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【発明の名称】 重質油熱分解装置の反応塔における塔頂配管内の洗浄方法、洗浄装置並びに洗浄管
【発明者】 【氏名】小 林 甲子男

【要約】 【課題】重質油熱分解装置の反応塔における塔頂の配管内に存在するコークを洗浄する方法を提供する。

【構成】ディレードコーカー、ユリカプロセス、フレキシコーカー等のバッチ式またはセミバッチ式重質油熱分解装置の反応塔の塔頂に配置された配管25の内部を高圧水により洗浄する方法であって、高圧水を用意し、反応塔の塔頂配管の外側部に高圧水洗浄管23を取り付けて、高圧水洗浄管の排出ノズル27から前記配管25の内部に前記高圧水を付与し、前記配管内部に存在するコークを除去する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
重質油熱分解装置の反応塔の塔頂に配置された配管の内部を高圧水により洗浄する方法であって、
高圧水を用意し、
前記配管内部に前記高圧水を付与し、
前記配管内部に存在するコークを除去することを含んでなる、洗浄方法。
【請求項2】
重質油熱分解装置の反応塔の塔頂部の配管に配置されてなる高圧水洗浄装置であって、
高圧水供給器と、
高圧水配給部と、
高圧水洗浄管とを備えてなり、
前記高圧水洗浄管が、その端部に排出ノズルを備えてなり、かつ、前記排出ノズルから前記配管内部に高圧水を付与し、前記配管内部に存在するコークを除去するものである、高圧水洗浄装置。
【請求項3】
重質油熱分解装置の反応塔の塔頂配管を洗浄する高圧水洗浄管であって、
前記高圧水洗浄管の端部に排出ノズルを備えてなり、かつ、前記排出ノズルから前記配管内部に高圧水を付与し、前記配管内部に存在するコークを除去するものであり、
前記配管内部に存在するコークを除去する際にのみ、前記反応塔の塔頂配管内部に挿入される高圧水洗浄管。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、重質油熱分解装置の反応塔における塔頂配管内の洗浄方法及びそれを達成しうる高圧水洗浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、石油精製において熱分解反応法を用いた様々プロセス(装置)が提案されている。例えば、個体の石油コークスを併産するディレードコーカー、フルードコーカー、減圧残油の粘度低下を目的としたビスブレーカー、鉄鋼向けコークス製造用のバインダーピッチを併産するユリカプロセス、フルードコーカーにコークスガス化装置を伴ったフレキシコーカー等の(重質油)熱分解装置が開発されている。
【0003】
従来、重質油熱分解装置においては、熱分解により生じた分解ガス及び分解油に付随してアスファルテン等で形成される重質の炭素質成分(「コーク前駆体」と呼ばれる)が発生する。このため、重質油熱分解装置の配管系、とりわけ、反応塔の塔頂配管系において、このコーク前駆体が付着し、経時的にコーク化してコーク層を形成し、その生長によりコーク層の厚みが増して配管系の内径を狭め、反応塔内の内圧上昇を生じさせる。そして、コーク層が過大に生長すると最終的には重質油熱分解装置の運転を停止して、コーク層を除去する必要が生じる。特に、高温水蒸気による熱分解反応を利用した重質油熱分解装置(例えば、ユリカプロセス)においては、その反応塔からのガス量が多く、コーク前駆体の飛沫同伴が比較的多いために、短い期間(約1年程度)で、その運転を停止し反応塔の塔頂周辺配管系内に存在するコークを除去することが必要であった。
【0004】
従来、重質油熱分解装置の反応塔の配管系におけるコーク前駆体の付着とコーク層の生長を抑制する方法として、以下のものが提案されている。例えば、特公昭57−15797号(特許文献1)によれば、熱分解留出油留分を配管内壁にスプレーし、濡れ壁効果により、この配管内壁にコーク前駆体の付着を防止する方法が提案されている。
【0005】
しかしながら、重質油熱分解装置、特に、高温水蒸気による熱分解機能を利用した重質油熱分解装置(ユリカプロセス)にあっては、コーク前駆体の付着と、コーク層の生長を十分に抑制することは困難であった。
【0006】
