、3年よりも長いサイクル長を実現しながら、これらの要件を満足する
ディレードコーカーは、それの据え付け費が他の選択肢に比べて安いことから、残留オイルの品質を高めるための選り抜きの系になることがしばしばある。しかし, ディレードコーカー生成物は、下流のユニット, 特に水素処理装置において更なる処理加工の困難を引き起こしそして改質用触媒は、ケイ素沈着物に敏感であることが分かる。例えば, コーカードラム缶における泡立ちを防止するのに使用されるシリコーン油からの残留物は、ナフサ範囲で大部分が蒸留しそして下流のナフサハイドロファイナーおよび改質ユニットにおいて、触媒失活を引き起こし得る。
【0003】
更に、例として, 深海で石油採取する間に、シリコーン油が井戸の中に注入される場合に、ナフサは、ケイ素によって汚染される。
【0004】
ナフサ水素化処理用触媒上のケイ素沈着物の起源は、ディレードコーカーの重質の残留物供給原料に加えられるシリコーン油またはシリコーンドエルに加えられるシリコーン油に由来し得る(非特許文献1を参照)。
【0005】
ガス形成することから, 泡立ちを抑えるために、シリコーン油(ポリジメチルシロキサン, PDMS)がコーカードラム缶に加えられるのが普通である。このシリコーン油は、コーカー内で割れまたは分解して修飾されたシリカゲルおよび破片を形成するのが普通である。これらのゲルおよび破片は、主にナフサ範囲で蒸留しそしてコーカーナフサと共に水素処理装置に通される。他のコーカー 生成物もまたいくらかのケイ素を含有することになるが, 通常ナフサ生成物中に比べて低い濃度でケイ素を含有することになる。
【0006】
コーカーナフサを水素化処理する場合に、シリカ被毒が、深刻な問題である。触媒運転時間は、典型的には、供給原料によって導入されるケイ素の量および適用される触媒系のケイ素「許容値」に依存することになる。供給原料中にケイ素が存在しなければ, ほとんどのナフサ水素化処理加工用触媒サイクル長は、3年を越える。コーカーナフサからの部分メチル化された表面を有するシリカゲルの形態のケイ素の沈積は、触媒を失活させそしてsしばしば典型的なHDS(水素化脱硫)/HDN(水素化脱酸素)ユニットサイクル長を短縮させて1年よりも短くさせる。
【0007】
適切な触媒を選定することにより, ユニットサイクル長は、ほとんどの典型的なナフサ水素化処理用触媒を超えて相当に延ばすことができる。
【0008】
ナフサ前処理反応装置についての典型的な条件は、全圧15〜50バールであり; 平均の反応装置温度50°C〜400°Cである。正確な条件は、供給原料のタイプ,所要の脱硫度および所望の運転時間に依存することになる。反応装置を出るナフサが検出量のケイ素含有する時に、運転の終了に達するのが普通である。
【0009】
製油所について、運転時間は、極めて重要な考慮すべき事項である。しばしば触媒を取り替えそして触媒を取り替えるために休止時間(オフストリーム時間)が延びることにより、運転時間が短くなる程、ナフサの生産および改質ユニットへの供給が少なくなることから、収益の減少をもたらし、原価高を招く。
【0010】
水素化処理用触媒を湿らすことを、供給原料に加える水の量によって湿らせる場合に、ケイ素含有供給原料を処理するための水素化処理用反応装置の動作時間を増大させることが知られている(特許文献1を参照)。
【0011】
ケイ素摂取は、水素処理装置内の触媒のタイプおよび温度に依存する。温度の上昇は、汚染物質の摂取が一層多くなるという結果になる。
【0012】
しかし, 単一の反応装置を採用する水素化処理ユニットでは、入口温度は、硫黄除去反応によって制御され, 350oCを超える反応装置出口温度において、供給原料組成に応じて硫黄化合物の再結合をもたらすことになる。
【0013】
ケイ素化合物およびHDS/HDNを除去するための単一の反応装置を有する既知の水素処理装置では,ケイ素除去触媒床を出るプロセス流体は、低温水素メイクアップガスを用いておよび冷却された液体生成物を用いて急冷することによって冷却しなければならない。液体生成物を用いて急冷することは、不都合なことに、現実の水素分圧を低下させ, これは、全作動圧を上昇させることによって補わなければならない。
【非特許文献1】Kellberg, L., Zeuthen, P. and Jakobsen, H. J., Deactivatio of HDT catalysts by formation of silica gels from silicone oil. Characterisation of spent catalysts from HDT of cokernaphtha using 29Si and 13C CP/MAS NMR, J. Catalysis 143, 45-51 (1993))
【特許文献1】EP 1,188,811
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明の全般的な目的は、水素化処理用触媒の運転時間長さおよびケイ素容量を改良することによって、ケイ素含有供給原料を処理するための水素化処理反応装置の効率を改良しおよび運転時間を増大させることである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
よって、本発明は、下記の工程:
水素の存在において、供給原料を、直列に接続した少なくとも2つの反応装置内に配置した第一水素化用処理触媒と出口温度410oCまでで接触させて供給原料中のケイ素化合物の含量を低減させ;
そのように処理した供給原料を冷却して温度280o〜350oCにし; および
冷却された供給原料を、第二水素化処理用触媒と、硫黄化合物および窒素化合物濃度を低下させるのに有効な条件で接触させる
を含む、ケイ素化合物を含有する炭化水素供給原料の接触水素化処理方法である。
【0016】
