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【発明の名称】 堆肥脱臭法及び堆肥脱臭装置
【発明者】 【氏名】梅香家 俊文

【氏名】和田 良則

【要約】 【課題】確実な脱臭効果を得ると共に、脱臭材料の温度管理と微生物への水分、栄養分の補充を不要とした堆肥化施設における堆肥脱臭法及び堆肥脱臭装置を提供すること。

【解決手段】発酵槽内の汚泥等有機物を発酵処理する堆肥化施設に附設する堆肥脱臭装置において、発酵槽の上端部に被装した天蓋の適宜位置から垂設した仕切り材によって区分けされた前記堆肥化施設の各区間ごとに、発酵槽内の有機物に空気乃至臭気ガスを給気するための給気口を当該発酵槽の底部に、発酵槽内の有機物から発生した処理ガスを捕集するための排気口を前記天蓋の天部乃至上部にそれぞれ配設し、一の区間の排気口に連設した換気ダクトを次の区間の給気口に連結することによって複数区間が連通したこと。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
臭気成分を分解する微生物の働きによって臭気ガスを無臭化する堆肥脱臭法において、前記微生物を保持した堆肥発酵槽内の有機物を当該微生物の活性温度条件に拠り複数の温度区間に区分けし、高温区間の発酵槽から発生した処理ガスを捕集して低温区間の発酵槽へと順次給気しながら臭気処理することを特徴とする堆肥脱臭法。
【請求項2】
前記微生物を保持した堆肥発酵槽内の有機物を高温、中温、低温の3つの温度区間に区分けした請求項1の堆肥脱臭法。
【請求項3】
発酵槽内の有機物を発酵処理する堆肥化施設に附設する堆肥脱臭装置において、発酵槽の上端部に被装した天蓋の適宜位置から垂設した仕切り材によって区分けされた前記堆肥化施設の各区間ごとに、発酵槽内の有機物に空気乃至臭気ガスを給気するための給気口を当該発酵槽の底部に、発酵槽内の有機物から発生した処理ガスを捕集するための排気口を前記天蓋の天部乃至上部にそれぞれ配設し、一の区間の排気口に連設した換気ダクトを次の区間の給気口に連結することによって複数区間が連通したことを特徴とする堆肥脱臭装置。
【請求項4】
天蓋は、発酵槽の上端に架装された自走式の堆肥攪拌機が走行可能なスペースを確保して被装した請求項3の堆肥脱臭装置。
【請求項5】
換気ダクトにより3つの区間を連通した請求項3又は請求項4のいずれかの堆肥脱臭装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は堆肥脱臭装置及び堆肥脱臭法に関し、特に、汚泥等の有機物を処理して堆肥化する堆肥発酵施設から発生した臭気ガスを無臭化するのに好適な堆肥脱臭装置及び堆肥脱臭法に関する。
【背景技術】
【0002】
下水処理場や堆肥化施設などの汚泥処理施設においては、炭素化合物や窒素化合物、或いは硫黄化合物などからなる臭気ガスの発生を避けることができない。このため、施設の設置に際しては、悪臭対策として臭気処理装置を附設乃至は併設するのが望ましい。
【0003】
この臭気処理装置で用いられる脱臭方法としては、微生物を利用した生物脱臭法、ゼオライト等の吸着材による吸着脱臭法、薬剤により臭気を処理する薬液処理法など種々の方法が提案されているが、特に生物脱臭法はその脱臭効果と持続性、及びランニングコスト等の面において優れており、中でも堆肥脱臭法は多くの汚泥処理施設で既に利用され実用化されている。ここで生物脱臭法とは、脱臭材料中の水分乃至は水溶液に溶解した臭気成分をアンモニア酸化細菌や硫黄酸化細菌などの微生物の働きによって酸化分解し無臭化する方法をいうところ、その微生物の有する臭気分解能力が送気ガス中の臭気成分量を賄って足りるものであるときは、脱臭材料の補充や交換等を要することなく、長期に亘り脱臭効力を持続できるという特徴を有している。