従って、現在、重質油熱分解装置、特に、高温水蒸気による熱分解機能を利用した重質油熱分解装置にあっては、コーク層の生長具合を監視し装置運転への影響を最小限にしてコークの除去を効率的に行う新たな技術の開発が要求されている。
【特許文献1】特公昭57−15797号
【発明の開示】
【0007】
本発明者等は、本発明時において、重質油熱分解装置の反応塔における塔頂の配管に、高圧水洗浄装置を備えてなることにより、装置運転の停止または運転条件を変更することなく、即ち、装置の通常稼働中に、塔頂配管内おけるコークの除去を有効に行うことができるとの知見を得た。よって、本発明は、反応塔の塔頂配管内におけるコーク層の除去を顕著に達成し、重質油熱分解装置の運転停止を伴うコーク除去作業および保守点検の回数を著しく低下させて、重質油熱分解装置の運転期間を長期化することを可能とした高圧水洗浄装置及び高圧水洗浄方法を提供するものである。
【0008】
従って、本発明は、重質油熱分解装置の反応塔の塔頂に配置された配管の内部を高圧水により洗浄する方法であって、
高圧水を用意し、
高圧水を前記配管内部に付与し、
前記配管内部に存在するコークを洗浄除去する、ことを含んでなるものである。
【0009】
本発明の別の態様により提供される高圧水洗浄装置は、重質油熱分解装置の反応塔の塔頂配管に配置されてなるものであって、
高圧水供給器と、
高圧水配送部と、
高圧水洗浄管とを備えてなり、
前記高圧水洗浄管が、その端部に排出ノズルを備えてなり、かつ、前記排出ノズルから前記配管内部に高圧水を付与し、前記配管内部に存在するコークを洗浄除去するものである。
【0010】
高圧水洗浄管は、前記高圧水洗浄管の端部に排出ノズルを備えてなり、かつ、前記重質油熱分解装置の運転中に、前記排出ノズルから前記配管内部に高圧水を付与し、前記配管内部に存在するコーク前駆体又コークを洗浄するものであり、
前記配管内部に存在するコークを洗浄する際にのみ、前記反応塔の塔頂配管内部に挿入されるものである。
【0011】
本発明による高圧水洗浄方法(装置)は、重質油熱分解装置、特に、高温水蒸気による熱分解機能を利用した重質油熱分解装置において、反応塔内の圧力上昇時に適宜、好ましくは定期的に実施することが可能である。特に、本発明による高圧水洗浄方法(装置)は、反応塔の塔頂に配置された配管の内部(内壁)を高圧水で洗浄することにより顕著にコーク除去を行うことができる。この結果、配管内の閉塞を防止して反応塔中の内圧の上昇を一定値以内に抑制し、重質油熱分解装置の2年以上の連続運転が可能になるとの効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
定義
(重質油)熱分解装置
本発明において、「(重質油)熱分解装置」とは、ディレードコーカー、ユリカプロセス、フレキシコーカー等のバッチ式またはセミバッチ式熱分解方法を実現することができるものをいう。ここで、これらのプロセスを、以下に概説する。ディレードコーカーは、石油精製残油を加熱下で穏やかに分解すると共に、コークスドラムにてコークス化を図るものである。フレキシコーカーは、フルードコーカーにコークスガス化装置を伴ったものであり、コークスはガシファイアーにおいて、ガス化されるものである。ユリカプロセス(装置)は、下記に説明する。
【0013】
ユリカプロセス(装置)
ユリカプロセス(装置)について、図1を用いて概説する。原油を蒸留処理した減圧残油が原料予熱炉1で加熱されて、蒸留塔3の塔底部に供給される。熱分解反応の原料油(減圧残油)は、蒸留塔3の塔底部から分解炉5に導入される。この減圧残油は分解炉5で一部加熱分解された後に、反応塔7a又は7b(2組で一つの反応塔を構成する)に供給される。減圧残油は、スイッチバルブ8等により反応塔7a又は7bに交互(セミバッチ方式)に供給される。つまり、反応塔7a又は7bの一方に原料油が供給されている間に、他方の反応塔7a又は7bにおいては、スチーム熱分解反応、冷却、ブローダウン等の各工程が行われる。一方の反応塔においては、スチーム熱分解反応が行われる際、スチーム加熱炉9から過熱スチームが反応塔に供給される。過熱スチームは、反応塔7a又は7bにおいて、分解熱の供給、分解油及び分解ガスのストリッピング及び反応塔内の攪拌を目的として供給される。分解油及び分解ガスは、反応塔7a又は7bの塔頂部分からスチームとともに、蒸留塔3に供給される。反応塔7a又は7bの反応液相には、ピッチが生成され、ピッチの重縮合度合いを軟化点(温度℃)により調整し、特定の軟化点に達した場合に、反応塔7a又は7bに、水を直接供給して冷却し、熱分解反応を終了させる。ピッチは、反応塔7a又は7bの下部に備えられたピッチ受槽11に送られて、ピッチフレーカー13により冷却搬送され、ピッチ製品20とされる。
