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【発明の名称】 カーボンブラック、カーボンブラックの製造法および該方法を実施するための装置
【発明者】 【氏名】カタリーナ クウィットマン

【氏名】アルフォンス カール

【氏名】マティアス カッツァー

【氏名】カイ クラウス

【氏名】ミヒャエル スタニシェフスキー

【要約】 【課題】ラッカーに使用した際に高度にプラスの色調への貢献度を有するカーボンブラックを提供する。

【構成】凝集体の寸法の分布が1.1以下、有利に0.8以下、特に有利に0.65以下の(d90−d10)/d50比を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カーボンブラックにおいて、凝集体の寸法の分布が1.1以下の(d90−d10)/d50比を有することを特徴とする、カーボンブラック。
【請求項2】
凝集体の寸法の分布が0.6以下の半値幅(FWHM)とDmodeとの比を有する、請求項1記載のカーボンブラック。
【請求項3】
表面酸化物の含量が50mmol/kgより大きい、請求項1または2記載のカーボンブラック。
【請求項4】
請求項1記載のカーボンブラックの製造法において、キャリヤーガスおよびカーボンブラック原料を含有するガス混合物に場合によっては熱風を添加し、このガス混合物を管状バーナー中に導入し、このガス混合物を管状バーナー開口で燃焼させ、この火炎を戸外から自由に吸い込まれた環境空気と一緒に冷却された狭隘な間隙を通して吸引しおよび冷却し、この場合この冷却された狭隘な間隙は、1〜100の高さ(h)と幅(b)の比を有し、この場合この幅は、間隙の上縁部上に移行しており、幅(b)は、0.5〜10mmであり、間隙の最も狭い位置での流速は、10〜200m/秒であることを特徴とする、請求項1記載のカーボンブラックの製造法。
【請求項5】
バーナーおよび火炎が向けられている冷却面を備えた、請求項4記載の方法を実施するための装置において、冷却された狭隘な間隙が1〜100の高さ(h)と幅(b)の比を有し、この場合この幅は、間隙の上縁部上に移行しており、幅(b)は、0.5〜10mmであり、間隙の最も狭い位置での流速は、10〜200m/秒であることを特徴とする、請求項4記載の方法を実施するための装置。
【請求項6】
充填剤、強化剤充填剤、UV安定剤、導電性カーボンブラック、顔料または還元剤としての請求項1記載のカーボンブラックの使用。
【請求項7】
ゴム、プラスチック、印刷用インク、インク、インクジェット用インク、トナー、ラッカー、染料、紙、ビチューメン、コンクリートおよび別の建築材料中への請求項1記載のカーボンブラックの使用。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、カーボンブラック、カーボンブラックの製造法および該方法を実施するための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ドイツ連邦共和国特許第2404536号明細書の記載から、抽出物貧有のガスカーボンブラックの製造法は、公知であり、この場合カーボンブラック油状蒸気のためのキャリヤーガスとして水素富有の混合物が使用され、冷却ロール上に分離されたカーボンブラックが捕集される。このガスカーボンブラックは、0.100質量%未満の抽出物含量を有する。
【0003】
更に、WO 2005/033217の記載から、6.0以下のpH値、0.1%以下の強熱残分および200ppm以下の5μmの篩残分を有する篩別されていない未処理のカーボンブラックは、公知である。このカーボンブラックは、処理工程で熱を火炎から熱の伝導および/または放射によって取出し、薄手のガス境界層を形成させ、火炎および境界層によって形成される流れを加速させるかまたは引き伸ばすことによって製造される。
【0004】
公知のカーボンブラックの欠点は、ラッカーに使用した際に色調に余り貢献しないことである。
【特許文献1】ドイツ連邦共和国特許第2404536号明細書
【特許文献2】WO 2005/033217
