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【発明の名称】 2−(環状アミノカルボニル)インドリン誘導体からなる医薬
【発明者】 【氏名】近藤 勝紀

【氏名】増本 薫

【氏名】小早川 仁志

【要約】 【課題】ミトコンドリア型ベンゾジアゼピン受容体に選択的に作用し、不安障害、うつ病等の治療薬および予防薬として有用な医薬の提供。

【構成】下記式(I)で表される2−(環状アミノカルボニル)インドリン誘導体およびその製薬学的に許容される酸付加塩からなる医薬。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(I)で表される2−(環状アミノカルボニル)インドリン誘導体またはその製薬学的に許容される酸付加塩からなる医薬。
【化1】


〔式中、Aは、下記式(I−A)で表される基
【化2】


(式中、Xは酸素原子または硫黄原子を表し、R4は水素原子、C1-6アルキル基、C3-6シクロアルキル基、C3-6シクロアルキルC1-6アルキル基、アリールC1-6アルキル基、アリールカルボニルC1-6アルキル基、ヒドロキシC1-6アルキル基またはモノもしくはジフルオロC1-6アルキル基を表し、R5は水素原子またはハロゲン原子を表す。);または
N、OおよびSからなる群から選択される1〜4個のヘテロ原子を含む、5員または6員の芳香環からなる単環または縮合多環のヘテロアリール基を表し、ここにおいて該ヘテロアリール基はハロゲン、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ニトロまたはアミノで置換されていてもよく、
1およびR2は、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、C1-6アルキル基、トリフルオロメチル基、ヒドロキシC1-6アルキル基、ヒドロキシ基、アミノ基、ジ(C1-6アルキル)アミノ基、C1-6アルキルカルボニルアミノ基、(C1-6アルキル)(C1-6アルキルカルボニル)アミノ基、C1-6アルキルオキシカルボニルアミノ基またはアリール基を表し、
3は、水素原子、ハロゲン原子、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C1-6アルコキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、ジ(C1-6アルキル)アミノ基、1−ピロリジニル基、1−ピペリジニル基、アリールC1-6アルキルアミノ基またはアリール基を表し、
aおよびRbは、同一または異なって、水素原子またはC1-6アルキル基を表し、
nは0〜5の整数を表す。〕
【請求項2】
1およびR2が、同一または異なって、水素原子、C1-6アルキル基またはトリフルオロメチル基であり、R3が水素原子、ハロゲン原子、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基またはC1-6アルコキシ基であり、Raが水素原子である、請求項1の2−(環状アミノカルボニル)インドリン誘導体またはその製薬学的に許容される酸付加塩からなる医薬。
【請求項3】
Aが下記式(I−A1)で表される基
【化3】


(式中、R41は水素原子、C1-6アルキル基、C3-6シクロアルキル基、C3-6シクロアルキルC1-6アルキル基、アリールC1-6アルキル基、アリールカルボニルC1-6アルキル基またはモノもしくはジフルオロC1-6アルキル基を表す。);または
フリル基、チエニル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、ベンズオキサゾリル基、ベンゾイソキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾイソチアゾリル基、キノリル基、イソキノリル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、フタラジニル基、シンノリニル基、ナフチリジニル基、イミダゾピリダジニル基若しくはトリアゾロピリダジニル基であり、ここにおいてこれらの基はハロゲン、C1-6アルキルまたはC1-6アルコキシで置換されていてもよく、
1およびR2は、同一または異なって、水素原子、C1-6アルキル基またはトリフルオロメチル基を表し、
3が水素原子、ハロゲン原子、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基またはC1-6アルコキシ基であり、
aが水素原子であり、
bが水素原子またはC1-6アルキル基であり、
nが1〜4の整数である、請求項1の2−(環状アミノカルボニル)インドリン誘導体またはその製薬学的に許容される酸付加塩からなる医薬。
【請求項4】
Aが下記式(I−A2)で表される基
【化4】


(式中、R42は水素原子、C1-6アルキル基、C3-6シクロアルキル基、C3-6シクロアルキルC1-6アルキル基、アリールC1-6アルキル基、アリールカルボニルC1-6アルキル基またはモノもしくはジフルオロC1-6アルキル基を表す。);または
下記式(I−A3)で表される基
【化5】


(式中、R42は前掲と同じものを表す。)であり、
1およびR2が、同一または異なって、水素原子、C1-6アルキル基またはトリフルオロメチル基であり、
3が水素原子、ハロゲン原子またはC1-6アルコキシ基であり、
aが水素原子であり、
bが水素原子またはメチル基であり、
nが1〜4の整数である、請求項1の2−(環状アミノカルボニル)インドリン誘導体またはその製薬学的に許容される酸付加塩からなる医薬。
【請求項5】
下記式(Ia)で表わされる、2−(環状アミノカルボニル)インドリン誘導体またはその製薬学的に許容される酸付加塩からなる医薬。
【化6】


(式中、R1aは水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基またはトリフルオロメチル基を表し、ここにおいてR1aは環状アミノ基の3位に位置し、R2aは水素原子またはメチル基を表し、ここにおいてR2aは環状アミノ基の3位または5位に位置し、R3aは水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはメトキシ基を表し、ここにおいてR3aはインドリン骨格上の4位、5位または6位に位置し、R4aは水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシルメチル基、ベンジル基、フェニルカルボニルメチル基、2−フルオロエチル基または2,2−ジフルオロエチル基を表し、Rbaは水素原子またはメチル基を表し、mは0、1、2または3を表す。)
【請求項6】
Aがチアゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、1,3−ベンズオキサゾリル基、1,3−ベンゾチアゾリル基、1,2−ベンゾイソチアゾリル基、イソキノリル基、キノキサリニル基、イミダゾ[1,2−b]ピリダジニル基または1,2,4−トリアゾロ[4,3−b]ピリダジニル基であり、ここにおいてこれらの基はハロゲン、C1-6アルキルまたはC1-6アルコキシで置換されていてもよく、
1およびR2が、同一または異なって、水素原子、C1-6アルキル基またはトリフルオロメチル基であり、
3が水素原子、ハロゲン原子またはC1-6アルコキシ基であり、
aが水素原子であり、
bが水素原子またはメチル基であり、
nが1〜4の整数である、請求項1の2−(環状アミノカルボニル)インドリン誘導体またはその製薬学的に許容される酸付加塩からなる医薬。
【請求項7】
Aが2−チアゾリル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、2−ピラジニル基、2−ピリミジニル基、4−ピリミジニル基、3−ピリダジニル基、1,3−ベンズオキサゾール−2−イル基、1,3−ベンゾチアゾール−2−イル基、1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イル基、1−イソキノリル基、2−キノキサリニル基または1,2,4-トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−6−イル基であり、ここにおいてこれらの基はフッ素、塩素、メチル、エチルまたはメトキシで置換されていてもよく、
1およびR2が、同一または異なって、水素原子、メチル基またはトリフルオロメチル基であり、ここにおいてR1は環状アミノ基の3位に位置し、R2は環状アミノ基の3位または5位に位置し、R3が水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはメトキシ基であり、ここにおいてR3はインドリン骨格上の4位、5位または6位に位置し、Raが水素原子であり、Rbが水素原子またはメチル基であり、nが1、2、3または4である、請求項1の2−(環状アミノカルボニル)インドリン誘導体またはその製薬学的に許容される酸付加塩からなる医薬。
【請求項8】
インドリン骨格の2位の不斉炭素の立体配置が(S)である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の2−(環状アミノカルボニル)インドリン誘導体またはその製薬学的に許容される酸付加塩からなる医薬。
【請求項9】
(S)−1−(1,3−ベンズオキサゾール−2−イル)−2−[[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]インドリン、
(S)−2−[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル−1−(2−ピリミジニル)インドリン、
(S)−2−(cis−3,5−ジメチルピペリジン−1−イル)カルボニル−1−(2−ピリミジニル)インドリン、
(S)−1−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)−2−[[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]インドリン、
(S)−1−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)−2−[(cis−3,5−ジメチルピペリジン−1−イル)カルボニル]インドリン、
(S)−2−(cis−3,5−ジメチルピペリジン−1−イル)カルボニル−1−(3−ピリダジニル)インドリン、
(S)−2−[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル−1−(2−ピラジニル)インドリン、
(S)−2−(cis−3,5−ジメチルピペリジン−1−イル)カルボニル−1−(2−ピラジニル)インドリン、
(S)−2−[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル−1−(3−ピリダジニル)インドリン、
(S)−1−(1−エチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)−2−[[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]インドリン、
(S)−1−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)−2−[(1−ペルヒドロアゼピニル)カルボニル]インドリン、
(S)−1−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)−2−[(1−ペルヒドロアゾシニル)カルボニル]インドリン、
(S)−1−(3−クロロ−1,2,4−トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン−6−イル)−2−[[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]インドリン、
(S)−1−[1−(2−フルオロエチル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル]−2−[[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]インドリン、
(S)−2−[[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]−1−(3−メチル−1,2,4−トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン−6−イル)インドリン、
(S)−2−[[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]−1−(1,2,4−トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン−6−イル)インドリン、および
(S)−2−[[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]−1−(6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)インドリン
から選ばれるいずれかの2−(環状アミノカルボニル)インドリン誘導体またはその製薬学的に許容される酸付加塩からなる医薬。
【請求項10】
不安障害またはうつ病の治療薬または予防薬である請求項1〜9のいずれか一項に記載の医薬。
【請求項11】
抗不安薬である請求項1〜9のいずれか一項に記載の医薬。
【請求項12】
抗うつ薬である請求項1〜9のいずれか一項に記載の医薬。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、ミトコンドリア型ベンゾジアゼピン受容体に選択的に作用する新規な2−(環状アミノカルボニル)インドリン誘導体からなる医薬に関する。
【背景技術】
【0002】
ミトコンドリア型ベンゾジアゼピン受容体(以下、「MBR」と略記することがある)は末梢型ベンゾジアゼピン受容体あるいはω3受容体とも呼ばれ、γ−アミノ酪酸(以下、「GABA」と称することがある)A受容体およびクロライドイオンチャネルと複合体を形成している中枢型ベンゾジアゼピン受容体(以下、「CBR」と略記することがある)とは機能的にも構造的にも異なることが知られている。MBRは中枢神経系、末梢組織(副腎、精巣、腎臓、心臓、肺、肝臓、平滑筋など)および血球(赤血球、白血球、血小板)に広く存在しており、特に腺組織および分泌組織での発現レベルが高い。MBRの生理機能は解明されていない部分もあるが、ステロイド合成、アポトーシス、細胞増殖・分化、免疫調節、ミトコンドリア機能調節などに関与していると報告されている。また、MBRは18kDaのイソキノリン結合タンパクであり、ミトコンドリアにおいて電位依存性陰イオンチャネル、アデニンヌクレオチド輸送体と共に複合体を形成しており、この複合体はミトコンドリア膜透過性遷移孔と呼ばれている。
【0003】
中枢神経系においてMBRはグリア細胞のミトコンドリア外膜上に多く存在し、コレステロールのミトコンドリア内膜への移行に関与している。取り込まれたコレステロールはミトコンドリア内膜に存在するチトクロ−ムP450コレステロール側鎖切断酵素によりプレグネノロンへ代謝され、さらに様々な神経ステロイドに変換される。チトクロ−ムP450コレステロール側鎖切断酵素の活性はコレステロールの供給量に依存しており、MBRは神経ステロイド産生調節機能を有していると言える。すなわち、MBR機能を調節できる物質は神経ステロイド産生量を調節することが可能となる。
【0004】
神経ステロイドは様々な受容体に作用することが知られ、多様な生理機能に関与している。例えば、アロプレグナノロンはGABA A受容体複合体を刺激することにより細胞の興奮性を低下させ抗不安作用、抗けいれん作用や鎮静作用などを発現し、硫酸デヒドロエピアンドロステロンはシグマ受容体を刺激し抗うつ作用を発現する。また、硫酸プレグネノロンはNMDA受容体に作用し記憶学習に影響を及ぼすことや、プロゲステロンなどの神経ステロイドがミエリン形成を促進することも報告されている。
【0005】
また、神経ステロイドのレベルは種々の病態や生理的条件下で変動することが知られている。慢性的緩和ストレスである長期隔離飼育ストレスをラットに与えることにより複数の神経ステロイドは減少する。MBR作用薬であるCB34は、非ストレス負荷ラットよりもこのストレス負荷ラットにおいて神経ステロイド濃度を高めることが報告されており、慢性ストレスにおいてMBR作用薬の反応性が高くなる可能性が示唆されている。また、うつ病患者の脳脊髄液中のアロプレグナノロン濃度は減少しており、抗うつ薬で症状の改善が認められた患者では減少した神経ステロイドレベルが回復したという報告もある。
【0006】
一方、選択的MBR作用薬として知られるFGIN−1−27[化学名:N,N−ジ−n−ヘキシル−2−(4−フルオロフェニル)インドール−3−アセタミド]は神経ステロイド産生を増強し、種々の動物モデルにおいて、抗不安作用、抗けいれん作用、抗うつ作用または記憶障害改善作用が認められている。さらに、MBRに高い親和性を示し、神経ステロイド産生を増強するSSR180575(化学名:7−クロロ−N,N,5−トリメチル−4−オキソ−3−フェニル−3,5−ジヒドロ−4H−ピリダジノ[4,5−b]インドール−1−アセタミド)は虚血再還流モデルにおける細胞死を抑制すること、関節リウマチの疾患モデルで治療効果が認められていること、さらに、顔面神経切断による運動神経変性に対して神経保護作用や神経再生作用を有することが報告されている。したがって、MBRに作用する化合物は、不安障害(パニック障害、全般性不安障害、社会不安障害、強迫性障害、外傷後ストレス障害など)、うつ病・気分障害、てんかん、痴呆性疾患(アルツハイマー病、血管性痴呆など)の治療薬として有用である。そして、これらに加えて、MBRに作用する化合物は、不安・抑うつ症状、睡眠障害、神経疾患(ハンチントン病、多発性硬化症、末梢神経疾患など)、ストレスに関連した消化器系疾患(胃・十二指腸潰瘍、過敏性腸症候群など)、炎症性疾患(関節リウマチなど)、がんなどの治療薬および予防薬としての用途も示唆されている。
【0007】
特許文献1には、MBRに作用する酢酸アミド誘導体が開示されている。しかし、本願発明に係わる化合物はこれら酢酸アミド誘導体と化学構造が基本的に異なる。
【0008】
特許文献2には、ホスホリパーゼA2の阻害活性を有するインドリン化合物が開示されている。しかし、このインドリン化合物の側鎖の化学構造は本願発明に係わる化合物のそれと全く異なる。
【0009】
【特許文献1】国際公開第96/32383号パンフレット
【特許文献2】国際公開第99/43672号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
発明が解決しようとする課題は、MBRに選択的かつ強力に作用して不安障害などの治療薬として有用な化合物からなる医薬を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者らはこの課題について鋭意研究を重ねた結果、後記式(I)で表される2−(環状アミノカルボニル)インドリン誘導体からなる医薬がこの目的に合致することを見いだし、本発明を完成した。本発明によれば、下記式(I)で表される2−(環状アミノカルボニル)インドリン誘導体およびその製薬学的に許容される酸付加塩(以下、「本発明に係わる化合物」と称することもある)からなる医薬が提供される。
【0012】
【化1】


