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【発明の名称】 ピロリジン誘導体の合成方法
【発明者】 【氏名】福山 透

【氏名】徳山 英利

【氏名】阪口 裕史

【要約】 【課題】本発明の目的は、カイニン酸などの合成に適用可能であり、短工程かつ各工程の変換効率が高い効率的なピロリジンジカルボン酸化合物の合成方法を提供することである。

【構成】本発明により、例えば式B−I:
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:
【化1】


[式中、RおよびRは、独立に、水素原子およびC1−6アルキルから選択され、ここで当該アルキルは、ハロゲン原子、ヒドロキシ、C1−6アルコキシおよびアリールから選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;R、RおよびRは、独立に、水素原子、C1−10アルキル、C2−10アルケニルおよびC2−10アルキニルから選択され、ここで当該アルキル、アルケニルおよびアルキニルは、ハロゲン原子、ヒドロキシ、カルボキシ、C1−6アルコキシカルボニルおよびアリールから選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;および、Zは、水素原子または2級アミノ基の保護基である]
の化合物の製造方法であって、
式A−IまたはA−XI:
【化2】


[式中、R21はエステル形成基であり;R22はRの定義と同様であり(但し、Rに含まれうる官能基は保護基により保護されていてもよい);Zは2級アミノ基の保護基であり;Xは脱離基である]
の化合物を塩基の存在下、式A−II:
【化3】


[式中、R21、R22およびZは、既に定義したとおりである]
の化合物に変換する工程;および、式A−IIの化合物を式Iの化合物に変換する工程を含む、前記製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載の式Iの化合物の製造方法であって、
a−1)式A−IまたはA−XI:
【化4】


[式中、R21、R22、ZおよびXは、請求項1に定義したとおりである]
の化合物を塩基の存在下、式A−II:
【化5】


[式中、R21、R22およびZは、既に定義したとおりである]
の化合物に変換する工程;
a−2)式A−IIの化合物を塩基の存在下、式A−III:
【化6】


[式中、R21、R22およびZは、既に定義したとおりであり;R23はエステル形成基である]
の化合物に変換する工程;
a−3)式A−IIIの化合物を、式A−IV:
【化7】


[式中、R21、R22、R23およびZは、既に定義したとおりである]
の化合物に酸化する工程;
a−4)式A−IVの化合物を式A−V
【化8】


[式中、R21、R22、R23およびZは、既に定義したとおりであり;R24およびR25は、それぞれRおよびRの定義と同様である(但し、R24およびR25に含まれうる官能基は保護基により保護されていてもよい)]
の化合物に変換する工程;
を含み、さらに式A−Vの化合物が保護基を含む場合は脱保護の工程、および/またはエステルをカルボキシル基に変換する工程を含んでもよい、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
工程a−1において式A−IaまたはA−XIa:
【化9】


[式中、R21、R22、ZおよびXは、請求項1に定義したとおりである]
の化合物を使用し、最終生成物として式Ia:
【化10】


[式中、R、R、R、R、RおよびZは、請求項1に定義したとおりである]
の化合物を得る、請求項2に記載の製造方法。
【請求項4】
式A−IまたはA−XI:
【化11】


[式中、R21、R22、ZおよびXは、請求項1に定義したとおりである]]
の化合物を製造する方法であって、
b−1)式B−I:
【化12】


[式中、R22は、既に定義したとおりであり;Zはヒドロキシの保護基であり;Lは脱離基である]
の化合物をアルキル化し、および窒素原子上に置換基を導入することにより、式B−II:
【化13】


[式中、R22およびZは、既に定義したとおりであり;R31はエステル形成基であり;Zは、C1−6アルキルまたは窒素原子の保護基である]
の化合物に変換する工程;
b−2)式B−IIの化合物を還元することにより、式B−III:
【化14】


[式中、R22、R31、ZおよびZは、既に定義したとおりである]
の化合物に変換する工程;
b−3)式B−IIIの化合物を、式B−IV:
【化15】


[式中、R21、R22、R31、ZおよびZは、既に定義したとおりであり;Zは、C1−6アルキルスルホニル(当該アルキルスルホニルは1以上のハロゲン原子で置換されていてもよい)、アリールスルホニル(当該アリールスルホニルは、ニトロ、シアノ、ハロゲン原子およびC1−6ハロアルキルから選択される1以上の置換基により置換されていてもよい)から選択されるか、またはZとして請求項1で定義される2級アミノ基の保護基である]
の化合物に変換する工程;
b−4)式B−IVの化合物を、式B−V:
【化16】


[式中、R21、R22、ZおよびZは、既に定義したとおりである]
の化合物に変換する工程;および
b−5)式B−Vの化合物を、式A−IまたはA−XIの化合物に変換する工程;
を含み、さらに任意の段階においてZを、Zとして定義される基に変換する工程を含んでいてもよい前記製造方法。
【請求項5】
工程b−1において式B−Ia:
【化17】


[式中、R22、ZおよびLは、請求項4に定義したとおりである]
の化合物を使用し、最終生成物として式A−IaまたはA−XIa:
【化18】


[式中、R21、R22、ZおよびXは、請求項4に定義したとおりである]
の化合物を得る、請求項4に記載の製造方法。
【請求項6】
Xが、ハロゲン原子、−NR、−N515253、−OR10または−S(O)11であり;RおよびRは、独立に、C1−6アルキル(当該アルキルは、ハロゲン原子から選択される1以上の置換基により置換されていてもよい)、アリール(当該アリールは、ニトロ、シアノ、ハロゲン原子およびC1−6ハロアルキルから選択される1以上の置換基により置換されていてもよい)、C7−14アラルキル、C1−アルキルカルボニル(当該アルキルカルボニルは、ハロゲン原子から選択される1以上の置換基により置換されていてもよい)、アリールカルボニル(当該アリールカルボニルは、ニトロ、シアノ、ハロゲン原子およびC1−6ハロアルキルから選択される1以上の置換基により置換されていてもよい)、C7−14アラルキルカルボニル、−COOR、アリールスルホニル(当該アリールスルホニルは、ニトロ、シアノ、ハロゲン原子およびC1−6ハロアルキルから選択される1以上の置換基により置換されていてもよい)およびC1−10アルキルスルホニル(当該アルキルは、ハロゲン原子から選択される1以上の置換基により置換されていてもよい)から選択され;R10は、C1−6アルキル、アリール、C7−14アラルキル、C1−6アルキルカルボニル、アリールカルボニル、C7−14アラルキルカルボニル、C1−6アルキルスルホニル、アリールスルホニルまたはC7−14アラルキルスルホニルであり;R11は、C1−20アルキル(当該アルキルは、ハロゲン原子から選択される1以上の置換基により置換されていてもよい)、アリール(当該アリールは、ニトロ、シアノ、ハロゲン原子およびC1−6ハロアルキルから選択される1以上の置換基により置換されていてもよい)またはC7−14アラルキルであり;R51、R52およびR52は、独立に、C1−10アルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニルおよびC7−14アラルキルから選択される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
式A−Ia:
【化19】


[式中、R21、R22およびZは、請求項1に定義したとおりである]
の化合物を製造する方法であって、
c−1)式C−I:
【化20】


[式中、R32は、C1−6アルキル、アリールまたはC7−14アラルキルであり;R35は、水素原子、C1−6アルキル、アリールおよびC7−14アラルキルであり;R33およびR34は、独立に、水素原子およびC1−6アルキル、アリールおよびC7−14アラルキルから選択される]
の化合物をアルデヒド:R22CHO(式中、R22は既に定義したとおりである)と反応させ、さらに保護基を導入することにより、式C−II:
【化21】


[式中、R22、R32、R33、R34およびR35は、既に定義したとおりであり;Zは、ヒドロキシの保護基である]
の化合物に変換する工程;
c−2)式C−IIの化合物を還元することにより、式C−III:
【化22】


[式中、R22、R32、R33、R34、R35およびZは、既に定義したとおりである]
の化合物に変換する工程;
c−3)式C−IIIの化合物を、グリシン誘導体またはその塩と反応させ、さらに保護基を導入することにより、式C−IV:
【化23】


[式中、R21、R22、R35、ZおよびZは、既に定義したとおりである]
の化合物に変換する工程;
c−4)式C−IVの化合物を、脱保護およびエステル化により式C−V:
【化24】


[式中、R21、R22、R35およびZは、既に定義したとおりであり;R36は、水素原子、C1−6アルキル、アリールまたはC7−14アラルキルである]
の化合物に変換する工程;および
c−4)式C−Vの化合物を触媒存在下、式A−Iaの化合物に変換する工程;
を含む前記製造方法。
【請求項8】
式A−Ia:
【化25】


[式中、R21、R22およびZは、請求項1に定義したとおりである]
の化合物を製造する方法であって、
d−1)請求項7に記載した式C−IVの化合物を、酸化することにより式D−I:
【化26】


[式中、R21、R22、ZおよびZは、請求項7に定義したとおりである]
の化合物に変換する工程;
d−2)式D−Iの化合物を、式D−II:
【化27】


[式中、R21、R22、ZおよびZは、既に定義したとおりであり;R37はエステル形成基である]
の化合物に変換する工程;
d−3)式D−IIの化合物を、式A−Iaの化合物に変換する工程;
を含む前記製造方法。
【請求項9】
式D−IIの化合物が、式D−II−cis:
【化28】


[式中、R21、R22、R37、ZおよびZは、請求項8に定義したとおりである]
の化合物である、請求項8に記載の製造方法。
【請求項10】
工程d−3が、式D−IIの化合物を、ヒドロキシ基の脱保護、およびチオール:R−SH(式中、R38は、C1−20アルキル、アリールまたはC7−20アラルキルである)と反応させることにより、式D−III:
【化29】


[式中、R21、R22およびZは、請求項8に定義したとおりであり、R38は、既に定義したとおりである]
の化合物に変換する工程;および式D−IIIの化合物を、式A−Iaの化合物に変換する工程;
を含む、請求項8に記載の製造方法。
【請求項11】
式A−IまたはA−XII:
【化30】


[式中、R21、R22およびZは請求項1に定義したとおりであり;X11は、アミノ、ヒドロキシ、または請求項1もしくは6においてXとして定義された基である]
の化合物またはその塩。
【請求項12】
式A−II:
【化31】


[式中、R21、R22およびZは請求項1に定義したとおりである]
の化合物またはその塩。
【請求項13】
式C−VI:
【化32】


[式中、R21、R22およびZは請求項1に定義したとおりであり;Rは、−CH=CHR35、−CH=CHCO37またはホルミルであり;Rは、水素原子、Zまたは−COCH=CHR36であり;Z、R35、R36およびR37は、請求項7または8に定義したとおりである]
の化合物またはその塩。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、生理活性を有する天然物であるカイニン酸などのピロリジン誘導体の製造方法、およびその製造に有用な合成中間体に関する。
【背景技術】
【0002】
カイニン酸やドウモイ酸などの天然由来の化合物は、ピロリジン環を主要骨格とするジカルボン酸化合物であり、グルタミン酸アゴニストとしての生理活性を有している。
カイニン酸は、古くから虫下しとして用いられきた紅藻のマクリ(カイニン草)から発見された化合物であり、現在でも駆虫薬として用いられている(非特許文献1)。その他、グルタミン酸受容体に高い親和性を有するアゴニストとして神経科学分野、特に神経細胞死の研究のための標準試薬としても広く使用されている。
【0003】
カイニン酸の製造方法は既にいくつか知られており(非特許文献1および2)、例えば、光学分割による方法(非特許文献1)などが知られているが、試薬としての供給はカイニン草からの抽出によりまかなわれており、10mgが2万円程度で市販されている。そのため、効率的な合成方法による供給が望まれている。

【非特許文献1】第十三改正日本薬局方解説書、廣川書店、1998年、C−925頁
【非特許文献2】Organic Letters 2005年、第7巻、第5号、第815〜817頁
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、カイニン酸などの合成に適用可能であり、短工程かつ各工程の変換効率が高い効率的なピロリジンジカルボン酸化合物の合成方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、上記課題を達成するために鋭意研究を進めたところ、鍵中間体となる光学活性不飽和ラクトンから目的のピロリジンジカルボン酸化合物を効率的に合成することができることを見いだし、本発明を完成させた。
【0006】
本発明の1つの側面によれば、式I:
【0007】
【化1】


【0008】
[式中、RおよびRは、独立に、水素原子およびC1−6アルキルから選択され、ここで当該アルキルは、ハロゲン原子、ヒドロキシ、C1−6アルコキシおよびアリールから選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;R、RおよびRは、独立に、水素原子、C1−10アルキル、C2−10アルケニルおよびC2−10アルキニルから選択され、ここで当該アルキル、アルケニルおよびアルキニルは、ハロゲン原子、ヒドロキシ、カルボキシ、C1−6アルコキシカルボニルおよびアリールから選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;および、Zは、水素原子または2級アミノ基の保護基である]
の化合物の製造方法であって、
式A−IまたはA−XI:
【0009】
【化2】


【0010】
[式中、R21はエステル形成基であり;R22はRの定義と同様であり(但し、Rに含まれうる官能基は保護基により保護されていてもよい);Zは2級アミノ基の保護基であり;Xは脱離基である]
を塩基の存在下、式A−II:
【0011】
【化3】


【0012】
[式中、R21、R22およびZは、既に定義したとおりである]
の化合物に変換する工程;および、式A−IIの化合物を式Iの化合物に変換する工程を含む、前記製造方法が提供される。
【0013】
本発明の別の側面によれば、式I:
【0014】
【化4】


【0015】
[式中、RおよびRは、独立に、水素原子およびC1−6アルキルから選択され、ここで当該アルキルは、ハロゲン原子、ヒドロキシ、C1−6アルコキシおよびアリールから選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;R、RおよびRは、独立に、水素原子、C1−10アルキル、C2−10アルケニルおよびC2−10アルキニルから選択され、ここで当該アルキル、アルケニルおよびアルキニルは、ハロゲン原子、ヒドロキシ、カルボキシ、C1−6アルコキシカルボニルおよびアリールから選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;および、Zは、水素原子または2級アミノ基の保護基である]
の化合物の製造方法であって、
a−1)式A−IまたはA−XI:
【0016】
【化5】


【0017】
[式中、R21、R22、ZおよびXは、本明細書において既に定義したとおりである]
の化合物を塩基の存在下、式A−II:
【0018】
【化6】


【0019】
[式中、R21、R22およびZは、本明細書において既に定義したとおりである]
の化合物に変換する工程;
a−2)式A−IIの化合物を塩基の存在下、式A−III:
【0020】
【化7】


【0021】
[式中、R21、R22およびZは、本明細書において既に定義したとおりであり;R23はエステル形成基である]
の化合物に変換する工程;
a−3)式A−IIIの化合物を、式A−IV:
【0022】
【化8】


【0023】
[式中、R21、R22、R23およびZは、本明細書において既に定義したとおりである]
の化合物に酸化する工程;
a−4)式A−IVの化合物を式A−V
【0024】
【化9】


【0025】
[式中、R21、R22、R23およびZは、本明細書において既に定義したとおりであり;R24およびR25は、それぞれRおよびRの定義と同様である(但し、RおよびR25に含まれうる官能基は保護基により保護されていてもよい)]
の化合物に変換する工程;
を含み、さらに式A−Vの化合物が保護基を含む場合は脱保護の工程、および/またはエステルをカルボキシル基に変換する工程を含んでもよい、前記製造方法が提供される。当該製造方法は、任意の段階における保護基を脱着する工程;保護基を変換する工程;および/または官能基を変換する工程を含んでいてもよい。
【0026】
本発明のこの側面の1つの態様において、工程a−1において式A−IaまたはA−XIa:
【0027】
【化10】


【0028】
[式中、R21、R22、ZおよびXは、本明細書において既に定義したとおりである]
の化合物を使用し、最終生成物として式Ia:
【0029】
【化11】


【0030】
[式中、R、R、R、R、RおよびZは、本明細書において既に定義したとおりである]
の化合物を得る、製造方法が提供される。すなわち、当該製造方法は、
a−1a)式A−IaまたはA−XIa:
【0031】
【化12】


【0032】
[式中、R21、R22、ZおよびXは、本明細書において既に定義したとおりである]
の化合物を塩基の存在下、式A−IIa:
【0033】
【化13】


【0034】
[式中、R21、R22およびZは、本明細書において既に定義したとおりである]
の化合物に変換する工程;
a−2a)式A−IIaの化合物を塩基の存在下、式A−IIIa:
【0035】
【化14】


【0036】
[式中、R21、R22およびZは、本明細書において既に定義したとおりであり;R23は、C1−6アルキルまたはC7−14アラルキルである]
の化合物に変換する工程;
a−3a)式A−IIIaの化合物を、式A−IVa:
【0037】
【化15】


【0038】
[式中、R21、R22、R23およびZは、本明細書において既に定義したとおりである]
の化合物に酸化する工程;
a−4a)式A−IVaの化合物を式A−Va
【0039】
【化16】


【0040】
[式中、R21、R22、R23およびZは、本明細書において既に定義したとおりであり;R24およびR25は、それぞれRおよびRの定義と同様である(但し、RおよびR25に含まれうる官能基は保護基により保護されていてもよい)]
の化合物に変換する工程;
を含み、さらに式A−Vの化合物が保護基を含む場合は脱保護の工程、および/またはエステルをカルボキシル基に変換する工程を含んでもよい。当該製造方法は、任意の段階における保護基を導入する工程;保護基を除去する工程;保護基を変換する工程;および/または官能基を変換する工程を含んでいてもよい。
【0041】
本発明の別の側面によれば、式A−IまたはA−XI:
【0042】
【化17】


【0043】
[式中、R21、R22、ZおよびXは、本明細書において既に定義したとおりである]
の化合物を製造する方法であって、
b−1)式B−I:
【0044】
【化18】


【0045】
[式中、R22は、本明細書において既に定義したとおりであり;Zはヒドロキシの保護基であり;Lは脱離基である]
の化合物をアルキル化し、および窒素原子上に置換基を導入することにより、式B−II:
【0046】
【化19】


【0047】
[式中、R22およびZは、本明細書において既に定義したとおりであり;R31はエステル形成基であり;Zは、C1−6アルキルまたは窒素原子の保護基である]
の化合物に変換する工程;
b−2)式B−IIの化合物を還元することにより、式B−III:
【0048】
【化20】


【0049】
[式中、R22、R31、ZおよびZは、本明細書において既に定義したとおりである]
の化合物に変換する工程;
b−3)式B−IIIの化合物を、式B−IV:
【0050】
【化21】


【0051】
[式中、R21、R22、R31、ZおよびZは、本明細書において既に定義したとおりであり;Zは、C1−6アルキルスルホニル(当該アルキルスルホニルは1以上のハロゲン原子で置換されていてもよい)、アリールスルホニル(当該アリールスルホニルは、ニトロ、シアノ、ハロゲン原子およびC1−6ハロアルキルから選択される1以上の置換基により置換されていてもよい)から選択されるか、またはZとして請求項1で定義される2級アミノ基の保護基である]
の化合物に変換する工程;
b−4)式B−IVの化合物を、式B−V:
【0052】
【化22】


【0053】
[式中、R21、R22、ZおよびZは、本明細書において既に定義したとおりである]
に変換する工程;および
b−5)式B−Vの化合物を、式A−IまたはA−XIの化合物に変換する工程;
を含み、さらに任意の段階においてZを、Zとして定義される基に変換する工程を含んでいてもよい前記製造方法が提供される。
【0054】
本発明のこの側面の1つの態様において、工程b−1において式B−Ia:
【0055】
【化23】


【0056】
[式中、R22、ZおよびLは、本明細書において既に定義したとおりである]
の化合物を使用し、最終生成物として式A−IaまたはA−XIa:
【0057】
【化24】


【0058】
[式中、R21、R22、ZおよびXは、本明細書において既に定義したとおりである]
の化合物を得る製造方法が提供される。すなわち、当該製造方法は、
b−1a)式B−Ia:
【0059】
【化25】


【0060】
[式中、R22は、本明細書において既に定義したとおりであり;Zはヒドロキシの保護基であり;Lは脱離基である]
の化合物をアルキル化し、および窒素原子上に置換基を導入することにより、式B−IIa:
【0061】
【化26】


【0062】
[式中、R22およびZは、本明細書において既に定義したとおりであり;R31は、C1−6アルキルまたはC7−14アラルキルであり;Zは、C1−6アルキルまたは窒素原子の保護基である]
の化合物に変換する工程;
b−2a)式B−IIaの化合物を還元することにより、式B−IIIa:
【0063】
【化27】


【0064】
[式中、R22、R31、ZおよびZは、本明細書において既に定義したとおりである]
の化合物に変換する工程;
b−3a)式B−IIIaの化合物を、式B−IVa:
【0065】
【化28】


【0066】
[式中、R21、R22、R31、ZおよびZは、本明細書において既に定義したとおりであり;Zは、C1−6アルキルスルホニル(当該アルキルスルホニルは1以上のハロゲン原子で置換されていてもよい)、アリールスルホニル(当該アリールスルホニルは、ニトロ、シアノ、ハロゲン原子およびC1−6ハロアルキルから選択される1以上の置換基により置換されていてもよい)から選択されるか、またはZとして本明細書で既に定義される2級アミノ基の保護基である]
の化合物に変換する工程;
b−4a)式B−IVaの化合物を、式B−Va:
【0067】
【化29】


【0068】
[式中、R21、R22、ZおよびZは、本明細書において既に定義したとおりである]
の化合物に変換する工程;および
b−5a)式B−Vaの化合物を、式A−IaまたはA−XIaの化合物に変換する工程;
を含み、さらに任意の段階においてZを、Zとして定義される基に変換する工程を含んでいてもよい。当該製造方法は、任意の段階における保護基を導入する工程;保護基を除去する工程;保護基を変換する工程;および/または官能基を変換する工程を含んでいてもよい。
【0069】
本発明のさらに別の側面において、式A−Ia:
【0070】
【化30】


【0071】
[式中、R21、R22およびZは、本明細書において既に定義したとおりである]
の化合物を製造する方法であって、
c−1)式C−I:
【0072】
【化31】


【0073】
[式中、R32は、C1−6アルキル、アリールまたはC7−14アラルキルであり;R35は、水素原子、C1−6アルキル、アリールおよびC7−14アラルキルであり;R33およびR34は、独立に、水素原子およびC1−6アルキル、アリールおよびC7−14アラルキルから選択される]
の化合物をアルデヒド:R22CHO(式中、R22は本明細書において既に定義したとおりである)と反応させ、さらに保護基を導入することにより、式C−II:
【0074】
【化32】


【0075】
[式中、R22、R32、R33、R34およびR35は、本明細書において既に定義したとおりであり;Zは、ヒドロキシの保護基である]
の化合物に変換する工程;
c−2)式C−IIの化合物を還元することにより、式C−III:
【0076】
【化33】


【0077】
[式中、R22、R32、R33、R34、R35およびZは、本明細書において既に定義したとおりである]
の化合物に変換する工程;
c−3)式C−IIIの化合物を、グリシン誘導体またはその塩と反応させ、さらに保護基を導入することにより、式C−IV:
【0078】
【化34】


【0079】
[式中、R21、R22、R35、ZおよびZは、本明細書において既に定義したとおりである]
の化合物に変換する工程;
c−4)式C−IVの化合物を、脱保護およびエステル化により式C−V:
【0080】
【化35】


