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プリプレグおよび銅張積層板 - 特開2008−1880 | j-tokkyo
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【発明の名称】 プリプレグおよび銅張積層板
【発明者】 【氏名】森下 宏治

【氏名】小山 剛司

【氏名】上野 修一

【要約】 【課題】耐熱性が高く、紫外光領域、並びに、可視光領域において、光反射率が高く、また、加熱処理や光照射処理による光反射率の低下が少ない、LED実装用プリント配線板に用いるプリプレグ並びに銅張積層板を提供する。

【構成】ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂(A)、脂環式エポキシ樹脂(B)、二酸化チタン(C)を含有する樹脂組成物と基材からなるプリプレグおよびそれを用いた銅張積層板。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂(A)、脂環式エポキシ樹脂(B)、二酸化チタン(C)を含有する樹脂組成物と基材からなるプリプレグ。
【請求項2】
該樹脂組成物が、更にシアン酸エステル化合物(D)及び/または酸無水物(E)を含有する樹脂組成物である請求項1記載のプリプレグ。
【請求項3】
請求項1または2記載のプリプレグと銅箔とを組み合わせ、加熱硬化してなる銅張積層板。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、発光ダイオード(LED)実装用プリント配線板に用いられるプリプレグ並びに銅張積層板に関するものである。本発明で得られる銅張積層板を用いた、LED実装用プリント配線板は、紫外光領域並びに可視光領域において光反射率が高く、また、加熱処理や光照射処理による光反射率の低下が少ない特徴を有する。
【背景技術】
【0002】
従来、LED実装用プリント配線板としては、二酸化チタンを含有したエポキシ樹脂をガラス織布に含浸させた後、加熱硬化させた積層板(例えば特許文献1参照)や、二酸化チタンに加えて、アルミナを含有したエポキシ樹脂を用いた積層板(例えば特許文献2参照)
等が知られている。これら従来技術によるエポキシ樹脂積層板は、積層板段階での反射率は、概ね満足できるレベルではあるが、プリント配線板の製造工程やLED実装工程における加熱処理や、或いはLED実装後の使用時における加熱や光照射によって、反射率の低下が大きくなることや、積層板の耐熱性が低いこともあり、LED実装後の使用時における発熱による変形が発生し、チップLEDとも呼ばれる発光素子として使用される場合に信頼性の低下が懸念されており、更なる改善が必要であった。
【0003】
【特許文献1】特開平10-202789号公報
【特許文献2】特開2003-60321号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、上記したような課題を解決する、耐熱性が高く、紫外光領域、並びに、可視光領域において、光反射率が高く、また、加熱処理や光照射処理による光反射率の低下が少ない、LED実装用プリント配線板に用いるプリプレグ並びに銅張積層板を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、かかる問題点の解決のため種々検討した結果、特定の二種類のエポキシ樹脂を必須成分として選択し、これに二酸化チタンを組み合わせた樹脂組成物を使用したプリプレグを用いることにより、紫外光領域、並びに、可視光領域において、光反射率が高く、また、加熱処理や光照射処理による光反射率の低下が少ない、LED実装用プリント配線板が得られることを見出し、本発明に到達した。すなわち本発明は、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂(A)、脂環式エポキシ樹脂(B)、二酸化チタン(C)を含有する樹脂組成物と基材からなるプリプレグであり、好ましくは、樹脂組成物が、更にシアン酸エステル化合物(D)及び/又は酸無水物(E)を含有する樹脂組成物であるプリプレグであり、これらプリプレグと銅箔とを組み合わせ、加熱硬化してなる銅張積層板である。
【発明の効果】
【0006】
本発明で得られる銅張積層板は、耐熱性が高く、紫外光領域、並びに、可視光領域において、光反射率が高く、また、加熱処理や光照射処理による光反射率の低下が少ないことから、LED実装用プリント配線板等に好適に使用される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明で使用されるビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂(A)としては、ビスフェノールAとホルムアルデヒドから得られるビスフェノールAノボラック樹脂のエポキシ化物であれば特に限定されない。ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂(A)の含有量は、樹脂組成物のエポキシ樹脂の、好ましくは、50〜95重量%、より好ましくは、55〜90重量%である。ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂(A)の含有量が、上記範囲より少ない場合は、得られた銅張積層板の耐熱性が低下し、また、上記範囲より多い場合には、加熱処理や光照射処理によるやや変色が大きくなる。