本発明に従う水素化処理ユニットは、ケイ素化合物を除去するための少なくとも2つの反応装置および上流のケイ素除去反応装置からの流出物を水素化処理ための少なくとも1つの下流の反応装置からなる。各々の反応装置は、触媒床を1つ以上有する。水素化処理反応装置の機能は、主として生成物の硫黄, 窒素およびケイ素を低減させることである。
【0017】
ケイ素は、触媒表面上に高度に分散されそして初めに、表面上に単層被覆を形成する。その場合には、ケイ素摂取の量は、触媒の作動温度に依存する。作動温度が高い程, 定まった触媒金属装填におけるケイ素摂取は、多くなる。
【0018】
本明細書中前に述べた通りに, プロセス温度は、HDS反応の所要の作動温度に制限され、これは、高いケイ素除去能力のために要救される通りの典型的な温度よりも低い。
【0019】
第一ケイ素除去反応装置に入る供給原料の典型的な入口温度は、250o〜360oCである。コーカー供給原料は、オレフィンを含有し, オレフィンは、ケイ素除去反応装置内の触媒と接触するすることによって飽和されることになる。オレフィン飽和は、発熱性でありそして供給原料中のオレフィンの含量に応じて、反応装置からの出口温度は、相当に高くなることになる。
【0020】
ケイ素およびHDS/HDNを同時に除去するための単一の反応装置プロセス設計を用いたプロセスでは、プロセスは、温度約350oC以下で実施しなければならない、と言うのは、硫黄が再結合反応するからである。
【0021】
本発明に従って複数反応装置系でプロセスを実行する場合には、ケイ素除去プロセスは、有利には、HDS/HDN 工程に適した温度より高い温度で実施することができ、このことは、ケイ素除去反応装置において使用する触媒の表面上のケイ素摂取の高い能力およびこのため、一層長いプロセス運転時間をもたらす。
【0022】
更に本発明の方法の利点として, 第一反応装置内の触媒が使い尽くされた場合でさえ、ケイ素除去工程における第二反応装置は、依然十分なケイ素摂取能力を保持していた。このことは、第一反応装置内の使用済み触媒を、水素化処理プラントの休止時間無しで, 取り替えることを可能にし、その場合、第一反応装置内の触媒を取り替える間に、供給原料を第二反応装置にバイパスさせる。
【0023】
水素化処理反応装置において採用する触媒は、多孔性の耐火性無機酸化物支持材上に、少なくとも一種の金属を含有するのが普通である。水素化処理およびケイ素除去活性を有する金属の例は、VI-B族およびVIII族からの金属、例えば、Co, Mo, Ni, W, Feを含み、Co-Mo, Ni-MoおよびNi-Wの混合物が好適である。金属は、酸化物または硫化物の形態であるのが普通である。適した多孔性材料の例は、支持材として、アルミナ, シリカ-アルミナおよびアルミナ-チタニアを含み、それでアルミナおよびシリカ-アルミナが好適である。
【0024】
触媒上の活性な金属は、予備硫化してもまたは現場硫化してもいずれでもよく、その後に、慣用の手段によって使用する。
【0025】
図1を参照すると, コーカー炉(図示せず)からの加熱されたコーカー供給原料を、管路2を通して温度280oCで第一ケイ素除去反応装置6の中に導入する。水素を、管路4を通して供給原料の中に導入する。反応装置6に、ケイ素化合物を除去することができる、アルミナ上にNiおよびMoを含有する市販されている水素化処理用触媒の固定床8を設ける。そのように処理した供給原料を、反応装置6に採用したのと同じ触媒を保持する触媒床を設けた第二反応装置10に通す。反応装置10の管路14から、ケイ素の存在しない流出物を抜き出す。反応装置6および8におけるオレフィン飽和反応により,流出物の温度は、約380oCに上昇した。それに続く水素化処理反応装置18においてHDSとHDNとの間の硫黄再結合を避けるために、流出物14を冷却器16で冷却して温度約310oCにする。流出物の冷却は、任意の冷却剤によって実施してよい。冷却器16は、コーカードラム(図示せず) からの供給原料を冷却剤として使用する供給原料-流出物冷却器にし,その後に、供給原料をコーカー炉で加熱するのが好ましい。
【0026】
反応装置18に、アルミナ水素化処理用触媒上に市販のNi-Moを有する2つの床20および22を設ける。反応装置18の管路24から温度約330oCの、オルガノ-硫黄およびオルガノ-窒素化合物が実質的に存在しない生成物流出物を抜き出し, これを、プロセス流中での硫黄再結合の臨海温度の臨海温度より低くする。
【0027】
本明細書中前に述べた通りに、本発明に従う方法の更なる利点は、反応装置6からの使用済み触媒を取り替える可能性であり, これは、供給原料2を管路26を通過させて第二反応装置10に通すことによって、水素化処理プラント全体を運転停止しないで実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明に従う方法の具体的な実施態様を例示する簡略化したフローシートである。
【符号の説明】
【0029】
2 供給原料
4 水素
6 第一ケイ素除去反応装置
8、12、20、22 固定床
10 第二反応装置
16 冷却器
18 水素化処理反応装置
【出願人】 【識別番号】590000282
【氏名又は名称】ハルドール・トプサー・アクチエゼルスカベット
【出願日】 平成19年11月21日(2007.11.21)
【代理人】 【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史

【識別番号】100093919
【弁理士】
【氏名又は名称】奥村 義道

【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實


【公開番号】 特開2008−127575(P2008−127575A)
【公開日】 平成20年6月5日(2008.6.5)
【出願番号】 特願2007−301098(P2007−301098)