【0081】
[式中、R21、R22、R35およびZは、本明細書において既に定義したとおりであり;R36は、水素原子、C1−6アルキル、アリールまたはC7−14アラルキルである]
の化合物に変換する工程;および
c−4)式C−Vの化合物を触媒存在下、式A−Iaの化合物に変換する工程;
を含む前記製造方法が提供される。
【0082】
本発明のさらに別の側面によれば、式A−Ia:
【0083】
【化36】


【0084】
[式中、R21、R22およびZは、本明細書において既に定義したとおりである]
の化合物を製造する方法であって、
d−1)請求項6に記載した式C−IVの化合物を、酸化することにより式D−I:
【0085】
【化37】


【0086】
[式中、R21、R22、ZおよびZは、本明細書において既に定義したとおりである]
の化合物に変換する工程;
d−2)式D−Iの化合物を、式D−II:
【0087】
【化38】


【0088】
[式中、R21、R22、ZおよびZは、既に定義したとおりであり;R37はエステル形成基である]
の化合物に変換する工程;
d−3)式D−IIの化合物を、式A−Iaの化合物に変換する工程;
を含む前記製造方法が提供される。
【0089】
この側面の1つの態様において、式D−IIの化合物は、式D−II−cis:
【0090】
【化39】


【0091】
[式中、R21、R22、R37、ZおよびZは、既に定義したとおりである]
であってもよい。また、この側面の1つの態様において、工程d−3は、式D−IIの化合物を、ヒドロキシ基の脱保護、およびチオール:R38−SH(式中、R38は、C−20アルキル、アリールまたはC7−20アラルキルである)と反応させることにより、式D−III:
【0092】
【化40】


【0093】
[式中、R21、R22、R38およびZは、既に定義したとおりである]
の化合物に変換する工程;および式D−IIIの化合物を、式A−Iaの化合物に変換する工程;
を含んでもよい。
【0094】
本発明のさらに別の側面によれば、式A−IまたはA−XII:
【0095】
【化41】


【0096】
[式中、R21、R22およびZは本明細書において既に定義したとおりであり;Xは、アミノ、ヒドロキシ、または本明細書においてXとして定義された基である]
の化合物またはその塩が提供される。本発明のこの側面の1つの態様において、式A−Iの化合物は、式A−Ia:
【0097】
【化42】


【0098】
[式中、R21、R22およびZは、本明細書において既に定義したとおりである]
の化合物である。さらに、この側面の1つの態様において、式A−XIIの化合物は、式A−XIa:
【0099】
【化43】


【0100】
[式中、R21、R22、ZおよびXは、本明細書において既に定義したとおりである]
の化合物である。
【0101】
本発明のさらに別の側面によれば、式A−II:
【0102】
【化44】


【0103】
[式中、R21、R22およびZは、本明細書において既に定義したとおりである]
の化合物もまた提供される。本発明のこの側面の1つの側面において、当該化合物は、式A−IIa:
【0104】
【化45】


【0105】
[式中、R21、R22およびZは、本明細書において既に定義したとおりである]
の化合物である。
さらに本発明の別の側面によれば、式C−VI:
【0106】
【化46】


【0107】
[式中、R21、R22およびZは、本明細書において既に定義したとおりであり;Rは、−CH=CHR35、−CH=CHCO37またはホルミルであり;Rは、水素原子、Zまたは−COCH=CHR36であり;Z、R35、R36およびR37は、本明細書において既に定義したとおりである]
の化合物もまた提供される。
【0108】
上記式中において定義されるXは、有機合成において通常使用される脱離基であり、例えば、ハロゲン原子、−NR、−N515253、−OR10または−S(O)11であり;ここで、RおよびRは、独立に、C1−6アルキル(当該アルキルは、ハロゲン原子から選択される1以上の置換基により置換されていてもよい)、アリール(当該アリールは、ニトロ、シアノ、ハロゲン原子およびC1−6ハロアルキルから選択される1以上の置換基により置換されていてもよい)、C7−14アラルキル、C1−6アルキルカルボニル(当該アルキルカルボニルは、ハロゲン原子から選択される1以上の置換基により置換されていてもよい)、アリールカルボニル(当該アリールカルボニルは、ニトロ、シアノ、ハロゲン原子およびC1−6ハロアルキルから選択される1以上の置換基により置換されていてもよい)、C7−14アラルキルカルボニル、−COOR11、アリールスルホニル(当該アリールスルホニルは、ニトロ、シアノ、ハロゲン原子およびC1−6ハロアルキルから選択される1以上の置換基により置換されていてもよく、例えば、ベンゼンスルホニル、トルエンスルホニルなどが含まれる)およびC1−10アルキルスルホニル(当該アルキルは、ハロゲン原子から選択される1以上の置換基により置換されていてもよく、メタンスルホニル、エタンスルホニル、トリフルオロメタンスルホニルなどが含まれる)から選択され;R10は、C1−6アルキル、アリール、C7−14アラルキル、C1−6アルキルカルボニル、アリールカルボニル、C7−14アラルキルカルボニル、C1−6アルキルスルホニル、アリールスルホニルまたはC7−14アラルキルスルホニルであり;R11は、C1−20アルキル(当該アルキルは、ハロゲン原子から選択される1以上の置換基により置換されていてもよい)、アリール(当該アリールは、ニトロ、シアノ、ハロゲン原子およびC1−6ハロアルキルから選択される1以上の置換基により置換されていてもよい)またはC7−14アラルキルであり;R51、R52およびR52は、独立に、C1−10アルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニルおよびC7−14アラルキルから選択される。
【0109】
Xとして好ましい基の具体例としては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、−NR、−S(O)11、−NMe、−NBn、−OSOMe、−OSOPh、−OSOTol、−OSOCFであり、この場合より好ましくは、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、−N(OCOMe)(OCOMe)、−N(OCOEt)(OCOEt)、−N(OCOt−Bu)(OCOt−Bu)、−N(OCOBn)(OCOBn)、−N(SOMe)(SOMe)、−N(SOCF)(SOCF)、−N(SOp−Tol)(SOp−Tol)、−N(OCOBn)(OCOBn)、−N(OCOt−Bu)(OCOMe)、−N(OCOt−Bu)(OCOtEt)、−N(OCOt−Bu)(OCOt−Bu)、−N(OCOt−Bu)(OCOBn)、−N(OCOt−Bu)(SOMe)、−N(OCOt−Bu)(SOCF)、−N(OCOt−Bu)(SOTol)、SOMe、SOEt、SO17、SO1225、SOPh、SOMe、SOEt、SOC17、SOC1225、−NMe、−OSO2Me、−OSOPh、−OSOTol、−OSOCFが挙げられる。
【発明の効果】
【0110】
本発明により提供される合成方法は、各工程が高収率でありまた実験操作も簡便である。そのため、カイニン酸などのピロリジンジカルボン酸化合物の合成方法として適用することができ、当該化合物の安定的かつ経済的な供給が可能となる。また、本発明の新規な合成方法は、生理活性を有するカイニン酸類縁体の探索合成にも利用することができる。
【発明の実施の形態】
【0111】
以下、本発明を更に具体的に説明する。
本明細書において「C1−6アルキル」とは、炭素数1〜6の直鎖状、分岐鎖状、環状または部分的に環状のアルキル基を意味し、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、s−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、3−メチルブチル、2−メチルブチル、1−メチルブチル、1−エチルプロピル、n−ヘキシル、4−メチルペンチル、3−メチルペンチル、2−メチルペンチル、1−メチルペンチル、3−エチルブチル、および2−エチルブチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、およびシクロプロピルメチルなどが含まれ、例えば、C1−アルキルおよびC1−3アルキルなども含まれる。
【0112】
本明細書において「C1−10アルキル」とは、炭素数1〜10の直鎖状、分岐鎖状、環状または部分的に環状のアルキル基を意味し、例えば、C1−6アルキルとして既に例示したアルキル基のほか、C15、C17、C19、C1021で表される、直鎖状または分岐鎖状のアルキル基が含まれる。
【0113】
本明細書において「C1−20アルキル」とは、炭素数1〜20の直鎖状、分岐鎖状、環状または部分的に環状のアルキル基を意味し、例えば、C1−6アルキルとして既に例示したアルキル基のほか、C15、C17、C19、C1021、C1123、C1225、C1327、C1429、C1531、C1633、C1735、C1837、C1939、C2041で表される、直鎖状または分岐鎖状のアルキル基が含まれる。
【0114】
本明細書において「C2−10アルケニル」とは、炭素数2〜10の直鎖状、分岐鎖状、環状または部分的に環状のアルケニル基を意味し、例えば、ビニル、1−プロペニル、2−プロペニル(アリル)、1−メチルビニル、シクロペンテニル、およびシクロヘキセニルなどのほか、C13、C15、C17、C1019で表される、直鎖状または分岐鎖状のアルケニル基が含まれる。
【0115】
本明細書において「C2−10アルキニル」とは、炭素数2〜10の直鎖状、分岐鎖状、環状または部分的に環状のアルケニル基を意味し、例えば、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル(プロパルギル)、2−シクロプロピルエチニルなどのほか、C、C13、C15、C1017で表される、直鎖状または分岐鎖状のアルキニル基が含まれる。
【0116】
本明細書において「C1−6アルコキシ」とは、アルキル部分として既に定義した炭素数1〜6のアルキル基を有するアルキルオキシ基を意味し、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、i−プロポキシ、n−ブトキシ、s−ブトキシ、i−ブトキシ、t−ブトキシ、n−ペントキシ、3−メチルブトキシ、2−メチルブトキシ、1−メチルブトキシ、1−エチルプロポキシ、n−ヘキシルオキシ、4−メチルペントキシ、3−メチルペントキシ、2−メチルペントキシ、1−メチルペントキシ、3−エチルブトキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロプロピルメチルオキシなどが含まれ、例えば、C1−4アルコキシおよびC1−3アルコキシなども含まれる。また、本明細書において「C1−4アルコキシ」には、例えばC1−3アルコキシなども含まれる。
【0117】
本明細書において「C1−6アルコキシカルボニル」とは、アルコキシ部分として既に定義したC1−6アルキル基を有するアルコキシカルボニル基を意味し、例えばC1−3アルコキシカルボニルが含まれる。
【0118】
本明細書における「アリール」には、例えば、炭素数6〜18の芳香族炭素環基(例えばフェニル、ナフチル、アントラセニルなど)が含まれる。
本明細書において「C7−14アラルキル」とはアリール基を含む炭素数が7〜14のアリールアルキル基を意味し、例えば、ベンジル、1−フェネチル、2−フェネチル、1−ナフチルメチル、2−ナフチルメチルなどが含まれる。
【0119】
本明細書において「2級アミノ基の保護基」とは、特に限定はされず、有機合成化学における当業者により通常用いられる保護基を意味する。その具体例として、C1−10アルコキシカルボニル(例えば、t−ブトキシカルボニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、i−プロピルオキシカルボニルなど)、C3−10アルキニロキシカルボニル(例えば、アリルオキシカルボニルなど)、C7−14アラルキルオキシカルボニル(例えば、ベンジルオキシカルボニルなど)、C1−10アルキルカルボニル(例えば、アセチルおよびプロピオニルなど)、フェニルカルボニル(例えば、ベンゾイルなど)、C7−14アラルキル(例えば、ベンジルなど)、アリールスルホニル(例えば、ベンゼンスルホニル、トルエンスルホニル)、C1−10アルキルスルホニル(例えば、メタンスルホニル、エタンスルホニル)などが挙げられる。なお、具体例として言及した保護基に含まれる、アルキル、アリールなどは、保護基としての機能に影響しない範囲で、任意の置換基(例えばハロゲン原子、C1−6アルキル、ニトロ、C1−10アルコキシなど)を有していてもよく、そのような態様も本発明に当然に含まれることは当業者であれば当然に理解しうる事項である。
【0120】
本明細書において「エステル形成基」は、特に限定されないが、例えば各反応におけるカルボキシ基の保護基として機能する基(例えば、置換されていてもよいC1−10アルキル、置換されていてもよいC7−14アラルキル、置換されていてもよいアリールなど)が含まれる。好ましくは、C1−10アルキルおよびC7−14アラルキルから選択される。
【0121】
本明細書において「ヒドロキシの保護基」とは、特に限定はされず、有機合成化学における当業者により通常用いられる保護基を意味する。その具体例として、C1−10アルキルカルボニル(例えば、アセチルおよびプロピオニルなど)、C7−10アリルカルボニル(例えば、ベンゾイルなど)、トリC1−10アルキルシリル(例えば、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、t−ブチルジメチルシリル、t−ブチルジフェニルシリルなど)、C3−10アルケニル(例えば、アリルなど)、C7−14アラルキル(例えば、ベンジルなど)、C1−10アルコキシC1−10アルキル(例えば、メトキシメチル、テトラヒドロピラニルエーテルなど)、C1−10アルコキシC1−10アルコキシC1−10アルキル(例えば、メトキシエトキシメチルなど)、C1−10アルコキシC1−10アルキルチオ(例えば、メチルチオメチルなど)、C7−14アラルキルオキシC7−14アラルキル(例えば、ベンジルオキシメチルなど)、C1−10アルキル(例えば、メチル、エチル、t−ブチルなど)などが挙げられる。なお、具体例として言及した保護基に含まれる、アルキル、アリールなどは、保護基としての機能に影響しない範囲で、任意の置換基(例えばハロゲン原子、C1−6アルキル、ニトロ、C1−10アルコキシなど)を有していてもよくそのような態様も当然に本発明に含まれることは当業者であれば当然に理解しうる事項である。
【0122】
本明細書において「窒素原子の保護基」とは、特に限定はされず、有機合成化学における当業者により通常用いられる保護基を意味する。その具体例として、C1−10アルコキシカルボニル(例えば、t−ブトキシカルボニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、i−プロピルオキシカルボニルなど)、C3−10アルキニロキシカルボニル(例えば、アリルオキシカルボニルなど)、C7−14アラルキルオキシカルボニル(例えば、ベンジルオキシカルボニルなど)、C1−10アルキルカルボニル(例えば、アセチルおよびプロピオニルなど)、フェニルカルボニル(例えば、ベンゾイルなど)、C7−14アラルキル(例えば、ベンジルなど)、アリールスルホニル(例えば、ベンゼンスルホニル、トルエンスルホニル)、C1−10アルキルスルホニル(例えば、メタンスルホニル、エタンスルホニル)などが挙げられる。なお、具体例として言及した保護基に含まれる、アルキル、アリールなどは、保護基としての機能に影響しない範囲で、任意の置換基(例えばハロゲン原子、C1−6アルキル、ニトロ、C1−10アルコキシなど)を有していてもよいことは当業者であれば当然に理解しうる事項である。
【0123】
本発明において、化合物に含まれるカルボキシが保護基により保護される場合、当該技術分野の当業者に周知な方法で保護されうる。例えば、当該カルボキシルは、エステル(例えば、C1−10アルキルエステル、C7−14アラルキルエステル、アリールエステル、C1−10アルコキシC1−10アルキルなど)およびアミド(例えば、C1−10アルキルアミド、ジC1−10アルキルアミドなど)などに変換することにより保護される。
【0124】
上記の構造式において、立体構造などが特に示されていない場合、本明細書における構造式で表される化合物に関する本発明には、互変異性体、幾何異性体、光学異性体等の各種の立体異性体、およびそれらの混合物が含まれる。
【0125】
本発明の化合物の塩とは、有機化学において通常使用されうる塩であれば特に限定されない。本発明化合物が塩基と形成する塩としては、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム等の無機塩基との塩;メチルアミン、エチルアミン、エタノールアミン等の有機塩基との塩などが挙げられる。当該塩は、酸付加塩であってもよく、かかる塩としては、具体的には、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等の鉱酸;および、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、カンファースルホン酸等の有機酸酸との酸付加塩が挙げられる。
【0126】
更に、本発明の化合物には、水和物、各種溶媒和物や結晶多形等も含まれる。
本発明に係る製造方法は、例えば以下のスキームにしたがって実施することができる。
【0127】
【化47】


【0128】
[式中、R、R、R、R、R、R21、R22、R22、R23、R24、R25、ZおよびZは、本明細書において既に定義したとおりである]
工程a−1bにおける環化反応は、適当な塩基(例えば、リチウムヘキサメチルジシラジド(以下、LHMDSとも称する)、リチウムジイソプロピルアミド(以下、LDAとも称する)、ナトリウムヘキサメチルジシラジド(以下、NHMDSとも称する)、カリウムヘキサメチルジシラジド(以下、KHMDSとも称する)、カリウムt−ブトキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化カルシウム、ナトリウムアミド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムメトキシドなど)を用いて、非プロトン性溶媒などの適当な溶媒(例えば、極性化合物(例えば、DMF、DMSO、HMPA);ニトリル化合物(例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル);エーテル化合物(THF、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ジメトキシエタン;ケトン化合物(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン);芳香族炭化水素(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなど);芳香族炭化水素(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなど);ハロゲン化芳香族炭化水素(例えば、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼンなど)、脂肪族炭化水素(ヘキサン、ヘプタン、オクタン;およびそれらの混合溶媒など)中で行うことができる。この工程は、特に限定はされないが、例えば−100〜100℃、好ましくは−80〜30℃の反応温度、および例えば瞬時〜3日、好ましくは瞬時〜1時間の反応時間で行うことができる。本反応においては目的の生成物(A−IIb)の他にそのジアステレオマーが副生成物として得られる場合があるが、本工程得られる化合物または以降の工程で得られる化合物における通常の精製方法(例えば、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、シリカゲル薄層クロマトグラフィー、蒸留など)により分離することができる場合もある。
【0129】
工程a−2bにおけるラクトン開環反応は、適当な塩基(例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンなどアミン類、ピリジン、コリジン、ルチジンおよびジメチルアミノピリジン(以下、DMAPとも称する)、などのピリジン類;DBU、DBNなどの有機塩基類;炭酸カリウム、炭酸セシウムなどの炭酸塩)の存在下、R23OHと反応させることにより行われる。R23OHは過剰量を使用してもよく、例えば溶媒として用いてもよい。この工程は、特に限定はされないが、例えば−30〜100℃、好ましくは0〜50℃の反応温度、および例えば瞬時〜7日、好ましくは1〜24時間の反応時間で行うことができる。
【0130】
工程a−3bにおける酸化反応は、適当な酸化剤(例えば、触媒量のテトラプロピルアンモニウムパールテネート(以下、TPAPとも称する)およびN−メチルモルホリンオキシド(以下、NMOとも称する)、過マンガン酸カリウムなどのマンガン酸化剤、酸化クロム(VI)、クロロクロム酸ピリジニウム(PCC)、二クロム酸ピリジウム(PDC)などのクロム酸化剤;DMSOおよび(COCl)(Swern酸化)、DMSOおよび無水トリフルオロ酢酸(Swern酸化)、DMSOおよびNCS(Corey−Kim酸化)などのDMSO酸化剤;1,1,1−トリス(アセトキシ)1,1−デヒドロ−1,2ベンズイオドキシル−3−(1H)−オン(デス−マーチン ペルヨージナン)などの有機過ヨウ素酸化剤など)を使用して、適当な溶媒(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、モノクロロベンゼン、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ジメトキシエタン、ペンタン、ヘキサン、オクタン;およびそれらの混合溶媒など)中で行うことができる。この工程は、特に限定はされないが、例えば−80〜100℃、好ましくは−20〜40℃の反応温度、および例えば瞬時〜7日、好ましくは0.1〜3時間の反応時間で行うことができる。
【0131】
工程a−4bは、カルボニル基をオレフィンに変換する工程であり、例えばWittig試薬やHorner−Emmons試薬を使用して、有機化学の技術分野における当業者にとって慣用の方法により行うことができる。例えば、本発明の製造方法によりカイニン酸またはその類縁体を合成する場合(R22、R24、R25はすべて水素原子)、本工程は、Zn、TiClおよび必要により触媒量のPbCl存在下、ジヨードメタンまたはジブロモメタンを用いる反応;シクロ−ジブロモジ−μメチレン[μ−(テトラヒドロフラン)]トリ亜鉛(Nysted試薬)を用いる反応;[μ−クロロ−μ−メチレン[ビス(シクロペンタジエニル)チタニウム]ジメチルアルミニウム](Tebbe試薬)を用いる反応などにより行うことができる。当該反応において使用される溶媒は、例えば、THF、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ジメトキシエタン、塩化メチレン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、ベンゼン、トルエン、キシレン、モノクロロベンゼン、およびそれらの混合溶媒などである。この工程は、特に限定はされないが、例えば−80〜100℃、好ましくは0〜30℃の反応温度、および例えば瞬時〜7日、好ましくは0.1〜3時間の反応時間の反応時間で行うことができる。
【0132】
工程a−5bにおいて行われる、保護基の着脱およびエステル基のカルボキシ基への変換などの置換基変換は、当業者とって慣用の方法により行われる。なお、スキーム1において使用されるZおよびZとしては、C1−10アルコキシカルボニル(例えば、t−ブトキシカルボニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、i−プロピルオキシカルボニルなど)、C7−14アラルキルオキシカルボニル(例えば、ベンジルオキシカルボニルなど)、C1−10アルキルカルボニル(例えば、アセチルおよびプロピオニルなど)、フェニルカルボニル(例えば、ベンゾイルなど)、C7−14アラルキル(例えば、ベンジルなど)、アリールスルホニル(例えば、ベンゼンスルホニル、トルエンスルホニル)などが挙げられる。
【0133】
本発明の別の側面に係る製造方法は、例えば以下のスキームにしたがって実施することができる。
【0134】
【化48】