【0008】
本発明で使用される脂環式エポキシ樹脂(B)としては、公知の脂環式化合物のエポキシ化物であれば特に限定されない。具体的には、「総説エポキシ樹脂」(出版・編:エポキシ樹脂技術協会、発行:2003年)等の公知の書籍、文献に記載されているもの等が用いられる。代表的なものを具体的な商品を含め例示すると、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル-3’,4’-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート{商品名:セロキサイド2021、セロキサイド2021A、セロキサイド2021P(以上ダイセル化学工業(株)製)、ERL4221、ERL4221D、ERL4221E(以上ダウケミカル日本(株)製)}、ビス(3,4-エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート{商品名:ERL4299(ダウケミカル日本(株)製)、EXA7015(大日本インキ化学工業(株)製)}、1-エポキシエチル-3,4-エポキシシクロヘキサン、リモネンジエポキシド;エピコートYX8000、エピコートYX8034、エピコートYL7170(以上ジャパンエポキシレジン(株)製)、セロキサイド2081、セロキサイド3000、エポリードGT301、エポリードGT401、EHPE3150(以上ダイセル化学工業(株)製)等が挙げられ、1種もしくは2種以上を適宜混合して使用することも可能である。好ましい脂環式エポキシ樹脂(B)としては、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル-3’,4’-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4-エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、エピコートYX8000、エピコートYX8034、エポリードGT301、エポリードGT401、EHPE3150が挙げられる。脂環式エポキシ樹脂(B)の含有量は、樹脂組成物のエポキシ樹脂の、好ましくは、5〜50重量%、より好ましくは、10〜45重量%である。脂環式エポキシ樹脂(B)の含有量が、上記範囲より少ない場合は、得られた銅張積層板の加熱処理や光照射処理による変色が大きくなり、上記範囲より多い場合には、耐熱性が低下する。
【0009】
本発明で使用される樹脂組成物には、必要に応じて、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂(A)と脂環式エポキシ樹脂(B)以外のエポキシ樹脂を併用することも可能である。これらのエポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、3官能フェノール型エポキシ樹脂、4官能フェノール型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、或いはこれらのハロゲン化物などが例示される。
【0010】
本発明で使用される二酸化チタン(C)としては、結晶構造が、ルチル型、アナターゼ型の二酸化チタン(C)が用いられる。二酸化チタン(C)の体積基準平均粒子径としては、5μm以下のものが好ましく、0.5μm以下のものがより好適であり、粒度分布や体積基準平均粒子径を変化させたものを適宜組み合わせて使用することも可能である。二酸化チタン(C)の含有量は、樹脂組成物のエポキシ樹脂の合計量100重量部に対して、好ましくは、10〜200重量部、より好ましくは、25〜100重量部である。二酸化チタン(C)の含有量が、上記範囲より少ない場合、光反射率が不充分で、LED実装用プリント配線板に不適であり、上記範囲より多い場合、絶縁層が硬くなり過ぎ、プリント配線板、チップLEDの製造時の搬送等での割れ、欠けが発生しやすくなると共に、プリント配線板におけるメカニカルドリル加工やチップLEDにおけるダイシング加工において、ドリルビットやダイシングブレードの折損や加工できないという不具合が発生する。
【0011】
本発明で使用される樹脂組成物には、ジシアンジアミド、アミン化合物、フェノール化合物、シアン酸エステル化合物(D)、酸無水物(E)等のエポキシ樹脂の硬化成分が併用されるが、特に耐熱性向上の点でシアン酸エステル化合物(D)及び/または耐変色性向上の点で酸無水物(E)が好適に使用される。
【0012】