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、ラッカーに使用した際に高度にプラスの色調への貢献度を有するカーボンブラックを提供することである。本発明のもう1つの課題は、こうして形成されたカーボンブラックが冷たい表面上に堆積することなく、火炎からできるだけ大量の熱を取り出す1つの方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の対象は、凝集体の寸法の分布が1.1以下、有利に0.8以下、特に有利に0.65以下の(d90−d10)/d50比を有することを特徴とするカーボンブラックである。
【0007】
本発明によるカーボンブラックは、50mmol/kgを上廻る、特に100mmol/kgを上廻る、特に有利に120mmol/kgを上廻る表面酸化物の含量を有することができる。
【0008】
本発明によるカーボンブラックは、半値幅(FWHM)とDmodeとの比が0.6以下、特に0.58以下、特に有利に0.56以下である、凝集体の寸法の分布を有することができる。
【0009】
本発明によるカーボンブラックは、ガスカーボンブラックであることができる。
【0010】
本発明によるカーボンブラックのpH値は、7.0未満、特に6.0未満、特に有利に5.0未満であることができる。
【0011】
本発明によるカーボンブラックは、20〜300m2/g、特に50〜220m2/g、特に有利に70〜200m2/gのSTSA値を有することができる。
【0012】
本発明によるカーボンブラックは、2.0〜20.0%、特に3.0〜12%、特に有利に4.0〜9.0%の揮発性成分の含量を有することができる。
【0013】
本発明によるカーボンブラックは、90〜180%、特に105〜160%、特に有利に120〜150%の色合いを有することができる。
【0014】
本発明のもう1つの対象は、キャリヤーガスおよびカーボンブラック原料を含有するガス混合物に場合によっては熱風を添加し、このガス混合物を管状バーナー中に導入し、このガス混合物を管状バーナー開口で燃焼させ、この火炎を戸外から自由に吸い込まれた環境空気と一緒に冷却された狭隘な間隙を通して吸引しおよび冷却し、この場合この冷却された狭隘な間隙は、1〜100、特に5〜50、特に有利に10〜40の高さ(h)と幅(b)の比を有し、この場合この幅は、間隙の上縁部上に移行しており、幅(b)は、0.5〜10mm、特に1〜5mmであり、間隙の最も狭い位置での流速は、10〜200m/秒、特に15〜150m/秒、特に有利に20〜100m/秒であることを特徴とする本発明によるカーボンブラックの製造法である。
【0015】
流速は、プロセスガス量と間隙面積との商から算出されうる。プロセスガス量は、ブロアーによって吸い込まれるガス容量である。間隙面積は、冷却された狭隘な間隙の間隙幅bと上縁部A2A2との積から明らかになる。
【0016】
狭隘な間隙のための冷却剤としては、水、空気、蒸気および熱媒油を使用することができる。
【0017】
市販の薄膜蒸発器中で、カーボンブラック原料は、加熱されることができ、蒸発されることができる。カーボンブラック原料蒸気は、キャリヤーガス流によって管状バーナーに供給される。管状バーナー(例えば、ドイツ連邦共和国特許第671739号明細書に記載された)の直前でガス混合物は、400℃までの温度を有する熱風が混入され、火炎に供給されうる。形成されたカーボンブラックは、市販の濾過装置中で分離されうる。
【0018】
カーボンブラック原料としては、炭素含有ガスまたは炭素含有の蒸発可能な液体を使用することができる。カーボンブラック原料としては、炭化水素、例えばアセチレン、メタン、エチレン、エタン、プロパン、ブタンまたはペンタン、またはカーボンブラック油を使用することができる。カーボンブラック油は、石油化学または石炭化学に由来しうる。カーボンブラック原料としては、炭化水素および/またはカーボンブラック油の混合物を使用することができる。
【0019】
ガス状または蒸気状のカーボンブラック原料は、400℃まで、特に250〜400℃、特に有利に250〜350℃の温度を有することができる。
【0020】
キャリヤーガスとしては、燃焼可能なガス、特に50体積%を上廻る、特に有利に60体積%を上廻る水素含量を有するガス混合物を使用することができる。
【0021】