【0013】
〔式中、Aは、下記式(I−A)で表される基
【0014】
【化2】


【0015】
(式中、Xは酸素原子または硫黄原子を表し、R4は水素原子、C1-6アルキル基、C3-6シクロアルキル基、C3-6シクロアルキルC1-6アルキル基、アリールC1-6アルキル基、アリールカルボニルC1-6アルキル基、ヒドロキシC1-6アルキル基またはモノもしくはジフルオロC1-6アルキル基を表し、R5は水素原子またはハロゲン原子を表す。);または
N、OおよびSからなる群から選択される1〜4個のヘテロ原子を含む、5員または6員の芳香環からなる単環または縮合多環のヘテロアリール基を表し、ここにおいて該ヘテロアリール基はハロゲン、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ニトロまたはアミノで置換されていてもよく、
1およびR2は、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、C1-6アルキル基、トリフルオロメチル基、ヒドロキシC1-6アルキル基、ヒドロキシ基、アミノ基、ジ(C1-6アルキル)アミノ基、C1-6アルキルカルボニルアミノ基、(C1-6アルキル)(C1-6アルキルカルボニル)アミノ基、C1-6アルキルオキシカルボニルアミノ基またはアリール基を表し、
3は、水素原子、ハロゲン原子、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C1-6アルコキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、ジ(C1-6アルキル)アミノ基、1−ピロリジニル基、1−ピペリジニル基、アリールC1-6アルキルアミノ基またはアリール基を表し、
aおよびRbは、同一または異なって、水素原子またはC1-6アルキル基を表し、
nは0〜5の整数を表す。〕
【発明の効果】
【0016】
本発明に係わる化合物からなる医薬は、MBRに対して選択的でかつ顕著な親和性を示すと共に、動物試験でも抗不安作用、抗うつ作用等の優れた薬理作用を有するので、不安障害(パニック障害、全般性不安障害、社会不安障害、強迫性障害、外傷後ストレス障害など)、うつ病・気分障害、てんかん、痴呆性疾患(アルツハイマー病、血管性痴呆など)、不安・抑うつ症状、睡眠障害、神経疾患(ハンチントン病、多発性硬化症、末梢神経疾患など)、ストレスに関連した消化器系疾患(胃・十二指腸潰瘍、過敏性腸症候群など)、炎症性疾患(関節リウマチなど)、がんなどの治療薬および予防薬として有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
式(I)で表される化合物の製薬学的に許容される酸付加塩とは、酸付加塩を形成しうるに十分な塩基度を有する場合の式(I)の化合物の製薬学的に許容される酸付加塩を意味し、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、安息香酸塩、トリフルオロ酢酸塩、酢酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩等の有機酸塩、グルタミン酸塩およびアスパラギン酸塩等のアミノ酸塩が挙げられる。
【0018】
式(I)の化合物およびそれらの酸付加塩は、水和物および/または溶媒和物の形で存在することもあるので、これらの水和物および/または溶媒和物もまた本発明に係わる化合物に包含される。また、式(I)の化合物は、1個以上の不斉炭素原子を有するので、数種の立体異性体として存在しうる。また、式(I)の化合物は互変異性体として存在することもある。これらの立体異性体、それらの混合物およびラセミ体は本発明に係わる化合物に包含される。同位元素で置換された式(I)の化合物も本発明に係わる化合物に包含される。
【0019】
本明細書における用語について以下に説明する。
【0020】
「C1-6アルキル基」は直鎖状または分枝鎖状のいずれでもよく、これらの具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基およびこれらの均等物が挙げられる。
【0021】
「C2-6アルケニル基」とは、直鎖状又は分枝鎖状のいずれでもよく、二重結合を少なくとも1個有するものを意味し、例えばビニル基、アリル基、1−プロペニル基、イソプロペニル基、1−、2−若しくは3−ブテニル基、2−、3−若しくは4−ペンテニル基、2−メチル−2−ブテニル基、3−メチル−2−ブテニル基、5−ヘキセニル基およびこれらの均等物が挙げられる。
【0022】
「C3-6シクロアルキル基」の具体例としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基およびこれらの均等物が挙げられる。
【0023】
「C3-6シクロアルキルC1-6アルキル基」は「C3-6シクロアルキル基」で置換された「C1-6アルキル基」を意味し、具体例としては、シクロプロピルメチル基、シクロブチルメチル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基およびこれらの均等物が挙げられる。
【0024】
「アリール基」とは、フェニル及びベンゼン環からなる縮合多環式の芳香族炭化水素基を意味し、具体例としては、フェニル基、ナフチル基およびこれらの均等物が挙げられる。
【0025】
「アリールC1-6アルキル基」は「アリール基」で置換された「C1-6アルキル基」を意味し、具体例としては、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナフチルメチル基およびこれらの均等物が挙げられる。
【0026】
「アリールカルボニルC1-6アルキル基」は「アリールカルボニル基」で置換された「C1-6アルキル基」を意味し、具体例としては、フェニルカルボニルメチル基、フェニルカルボニルエチル基、ナフチルカルボニルメチル基およびこれらの均等物が挙げられる。
【0027】
「C1-6アルコキシ」は直鎖状または分枝鎖状のいずれでもよく、これらの具体例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシおよびこれらの均等物が挙げられる。
【0028】
「ヒドロキシC1-6アルキル」はヒドロキシ基で置換された「C1-6アルキル基」を意味し、具体例としては、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基、ヒドロキシペンチル基、ヒドロキシイソペンチル基、ヒドロキシヘキシル基およびこれらの均等物が挙げられる。
【0029】
「モノもしくはジフルオロC1-6アルキル基」は1個または2個のフッ素原子で置換された「C1-6アルキル基」を意味し、具体例としては、フルオロメチル基、2−フルオロエチル基、3−フルオロプロピル基、ジフルオロメチル基、2、2−ジフルオロエチル基およびこれらの均等物が挙げられる。
【0030】
「ジ(C1-6アルキル)アミノ基」は、同一または異なる2つの「C1-6アルキル基」で置換されたアミノ基を意味し、具体例としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、エチルメチルアミノ基およびこれらの均等物が挙げられる。
【0031】
「C1-6アルキルカルボニルアミノ基」は「C1-6アルキルカルボニル基」で置換されたアミノ基を意味し、具体例としては、アセチルアミノ基、エチルカルボニルアミノ基、イソプロピルカルボニルアミノ基およびこれらの均等物が挙げられる。
【0032】
「(C1-6アルキル)(C1-6アルキルカルボニル)アミノ基」は「C1-6アルキル基」および「C1-6アルキルカルボニル基」で置換されたアミノ基を意味し、具体例としては、アセチルメチルアミノ基、アセチルエチルアミノ基およびこれらの均等物が挙げられる。
【0033】
「アリールC1-6アルキルアミノ基」は「アリールC1-6アルキル基」で置換されたアミノ基を意味し、具体例としては、ベンジルアミノ基、フェネチルアミノ基、フェニルプロピルアミノ基、ナフチルメチルアミノ基およびこれらの均等物が挙げられる。
【0034】
「C1-6アルキルオキシカルボニルアミノ基」は「C1-6アルキルオキシカルボニル」で置換されたアミノ基を意味し、具体例としては、メチルオキシカルボニルアミノ基、エチルオキシカルボニルアミノ基、プロピルオキシカルボニルアミノ基、tert−ブチルオキシカルボニルアミノ基およびこれらの均等物が挙げられる。
【0035】
「N、OおよびSからなる群から選択される1〜4個のヘテロ原子を含む、5員または6員の芳香環からなる単環または縮合多環のヘテロアリール基」とは、5員または6員の単環式不飽和炭化水素基またはそれらの縮合多環式不飽和炭化水素基の1〜4個の炭素原子をN、OおよびSからなる群から選択されるヘテロ原子で置換して生じるヘテロアリール基を意味し、具体例としては、例えば、フリル基、チエニル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、ベンズオキサゾリル基、ベンゾイソキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾイソチアゾリル基、キノリル基、イソキノリル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、フタラジニル基、シンノリニル基、ナフチリジニル基、イミダゾピリダジニル基、トリアゾロピリダジニル基およびこれらの均等物が挙げられる。好ましい具体例としては、チアゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、1,3−ベンズオキサゾリル基、1,3−ベンゾチアゾリル基、1,2−ベンゾイソチアゾリル基、イソキノリル基、キノキサリニル基、イミダゾ[1,2−b]ピリダジニル基およびトリアゾロ[4,3−b]ピリダジニル基が挙げられ、さらに好ましい具体例としては、2−チアゾリル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、2−ピラジニル基、2−ピリミジニル基、4−ピリミジニル基、3−ピリダジニル基、1,3−ベンズオキサゾール−2−イル基、1,3−ベンゾチアゾール−2−イル基、1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イル基、1−イソキノリル基、2−キノキサリニル基、6−イミダゾ[1,2−b]ピリダジニル基および1,2,4−トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−6−イル基が挙げられる。2−ピラジニル基、2−ピリミジニル基、3−ピリダジニル基および1,3−ベンズオキサゾール−2−イル基、6−イミダゾ[1,2−b]ピリダジニル基および6−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジニル基が一層好ましく、2−ピラジニル基、3−ピリダジニル基および1,3−ベンズオキサゾール−2−イル基、6−イミダゾ[1,2−b]ピリダジニル基および1,2,4−トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−6−イル基がさらに一層好ましい。
【0036】
「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を意味する。
【0037】
本発明に係わる化合物のうちで良好な化合物は、式(I)において、R1およびR2が、同一または異なって、水素原子、C1-6アルキル基またはトリフルオロメチル基であり、R3が水素原子、ハロゲン原子、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基またはC1-6アルコキシ基であり、Raが水素原子であり、A、Rbおよびnは前掲と同じものである2−(環状アミノカルボニル)インドリン誘導体またはその製薬学的に許容される酸付加塩である。
式(I)において、Aが下記式(I−A1)で表される基
【0038】
【化3】


【0039】
(式中、R41は水素原子、C1-6アルキル基、C3-6シクロアルキル基、C3-6シクロアルキルC1-6アルキル基、アリールC1-6アルキル基、アリールカルボニルC1-6アルキル基またはモノもしくはジフルオロC1-6アルキル基を表す。);または
フリル基、チエニル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、ベンズオキサゾリル基、ベンゾイソキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾイソチアゾリル基、キノリル基、イソキノリル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、フタラジニル基、シンノリニル基、ナフチリジニル基、イミダゾピリダジニル基若しくはトリアゾロピリダジニル基であり、ここにおいてこれらの基はハロゲン、C1-6アルキルまたはC1-6アルコキシで置換されていてもよく、
1およびR2は、同一または異なって、水素原子、C1-6アルキル基またはトリフルオロメチル基を表し、
3が水素原子、ハロゲン原子、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基またはC1-6アルコキシ基であり、
aが水素原子であり、
bが水素原子またはC1-6アルキル基であり、
nが1〜4の整数である2−(環状アミノカルボニル)インドリン誘導体またはその製薬学的に許容される酸付加塩はさらに好ましい。
【0040】
式(I)において、Aが下記式(I−A2)で表される基
【0041】
【化4】