本発明で好適に使用されるシアン酸エステル化合物(D)としては、1分子中に2個以上のシアナト基を有する化合物であれば特に限定されない。具体的には、1,3-または1,4-ジシアナトベンゼン、1,3,5-トリシアナトベンゼン、ビス(3,5-ジメチル-4-シアナトフェニル)メタン、1,3-、1,4-、1,6-、1,8-、2,6-または2,7-ジシアナトナフタレン、1,3,6-トリシアナトナフタレン、4,4-ジシアナトビフェニル、ビス(4-シアナトフェニル)メタン、2,2-ビス(4-シアナトフェニル)プロパン、2,2-ビス(3,5-ジブロモ-4-シアナトフェニル)プロパン、ビス(4-シアナトフェニル)エーテル、ビス(4-シアナトフェニル)チオエーテル、ビス(4-シアナトフェニル)スルホン、トリス(4-シアナトフェニル)ホスファイト、トリス(4-シアナトフェニル)ホスフェート、および、各種ノボラック樹脂とハロゲン化シアンとの反応により得られるシアン酸エステル化合物などが例示され、1種もしくは2種以上を適宜混合して使用することも可能である。好ましいシアン酸エステル化合物(D)としては、1,3-または1,4-ジシアナトベンゼン、1,3,5-トリシアナトベンゼン、ビス(3,5-ジメチル-4-シアナトフェニル)メタン、ビス(4-シアナトフェニル)メタン、2,2-ビス(4-シアナトフェニル)プロパン、フェノールノボラック型のシアン酸エステル化合物、ナフトールアラルキル型のシアン酸エステル化合物が挙げられる。シアン酸エステル化合物(D)の含有量は、樹脂組成物中のエポキシ樹脂の合計量100重量部に対して、好ましくは、10〜40重量部、より好ましくは、15〜35重量部である。シアン酸エステル化合物(D)の含有量が、上記範囲より少ない場合は、得られた銅張積層板の耐熱性向上効果が減少する。また上記範囲より多い場合には、加熱処理・光照射処理による変色が大きくなる。
【0013】
本発明で好適に使用される、酸無水物(E)としては、脂環式酸無水物、芳香族酸無水物、脂肪族酸無水物、ハロゲン化無水物等の公知の酸無水物であれば特に限定されない。具体的には、「総説エポキシ樹脂」(出版・編:エポキシ樹脂技術協会、発行:2003年)等の公知の書籍,文献に記載されているもの等が用いられる。代表的なものでは、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメロット酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルナジック酸無水物、水素化メチルナジック酸無水物等やエピクロンB4400(大日本インキ化学工業(株)製)等の脂環式四塩基酸無水物や特開2005-36218号公報に示されている、シクロヘキサン-1,3,4-トリカルボン酸-3,4-無水物等の脂環式二塩基酸無水物等が挙げられる。好ましい酸無水物(E)としては、エピクロンB4400、シクロヘキサン-1,3,4-トリカルボン酸-3,4-無水物、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、水素化メチルナジック酸無水物が挙げられる。酸無水物(E)の含有量は、樹脂組成物中のエポキシ樹脂の合計量100重量部に対して、好ましくは、3〜30重量部、より好ましくは、5〜25重量部である。酸無水物(E)の含有量が、上記範囲より少ない場合は、得られた銅張積層板の加熱処理・光照射処理に対する耐変色性向上効果が減少する。また上記範囲より多い場合には、未反応の酸無水物が過剰となり、耐薬品性が低下する。
【0014】
本発明で使用される樹脂組成物には、必要に応じ、硬化速度を適宜調節するために硬化促進剤を併用することも可能である。これらは、エポキシ樹脂の硬化促進剤として一般に使用されるものであれば、特に限定されるものではない。これらの具体例としては、イミダゾール類及びその誘導体、第3級アミン等が挙げられる。
【0015】
本発明で使用される樹脂組成物には、二酸化チタン(C)に加えて、無機充填剤として、天然シリカ、溶融シリカ、合成シリカ、タルク、焼成タルク、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の公知の無機充填剤を使用することも可能である。
【0016】
本発明で使用される樹脂組成物には、ポリジメチルシロキサン系界面活性剤を併用することが好適である。このポリジメチルシロキサン系界面活性剤は、ポリジメチルシロキサンに有機官能基を導入したものであり、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、エポキシ変性ポリジメチルシロキサン、ポリエステル変性ポリジメチルシロキサン、アルキル変性ポリジメチルシロキサン、アミノ変性ポリジメチルシロキサン、カルボキシル変性ポリジメチルシロキサン、フェノール変性ポリジメチルシロキサン、メタクリル変性ポリジメチルシロキサンなどがあり、無機充填剤である二酸化チタンを、樹脂組成物中に均一に分散させるために使用される。具体的な商品名としては、ビッグケミー・ジャパン(株)製のBYK-306、307、308、310、330、333、341、344等や、東レ・ダウコーニング(株)製のSH-203、230、3746、8400、8700、SF-8410、8416、8419、8422、FS-1265等が例示される。ポリジメチルシロキサン系界面活性剤の含有量は、二酸化チタン(C)の含有量100重量部に対して、好ましくは、0.005〜0.5重量部、より好ましくは、0.01〜0.2重量部である。