キャリヤーガス温度および熱風温度は、少なくともガス状または蒸気状のカーボンブラック原料の温度に相当することができ、凝縮を回避させる。
【0022】
図1は、装置の略示的構造を示し、以下の意味を有する:
12、A1'2'は、冷却された狭隘な間隙の上縁部を表わし、
12、B1'2'は、冷却された狭隘な間隙の下縁部を表わし、
1'1、A2'2は、冷却された狭隘な間隙の最も狭い位置を表わし、
bは、冷却された間隙=A1'1またはA2'2の幅を表わし、
1'1、B2'2は、冷却された狭隘な間隙の最も幅広の位置を表わし、
hは、冷却された狭隘な間隙の上部範囲の高さを表わし、
h’は、場合によっては冷却された傾斜して延びる側壁面の高さを表わし、
1122は、場合によっては冷却された傾斜して延びる側壁面を表わし、
1'1'2'2'は、場合によっては冷却された傾斜して延びる側壁面を表わし、
1'1は、垂直に置かれた装置の幅を表わし、
Eは、調整可能な管状バーナーの高さを表わし、
E、A11'は、バーナー間隔を表わす。
【0023】
角度αは、70゜〜89゜、特に80゜〜89゜、特に有利に83゜〜88゜であることができる。
【0024】
高さh’は、0〜250mm、特に100〜250mm、特に有利に140〜180mmであることができる。
【0025】
垂直に置かれた装置の幅(C1'1=D1'1)は、100〜500mm、特に150〜210mmであることができる。
【0026】
引抜キャップは、直接に間隙に続けることができ、吸込ブロアーと結合されていてよい。
【0027】
前記装置は、典型的な不純物(素粒)を回避させるために、特殊鋼から完成されていてよい。本発明による方法の場合、回転する冷却ロールは不用であってよい。管状バーナーの火炎は、水冷却された狭隘な間隙によって吸い込まれることができ、冷却されることができる。
【0028】
本発明による装置の断面図に示されているように、間隙は、装置の全長に延在していてよく、管状バーナーと平行に延びていてよく、即ちこの間隙は、特に管状バーナーの上方で同心的に配置されていてよい。垂直に置かれた装置の側壁は、最初互いに平行に延びていてよく(C1122またはC1'1'2'2')、引続き互いに傾斜して延びていてよく(C1122またはC1'1'2'2')、冷却された狭隘な間隙(A1122またはA1'1'B2'A2')中に開口していてよい。
【0029】
冷却された狭隘な間隙とバーナーとの間隔は、可変的に調整されてよい。この調整の可能性は、最適なバーナー高さの調整を実現させうるために設けられていてよい。
【0030】
前記装置の円錐形に延びる範囲(h’)で側壁面は、水冷却されていてよい。勿論、これは、範囲(h’)内で材料を火炎温度から保護するためにだけ使用することができる。それというのも、公知の冷却間隙に相当する上部範囲(h)内で初めて、反応混合物は、冷却されるからである。
【0031】
冷却間隙の構造は、層状の境界層を冷却間隙で形成させることによって、カーボンブラックの堆積を阻止しうるように形成されていてよい。
【0032】
カーボンブラック油には、添加剤が添加されていてよい。添加剤は、水、アルコール、油またはこれらの混合物中の塩の溶液であることができる。添加剤は、エーロゾルに移行されていてよい。特に、塩としては、炭酸カリウムを使用することができる。
【0033】
本発明のもう1つの対象は、冷却された狭隘な間隙が1〜100、特に5〜50、特に有利に10〜40の高さ(h)と幅(b)の比を有し、この場合この幅は、間隙の上縁部上に移行しており、幅(b)は、0.5〜10mm、特に1〜5mmであり、間隙の最も狭い位置での流速は、10〜200m/秒、特に15〜150m/秒、特に有利に20〜100m/秒であることを特徴とする、バーナーおよび火炎が向けられている冷却面を備えた、本発明による方法を実施するための装置である。
【0034】
本発明によるカーボンブラックは、充填剤、強化剤充填剤、UV安定剤、導電性カーボンブラックまたは顔料として使用されてよい。本発明によるカーボンブラックは、ゴム、プラスチック、印刷用インク、インク、インクジェット用インク、トナー、ラッカー、染料、紙、ビチューメン、コンクリートおよび別の建築材料中に使用されてよい。本発明によるカーボンブラックは、冶金において還元剤として使用されてよい。
【0035】