【0042】
(式中、R42は水素原子、C1-6アルキル基、C3-6シクロアルキル基、C3-6シクロアルキルC1-6アルキル基、アリールC1-6アルキル基、アリールカルボニルC1-6アルキル基またはモノもしくはジフルオロC1-6アルキル基を表す。);または
下記式(I−A3)で表される基
【0043】
【化5】


【0044】
(式中、R42は前掲と同じものを表す。)であり、
1およびR2が、同一または異なって、水素原子、C1-6アルキル基またはトリフルオロメチル基であり、
3が水素原子、ハロゲン原子またはC1-6アルコキシ基であり、
aが水素原子であり、
bが水素原子またはメチル基であり、
nが1〜4の整数である2−(環状アミノカルボニル)インドリン誘導体またはその製薬学的に許容される酸付加塩はさらに一層好ましい。
【0045】
下記式(Ia)で表わされる式(I)の2−(環状アミノカルボニル)インドリン誘導体またはその製薬学的に許容される酸付加塩はより一層好ましい。
【0046】
【化6】


【0047】
(式中、R1aは水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基またはトリフルオロメチル基を表し、ここにおいてR1aは環状アミノ基の3位に位置し、R2aは水素原子またはメチル基を表し、ここにおいてR2aは環状アミノ基の3位または5位に位置し、R3aは水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはメトキシ基を表し、ここにおいてR3aはインドリン骨格上の4位、5位または6位に位置し、R4aは水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシルメチル基、ベンジル基、フェニルカルボニルメチル基、2−フルオロエチル基または2,2−ジフルオロエチル基を表し、Rbaは水素原子またはメチル基を表し、mは0、1、2または3を表す。)
【0048】
式(I)において、Aがチアゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、1,3−ベンズオキサゾリル基、1,3−ベンゾチアゾリル基、1,2−ベンゾイソチアゾリル基、イソキノリル基、キノキサリニル基、イミダゾ[1,2−b]ピリダジニル基または1,2,4−トリアゾロ[4,3−b]ピリダジニル基であり、ここにおいてこれらの基はハロゲン、C1-6アルキルまたはC1-6アルコキシで置換されていてもよく、
1およびR2が、同一または異なって、水素原子、C1-6アルキル基またはトリフルオロメチル基であり、
3が水素原子、ハロゲン原子またはC1-6アルコキシ基であり、
aが水素原子であり、
bが水素原子またはメチル基であり、
nが1〜4の整数である2−(環状アミノカルボニル)インドリン誘導体またはその製薬学的に許容される酸付加塩もさらに一層好ましい。
【0049】
式(I)において、Aが2−チアゾリル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、2−ピラジニル基、2−ピリミジニル基、4−ピリミジニル基、3−ピリダジニル基、1,3−ベンズオキサゾール−2−イル基、1,3−ベンゾチアゾール−2−イル基、1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イル基、1−イソキノリル基、2−キノキサリニル基または1,2,4-トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−6−イル基であり、ここにおいてこれらの基はフッ素、塩素、メチル、エチルまたはメトキシで置換されていてもよく、R1およびR2が、同一または異なって、水素原子、メチル基またはトリフルオロメチル基であり、ここにおいてR1は環状アミノ基の3位に位置し、R2は環状アミノ基の3位または5位に位置し、R3が水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはメトキシ基であり、ここにおいてR3はインドリン骨格上の4位、5位または6位に位置し、Raが水素原子であり、Rbが水素原子またはメチル基であり、nが1、2、3または4である2−(環状アミノカルボニル)インドリン誘導体またはその製薬学的に許容される酸付加塩もより一層好ましい。
【0050】
インドリン骨格の2位の不斉炭素の立体配置が(S)である式(I)の化合物は好ましい。
【0051】
式(I)の化合物のうち、好適な化合物の具体例として、以下の化合物またはその製薬学的に許容される酸付加塩が挙げられる。
(S)−1−(1,3−ベンズオキサゾール−2−イル)−2−[[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]インドリン(製造例17の化合物)、
(S)−2−[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル−1−(2−ピリミジニル)インドリン(製造例23の化合物)、
(S)−2−(cis−3,5−ジメチルピペリジン−1−イル)カルボニル−1−(2−ピリミジニル)インドリン(製造例24の化合物)、
(S)−1−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)−2−[[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]インドリン(製造例40の化合物)、
(S)−1−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)−2−[(cis−3,5−ジメチルピペリジン−1−イル)カルボニル]インドリン(製造例41の化合物)、
(S)−2−(cis−3,5−ジメチルピペリジン−1−イル)カルボニル−1−(3−ピリダジニル)インドリン(製造例57の化合物)、
(S)−2−[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル−1−(2−ピラジニル)インドリン(製造例60の化合物)、
(S)−2−(cis−3,5−ジメチルピペリジン−1−イル)カルボニル−1−(2−ピラジニル)インドリン(製造例61の化合物)、
(S)−2−[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル−1−(3−ピリダジニル)インドリン(製造例63の化合物)、
(S)−1−(1−エチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)−2−[[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]インドリン(製造例129の化合物)、
(S)−1−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)−2−[(1−ペルヒドロアゼピニル)カルボニル]インドリン(製造例118の化合物)、
(S)−1−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)−2−[(1−ペルヒドロアゾシニル)カルボニル]インドリン(製造例119の化合物)、
(S)−1−(3−クロロ−1,2,4−トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン−6−イル)−2−[[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]インドリン(製造例79の化合物)、
(S)−1−[1−(2−フルオロエチル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル]−2−[[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]インドリン(製造例128の化合物)、
(S)−2−[[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]−1−(3−メチル−1,2,4−トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン−6−イル)インドリン(製造例80の化合物)、
(S)−2−[[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]−1−(1,2,4−トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン−6−イル)インドリン(製造例154の化合物)および
(S)−2−[[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]−1−(6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)インドリン(製造例143の化合物)。
【0052】
式(I)の化合物は、例えば以下の方法により製造することができる。
製法A
aが水素原子である式(I)の化合物(但し、Aがアミノまたはヒドロキシで置換されたヘテロアリール基である化合物、R1またはR2がヒドロキシC1-6アルキル基、ヒドロキシ基、アミノ基またはC1-6アルキルオキシカルボニルアミノ基である化合物およびR3がヒドロキシ基またはアミノ基である化合物を除く。)は、下記式(II)
【0053】
【化7】


【0054】
(式中、R11およびR21は、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、C1-6アルキル基、トリフルオロメチル基、ジ(C1-6アルキル)アミノ基、C1-6アルキルカルボニルアミノ基、(C1-6アルキル)(C1-6アルキルカルボニル)アミノ基またはアリール基を表し、R31は、水素原子、ハロゲン原子、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基またはアリール基を表し、Rb1は水素原子またはC1-6アルキル基を表し、nは0〜5の整数を表す。)
で表される化合物と下記式(III)
1−Z (III)
(式中、A1は、前記式(I−A)で表される基(但し、R4がヒドロキシC1-6アルキル基である基を除く。);またはN、OおよびSからなる群から選択される1個から4個のヘテロ原子を含む、5員または6員の芳香環からなる単環または縮合多環のヘテロアリール基(ここにおいて該ヘテロアリール基はハロゲン、C1-6アルキル、C1-6アルコキシまたはニトロで置換されていてもよい。)を表し、Zはハロゲン原子を表す。)
で表される化合物を反応させることにより製造できる。
【0055】
式(II)の化合物と式(III)の化合物との反応は、塩基の存在下、適当な溶媒中で行うことができる。また、この反応は、パラジウム触媒、ホスフィン類および塩基の存在下、適当な溶媒中で行うこともできる。パラジウム触媒の具体例としては、例えば、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)、酢酸パラジウム(II)等が挙げられ、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウムが好ましい。ホスフィン類の具体例としては、例えば、トリ-tert-ブチルホスフィン、2−(ジ-tert-ブチルホスフィノ)ビフェニル、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル等が挙げられる。塩基の具体例としては、例えば、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸バリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化バリウム等の無機塩基、ナトリウムtert−ブトキシド、ナトリウムtert−ペントキシド、カリウムtert−ブトキシド、リチウムtert−ブトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムイソプロポキシド、水素化ナトリウム、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジド、リチウムジイソプロピルアミド、ナトリウムリチウムジイソプロピルアミド、カリウムリチウムジイソプロピルアミド、n−ブチルリチウム、sec-ブチルリチウム、tert-ブチルリチウム等の有機金属塩基、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ピリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等の有機塩基が挙げられる。好ましい塩基としては、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムtert−ブトキシド、カリウムtert−ブトキシド、リチウムtert−ブトキシド、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンが挙げられる。無機塩基または有機金属塩基を用いる場合は、18−クラウン−6等のクラウンエーテル類を加える場合もある。溶媒としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、tert−ブタノール等の低級アルコール類、酢酸エチル、アセトン、アセトニトリル、ピリジン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンが挙げられる。これらの溶媒はそれぞれ単独で、或いは2種類以上の混合溶媒として用いられる。反応温度は通常約−20℃〜約150℃であり、好ましくは約0℃〜約100℃である。
【0056】
b1が水素原子である式(II)の化合物は、例えば、下記に示す方法により製造することができる。
【0057】
【化8】


【0058】
(各式中、Bocはtert−ブトキシカルボニルを意味し、R6は水素原子または低級アルキル基を意味し、R11、R21、R31およびnは前掲と同じものを意味する。)
【0059】
(工程1)
式(V)の化合物は式(IV)の化合物とBoc化剤[tert−ブトキシカルボニルクロリド、二炭酸ジ−tert−ブチル、N−(tert−ブトキシカルボニルオキシ)フタルイミド、1−(tert−ブトキシカルボニル)−1,2,4−トリアゾール、2−(tert−ブトキシカルボニルオキシイミノ)−2−フェニルアセトニトリル等]を必要に応じて塩基を加え適当な溶媒中で反応させることにより製造される。塩基としては炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等が挙げられる。溶媒としては、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、アセトン、クロロホルム、ジクロロメタン、tert−ブタノール、水等が挙げられる。これらの溶媒はそれぞれ単独で、或いは2種類以上の混合溶媒として用いられる。反応温度は通常−20℃〜約100℃であり、好ましくは約0℃〜約40℃である。
【0060】
(工程2)
式(VII)の化合物は式(V)の化合物と式(VI)の化合物またはその酸付加塩を脱水縮合して得られる。この脱水縮合反応は公知の第二アミン類とカルボン酸類との脱水縮合反応に準じて行われる。例えば、式(V)の化合物と式(VI)の化合物を、適当な溶媒中、活性化剤(1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、N−ヒドロキシスクシンイミド、3,4−ジヒドロ−3−ヒドロキシ−4−オキソ−1,2,3−ベンゾトリアジン等)の存在下または非存在下、N,N'−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、1,1'−カルボニルビス−1H−イミダゾール(別名:N,N'−カルボニルジイミダゾール)、N,N'−カルボニルジコハク酸イミド、1−エトキシカルボニル−2−エトキシ−1,2−ジヒドロキノリン、ジフェニルホスホリルアジド、プロパンホスホン酸無水物、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ−トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウム・ヘキサフルオロホスフェート、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ−トリス(ピロリジノ)ホスホニウム・ヘキサフルオロホスフェート、1−tert−ブトキシ−2−tert−ブトキシカルボニル−1,2−ジヒドロイソキノリンのような縮合剤を用いて脱水縮合する。溶媒としては、例えば、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンのようなエーテル類、ジクロロメタン、クロロホルムのようなハロゲン化炭化水素類、酢酸エチルのようなエステル類またはジメチルホルムアミド等が挙げられ、これらの溶媒はそれぞれ単独で、或いは2種以上混合して用いられる。反応温度は用いる原料化合物の種類等により異なるが、通常約−30℃〜約100℃、好ましくは約−10℃〜約40℃である。
【0061】
(工程3)
式(IIa)の化合物は、適当な溶媒中で、式(VII)の化合物と酸を接触させるによって行われる。酸としては、例えば、トリフルオロ酢酸、塩酸、臭化水素酸、硫酸、シュウ酸、酢酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等が挙げられる。溶媒としては、例えば、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、トルエン、キシレン、エタノール、メタノール、酢酸エチルまたは水が挙げられる。これらの溶媒はそれぞれ単独で、或いは2種類以上の混合溶媒として用いられる。反応温度は通常約−30℃〜約100℃であり、好ましくは約0℃〜約40℃である。
【0062】
式(II)の化合物は、例えば、下記に示す方法でも製造することができる。
【0063】
【化9】