【0135】
[式中、R21、R22、R31、Z、Z、Z、ZおよびLは、本明細書において既に定義したとおりである]
工程b−1bにおいて原料として使用されるβラクタム(B−Ib)は、試薬として購入することができる(鐘淵化学または高砂香料より)。当該工程においてアルキル化および環窒素原子への保護基の導入が行われる。当該アルキル化は、アルキル化試薬としては、式:X−CHCO31(式中Xは、例えば、BrZn−、ClZn−、IZn−など)を使用し、適当な非プロトン性溶媒(例えば、エーテル化合物(THF、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ジメトキシエタン;極性化合物(例えば、DMF、DMSO、HMPA);芳香族炭化水素(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなど);芳香族炭化水素(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなど);ハロゲン化芳香族炭化水素(例えば、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼンなど)、脂肪族炭化水素(ヘキサン、ヘプタン、オクタン;およびそれらの混合溶媒など)中において行うことができる。また、脱離基Lとしては、例えばC1−6アルコキシカルボニル(例えば、アセトキシなど)、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アリールスルホニル(例えば、ベンゼンスルホニル、トルエンスルホニル)、C1−10アルキルスルホニル(例えば、メタンスルホニル)、C1−10ハロアルキルスルホニル(例えば、トリフルオロメタンスルホニル)などが挙げられる。当該アルキル化は、特に限定はされないが、例えば−80〜100℃、好ましくは0〜70℃の反応温度、および例えば瞬時〜7日、好ましくは1〜24時間の反応時間の反応時間で行うことができる。保護基の導入は、アルキル化の前後を問わないが、好ましくはアルキル化の後に行われる。ここで導入される保護基としては、例えば、C7−14アラルキルオキシカルボニル(例えば、ベンジルオキシカルボニルなど)、C1−10アルコキシカルボニル(例えば、t−ブトキシカルボニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、i−プロピルオキシカルボニルなど)、C1−10アルキルカルボニル(例えば、アセチルおよびプロピオニルなど)、フェニルカルボニル(例えば、ベンゾイルなど)、C7−14アラルキル(例えば、ベンジルなど)、アリールスルホニル(例えば、ベンゼンスルホニル、トルエンスルホニル)などが挙げられる。保護基の導入は、塩基(例えば、LHMDS、LDA、、NHMDS、KHMDS、カリウムt−ブトキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウム、ブチルリチウム、ナトリウムアミドなどのアルカリ金属化合物;トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンなどアミン類;ピリジン、コリジン、ルチジンおよびDMAPなどのピリジン類;DBU、DBNなどの有機塩基類;およびそれらの混合溶媒など)の存在下、Z−X(式中、Xはハロゲン原子(例えば塩素原子)などの脱離基である)と反応させることにより行われうる。当該反応は、特に限定はされないが、例えば−80〜100℃、好ましくは−20〜40℃の反応温度、および例えば瞬時〜7日、好ましくは0.1〜3時間の反応時間で行うことができる。
【0136】
工程b−2bにおける還元反応は、適当な還元剤(例えば、NaBH、LiBH、NaBHCN、NaBH(OAc)、BH-THF、BH-SMeなど)を用いて適当な溶媒(例えば、C1−6アルキルアルコール(例えば、メタノール、エタノール、i-プロパノール、エチレングルコールなど)、水、およびそれらの混合溶媒など)中で行うことができる。この工程は、特に限定はされないが、例えば−20〜100℃、好ましくは−20〜40℃の反応温度、および例えば瞬時〜7日、好ましくは0.5〜24時間の反応時間の反応時間で行うことができる。
【0137】
工程b−3bにおけるアミノ化反応は、例えば、式:Z−NH−CHCO21で表されるグリシン誘導体を使用して行われうる。化合物B−IIIbのヒドロキシを適当な脱離基(例えば、ハロゲノ(例えば、クロロ、ブロモ、ヨードなど)、置換されていてもよいC1−6アルキルスルホニルオキシ(例えば、メタンスルホニルオキシ、トリフルオロメタンスルホニルオキシなど、置換されていてもよいアリールスルホニルオキシ(例えば、ベンゼンスルホニルオキシ、p−トルエンスルホニルオキシなど)など)に変換した後に適当な塩基(例えば、水素化ナトリウム、水素化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウムなど)の存在下で上記アミノ化反応を行うこともできるが、光延反応の条件下(例えば、ジエチルアゾジカルボキシレート(以下、DEADとも称する)およびトリフェニルホスフィンなどの存在下)で行うこともできる。当該光延反応により行う場合、Zは、C1−6アルキルスルホニル(当該アルキルスルホニルは1以上のハロゲン原子で置換されていてもよい)またはアリールスルホニル(当該アリールスルホニルは、ニトロ、シアノ、ハロゲン原子およびC1−6ハロアルキルから選択される1以上の置換基により置換されていてもよい)であるのが好ましく、当該反応は、特に限定はされないが、適当な溶媒(例えば、芳香族炭化水素(例えば、芳香族炭化水素(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなど);ハロゲン化芳香族炭化水素(例えば、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼンなど)、脂肪族炭化水素(ヘキサン、ヘプタン、オクタンなど);ハロゲン化炭化水素(ジクロロメタン、クロロホルム、ジルロルエタン、テトラクロロエタン);エーテル化合物(THF、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ジメトキシエタン;エステル化合物(酢酸エチル、酢酸ブチル);およびそれらの混合溶媒など)中で、例えば−20〜150℃、好ましくは0〜90℃の反応温度、および例えば瞬時〜7日、好ましくは0.5〜12時間の反応時間の反応時間で行うことができる。
【0138】
工程b−4bのラクトン化反応は、化合物B−IVbのZを除去するか、またはZおよびR31の両方を除去することにより行うことができる。当該反応における保護基の除去およびエステル加水分解は当該技術分野の当業者にとって慣用の手法により行われうる。例えば、ZがトリC1−6アルキルシリル(例えば、t−ブチルジメチルシリル(以下、TBSとも称する)であり、R31がt−ブチルである場合、酸触媒(例えば、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、硫酸、塩酸など)の存在下でラクトン化を進行させることができる。
【0139】
工程b−5bにおける二重結合の形成は、当該技術分野の当業者に知られた方法により行うことができるが、例えばZを除去後、アミノ基をアルキル化(例えば、C1−10アルキル化)し、4級アンモニウム塩とし、脱離することにより達成することもできる。その際のZの除去は慣用の手法により行われうる(例えば、Zがベンジルオキシカルボニルの場合はパラジウム触媒存在下における水素添加により除去される)。アミノ基のアルキル化は、特には限定されないが、適当な塩基(例えば、炭酸セシウム炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水素化ナトリウム、DBU、DBNなど)の存在下、アルキルハライド(例えば、メチルヨージドなどのC1−6アルキルヨージド)により行われうる。当該アルキル化は、特に限定はされないが、適当な溶媒(例えば、芳香族炭化水素(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなど);極性化合物(例えば、DMF、DMSO);ニトリル化合物(例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル);エーテル化合物(THF、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ジメトキシエタン;エステル化合物(酢酸エチル、酢酸ブチル);芳香族炭化水素(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなど);ハロゲン化芳香族炭化水素(例えば、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼンなど)、脂肪族炭化水素(ヘキサン、ヘプタン、オクタンなど);およびそれらの混合溶媒など)中で、例えば−30〜150℃、好ましくは−10〜100℃の反応温度、および例えば瞬時〜7日、好ましくは3〜24時間の反応時間の反応時間で行うことができる。
【0140】
工程b−5bでは、必要であればZの基を適当な保護基(Z)に変換してもよい。当該置換基変換は、当業者にとって慣用の手法により行われるが、例えば、Zが、C−6アルキルスルホニル(当該アルキルスルホニルは1以上のハロゲン原子で置換されていてもよい)またはアリールスルホニル(当該アリールスルホニルは、ニトロ、シアノ、ハロゲン原子およびC1−6ハロアルキルから選択される1以上の置換基により置換されていてもよい)である場合、当該基は、例えば適当な塩基(例えば、炭酸カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなど)、アリールメルカプタン(例えば、チオフェノールなど)と反応させることにより除去されうる。当該反応は、上述の二重結合形成の前後を問わないが、好ましくは二重結合形成反応の前に行われる。
【0141】
本発明のさらに別の側面に係る製造方法は、例えば以下のスキームにしたがって実施することができる。
【0142】
【化49】


【0143】
[式中、R21、R22、R32、R33、R34、R35、R36、ZおよびZは、本明細書において既に定義したとおりである]
工程c−1bにおいて出発物質として使用される化合物C−Ibは、公知の合成手法によりまたはその組み合わせにより、対応するオキサゾリン−2−オンをアシル化することにより調製することができる。R32は、例えばC7−14アラルキル(例えばベンジルなど)、R33およびR34は、例えばC1−6アルキル(例えばメチルなど)であってもよく、対応するオキサゾリン−2−オンは、例えばl−フェニルアラニンのエステルをメチルマグネシウムブロミドでアルキル化し、その後環化することにより調製することができる(Tetrahedron 1999年、第55巻、第3337頁)。その後のアシル化は、当該オキサゾリン−2−オンと適当なアシル化剤(式:R35CHCH=CHCO−Xで表される化合物(ここでXは、塩素原子、臭素原子などの脱離基または活性化エステルの活性化基を表す)またはそれに対応する酸無水物など)を、適当な塩基(例えば、トリエチルアミンおよびジイソプロピルエチルアミンなどアミン類、ピリジンおよびDMAPなどのピリジン類、DBU、DBNなどの有機塩基類、LHMDS、LDA、NHMDS、KHMDS、カリウムt−ブトキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウム、ブチルリチウム、メチルリチウム、ナトリウムアミドなどのアルカリ金属化合物など)の存在下、適当な非プロトン性溶媒(例えば、THF、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ジメトキシエタン、DMF、DMSO、アセトニトリル、およびそれらの混合溶媒など)中で反応させることにより行われる。
【0144】
工程c−1bは、化合物C−Ibと式:R22CHOで表されるアルデヒドを適当な試薬(例えば、TiCl、BuBOTf、Sn(OTf)など)および適当な溶媒(例えば、芳香族炭化水素(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなど);ハロゲン化芳香族炭化水素(例えば、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼンなど)、脂肪族炭化水素(ヘキサン、ヘプタン、オクタンなど);ハロゲン化炭化水素(ジクロロメタン、クロロホルム、ジルロルエタン、テトラクロロエタン);エーテル化合物(THF、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ジメトキシエタン;およびそれらの混合溶媒など)中で、例えば−100〜20℃、好ましくは−180〜0℃の反応温度、および例えば瞬時〜3日、好ましくは0.1〜12時間の反応時間の反応時間で行うことができる。
【0145】
工程c−2bにおける還元反応は、適当な還元剤(例えば、ジイソブチルアルミニウムヒドリド(以下、DIBALとも称する)、水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウムなど)を使用して、適当な非プロトン性溶媒(例えば、芳香族炭化水素(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなど);ハロゲン化芳香族炭化水素(例えば、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼンなど)、脂肪族炭化水素(ヘキサン、ヘプタン、オクタンなど);ハロゲン化炭化水素(ジクロロメタン、クロロホルム、ジルロルエタン、テトラクロロエタン);エーテル化合物(THF、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ジメトキシエタン;およびそれらの混合溶媒など)中で、例えば−100〜0℃、好ましくは−80〜−30℃の反応温度、および例えば瞬時〜3日、好ましくは0.1〜6時間の反応時間の反応時間で行うことができる。
【0146】
工程c−3bは、式:NH−CHCO21で表されるグリシンエステルまたはその塩(例えば塩酸塩など)を使用して、化合物C−IIIbを還元的にアミノ化し、その後生じた2級アミンに保護基を導入する工程である。還元的アミノ化反応は、適当な還元剤(例えば、NaBHCN、NaBH、LiBH、NaBH(OAc)など)を使用して行うことができる。当該反応は、特に限定はされないが、例えば0〜150℃、好ましくは40〜90℃の反応温度、および例えば瞬時〜3日、好ましくは2〜12時間の反応時間の反応時間で行うことができる。
【0147】
工程c−4bは保護基であるZを除去した後に生じたヒドロキシをアシル化する工程である。当該アシル化は、適当なアシル化剤(式:R36CH=CHCO−Xで表される化合物(ここでXは、クロロなどの脱離基または活性化エステルの活性化基を表す)またはそれに対応する酸無水物など)を使用して、適当な塩基(例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンなどアミン類;ピリジン、コリジン、ルチジンおよびDMAPなどのピリジン類;DBU、DBNなどの有機塩基類;水素化ナトリウム、水素化カリウム、ブチルリチウム、メチルリチウムなどのアルカリ金属化合物類など)の存在下で行うことができる。当該反応は、特に限定はされないが、例えば−100〜50℃、好ましくは−80〜30℃の反応温度、および例えば瞬時〜3日、好ましくは1〜24時間の反応時間の反応時間で行うことができる。
【0148】
工程c−5bにおける閉環メタセシス反応は、Grubbs触媒またはHoveyda−Grubbs触媒などを使用して、適当な非プロトン性溶媒(例えば、ハロゲン化炭化水素(ジルロルエタン、ジクロロメタン、クロロホルム、トリクロロエタン、テトラクロロエタン);芳香族炭化水素(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなど);ハロゲン化芳香族炭化水素(例えば、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼンなど)、脂肪族炭化水素(ヘキサン、ヘプタン、オクタンなど);エーテル化合物(THF、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジメトキシエタン;およびそれらの混合溶媒など)中で行われる。本工程で使用される触媒としては以下の式:
【0149】
【化50】


【0150】
で示される触媒が挙げられ、好ましくは触媒Iとして示されるHoveyda−Grubbs第2世代触媒が使用される。当該反応は、特に限定はされないが、例えば0〜150℃、好ましくは30〜90℃の反応温度、および例えば瞬時〜10日、好ましくは0.5〜5日の反応時間の反応時間で行うことができる。
【0151】
本発明のさらに別の側面に係る製造方法は、例えば以下のスキームにしたがって実施することができる。
【0152】
【化51】


【0153】
[式中、R21、R22、R35、R37、R38、ZおよびZは、本明細書において既に定義したとおりである]
工程d−1bにおける酸化反応は、スキーム3の化合物C−IVbを出発物質として、適当な酸化剤(オゾン、四酸化オスミウム、四酸化オスミウムおよび過ヨウ素酸ナトリウム、など)を使用して、適当な溶媒中で行われる。当該酸化反応は、有機化学の技術分野における当業者にとって慣用な手法で行われるが、例えばオゾンよる酸化の場合は、適当な溶媒(例えば、メタノールとジクロロメタンの混合溶媒など)を使用して、例えば−100〜0℃、好ましくは−80〜−30℃の反応温度、および例えば瞬時〜2日、好ましくは瞬時〜2時間の反応時間の反応時間で行うことができる。
【0154】
工程d−2bでは、化合物D−Ibを適当な試薬(例えば、式:(R41O)PO−CHCO37など:式中、R41はアリール(フェニルなど)およびC1−6アルキルなどを表す)を必要であれば適当な塩基(例えば、水素化ナトリウム、水素化カリウム、ブチルリチウム、メチルリチウムなどのアルカリ金属化合物類;炭酸カリウム、炭酸セシウムなどの炭酸塩;DBU、DBNなどの有機塩基類など)の存在下反応させることにより、化合物D−IIbを得る。当該反応は、有機化学の技術分野における当業者にとって慣用な手法で行われる。
【0155】
工程d−3bにおけるラクトン形成反応は、式:R38−SHで表されるチオールの付加反応および保護基Zの除去により行われる。当該付加反応は、適当な塩基(例えば、DBU、DBNなどの有機塩基類;トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンなどアミン類;ピリジン、コリジン、ルチジンおよびDMAPなどのピリジン類など)の存在下、適当な溶媒(例えば、極性化合物(例えば、DMF、DMSO);ニトリル化合物(例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル);エーテル化合物(THF、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ジメトキシエタン;ケトン化合物(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン);芳香族炭化水素(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなど);芳香族炭化水素(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなど);ハロゲン化芳香族炭化水素(例えば、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼンなど);脂肪族炭化水素(ヘキサン、ヘプタン、オクタンなど);およびそれらの混合溶媒など;または溶媒を使用せずに行われ、例えば−80〜200℃、好ましくは50〜100℃の反応温度、および例えば瞬時〜2日、好ましくは0.1〜2時間の反応時間の反応時間で行うことができる。
【0156】
保護基の除去は、当該技術分野の当業者にとって慣用の手法により行うことができる。例えば、ZがトリC1−6アルキルシリル基(例えば、t−ブチルジメチルシリルなど)である場合、当該保護基は例えばフッ素化合物(例えば、HF水溶液、HFピリジン錯体、テトラブチルアンモニウムフルオリドなど)、酸性化合物(硫酸、塩酸、硝酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、カンファースルホン酸など)などにより除去されうる。保護基の除去は、前記付加反応の前後を問わないが、好ましくは付加反応の前に行われる。
【0157】
工程d−4bにおいては、酸化反応により基−SR37をスルフィニル基(−SOR)またはスルホニル基(−SO37)に変換した後にこれを脱離させ、目的のα,β不飽和ラクトン(A−Ib)を形成する。当該酸化反応で用いられる酸化剤は、通常スルフィニル基またはスルホニル基を形成するために用いられる酸化剤であれば特に限定されず、例えば、オゾン、過酸(例えば、過酸化水素水、メタクロロ安息香酸、過酢酸など)、過ヨウ素酸(過ヨウ素酸、過ヨウ素酸ナトリウム、過ヨウ素酸カリウムなど)などを用いることができる。当該酸化反応は、当該技術分野における当業者にとって慣用の手法により行われうる。
【0158】
その後の脱離反応は、例えば、適当な塩基(例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンなどアミン類;ピリジン、コリジン、ルチジンおよびDMAPなどのピリジン類;DBU、DBNなどの有機塩基類;水素化ナトリウム、水素化カリウム、ブチルリチウム、メチルリチウムなどのアルカリ金属化合物類;炭酸カリウム、炭酸セシウムなどの炭酸塩;DBU、DBNなどの有機塩基類など)の存在下または非存在下、適当な溶媒(例えば、芳香族炭化水素(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなど);芳香族炭化水素(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなど);ハロゲン化芳香族炭化水素(例えば、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼンなど);脂肪族炭化水素(ヘキサン、ヘプタン、オクタンなど);エステル化合物(酢酸エチル、酢酸ブチルなど);極性化合物(例えば、DMF、DMSO);ニトリル化合物(例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル);エーテル化合物(THF、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ジメトキシエタン;ケトン化合物(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン);アルコール化合物(メタノール、エタノール、i-プロパノール、ブタノール;およびそれらの混合溶媒など)または溶媒を使用せずに行われ、例えば0〜200℃、好ましくは50〜150℃の反応温度、および例えば瞬時〜2日、好ましくは0.2〜6時間の反応時間の反応時間で行うことができる。
【0159】
本発明のさらに別の側面に係る製造方法は、例えば以下のスキームにしたがって実施することができる。
【0160】
【化52】


【0161】
[式中、R21、R22、R37、ZおよびZは、本明細書において既に定義したとおりである]
工程d−5bでは、化合物D−Ibを生成物としてシス体を得るための適当な試薬(例えば、式:(R42O)PO−CHCO37など:式中、R42はアリール(例えば、フェニル、3−メチルフェニル、3−エチルフェニル、3−イソプロピルフェニル、など)またはハロアルキル(例えば、−CHCF)などを表す、を必要であれば適当な塩基(例えば、水素化ナトリウム、水素化カリウム、カリウムt−ブトキシド、ブチルリチウム、メチルリチウム、LDA、LHMDS、KHMDSなどのアルカリ金属化合物類;炭酸カリウム、炭酸セシウムなどの炭酸塩;DBU、DBN、トリトンBなどの有機塩基類など)の存在下反応させることにより、化合物D−IIb−cisを得る。当該反応は、有機化学の技術分野における当業者にとって慣用な手法で行われる。
【0162】
工程d−6bにおけるラクトン形成は、保護基Zの除去および必要であればその後の適当な処理により行われる。当該保護基の除去は、当該技術分野の当業者にとって慣用の手法により行うことができる。例えば、ZがトリC1−6アルキルシリル基(例えば、t−ブチルジメチルシリルなど)である場合、当該保護基は例えばフッ素化合物(例えば、HF水溶液、HFピリジン錯体、テトラブチルアンモニウムフルオリドなど)、酸性化合物(硫酸、塩酸、硝酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、カンファースルホン酸など)などにより除去されうる。その後のラクトン形成は、有機化学の技術分野における当業者にとって慣用な手法で行われるが、例えば、触媒量のルイス酸(例えば、テトライソプロポキシチタン、など)、触媒量の酸(例えば、硫酸、塩酸、メタンスルホン酸、カンファースルホン酸、トルエンスルホン酸など)、触媒量の塩基(例えば、トリエチルアミンおよびジイソプロピルエチルアミンなどアミン類、ピリジンおよびDMAPなどのピリジン類、DBU、DBNなどの有機塩基類、など)を添加することにより行われることもできるが、無触媒で加熱することによりラクトン形成を形成することもできる。
【0163】
本発明のさらに別の側面に係る製造方法は、例えば以下のスキームにしたがって実施することができる。
【0164】
【化53】


【0165】
[式中、R、R、R21、R22、ZおよびZは、本明細書において既に定義したとおりである]
工程e−1bはアミノ基の置換基変換反応であり、Zを保持しつつ新たな置換基を導入してもよく、またはZを除去した後に新たに2つの置換基を導入してもよい。または、ZおよびZが同一の場合はZを置換する際に、ZおよびZを一度に置換することもできる。当該反応は、通常の有機合成化学の手法により行われうるものである。
【0166】
工程e−2bにおける環化反応は、適当な塩基(例えば、リチウムヘキサメチルジシラジド(以下、LHMDSとも称する)、リチウムジイソプロピルアミド(以下、LDAとも称する)、ナトリウムヘキサメチルジシラジド(以下、NHMDSとも称する)、カリウムヘキサメチルジシラジド(以下、KHMDSとも称する)、カリウムt−ブトキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化カルシウム、ナトリウムアミド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムメトキシドなど)を用いて、非プロトン性溶媒などの適当な溶媒(例えば、極性化合物(例えば、DMF、DMSO、HMPA);ニトリル化合物(例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル);エーテル化合物(THF、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ジメトキシエタン;ケトン化合物(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン);芳香族炭化水素(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなど);ハロゲン化芳香族炭化水素(例えば、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼンなど)、脂肪族炭化水素(ヘキサン、ヘプタン、オクタン;およびそれらの混合溶媒など)中で行うことができる。この工程は、特に限定はされないが、例えば−100〜100℃、好ましくは−80〜30℃の反応温度、および例えば瞬時〜3日、好ましくは瞬時〜1時間の反応時間で行うことができる。本反応においては目的の生成物(A−IIb)の他にそのジアステレオマーが副生成物として得られる場合があるが、本工程得られる化合物または以降の工程で得られる化合物における通常の精製方法(例えば、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、シリカゲル薄層クロマトグラフィー、蒸留など)により分離することができる場合もある。
【実施例】
【0167】
以下、本発明の好適な実施例についてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
分析方法および試薬
核磁気共鳴スペクトルは特に言及がなければJOEL−LA400[H−NMR(400MHz)、13C−NMR(100MHz)]またはJOEL−ECX500[H−NMR(500MHz)、13C−NMR(125MHz)]を使用して測定した。H−NMRのケミカルシフトはテトラメチルシランを内部標準としての百万分率(δ:ppm)で示し、カップリング定数はヘルツ(Hz)として示した。スピン多重度を示す略称は以下の通りである:s=シングレット、d=ダブレット、q=カルテット、m=マルチプレット、rb=ブロード。13C−NMRのケミカルシフトは重クロロホルムのトリプレットの中心線を77.0ppmとしての総体的なppmを示すか、テトラメチルシランを内部標準としてppmで示した。カップリング定数はヘルツ(Hz)として示した。スピン。赤外(IR)スペクトルはJASCO FT/IR−410 Fourier Transform Infrared Spectrophotometerにより測定し、波数(cm−1)を示した。高分解能質量分析はJOEL JMS−GCmate MS−DIP20 quadrupoleを使用して70〜330℃でのダイレクトプローブインサーションにより70eVで測定した。高速原子衝突(FAB)質量分析はポリエチレングリコールをマトリックスとして使用して行った。旋光度は、JASCO DIP−1000 Digital PolarimeterによりナトリウムD線を使用して測定した。融点(mp)はYanaco Micro Melting Point ApparatusまたはMettler−Toledo FP62 Melting Point Apparatusを補正なしで使用して測定した。分析用薄層クロマトグラフィーは、厚さ0.25mmのシリカゲル60 F254があらかじめコートされたMerckの分析用プレートを使用して行った。分取TLCによる分離は、厚さ0.5mmのMerckシリカゲル60 PF254をコートした6.7x20cmのプレートで行った。化合物は吸着剤から10%メタノール/ジクロロメタン溶液または酢酸エチルにより溶出した。フラッシュカラムクロマトグラフィーによる分離は、関東化学シリカゲル60N(球状、中性)40〜100μmまたは60N(球状、中性)100〜210μmにより行った。試薬および溶媒は市販のものをそのまま使用したが、ジクロロメタン、ジメチルスルホキシド、ベンゼン、トルエン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミドおよび1,2−ジクロロメタンはモレキュラーシーブ4Aで、メタノールはモレキュラーシーブ3Aでそれぞれ乾燥して使用した。酸素または水分により影響を受けるすべての反応は、アルゴン雰囲気下で行った。
【0168】
実施例1
(工程1−1)
【0169】
【化54】