本発明によるカーボンブラックは、狭い凝集体の寸法の分布を有するカーボンブラックを製造することができ、ラッカーに使用した際に色調への絶対的な貢献度(dM)(der absolute Farbtonbeitrag (dM))が極めて高いという利点を有する。
【0036】
本発明による方法は、カーボンブラックが冷却された面上で分離されず、それによって装置の外側で分離されうるという利点を有する。
【0037】
もう1つの利点は、本発明による装置には、回転部材がもはや存在せず、このことは、投資費用および維持費用を低減し、ロールカーボンブラックとフィルターカーボンブラックとの分離がもはや行われず、ひいては製造された製品の均質化が生じることである。更に、機械的な搬送が不要になることによって、製品中での汚染物の低減を達成させることができる。
【実施例】
【0038】
実施例
実施例で使用される、図1に記載の本発明による装置は、177mmの側壁面間の距離(D1'1)および600mmの高さ(D11)を有する。600mmの高さの上方で、側壁面は、互いに傾斜して延び、冷却された狭隘な間隙中に開口している。次の実施例において、前記の冷却された間隙の長さA12は、2000mmであり、その高さ(h)は、50mmである。次の実施例における間隙の高さ(h’)は、159mmである。角度αは、87゜である。
【0039】
測定法
pH値
pH値の測定は、DIN EN ISO 787−9 20により実施される。
【0040】
揮発性含量
950℃での揮発性含量の測定は、DIN 53552により実施される。
【0041】
BET表面積
BET表面積の測定は、ASTM D−6556−00により実施される。
【0042】
STSA表面積
STSA表面積の測定は、ASTM規定D−6556−00により実施される。
【0043】
色合い
色合いの強さの測定は、ASTM規定D−3265により実施される。
【0044】
凝集体の寸法の分布
凝集体の寸法の分布曲線の測定のために、Brookhaven社の赤色灯ダイオードを備えたディスク型遠心機BI−DCPが使用される。この機器は、特に吸光度測定により微粒状の固体の凝集体の寸法の分布曲線を測定するために開発され、凝集体の寸法の分布を測定するために自動的な測定および評価のプログラムを備えている。
【0045】
測定を実施するために、最初にエタノール200ml、アンモニア液5滴およびトリトン(Triton)X−100 0.5gおよび1000mlまでの補充量の脱塩水からなる分散液を製造する。更に、トリトン(Triton)X−100 0.5g、アンモニア液5滴および1000mlまでの補充量の脱塩水からなる回転塗布液を完成させる。
【0046】
その後、カーボンブラック20mgに分散液20mlを添加し、冷却浴中で4.5分間、100ワットの超音波出力(パルス80%)で懸濁させる。
【0047】
固有の測定の開始前に、遠心機を11000min-1の回転数で30分間運転させる。回転するディスク中にエタノール1mlを噴入し、その後に注意深く回転塗布液15mlを下側に積み重ねる。約1分後、カーボンブラック懸濁液250μlを噴入し、前記機器の測定プログラムを開始させ、回転塗布液に遠心機中でドデカン50μlを上側に積み重ねる。測定すべき全ての試料から、二重測定を行なう。
【0048】
次に、粗データ曲線の評価を前記機器の計算プログラムで散乱光の補正を配慮しながら基線に自動的に合わせつつ行なう。
【0049】
ΔD50値(FWHM)は、ピーク高さの半分の場合の凝集体の寸法の分布曲線の幅である。Dmode値(Modalwert)は、最大の頻度を有する凝集体寸法である(凝集体の寸法の分布曲線のピーク最大)。値d10、d50およびd90は、10%、50%または90%の体積含量の際に寄せ集められた曲線から算出される凝集体の寸法である。
【0050】
表面酸化物
カーボンブラック表面上の表面酸化物を特性決定するため、および定量的に測定するために、この場合には、即ち酸素含有官能基、例えばカルボキシル基、ラクトール基およびフェノール基が使用される:
カーボンブラックの計量供給された量は、予想すべき表面酸化物の数に向けられる。計量供給された量の根拠としては、揮発成分に対するカーボンブラックの含量が採用されうる(第1表)。
【0051】
【表1】