【0014】
高圧水洗浄方法/高圧水洗浄装置
本発明による高圧水洗浄装置および高圧水洗浄方法の内容を図1及び図2により説明する。図2は、図1に示した反応塔7a又は7b(以下、適宜「反応塔7」と云う。)の塔頂配管の拡大図である。図2は、本発明による高圧水洗浄装置21の配置拡大図及び高圧水洗浄管23の拡大図を示すものである。反応塔7の塔頂配管25の外側部に高圧水洗浄管23を取り付けることができる。塔頂配管25は、反応塔7で得られた分解油又は分解ガスをスチームとともに、蒸留塔3に供給するために設置されているものである。高圧水洗浄管23は塔頂配管25の外側部から内部に入り、高圧水洗浄管23の先端に備えられた排出ノズル27が塔頂配管25の管内に存在する。高圧水洗浄管23の上部には、高圧水が高圧水供給器から高圧水配給部を通じて供給される。供給された高圧水は、高圧水洗浄管23の排出ノズル27から塔頂配管25の管内に供給されて、塔頂配管25内に存在するコークを除去する。
【0015】
1)高圧水供給器
高圧水供給器は、水供給源から後記する所定の圧力を水に加える。水供給源は、工業用水から直接であってもよく、ボイラー用水、石油精製過程(蒸留工程等)、または重質油熱分解装置からの回収水を使用してもよい。
【0016】
2)高圧水配送部
高圧水供給器から排出された高圧水は、適切な高圧水配送部(手段)、例えば、配管、(耐高圧)ホース等により、高圧水洗浄管23に供給される。高圧水供給器から高圧水洗浄管23に至るまでは、調整弁、バルブ、圧力調整器等(これらは自動制御可変であってよい)を備えてなるものが好ましい。
【0017】
3)高圧水洗浄管
高圧水洗浄管23は、耐圧性、耐久性を備えた材質で形成されてよく、例えばステンレス等の金属で形成されてなるものが好ましい。高圧水洗浄管23の排出ノズル27から塔頂配管25の内管に供給された高圧水により、塔頂配管25内を洗浄する開始時点は、重質油熱分解装置の反応塔7の内圧と蒸留塔3の塔底圧力の差圧の上昇度合いで判断して行われるが、より簡便的には反応塔7の内圧で判断しても良い。本発明にあっては、反応塔7a又は7bの内圧との差圧が30kPa以上、好ましくは20kPa以上を呈した場合に、高圧水洗浄を開始することが好ましい。本発明の好ましい態様によれば、一度上記した内圧の差圧が上昇した場合には、それ以降は定期的に高圧水洗浄を行うことが好ましい。これにより、反応塔7を長期的に運転することが可能となる。反応塔7の内圧と蒸留塔3の塔底圧力は、それぞれに設置された圧力計で測定することができる。また、測定した値を伝達する手段と、反応塔7の内圧と蒸留塔3の塔底圧力の差圧を算出し、かつ、内圧の差が上記値を呈した場合に、高圧水洗浄を自動的に開始することを予めプログラムした情報処理手段とを備えた自動制御装置をさらに用いて行うこともできる。
【0018】
高圧水の水圧は、適宜定めてよいが、高圧水洗浄管23の排出ノズル27の排出部における水圧が、5MPa以上であり、好ましくは20MPa以上であり、より好ましくは下限値が30MPa以上である。この水圧調整は、高圧水供給器で行われても良いし、高圧水供給器から高圧水洗浄管23に至るまでの高圧水配給部(手段)に設置された、調整弁、バルブ、圧力調整器等により行われても良い。これらの機器もまた上記した自動制御装置によって稼働され制御されてよい。
【0019】
4)排出ノズル
排出ノズル27の高圧水排出部分は洗浄対象配管の形状に応じたものであればいずれの形態であってもよく、また排出方向も様々な形態であってよい。図3は排出ノズル27の排出方向の具体例を示したものであり、図示した方向に高圧水が排出されてよい。また、排出ノズル27の孔の形状と数量は適宜定めてよいが、好ましくは、孔の平均径は1mm以上10mm以下、好ましくは下限値が3mm以上であり下限値が6mm以下である。また、孔数は好ましくは、複数であり、より好ましくは2個、3個程度がよい。排出ノズル27の孔の形状とその孔径と数量を設定することにより、洗浄水量も定まることになる。
【0020】