【0170】
化合物1−1(9.11g、29.1mmol)のDMF(270mL)の溶液にLHMDS(THF溶液、1.0M、43.6mL、43.6mmol)を−60℃で加えた。混合物を−60℃で20分間攪拌し、酢酸(2.66mL、46.5mmol)を加えた。減圧下で混合物を濃縮後、残渣を酢酸エチルで希釈し、セライトで濾過した。減圧下でろ液を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(30〜40%酢酸エチル/ヘキサン溶液)により精製し、無色の油状物として化合物1−2aおよび1−2bの混合物を得た(8.63g、95%;後述の化合物1−4のH−NMR測定より1−2a:1−2b=91:9)。
【0171】
IR(フィルム、cm−1)2979、1748、1702、1479、1436、1394、1368、1253、1203、1178、1146、1098、1062、999、896、859、775;H−NMR(C、回転異性体混合物)4.03(s、0.4H)、3.77(s、0.6H)、3.49−3.42(m、1H)、3.29(s、1.8H)、3.27(s、1.2H)、3.24−3.07(m、1H)、2.91(d、J=11.0Hz、1H)、2.28(dd、J=14.7、6.4Hz、1H)、2.05−1.95(m、1H)、1.75−1.64(m、1H)、1,45(s、3.6H)、1.42(s、5.4H)、1.39−1.35(m、1H)、0.74−0.71(m、3H);13C−NMR(CDCl、回転異性体混合物)171.9、171.4、171.0、154.6、153.9、81.0、76.2、65.2、64.9、52.4、52.1、48.5、48.1、42.7、41.8、39.8、38.7、33.5、28.2、20.0、19.7;HRMS(FAB)計算値(C1523NO)313.1525、実測値313.1524。
(工程1−2)
【0172】
【化55】


【0173】
化合物1−2(6.97g、22.2mmol)のメタノール(139mL)の溶液にトリエチルアミン(0.16mL、1.2mmol)を加えた。混合物を室温で12時間攪拌し、酢酸(0.07mL)を加えた。減圧下での濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(40〜60%酢酸エチル/ヘキサン溶液)で精製し、化合物1−3を無色の油状物として得た(4.92g、64%)。また、未反応の化合物1−2を回収した(2.3g、33%)。
【0174】
IR(フィルム、cm−1)3461、2975、1743、1701、1399、1368、1257、1207、1173、1144、1062、1006、913、888、858、773;H−NMRCDCl、回転異性体混合物)4.20(s、0.4H)、4.09(s、0.6H)、3.74(s、4.2H)、3.73(s、1.8H)、3.71−3.53(m、3H)、2.89−3.02(m、2H)、2.72(dt、J=6.5、16.5Hz、1H)、2.46−2.32(m、2H)、1.46(s、3.6H)、1.40(s、5.4H)、1.20−1.02(m、3H);C−NMR(CDCl、回転異性体混合物)173.4、173.4、172.3、172.1、154.4、154.0、80.3、80.3、65.9、65.8、65.2、64.9、52.4、52.2、52.2、52.1、47.9、47.0、46.5、46.4、40.6、39.4、33.4、33.3、28.4、28.2、22.7、22.5;HRMS(FAB)計算値(C1625NO)346.1866([M+H])、実測値346.1853。
(工程1−3)
【0175】
【化56】


【0176】
化合物1−3(4.92g、58.3mmol)のジクロロメタン(50mL)の溶液にN−メチルモルホリン−N−オキシド(2.50g、2.13mmol)、モレキュラーシーブ4A(4.7g)、テトラプロピルアンモニウム パールテネート(0.13g、0.37mmol)を0℃で加えた。混合物を0℃で2時間攪拌した。濾過した後に、混合物を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに(50%酢酸エチル/ヘキサン溶液)より精製し、無色の油状物として化合物1−4を得た(4.59g、94%)。
【0177】
IR(フィルム、cm−1)2977、2955、1742、1705、1479、1437、1400、1367、1256、1206、1172、1135、1005、893、861、771;H−NMR(CDCl、回転異性体混合物)4.23(d、J=3.6Hz、0.4H)、4.16(d、J=6.4Hz、0.6H)、3.82(s、1.2H)、3.76(s、1.8H)、3.72−3.64(m、2H)、3.69(s、3H)、3.54−3.46(m、1H)、3.00−2.94(m、0.4H)、2.88−2.81(m、0.6H)、2.67−2.45(m、2H)、2.20(s、3H)、1.46(s、2.4H)、1.40(s、5.4H);13C−NMR(CDCl、回転異性体混合物)206.9、206.4、172.5、172.2、172.0、171.8、154.1、153.5、80.5、64.0、63.8、52.5、52.2、51.9、51.8、51.5、50.4、47.0、46.4、42.0、40.8、33.2、32.7、30.4、28.3、28.1;HRMS(FAB)計算値(C1625NO)343.1631;実測値343.1618。
(工程1−4)
【0178】
【化57】


【0179】
亜鉛(3.62g、55.4mmol)および塩化鉛(II)(67mg、0.23mmol)のTHF(62mL)の懸濁液にジヨードメタン(1.17mL、14.5mmol)を加えた。30分攪拌した後に、塩化亜鉛(II)(67mg、0.23mmol)をさらに加えた。30分攪拌した後に、TiCl(19.8%ジクロロメタン溶液、3.99mL、2.97mmol)を0℃で混合物に加えた。室温まで昇温後、当該混合物をさらに1時間攪拌し、CH−Zn−TiCl試薬を得た。
【0180】
CH−Zn−TiCl試薬の一部(44mL)を化合物1−4のTHF(5mL)の溶液に加え、得られた混合物を室温で30分間攪拌した。反応混合物を5%塩酸に注ぎ、得られた混合物を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO水溶液、飽和Na水溶液および食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した後に、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(20〜25%酢酸エチル/ヘキサン溶液)で精製し、無色の油状物として化合物1−5を得た(596mg、60%)。
【0181】
IR(フィルム、cm−1)2976、2953、1742、1702、1648、1479、1438、1399、1366、1327、1257、1206、1173、1132、1008、896、771、574;H−NMRCDCl、回転異性体混合物)4.92(s、1H)、4.69(s、1H)、4.16(d、J=2.8Hz、0.5H)、4.07(d、J=2.8Hz、0.5H)、3.77(s、1.5H)、3.77(s、1.5H)、3.75−3.61(m、1H)、3.70(s、1.5H)、3.70(s、1.5H)、3.50−3.40(m、1H)、3.03−2.98(m、1H)、2.85−2.82(m、1H)、2.38−2.24(m、2H)、1.69(s、3H)、1.47(s、4.5H)、1.41(s、4.5H);13C−NMR(CDCl、回転異性体混合物)172.6、172.5、172.4、172.3、154.3、153.7、141.40、141.23、113.43、113.16、80.24、80.21、64.0、63.6、52.4、52.2、51.8、51.6、47.8、47.6、46.0、45.2、41.8、40.9、32.9、22.3、22.2、28.4、28.2、22.3、22.2;HRMS(FAB)計算値(C1727NO)341.1838、実測値341.1824。
(工程1−5)
【0182】
【化58】


【0183】
化合物1−5(800mg、2.34mmol)のメタノール(8mL)の溶液に水酸化カリウム水溶液(3%、27mL)を室温で加えた。反応混合物を室温で12時間攪拌した。減圧下でメタノールを除去した後に、水溶液をジエチルエーテルで2回洗浄し、5%塩酸で酸性化し、酢酸エチルで5回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下濃縮して、残渣(N−Boc−カイニン酸)を得た。当該残渣をジクロロメタン(16mL)に溶解し、室温でトリフルオロ(2.0mL)を加え、得られた混合物を3時間攪拌した。減圧下での溶媒の除去後、残渣を、Dowex−50 WX2水素型(200〜400メッシュ)を含むカラムで精製(3%アンモニア水溶液で溶出)して、回収したフラクションを減圧下濃縮し、淡黄色の固体を得た(516mg)。これをエタノールで再結晶し、無色の結晶として(−)−カイニン酸(化合物1−6)を得た(433mg、2段階で87%)。
【0184】
[α]23−14.3°(c0.445、HO);IR(フィルム、cm−1)3368、1650、1621、1585、1407、1336、1119、900;H−NMRO)4.85(s、1H)、4.57(s、1H)、3.90(d、J=3.6Hz、1H)、3.43(dd、J=11.9、7.3Hz、1H)、3.24(dd、J=11.9、11.0Hz、1H)、2.92−2.79(m、2H)、2.26(dd、J=16.5、5.5Hz、1H)、2.17(dd、J=16.5、8.2Hz、1H)、1.57(s、3H);13C−NMR(DO)179.2、176.0、142.6、116.2、68.4、49.1、48.5、43.5、36.2、24.9;HRMS(FAB)計算値(C1016NO)214.1079([M+H])、実測値214.1080;m.p.239〜243℃
実施例2
(工程2−1)
【0185】
【化59】


【0186】
亜鉛(11.0g、0.168mmol)のTHF(75mL)の懸濁液に室温でクロロトリメチルシラン(0.39mL、3.1mmol)を加えた。30分間攪拌後、当該混合物に、ブロモ酢酸t−ブチル(6.4mL、43.3mmol)のTHF(75mL)の溶液を20〜45℃で滴下し、得られた混合物を2時間45℃に加熱した。冷却し、濾過することにより、t−ブトキシカルボニルメチルジンクブロミドのTHF溶液を得た。
【0187】
当該t−ブトキシカルボニルメチルジンクブロミドのTHF溶液を、化合物2−1(2.00g、6.96mmol)のTHF(44mL)の溶液に0℃で加えた。得られた混合物を0℃で3時間攪拌し、その後室温で12時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、得られた混合物をクロロホルムで3回抽出した。合わせた有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(30〜40%酢酸エチル/ヘキサン溶液)で精製し、化合物2−2を無色の油状物として得た(2.22g、93%)。
【0188】
[α]25+22.8°(c0.770 CHCl);IR(フィルム、cm−1)3195、2977、2928、2856、2706、1730、1472、1461、1365、1314、1250、1170、1144、1106、1083、1062、1032、1006、952、903、837、810、778、710;H−NMRCDCl)6.06(br s、1H)、4.22−4.16(m、1H)、3.93(dt、J=2.8、10.0Hz、1H)、2.78(dd、J=2.4、4.4Hz、1H)、2.66(dd、J=3.6、16.4Hz、1H)、2.48(dd、J=10.2、16.4Hz、1H)、1.46(s、9H)、1.21(d、J=6.4Hz、3H)、0.88(s、9H)、0.08(s、6H);13C−NMR(CDCl)170.5、167.9、81.4、65.3、64.0、46.8、40.8、28.1、25.7、22.5、17.9、−4.3、−5.1;元素分析 計算値(C1733NO)C、59.44;H、9.68;N、4.08、実測値C、59.45;H、9.42;N、4.09;m.p.(ヘキサン)108〜110℃
(工程2−2)
【0189】
【化60】


【0190】
化合物2−2(2.22g、6.46mmol)のTHF(44mL)の溶液にLHMDS(1M THF溶液、7.1mL、7.1mmol)を−78℃で滴下した。20分間攪拌後、クロロギ酸ベンジル(1.01mL、7.07mmol)を−78℃で溶液に加えた。得られた混合物を室温まで昇温し、1時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO水溶液および食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(20%酢酸エチル/ヘキサン溶液)で精製し、無色の油状物として化合物2−3(2.82g、91%)を得た。
【0191】
[α]26−64.2°(c 1.390、CHCl);IR(フィルム、cm)3171、3105、2955、2925、2893、2855、1779、1741、1587、1471、1449、1376、1323、1281、1259、1224、1187、1139、1108、1090、1062、1022、1006、965、936、904、841、810、782、758、718、688、668;H−NMRCDCl)7.41−7.32(m、5H)、5.27(d、J=12.4Hz、1H)、5.23(d、J=12.4Hz、1H)、4.42−4.39(m、1H)、4.32−4.26(m、1H)、3.08(t、J=2.8Hz、1H)、2.91(dd、J=3.6、15.6Hz、1H)、2.70(dd、J=8.4、15.6Hz、1H)、1.42(s、9H)、1.21(d、J=6.4Hz、3H)、0.79(s、9H)、0.05(s、3H)、0.02(s、3H);13C−NMR(CDCl)169.0、165.2、148.8、135.1、128.5、128.3、128.2、81.4、67.7、64.7、62.6、49.4、37.9、27.9、25.5、22.1、17.7、−4.3、−5.4;HRMS(FAB)計算値(C2540NOSi)478.2625([M+H])、実測値478.2643。
(工程2−3)
【0192】
【化61】


【0193】
化合物2−3(8.32g、17.4mmol)のEtOH(125mL)の溶液にNaBH(3.29g、87.0mmol)を0℃で加えた。室温で6時間攪拌後、反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、クロロホルムで4回抽出した。合わせた有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(30〜35%酢酸エチル/ヘキサン溶液)で精製し、化合物2−4を無色の油状物として得た(6.72g、80%)。
【0194】
[α]22+0.3°(c 0.285、CHCl);IR(フィルム、cm−1)3383、2931、1722、1530、1455、1368、1254、1156、1072、838、777、740、698;H−NMRCDCl)7.39−7.29(m、5H)、5.95(d、J=8.0Hz、1H)、5.10(s、2H)、4.19−4.08(m、2H)、3.90−3.79(m、2H)、3.03(br s、1H)、2.65(dd、J=5.6、15.6Hz、1H)、2.56(dd、J=6.8、15.6Hz、1H)、1.79(br s、1H)、1.45(s、9H)、1.25(d、J=6.4Hz、3H)、0.90(s、9H)、0.09(s、6H);13C−NMR(CDCl)170.8、156.2、136.4、128.4、127.9、81.1、68.9、66.6、60.4、49.0、47.3、39.1、28.0、25.7、20.3、17.8、−4.4、−5.1;HRMS(FAB)計算値(C2544NOSi)482.2938([M+H]);実測値482.2956。
(工程2−4) 後述の工程2−5で出発物質として使用する化合物2−5は、Tetrahedron 2001年、第57巻、第7909頁に記載の調製方法を参考に、以下の手法により調製した(参考例1)。
【0195】
【化62】


【0196】
グリシンメチルエステル塩酸塩(10.4g、82.8mmol)および(5.0mL)のジクロロエタン(120mL)中の懸濁液に、トリエチルアミン(23.5mL、169mmol)および2−ニトロベンゼンスルホニルクロリド(20.5g、92.5mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温まで徐々に昇温した。12時間攪拌後、混合物を減圧下で濃縮した。水を加え、混合物を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水、5%塩酸、飽和NaHCO水溶液、および食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチルおよびトルエンの混合液から再結晶し、目的の化合物2−5を無色の固体として得た(20.9g、92%)。
【0197】
IR(フィルム、cm−1)3340、3100、2956、1747、1594、1540、1439、1417、1361、1303、1219、1166、1125、1059、1010、854、784、741、701、655;H−NMR(CDCl)8.11−8.09(m、1H)、7.96−7.94(m、1H)、7.76−7.74(m、2H)、6.04(br s、1H)、4.03(d、J=5.6Hz、2H)、3.61(s、3H);13C−NMR(CDCl)169.0、133.9、133.7、132.9、130.6、125.7、52.6、44.8;元素分析 計算値(C10S)C、39.42;H、3.68;N、10.21、実測値C、39.41;H、3.74;N、10.17;m.p.(酢酸エチル−トルエン)109〜110℃。
(工程2−5)
【0198】
【化63】


【0199】
化合物2−4(7.27g、15.1mmol)および化合物2−5(5.90g、21.5mmol)のトルエン(180mL)中の混合物に、トリフェニルホスフィン(5.66g、21.6mmol)およびジエチル アゾジカルボキシレート(40%トルエン溶液、9.79mL、21.6mmol)を70℃で加え、得られた混合物を30分間攪拌した。放冷後、反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(30〜35%酢酸エチル/ヘキサン溶液)で濃縮し、化合物2−6を無色の油状物として得た(10.1g、90%)。
【0200】
[α]23+5.0°(c 0.930、CHCl);IR(フィルム、cm−1)3384、2954、2931、2857、1725、1547、1456、1439、1370、1255、1165、1065、1003、964、927、838、777、737、698;H−NMRCDCl)8.01(d、J=6.4Hz、1H)、7.69−7.61(m、2H)、7.56(d、J=9.2Hz、1H)、7.36−7.29(m、5H)、5.87(br s、1H)、5.11(d、J=12.8Hz、1H)、5.09(d、J=12.8Hz、1H)、4.37(d、J=19.2Hz、1H)、4.18−4.13(m、2H)、4.05−4.02(m、1H)、3.72(dd、J=8.4、14.8Hz、1H)、3.57(s、3H)、3.48(dd、J=5.6、14.8Hz、1H)、2.67−2.54(m、2H)、2.07(br s、1H)、1.43(s、9H)、1.13(d、J=6.4Hz、3H)、0.85(s、9H)、0.07(s、3H)、0.06(s、3H);13C−NMR(CDCl)170.5、168.9、156.0、148.0、136.6、133.6、132.5、131.6、130.8、128.4、128.0、127.9、124.0、81.1、69.1、66.6、52.1、48.2、47.6、46.4、45.2、39.4、28.0、25.8、20.3、17.9、−4.3、−5.0;HRMS(FAB)計算値(C304411SiS)682.2466([M−t−Bu+H])、実測値682.2470。
(工程2−6)
【0201】
【化64】


【0202】
化合物2−6(7.09g、19.0mmol)のジクロロメタン(25mL)の溶液にトリフルオロ酢酸(25mL)を0℃で加えた。反応混合物を徐々に室温まで昇温した。3時間攪拌後、反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製し、化合物2−7を無色の油状物として得た(5.13g、97%)。
【0203】
[α]25+8.0°(c 1.14、CHCl);IR(フィルム、cm−1)3330、3092、3068、3033、2985、2954、1747、1588、1546、1455、1439、1354、1243、1167、1126、1103、1060、1026、914、853、778、735、699、651;H−NMRCDCl)7.99(d、J=8.4Hz、1H)、7.73−7.66(m、2H)、7.61(d、J=8.0Hz、1H)、7.38−7.30(m、5H)、5.20−5.12(m、1H)、5.08(s、2H)、4.27−4.16(m、3H)、4.00(br s、1H)、3.64−3.57(m、2H)、3.60(s、3H)、2.82(dd、J=5.4、16.6Hz、1H)、2.65(dd、J=4.6、16.6Hz、1H)、2.14(br s、1H)、1.45(d、J=5.2Hz、3H);13C−NMR(CDCl)170.4、168.7、155.5、147.9、136.0、134.0、132.1、131.7、130.9、128.5、128.2、128.0、124.2、76.0、66.9、52.3、49.0、48.1、47.6、43.6、35.3、20.2;HRMS(FAB)計算値(C242810S)550.1495([M+H])、実測値550.1486。
(工程2−7)
【0204】
【化65】


【0205】
化合物2−7(5.13g、9.33mmol)のDMF(80mL)の溶液にベンゼンチオール(1.25mL、12.2mmol)および炭酸カリウム(1.94g、14.0mmol)を0℃で加えた。得られた混合物を室温で5時間攪拌した。0℃まで冷却した後に、ジ−t−ブチル ジカルボネート(6.11g、28.0mmol)および4−DMAP(57mg、47mmol)を反応混合物に加えた。4時間攪拌した後に、反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(90〜100%酢酸エチル/ヘキサン溶液)で精製し、化合物2−8を無色の油状物として得た(3.36g、78%)。
【0206】
[α]24+17.8°(c 1.050、CHCl);IR(フィルム、cm)3329、2979、1745、1703、1530、1457、1436、1391、1367、1248、1152、1068、1025、969、913、884、777、743、699;H−NMRCDCl、回転異性体混合物)7.38−7.29(m、5H)、5.45(br s、1H)、5.08(s、2H)、4.19−3.87(m、4H)、3.73(s、3H)、3.53−3.27(m、2H)、2.91−2.79(m、1H)、2.67−2.63(m、1H)、1.94(br s、1H)、1.46−1.45(m、3H)、1.40(s、9H);13C−NMR(CDCl、回転異性体混合物)170.7、170.4、155.6、155.5、155.3、136.1、136.0、128.4、128.1、128.0、81.6、81.2、76.4、75.9、66.7、52.2、52.1、50.5、49.8、49.4、48.7、47.8、47.6、45.3、35.9、35.7、28.2、28.0、20.2、19.9;HRMS(FAB)計算値(C2333)465.2237([M+H])、実測値465.2243。
(工程2−8)
【0207】
【化66】


【0208】
10mL丸底フラスコに、アルゴン雰囲気下、化合物2−8(21.9mg、0.0471mol)、触媒量の5%活性炭担持パラジウム(約3mg)および酢酸エチル(0.5mL)を入れた。フラスコを水素ガス(バルーン)でパージし、懸濁液を室温で12時間攪拌した。反応混合物をセライトで濾過し、濾液を減圧下濃縮した。残渣をDMF(0.2mL)で希釈し、0℃でヨードメタン(0.029mL、0.47mmol)および炭酸セシウム(61.4mg、0.188mmol)を加えた。反応混合物を室温で12時間攪拌し、酢酸エチルで希釈した。濾過して減圧下で濃縮した後に、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(50%酢酸エチル/ヘキサン溶液)で精製して、化合物1−1を無色の油状物(9.5mg、64%)として得た。
【0209】
[α]22+59.9°(c 1.82、CHCl);IR(フィルム、cm−1)2979、1703、1459、1435、1391、1368、1321、1249、1215、1169、1120、1107、1045、1003、978、886、828、778;H−NMR(CDCl、回転異性体混合物)6.86−6.80(m、1H)、6.06(t、J=9.2Hz、1H)、4.52−4.45(m、1H)、4.00(d、J=17.2Hz、0.5H)、3.97(d、J=17.2Hz、0.5H)、3.93(d、J=18.2Hz、0.5H)、3.88(d、J=18.2Hz、0.5H)、3.75(s、3H)、3.50−3.43(m、1H)、3.31−3.26(m、1H)、2.27−2.26(m、0.5H)、2.62−2.52(m、0.5H)、1.49(s、4.5H)、1.45(d、J=7.2Hz、3H)、1.43(s、4.5H);13C−NMR(CDCl、回転異性体混合物)170.0、163.0、162.6、155.2、146.5、145.6、121.1、120.7、81.1、80.9、76.0、75.4、51.9、50.4、49.6、49.5、39.4、39.2、28.0、27.8、19.4、19.4;元素分析 計算値(C1523NO)C、57.50;H、7.40;N、4.47、実測値C、57.47;H、7.30;N、4.38;m.p.(酢酸エチル−ヘキサン)93〜95℃。
【0210】
実施例3
(工程3−1)
【0211】
【化67】