【0052】
105℃で乾燥された、第1表中に記載されたカーボンブラック量を0.1mgで正確に遠心機用の瓶中に計量供給し、0.05mの苛性ソーダ液25ml(体積V1)を添加する。遠心機用の瓶中の試料上の空気を窒素によって排除し、この試料瓶を密閉し、保持装置中に挿入し、一晩中、回転機械装置中で混合する。
【0053】
混合工程の終結後、別の遠心機用の瓶中の内容物を詰め替え、1分間遠心分離する。
【0054】
上方にある溶液から10ml(体積V2)をピペットで取り出し、ビーカーに移し、0.025mの硫酸溶液20mlを添加し、炭酸塩を駆出させるために、短時間煮沸する。
【0055】
引続き、前記試料を0.05mの苛性ソーダ液でpH6.5(pH電極)に再滴定する。苛性ソーダ液の使用量は、V3に相当する。
【0056】
相応する方法で盲検試料を完成させなければならない。盲検値測定のために、NaOH使用量と同様にBW3を得ることができる。
【0057】
カーボンブラック計量供給量mE、体積量V1-3およびBW3をベースにして、表面酸化物の含量は、mmol/kgで次の方程式により算出される。
【0058】
【数1】


【0059】
前記式中で、
Eは、gでのカーボンブラック計量供給量を表わし、
1は、カーボンブラックに添加される試料溶液(=25ml)のmlでの体積量を表わし、
2は、ピペットで取り出された試料溶液(=10ml)のmlでの体積量を表わし、
V3は、滴定のための苛性ソーダ液のmlでの使用量を表わし、
BW3は、盲検値滴定のための苛性ソーダ液のmlでの使用量を表わす。
【0060】
相対的な黒色数Myおよび絶対的な色調の貢献度dM
説明/実施
1.試薬の製造
【表2】


【0061】
【表3】


【0062】
【表4】


【0063】
【表5】


【0064】
4つの処方物の成分を混合し、適当な容器中に貯蔵する。
【0065】
2.黒色ラッカーの調製
黒色数Myを測定するための黒色ラッカーの処方
【表6】


【0066】
最初に、ラッカー成分AおよびBをPTFEビーカー中に計量供給し、次に105℃で乾燥された顔料カーボンブラックを計量供給し、鋼球275g(φ=3mm)を粉砕体として添加する。最後に、この試料をスキャンデックス(Skandex)混合装置中で30分間分散させる。
【0067】
分散過程後、黒色ラッカー約1〜2mlを刷毛塗りのために取り、長さ5cmおよび幅約1cmの縞状で担体板上に塗布する。その際、気泡が縞状ラッカー中に存在しないように注意すべきである。ラッカー用バーベルを縞状ラッカー上に載置し、前記板に亘って均一に置く。約10cmの長さおよび6cmの幅である塗膜が形成される。ラッカー塗膜は、(排出口で)少なくとも10分間、排気されなければならない。
【0068】
引続き、前記試料を乾燥器中で130℃で30分間焼き付ける。この試料は、冷却直後に測定されてもよいし、後に測定されてもよい。測定は、測定器:Pausch Q-Color35、ソフトウェアWinQC+を用いて実施されてよい。測定は、ガラスを通して行なわれる。
【0069】
3.算出
3.1式および定数
3.1.1色調に依存しない黒色数Myおよび色調に依存する黒色数Mc
測定の標準色値Y(光の種類D65/10)から最初に色調に依存しない黒色数My(方程式1)を算出する:
【数2】