【0064】
(各式中、R11、R21、R31、Rb1およびnは前掲と同じものを意味する。)
【0065】
上記式(XIX)の化合物は、前述の式(VII)の化合物の製造方法に準じて製造できる。上記式(II)の化合物は、式(XIX)の化合物をメタノールを溶媒としてマグネシウムで還元する方法、酢酸、トリフルオロ酢酸を溶媒として水素化ホウ素ナトリウム、水素化シアノホウ素ナトリウムなどの還元剤で還元する方法、または、適当な溶媒中で、白金、パラジウム、ラネーニッケルなど触媒の存在下、水素を常圧又は加圧下反応させる方法によって製造される。
【0066】
光学活性な式(I)の化合物は、それぞれ光学活性な式(III)の化合物、式(IV)の化合物および式(VI)の化合物を原料として製造することができる。
【0067】
式(III)の化合物は、市販されているか、自体公知の方法、或いはこれらに準じた方法により製造することができる。例えば、2−アルキル−6−クロロ−2H−ピリダジン−3−オンはChem. Pharm. Bull., 35, 350-356 (1987) またはHeterocycles, 29, 67-77(1989)に記載の方法、或いはこれらに準じた方法により製造することができる。6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジンはBioorg. Med. Chem. Lett., 14, 22492252 (2004) に記載の方法により製造することができる。
【0068】
式(IV)の化合物は、市販されているか、自体公知の方法、或いはこれらに準じた方法により製造することができる。例えば、J. Med. Chem., 26, 394-403 (1983)、Bull. Korean Chem. Soc., 8, 434-435 (1987)、特開平2−191251号公報、WO99/33801に記載の方法、或いはこれらに準じた方法により製造することができる。
【0069】
式(VI)の化合物は、市販されているか、自体公知の方法、或いはこれらに準じた方法により製造することができる。例えば、光学活性な3−メチルピペリジンはNaunyn-Schmiedeberg's Arch. Pharmacol., 315, 203-209 (1981) に記載の方法、3,5−シスジメチルピペリジン塩酸塩はJ. Chem. Soc., Perkin Trans. 2, 1972, 1846-1853に記載の方法、アルキル基で置換されたピロリジン、ピペリジンおよびヘキサメチレンイミンはTetrahedron Lett., 35, 2529-2532(1994)に記載の方法、或いはこれらに準じた方法により製造することができる。
【0070】
式(XVIII)の化合物は、市販されているか、自体公知の方法、或いはこれらに準じた方法により製造することができる。
【0071】
製法B
式(I)の化合物(但し、Aがアミノで置換されたヘテロアリール基である化合物、R1もしくはR2のうち少なくとも一方がアミノ基である化合物およびR3がヒドロキシ基またはアミノ基である化合物を除く。)は、下記式(VIII)
【0072】
【化10】


【0073】
(式中、A2は、式(I−A)で表される基;またはN、OおよびSからなる群から選択される1から4個のヘテロ原子を含む、5員または6員の芳香環からなる単環または縮合多環のヘテロアリール基(ここにおいて該ヘテロアリール基はハロゲン、C1-6アルキル、C1-6アルコキシまたはニトロで置換されていてもよい。)を表し、R32は、水素原子、ハロゲン原子、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C1-6アルコキシ基、ジ(C1-6アルキル)アミノ基、1−ピロリジニル基、1−ピペリジニル基またはアリール基を表し、Ra2およびRb2は、同一または異なって、水素原子またはC1-6アルキル基を表す。)
で表される化合物と下記式(IX)
【0074】
【化11】


【0075】
(式中、R12、R22は、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、C1-6アルキル基、トリフルオロメチル基、ヒドロキシC1-6アルキル基、ヒドロキシ基、ジ(C1-6アルキル)アミノ基、C1-6アルキルカルボニルアミノ基、(C1-6アルキル)(C1-6アルキルカルボニル)アミノ基、C1-6アルキルオキシカルボニルアミノ基またはアリール基を意味し、nは0〜5の整数を意味する。)
で表される化合物またはその酸付加塩を脱水縮合することにより製造できる。
【0076】
式(VIII)の化合物と式(IX)の化合物の反応は、製法Aの第2工程と同様にして、製造することができる。
【0077】
式(IX)の化合物は、前記の式(VI)の化合物と同様に、市販されているか、自体公知の方法、或いはこれらに準じた方法により製造することができる。
【0078】
a2が水素原子である式(VIII)の化合物は、例えば、製法Aで製造される下記式(X)
【0079】
【化12】


【0080】
(式中、A2、R11、R21、R32、Rb2およびnは前掲と同じものを意味する。)
で表される化合物を常法にしたがって加水分解することにより製造することができる。
【0081】
式(VIII)において、A2が前記式(I−A2)で表される化合物は、例えば、下記に示す方法(ルートAおよびルートB)によっても製造することができる。
【0082】
【化13】


【0083】
(式中、R32、R4およびRb2は前掲と同じものを意味する。)
【0084】
(工程A)
式(XII)の化合物は、前述の製法Aに準じて、式(XI)の化合物と3,6−ジクロロピリダジンを反応させて製造することができる。反応温度は通常約−20℃〜約100℃であり、好ましくは約0℃〜約60℃である。
【0085】
(ルートA/工程B)
式(VIIIa)の化合物は、式(XII)の化合物または式(XIII)の化合物とアルキル化試薬との反応から得られた4級塩を適当なアルカリ水溶液中で反応させた後、適当な酸で酸性にすることにより製造される。アルキル化試薬の具体例としては、例えば、ヨウ化メチル、ヨウ化エチル等のハロゲン化アルキル、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸、ジプロピル硫酸などの硫酸ジアルキル、トリフロオロメタンスルホン酸メチル、トリメチルオキソニウムテトラフルオロボレート、トリメチルスルホキソニウムヨージド、炭酸ジメチル等が挙げられる。溶媒としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、メタノール、エタノール、ブタノール、tert−ブタノール等の低級アルコール類、酢酸エチル、アセトン、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンが挙げられる。これらの溶媒はそれぞれ単独で、或いは2種類以上の混合溶媒として用いられる。反応温度は通常約−20℃〜約100℃であり、好ましくは約0℃〜約70℃である。アルカリ水溶液としては、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、炭酸カリウム水溶液、炭酸ナトリウム水溶液、炭酸水素ナトリウム水溶液、炭酸水素カリウム水溶液、アンモニア水などが挙げられる。酸としては、塩酸、硫酸、クエン酸、トリフルオロ酢酸、酢酸などが挙げられる。
【0086】
(ルートB)
式(XIII)の化合物のピリダジン環の加水分解とアルキル化反応を行って製造した式(XV)の化合物を常法で加水分解することで、式(VIIIa)の化合物を製造することができる。
【0087】
式(XI)の化合物は、市販されているか、自体公知の方法、或いはこれらに準じた方法により製造することができる。
【0088】
a2がC1-6アルキル基である式(VIII)の化合物は、前述の1−置換インドリン−2−カルボン酸類の製造方法に準じて製造される式(XVI)の化合物を原料とし、常法に従って、下記に示すルートで製造することができる。
【0089】
【化14】


【0090】
(式中、Ra3はC1-6アルキル基を意味し、A3は、式(I−A)で表される基;またはN、OおよびSからなる群から選択される1から4個のヘテロ原子を含む、5員または6員の芳香環からなる単環または縮合多環のヘテロアリール基(ここにおいて該ヘテロアリール基はC1-6アルキル、C1-6アルコキシまたはニトロで置換されていてもよい。)を表し、R33は水素原子、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C1-6アルコキシ基、ジ(C1-6アルキル)アミノ基、1−ピロリジニル基、1−ピペリジニル基またはアリール基を表し、Rb2は水素原子またはC1-6アルキル基を表し、Zはハロゲン原子を表す。)
【0091】
式(I)の化合物のAが前記式(I−A2)で表される化合物は、式(I)のAが6−クロロピリダジン−3−イル基である化合物を出発原料として、前記の(ルートA/工程B)に記載の方法と同様にして製造することができる。
【0092】
式(I)の化合物のAの置換基上にアミノ基がある化合物は、対応する位置にニトロ基を持つ式(I)の化合物を通常行われる還元方法によって還元することにより製造できる。この還元反応は、ニトロ基を有する式(I)の化合物と水素を、触媒の存在下、常圧または加圧下反応させることによって行われる。触媒としては、例えば、白金、パラジウム、ラネーニッケルなどが挙げられる。溶媒としては、例えば、酢酸エチル、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、水またはこれらの混合溶媒が挙げられる。反応温度は通常約0℃〜約60℃である。
【0093】
式(I)の化合物およびその中間体のベンゼン環あるいはヘテロアリールがハロゲン原子で置換されている場合、このハロゲン原子は通常の還元方法によって水素原子に変換できる。この還元反応は前述のニトロ基の還元と同様にして行われ得るが、塩基の存在下に行うのが好ましい。塩基としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンなどが挙げられる。
【0094】
式(I)においてR3がハロゲン原子である化合物は、式(I)においてR3が水素原子である化合物を適当な溶媒中でハロゲン化剤(臭素、N-ブロモスクシンイミド、N-クロロスクシンイミドなど)と反応させることによっても製造することができる。
【0095】
式(I)の化合物においてR1およびR2のうち少なくとも一方がアミノ基である化合物は、相当する位置がtert−ブチルオキシカルボニルアミノ基である化合物を製法Aの工程3と同様の方法で反応することにより製造することができる。
【0096】
式(I)の化合物のAの置換基上にヒドロキシル基がある化合物、または式(I)においてR3がヒドロキシル基である化合物は、相当する位置がメトキシ基である化合物を三臭化ホウ素、または臭化水素で処理することにより製造することができる。
【0097】
式(I)においてR3がアリール基またはアルケニル基である化合物は、R3がブロム基である化合物と相当するアリールボロン酸、アルケニルボロン酸またはそれらのエステルをテトラキストリフェニルホスフィン等のパラジウム触媒、炭酸セシウム、炭酸ナトリウム等の塩基存在下、トルエン、ジメトキシエタン、水等の溶媒またはこれらの混合溶媒中、約20℃〜約120℃で反応させることにより製造することができる。
【0098】
式(I)においてR3がジ(C1-6アルキル)アミノ基、1−ピロリジニル基、1−ピペリジニル基またはアリールC1-6アルキルアミノ基である化合物は、R3がブロム基である化合物と種々のアミン化合物を製法Aと同様に反応させることにより製造することができる。
【0099】
前記各製法により生成する式(I)の化合物は、クロマトグラフィー、再結晶、再沈殿等の常法により単離・精製することができる。式(I)の化合物は、構造式中に存在する官能基の種類、原料化合物の選定、反応処理条件により、遊離塩基または酸付加塩の形で得られるが、常法に従って式(I)の化合物に変換することができる。酸付加塩を形成するに十分は塩基度を有する場合の式(I)の化合物は、常法に従って各種の酸と処理することにより酸付加塩に導くことができる。また、式(I)の化合物がラセミ体である場合は、光学活性カラムを用いたクロマトグラフィーによる光学分割方法、酸又は塩基の合成キラル分割剤による光学分割方法、優先晶出法、ジアステレオマー法等の常法に従って、それぞれの光学活性体へと分離・精製することができる。また、中間体の式(II)の化合物および式(VIIIb)の化合物も同様にして光学分割することができ、これらの化合物を原料として前述の方法で光学活性な式(I)の化合物を製造することができる。
【0100】
以下に、本発明に係わる代表的化合物についての薬理試験結果および薬理作用について説明するが、本発明はこれらの試験例に限定されるものではない。
【0101】
試験例1:中枢型およびミトコンドリア型ベンゾジアゼピン受容体結合試験
中枢型ベンゾジアゼピン受容体(CBR)結合試験および受容体膜標品の調製は、Braestrup, C.らの方法[Br. J. Psychiatry, 133, 249-260 (1978)参照]に若干の変更を加え、ミトコンドリア型ベンゾジアゼピン受容体(MBR)結合試験および受容体膜標品の調製は、Schoemaker, H の方法[J. Pharmacol. Exp. Ther., 225, 61-69 (1983)参照]に若干の変更を加え行った。
【0102】
CBRおよびMBR膜標品はウィスター系雄性ラットの前脳(CBR)および腎臓(MBR)からそれぞれ以下の操作により調製した。ラット前脳に組織湿重量の20倍容量の氷冷した0.32Mスクロース液を加えホモジナイズした後、900xgで10分間遠心した。上清は11,500xgで20分間遠心し、得られた沈渣は結合試験用緩衝液I (50mMトリス−塩酸緩衝液、pH7.5)を加えホモジナイズした後、30,000xgで10分間遠心した。得られた沈渣を同様の操作によりさらに3回洗浄後、緩衝液Iに懸濁(1g組織湿重量/10ml)したものをCBR膜標品として結合試験に用いた。なお、CBR膜標品は使用時まで−80℃で保存しておき、試験実施日に溶解・懸濁して用いた。一方、ラット腎臓に組織湿重量の20倍容量の氷冷した結合試験用緩衝液II(100mM塩化ナトリウムを含む50mMリン酸ナトリウム−リン酸カリウム緩衝液、pH7.4)を加えホモジナイズした後、4重に重ねたガーゼで濾過した濾液を40,000xgで20分間遠心した。得られた沈渣を緩衝液IIに懸濁(1g組織湿重量/50ml)したものをMBR膜標品として結合試験に用いた。
【0103】
標識リガンドおよび非標識リガンドとしては、CBR結合試験には[3H]フルニトラゼパム [最終濃度(1nM)]とジアゼパム(最終濃度20μM)を、MBR結合試験には[3H]4'−クロロジアゼパム(Ro5-4864、化学名:7−クロロ−1,3−ジヒドロ−1−メチル−5−(4−クロロフェニル)−2H−1,4−ジアゼピン−2−オン)(最終濃度0.5nM)とジアゼパム(最終濃度50μM)をそれぞれ用いた。インキュベーション条件は、CBR結合試験では0℃で30分間、MBR結合試験では0℃で150分間行った。
【0104】
受容体結合試験は以下の操作手順で行った。96ウェルマイクロプレートに濃度既知の試験化合物、トリチウム標識リガンド、受容体膜標品および結合試験用緩衝液IまたはIIを加えて総量0.2mlの反応液とし、受容体膜標品の添加により反応を開始した。インキュベーション後、受容体に結合した標識リガンドをセルハーベスター(パーキンエルマー社製、米国)を用い、フィルタープレート(ユニフィルター−96GF/B、パーキンエルマー社製、米国)上に吸引濾過することで反応を停止した。直ちに、氷冷した緩衝液[50mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.7)]0.3mlで6回洗浄した。放射活性は乾燥させたフィルタープレートに液体シンチレーションカクテル(マイクロシンチ20、パーキンエルマー社製、米国)30μlを各ウェルに加えた後、トップカウントで測定した。特異的結合量は同時に測定した非標識リガンド存在下における非特異的結合量を総結合量から差し引くことにより求めた。なお、試験化合物が標識リガンドの特異的結合量を50%抑制する濃度(IC50値)は非線形性最小2乗法で求めた。MBR結合試験の結果を表1に示す。なお、表1に示した試験化合物については、CBRに対するIC50値がすべて1000nM以上であった。
【0105】
【表1】