【0212】
化合物3−1(後述の参考例6に記載の方法により調製;22.0g、107mmol)、塩化リチウム(5.45g、129mmol)およびトリエチルアミン(16.3g、161mmol)のTHF(500mL)の溶液に−78℃で無水クロトン酸(19.8g、129mmol)を加えた。混合物を室温に昇温し、12時間攪拌後、減圧下で濃縮した。残渣を1%塩酸と酢酸エチルの間で分配し、水層を分離して酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO水溶液および食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(20%酢酸エチル/ヘキサン溶液)で精製し、化合物3−2を無色の油状物(放置することにより固化した)として得た(27.5g、94%)。
【0213】
[α]21−42.9°(c 2.31、CHCl);IR(フィルム、cm−1)2979、1775、1684、1637、1497、1443、1392、1356、1278、1236、1209、1183、1160、1120、1092、1039、968、921、820、765、719、701;H−NMRCDCl)7.30−7.22(m、6H)、7.19−7.10(m、1H)、4.56(dd、J=3.6、10Hz、1H)、3.22(dd、J=3.6、14.4Hz、1H)、2.89(dd、J=9.2、14.4Hz、1H)、1.96(dd、J=1.6、6.4Hz、3H)、1.37(s、3H)、1.33(s、3H);13C−NMR(CDCl)165.2、152.6、146.5、137.0、129.0、128.6、126.7、122.1、82.1、63.6、35.2、28.5、22.3、18.4;元素分析 計算値(C1619NO)C、70.31;H、7.01;N、5.12;実測値C、70.48;H、7.22;N、5.14;m.p.(酢酸エチル−ヘキサン)93〜95℃。
(工程3−2)
【0214】
【化68】


【0215】
化合物3−2(43.6g、195mmol)のジクロロメタン(1090mL)の溶液にTiCl(20.8%ジクロロメタン溶液、116mL、0.168mmol)を−78℃で滴下した。5分間攪拌後、得られた黄色の溶液に−78℃でN,N−ジイソプロピルエチルアミン(69.5mL、399mmol)を滴下した。濃紫色のチタニウムエノレートの溶液を−78℃で2時間攪拌した。当該溶液に−78℃でアセトアルデヒド(62.7mL、1.12mol)を滴下した。得られた混合物を−78℃で1時間攪拌し、その後室温まで昇温した。さらに1時間攪拌した後に、反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、ジクロロメタンで3回抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO水溶液および食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(20〜25%酢酸エチル/ヘキサン溶液)で精製し、無色の油状物として化合物3−3を得た(48.5g、97%)。
【0216】
[α]22−90.6°(c 1.85、CHCl);IR(フィルム、cm−1)3526、2979、1775、1692、1636、1497、1455、1359、1278、1233、1208、1182、1161、1101、1003、966、967、827、767、734、701;H−NMR(CDCl)7.32−7.21(m、5H)、5.93−5.84(m、1H)、5.38(d、J=18.4Hz、1H)、5.36(d、J=10.0Hz、1H)、4.56−4.50(m、2H)、4.17−4.14(m、1H)、3.08(dd、J=3.6、14.4Hz、1H)、2.94(br s、1H)、2.87(dd、J=9.2、14.4Hz、1H)、1.38(s、6H)、1.19(d、J=6.4Hz、3H);13C−NMR(CDCl)174.2、152.2、136.6、131.4、129.0、128.7、126.8、121.4、82.2、68.0、63.5、53.5、35.1、28.4、22.2、19.7;HRMS(FAB)計算値(C1824NO)318.1705([M+H])、実測値 318.1700。
(工程3−3)
【0217】
【化69】


【0218】
化合物3−3(48.5g、155mmol)およびイミダゾール(16.9g、248mmol)のDMF(490mL)の溶液にt−ブチルジメチルシリルクロリド(以下、TBS−Clとも称する、30.3g、201mmol)を加えた。混合物を4時間60℃で攪拌した。放冷後、反応混合物に飽和NaHCO水溶液を加え、ヘキサンで3回抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(5〜10%酢酸エチル/ヘキサン溶液)で精製し、化合物3−4を無色の油状物として得た(61.3g、92%)。
【0219】

[α]19−36.9°(c 3.72、CHCl);IR(フィルム、cm−1)2956、2930、2857、1780、1697、1640、1472、1378、1356、1277、1254、1182、1159、1111、996、944、836、776、733、700;H−NMR(CDCl)7.44−7.33(m、5H)、6.09−6.00(m、1H)、5.34(d、J=14.8Hz、1H)、5.34(d、J=12.0Hz、1H)、4.68(dd、J=6.4、9.2Hz、1H)、4.61(dd、J=2.8、9.2Hz、1H)、4.29−4.23(m、1H)、3.22(dd、J=3.6、14.4z、1H)、3.00(dd、J=10.0、14.4z、1H)、1.49(s、3H)、1.48(s、3H)、1.32(d、J=6.4Hz、3H)、0.99(s、9H)、0.17(s、3H)、0.15(s、3H);13C−NMR(CDCl)172.7、152.2、136.9、134.0、129.1、128.6、126.7、119.1、81.8、70.2、63.7、55.3、35.1、28.5、25.8、22.2、21.7、18.0、−4.5、−4.7;HRMS(FAB)計算値(C2437NOSi)431.2492、実測値431.2491。
(工程3−4)
【0220】
【化70】


【0221】
化合物3−4(61.3g、142mmol)のジクロロメタン(1220mL)の溶液にDIBAL−H(0.99mol/L、トルエン溶液、358mL、355mmol)を−78℃で加えた。20分間攪拌後、飽和塩化アンモニウム水溶液NHCl(150mL)および水(100mL)を−78℃で反応混合物に滴下し、その後0℃まで昇温して20分間攪拌した。濾過後、濾液をジクロロメタンで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(20%酢酸エチル/ヘキサン溶液)で精製し、化合物3−5を無色の油状物として得た(50.4g、84%)。
【0222】
[α]23−11.2°(c 1.67、CHCl);IR(フィルム、cm−1)3403、2955、2929、2856、1732、1497、1453、1421、1375、1306、1252、1160、1127、1051、1001、972、951、919、836、775、730、700;H−NMR(CDCl)7.34−7.19(m、5H)、5.69(dt、J=10.0、16.8Hz、1H)、5.35(dd、J=5.6、10.0Hz、1H)、5.29−5.22(m、2H)、4.23−4.18(m、1H)、4.09−4.05(m、2H)、3.39(dd、J=3.6、14.8Hz、1H)、2.80(dd、J=10.0、14.4Hz、1H)、2.77−2.72(m、1H)、1.29(s、3H)、1.17(d、J=6.4Hz、3H)、1.07(s、3H)、0.88(s、9H)、0.11(s、3H)、0.09(s、3H);13C−NMR(CDCl)157.0、137.2、134.1、128.7、126.7、119.4、81.5、78.4、69.2、64.0、54.2、35.5、27.8、25.7、22.3、20.2、17.9、−4.5、−5.1;HRMS(FAB)計算値(C2440NOSi)434.2727([M+H]);実測値434.2707。
(工程3−5)
【0223】
【化71】


【0224】
グリシンメチルエステル塩酸塩(9.55g、76.1mmol)、化合物3−5(22.0g、50.7mmol)およびシアノ水素化ホウ素ナトリウム(4.54g、66.0mmol)のメタノール(500mL)中の混合物を1Lのオートクレーブ中で80℃で5時間攪拌した。室温まで放冷後、反応混合物を減圧下で濃縮した。酢酸エチルを加え、混合物を濾過し、濾液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、無色の油状物として化合物3−6(20%酢酸エチル/ヘキサン溶液で溶出したフラクション、8.82g、94%)および無色の油状物(その後放置することにより固化した)として化合物3−7(60%酢酸エチル/ヘキサン溶液で溶出したフラクション、14.4g、85%)を得た。
【0225】
化合物3−6:[α]24+5.9°(c 1.03、CHCl);IR(フィルム、cm−1)2955、2930、2892、2857、1746、1472、1438、1375、1254、1220、1200、1133、1066、1005、917、837、774;H−NMR(CDCl)5.77−5.67(m、1H)、5.19−5.08(m、2H)、3.92−3.86(m、1H)、3.72−3.71(m、3H)、3.46−3.34(m、2H)、2.72−2.66(m、1H)、2.64−2.58(m、1H)、2.23−2.17(m、1H)、1.67(br s、1H)、1.10−1.06(m、3H)、0.88−0.88(m、9H)、0.04(s、3H)、0.03(s、3H);13C−NMR(CDCl)172.9、137.3、117.9、69.5、52.0、51.7、50.9、50.3、25.8、21.2、18.0、−4.3、−5.0;HRMS(FAB)計算値(C1532NOSi)302.2152([M+H])、実測値302.2164。
(工程3−6)
【0226】
【化72】


【0227】
化合物3−6(23.6g、78.3mmol)およびトリエチルアミン(27.3mL、196mmol)のアセトニトリル(350mL)の溶液に、ジ−t−ブチル ジカーボネート(25.6g、117mmol)およびDMAP(0.19g、1.6mmol)を0℃で加えた。反応混合物を徐々に室温まで昇温し、12時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、ヘキサンで4回抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(5〜10%酢酸エチル/ヘキサン溶液)で精製し、無色の油状物として化合物3−8を得た(61.3g、92%)。
【0228】
[α]23+18.4°(c 1.35、CHCl);IR(フィルム、cm−1)2955、2930、2888、2857、1758、1703、1463、1434、1401、1366、1251、1201、1161、1132、1097、1060、1004、959、917、886、837、775;H−NMRCDCl、回転異性体混合物)5.82−5.69(m、1H)、5.15−5.00(m、2H)、4.04(d、J=17.1Hz、0.5H)、3.91−3.74(m、2.5H)、3.72(s、3H)、3.50(dd、J=10.0、13.6Hz、0.5H)、3.44(dd、J=4.8、14Hz、0.5H)、3.28(dd、J=10.0、14.0Hz、0.5H)、3.20(dd、J=4.8、14.4Hz、0.5H)、2.37−2.28(m、0.5H)、2.25−2.21(m、0.5H)、1.46(s、4.5H)、1.41(s、4.5H)、1.09(d、J=6.4Hz、1.5H)、1.08(d、J=6.4Hz、1.5H)、0.88(s、4.5H)、0.87(s、4.5H)、0.05(s、6H);13C−NMR(CDCl、回転異性体混合物)170.6、170.5、155.9、155.3、136.6、136.2、118.2、118.1、80.1、80.0、69.2、69.1、51.9、51.8、51.5、51.1、50.8、50.5、50.1、48.8、28.4、28.2、25.8、21.7、21.5、18.0、−4.0、−4.1、−4.9、−4.9;HRMS(FAB)計算値(C2039NOSi)401.2597、実測値401.2585。
(工程3−7)
【0229】
【化73】


【0230】
化合物3−8(23.4g、58.3mmol)のアセトニトリル(187mL)の溶液にHF水溶液(35%、15mL、260mmol)を0℃で加えた。室温で12時間攪拌後、反応混合物を飽和NaHCO水溶液に注ぎ、ジクロロメタンで4回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(20〜35%酢酸エチル/ヘキサン溶液)で精製し、無色の油状物として化合物3−9を得た(15.6g、98%)。
【0231】
[α]20+22.6°(c 0.380、CHCl);IR(フィルム、cm)3460、2977、1755、1683、1465、1436、1406、1368、1251、1212、1169、1002、897、778、703;H−NMRCDCl、回転異性体混合物)5.85−5.68(m、1H)、5.23−5.06(m、2H)、3.98−3.82(m、3H)、3.75(s、3H)、3.74−3.71(m、0.8H)、3.55(dd、J=7.3、15.6Hz、0.2H)、3.15(dd、J=7.3、14.7Hz、0.2H)、2.80(dd、J=5.5、14.6Hz、0.8H)、2.30−2.20(m、0.2H)、2.20−2.05(m、0.8H)、1.86(br.s、0.2H)、1.50(br s、0.8H)、1.44(s、9H)、1.18(d、J=6.4Hz、0.6H)、1.14(d、J=6.4Hz、2.4H);13C−NMR(CDCl、主生成物の異性体)170.3、156.6、135.0、118.3、81.1、64.6、52.0、50.4、50.1、49.5、28.1、20.2;HRMS(FAB)計算値(C14NO)288.1811([M+H])、実測値288.1824。
(工程3−8)
【0232】
【化74】


【0233】
化合物3−9(16.0g、58.5mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(51.5mL、293mmol)、およびDMAP(0.36g、2.9mmol)のジクロロメタン(320mL)の溶液にアクリル酸クロリド(14.3mL、176mmol)を−78℃で加えた。反応混合物を徐々に室温まで昇温し、室温で12時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、ジクロロメタンで4回抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(15〜20%酢酸エチル/ヘキサン溶液)で精製し、化合物3−10を無色の油状物として得た(18.8g、94%)。
【0234】
[α]22+21.3°(c 0.980、CHCl);IR(フィルム、cm)2979、1755、1722、1704、1638、1620、1461、1406、1367、1296、1271、1248、1199、1164、1092、1051、999、923、885、811、776、664、570;H−NMRCDCl、回転異性体混合物)6.39(d、J=17.6、0.5H)、6.38(d、J=17.2、0.5H)、6.12(dd、J=2.8、10.0Hz、0.5H)、6.08(dd、J=2.8、10.0Hz、0.5H)、5.84−5.80(m、1H)、5.78−5.67(m、1H)、5.21−5.11(m、2H)、5.08−5.03(m、1H)、3.94(d、J=17.6Hz、0.5H)、3.90(d、J=17.6Hz、0.5H)、3.85(d、J=17.6Hz、0.5H)、3.78(d、J=17.6Hz、0.5H)、3.72(s、3H)、3.42−3.36(m、1H)、3.33−3.22(m、1H)、2.58−2.46(m、1H)、1.46(s、4.5H)、1.40(s、4.5H)、1.24(d、J=6.4Hz、3.0H);13C−NMR(CDCl、回転異性体混合物)170.5、170.4、165.6、165.5、155.7、155.2、135.0、134.9、130.7、130.5、128.7、128.7、119.5、119.3、80.5、70.6、70.4、52.0、51.9、50.4、50.0、49.8、49.4、49.1、48.3、28.3、28.2、18.0;HRMS(FAB)計算値(C1728NO)([M+H])342.1917、実測値342.1921。
(工程3−9)
【0235】
【化75】


【0236】
化合物3−10(5.00g、14.6mmol)の1,2−ジクロロエタン(290mL)の溶液にHoveyda−Grubbs(第2世代)触媒(73mg、0.12mmol)を加え、溶液を3日間加熱還流した。放冷後、反応混合物を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(50〜60%酢酸エチル/ヘキサン溶液)で精製し、化合物1−1を淡黄色の油状物(放置することにより固化した)を得た(4.55g、99%)。
【0237】
[α]22+59.9°(c 1.82、CHCl);IR(フィルム、cm−1)2979、1703、1459、1435、1391、1368、1321、1249、1215、1169、1120、1107、1045、1003、978、886、828、778;H−NMRCDCl、回転異性体混合物)6.86−6.80(m、1H)、6.06(t、J=9.2Hz、1H)、4.52−4.45(m、1H)、4.00(d、J=17.2Hz、0.5H)、3.97(d、J=17.2Hz、0.5H)、3.93(d、J=18.2Hz、0.5H)、3.88(d、J=18.2Hz、0.5H)、3.75(s、3H)、3.50−3.43(m、1H)、3.31−3.26(m、1H)、2.27−2.26(m、0.5H)、2.62−2.52(m、0.5H)、1.49(s、4.5H)、1.45(d、J=7.2Hz、3H)、1.43(s、4.5H);13C−NMR(CDCl、回転異性体混合物)170.0、163.0、162.6、155.2、146.5、145.6、121.1、120.7、81.1、80.9、76.0、75.4、51.9、50.4、49.6、49.5、39.4、39.2、28.0、27.8、19.4、19.4;元素分析 計算値(C1523NO)C、57.50;H、7.40;N、4.47、実測値C、57.47;H、7.30;N、4.38;m.p.(酢酸エチル−ヘキサン)93〜95℃。
【0238】
実施例4
(工程4−1)
【0239】
【化76】


【0240】
化合物4−1(1.02g、5.76mmol)、塩化リチウム(0.29g、6.8mmol)およびトリエチルアミン(1.20mL、8.61mmol)のTHF(25mL)の溶液に無水クロトン酸(1.02mL、6.88mmol)を−15℃で加えた。当該混合物を室温まで昇温し、12時間攪拌した後に、反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を2%塩酸および酢酸エチルの間で分配し、水層を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO水溶液および食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(20〜30%酢酸エチル/ヘキサン溶液)で精製し、再結晶により、化合物4−2を無色の固体として得た(1.37g、97%)。
【0241】
[α]24+75.1°(c 0.855、CHCl)、IR(フィルム、cm)3028、2975、2917、1778、1685、1637、1497、1443、1389、1354、1293、1212、1125、1095、1056、1033、1009、970、930、831、805、762、733、702;H−NMRCDCl)7.35−7.17(m、7H)、4.72−4.70(m、1H)、4.22−4.14(m、2H)、3.31(dd、J=3.2、13.4Hz、1H)、2.80(dd、J=9.6、13.4Hz、1H)、1.98(d、J=5.2Hz、3H);13C−NMR(CDCl)164.8、153.3、146.8、135.3、129.4、128.8、127.2、121.8、66.0、55.2、37.7、18.5;元素分析 計算値(C1415NO)C、68.56;H、6.16;N、5.71、実測値C、68.61;H、6.21;N、5.63;m.p.(AcOEt−ヘキサン)84−86℃。
(工程4−2)
【0242】
【化77】


【0243】
化合物4−2(1.23g、5.01mmol)のジクロロメタン(60mL)の溶液にTiCl(20.8%ジクロロメタン溶液、3.43mL、5.26mmol)を−78℃で滴下した。5群間攪拌後、得られた黄色溶液にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(2.18mL、12.5mmol)を−78℃で加えた。チタニウムエノレートの濃紫色の溶液を−78℃で2時間攪拌し、その後、アセトアルデヒド(2.0mL、35.6mol)を−78℃で滴下し、そのまま1時間攪拌した後に室温まで昇温した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO水溶液および食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(20%酢酸エチル/ヘキサン溶液)で精製し、化合物4−3を無色の油状物として得た(1.36g、94%)。
【0244】
[α]23−7.5°(c 3.59、CHCl);IR(フィルム、cm−1)3506、2978、1779、1694、1635、1455、1389、1289、1211、1111、1052、997、930、818、763、703、594;H−NMRCDCl)7.35−7.23(m、3H)、7.19(d、J=7.2Hz、2H)、6.06−5.97(m、1H)、5.41(d、J=16.4Hz、1H)、5.41(d、J=11.6Hz、1H)、4.75−4.69(m、1H)、4.51(dd、J=3.6、9.2Hz、1H)、4.23−4.12(m、3H)、3.23(dd、J=3.6、13.6Hz、1H)、3.08(d、J=2.8Hz、1H)、2.76(dd、J=9.2、13.6Hz、1H)、1.21(d、J=5.6Hz、3H);13C−NMR(CDCl)173.9、152.9、134.8、131.1、129.3、128.8、127.3、121.4、67.9、65.9、54.9、53.3、37.4、19.8;HRMS(FAB)計算値(C1620NO)290.1392([M+H])、実測値290.1389。
(工程4−3)
【0245】
【化78】


【0246】
化合物4−3(1.83g、6.32mmol)およびイミダゾール(0.65g、28.0mmol)のDMF(20mL)の溶液に、0℃でトリエチルシリルクロリド(1.24g、8.23mmol)を0℃で加えた。室温で4時間攪拌後、反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、ヘキサンで3回抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO水溶液および食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(5〜10%酢酸エチル/ヘキサン溶液)で精製し、化合物4−4を無色の油状物として得た(2.50g、98%)。
【0247】
[α]23+36.5°(c 1.06、CHCl);IR(フィルム、cm−1)2956、2913、2876、1784、1697、1637、1455、1381、1352、1289、1209、1121、1052、1009、924、888、826、738、703、593;H−NMRCDCl)7.34−7.26(m、3H)、7.20(d、J=7.3Hz、2H)、6.11−6.01(m、1H)、5.27(d、J=10.0Hz、1H)、5.25(d、J=17.2Hz、1H)、4.68−4.62(m、1H)、4.55(dd、J=5.6、9.2Hz、1H)、4.23−4.12(m、3H)、3.27(dd、J=2.8、12.8Hz、1H)、2.76(dd、J=9.6、13.4Hz、1H)、1.21(d、J=5.6Hz、3H)、0.94(t、J=8.0Hz、9H)、0.58(q、J=8.0Hz、6H);13C−NMR(CDCl)172.4、153.0、135.3、133.5、129.4、128.8、127.2、119.2、69.8、65.8、55.5、55.0、37.5、21.6、6.7、4.8;HRMS(FAB)計算値(C22NOSi)([M+H])404.2257、実測値404.2268。
(工程4−4)
【0248】
【化79】


【0249】
化合物4−4(2.50g、6.20mmol)およびメタノール(0.502mL、12.4mmol)のジエチルエーテル(63mL)の溶液にLiBH(2mol/Lジエチルエーテル溶液、6.19mL、12.4mmol)を0℃で加えた。2時間攪拌後、得られた混合物を室温まで昇温し、さらに1時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を飽和水溶液および食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(5〜15%酢酸エチル/ヘキサン溶液)で精製し、化合物4−5を無色の油状物として得た(980mg、84%)。
【0250】
[α]23+3.2°(c 1.08、CHCl);IR(フィルム、cm−1)3406、3075、2956、2912、2877、1640、1459、1416、1375、1239、1133、1068、1039、1007、916、826、744、670;H−NMRCDCl)5.74−5.65(m、1H)、5.18−5.10(m、2H)、4.08−4.03(m、1H)、3.85−3.79(m、1H)、3.65−3.60(m、1H)、2.68(t、J=5.6Hz、1H)、2.44−2.38(m、1H)、1.16(d、J=6.4Hz、3H)、0.97(t、J=7.8Hz、9H)、0.61(q、J=7.8Hz、6H);13C−NMR(CDCl)135.6、118.0、70.4、63.6、52.4、19.9、6.8、4.9。;HRMS(FAB)計算値(C1226Si)230.1702、実測値230.1708。
(工程4−5)
【0251】
【化80】


【0252】
化合物4−5(169mg、0.733mmol)および化合物2−5(262mg、0.955mmol)のトルエン(5mL)中の溶液を70℃に加熱し、トリフェニルホスフィン(250mg)およびジエチル アゾジカルボキシレート(40%トルエン溶液、0.43mL、0.95mmol)を加え、混合物を20分間70℃で攪拌した。室温まで冷却後、反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(20%酢酸エチル/ヘキサン溶液)で精製し、化合物4−7を無色の油状物として得た(308mg、87%)。
【0253】
[α]20−11.9°(c 1.34、CHCl);IR(フィルム、cm−1)2955、2877、1754、1547、1458、1439、1417、1372、1216、1165、1127、1061、1004、962、928、852、781、741、585;H−NMR(CDCl)8.07−8.05(m、1H)、7.71−7.66(m、2H)、7.61−7.59(m、1H)、5.63−5.54(m、1H)、5.08−5.04(m、2H)、4.33(d、J=19.2Hz、1H)、4.10(d、J=19.2Hz、1H)、3.91−3.86(m、1H)、3.62(s、3H)、3.55−3.52(m、2H)、2.36−2.29(m、1H)、1.08(t、J=6.4Hz、3H)、0.94(t、J=8.4Hz、9H)、0.58(q、J=8.4Hz、6H);13C−NMR(CDCl)169.3、147.9、135.5、133.4、133.4、131.5、130.9、124.0、119.0、69.0、52.1、50.7、49.8、48.5、21.1、6.8、5.0;HRMS(FAB)計算値(C2135SiS)487.1934([M+H])、実測値487.1927。
(工程4−6)
【0254】
【化81】