【0070】
引続き、色調に依存する黒色数(方程式2)を算出する:
【数3】


【0071】
n/Zn/Yn(DIN6174)=光の種類および観察者に対して座標の原点の標準色値(DIN5033/第7部、光の種類D65/10゜)
n=94.81 Zn=107.34 Yn=100.0
X/Y/Z=試験体の測定により計算される標準色値。
【0072】
3.1.2.絶対色調貢献度dM
黒色数McおよびMyから、絶対色調貢献度dM(方程式3)は、算出される:
(3)dM=Mc−My
例1〜10
本発明によるカーボンブラックのための実施例および比較例6の製造の調整は、第2表中に記載されている。図1に記載を装置を使用する。
【0073】
本発明による実施例および比較例6の場合、熱風温度は、310℃であり、キャリヤーガスの含水量は、92〜99体積%である。
【0074】
第2表中に記載のバーナー間隔は、管状バーナーの上端部、即ち油状蒸気−キャリヤーガス混合物が出る位置と冷却された狭隘な冷却間隙の上縁部との間隔を表わす。
【0075】
次の第3表中には、本発明によるカーボンブラックおよび比較カーボンブラックの分析データが記載されている。比較カーボンブラック(例7)として、WO 2005/033217からの実施例3が使用される。
【0076】
【表7】


【0077】
【表8】


【0078】
この結果は、本発明によるカーボンブラック(実施例1〜5)が1.1以下の(d90−d10)/d50比を有する凝集体の寸法の分布を有することを示す。本発明によるカーボンブラックの利点は、0.5を上廻るdM値およびこれから生じるよりいっそう高度な青色の色調に現れている。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明によるカーボンブラックの製造法を実施するための装置の1実施態様を示す略図。
【符号の説明】
【0080】
12、A1'2' 冷却された狭隘な間隙の上縁部、 B12、B1'2' 冷却された狭隘な間隙の下縁部、 A1'1、A2'2 冷却された狭隘な間隙の最も狭い位置、 b 冷却された間隙=A1'1またはA2'2の幅、 B1'1、B2'2 冷却された狭隘な間隙の最も幅広の位置、 h 冷却された狭隘な間隙の上部範囲の高さ、 h’ 場合によっては冷却された傾斜して延びる側壁面の高さ、 C1122 場合によっては冷却された傾斜して延びる側壁面、 C1'1'2'2' 場合によっては冷却された傾斜して延びる側壁面、 D1'1 垂直に置かれた装置の幅、 E 調整可能な管状バーナーの高さ、 E、A11' バーナー間隔、 α 角度、 h’ 高さ、 C1'1=D1'1 垂直に置かれた装置の幅
【出願人】 【識別番号】501073862
【氏名又は名称】エボニック デグサ ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】Evonik Degussa GmbH
【住所又は居所原語表記】Rellinghauser Strasse 1−11, D−45128 Essen, Germany
【出願日】 平成19年8月6日(2007.8.6)
【代理人】 【識別番号】100061815
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 敏雄

【識別番号】100094798
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 利臣

【識別番号】100099483
【弁理士】
【氏名又は名称】久野 琢也

【識別番号】100110593
【弁理士】
【氏名又は名称】杉本 博司

【識別番号】100128679
【弁理士】
【氏名又は名称】星 公弘

【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康

【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト

【識別番号】230100044
【弁護士】
【氏名又は名称】ラインハルト・アインゼル


【公開番号】 特開2008−38153(P2008−38153A)
【公開日】 平成20年2月21日(2008.2.21)
【出願番号】 特願2007−204559(P2007−204559)