【0106】
表1に示した本発明に係わる化合物はMBRに強力に結合する。これに対し、これら化合物のCBRに対するIC50値が1000nM以上であることから、本発明に係わる化合物がMBRに選択的かつ強力に結合することは明らかである。
【0107】
試験例2:ソーシャル・インタラクション試験(抗不安作用の検討)
本試験は試験装置に入れた2匹の動物(マウスやラットなど)の間で起こるソーシャル・インタラクションの時間を不安の指標とした行動薬理学的試験方法である(File, S.E.の文献[J. Neurosci. Methods, 2, 219-238 (1980)参照]。明るく新奇な試験装置というマウスやラットにとって不快な環境条件下ではソーシャル・インタラクションは抑制され、この抑制されたソーシャル・インタラクションに対してベンゾジアゼピン系薬剤などの抗不安薬が回復作用を示すことが知られている。
【0108】
摺りガラス板上に伏せて置いたガラス製ビーカーに照度が約1200ルクスとなるように照明をあてたものを試験装置として用いた。異なるケージで飼育した2匹のddY系雄性マウス(体重22〜32g)に試験化合物を経口投与し、それぞれの飼育ケージに戻した。経口投与の1時間後に、この2匹のマウスを1組として試験装置に移し、その後15分間に2匹のマウスの間で起こるソーシャル・インタラクションの時間を測定した。ソーシャル・インタラクションは他方のマウスの毛繕い・匂い嗅ぎ・性器周辺の探索、身体の上に乗る、あるいは、下に潜りこむ動作とした。1群4〜5組(8〜10匹)のマウスを使用した。
【0109】
試験化合物の抗不安作用効力は、溶媒対照群との比較において統計学的に有意なソーシャル・インタラクション時間の増加(ダネット法、有意水準5%)が認められた最小有効用量で表した。結果を表2に示す。
【0110】
【表2】