【0017】
本発明で使用される樹脂組成物には、必要に応じて、有機溶剤を使用することが可能である。この有機溶剤としては、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂(A)と脂環式エポキシ樹脂(B)との混合物と相溶するものであれば、特に限定されるものではない。具体例としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、ジメチルホルムアミドやジメチルアセトアミドなどのアミド類等が挙げられる。
【0018】
本発明で使用される基材としては、各種プリント配線板材料に用いられている公知のものを使用することが出来る。例えば、Eガラス、Dガラス、Sガラス、NEガラス、クォーツ等の無機繊維、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステルなどの有機繊維が挙げられ、目的とする用途や性能により適宜選択し、単独もしくは2種類以上を組み合わせて使用することも可能である。形状としては織布、不織布などが挙げられ、織布の織り方としては、平織り、ななこ織り、綾織り等公知のものが使用でき、これらを開繊処理したものやシランカップリング剤などで表面処理したガラス織布が好適に使用される。基材の厚さや重量は、特に限定されないが、厚み200μm以下、重量250g/ m2以下のガラス織布が好ましい。
【0019】
本発明のプリプレグの製造方法は、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂(A)、脂環式エポキシ樹脂(B)、二酸化チタン(C)を含有する樹脂組成物と基材とを含有するプリプレグが得られる方法であれば、特に限定されない。例えば、上記ガラス織布に、上記樹脂組成物を含浸または塗布させた後、100〜200℃の乾燥機中で、1〜30分加熱させる方法などにより半硬化させ、プリプレグを製造する方法などが例示される。プリプレグにおけるガラス織布含有量は、25〜75重量%の範囲が好ましい。
【0020】
本発明の銅張積層板の製造方法は、上記のプリプレグと銅箔とを組み合わせ、加熱硬化して、銅張積層板が得られる方法であれば、特に限定されない。例えば、本発明のプリプレグを1枚或いは、2枚以上重ね合わせ、その片面もしくは両面に、銅箔を配置した構成で、加熱・加圧下に積層成形し、銅張積層板とする方法などが例示される。この際、必要に応じて、本発明のプリプレグの下に他のプリプレグを配置して、使用することも可能である。本発明の銅張積層板に使用する銅箔としては、電解銅箔、圧延銅箔等の公知のものが使用でき、特に厚さ1.5〜35μmの電解銅箔が好適に使用される。銅張積層板の積層成形条件としては、通常のプリント配線板用積層板の手法が適用でき、例えば、多段プレス、多段真空プレス、連続成形、オートクレーブ成形機などを使用し、温度:100〜300℃、圧力:2〜100kgf/cm2、加熱時間:0.1〜5時間の範囲が一般的であるが、絶縁層厚みの均一化、気泡の除去等の点から、積層成形は70mmHg以下の真空下で行うことが好ましい。
【0021】
上記の手法により得られた銅張積層板は、例えば、「プリント回路ハンドブック」(C.F.クームズJr.編、プリント回路学会監訳、発行:1991年、出版:近代科学社)等の公知のプリント配線板の製法に関する文献、書籍に提示されている方法に準じて、プリント配線板に加工される。具体的には、メカニカルドリル加工やレーザー加工等による孔あけ工程、無電解銅メッキ工程、電解銅メッキ工程、サブトラクティブ工法やセミアディティブ工法或いはアディティブ工法等によるパターン形成工程、ソルダーレジスト工程、外形加工工程、洗浄工程等を経て、プリント配線板に加工される。更に、こうして得られたプリント配線板は、公知の方法により、LEDが実装される。具体的には、プラズマ等での洗浄、LED素子の搭載、搭載用樹脂の硬化、ワイヤボンディング接合、フリップチップ接合等によるLED素子とプリント配線板との電気的接続、LED素子と電気的接続部の樹脂による保護(封止)、保護した樹脂の硬化、ダイシング加工による個片化等の工程を経てチップLEDとも呼ばれる発光素子に加工される。こうして得られた発光素子は、常態、或いは、加熱・光照射などの負荷を与えられた後に、その表面の反射率の測定が行なわれ、その光学的な特性が評価される。尚、銅張積層板としての光学特性評価としては、プリント配線板、チップLEDへの加工を経ずに、常態、或いは、加熱・光照射などの負荷を与えられた後に反射率の測定が行なわれる。
【実施例】
【0022】