本発明の好ましい態様によれば、排出ノズル27は、生長したコーク層を効率的に除去することを考慮して、塔頂配管の形状に応じて様々な形態のものを用意し、必要に応じて適用できるものであることが好ましい。また、排出ノズル27は、それ自体回転しうるものとされてなるものが好ましい。本発明のより好ましい態様によれば、通常時において、排出ノズル27を備えた高圧水洗浄管23は、通常運転時には、塔頂配管25の内管に挿入されていないことが好ましい。よって、高圧水洗浄管23は、洗浄中に限り、塔頂配管25の内管に挿入され、洗浄前後では塔頂配管25に存在しないものとされてなることが好ましい。本発明の好ましい態様によれば、高圧水洗浄管23は塔頂配管25の内管に自動的に挿入排出されてなる手段を備えてなるものが好ましい。本発明にあっては、高圧水洗浄管23の挿入排出、排出ノズル27の回転および高圧水排出は、上記した自動制御装置により制御されてよい。
【0021】
好ましい態様
本発明による洗浄装置又は洗浄方法は、重質油熱分解装置、特に、高温水蒸気による熱分解機能を利用した重質油熱分解装置の反応塔の塔頂に配置された配管の内部に使用することができる。本発明にあっては、重質油熱分解装置の反応塔が1個のものに使用することができ、好ましくは複数備えたものに使用することができる。本発明の好ましい態様によれば、図1に示す通り、反応塔7a及び7bを備え、さらに必要に応じてピッチ受槽11を備えた高温水蒸気による熱分解反応を利用した重質油熱分解装置(ユリカ装置)に使用することが最も好ましい。
【0022】
本発明による洗浄装置または洗浄方法は、反応塔7a及び7bがセミバッチ方式により運転されてなるユリカ装置において好ましくは使用される。反応塔7a又は7bがセミバッチで切り替わる特定の期間内を利用して一方の反応塔の塔頂配管の管内を高圧水洗浄することが好ましい。セミバッチ切り替えの(特定の)期間内において高圧水洗浄を行うことが出来れば、高圧洗浄水の蒸発による蒸留塔3の運転圧力の一時的上昇を抑制し、圧力変動の影響を極力抑制した状況に保つことが可能となる。また、高圧洗浄水の温度と、反応塔内および塔頂配管内の温度との温度差による金属材料の脆弱化を緩和することができる。
【0023】
本発明の好ましい態様によれば、反応塔7a又は7bの塔頂配管の管内を高圧水で洗浄する場合、当該配管系の反応塔が次のセミバッチ稼働(原料油供給)直前の状態にあることが好ましい。ここで、反応塔7a及び7bのセミバッチ稼働を説明する。反応塔7a又は7bのセミバッチ稼働サイクルを、例えば、3時間とした場合、反応塔7a又は7bは1.5時間毎原料油の供給を受けることとなる。そして、反応塔7a又は7bの一方が原料油の供給を受けている1.5時間の工程の間に、他方の反応塔7a又は7bは、原料油受け入れ後の後半部分の一定時間の熱分解反応工程の後、反応を停止するための冷却工程、生成した石油ピッチを抜き出すためのブローダウン工程を経て、必要に応じて反応時間分布調整のための低温原料油(減圧残渣油)を供給する初期供給工程へ進むが、これらの工程に要する全体の時間調整を目的として、次の原料油供給工程の前に、スタンバイ工程が設定される。反応塔7a又は7bの塔頂配管の管内を高圧水で洗浄する場合、次の原料油供給工程の直前、即ち、スタンバイ工程の間に行われることが好ましい。
【実施例】
【0024】
本発明の内容を下記の実施例により詳細に説明するが、本発明の範囲はこれら実施例に限定して解釈されるものではない。
実施例1(短期間稼働試験)
図1の概略図で示す、原料減圧残油処理能力3,800キロリットル/日のユリカ熱分解反応装置を用いて、本発明による高圧水洗浄機構を塔頂配管に備えたセミバッチ方式反応塔A及び反応塔Bを定常運転状態で2ヶ月間稼働した際の、反応塔A及び反応塔Bの圧力推移を測定した。測定結果は、下記表1に示す通りであった。表1中、横軸は2ヶ月間の運転日数(日)を示し、縦軸は反応器の缶圧[kPa]を示す。反応塔A及びBは、切り替え運転される一対の減圧残油熱分解反応塔であるが、運転継続と共に反応塔Aの圧力(缶圧)上昇傾向が認められたため、運転34日目に反応塔出口の管径600mmの立ち上がり配管部を対象に本発明による高圧水洗浄機構により運転中のコーク除去を実施した。表1の結果から、本発明の高圧水洗浄方法(装置)により、運転中のコーク除去が十分達成され、反応塔Aの缶圧低下が明らかに認められた。
【表1】