【0004】
しかしながら、臭気処理塔への下部送気が脱臭材料を乾燥させて上記の菌群が不活性化してしまうのを回避するためには適宜量の水分を散布乃至噴霧する必要があるが、この散布等された水分により、脱臭材料全体の重量が増して圧密が進むことから菌群を保持する担体資材は通気性を失って微生物の好気呼吸が損なわれ、また、洗い流された塩基類により脱臭材料が酸性に偏って菌群による臭気分解や硝酸化成等が抑制されて、結果として微生物の活性状態を維持できないこととなってしまう。一方、通気の偏重する場所では臭気成分の吸着と脱臭材料の乾燥が著しく、水分不足から微生物はその活性を失い、臭気分解力が局所的に減衰する。また、上記菌群の活動条件には、水と酸素だけでなく適度な栄養分の補充や温度の管理をも必要とするところ、特に冬季においては塔内を菌群の活性温度条件に適合するよう維持するのは容易でない。そして、これらの条件に反し脱臭材料が嫌気状態に陥ると、アンモニア、硫化水素を始めとしてギ酸、酢酸、プロピオン酸等低級脂肪酸、トルメチルアミン等のアミン系、メルカブタン、スカノール、アセトアルデヒドなどの臭気ガスが発生して顕著な悪臭となるばかりか、これら腐熟の不十分な堆肥の施用によっては作物の生育を阻害してしまうことがあり、特に、生物脱臭法の中でも堆肥化施設において発酵処理中の汚泥等有機物を細菌の担体として適用する堆肥脱臭法にあっては、悪臭を吸着した直後の堆肥に強いアンモニア臭が残留しており、これが二次揮散するのを回避するために更なる臭気処理を行う必要もある。ところが、アンモニアは汚泥の発酵が良好に進んでいるときほど多く発生するものなので、完熟堆肥の生産を行いつつ上記アンモニアの発生を抑制して堆肥を製造することはきわめて難しい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで本発明は、従来の堆肥脱臭法が有する上記の問題点に鑑み、確実な脱臭効果を得ると共に、脱臭材料の温度管理と微生物への水分、栄養分の補充を不要とした堆肥化施設における堆肥脱臭法及び堆肥脱臭装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決することを目的としてなされた本発明堆肥脱臭法の構成は、臭気成分を分解する微生物の働きによって臭気ガスを無臭化する堆肥脱臭法において、前記微生物を保持した堆肥発酵槽内の有機物を当該微生物の活性温度条件に拠り複数の温度区間に区分けし、中・高温区間の発酵槽から発生した処理ガスを捕集して低温区間の発酵槽へと順次給気しながら臭気処理することを特徴とするものである。
【0007】
また本発明堆肥脱臭法は、前記微生物を保持する堆肥発酵槽内に堆積した汚泥等の有機物を高温、中温、低温の3つの温度区間に区分けして構成してもよい。
【0008】
上記の課題を解決することを目的としてなされた本発明堆肥脱臭装置の構成は、発酵槽内の汚泥等有機物を発酵処理する堆肥化施設に附設する堆肥脱臭装置において、発酵槽の上端部に被装した天蓋の適宜位置から垂設した仕切り材によって区分けされた前記堆肥化施設の各区間ごとに、発酵槽内の有機物に空気乃至臭気ガスを給気するための給気口を当該発酵槽の底部に、発酵槽内の有機物から発生した処理ガスを捕集するための排気口を前記天蓋の天部乃至上部にそれぞれ配設し、一の区間の排気口に連設した換気ダクトを次の区間の給気口に連結することによって複数区間が連通したことを特徴とするものである。
【0009】