【0111】
本願発明に係わる化合物は本試験において1mg/kg以下の投与量で有意なソーシャル・インタラクション時間の増加を示し、抗不安作用を有することが明らかとなった。
【0112】
試験例3:強制水泳試験(抗うつ作用の検討)
逃避不可能な水槽で水泳を強制された動物(マウスやラット)は、激しく泳いだ後、絶望状態を反映していると考えられる無動状態を呈する。絶望モデルである強制水泳試験は多くの抗うつ薬が強制水泳で惹起される無動状態を短縮させることから、抗うつ作用評価に繁用されている。試験化合物の抗うつ作用はPorsolt R.D. らの方法[Eur. J. Pharmacol., 47, 379-391 (1978)参照]に準拠した強制水泳試験により評価した。
【0113】
試験には馴らし試行にて選択した体重110〜150gのStd-Wistar系雄性ラットを一群5匹用いた。動物の選択基準は23〜25℃の水槽内{透明アクリル製シリンダー(内径:24.5cm、高さ:33cm、水深:15cm)}に1日1回、10分間入れる馴らし試行を4回行い、4回目の試行時において入水後6分間の無動時間が180秒を超えるものを用いた。5日目に再度10分間の馴らし試行を行い、7日目に試験を行った。
【0114】
試験化合物(製造例40の化合物)は試験の24時間前、4時間前及び1時間前の3回経口投与した。最終経口投与1時間後にラットを水槽内に入れて6分間の試験中に認められる無動時間を測定した。試験化合物投与群の無動時間短縮作用は溶媒対照群とのパラメトリックDunnett法による多重比較検定を行い判定した。
【0115】
製造例40の化合物は、1mg/kgの投与量で28%の有意(p<0.01)な無動時間の短縮作用が認められた。
【0116】
上記の薬理試験結果から明らかなように、本発明に係わる化合物は、in vitro試験でMBRに対して選択的でかつ顕著な親和性を示すと共に、動物試験において優れた抗不安作用および抗うつ作用を示すので、不安障害(パニック障害、全般性不安障害、社会不安障害、強迫性障害、外傷後ストレス障害など)、うつ病・気分障害、てんかん、痴呆性疾患(アルツハイマー病、血管性痴呆など)、不安・抑うつ症状、睡眠障害、神経疾患(ハンチントン病、多発性硬化症、末梢神経疾患など)、ストレスに関連した消化器系疾患(胃・十二指腸潰瘍、過敏性腸症候群など)、炎症性疾患(関節リウマチなど)、がんなどの治療薬および予防薬として有用である。
【0117】
本発明に係わる化合物の投与経路としては、経口投与または直腸内投与、経皮投与等の非経口投与のいずれでもよい。投与量としては、投与方法、患者の症状、患者の年齢、処置形式(予防または治療)等により異なるが、通常0.01〜50mg/kg/日、好ましくは0.03〜10mg/kg/日であり、さらに好ましくは0.1〜4mg/kg/日である。
【0118】
本発明に係わる化合物は通常、製剤用担体と混合して調製した医薬組成物の形で投与される。医薬組成物の担体としては、製剤分野において常用され、かつ本発明に係わる化合物と反応しない物質が用いられる。具体的には、例えば、乳糖、イノシトール、ブドウ糖、マンニトール、デキストラン、シクロデキストリン、ソルビトール、デンプン、部分アルファー化デンプン、白糖、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ケイ酸アルミニウム、結晶セルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルデンプン、カルボキシメチルセルロースカルシウム、イオン交換樹脂、メチルセルロース、ゼラチン、アラビアゴム、ヒドロキシプロピルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウム、タルク、カルボキシビニルポリマー、酸化チタン、ソルビタン脂肪酸エステル、ラウリル硫酸ナトリウム、グリセリン、脂肪酸グリセリンエステル、精製ラノリン、グリセロゼラチン、ポリソルベート、マクロゴール、植物油、ロウ、プロピレングリコール、水、エタノール、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(HCO)、塩化ナトリウム、水酸化ナトリウム、塩酸、リン酸一水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、クエン酸、グルタミン酸、ベンジルアルコール、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、白色ワセリン、プラスチベース、サラシミツロウ、マクロゴール等が挙げられる。
【0119】
剤型としては、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、シロップ剤、懸濁剤、坐剤、注射剤、軟膏剤、貼付剤等が挙げられる。これらの製剤は常法に従って調製される。なお、液体製剤にあっては、用時、水または他の適当な媒体に溶解または懸濁する形であってもよい。また錠剤、顆粒剤は周知の方法でコーティングしてもよい。注射剤の場合には、本発明に係わる化合物を水に溶解させて調製されるが、必要に応じて等張化剤や溶解補助剤を用いて溶解させてもよく、またpH調節剤、緩衝剤や保存剤を添加してもよい。
【0120】
これらの製剤は、本発明に係わる化合物を0.01%以上、好ましくは0.1〜70%の割合で含有することができる。これらの製剤はまた、治療上有効な他の成分を含有していてもよい。
【実施例】
【0121】
以下に参考例および製造例を挙げて本発明に係わる化合物をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの製造例に限定されるものではない。化合物の同定は元素分析値、マススペクトル、IRスペクトル、NMRスペクトル等により行った。光学活性な化合物の光学純度はHPLC法で測定した。
【0122】
本明細書の参考例および製造例の表中において記載の簡略化のために次の略号を使用することもある。
EtOH:エタノール、AcOEt:酢酸エチル、i-PrOH:イソプロパノール、Et2O:ジエチルエーテル、(i-Pr)2O:ジイソプロピルエーテル、Boc:tert−ブトキシカルボニル、Ac:アセチル、Ph:フェニル。
【0123】
参考例1
1−(tert−ブトキシカルボニル)インドリン−2−カルボン酸の製造:
インドリン−2−カルボン酸 80gに1,4−ジオキサン400 ml、0.5mol/l水酸化ナトリウム水溶液980 mlを加え、続いて0℃で二炭酸ジ−tert−ブチル118 gと1,4−ジオキサン150 mlの混合物をゆっくり滴下した。これを室温で14時間攪拌した後、ヘキサン300 mlを加えた。水層を10%クエン酸水溶液で酸性にした後、酢酸エチルで抽出し、抽出物を飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥・濾過した。濾液を減圧濃縮し、残留物をヘキサン-酢酸エチルから再結晶して目的物を86 g得た。 融点127−128℃
【0124】
参考例2
(R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)インドリン−2−カルボン酸の製造:
(R)−インドリン−2−カルボン酸を原料として参考例1と同様に反応・処理して目的物を得た。 融点126−129℃
【0125】
参考例3
(S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)インドリン−2−カルボン酸の製造:
(S)−インドリン−2−カルボン酸を原料として参考例1と同様に反応・処理して目的物を得た。 融点131−133℃
【0126】
参考例4
2−[(cis−3,5−ジメチルピペリジン−1−イル)カルボニル]インドリン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの製造:
1−(tert−ブトキシカルボニル)インドリン−2−カルボン酸85 g,シス−3,5−ジメチルピペリジン塩酸塩48.3gをテトラヒドロフラン600mlに溶解し、1−ヒドロキシベンズトリアゾール47.5gを加えた。0℃に冷却後、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド54.6gをゆっくり滴下し、室温で15時間攪拌した。テトラヒドロフランを留去後、残渣を酢酸エチルに溶解し、溶液を10%クエン酸水溶液、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥・濾過した。濾液を減圧濃縮し、残留物にジイソプロピルエーテルを加えて攪拌し、濾取した結晶を乾燥して目的物を112 g得た。 融点148−149℃
【0127】
参考例5−11
1−(tert−ブトキシカルボニル)インドリン−2−カルボン酸と種々の環状アミン類とを用いて参考例4と同様に反応・処理し、以下の化合物を製造した。
【0128】
参考例5
2−[(1−ピペリジニル)カルボニル]インドリン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(融点131−133℃)
【0129】
参考例6
(R)−2−[(cis−3,5−ジメチルピペリジン−1−イル)カルボニル]インドリン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(融点133−134℃)
【0130】
参考例7
(S)−2−[(cis−3,5−ジメチルピペリジン−1−イル)カルボニル]インドリン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(融点134−135℃)
【0131】
参考例8
(S)−2−[(3,5−ジメチルピペリジン−1−イル)カルボニル]インドリン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
【0132】
参考例9
2−[(3−メチルピペリジン−1−イル)カルボニル]インドリン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(融点133−135℃)
【0133】
参考例10
(S)−2−[[(R)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]インドリン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(融点127−130℃)
【0134】
参考例11
(S)−2−[[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]インドリン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(融点116−119℃)
【0135】
参考例12
2−[(cis−3,5−ジメチルピペリジン−1−イル)カルボニル]インドリンの製造:
2−[(cis−3,5−ジメチルピペリジン−1−イル)カルボニル]インドリン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル110gをジクロロメタン200mlに溶解し、トリフルオロ酢酸200mlを加え、室温で2時間攪拌した。溶媒を減圧留去後、酢酸エチルを加え、水酸化ナトリウム水溶液で中和した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥・濾過した。濾液を減圧濃縮し、残留物をジイソプロピルエーテルから再結晶して目的物を75 g得た。 融点131−133℃
【0136】
参考例13−19
参考例5−11の化合物を参考例12と同様に反応・処理し、必要に応じてシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)精製を行い、以下の化合物を製造した。
【0137】
参考例13
2−[(1−ピペリジニル)カルボニル]インドリン(融点121−123℃)
【0138】
参考例14
(R)−2−[(cis−3,5−ジメチルピペリジン−1−イル)カルボニル]インドリン(融点93−95℃)
【0139】
参考例15
(S)−2−[(cis−3,5−ジメチルピペリジン−1−イル)カルボニル]インドリン(融点100−102℃)
【0140】
参考例16
(S)−2−[(trans−3,5−ジメチルピペリジン−1−イル)カルボニル]インドリン
【0141】
参考例17
2−[(3−メチルピペリジン−1−イル)カルボニル]インドリン(融点111−113℃)
【0142】
参考例18
(S)−2−[[(R)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]インドリン(融点92−94℃)
【0143】
参考例19
(S)−2−[[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]インドリン(融点119−121℃)
【0144】
参考例20
1−(2−ピリミジニル)インドリン−2−カルボン酸の製造:
2−[(1−ピペリジニル)カルボニル]−1−(2−ピリミジニル)インドリン15gに2mol/l塩酸100mlを加え、3時間加熱還流した。0℃に冷却後、水酸化ナトリウム水溶液を加えて、アルカリ性にした後、ジエチルエーテルで洗浄した。水層に濃塩酸を加えて析出した結晶を濾取、水洗、加熱乾燥し、目的物を9.0g得た。 融点249−250℃
【0145】
参考例21
1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−メトキシインドリン−2−カルボン酸の製造:
4−メトキシインドリン−2−カルボン酸メチルを原料として参考例1と同様に反応・処理して目的物を得た。 融点148−150℃
【0146】
参考例22
1−(tert−ブトキシカルボニル)−6−メトキシインドリン−2−カルボン酸の製造:
6−メトキシインドリン−2−カルボン酸メチルを原料として参考例1と同様に反応・処理して目的物を得た。 融点154−156℃
【0147】
参考例23−26
参考例2、参考例21または参考例22の化合物と種々の環状アミン類とを用いて参考例4と同様に反応・処理し、以下の化合物を製造した。
【0148】
参考例23
(R)−2−[[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]インドリン−1−カルボン酸tert−ブチル(融点132−136℃)
【0149】
参考例24
(R)−2−[[(R)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]インドリン−1−カルボン酸tert−ブチル(融点118−121℃)
【0150】
参考例25
4−メトキシ−2−[[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]インドリン−1−カルボン酸tert−ブチル(融点156−158℃)
【0151】
参考例26
6−メトキシ−2−[[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]インドリン−1−カルボン酸tert−ブチル(融点146−148℃)
【0152】
参考例27−30
参考例23−26の化合物を参考例12と同様に反応・処理し、必要に応じてシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)精製を行い、以下の化合物を製造した。
【0153】
参考例27
(R)−2−[[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]インドリン(融点94−95℃)
【0154】
参考例28
(R)−2−[[(R)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]インドリン(融点120−122℃)
【0155】
参考例29
4−メトキシ−2−[[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]インドリン
【0156】
参考例30
6−メトキシ−2−[[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]インドリン(融点92−94℃)
【0157】
参考例31
5−メトキシ−2−[[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]インド−ルの製造:
5−メトキシインド−ル−2−カルボン酸50 g,(S)−3−メチルピペリジン31.1gをジメチルホルムアミド500mlに溶解し、0℃に冷却後、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩65.3gをゆっくり加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物に水500ml加え、析出した結晶を濾取、乾燥し、目的物を60 g得た。 融点189−192℃
【0158】
参考例32−33
5−フルオロインドール−2−カルボン酸または5−ブロモ−3−メチルインドール−2−カルボン酸を原料として参考例31と同様に反応・処理して以下の化合物を得た。
【0159】
参考例32
5−フルオロ−2−[[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]インド−ル(融点162−164℃)
【0160】
参考例33
5−ブロモ−3−メチル−2−[[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]インド−ル(融点190−192℃)
【0161】
参考例34
3−メチル−2−[[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]インドールの製造:
5−ブロモ−3−メチル−2−[[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]インド−ル12.7gをエタノール200mlに懸濁し、1mol/l水酸化ナトリウム水溶液19.4ml、10%パラジウム炭素1.0gを0℃で加え、水素気流下室温で4時間攪拌した。反応混合物をセライト濾過後、濾液を減圧濃縮し、残留物に酢酸エチルを加えた。溶液を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥・濾過した。濾液を減圧濃縮した。残留物をエタノールから再結晶して目的物を7.8g得た。 融点198−200℃
【0162】
参考例35
5−メトキシ−2−[[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]インドリンの製造:
5−メトキシ−2−[[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]インド−ル20gをメタノール400mlに懸濁し、0℃でマグネシウム12.5gを加え、窒素雰囲気下、4時間室温で攪拌した。0℃で反応混合物を1mol/l塩酸400mlに加え、メタノールを留去後、水加え、水酸化ナトリウム水溶液で中和した。混合物を酢酸エチルで抽出後、抽出物を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥・濾過した。濾液を減圧濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−に付し、ヘキサン:酢酸エチル=3:1で溶出・精製し、目的物を油状物質として11g得た。
【0163】
参考例36−37
5−フルオロ−2−[[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]インド−ルまたは3−メチル−2−[[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]インドールを原料として参考例35と同様に反応・処理し、以下の化合物を製造した。
【0164】
参考例36
5−フルオロ−2−[[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]インドリン(融点104−107℃)
【0165】
参考例37
3−メチル−2−[[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]インドリン(融点115−117℃)
【0166】
参考例38
(S)−1−(6−クロロピリダジン−3−イル)インドリン−2−カルボン酸の製造:
ナトリウムtert−ブトキシド 14.1g をテトラヒドロフラン100mlに懸濁し、窒素気流下、室温で(S)−インドリン−2−カルボン酸10g とテトラヒドロフラン50 mlの懸濁液を加え、続いて3,6-ジクロロピリダジン 9.6gのTHF (40 ml)溶液を滴下した。室温で30分攪拌後、氷冷下で水500mlを加え、続いて1mol/l塩酸を加えて酸性(pH3−4)とし、析出した結晶を濾取、水洗、乾燥し、目的物を13.7g 得た。 融点211−212℃
【0167】
参考例39
(R)−1−(6−クロロピリダジン−3−イル)インドリン−2−カルボン酸の製造:
(R)−インドリン−2−カルボン酸を原料として参考例38と同様に反応・処理して目的物を得た。 融点213−214℃
【0168】
参考例40
(S)−1−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)インドリン−2−カルボン酸の製造:
(S)−1−(6−クロロピリダジン−3−イル)インドリン−2−カルボン酸11g を1,4−ジオキサン 200ml に懸濁し、氷冷下、ジメチル硫酸25.2g を滴下した。室温で6時間攪拌後、50℃で2時間攪拌した。室温に戻し、析出物を濾取、ジエチルエーテルで洗浄し、黄色固体を得た。 この黄色固体を水120mlに溶かし、氷冷下1mol/l水酸化ナトリウム水溶液 120mlを滴下した。室温に戻し2時間攪拌後、氷冷下で塩酸を滴下し酸性(pH1−2)にし、析出結晶を濾取、水洗、乾燥し、目的物を9.9g 得た。 融点245−247℃
【0169】
参考例41
(R)−1−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)インドリン−2−カルボン酸の製造:
(R)−1−(6−クロロピリダジン−3−イル)インドリン−2−カルボン酸を原料として参考例40と同様に反応・処理して目的物を得た。 融点240−243℃
【0170】
参考例42
(S)−1−(6−クロロピリダジン−3−イル)インドリン−2−カルボン酸メチルエステルの製造:
(S)−1−(6−クロロピリダジン−3−イル)インドリン−2−カルボン酸60gをジメチルホルムアミド600 mlに溶解し、ジメチルホルムアミドジメチルアセタール58.3 mlを加え、室温で15時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を氷水2.4L中に注いだ後、析出した沈殿を濾取した。得られた沈殿を水洗乾燥し、目的物を47.9g得た。 融点133−134℃
【0171】
参考例43
(S)−1−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)インドリン−2−カルボン酸の製造:
参考例42の化合物20gとヨウ化トリメチルスルホキソニウム60.8gをN-メチルピロリドン100mlに加え、95℃で2hr攪拌した。反応混合物を室温まで冷却後、氷冷した1mol/l水酸化ナトリウム水溶液500mlに滴下した後、室温で10分攪拌した。再び氷冷し、2mol/l塩酸を加え酸性(pH4)とし、析出した結晶を濾取した。水、酢酸エチルで洗浄後、乾燥し、目的物を15.3g得た。
【0172】
参考例44
(S)−1−(6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)インドリン−2−カルボン酸メチルエステルの製造:
(S)−1−(6−クロロピリダジン−3−イル)インドリン−2−カルボン酸メチルエステル42gを酢酸400 mlに溶解し、15時間加熱還流した。反応終了後、反応混合物を氷水1.6L中に注いだ後、析出した沈殿を濾取した。得られた沈殿を水洗乾燥し、目的物を34.5g得た。 融点220℃(分解)
【0173】
参考例45
(S)−1−(1−ベンジル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)インドリン−2−カルボン酸メチルエステルの製造:
(S)−1−(6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)インドリン−2−カルボン酸メチルエステル 0.44gをジメチルホルムアミド10mlに溶解し、臭化ベンジル0.33g及び炭酸カリウム0.67gを加え室温で3時間攪拌した。反応終了後反応混合物を氷水50ml中に注いだ後、析出した沈殿を濾取した。得られた沈殿を水洗乾燥し、目的物を0.59g得た。 融点163−165℃
【0174】
参考例46−50
(S)−1−(6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)インドリン−2−カルボン酸メチルエステルと種々のハロゲン化化合物とを用いて参考例45と同様に反応・処理し、以下の化合物を製造した。
【0175】
参考例46
(S)−1−(1−シクロペンチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)インドリン−2−カルボン酸メチルエステル
【0176】
参考例47
(S)−1−(1−シクロブチルメチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)インドリン−2−カルボン酸メチルエステル
【0177】
参考例48
(S)−1−[6−オキソ−1−(2−オキソ−2−フェニルエチル)−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル]インドリン−2−カルボン酸メチルエステル
【0178】
参考例49
(S)−1−[1−(2−フルオロエチル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル]インドリン−2−カルボン酸メチルエステル(融点168−170℃)
【0179】
参考例50
(S)−1−[1−(2、2−ジフルオロエチル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル]インドリン−2−カルボン酸メチルエステル
【0180】
参考例51
(S)−1−(1−ベンジル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)インドリン−2−カルボン酸の製造:
(S)−1−(1−ベンジル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)インドリン−2−カルボン酸メチルエステル 0.59gをテトラヒドロフラン8mlに溶解し、水4 ml、水酸化リチウム1水和物0.1gを加え室温で3時間攪拌した。反応混合物に希塩酸を加えpH1に調整した後、析出した沈殿を水洗乾燥し、目的物を0.32g得た。 融点245℃(分解)
【0181】
参考例52−56
参考例46−50の化合物を参考例51と同様に反応・処理し、以下の化合物を製造した。
【0182】
参考例52
(S)−1−(1−シクロペンチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)インドリン−2−カルボン酸
【0183】
参考例53
(S)−1−(1−シクロブチルメチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)インドリン−2−カルボン酸(融点243℃(分解))
【0184】
参考例54
(S)−1−[6−オキソ−1−(2−オキソ−2−フェニルエチル)−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル]インドリン−2−カルボン酸(融点243℃(分解))
【0185】
参考例55
(S)−1−[1−(2−フルオロエチル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル]インドリン−2−カルボン酸(融点179℃(分解))
【0186】
参考例56
(S)−1−[1−(2、2−ジフルオロエチル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル]インドリン−2−カルボン酸(融点207℃(分解))
【0187】
参考例57
1−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)−2−メチルインドリン−2−カルボン酸メチルエステルの製造:
1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン0.73mlのテトラヒドロフラン30ml溶液に、窒素雰囲気下、−78℃下で1.6mol/lのノルマルブチルリチウムのヘキサン溶液2.18mlを加え、室温で30分間攪拌した。次いで、(S)−1−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)インドリン−2−カルボン酸メチルエステル0.50gのテトラヒドロフラン15ml溶液を−78℃で滴下し、同温で1時間攪拌した。次いで、−78℃下でヨウ化メチル0.22mlを加え、同温で1時間攪拌後、0℃に加温しさらに1時間攪拌した。0℃下2mol/l塩酸13mlを滴下し、混合物を酢酸エチルで抽出し、抽出物を飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥・濾過した。濾液を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、クロロホルム:メタノール=50:1で溶出・精製し、目的物をアモルファスとして0.50gを得た。
1H NMR(CDCl3)δ:7.48 (1H, d, J=10.0Hz), 7.2-7.1 (2H,m), 6.95 (1H, d, J=10.0Hz), 6.9-6.8 (2H,m), 3.87 (3H, s), 3.84 (3H, s), 3.43 (1H, d, J=16.0Hz), 3.13 (1H, d, J=16.0Hz), 1.74 (3H, s)
【0188】
参考例58
1−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)−2−メチルインドリン−2−カルボン酸の製造:
参考例57の化合物0.50gのテトラヒドロフラン30ml溶液に水5mlおよび水酸化リチウム・1水和物0.21gを加え、30分間加熱還流した。0℃下2mol/l塩酸2.5mlを滴下し、減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、クロロホルム:メタノール=10:1で溶出・精製し、目的物をアモルファスとして0.34gを得た。
1H NMR(CDCl3)δ:7.50 (1H, d, J=10.0Hz), 7.2-7.0 (3H,m), 7.0-6.8 (2H,m), 3.67 (3H, s), 3.58 (1H, d, J=16.0Hz), 3.14 (1H, d, J=16.0Hz), 1.74 (3H, s)
【0189】
製造例1
2−[(cis−3,5−ジメチルピペリジン−1−イル)カルボニル]−1−(2−ピリミジニル)インドリンの製造:
窒素気流下、2−[(cis−3,5−ジメチルピペリジン−1−イル)カルボニル]インドリン1.0g、2−クロロピリミジン0.44g、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム0.18g、ナトリウムtert−ブトキシド0.48g、トリ−tert−ブチルホスフィン31mgを無水トルエンに溶解し、室温で2時間攪拌した。反応混合物をセライトで濾過し、濾液を減圧濃縮、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−に付し、ヘキサン:酢酸エチル=3:1で溶出・精製し、イソプロパノールから再結晶して目的物を0.40g 得た。 融点194−196℃
【0190】
製造例2
(S)−2−[(cis−3,5−ジメチルピペリジン−1−イル)カルボニル]−1−(1,3−チアゾール−2−イル)インドリンの製造:
窒素気流下、(S)−2−[(cis−3,5−ジメチルピペリジン−1−イル)カルボニル]インドリン1.0g、2−ブロモチアゾール0.63gをトルエン10mlに溶解し、0℃でナトリウムtert−ブトキシド0.48gを加えた。室温で2時間攪拌後、酢酸エチルを加え、混合物を水、飽和食塩水で洗浄した。混合物を無水硫酸ナトリウムで乾燥・濾過した。濾液を減圧濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン:酢酸エチル=3:1で溶出・精製し、イソプロパノールから再結晶して目的物を 0.28g得た。 融点172−174℃
【0191】
製造例3
(S)−2−[(cis−3,5−ジメチルピペリジン−1−イル)カルボニル]−1−(3−ニトロピリジン−2−イル)インドリンの製造:
(S)−2−[(cis−3,5−ジメチルピペリジン−1−イル)カルボニル]インドリン0.7g、2−クロロ−3−ニトロピリジン0.43g、トリエチルアミン0.27gをトルエン10mlに溶解し、2時間加熱還流した。反応混合物を減圧濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−に付し、ヘキサン:酢酸エチル=3:1で溶出・精製し、非晶質の目的物を0.7g得た。
1H NMR(CDCl3)δ:8.45-8.33 (2H, m), 7.19 (1H, d, J=8.0Hz), 7.09 (1H, t, J=8.0Hz), 6.97-6.90 (2H, m),6.51 (1H, d, J=8.0Hz),5.70-5.67 (1H, m),4.50 (1H, d, J=12.9Hz),3.91 (1H, d, J=13.2Hz),3.61-3.52 (1H, m),3.13 (1H, dd, J=15.2, 5.7Hz) 2.75-2.61 (1H, m),2.10-1.45 (4H, m),1.14-0.83 (7H, m)
【0192】
製造例4−42
参考例12−19の化合物と種々のハロゲン化ヘテロ芳香族化合物とを用い、製造例1(製法I)、製造例2(製法II)または製造例3(製法III)と同様に反応・処理して表3−8に示す製造例4−42の化合物を得た。製造例24および製造例42の化合物の光学純度はいずれも>99.5%eeだった。
【0193】
【表3】