【0255】
化合物4−7(655mg、1.35mmol)のDMF(10mL)の溶液にベンゼンチオール(0.18mL、1.8mmol)および炭酸カリウム(0.28g、2.0mmol)を0℃で加えた。室温で2時間攪拌した後に、飽和NaHCO水溶液を反応混合物に加え、酢酸エチルで4回抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO水溶液および食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(10〜20%酢酸エチル/ヘキサン溶液)で精製し、化合物4−8を無色の油状物として得た(410mg、定量的)。
【0256】
[α]22+24.2°(c 0.570、CHCl);IR(フィルム、cm)3460、2977、1755、1684、1465、1436、1368、1252、1209、1168、1003、915、776、744、667;H−NMRCDCl)5.77−5.68(m、1H)、5.18−5.10(m、2H)、3.93−3.87(m、1H)、3.72(s、3H)、3.44(d、J=17.6Hz、1H)、3.38(d、J=17.2Hz、1H)、2.72(dd、J=11.2、4.6Hz、1H)、2.62(dd、J=9.2、11.2Hz、1H)、2.25−2.19(m、1H)、1.68(br s、1H)、1.10(t、J=5.2Hz、3H)、0.95(t、J=8.0Hz、9H)、0.58(q、J=8.0Hz、6H);13C−NMR(CDCl)172.9、137.4、117.9、69.6、52.0、51.7、50.9、50.0、21.1、6.9、5.0;HRMS(FAB)計算値(C1532NOSi)302.2152([M+H])、実測値302.2157。
(工程4−7)
【0257】
【化82】


【0258】
化合物4−8(385mg、1.28mmol)のアセトニトリル(5mL)の溶液にジ−t−ブチル ジカーボネート(418mg、1.92mmol)および触媒量のDMAPを0℃で加えた。2時間攪拌後、飽和塩化アンモニウム水溶液を反応混合物に加え、酢酸エチルで4回抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO水溶液および食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(15%酢酸エチル/ヘキサン溶液)で精製し、化合物4−9を無色の油状物として得た(442mg、92%)。
【0259】
[α]21+20.3°(c 0.805、CHCl);IR(フィルム、cm)2956、2877、1759、1703、1461、1417、1366、1245、1201、1160、1097、1060、1005、961、916、885、744、667;H−NMR(CDCl、回転異性体混合物)5.82−5.69(m、1H)、5.12−5.00(m、2H)、4.02(d、J=17.6Hz、0.5H)、3.90−3.68(m、2.5H)、3.72(s、3H)、3.49−3.40(m、1H)、3.32(dd、J=10.0、13.6Hz、0.5H)、3.25(dd、J=4.6、14.6Hz、0.5H)、2.33−2.22(m、1H)、1.46(s、4.5H)、1.41(s、4.5H)、1.10(d、J=6.4Hz、1.5H)、1.09(d、J=5.6Hz、1.5H)、0.95(t、J=8.4Hz、4.5H)、0.95(t、J=7.8Hz、4.5H)、0.61−0.55(m、6H);13C−NMR(CDCl、回転異性体混合物)170.7、170.6、155.9、155.3、136.6、136.3、118.2、118.0、80.1、80.0、69.1、69.0、51.9、51.8、51.6、51.0、50.5、50.4、50.0、49.0、28.3、28.2、21.6、21.5、6.9、5.1;HRMS(FAB)計算値(C2040NOSi)402.2676([M+H])、実測値402.2687。
(工程4−8)
【0260】
【化83】


【0261】
化合物4−9(451mg、1.12mmol)のアセトニトリル(5mL)の溶液にHF水溶液(35%、0.2mL、4mmol)を0℃で加えた。室温で20分間攪拌後、反応混合物を飽和NaHCO水溶液に注ぎ、ジクロロメタンで4回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(30%酢酸エチル/ヘキサン溶液)で精製し、無色の油状物として化合物4−10を得た(308mg、定量的)。
【0262】
[α]20+22.6°(c 0.380、CHCl);IR(フィルム、cm)3460、2977、1755、1683、1465、1436、1406、1368、1251、1212、1169、1002、897、778、703;H−NMRCDCl、回転異性体混合物)5.85−5.68(m、1H)、5.23−5.06(m、2H)、3.98−3.82(m、3H)、3.75(s、3H)、3.74−3.71(m、0.8H)、3.55(dd、J=7.3、15.6Hz、0.2H)、3.15(dd、J=7.3、14.7Hz、0.2H)、2.80(dd、J=5.5、14.6Hz、0.8H)、2.30−2.20(m、0.2H)、2.20−2.05(m、0.8H)、1.86(br.s、0.2H)、1.50(br.s、0.8H)、1.44(s、9H)、1.18(d、J=6.4Hz、0.6H)、1.14(d、J=6.4Hz、2.4H);13C−NMR(CDCl、主生成物の異性体)170.3、156.6、135.0、118.3、81.2、64.6、52.0、50.4、50.1、49.5、28.1、20.2;HRMS(FAB)計算値(C14NO)288.1811([M+H])、実測値288.1824。
【0263】
実施例5
(工程5−1)
【0264】
【化84】


【0265】
化合物4−9(2.57g、6.40mmol)のジクロロメタン(38mL)およびメタノール(13mL)中の溶液に−78℃でオゾンガスをバブリングした。30分攪拌後、アルゴンガスをバブリングして過剰のオゾンガスを除去しながら反応混合物を15分間攪拌した。ジメチルスルフィド(4.9mL、64mmol)を反応混合物に加え、その後反応混合物を室温まで昇温した。1時間攪拌後、当該混合物を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(10〜20%酢酸エチル/ヘキサン溶液)で精製し、化合物5−1を無色の油状物として得た(2.33g、90%)。
【0266】
[α]22−12.7°(c 1.31、CHCl);IR(フィルム、cm−1)2955、2932、2888、2858、1755、1705、1463、1432、1395、1367、1017、956、881、837、810、777、667;H−NMRCDCl、回転異性体混合物)9.84−9.79(m、1H)、4.13−3.82(m、3H)、3.72(s、3H)、3.43−3.26(m、2H)、2.75−2.72(m、0.6H)、2.66−2.63(m、0.4H)、1.47(s、3.6H)、1.40(s、5.4H)、1.33(d、J=6.4Hz、1.8H)、1.29(d、J=5.6Hz、1.2H)、0.87(s、3.6H)、0.85(s、5.6H)、0.05(s、6H);13C−NMR(CDCl、回転異性体混合物)204.1、203.9、170.6、170.5、155.2、155.3、81.0、80.5、68.9、58.9、58.6、52.0、51.9、50.5、49.4、46.7、46.4、28.3、28.1、25.6、22.5、22.5、17.9、−4.2、−4.2、−5.1、−4.9;HRMS(FAB)計算値(C1938NOSi)404.2468([M+H])、実測値404.2478。
(工程5−2)
【0267】
【化85】


【0268】
水素化ナトリウム(鉱油中の60%分散物、0.254g、6.35mmol)のTHF(50mL)中の懸濁液にトリエチル ホスホノアセテート(1.68g、7.49mmol)を0℃で加えた。10分間攪拌後、化合物5−1(2.33g、5.77mmol)のTHF(10mL)の溶液を加えた。反応混合物を0℃で30分間攪拌し、その後飽和塩化アンモニウム水溶液および酢酸エチルの間で分配した。分離した水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(10〜20%酢酸エチル/ヘキサン溶液)で精製し、化合物5−2を無色の油状物として得た(2.40g、88%)。
【0269】
[α]21+54.8°(c 0.745、CHCl);IR(フィルム、cm)2956、2931、2897、2858、1757、1715、1655、1464、1426、1404、1367、1252、1203、1164、1092、1053、991、959、885、838、810、775、723、667;H−NMR(CDCl、回転異性体混合物)6.91(dd、J=10.0、15.6Hz、1H)、5.83(dd、J=7.6、15.6Hz、1H)、4.18(q、J=7.4Hz、2H)、4.02−3.79(m、3H)、3.72(s、3H)、3.70−3.65(m、0.6H)、3.52(dd、J=5.0、15.2Hz、0.4H)、3.29(dd、J=10.0、14.6Hz、0.4H)、3.18(dd、J=3.6、14.6Hz、0.6H)、2.58−2.49(m、0.4H)、2.43−2.38(m、0.6H)、1.45(s、5.4H)、1.37(s、3.6H)、1.29(t、J=7.4Hz、3H)、1.09(d、J=6.4Hz、3H)、0.88(s、5.4H)、0.88(s、3.6H)、0.05(s、6H);13C−NMR(CDCl、回転異性体混合物)170.4、170.3、166.1、166.0、155.6、155.2、147.0、146.9、124.5、124.4、80.6、80.4、69.1、69.0、60.2、52.0、51.9、50.8、50.6、50.2、50.0、48.8、28.2、28.2、25.8、25.8、22.0、21.9、18.0、14.2、−4.0、−4.9;HRMS(FAB)計算値(C2343NOSi)473.2809、実測値473.2793。
(工程5−3)
【0270】
【化86】


【0271】
化合物5−2(2.40g、5.07mmol)のアセトニトリル(19.2mL)の溶液に35%HF水溶液(1.7mL、30mmol)を0℃で加えた。室温で12時間攪拌後、反応混合物を飽和NaHCO水溶液に注ぎ、ジクロロメタンで4回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(20〜30%酢酸エチル/ヘキサン溶液)で精製し、化合物5−3を無色の油状物として得た(1.48g、81%)。
【0272】
[α]23+40.5°(c 1.40、CHCl);IR(フィルム、cm−1)3472、2978、1754、1703、1466、1436、1406、1368、1250、1209、1166、1037、991、895、859、776、725;H−NMRCDCl、回転異性体混合物)6.95(dd、J=9.7、15.6Hz、0.8H)、6.94−6.88(m、0.2H)、5.88(d、J=15.6Hz、0.2H)、5.87(d、J=15.6Hz、0.8H)、4.19(q、J=6.4Hz、2H)、4.03−3.95(m、2.2H)、3.93(d、J=17.4Hz、0.8H)、3.81(d、J=17.4Hz、0.8H)、3.75(s、2.4H)、3.73(s、0.6H)、3.52(dd、J=7.3、14.6Hz、0.2H)、3.33(dd、J=7.3、14.7Hz、0.2H)、2.81(dd、J=4.6、14.6Hz、0.8H)、2.49−2.43(m、0.2H)、2.36−2.30(m、0.8H)、2.00(br s、0.2H)、1.77(br s、0.8H)、1.43(s、9H)、1.29(t、J=6.4Hz、3H)、1.18(d、J=6.4Hz、0.6H)、1.14(d、J=6.4Hz、2.4H);13C−NMR(CDCl、主生成物の異性体)170.3、165.9、156.6、145.1、124.8、81.6、64.5、60.4、52.1、50.3、49.8、48.2、28.1、20.5、14.2;HRMS(FAB)計算値(C1730NO)360.2022([M+H])、実測値360.2011。
(工程5−4)
【0273】
【化87】


【0274】
化合物5−3(1.30g、3.62mmol)、1−ドデカンチオール(1.04mL、4.34mmol)および1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン(0.054mL、0.064mmol)の混合物を80℃で1時間攪拌した。冷却後、反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(30〜40%酢酸エチル/ヘキサン溶液)で精製し、化合物5−4aおよび5−4bを無色の油状物として得た(1.55g、83%)。
【0275】
化合物5−4a:
[α]21+70.8°(c 0.965、CHCl);IR(フィルム、cm)2926、2854、1746、1705、1458、1436、1394、1367、1249、1208、1170、1092、1022、968、884、775、721;H−NMRCDCl、回転異性体混合物)4.47−4.40(m、1H)、4.19(d、J=17.4、0.5H)、4.08(d、J=17.4、0.5H)、4.03−3.97(m、1H)、3.75(s、3H)、3.70−3.63(m、1H)、3.35(br s、1H)、3.17−3.11(m、1H)、2.91−2.86(m、1H)、2.82−2.74(m、1H)、2.63−2.56(m、1H)、2.52−2.47(m、1H)、2.40−2.34(m、0.5H)、2.26−2.19(m、0.5H)、1.65−1.53(m、2H)、1.49(s、4.5H)、1.43(s、4.5H)、1.41−1.36(m、3H)、1.26(s、18H)、0.88(t、J=5.5Hz、3H);13C−NMR(CDCl、回転異性体混合物)170.6、170.4、168.8、168.6、155.7、155.4、81.3、80.9、76.4、76.0、52.2、52.1、51.6、50.5、48.6、47.7、43.7、43.2、39.1、38.4、37.4、37.0、31.9、31.0、29.6、29.5、29.5、29.3、29.2、29.2、29.0、28.3、28.1、22.6、22.7、20.8、20.7、14.1;HRMS(FAB)計算値(C2749NOS)515.3281、実測値515.3286。
【0276】
化合物5−4b:
[α]22−14.9°(c 1.700、CHCl);IR(フィルム、cm)2926、2854、1754、1704、1459、1436、1390、1367、1249、1210、1171、1093、1056、1005、967、884、775、721、567;H−NMR(CDCl、回転異性体混合物)4.22−4.18(m、1H)、4.06(d、J=18.3、0.7H)、4.07(d、J=17.4、0.3H)、3.96(d、J=17.4、0.3H)、3.82(d、J=18.3、0.7H)、3.76(s、3H)、3.64(dd、J=7.8、14.3Hz、0.7H)、3.43−3.40(m、0.6H)、3.32(dd、J=6.0、14.3Hz、0.7H)、3.12−3.08(m、0.7H)、2.99−2.96(m、0.3H)、2.93(dd、J=6.0、16.5Hz、0.7H)、2.90−2.85(m、0.3H)、2.67(dd、J=3.7、16.5Hz、1H)、2.50(t、J=6.4、2H)、1.89−1.82(m、0.3H)、1.76−1.71(m、0.7H)、1.60−1.54(m、2H)、1.49(s、2.7H)、1.43(s、6.3H)、1.36−1.32(m、3H)、1.26(s、18H)、0.88(t、J=6.4Hz、3H);13C−NMR(CDCl、回転異性体混合物)170.7、170.4、170.2、170.1、155.9、155.5、81.5、81.0、76.3、76.1、52.2、52.1、49.3、49.1、48.2、45.6、45.2、38.2、35.1、34.9、31.9、31.2、31.0、29.6、29.5、29.5、29.3、29.2、29.1、28.9、28.3、28.1、20.6、20.0、14.1。;HRMS(FAB)計算値(C2749NOS)515.3281、実測値515.3262。
(工程5−5)
【0277】
【化88】


【0278】
化合物5−4aおよび5−4bの混合物(1.47g、2.85mmol)のトルエン(60mL)の溶液を攪拌しながらオゾンガスを−78℃でバブリングした。30分間攪拌後、反応混合物にアルゴンガスを20分間バブリングして過剰のオゾンガスを除去し、その後3時間加熱還流した。冷却後、反応混合物を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(50〜60%酢酸エチル/ヘキサン溶液)で精製し、化合物1−1を淡黄色の油状物(放置することによりその後固化した)として得た(0.880g、98%)。
【0279】
[α]22+59.9°(c 1.82、CHCl);IR(フィルム、cm−1)2979、1703、1459、1435、1391、1368、1321、1249、1215、1169、1120、1107、1045、1003、978、886、828、778;H−NMRCDCl、回転異性体混合物)6.86−6.80(m、1H)、6.06(t、J=9.2Hz、1H)、4.52−4.45(m、1H)、4.00(d、J=17.2Hz、0.5H)、3.97(d、J=17.2Hz、0.5H)、3.93(d、J=18.2Hz、0.5H)、3.88(d、J=18.2Hz、0.5H)、3.75(s、3H)、3.50−3.43(m、1H)、3.31−3.26(m、1H)、2.27−2.26(m、0.5H)、2.62−2.52(m、0.5H)、1.49(s、4.5H)、1.45(d、J=7.2Hz、3H)、1.43(s、4.5H);13C−NMR(CDCl、回転異性体混合物)170.0、163.0、162.6、155.2、146.5、145.6、121.1、120.7、81.1、80.9、76.0、75.4、51.9、50.4、49.6、49.5、39.4、39.2、28.0、27.8、19.4、19.4;元素分析 計算値(C1523NO)C、57.50;H、7.40;N、4.47、実測値C、57.47;H、7.30;N、4.38;m.p.(AcOEt−ヘキサン)93−95℃。
【0280】
実施例6
(工程6−1)
【0281】
【化89】


【0282】
水素化ナトリウム(鉱油中の60%分散物、105mg、2.62mmol)のTHF(20mL)中の懸濁液にエチル ジフェニルホスホノアセテート(909mg、2.84mmol)を0℃で加えた。10分間攪拌後、化合物5−1(881mg、2.18mmol)のTHF(5mL)の溶液を−78℃で加えた((a)Ando、K.J.Org.Chem、1994年、第62巻、第1934頁;(b)Ando、K.J.Org.Chem、1999年、第64巻、第8408頁を参照)。反応混合物を室温まで昇温した後に、さらに1時間攪拌し、反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液および酢酸エチルかんで分配した。分離した水層を酢酸エチルで3回抽出し、合わせた有機層を飽和NaHCO水溶液(2回)および食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下濃縮した。粗生成物のZ/E比はH−NMRより83:17であることを確認した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(10%酢酸エチル/ヘキサン溶液)により精製し、化合物6−1を無色の油状物として得た(823mg、80%)。
【0283】
[α]21−9.8°(c 0.455、CHCl);IR(フィルム、cm−1)2955、2931、2857、1757、1716、1647、1462、1417、1366、1298、1251、1182、1085、1050、1005、960、885、837、776、668;H−NMR(CDCl、回転異性体の混合物)6.33(t、J=11.0Hz、0.4H)、6.25(t、J=11.0Hz、0.6H)、5.94−5.90(m、1H)、4.19−4.11(m、2H)、3.96−3.73(m、3.6H)、3.71(s、3H)、3.53(dd、J=9.2、13.8Hz、0.4H)、3.36(dd、J=5.5、13.8Hz、0.4H)、3.12(dd、J=3.6、13.7Hz、0.6H)、1.58(s、1H)、1.45(s、5.4H)、1.39(s、3.6H)、1.29(t、J=6.9Hz、1.8H)、1.27(t、J=6.9Hz、1.2H)、1.09(d、J=6.4Hz、1.8H)、1.08(d、J=6.4Hz、1.2H)、0.89(s、5.4H)、0.89(s、3.6H)、0.08(s、1.8H)、0.07(s、1.2H)、0.05(s、3H);13C−NMR(CDCl、回転異性体の混合物)170.8、170.7、166.3、166.1、155.6、155.2、148.1、147.6、122.9、122.3、80.3、79.9、69.2、68.7、59.9、59.8、51.9、51.8、49.9、49.6、49.1、47.8、44.3、43.7、28.3、28.2、25.9、25.8、22.2、22.1、18.0、14.3、14.2、−4.0、−4.2、−4.9、−4.9;HRMS(FAB)計算値(C2343NOSi)473.2809、実測値473.2792。
(工程6−2)
【0284】
【化90】


【0285】
化合物6−1(207mg、0.437mmol)のアセトニトリル(2mL)の溶液に35%HF水溶液(0.2mL、3mmol)を室温で加えた。室温で4時間攪拌後、反応混合物を飽和NaHCO水溶液に注ぎ、クロロホルムで4回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下濃縮して粗生成物のアルコールを得た。
【0286】
当該アルコールおよびテトライソプロポキシチタン(2滴)を含むトルエン(3mL)の溶液を80℃に5分間加熱した。冷却後、反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(50%酢酸エチル/ヘキサン溶液)により精製し、化合物1−1を得た(117mg、85%)。
【0287】
[α]22+59.9°(c 1.82、CHCl);IR(フィルム、cm−1)2979、1703、1459、1435、1391、1368、1321、1249、1215、1169、1120、1107、1045、1003、978、886、828、778;H−NMRCDCl、回転異性体混合物)6.86−6.80(m、1H)、6.06(t、J=9.2Hz、1H)、4.52−4.45(m、1H)、4.00(d、J=17.2Hz、0.5H)、3.97(d、J=17.2Hz、0.5H)、3.93(d、J=18.2Hz、0.5H)、3.88(d、J=18.2Hz、0.5H)、3.75(s、3H)、3.50−3.43(m、1H)、3.31−3.26(m、1H)、2.27−2.26(m、0.5H)、2.62−2.52(m、0.5H)、1.49(s、4.5H)、1.45(d、J=7.2Hz、3H)、1.43(s、4.5H);13C−NMR(CDCl、回転異性体混合物)170.0、163.0、162.6、155.2、146.5、145.6、121.1、120.7、81.1、80.9、76.0、75.4、51.9、50.4、49.6、49.5、39.4、39.2、28.0、27.8、19.4、19.4;元素分析 計算値(C1523NO)C、57.50;H、7.40;N、4.47、実測値C、57.47;H、7.30;N、4.38;m.p.(酢酸エチル−ヘキサン)93〜95℃。
【0288】
実施例7
(工程7−1)
【0289】
【化91】


【0290】
グリシンエチルエステル塩酸塩(3.10g、22.2mmol)、化合物3−5(6.42g、14.8mmol)およびシアノ水素化ホウ素ナトリウム(2.07g、29.6mmol)のエタノール(130mL)中の混合物を4時間加熱還流した。室温まで放冷後、反応混合物を減圧下で濃縮した。酢酸エチルを加え、混合物を濾過し、濾液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、無色の油状物として化合物7−1(20%酢酸エチル/ヘキサン溶液で溶出したフラクション、3.35g、72%)および無色の油状物(その後放置することにより固化した)として化合物3−7(60%酢酸エチル/ヘキサン溶液で溶出したフラクション、2.88g、95%)を得た。
【0291】
[α]20+12.2°(c 1.20、CHCl);IR(フィルム、cm−1)2956、2929、2897、2857、1742、1638、1472、1420、1375、1254、1192、1133、1065、1029、1005、971、917、837、809、775、662;H−NMR(CDCl)5.77−5.67(m、1H)、5.18−5.09(m、2H)、4.21−4.14(m、2H)、3.92−3.86(m、1H)、3.44−3.32(m、2H)、2.71−2.66(m、1H)、2.64−2.59(m、1H)、2.23−2.15(m、1H)、1.67(br s、1H)、1.29−1.26(m、3H)、1.09−1.06(m、3H)、0.88−0.87(m、9H)、0.04−0.03(m、6H);C−NMR(CDCl)172.4、137.3、117.9、69.5、60.6、52.1、51.1、50.3、25.8、21.2、18.0、14.2、−4.3、−5.0;HRMS(FAB)計算値(C1634NOSi)316.2308([M+H])、実測値316.2302。
(工程7−2)
【0292】
【化92】