【0025】
実施例2(長期間稼働試験)
実施例1と同様のユリカ熱分解反応装置を用いて、2年間の長期間連続運転時における反応塔Aの缶圧の推移を記録した。測定において、二種の洗浄方法、即ち、適宜(ランダム)に洗浄する方法と、定期的に洗浄する方法とをそれぞれ別個(2回)に行った。その測定結果は、下記表2に示す通りであった。表2中、横軸は2年間の長期連続運転の運転日数(日)を示し、縦軸はいずれも反応器Aの缶圧[kPa]を示す。これら2回の運転はいずれも平均稼働率90%程度の高稼働率での長期連続運転であったが、本発明による高圧水洗浄機構により、適宜洗浄する方法及び定期的に洗浄する方法のいずれの場合にも、運転中のコーク除去が達成され、反応塔Aの缶圧上昇はいずれも許容範囲内に収まったことが理解された。特に、反応塔Aの缶圧上昇が見られた後、本発明による高圧水洗浄機構により定期的に洗浄する方法を用いた場合、運転中のコーク除去を十分に行うことができ、2年近い運転期間を経たあとでも缶圧の上昇は僅かであり、缶圧上昇による熱分解反応条件、及びその他の運転条件への影響はなく、ユリカ熱分解反応装置の長期安定化した連続運転が可能になることが理解された。
【表2】


【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】図1は、重質油熱分解装置の概略図を示したものである。
【図2】図2は、本発明による高圧水洗浄装置の配置拡大図及び高圧水洗浄管の拡大図を示すものである。
【図3】図3は、本発明による高圧水洗浄管の排出ノズルの具体例を示したものである。
【出願人】 【識別番号】391030480
【氏名又は名称】富士石油株式会社
【出願日】 平成18年6月30日(2006.6.30)
【代理人】 【識別番号】100075812
【弁理士】
【氏名又は名称】吉武 賢次

【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝

【識別番号】100094640
【弁理士】
【氏名又は名称】紺野 昭男

【識別番号】100107342
【弁理士】
【氏名又は名称】横田 修孝

【識別番号】100109841
【弁理士】
【氏名又は名称】堅田 健史


【公開番号】 特開2008−7713(P2008−7713A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2006−182162(P2006−182162)