以下に実施例、比較例で本発明を具体的に説明する。尚、『部』は重量部を表す。
(実施例1)
2,2-ビス(4-シアナトフェニル)プロパン 25部を、メチルエチルケトンに溶解し、これに、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂(商品名:エピクロンN865、大日本インキ化学工業(株)製) 65部、脂環式エポキシ樹脂(商品名:ERL4221D、 ダウケミカル日本(株)製) 5部、脂環式エポキシ樹脂(商品名:EXA7015、大日本インキ化学工業(株)製) 5部を加え、均一に溶解混合した。更に、オクチル酸亜鉛 0.025部、界面活性剤(商品名:BYK-310、ビックケミー・ジャパン(株)製) 0.02部を加え、溶解混合後、二酸化チタン(商品名:CR-90、平均粒径0.25μm、石原産業(株)製) 100部を加え、均一攪拌混合してワニスを得た。このワニスを、厚さ50μm、重量48.5g/ m2の平織りEガラス織布(商品名:0634NW、(株)有沢製作所製)に含浸し、150℃で8分乾燥させ、ガラス布含有量が40重量%のプリプレグを作製した。このプリプレグを2枚重ね、その上下面に厚さ12μmの電解銅箔を配置し、210℃、35kgf/cm2、30mmHg以下の真空下で2時間積層成形し、絶縁層厚み120μmの銅張積層板を得た。評価結果を表1に示す。
【0023】
(実施例2)
2,2-ビス(4-シアナトフェニル)プロパン 20部を、メチルエチルケトンに溶解し、これに、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂(エピクロンN865) 55部、脂環式エポキシ樹脂(商品名:セロキサイド2021P、ダイセル化学工業(株)製) 25部を加え、均一に溶解混合した。更に、オクチル酸亜鉛 0.03部、界面活性剤(BYK-310) 0.03部を加え、溶解混合後、二酸化チタン(商品名:UT-771、平均粒径0.25μm、石原産業(株)製) 75部を加え、均一攪拌混合してワニスを得た。このワニスを、厚さ100μm、重量109.5g/ m2の平織りEガラス織布(商品名:1031NT、(株)有沢製作所製)に含浸し、150℃で10分乾燥させ、ガラス布含有量が40重量%のプリプレグを作製した。このプリプレグを2枚重ね、その上下面に厚さ18μmの電解銅箔を配置し、実施例1と同様にして2時間積層成形し、絶縁層厚み240μmの銅張積層板を得た。評価結果を表1に示す。
【0024】
(実施例3)
2,2-ビス(4-シアナトフェニル)プロパン 15部を、メチルエチルケトンとジメチルホルムアミドの混合溶剤に溶解し、これに、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂(商品名:エピコート157、ジャパンエポキシレジン(株)製) 70部、脂環式エポキシ樹脂(ERL4221D) 10部を加え、均一に溶解混合した。更に、シクロヘキサン-1,3,4-トリカルボン酸-3,4-無水物(三菱ガス化学(株)製) 5部、オクチル酸亜鉛 0.03部、界面活性剤(商品名:BYK-341、ビックケミー・ジャパン(株)製) 0.05部を加え、溶解混合後、二酸化チタン(商品名:CR-80、平均粒径0.25μm、石原産業(株)製) 50部を加え、均一攪拌混合してワニスを得た。このワニスを、厚さ30μm、重量31.5g/ m2の平織りEガラス織布(商品名:WEX570、日東紡(株)製)に含浸し、150℃で4分乾燥させ、ガラス布含有量が40重量%のプリプレグを作製した。このプリプレグを2枚重ね、その上下面に厚さ12μmの電解銅箔を配置し、実施例1と同様にして積層成形し、絶縁層厚み74μmの銅張積層板を得た。評価結果を表1に示す。
【0025】
(実施例4)
実施例3において、2,2-ビス(4-シアナトフェニル)プロパン 15部、シクロヘキサン-1,3,4-トリカルボン酸-3,4-無水物 5部、オクチル酸亜鉛 0.03部の代わりに、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名:エピコート1001、ジャパンエポキシレジン(株)製) 16部、ジシアンジアミド4部、2-エチル-4-メチルイミダゾール 0.05部を用いてワニスとし、このワニスを用いて、積層成形の温度を180℃に変更した以外は実施例3と同様に行い、銅張積層板を作製した。評価結果を表1に示す。
【0026】
(実施例5)
実施例3において、2,2-ビス(4-シアナトフェニル)プロパン 15部、オクチル酸亜鉛 0.03部の代わりに、シクロヘキサン-1,3,4-トリカルボン酸-3,4-無水物(三菱ガス化学(株)製) 15部、2-エチル-4-メチルイミダゾール 0.05部を用いてワニスとし、このワニスを用いて、積層成形の温度を180℃に変更した以外は実施例3と同様に行い、銅張積層板を作製した。評価結果を表1に示す。
【0027】
(実施例6)