【0194】
【表4】


【0195】
【表5】


【0196】
【表6】


【0197】
【表7】


【0198】
【表8】


【0199】
製造例43
1−(2−ピリミジニル)−2−(1−ピロリジニルカルボニル)インドリンの製造:
1−(2−ピリミジニル)インドリン−2−カルボン酸0.30 g、ピロリジン0.088gをテトラヒドロフラン5mlに溶解し、1−ヒドロキシベンズトリアゾールを0.18g加えた。0℃に冷却後、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド0.21gをゆっくり滴下し、室温で15時間攪拌した。テトラヒドロフランを留去後、残渣を酢酸エチルに溶解し、溶液を10%クエン酸水溶液、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄した。溶液を無水硫酸ナトリウムで乾燥・濾過した。濾液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−に付し、ヘキサン:酢酸エチル=3:1で溶出・精製し、酢酸エチルから再結晶して目的物を 0.21g得た。 融点220−223℃
【0200】
製造例44−54
1−(2−ピリミジニル)インドリン−2−カルボン酸と種々の環状アミン類とを用い、製造例43と同様に反応・処理して表9に示す製造例44−54の化合物を得た。
【0201】
【表9】


【0202】
製造例55
(S)−1−(3−アミノピリジン−2−イル)−2−[(cis−3,5−ジメチルピペリジン−1−イル)カルボニル]インドリンの製造:
(S)−2−[(cis−3,5−ジメチルピペリジン−1−イル)カルボニル]−1−(3−ニトロピリジン−2−イル)インドリン0.6gをエタノール10mlに溶解し、10%パラジウム炭素60mgを0℃で加え、水素気流下室温で2時間攪拌した。反応混合物をセライト濾過後、濾液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−に付し、ヘキサン:酢酸エチル=3:1で溶出・精製し、非晶質の目的物を0.38g得た。
【0203】
製造例56
(S)−1−(3−アミノピリジン−4−イル)−2−[(cis−3,5−ジメチルピペリジン−1−イル)カルボニル]インドリンの製造:
(S)−2−[(cis−3,5−ジメチルピペリジン−1−イル)カルボニル]−1−(3−ニトロピリジン−4−イル)インドリンを用いて製造例55と同様に反応・処理し、非晶質の目的物を得た。
【0204】
製造例57
(S)−2−[(cis−3,5−ジメチルピペリジン−1−イル)カルボニル]−1−(3−ピリダジニル)インドリンの製造:
(S)−1−(6−クロロピリダジン−3−イル)−2−[(cis−3,5−ジメチルピペリジン−1−イル)カルボニル]インドリン3.6gをエタノール50mlに懸濁し、0.5mol/l水酸化ナトリウム水溶液19.4ml、10%パラジウム炭素0.4gを0℃で加え、水素気流下室温で4時間攪拌した。反応混合物をセライト濾過後、濾液を減圧濃縮し、残留物に酢酸エチルを加え、水、飽和食塩水で洗浄した。酢酸エチル溶液を無水硫酸ナトリウムで乾燥・濾過した。濾液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−に付し、クロロホルム:メタノール=100:1で溶出・精製し、イソプロパノール−ジイソプロピルエーテルから再結晶して目的物を1.2g得た。 融点159−160℃
【0205】
製造例58−63
製造例9、19、20、21、34、35の化合物を製造例57と同様に反応処理して表10に示す製造例58−63の化合物を得た。
【0206】
【表10】


【0207】
【表11】


【0208】
製造例64
(S)−5−ブロモ−2−[(cis−3,5−ジメチルピペリジン−1−イル)カルボニル]−1−(2−ピリミジニル)インドリンの製造:
(S)−2−[(cis−3,5−ジメチルピペリジン−1−イル)カルボニル]−1−(2−ピリミジニル)インドリン0.5gをジメチルホルムアミド5mlに溶解し、0℃に冷却後、N-ブロモスクシンイミド0.26gを加えた。3時間0℃で攪拌後、水を加え生じた結晶を濾取、水洗した。結晶を加熱乾燥後、イソプロパノールから再結晶して目的物を0.35g得た。 融点142−144℃
【0209】
製造例65
2−[[(R)−3−アミノピペリジン−1−イル]カルボニル]−1−(2−ピリミジニル)インドリン二塩酸塩の製造:
2−[[(R)−3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)ピペリジン−1−イル]カルボニル]−1−(2−ピリミジニル)インドリン1.0gをエタノール5mlに溶解し、30%塩酸エタノールを1ml加え室温で3時間攪拌した。反応混合物を減圧濃縮後、残留物にジエチルエーテルを加え生じた結晶を濾取した。エタノールから再結晶して目的物を0.68g得た。 融点205−209℃
【0210】
製造例66
2−[[(S)−3−アミノピペリジン−1−イル]カルボニル]−1−(2−ピリミジニル)インドリン二塩酸塩の製造:
製造例47の化合物を製造例65と同様に反応・処理して目的物を得た。 融点207−210℃
【0211】
製造例67−82
参考例19、27−30、35、36の化合物と種々のハロゲン化ヘテロ芳香族化合物とを用い、製造例1(製法I)または製造例2(製法II)と同様に反応・処理して表3、表6、表7及び表8に示す製造例67−82の化合物を得た。
【0212】
製造例83−89
対応する化合物を製造例57と同様に反応処理して表11に示す製造例83−89の化合物を得た。
【0213】
製造例90−94
対応する化合物とN-ブロモスクシンイミドまたはN-クロロスクシンイミドとを製造例64と同様に反応・処理して表12に示す製造例90−94の化合物を得た。
【0214】
【表12】


【0215】
製造例95
(R)−2−[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル−1−(3−ピリダジニル)−5−ビニルインドリンの製造:
(R)−5−ブロモ−2−[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル−1−(3−ピリダジニル)インドリン2.0gをジメトキシエタン30 mlに溶解し、4,4,5,5−テトラメチル−2−ビニル−1,3,2−ジオキサボロラン1.0g、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム 0.17 g、炭酸ナトリウム水溶液(1 mol/l)7.5 mlを加え、窒素雰囲気下、5時間加熱還流した。反応混合物をセライト濾過後、濾液に酢酸エチル30 ml加え、混合物を水、飽和食塩水で洗浄した。酢酸エチル溶液を無水硫酸ナトリウムで乾燥・濾過した。濾液を減圧濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−に付し、クロロホルム:メタノール=100:1で溶出・精製し、酢酸エチルから再結晶して目的物を0.81g得た。 融点206−209℃
【0216】
製造例96
(S)−1−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)−2−[[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]−5−フェニルインドリンの製造:
製造例93の化合物とフェニルボロン酸を用い、製造例95と同様に反応・処理して目的物を得た。 融点204−206℃
【0217】
製造例97
(R)−2−[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル−1−(3−ピリダジニル)−5−(1−ピペリジニル)インドリンの製造:
窒素気流下、製造例92の化合物700 mg、ピペリジン190 mg、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム80 mg、ナトリウムtert−ブトキシド220 mg、トリ−tert−ブチルホスフィン14 mgを無水トルエンに溶解し、室温で5時間攪拌した。反応混合物をセライト濾過し、濾液を減圧濃縮、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−に付し、クロロホルム:メタノール=100:1で溶出・精製し、イソプロパノールから再結晶して目的物を80 mg 得た。 融点226−228℃
【0218】
製造例98−103
対応するインドリン誘導体を用い、製造例95−97と同様に反応・処理して表13に示す製造例98−103の化合物を得た。
【0219】
【表13】


【0220】
製造例104
(R)−5−エチル−2−[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル−1−(3−ピリダジニル)インドリンの製造:
製造例95の化合物1.0gをエタノール20mlに溶解し、10%パラジウム炭素0.1gを0℃で加え、水素気流下、室温で4時間攪拌した。反応混合物をセライト濾過後、濾液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−に付し、クロロホルム:メタノール=100:1で溶出・精製した。酢酸エチルから再結晶して目的物を0.63g得た。 融点183−188℃
【0221】
製造例105
(S)−5−エチル−2−[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル−1−(3−ピリダジニル)インドリンの製造:
製造例98の化合物を製造例104と同様に反応・処理して目的物を得た。 融点96−99℃
【0222】
製造例106
(S)−5−アミノ−2−[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル−1−(3−ピリダジニル)インドリンの製造:
製造例103の化合物を、触媒として10%パラジウム炭素の代わりに20%水酸化パラジウム炭素を用い製造例104と同様に反応・処理して目的物を得た。 融点196−198℃
【0223】
製造例107
(S)−1−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)−2−(1−ピペリジニルカルボニル)インドリンの製造:
(S)−1−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)インドリン−2−カルボン酸0.1gのテトラヒドロフラン(2.0 ml)懸濁液に、CDI(1,1'−カルボニルビス−1H−イミダゾール) 76 mgを加えた後、室温で30分攪拌した。室温で、ピペリジン39 mgを滴下し、12時間攪拌した。水を2.0 ml加え、氷冷し、析出物を濾取、水洗、乾燥した。析出物をアセトニトリルから再結晶して目的物を30 mg得た。
【0224】
製造例108−122
1−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)インドリン−2−カルボン酸と種々の環状アミン類とを用い、製造例107と同様に反応・処理して表14に示す製造例108−122の化合物を得た
【0225】
【表14】


【0226】
製造例123
(S)−1−(1−ベンジル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)−2−[[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]インドリンの製造:
(S)−1−(1−ベンジル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)インドリン−2−カルボン酸0.2gをピリジン5mlに溶解し、(S)−3−メチルピペリジン0.070g及び1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩0.13gを加え室温で15時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を氷水30ml中に注いだ後、析出した沈殿を濾取した。得られた沈殿を水洗乾燥した後、EtOHで再結晶し、目的物を0.090g得た。 融点183−188℃
【0227】
製造例124−128
参考例52-56で得られた種々の1位置換インドリン−2−カルボン酸類と(S)−3−メチルピペリジンを用い、製造例123と同様に反応・処理して表15に示す製造例124−128の化合物を得た。
【0228】
【表15】


