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【発明の名称】 ホタテ貝殻微粉末造粒材
【発明者】 【氏名】高橋 利之

【氏名】大江 芳正

【氏名】盛田 幸妃

【氏名】高山 光男

【要約】 【課題】ホタテの貝殻は、長年放置され、大量に谷間などに堆積され社会的な問題となっている。その利用については多くの研究開発がなされている。しかし、臭気対策や処理費用が高価に付くことから、未だ大量に堆積されている。

【解決手段】ホタテの貝殻から雑物を取り除き、2年間天日に晒し、有機質を分離させないように低温で乾燥させて粉砕した、有機炭酸カルシウムを含む微粉末を加圧造粒し、悪臭が無く安価で使用しやすくしたものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホタテ貝殻を120℃から150℃程度に加熱殺菌処理したものを2年以上天日に晒し、その後150℃以下で加熱乾燥して0.6mm以下の微粉末に粉砕したホタテの貝殻と20%以下の添加剤を混合し、加圧造粒することを特徴とする顆粒状貝殻材。
【請求項2】
添加剤に酸化マグネシウムまたは炭酸マグネシウムを使用することを特徴とする請求項1記載の顆粒状貝殻材。
【請求項3】
添加剤にリン酸を使用することを特徴とする請求項1記載の顆粒状貝殻材。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、ホタテの貝殻を安価に使用しやすい物性、形状の造粒に関する。
【背景技術】
【0002】
ホタテの貝殻は、長年放置され大量に谷間などに堆積され社会的な問題となっている。貝殻には、種々の効果があり、その利用については多くの研究開発がなされている。しかし、未だ大量に処理されない貝殻が堆積されている。
【0003】
貝殻は、ホタテ、カキ、アワビなど多くの貝があり、性質が似ているので、破砕して他の材料と混合したり、加熱してカルシウムの結合を切り離し、石灰岩から生産される炭酸カルシウムの代替材料など、多くの用途が研究開発されている(例えば、特許文献1または2参照)。
【0004】
【特許文献1】特開2004−300237
【特許文献2】特開2005−314227
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、臭気対策や処理価格が高価になることから、あまり使用されていない。ホタテは、漁師によって陸揚げされると、生食用には、貝柱を取り出し、貝に付着した雑物を取り除き空き地に堆積される。また、加工用はボイルして、雑物を取り除き、洗浄して貝殻のみを同じように堆積される。
【0006】
これらの堆積された貝殻は、悪臭を放ち、腐敗したものは、土壌や地下水を汚染させ、環境に影響を与えている。
【0007】
貝殻には、多くのミネラルが含んでおり、処理方法によっては効果的な材料として使用されているが、処理経費が高価であり、結果的に材料が高く付いたり、使用方法が難しい事に難点があり、放置された貝殻の処理が進んでいない。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、堆積されているホタテ貝殻の使用を促進するためのもで、従来の貝殻を破砕し、粒状にしたり、加熱処理により高価な炭酸カルシウムに変化させることなく、貝殻の特性を生かし、天日を活用して、使用目的にあった安価で、悪臭を無くした微粉末を顆粒状にして、使用しやすい貝殻材を製造するものである。
【0009】
貝殻に含まれるミネラル等は有用な物質であるが、ミネラルが溶出しにくいため、ミネラルの効果を引き出すために高度の技術を必要とする課題があった。
【0010】
本発明は、このような従来の課題に着目し、自然を活用してなされたもので、ホタテの貝殻に含まれるミネラル分を微粉末にして溶出しやすく、処理温度を低くしてカルシウム蛋白の構造を変えることなく、使用目的にあった顆粒状貝殻材を提供することを目的としている。
【発明の効果】
【0011】
以上のように、請求項1記載の発明の方法によれば、顆粒状の微粉末は、散布時に粉塵が発生することなく畑等に散布できる。散布されたホタテ貝殻微粉末造粒材は、機械的に造粒されていることから畑の水分や雨水により崩壊され微粉末になるため溶出困難であったミネラル分もカルシウム蛋白も徐々に溶出させることが出来る。
【0012】
また、ホタテの貝殻には次のような成分を含んでおり、成分は石灰岩の炭酸カルシウムとほぼ同じである。


【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明は、ホタテの貝殻から雑物を取り除き、2年間天日に晒し、有機質を分離させないように低温で乾燥させて粉砕する。従って、有機炭酸カルシウムを含んだ微粉末が出来る。ホタテ貝殻微粉末造粒材は、微粉末を加圧造粒したものである。
微粉末は用途に応じて添加剤と混合する。ホタテ貝殻微粉末造粒材は従来の炭酸カルシウムと同じ用途に使用できる。ホタテ貝殻に不足するマグネシウムやリン酸を添加剤として混合し造粒すると有機質の苦土石灰やリン酸石灰の顆粒材料として使用できる。
【0014】
畑等に散布されたホタテ貝殻微粉末造粒材は、ホタテの貝殻を天日に晒し低温で乾燥したものを微粉末にして加圧造粒しているので、散布時に粉塵が発生しない、微粉末は土壌中の水分で崩壊し、通常の材料と同じような効果を発揮する特徴を持っている。
【0015】
以下に第1実施例を示すと、ホタテ貝殻微粉末造粒材は、野積みのホタテの貝殻を工場に持ち込み、蒸気温度130℃の蒸気釜に投入し、均一に加熱された貝殻を水槽に投入して撹拌し、貝殻表面の雑物を取り除く。
【0016】
前記の貝殻を流失水が管理できる天日乾燥場に30cm厚さに敷き均し、2年間晒しておく、この間、貝殻を切換しても良いが、そのまま放置してもよい。
2年経過した貝殻は、空気温度100℃の乾燥機で水分を0.4%になるまで加熱乾燥し、破砕機に投入し、破砕された貝殻は微粉砕機で0.6mm以下の微粉末にする。
【0017】
ホタテの貝殻微粉末90Kgを混合機に投入し撹拌しながら、酸化マグネシウムが10Kgを溶解した添加剤溶液を供給し、5分間高速撹拌する。撹拌した材料を加圧造粒機に供給し、造粒された材料は、100℃以下で加熱乾燥する。乾燥したものはホタテ貝殻微粉末造粒材の製品である。一般的には、有機質苦土石灰と言われる材料である。
【0018】
第2実施例は、ホタテ貝が加工処理される場合に効果的な方法で、陸揚げされたホタテ貝殻は120℃の蒸気釜に投入され、貝殻の温度が均一になってから10分間経過後、釜から取り出し、貝殻のみを天日乾燥場に持ち込み、その後は、第1実施例に同じである。
【出願人】 【識別番号】507212207
【氏名又は名称】鹿部町
【識別番号】507212218
【氏名又は名称】北海道スカラップ株式会社
【出願日】 平成19年5月30日(2007.5.30)
【代理人】
【公開番号】 特開2008−297190(P2008−297190A)
【公開日】 平成20年12月11日(2008.12.11)
【出願番号】 特願2007−166930(P2007−166930)