2,2-ビス(4-シアナトフェニル)プロパン 15部を、メチルエチルケトンに溶解し、これに、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂(エピクロンN865) 50部、脂環式エポキシ樹脂(商品名:EHPE3150、ダイセル化学工業(株)製) 35部を加え、均一に溶解混合した。更に、オクチル酸亜鉛 0.03部、界面活性剤(BYK-310) 0.03部を加え、溶解混合後、二酸化チタン(CR-90) 80部を加え、均一攪拌混合してワニスを得た。このワニスをEガラス織布(1031NT)に含浸し、150℃で10分乾燥させ、ガラス布含有量が40重量%のプリプレグを作製した。このプリプレグを2枚重ね、その上下面に厚さ18μmの電解銅箔を配置し、実施例1と同様にして2時間積層成形し、絶縁層厚み240μmの銅張積層板を得た。評価結果を表1に示す。
【0028】
(実施例7)
実施例3において、脂環式エポキシ樹脂(ERL4221D) の代わりに、脂環式エポキシ樹脂(エポリードGT301、ダイセル化学工業(株)製)を用いた以外は実施例3と同様に行い、銅張積層板を作製した。評価結果を表1に示す。
【0029】
(比較例1)
ブロム化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名:エピコート5045、ジャパンエポキシレジン(株)製) 80部をメチルエチルケトンに溶解し、これに脂環式エポキシ樹脂(ERL4221D) 20部、ジシアンジアミド 3部を予めジメチルホルムアミドに溶解したものを加え、均一に溶解混合した。更に、2-エチル-4-メチルイミダゾール 0.05部を加え、溶解混合後、二酸化チタン(CR-90) 100部を加え、均一攪拌混合してワニスを得た。このワニスを用いて、積層成形の温度を180℃に変更した以外は、実施例1と同様に行い、銅張積層板を作製した。評価結果を表1に示す。
【0030】
(比較例2)
ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂(エピクロンN865) 55部、ブロム化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピコート5045) 45部をメチルエチルケトンに溶解し、これにジシアンジアミド 3.5部を予めジメチルホルムアミドに溶解したものを加え、均一に溶解混合した。更に、2-エチル-4-メチルイミダゾール 0.05部を加え、溶解混合後、二酸化チタン(UT-771) 75部を加え、均一攪拌混合してワニスを得た。このワニスを用いて、積層成形の温度を180℃に変更した以外は、実施例2と同様に行い、銅張積層板を作製した。評価結果を表1に示す。
【0031】
(比較例3)
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(商品名:エピクロンN680、大日本インキ化学工業(株)製) 50部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピコート1001) 30部をメチルエチルケトンに溶解し、これに脂環式エポキシ樹脂(ERL4221D) 20部、ジシアンジアミド 3.5部を予めジメチルホルムアミドに溶解したものを加え、均一に溶解混合した。更に、2-エチル-4-メチルイミダゾール 0.05部を加え、溶解混合後、二酸化チタン(CR-80) 50部を加え、均一攪拌混合してワニスを得た。このワニスを用いて、実施例4と同様に行い、銅張積層板を作製した。評価結果を表1に示す。
【0032】
【表1】


【0033】
(測定・評価方法)
・反射率:銅張積層板をダイシングソーでサイズ50x50mmに切断後、表面の銅箔をエッチングにより除去し、測定用サンプルを得た。この測定用サンプルを、JIS P8152に基づき、分光白色度光度計(東京電色(株)製:ERP-80WX)を用いて、457nmでの反射率を測定した。(n=5の平均値)
・加熱後反射率:上記測定用サンプルを180℃の熱風乾燥機で1時間加熱処理した後、上記反射率の測定と同様にして反射率を測定した。(n=5の平均値)
・光照射後反射率:上記測定用サンプルを、420nm、15Wの青色光ランプで1000時間照射した後、上記反射率の測定と同様にして反射率を測定した。(n=5の平均値)
・ガラス転移温度:銅張積層板の表面の銅箔をエッチング後、ダイシングソーでサイズ15x40mmに切断後、DMA法によりガラス転移温度を測定した。(n=5の平均値)
【出願人】 【識別番号】000004466
【氏名又は名称】三菱瓦斯化学株式会社
【出願日】 平成18年10月19日(2006.10.19)
【代理人】 【識別番号】100117891
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 隆


【公開番号】 特開2008−1880(P2008−1880A)
【公開日】 平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願番号】 特願2006−285157(P2006−285157)