【0293】
化合物7−1(3.53g、11.2mmol)を使用して、実施例3、工程3−6と実質的に同様の手法により化合物7−2を無色の油状物として得た(3.92g、84%)。
【0294】
[α]21+17.8°(c 0.590、CHCl);IR(フィルム、cm)2977、2957、2930、2896、2858、1755、1704、1463、1403、1366、1298、1251、1194、1160、1096、1059、1031、1005、959、917、892、837、809、775、662;H−NMRCDCl、回転異性体の混合物)5.82−5.69(m、1H)、5.15−4.99(m、2H)、4.17(q、J=6.8Hz、2H)、4.01(d、J=17.2Hz、0.5H)、3.90−3.81(m、2H)、3.75(d、J=17.6Hz、0.5H)、3.51−3.40(m、1H)、3.27(dd、J=9.4、14.2Hz、0.5H)、3.20(dd、J=4.6、14.6Hz、0.5H)、2.33−2.31(m、0.5H)、2.24−2.22(m、0.5H)、1.46(s、4.5H)、1.41(s、4.5H)、1.29−1.24(m、3H)、1.08(d、J=6.8Hz、1.5H)、1.07(d、J=6.4Hz、1.5H)、0.88(s、4.5H)、0.87(s、4.5H)、0.05(s、6H);13C−NMR(CDCl、回転異性体の混合物)170.2、170.0、155.9、155.4、136.6、136.2、118.2、118.1、80.1、79.9、69.2、69.1、60.9、60.9、51.5、51.1、50.9、50.7、50.2、49.1、28.4、28.2、25.8、25.8、21.7、21.6、18.0、14.3、14.2、−4.0、−4.0、−4.9、−4.9;HRMS(FAB)計算値(C2142NOSi)416.2832([M+H])、実測値416.2847。
(工程7−3)
【0295】
【化93】


【0296】
化合物7−2(1.21g、2.91mmol)を使用して、HF水溶液の代わりにHF・ピリジン(15滴)を使用したことを除いて実施例3、工程3−7と実質的に同様の手法により化合物7−3を無色の油状物として得た(856mg、98%)。
【0297】
[α]20+24.4°(c 2.38、CHCl);IR(フィルム、cm−1)3460、2977、2932、1752、1683、1465、1437、1406、1368、1301、1252、1191、1170、1031、1003、970、919、898、864、776、703、667;H−NMR(CDCl、回転異性体の混合物)5.85−5.70(m、1H)、5.21−5.07(m、2H)、4.23−4.17(m、2H)、3.95−3.79(m、3.8H)、3.51(dd、J=7.4、14.6Hz、0.2H)、3.19(dd、J=7.7、14.6Hz、0.2H)、2.81(dd、J=4.6、14.6Hz、0.8H)、2.32−2.26(m、0.2H)、2.19−2.12(m、0.8H)、1.49(s、1H)、1.43(s、9H)、1.29(t、J=7.4Hz、2.4H)、1.27−1.25(m、0.6H)、1.17(d、J=5.2Hz、0.6H)、1.13(d、J=6.4Hz、2.4H);13C−NMR(CDCl、回転異性体の混合物)169.9、169.7、156.5、155.6、135.2、135.0、118.9、118.1、80.9、80.6、66.2、64.5、61.0、60.9、50.5、50.3、50.2、49.9、49.5、49.4、28.2、28.0、20.9、20.1、14.1、14.0;HRMS(FAB)計算値(C1528NO)302.1967([M+H])、実測値302.1962。
(工程7−4)
【0298】
【化94】


【0299】
化合物7−3(763mg、2.53mmol)を使用して、実施例3、工程3−8と実質的に同様の手法により化合物7−4を無色の油状物として得た(734mg、82%)。
【0300】
[α]23+20.3°(c 0.510、CHCl);IR(フィルム、cm)2979、1751、1722、1703、1636、1458、1406、1367、1295、1270、1248、1196、1164、1092、1031、985、923、895、862、810、772;H−NMR(CDCl、回転異性体の混合物)6.39(d、J=17.6、0.5H)、6.39(d、J=16.8、0.5H)、6.13(dd、J=3.6、10.0Hz、0.5H)、6.08(dd、J=3.6、10.0Hz、0.5H)、5.85−5.70(m、2H)、5.21−5.05(m、3H)、4.19(q、J=7.3Hz、1H)、4.17(q、J=7.3Hz、1H)、3.93(d、J=18.4Hz、0.5H)、3.89(d、J=18.4Hz、0.5H)、3.85(d、J=18.4Hz、0.5H)、3.75(d、J=18.4Hz、0.5H)、3.43−3.36(m、1H)、3.32−3.21(m、1H)、2.58−2.46(m、1H)、1.46(s、4.5H)、1.41(s、4.5H)、1.29−1.23(m、6H);13C−NMR(CDCl、回転異性体の混合物)170.1、169.9、165.6、165.5、155.7、155.2、134.9、134.9、130.8、130.6、128.7、128.7、119.5、119.3、80.4、80.3、70.6、70.4、61.0、50.5、50.0、49.8、49.6、49.1、48.3、28.3、28.2、18.0、14.2、14.1;HRMS(FAB)計算値(C1830NO)356.2073([M+H])、実測値356.2081。
(工程7−5)
【0301】
【化95】


【0302】
化合物7−4(734mg、2.07mmol)のジクロロメタン(41mL)の溶液にHoveyda−Grubbs’第2世代触媒(26mg、0.041mmol)を加え、200mLのオートクレーブ中で2日間85℃に加熱した。冷却後、反応混合物を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(20〜35%酢酸エチル/ヘキサン溶液)により精製し、化合物7−5を淡黄色の油状物として得た(548mg、81%)。
【0303】
[α]23+62.0°(c 1.06、CHCl);IR(フィルム、cm−1)2979、2937、1744、1704、1460、1426、1392、1367、1319、1301、1249、1194、1169、1120、1107、1031、978、896、862、828、778;H−NMRCDCl、回転異性体の混合物)6.88−6.80(m、1H)、6.06(t、J=8.9Hz、1H)、4.54−4.44(m、1H)、4.23−4.18(m、2H)、4.00(d、J=18.3Hz、0.5H)、3.96−3.91(m、1H)、3.85(d、J=18.3Hz、0.5H)、3.51−3.43(m、1H)、3.32−3.26(m、1H)、2.71−2.64(m、0.5H)、2.61−2.55(m、0.5H)、1.49(s、4.5H)、1.46−1.43(m、7.5H)、1.31−1.26(m、3H);13C−NMR(CDCl、回転異性体の混合物)169.7、163.3、162.9、155.5、155.4、146.6、145.7、121.5、121.2、81.5、81.2、76.2、75.7、61.4、51.1、50.2、50.0、50.0、39.7、39.7、28.3、28.1、19.7、19.7;HRMS(FAB)計算値(C1626NO)328.1760([M+H])、実測値328.1754。
(工程7−6)
【0304】
【化96】


【0305】
化合物7−5(548mg、1.67mmol)を使用して、実施例1、工程1−1と実質的に同様の手法により化合物7−6aおよび7−6bの混合物を無色の油状物として得た(485mg、89%)。後述の化合物7−8のH−NMR測定より7−6a:7−6b=94:6と決定された。
【0306】
IR(フィルム、cm−1)2979、2937、1746、1703、1478、1456、1392、1368、1251、1194、1146、1097、1063、1025、998、913、865、775;H−NMR(CDCl、異性体の混合物)4.59−4.51(m、0.2H)、4.31−4.06(m、3.8H)、3.89−3.84(m、0.2H)、3.76−3.79(m、0.8H)、3.46(br d、J=11.0Hz、0.5H)、3.35−3.23(m、0.5H)、3.08(br s、0.2H)、2.87−2.76(m、1.6H)、2.59−2.26(m、2H)、2.29(dd、J=12.4、15.2Hz、0.2H)、1.47−1.37(m、12H)、1.33−1.26(m、3H);13C−NMR(CDCl、異性体の混合物)171.5、171.4、171.10、154.6、154.0、80.9、80.8、76.2、65.2、64.9、48.5、48.1、42.7、41.8、39.9、38.7、33.6、30.3、28.2、20.0、19.7;HRMS(FAB)計算値(C1625NO)327.1682、実測値327.1677。
(工程7−7)
【0307】
【化97】


【0308】
化合物7−6(66.3mg、0.203mmol)を使用して、実施例1、工程1−2と実質的に同様の手法により化合物7−7を無色の油状物として得た(44.1mg、61%)。
【0309】
IRフィルム、cm−1)3460、2976、1741、1701、1398、1257、1200、1173、1144、1059、1030、976、914、864、771、735;H−NMRCDCl、回転異性体の混合物)4.25−4.15(m、2.4H)、4.07(s、0.6H)、3.74(s、1.8H)、3.73(s、1.2H)、3.71−3.52(m、3H)、3.02−2.88(m、2H)、2.73(dt、J=7.2、16.4Hz、1H)、2.56(br s、0.4H)、2.46−2.34(m、1.6H)、1.46(s、3.6H)、1.41(s、5.4H)、1.31−1.26(m、3H)、1.20−1.02(m、3H);13C−NMR(CDCl、回転異性体の混合物)173.5、173.4、171.8、171.5、154.3、154.0、80.2、80.2、65.8、65.7、65.3、65.1、52.2、52.1、48.0、47.0、46.4、40.6、39.4、33.6、33.5、28.3、28.2、22.6、22.4、14.2、14.1;HRMS(FAB)計算値(C1730NO)360.2022([M+H])、実測値360.2036。
(工程7−8)
【0310】
【化98】


【0311】
化合物7−7(44.1mg、0.123mmol)を使用して、実施例1、工程1−3と実質的に同様の手法により化合物7−8を無色の油状物として得た(39.3mg、90%)。
【0312】
IR(フィルム、cm−1)2979、1741、1705、1400、1369、1255、1200、1171、1136、1097、1030、912、864、771;H−NMR(CDCl、回転異性体の混合物)4.24−4.16(m、2.4H)、4.13(d、J=6.4Hz、0.6H)、3.72−3.64(m、2H)、3.69(s、3H)、3.54−3.46(m、1H)、2.98−2.92(m、0.4H)、2.87−2.80(m、0.6H)、2.65(dd、J=8.4、17.2Hz、0.6H)、2.56−2.46(m、1.4H)、2.20(s、3H)、1.46(s、2.4H)、1.40(s、5.4H)、1.32−1.28(m、3H);13C−NMR(CDCl、回転異性体の混合物)207.0、206.5、172.1、171.8、171.7、154.1、153.5、80.5、80.4、64.1、63.9、61.4、61.2、51.9、51.8、51.7、51.4、50.4、47.2、47.1、46.5、42.1、40.8、33.3、32.8、30.5、30.4、28.3、28.2、14.2、14.1;HRMS(FAB)計算値(C1728NO)358.1866([M+H])、実測値348.1851。
【0313】
実施例8
(工程8−1)
【0314】
【化99】


【0315】
化合物4−5(後述の参考例2に記載の方法により調製、677mg、2.94mmol)および化合物8−1(1.21g、3.83mmol)を使用して、実施例4、工程4−5と実質的に同様の手法により化合物8−2を無色の油状物として得た(1.24g、80%)。
【0316】
[α]23−13.4°(c 1.96、CHCl);IR(フィルム、cm−1)2957、2912、2877、1743、1547、1457、1418、1371、1294、1231、1161、1127、1061、1005、964、939、852、773、741、653、854;H−NMR(CDCl)8.06−8.03(m、1H)、7.70−7.64(m、2H)、7.59−7.57(m、1H)、5.66−5.57(m、1H)、5.09−5.05(m、2H)、4.19(d、J=19.2Hz、1H)、4.00(d、J=19.2Hz、1H)、3.93−3.88(m、1H)、3.59−3.47(m、2H)、2.36−2.30(m、1H)、1.34(s、9H)、1.94(d、J=6.4Hz、3H)、0.95(t、J=7.8Hz、9H)、0.58(q、J=7.8Hz、6H);13C−NMR(CDCl)167.7、147.9、135.5、133.7、133.2、131.5、130.9、123.9、119.0、82.1、68.9、51.0、50.0、49.5、27.8、21.2、6.9、5.1;HRMS(FAB)計算値(C2441SiS)529.2404([M+H])、実測値529.2425。
(工程8−2)
【0317】
【化100】


【0318】
化合物8−2(1.19g、2.25mmol)のDMF(20mL)の溶液にベンゼンチオール(0.30mL、2.9mmol)および炭酸カリウム(467mg、3.37mmol)を0℃で加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物に飽和NaHCO水溶液を加え、酢酸エチルで4回抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO水溶液(2回)および食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下濃縮して粗生成物のアミンを得た。
【0319】
得られたアミンおよびトリエチルアミン(0.63mL、4.5mmol)のアセトニトリル(15mL)の溶液にジ−t−ブチル ジカーボネート(740mg、3.4mmol)および触媒量のDMAPを0℃で加え、1時間攪拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液を反応混合物に加え、ジエチルエーテルで3回抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO水溶液および食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下濃縮して、粗生成物のカーバメートを得た。
【0320】
得られたカーバメートのメタノール(50mL)の溶液にカンファースルホン酸(30mg、0.13mmol)を0℃で加え、室温で1時間攪拌した。飽和NaHCO水溶液を反応混合物に加え、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(10〜20%酢酸エチル/ヘキサン溶液)により精製し、化合物8−3を無色の油状物として得た(573mg、74%、3段階)。
【0321】
[α]22+20.8°(c 2.06、CHCl);IR(フィルム、cm−1)3462、3074、2978、2932、1747、1682、1478、1464、1436、1404、1368、1327、1251、1227、1154、1037、1002、972、941、918、894、862、844、781、752、701;H−NMR(CDCl、回転異性体の混合物)5.85−5.72(m、1H)、5.22−5.06(m、2H)、3.94−3.87(m、1.8H)、3.79(d、J=17.2Hz、1H)、3.72(d、J=17.2Hz、1H)、3.52(dd、J=8.6、14.2Hz、0.2H)、3.12(dd、J=7.4、14.6Hz、0.2H)、3.76(dd、J=4.4、14.8Hz、0.8H)、2.25(br.s、0.2H)、2.11(br.s、0.8H)、1.48(s、9H)、1.45(s、9H)、1.17(d、J=6.4Hz、0.6H)、1.13(d、J=6.4Hz、2.4H);13C−NMR(CDCl、主生成物の異性体)168.8、156.8、135.1、118.2、81.6、80.9、64.5、51.0、50.5、49.6、28.2、28.0、20.2;HRMS(FAB)計算値(C1731NO)329.2202([M+H])、実測値329.2208。
(工程8−3)
【0322】
【化101】


【0323】
化合物8−4(525mg、1.59mmol)を使用して、実施例3、工程3−8と実質的に同様の手法により、化合物8−5を無色の油状物として得た(613mg、定量的)。
【0324】
[α]24+19.5°(c 2.04、CHCl);IR(フィルム、cm−1)3077、2979、2934、1746、1725、1704、1638、1459、1405、1367、1295、1271、1247、1226、1197、1154、1092、1050、985、921、894、845、810、781;H−NMR(CDCl、回転異性体の混合物)6.41−6.36(m、1H)、6.14−6.07(m、1H)、5.84−5.80(m、1H)、5.78−5.68(m、1H)、5.20−5.01(m、3H)、3.83(d、J=17.6Hz、0.5H)、3.76(d、J=17.6Hz、0.5H)、3.73(d、J=18.4Hz、0.5H)、3.64(d、J=18.4Hz、0.5H)、3.41−3.34(m、1H)、3.30−3.18(m、1H)、2.58−2.45(m、1H)、1.46(s、9H)、1.48(s、4.5H)、1.42(s、4.5H)、1.23(d、J=6.4Hz、3.0H);13C−NMR(CDCl、回転異性体の混合物)169.0、165.6、165.5、155.6、155.4、135.0、135.0、130.6、130.4、128.8、128.7、119.4、119.2、81.5、81.4、80.2、80.0、70.6、70.4、51.1、50.2、50.0、49.6、49.0、48.2、28.3、28.2、28.0、18.0、17.9;HRMS(FAB)計算値(C2034NO)384.2386([M+H])、実測値384.2389。
(工程8−4)
【0325】
【化102】


【0326】
化合物8−5(450mg、1.17mmol)を使用して、実施例7、工程7−5と実質的に同様の手法により、化合物8−6を無色の油状物(放置することによりその後固化した)として得た(370mg、89%)。
【0327】
[α]22+72.8°(c 1.26、CHCl);IR(フィルム、cm−1)2979、2935、1740、1704、1458、1426、1392、1367、1326、1249、1155、1120、1106、1045、978、944、896、829、776;H−NMR(CDCl、回転異性体の混合物)6.88−6.79(m、1H)、6.08−6.03(m、1H)、4.51−4.43(m、1H)、3.93−3.72(m、2H)、3.49−4.40(m、1H)、3.26(dd、J=6.4、13.6Hz、1H)、2.69−2.64(m、0.6H)、2.61−2.54(m、0.4H)、1.49−1.45(m、21H);13C−NMR(CDCl、回転異性体の混合物)168.7、163.3、155.7、146.7、145.9、121.4、121.1、82.0、82.0、81.3、81.0、76.3、75.8、51.8、50.9、50.2、49.9、39.7、28.3、28.2、28.1、19.7、19.7;元素分析 計算値(C1829NO)C、60.83;H、8.22;N、3.94、実測値C、60.75;H、8.07;N、3.86;m.p.(ヘキサン)107〜109℃。
(工程8−5)
【0328】
【化103】


【0329】
化合物8−6(50.8mg、0.162mmol)を使用して、実施例1、工程1−1と実質的に同様の手法により化合物8−7aおよび8−7bの混合物を無色の油状物として得た(48.7mg、96%)。後述の化合物8−8のH−NMR測定より7−6a:7−6b=94:6と決定された。
【0330】
IR(フィルム、cm−1)2979、2935、1742、1703、1479、1457、1393、1368、1293、1253、1158、1097、1062、998、950、913、842、774、738;H−NMR(C、回転異性体の混合物)4.43−4.19(m、2H)、4.0−3.95(m、1H)、3.74−3.69(m、1H)、3.45(d、J=11.2Hz、0.5H)、3.34−3.26(m、0.5H)、3.08−3.05(m、0.2H)、2.86−2.35(m、3.8H)、1.50−1.36(m、21H);13C−NMR(CDCl、回転異性体の混合物)171.8、171.5、170.5、154.2、82.8、82.2、80.7、80.6、76.3、65.8、62.7、48.6、48.0、42.8、42.6、41.8、40.0、38.8、33.9、33.8、30.3、28.2、28.1、28.0、19.8、19.6;HRMS(FAB)計算値(C1830NO)356.2073、実測値356.2078。
(工程8−6)
【0331】
【化104】


【0332】
化合物8−7(48.7mg、0.155mmol)のメタノール(4.8mL)の溶液にトリエチルアミン(1滴)を加え、室温で12時間攪拌した。反応混合物に酢酸(1滴)を加え、減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルの分取TLC(50%酢酸エチル/ヘキサン溶液)で精製して、アルコールを得た(41.5mg)。
【0333】
得られたアルコール(41.5mg)のジクロロメタン(1mL)の溶液に4−メチルモルホリンN−オキシド(36mg、0.30mmol)およびテトラプロピルアンモニウムパールテネート(5.5mg、0.016mmol)を0℃で加え、そのままの温度で1時間攪拌した。反応混合物をシリカゲルの分取TLC(50%酢酸エチル/ヘキサン溶液)に直接付すことにより精製を行い、化合物8−8を無色の油状物として得た(37.8mg、63%、2段階)。
【0334】
IR(フィルム、cm−1)2979、1739、1705、1479、1456、1437、1400、1368、1324、1255、1166、1135、1035、966、911、865、843、771;H−NMR(CDCl、回転異性体の混合物);4.08(d、J=4.0Hz、0.4H)、4.01(d、J=5.6Hz、0.6H)、3.75−3.60(m、2H)、3.69(s、3H)、3.51−3.42(m、1H)、2.95−2.89(m、0.4H)、2.83−2.77(m、0.6H)、2.65(dd、J=8.2、16.6Hz、0.6H)、2.55−2.45(m、1.4H)、2.20(s、3H)、1.49(s、9H)、1.46(s、2.4H)、1.43(s、5.4H);13C−NMR(CDCl、回転異性体の混合物)206.9、206.6、172.1、171.9、171.1、170.9、154.1、153.8、81.7、81.6、80.4、80.2、64.9、64.6、51.9、51.5、50.4、47.0、46.5、42.3、40.9、33.5、33.1、30.5、30.4、28.4、28.3、28.0、28.0;HRMS(FAB)計算値(C1931NO)385.2100、実測値385.2095。
【0335】
実施例9
(工程9−1)
【0336】
【化105】


【0337】
化合物7−2(1.21g、2.91mmol)のジクロロメタン(30mL)およびメタノール(10mL)の溶液に、攪拌しながらオゾンガスを−78℃でバブリングし、10分間攪拌した。反応混合物を攪拌しながらアルゴンガスを15分間バブリングし過剰なオゾンガスを除去した。ジメチルスルフィド(2.1mL、29mmol)を反応混合物に加え、室温まで昇温した。1時間攪拌後、反応混合物を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルのショートカラムによるカラムクロマトグラフィーで精製し、粗生成物のアルデヒドを得た。
【0338】
水素化ナトリウム(鉱油中の60%分散物、88.3mg、2.2mmol)のTHF(10mL)の懸濁液にトリエチル ホスホノアセテート(571mg、2.55mmol)を0℃で加え、30分間攪拌した。得られたアルデヒドのTHF(3mL)の溶液を反応混合物に加え、0℃で3時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液およびジクロロメタンの間で分配し、分離した水層をジクロロメタンで2回抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(10〜20%酢酸エチル/ヘキサン溶液)で精製し、化合物9−1を無色の油状物として得た(830mg、58%、2段階)。
【0339】
[α]22+44.0°(c 1.73、CHCl);IR(フィルム、cm−1)2978、2957、2931、2899、2858、1754、1708、1655、1464、1425、1393、1367、1252、1198、1164、1092、1053、1035、990、959、896、838、810、776、667;H−NMR(CDCl、回転異性体の混合物)6.96−6.89(m、1H)、5.84(dd、J=8.2、15.6Hz、1H)、4.21−4.16(m、4H)、4.00−3.64(m、3.6H)、3.53(dd、J=4.2、14.2Hz、0.4H)、3.27(dd、J=9.7、14.2Hz、0.4H)、3.19(dd、J=3.7、14.7Hz、0.6H)、2.56−2.51(m、0.4H)、2.44−2.38(m、0.6H)、1.45(s、5.4H)、1.41(s、3.6H)、1.31−1.24(m、6H)、1.10(d、J=6.4Hz、3H)、0.89(s、5.4H)、0.88(s、3.6H)、0.05(s、6H);13C−NMR(CDCl、回転異性体の混合物)169.9、169.8、166.1、166.0、155.5、155.3、147.0、146.9、124.4、124.3、80.5、80.3、69.0、68.9、61.0、61.1、60.2、50.8、50.8、49.9、49.9、49.0、28.2、28.2、25.8、25.8、22.0、21.9、18.0、18.0、14.2、14.1、−4.1、−4.9、−5.0;HRMS(FAB)計算値(C2445NOSi)487.2965、実測値487.2969。
(工程9−2)
【0340】
【化106】