【0229】
製造例129
(S)−1−(1−エチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)−2−[[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]インドリンの製造:
製造例35の化合物2.0 gをテトラヒドロフラン30 mlに溶解し0℃でジエチル硫酸11 mlを滴下した。室温で14時間攪拌後、生じた結晶を濾取した。この結晶を水50 mlに縣濁し、0℃で1mol/l水酸化ナトリウム水溶液17 ml加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物をクロロホルムで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥・濾過した。濾液を減圧濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−に付し、クロロホルム:メタノール=100:1で溶出・精製し、エタノールから再結晶して目的物を0.25 g得た。 融点197−199℃
【0230】
製造例130−135
対応する1−(6−クロロピリダジン−3−イル)インドリン類とジメチル硫酸、ジプロピル硫酸、あるいは1,3,2−ジオキサチオラン 2,2−ジオキシドを用い、製造例129と同様に反応・処理して表16に示す製造例130−135の化合物を得た。
【0231】
【表16】


【0232】
製造例136
5−ヒドロキシ−1−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)−2−[[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]インドリンの製造:
製造例134の化合物0.2gをジクロロメタン5 mlに溶解し、0℃で三臭化ホウ素のジクロロメタン溶液(1 mol/l)3.2 mlを滴下した。室温で6時間攪拌後、反応混合物を氷水20 mlに加えた。水酸化ナトリウム水溶液で中和後、ジクロロメタンで抽出した。抽出物を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥・濾過した。濾液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−に付し、クロロホルム:メタノール=50:1で溶出・精製し、エタノールから再結晶して目的物を58 mg得た。 融点253−256℃
【0233】
製造例137−138
製造例133および製造例135の化合物を製造例136と同様に反応・処理、精製して表16に示す製造例137および製造例138の化合物を得た。
【0234】
製造例139
(S)−2−[[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]−1−(1−メチル−6−チオキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)インドリンの製造:
製造例35の化合物0.8 gをテトラヒドロフラン15mlに溶解し0℃でジメチル硫酸3.2 mlを滴下した。室温で14時間攪拌後、生じた結晶を濾取した。この結晶をジクロロメタン10 mlに縣濁し、チオ尿素0.16 g を加え2時間加熱還流した。室温に冷却後、アンモニア水10 mlを加え30分攪拌した。混合物をジクロロメタンで抽出した。抽出物を水、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥・濾過した。濾液を減圧濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−に付し、クロロホルム:メタノール=100:1で溶出・精製し、エタノール−アセトニトリルから再結晶して目的物を0.28 g得た。 融点249−252℃
【0235】
製造例140
1−(6−クロロピリダジン−3−イル)−3−メチル−2−[[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]インドリンの製造:
参考例37の化合物と3,6-ジクロロピリダジンとを用い、製造例2と同様に反応・処理し、ジイソプロピルエーテルから再結晶して目的物を得た。融点169−171℃
【0236】
製造例141
3−メチル−1−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)−2−[[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]インドリンの製造:
製造例140の化合物とジメチル硫酸を用い製造例129と同様に反応・処理し、ジイソプロピルエーテルから再結晶して目的物を得た。 融点165−170℃
【0237】
製造例142
2−メチル−1−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)−2−[[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]インドリンの製造:
参考例58の化合物0.34gの1、4−ジオキサン10ml溶液に(S)−3−メチルピペリジン148mgおよびBBDI(1−t−ブトキシ−2−t−ブトキシカルボニル−1,2−ジヒドロイソキノリン)0.45gを加え、2時間加熱還流した。反応混合物を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、クロロホルム:メタノール=50:1で溶出・精製し、目的物を12 mgアモルファスとして得た。
1H NMR(CDCl3)δ:7.8-7.5 (1H, m), 7.3-7.1 (3H,m), 7.1-6.8 (2H,m), 4.7-4.3 (1H, m), 3.8-3.4 (2H,m), 3.74 (3H, s), 3.2-2.2 (3H, m), 1.8-1.2 (7H, m), 1.1-0.8 (4H, m).
【0238】
製造例143
(S)−2−[[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]−1−(6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)インドリンの製造:
製造例73で得られた(S)−1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−2−[[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]インドリン0.25gをジクロロメタン5 mlに溶解し、0℃で三臭化ホウ素のジクロロメタン溶液(1 mol/l)4.3 mlを滴下した。室温で12時間攪拌後、反応混合物を氷水20 mlに加えた。水酸化ナトリウム水溶液でアルカリ性(pH12)とし、ジクロロメタンで洗浄後、水層に飽和塩化アンモニウム水を加え、クロロホルムで抽出した。クロロホルム層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥・濾過した。濾液を減圧濃縮した。残留物をジイソプロピルエーテルから再結晶して目的物を30 mg得た。融点228−231℃
【0239】
製造例144
(S)−1−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)−2−[[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]インドリンの製造:
参考例40の化合物と(S)−3−メチルピペリジンを用い、製造例107と同様に反応、処理し、エタノールから再結晶して目的物を得た。融点231−233℃
【0240】
製造例145
(S)−1−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)−2−[(2−メチルピペリジン−1−イル)カルボニル]インドリンの製造:
参考例40の化合物と2−メチルピペリジンを用い、製造例142と同様に反応、処理し、ジイソプロピルエーテルから再結晶して目的物を得た。融点96−98℃
【0241】
製造例146
(S)−2−[(3−エチルピペリジン−1−イル)カルボニル]−1−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)インドリンの製造:
参考例40の化合物と3−エチルピペリジンを用い、製造例142と同様に反応、処理し、ジイソプロピルエーテルから再結晶して目的物を得た。融点150−154℃
【0242】
製造例147
(S)−1−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)−2−[(3−プロピルピペリジン−1−イル)カルボニル]インドリンの製造:
参考例40の化合物と3−プロピルピペリジンを用い、製造例142と同様に反応、処理し、ジイソプロピルエーテルから再結晶して目的物を得た。融点106−110℃
【0243】
製造例148
(S)−1−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)−2−[(3−メチルピロリジン−1−イル)カルボニル]インドリンの製造:
参考例40の化合物と3−メチルピロリジンを用い、製造例142と同様に反応、処理し、ジイソプロピルエーテルから再結晶して目的物を得た。融点150−154℃
【0244】
製造例149
(S)−2−[(3−エチルピロリジン−1−イル)カルボニル]−1−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)インドリンの製造:
参考例40の化合物と3−エチルピロリジンを用い、製造例142と同様に反応、処理し、ジイソプロピルエーテルから再結晶して目的物を得た。融点170−174℃
【0245】
製造例150
(S)−1−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)−2−[(3−メチルペルヒドロアゼピン−1−イル)カルボニル]インドリンの製造:
参考例40の化合物と3−メチルペルヒドロアゼピンを用い、製造例142と同様に反応、処理し、ジイソプロピルエーテルから再結晶して目的物を得た。融点109−112℃
【0246】
製造例151
(S)−2−[(3−エチルペルヒドロアゼピン−1−イル)カルボニル]−1−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)インドリンの製造:
参考例40の化合物と3−エチルペルヒドロアゼピンを用い、製造例142と同様に反応、処理し、ジイソプロピルエーテルから再結晶して目的物を得た。融点90−95℃
【0247】
製造例152
(S)−2−[(3、3−ジメチルピペリジン−1−イル)カルボニル]−1−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)インドリンの製造:
参考例40の化合物と3、3−ジメチルピペリジンを用い、製造例142と同様に反応、処理し、ジイソプロピルエーテルから再結晶して目的物を得た。融点125−129℃
【0248】
製造例153
(S)−2−[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル−1−(1,3−チアゾール−2−イル)インドリンの製造:
参考例19の化合物と2−ブロモチアゾールを用い、製造例1と同様に反応、処理し、エタノールから再結晶して目的物を得た。融点167−169℃
【0249】
製造例154
(S)−2−[[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]−1−(1,2,4−トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン−6−イル)インドリンの製造:
製造例79の化合物を製造例57と同様に反応処理し、エタノールから再結晶して目的物を得た。融点 >300℃
【0250】
製造例155
4−フルオロ−1−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)−2−[[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]インドリンの製造:
(1)4−フルオロインドリン−2−カルボン酸を用い、参考例38と同様に反応処理し、1−(6−クロロピリダジン−3−イル)−4−フルオロインドリン−2−カルボン酸を得た。
(2)1−(6−クロロピリダジン−3−イル)−4−フルオロインドリン−2−カルボン酸を用い、参考例40と同様に反応処理し、4−フルオロ−1−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)インドリン−2−カルボン酸を得た。
(3)4−フルオロ−1−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)インドリン−2−カルボン酸および(S)−3−メチルピペリジンを用い、製造例107と同様に反応、処理し、ジイソプロピルエーテル−イソプロパノールから再結晶して目的物をジアステレオマー混合物(2R:2S=1:4、製造例155aの化合物;融点197−199℃)として得た。さらに母液を濃縮後、残渣をジイソプロピルエーテルから再結晶し、目的物 をジアステレオマー混合物(2R:2S=3:2、製造例155bの化合物;融点174−175℃)として得た。
【0251】
製造例156
4−フルオロ−1−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)−2−[(1−ペルヒドロアゼピニル)カルボニル]インドリンの製造:
4−フルオロ−1−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)インドリン−2−カルボン酸およびヘキサメチレンイミンを用い、製造例107と同様に反応、処理し、酢酸エチルから再結晶して目的物を得た。融点211−213℃
【0252】
製造例157
6−フルオロ−1−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)−2−[[(S)−3−メチルピペリジン−1−イル]カルボニル]インドリンの製造:
(1)6−フルオロインドリン−2−カルボン酸を用い、参考例38と同様に反応処理し、1−(6−クロロピリダジン−3−イル)−6−フルオロインドリン−2−カルボン酸を得た。
(2)1−(6−クロロピリダジン−3−イル)−6−フルオロインドリン−2−カルボン酸を用い、参考例40と同様に反応処理し、6−フルオロ−1−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)インドリン−2−カルボン酸を得た。
(3)6−フルオロ−1−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)インドリン−2−カルボン酸および(S)−3−メチルピペリジンを用い、製造例107と同様に反応、処理し、イソプロパノールから再結晶して目的物を得た。融点219−222℃
【0253】
製造例158
6−フルオロ−1−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)−2−[(1−ペルヒドロアゼピニル)カルボニル]インドリンの製造:
6−フルオロ−1−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)インドリン−2−カルボン酸およびヘキサメチレンイミンを用い、製造例107と同様に反応、処理し、イソプロパノールから再結晶して目的物を得た。融点204−207℃
【0254】
製造例159
cis−3−ヒドロキシ−1−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)−2−[(3−メチルピペリジン−1−イル)カルボニル]インドリンの製造:
製造例35の化合物400gとジメチル硫酸1570mlを用い、製造例129と同様に反応、処理した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、クロロホルム:メタノール=100:1で溶出し、目的物の粗結晶1.5gおよび製造例40の化合物345gを得た。目的物の粗結晶を再び、シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、クロロホルム:メタノール=50:1で溶出・精製し、エタノールから2回再結晶して、目的物を5.0 mg得た。融点274−277℃
【0255】
製剤例:製造例1の化合物1g、乳糖84g、トウモロコシデンプン30g、結晶セルロース25g及びヒドロキシプロピルセルロース3gを常法により混和造粒乾燥後、軽質無水ケイ酸(0.7g)及びステアリン酸マグネシウム(1.3g)を加えた後、1錠あたり145mgで打錠し、錠剤(1000錠)を製造する。
【産業上の利用可能性】
【0256】
以上で説明したように、式(I)で表される化合物およびその製薬学的に許容される酸付加塩からなる医薬は、MBRに対して選択的でかつ顕著な親和性を示すと共に、動物試験でも抗不安作用、抗うつ作用等の優れた薬理作用を有するので、不安障害(パニック障害、全般性不安障害、社会不安障害、強迫性障害、外傷後ストレス障害など)、うつ病・気分障害、てんかん、痴呆性疾患(アルツハイマー病、血管性痴呆など)、不安・抑うつ症状、睡眠障害、神経疾患(ハンチントン病、多発性硬化症、末梢神経疾患など)、ストレスに関連した消化器系疾患(胃・十二指腸潰瘍、過敏性腸症候群など)、炎症性疾患(関節リウマチなど)、がんなどの治療薬および予防薬として有用である。
【出願人】 【識別番号】000002912
【氏名又は名称】大日本住友製薬株式会社
【出願日】 平成18年7月11日(2006.7.11)
【代理人】 【識別番号】100121588
【弁理士】
【氏名又は名称】五十部 穣

【識別番号】100124637
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 まゆみ


【公開番号】 特開2008−19173(P2008−19173A)
【公開日】 平成20年1月31日(2008.1.31)
【出願番号】 特願2006−189942(P2006−189942)