また本発明堆肥脱臭装置の発酵槽上端部に被装する天蓋は、発酵槽の上端に架装された自走式の堆肥攪拌機が走行可能な程度に発酵槽とこの天蓋とによって形成されるスペースを確保できるよう成形して構成するのが望ましい。さらに本発明に係る堆肥脱臭装置は、換気ダクトにより3つの温度区間が連通するよう構成してもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、微生物を利用した臭気処理において、複数に区分けした堆肥発酵槽を各菌群の活性温度条件に応じて中・高温区間から低温区間へと段階的に割り振り、各区間に設けられた排気口とそれに続く低温区間に設けられた給気口とを換気ダクトにより連結する。これによって全区間の発酵槽は連通され、臭気ガスに対しては区分された区間の数だけ臭気分解処理が繰り返し行われることとなる。また、中・高温区間で発生した処理ガスに含まれる化学的熱エネルギー、蒸発した水分、窒素分等の栄養分についてはそのまま次の低温区間へと供給することができる。この結果、悪臭に対して充分かつ確実な脱臭効果を得られると共に、温度管理や水分、栄養分の補充を行うことなく脱臭材料の好気的状態と菌群の活性状態とを維持することができるので、嫌気状態から悪臭が生じるといった事態を完全に防止できるという効果を発揮する。
【0011】
また、土壌や汚泥中に自然に存在する微生物は、主に細菌、放線菌、糸状菌、担子菌、原生動物等に分類されるところ、発酵槽内における微生物の活性温度条件を約50度〜70度の高温、約30度〜50度の中温、約40度以下の低温の3つに分割することによって、この高温区間で活性化する好熱好気性の細菌や放線菌を、中温区間で中温で活性化する中温性の細菌や糸状菌を、低温区間で活動する原生動物や担子菌を、最も効率的に利用して臭気処理することが可能となる。
【0012】
さらに、堆肥化施設において発酵過程にある汚泥等の有機物は、堆肥攪拌機によって切返されながら発酵槽の原料投入口側から堆肥排出口側へと移送されてゆくので、この有機物を担体に適用すれば脱臭材料の入替えや補充等は一切必要なく、吸着限界、或は脱臭限界から脱臭効果が減退するといった事態についても回避できるという効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
次に、本発明の実施の形態例を図に拠り説明する。図1は本発明堆肥脱臭法を適用した脱臭装置の一例を表した縦断面図、図2は図1の側断面図、図3は発酵槽内の温度と堆積日数の関係を示すグラフ、図4は従来型生物脱臭法による脱臭装置の側断面図、図5は従来型堆肥脱臭法による装置の縦断面図である。
【0014】
従来型の生物脱臭装置は、図4に示すように、臭気分解能力を有する微生物を保持した多孔質の担体20を臭気処理塔10の内部に充填し、この臭気処理塔10の底部に敷設したバラストbに埋設された給気管の給気口Aから送られてくる臭気ガスを、担体20に曝しながら通気することで微生物に臭気成分を分解させて、処理塔10の天部に開口した排気口Vから無臭化された処理ガスを排出する。
【0015】
担体20としては、土壌粒子、ロックウール、ピートモス、活性汚泥、堆肥等のいずれも適用可能である。臭気分解能力を有する上記の細菌としては、主にアンモニア酸化細菌、亜硝酸酸化細菌等の硝化菌、脱窒菌、硫黄酸化細菌などが挙げられるが、いずれも細菌であるが故に生息環境として適度な水分、養分、及び温度の維持を要する。水分に関しては担体20を60%程度の含水率に維持する必要があるが、特に含水率が40%を下回る乾燥状態に陥ると、上記細菌群の増殖は著しく抑制されて活性状態を維持できず、脱臭能力を充分に発揮できないこととなる。
【0016】
そこで、堆肥発酵槽を微生物の活性温度条件によって複数の区間に区分することによって上述の不具合を解消したので、以下に本発明堆肥脱臭装置の実施形態例について説明する。
【0017】