【0341】
化合物9−1(780mg、1.6mmol)のアセトニトリル(5mL)の溶液にHF水溶液(35%、0.6mL、11mmol)を0℃で加え、室温で5時間攪拌した。反応混合物を飽和NaHCO水溶液に注ぎ、ジクロロメタンで4回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(20〜25%酢酸エチル/ヘキサン溶液)で精製し、化合物9−2を無色の油状物として得た(395mg、66%)。
【0342】
[α]21+43.1°(c 1.48、CHCl);IR(フィルム、cm−1)3461、2979、1750、1716、1466、1406、1368、1251、1195、1167、1033、990、900、862、775;H−NMRCDCl、回転異性体の混合物)6.95(dd、J=10.0、15.6Hz、0.8H)、6.91−6.88(m、0.2H)、5.87(d、J=16.5Hz、1H)、4.19(q、J=7.3Hz、4H)、4.03−3.91(m、3.0H)、3.77(d、J=17.4Hz、0.8H)、3.52(dd、J=7.4、14.7Hz、0.2H)、3.31(dd、J=7.4、14.6Hz、0.2H)、2.78(dd、J=5.1、15.1Hz、0.8H)、2.49−2.43(m、0.2H)、2.36−2.30(m、0.8H)、2.02(br s、0.2H)、1.75(br s、0.8H)、1.49(s、9H)、1.29(t、J=6.4Hz、6.0H)、1.18(d、J=6.4Hz、0.6H)、1.14(d、J=6.4Hz、2.4H);13C−NMR(CDCl、主生成物の異性体)169.7、165.9、156.6、145.1、124.8、81.5、64.5、61.3、60.4、50.5、49.9、48.2、28.1、20.4、14.2;HRMS(FAB)計算値(C1832NO)374.2179([M+H])、実測値374.2176。
(工程9−3)
【0343】
【化107】


【0344】
化合物9−2(375mg、1.00mmol)、1−ドデカンチオール(0.72mL、3.00mmol)および1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン(6滴)の混合物を80℃で1時間攪拌した。冷却後、反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(30〜40%酢酸エチル/ヘキサン溶液)で精製し、化合物9−3aおよび9−3bを得た(393mg、69%)。
【0345】
化合物9−3a
[α]22+67.9°(c 0.730、CHCl);IR(フィルム、cm)2926、2854、1746、1705、1459、1436、1393、1367、1249、1196、1170、1092、1029、968、944、894、867、775、722;H−NMR(CDCl、回転異性体の混合物)4.50−4.39(m、1H)、4.23−4.15(m、2.5H)、4.06(d、J=17.6Hz、0.5H)、3.98(d、J=17.2Hz、0.5H)、3.97(d、J=17.6Hz、0.5H)、3.69−3.62(m、1H)、3.37−3.35(m、1H)、3.18−3.11(m、1H)、2.92−2.85(m、1H)、2.82−2.73(m、1H)、2.63−2.47(m、2H)、2.41−2.36(m、0.5H)、2.26−2.22(m、0.5H)、1.62−1.55(m、2H)、1.49(s、4.5H)、1.43(s、4.5H)、1.38−1.26(m、24H)、0.88(t、J=6.4Hz、3.0H);13C−NMR(CDCl、回転異性体の混合物)170.1、169.9、168.9、168.6、155.8、155.5、81.3、80.9、76.5、76.0、61.3、61.2、51.8、50.8、48.7、47.7、43.8、43.2、39.1、38.4、37.4、37.0、31.1、29.6、29.6、29.5、29.3、29.2、29.0、28.4、28.2、22.7、20.8、20.7、14.3、14.2、14.1;HRMS(FAB)計算値(C2852NOS)530.3515([M+H])、実測値530.3516。
【0346】
化合物9−3b
[α]22−12.9°(c 0.780、CHCl);IR(フィルム、cm)2926、2854、1752、1704、1463、1391、1367、1249、1204、1171、1096、1056、1030、970、893、868、773;H−NMR(CDCl、回転異性体の混合物)4.22−4.21(m、3H)、4.04(d、J=18.3、1.0H)、3.94(d、J=17.4、0.3H)、3.80(d、J=17.4、0.7H)、3.64(dd、J=7.8、14.6Hz、0.7H)、3.43−3.39(m、0.6H)、3.33(dd、J=5.5、14.6Hz、0.7H)、3.12−3.08(m、0.7H)、2.99−2.85(m、1.3H)、2.67(dd、J=3.3、16.1Hz、1H)、2.50(t、J=6.4、2H)、1.90−1.82(m、0.3H)、1.76−1.74(m、0.7H)、1.59−1.51(m、2H)、1.49(s、2.7H)、1.43(s、6.3H)、1.35−1.26(m、24H)、0.88(t、J=6.0Hz、3H);13C−NMR(CDCl、回転異性体の混合物)170.8、170.4、169.8、169.6、156.0、155.6、81.5、81.0、76.4、76.2、61.3、61.2、49.5、49.4、48.3、45.6、45.3、38.2、35.2、35.0、31.9、31.2、31.1、29.6、29.6、29.5、29.3、29.2、29.2、29.1、29.0、28.4、28.3、28.1、22.7、20.7、20.1、14.3、14.1;HRMS(FAB)計算値(C2851NOS)529.3437、実測値529.3428。
(工程9−4)
【0347】
【化108】


【0348】
化合物9−3aおよび9−3bの混合物(49.2mg、0.093mmol)のトルエン(1mL)の溶液にオゾンガスを−78℃でバブリングし、5分攪拌後、過剰のオゾンガスを除去するためにアルゴンガスをバブリングしながら20分間攪拌した。反応混合物を2時間加熱還流し、冷却後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルの分取TLC(50%酢酸エチル/ヘキサン溶液)で精製し、化合物7−5を淡黄色の油状物として得た(27.2mg、89%)。
【0349】
[α]23+62.0°(c 1.06、CHCl);IR(フィルム、cm−1)2979、2937、1744、1704、1460、1426、1392、1367、1319、1301、1249、1194、1169、1120、1107、1031、978、896、862、828、778;H−NMR(CDCl、回転異性体の混合物)6.88−6.80(m、1H)、6.06(t、J=8.9Hz、1H)、4.54−4.44(m、1H)、4.23−4.18(m、2H)、4.00(d、J=18.3Hz、0.5H)、3.96−3.91(m、1H)、3.85(d、J=18.3Hz、0.5H)、3.51−3.43(m、1H)、3.32−3.26(m、1H)、2.71−2.64(m、0.5H)、2.61−2.55(m、0.5H)、1.49(s、4.5H)、1.46−1.43(m、7.5H)、1.31−1.26(m、3H);13C−NMR(CDCl、回転異性体の混合物)169.7、163.3、162.9、155.5、155.4、146.6、145.7、121.5、121.2、81.5、81.2、76.2、75.7、61.4、51.1、50.2、50.0、50.0、39.7、39.7、28.3、28.1、19.7、19.7;HRMS(FAB)計算値(C1626NO)328.1760([M+H])、実測値328.1754。
【0350】
実施例10
(工程10−1)
【0351】
【化109】


【0352】
化合物2−4(640mg、1.33mmol)および化合物10−1(後述の参考例3に記載の方法により調製、767mg、2.66mmol)を使用して、実施例2、工程2−5と実質的に同様の手法により化合物10−2を無色の油状物として得た(995mg、96%)。
【0353】
[α]23+8.0°(c 1.23、CHCl);IR(フィルム、cm−1)3384、2955、2931、2857、1726、1547、1456、1370、1255、1213、1165、1127、1065、936、915、838、777、740、698、585;H−NMR(CDCl)8.02−8.00(m、1H)、7.69−7.60(m、2H)、7.57−7.54(m、1H)、7.37−7.29(m、5H)、5.88(br s、1H)、5.12(d、J=12.0Hz、1H)、5.08(d、J=12.0Hz、1H)、4.35(d、J=19.2Hz、1H)、4.20−3.93(m、5H)、3.72(dd、J=7.4、14.4Hz、1H)、3.48(dd、J=5.6、14.4Hz、1H)、2.67−2.55(m、2H)、2.07(br s、1H)、1.43(s、9H)、1.16−1.13(m、6H)、0.85(s、9H)、0.07(s、3H)、0.06(s、3H);13C−NMR(CDCl)170.5、168.4、156.0、148.0、136.6、133.6、132.6、131.6、130.8、128.4、127.9、127.9、124.0、81.0、69.1、66.5、61.3、48.2、47.7、46.5、45.3、39.4、28.0、25.8、20.3、17.9,13.9、−4.3、−5.0;HRMS(FAB)計算値(C355411SiS)752.3249([+H])、実測値752.3237。
(工程10−2)
【0354】
【化110】


【0355】
化合物10−2(486mg、0.646mmol)を使用して、実施例2、工程2−6と実質的に同様の手法により化合物10−3を無色の油状物として得た(357mg、98%)。
【0356】
[α]23+7.1°(c 1.90、CHCl);IR(フィルム、cm−1)3328、3092、2984、1741、1545、1455、1373、1245、1167、1126、1102、1026、913、853、777、736、699、651、586;H−NMR(CDCl)7.96(d、J=8.4Hz、1H)、7.73−7.64(m、2H)、7.59(d、J=9.2Hz、1H)、7.37−7.31(m、5H)、5.40(d、J=7.2Hz、1H)、5.07(s、2H)、4.25−4.14(m、3H)、4.05−4.00(m、3H)、3.64−3.52(m、2H)、2.81(dd、J=6.4、16.4Hz、1H)、2.63(dd、J=4.8、16.4Hz、1H)、2.14(br s、1H)、1.43(d、J=6.4Hz、3H)、1.15(t、J=6.4Hz、3H);13C−NMR(CDCl)170.3、168.2、155.5、148.0、136.0、134.0、132.3、131.7、130.9、128.5、128.2、128.1、124.2、76.0、66.9、61.7、49.0、48.3、47.6、43.7、35.3、20.2、13.9;HRMS(FAB)計算値(C253010S) 564.1651([M+H])、実測値564.1663。
(工程10−3)
【0357】
【化111】


【0358】
化合物10−3(163mg、0.289mmol)を使用して、実施例2、工程2−7と実質的に同様の手法により化合物10−4を無色の油状物として得た(118mg、85%)。
【0359】
[α]22+11.3°(c 0.850、CHCl);IR(フィルム、cm)3329、2979、2937、1742、1704、1531、1457、1368、1248、1200、1153、1068、1027、971、913、894、863、739、699;H−NMRCDCl、回転異性体の混合物)7.38−7.30(m、5H)、5.54(br s、1H)、5.08(s、2H)、4.19(q、J=7.0Hz、2H)、4.15−3.96(m、2H)、3.84(br s、2H)、3.54−3.27(m、2H)、2.91−2.79(m、1H)、2.67−2.62(m、1H)、1.94(br s、1H)、1.46−1.44(m、3H)、1.39(s、9H)、4.27(t、J=7.0Hz、3H);13C−NMR(CDCl、回転異性体の混合物)170.5、170.0、155.8、155.6、136.2、128.5、128.2、128.1、81.7、81.2、76.5、75.9、66.8、61.4、50.9、50.2、49.6、49.0、48.0、47.8、45.6、36.0、35.8、28.3、28.1、20.4、20.1、14.2、14.1;HRMS(FAB)計算値(C2435)479.2393([M+H])、実測値465.2396。
(工程10−4)
【0360】
【化112】


【0361】
化合物10−4(208mg、0.435mol)を使用して、実施例2、工程2−8と実質的に同様の手法により化合物7−5を淡黄色の油状物として得た(99.6mg、70%)。
【0362】
[α]23+62.0°(c 1.06、CHCl);IR(フィルム、cm−1)2979、2937、1744、1704、1460、1426、1392、1367、1319、1301、1249、1194、1169、1120、1107、1031、978、896、862、828、778;H−NMR(CDCl、回転異性体の混合物)6.88−6.80(m、1H)、6.06(t、J=8.9Hz、1H)、4.54−4.44(m、1H)、4.23−4.18(m、2H)、4.00(d、J=18.3Hz、0.5H)、3.96−3.91(m、1H)、3.85(d、J=18.3Hz、0.5H)、3.51−3.43(m、1H)、3.32−3.26(m、1H)、2.71−2.64(m、0.5H)、2.61−2.55(m、0.5H)、1.49(s、4.5H)、1.46−1.43(m、7.5H)、1.31−1.26(m、3H);13C−NMR(CDCl、回転異性体の混合物)169.7、163.3、162.9、155.5、155.4、146.6、145.7、121.5、121.2、81.5、81.2、76.2、75.7、61.4、51.1、50.2、50.0、50.0、39.7、39.7、28.3、28.1、19.7、19.7;HRMS(FAB)計算値(C1626NO)328.1760([M+H])、実測値328.1754。
【0363】
実施例11
(工程11−1)
【0364】
【化113】


【0365】
化合物2−8(87.4mg、0.188mmol)のDMF(1mL)の溶液にジ−t−ブチル ジカーボネートおよびDMAPを室温で加え、室温で12時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、ジエチルエーテルで3回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液および食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(50〜60%酢酸エチル/ヘキサン溶液)で精製し、化合物11−1を無色の液体として得た(88.7mg、83%)。
【0366】
[α]24+22.7°(c 1.31、CHCl);IR(フィルム、cm−1)2979、1749、1701、1458、1394、1369、1338、1294、1244、1217、1149、968、887、850、771、700、586;H−NMR(CDCl、回転異性体混合物)7.41−7.33(m、5H)、5.28−5.23(m、1H)、5.16−5.10(m、1H)、4.61−4.51(m、1H)、4.20−4.07(m、1H)、4.03(d、J=7.4Hz、0.4H)、3.77−3.58(m、2.0H)、3.71(s、3H)、3.52(dd、J=6.4、14.6Hz、0.6H)、3.22(dd、J=5.5、14.6Hz、0.6H)、2.97(dd、J=7.8、14.3Hz、0.4H)、2.92−2.85(m、1.4H)、2.75(dd、J=5.1、17.0Hz、0.6H)、2.67−2.59(m、0.4H)、2.44−2.36(m、0.6H)、1.45(s、3.6H)、1.43−1.41(m、8.4H)、1.39(s、5.4H)、1.36(s、3.6H);13C−NMR(CDCl、回転異性体混合物) 170.4、170.2、155.7、155.6、153.8、152.6、152.2、134.8、134.7、129.2、128.9、128.8、128.7、128.6、84.5、84.4、81.4、80.9、76.9、76.6、69.2、69.0、53.0、52.4、52.0、52.0、49.6、49.6、47.9、41.5、41.1、35.5、35.4、28.3、28.1、27.8,27.7、19.9、19.4;HRMS(FAB)計算値(C284110)565.2761([M+H]);実測値565.2774。
(工程11−2)
【0367】
【化114】


【0368】
化合物11−1(18.6mg、0.0329mmol)のDMF(0.5mL)の溶液にLHMDS(THF溶液、1.0M、82μL、0.082mmol)を−60℃で加え、そのままの温度で20分攪拌後、酢酸(1滴)を加えた。減圧下で反応混合物を濃縮後、残渣を酢酸エチルで希釈し、セライトで濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルの分取TLCで精製し、化合物1−2aおよび1−2bの混合物を得た(9.5mg、92%)。
【0369】
IR(フィルム、cm−1)2979、1748、1702、1479、1436、1394、1368、1253、1203、1178、1146、1098、1062、999、896、859、775;H−NMR(C、回転異性体混合物)4.03(s、0.4H)、3.77(s、0.6H)、3.49−3.42(m、1H)、3.29(s、1.8H)、3.27(s、1.2H)、3.24−3.07(m、1H)、2.91(d、J=11.0Hz、1H)、2.28(dd、J=14.7、6.4Hz、1H)、2.05−1.95(m、1H)、1.75−1.64(m、1H)、1,45(s、3.6H)、1.42(s、5.4H)、1.39−1.35(m、1H)、0.74−0.71(m、3H);13C−NMR(CDCl、回転異性体混合物)171.9、171.4、171.0、154.6、153.9、81.0、76.2、65.2、64.9、52.4、52.1、48.5、48.1、42.7、41.8、39.8、38.7、33.5、28.2、20.0、19.7;HRMS(FAB)計算値(C1523NO)313.1525、実測値313.1524。
【0370】
参考例2
【0371】
【化115】


【0372】
グリシンt−ブチルエステル塩酸塩(5.00g、29.8mmol)を使用して、実施例2、工程2−4と実質的に同様の手法により化合物8−1を無色の固体として得た(8.91g、94%)。
【0373】
IR(フィルム、cm−1)3342、3099、2981、2936、1739、1594、1542、1442、1417、1395、1362、1303、1250、1161、1125、1059、1003、942、916、854、837、784、741、709、656、587;H−NMR(CDCl)8.01−8.08(m、1H)、7.94−7.93(m、1H)、7.76−7.74(m、2H)、6.05(br s、1H)、3.90(d、J=4.8Hz、2H)、1.32(s、9H);13C−NMR(CDCl)167.4、133.6、132.8、130.5、125.6、82.9、45.5、27.7;元素分析 計算値(C1216S)C、45.56;H、5.10;N、8.86、実測値C、45.79;H、5.15;N、8.87;m.p.(ヘキサン)98〜100℃。
【0374】
参考例3
【0375】
【化116】


【0376】
グリシンエチルエステル塩酸塩(1.39g、9.96mmol)を使用して、実施例2、工程2−4と実質的に同様の手法により化合物10−1を無色の固体として得た(2.30g、88%)。
【0377】
IR(フィルム、cm−1)3342、3101、2986、1744、1541、1443、1418、1371、1353、1301、1214、1168、1125、1024、854、785、741、702、656、588;H−NMR(CDCl)8.11−8.09(m、1H)、7.95−7.93(m、1H)、7.77−7.73(m、2H)、6.06(br s、1H)、4.06(q、J=6.4Hz、2H)、4.01(d、J=5.6Hz、2H)、1.16(t、J=6.4Hz、3H);13C−NMR(CDCl)168.5、133.9、133.7、132.9、130.6、125.7、61.9、44.9、13.9;元素分析 計算値(C1012S)C、41.66;H、4.20;N、9.72、実測値C、41.78;H、4.19;N、9.72;m.p.(AcOEt−ヘキサン)88〜100℃。
【0378】
参考例4
後述の参考例5で出発物質として使用する化合物12−1は、Tetrahedron 1999年、55巻、3337項に記載の調製方法を参考に、以下の手法により調製した。
【0379】
【化117】


【0380】
L−フェニルアラニン(40.0g、380mmol)のメタノール(193mL)の溶液にチオニルクロリド(19.5mL,267mmol)を−10℃で加え、その後2時間加熱還流した。減圧下で濃縮後、粗生成物をメタノールおよびジエチルエーテルの混合液による再結晶により精製し、化合物12−1を無色の固体として得た(51.9g、99%)。
【0381】
IR(フィルム、cm−1)3190、2930、2856、1761、1372、1253、1054、964、829、777;H−NMR(DO)7.30−7.24(m、3H)、7.15−7.13(m、2H)、4.63(br s、3H)、4.29−4.26(m、1H)、3.69(s、3H)、2.18(dd、J=14.4、5.8Hz、1H)、3.08(dd、J=14.4、7.4Hz、1H);元素分析 計算値(C1014ClNO)C、55.69;H、6.54;N、6.49、実測値C、55.52;H、6.44;N、6.36。
【0382】
参考例5
後述の参考例6で出発物質として使用する化合物12−2は、Tetrahedron 1999年、55巻、3337頁に記載の調製方法を参考に、以下の手法により調製した。
【0383】
【化118】


【0384】
メチルマグネシウムブロミド(3.0mol/L、ジエチルエーテル溶液、165mL、495mmol)のジエチルエーテル(500mL)の溶液に化合物12−1を0℃で30分かけて少しずつ加え、その後6時間加熱還流した。冷却後、反応混合物を激しく攪拌しながら飽和塩化アンモニウム水溶液および水を滴下し、得られた懸濁液をセライトで濾過した。有機層の分離後、水層にアンモニア水を加えてアルカリ性にし、ジエチルエーテルで3回抽出した。合わせた有機層を炭酸カリウムで乾燥し、濾過し、減圧下濃縮し、(3S)−3−アミノ−2−メチル−4−フェニルブタン−2−オールを淡黄色の油状物として得た(12.3g)。
【0385】
得られた粗生成物の(3S)−3−アミノ−2−メチル−4−フェニルブタン−2−オール(12.3g)のピリジン(123mL)の溶液にトリクロロアセチルクロリド(8.4mL、75mmol)を0℃で加え、その後徐々に室温まで昇温し、12時間攪拌した。食塩水を加えた反応をクエンチし、クロロホルムで4回抽出した。合わせた有機層を5%塩酸および水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(20〜30%酢酸エチル/ヘキサン溶液)により精製し、化合物12−2を無色の油状物(放置することによりその後固化した)を得た(69.3g、2段階で75%)。
【0386】
[α]22−29.4°(c 0.770、CHCl);IR(フィルム、cm)3414、2979、1699、1520、1200、1456、1374、1281、1248、1200、1146、1083、1034、951、879、821、757、724、699、678;H−NMRCDCl)7.29−7.19(m、5H)、6.78(br s、1H)、4.12−4.06(m、1H)、3.20(dd、J=14、3.6Hz、1H)、2.75(dd、J=14.0、11.2Hz、1H)、1.84(s、1H)、1.41(s、3H)、1.32(s、3H);13C−NMR(CDCl)161.7、137.4、129.1、128.6、126.7、92.7、72.9、60.2、35.5、27.8、27.3;元素分析 計算値(C1316ClNO)C、48.10;H、4.97;N、4.31、実測値C、47.86;H、4.92;N、4.21;m.p.(ジエチルエーテル−ヘキサン)92〜93℃。
【0387】
参考例6
前記の実施例3の工程3−1で出発物質として使用する化合物3−1は、Tetrahedron 1999年、55巻、3337頁に記載の調製方法を参考に、以下の手法により調製した。
【0388】
【化119】


【0389】
化合物12−2(13.0g、40.0mmol)のエタノール(390mL)の溶液に炭酸カリウム(2.76g、20.0mmol)を加え、1時間加熱還流した。減圧下で濃縮後、残渣を食塩水およびジクロロメタンの間で分配した。水層を分離し、ジクロロメタンで2回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(15〜20%酢酸エチル/ヘキサン溶液)で精製し、化合物3−1を無色の油状物(放置することによりその後固化した)として得た(7.36g、90%)。
【0390】
[α]21−103.0°(c 0.895、CHCl);IR(フィルム、cm−1)3279、2979、2933、1747、1604、1696、1455、1387、1375、1302、1242、1219、1190、1144、1086、997、940、913、884、771、744、702;H−NMRCDCl)7.34−7.17(m、5H)、5.66(br s、1H)、3.72−3.69(m、1H)、2.83−2.68(m、2H)、1.42(s、6H);13C−NMR(CDCl)158.0、136.8、128.7、128.7、126.8、83.0、62.8、36.8、27.3、21.7;元素分析 計算値(C1215NO)C、70.22;H、7.37;N、6.82、実測値C、70.17;H、6.80;N、7.34;m.p.(ジエチルエーテル−ヘキサン)66〜67℃。
【出願人】 【識別番号】504137912
【氏名又は名称】国立大学法人 東京大学
【出願日】 平成18年6月21日(2006.6.21)
【代理人】 【識別番号】100089705
【弁理士】
【氏名又は名称】社本 一夫

【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎

【識別番号】100075270
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 泰

【識別番号】100080137
【弁理士】
【氏名又は名称】千葉 昭男

【識別番号】100096013
【弁理士】
【氏名又は名称】富田 博行

【識別番号】100122644
【弁理士】
【氏名又は名称】寺地 拓己


【公開番号】 特開2008−1625(P2008−1625A)
【公開日】 平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願番号】 特願2006−171949(P2006−171949)