図1において、22は微生物の担持体たる汚泥であって、堆肥化施設Fの堆肥発酵槽5内に投入、貯蔵されている。この発酵槽5の上端部には、発生した臭気ガスが外部へ流出するのを防ぐために天蓋3を被装してある。天蓋3は、臭気ガスを外気と遮蔽できるものであればよく、金属性、木製その他の部材によって形成することは任意である。本実施例において天蓋3は、硬質なパイプ材等によって形成された骨組みにシート状部材を張設することで構成してある。なお、天蓋3の設置に際しては、これを取外すことなく堆肥攪拌機Mによって汚泥22の切返しを行えるよう、発酵槽5と天蓋3との間に攪拌機Mの走行に支障のない程度のスペースSを確保しておくのが望ましい。
【0018】
堆肥化は、微生物の活動により汚泥22に含まれる有機物を分解することによって進む。この分解は、一般に糖分解期、繊維分解期、リグニン分解期の3段階に大別され、それぞれの段階で活性化する微生物も各段階とともに推移していく。かかる微生物の変化は、生息環境である汚泥22の温度、含水率、炭素率(C/N比)、或いはph等の条件に拠るものであるが、有機物を微生物分解する場合においては概ね同様の変遷を辿るということが判った。
【0019】
堆肥化の初期段階である糖分解期には、新鮮な有機物に含まれる糖やアミノ酸、タンパク質などの易分解性物質の分解が行われる。かかる分解活動は、主に生育の早い糸状菌や好気性細菌によって好気的に行われ、盛んに増殖する該菌群の呼吸熱によって汚泥22の温度を内部から一気に上昇させる(図3を参照)。やがて、汚泥22の温度が40℃を上回ると糸状菌は生息できなくなり 、次に好熱好気性である放線菌がセルロースやヘミセルロースなどの繊維質を分解する繊維分解期に遷移する。このとき、汚泥22の温度はおよそ60℃を超し、他の一般微生物は活動できず、ごく限られた高温菌のみが活性状態に入ることができる。放線菌を始めとする高温菌の食べる餌が減少してくると、汚泥22は微生物の活動低下により徐々にその温度を下げ、やがて、放線菌によって分解され軟らかくなった繊維組織を食べる様々な細菌や担子菌、或いは原生動物等の微生物が活動するリグニン分解期が始まる。リグニン分解期後期には、増殖したこれらの微生物を食べるトビムシやミミズなどの小動物も生息するようになる。
【0020】
したがって、発酵処理中の汚泥22を温度条件に拠り区分した場合は、糖分解期乃至繊維分解期にあたる約50℃〜70℃の高温区間、リグニン分解期前期にあたる約30℃〜50℃の中温区間、リグニン分解期後期にあたる約40℃以下の低温区間の3つの温度区間に大きく分類されるといえる。
【0021】
このため、発酵槽5と天蓋3とによって形成される上述のスペースSは、天蓋3から垂設した仕切り材4によって高温区間h、中温区間m、低温区間lの3つ区間に区分されている。仕切り材4は、臭気を遮蔽するシート材により形成されており、適宜掛止方法によって天蓋3の内側へ掛止されている。
【0022】
高温区間hに位置する発酵槽5hの底部には給気口Ahが配設され、発酵槽5h内の汚泥22hへ送風機B等の適宜送気手段によって外部空気が送気される。発酵槽5hの上部に位置する天蓋3hの天部には排気口Vhを配設しており、汚泥22hから発生した処理ガスGhを捕集して次の中温区間mへと送気している。この排気口Vhからは換気ダクトDhが連設されている(図1及び図2を参照)。
【0023】
処理ガスGhを構成する物質は、タンパク質等の分解過程で発生するアンモニアガス、高温下の汚泥22hから発生する水蒸気、及び嫌気条件下で活動するセルロース分解菌等が生ずる有機酸臭を主体とするものである。アンモニアガスは高温の水蒸気中に一部アンモニウムイオンとして溶解されたかたちでスペースS内に放出されたのち、換気ダクトDhを通って次の中温区間mへ給気される。このため、処理ガスGhに含まれる熱、水分、窒素分を有効に中温区間mへと供給することができる。
【0024】
中温区間mに位置する発酵槽5mの底部には給気口Amが配設され、換気ダクトDhから送られてくる処理ガスGhを発酵槽5mに貯蔵された汚泥22mへと給気する。この汚泥22mは、攪拌機Mの切返しによって汚泥22hを後方へと移送したものである。発酵槽5mの上部に位置する天蓋3mの天部には排気口Vmを配設しており、汚泥22mから発生した処理ガスGmを捕集して次の低温区間lへと送気している。この排気口Vmには、換気ダクトDmが連設されている(図1及び図2を参照)。
【0025】
リグニン分解期とは、主として担子菌等の働きにより難分解性有機物をじっくりと時間をかけて好気的に分解する時期である。また、悪臭は、その大部分が糖分解期、或いは、繊維分解期において発生しているので、リグニン分解期に差掛かる中温区間mにおいては新たな臭気を生ずることは殆どない。このため、処理ガスGmを構成するのは、主として処理ガスGhのうち微生物に分解されずに残った臭気成分とわずかな水分である。この処理ガスGmに含まれる熱、水分、窒素分が、換気ダクトDmを通って、有効に低温区間lに供給されることは言うまでもない。
【0026】
低温区間lに位置する発酵槽5lの底部には給気口Alが配設され、換気ダクトDmから送られてくる処理ガスGmを発酵槽5lに貯蔵された汚泥22lへと給気する。この汚泥22lは、攪拌機Mの切返しによって汚泥22mをさらに後方へと移送したものである。発酵槽5lの上部に位置する天蓋3lの天部には排気口Vlを配設しており、汚泥22lから発生した処理ガスGlを捕集して施設の外部へと排気している(図1及び図2を参照)。
【0027】
リグニン分解期の後期には、多くの微生物と共にこれらを餌とする小動物も現れ、さらには菌同士の食い合いが生じる。この結果、汚泥22lの中には該微生物の遺体が相当程度の割合で含まれることになり、これら微生物遺体内の窒素成分の影響から窒素含有率が上昇することで堆肥製品としても高品位を得ることができる。また、この段階の汚泥22lはサラサラと乾燥した好気的な条件下にあり、処理ガスGlは微生物等の呼吸により発生する二酸化炭素が主体となっているため、臭気ガスは殆ど無臭化された状態で外部へと排出されることになる。
【0028】
すなわち、有機廃棄物系汚泥22を原料とする堆肥化施設Fにおいては、汚泥22が好気性微生物により酸化分解されるときに発生する熱エネルギーによって高温から中温、中温から低温へと推移するにつれ、当該汚泥22中で活性化する菌群も移ろいながら変化するところ、本発明堆肥脱臭法及びその装置は、予め堆肥原料を臭気分解微生物の活性温度条件に応じて複数の温度区間に分けて安置しておき、それぞれの温度区間で独立に臭気処理を行いながら、高温区間hで発生した処理ガスGhの有する熱エネルギー、原料から蒸発した水分、処理ガス等に含まれる窒素分などの栄養分を、次の中温区間m乃至低温区間lにおける温度維持や水分、栄養分の補充に再利用し、かつ、複数回の臭気処理を繰返し実行することで確実な脱臭効果を得ることを企図したものである。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明は以上の通りであって、微生物を利用した臭気処理において、複数に区分けした堆肥発酵槽を各菌群の活性温度条件に応じて中・高温区間から低温区間へと段階的に割り振り、各区間に設けられた排気口とそれに続く低温区間に設けられた給気口とを換気ダクトにより連結することで、全区間の発酵槽が連通され、臭気ガスに対しては区分された区間の数だけ臭気の分解処理が繰り返し行われることとなり、また、中・高温区間で発生した処理ガスに含まれる化学的熱エネルギー、蒸発した水分、窒素分等の栄養分についてはそのまま次の低温区間へと供給することができるため、その結果として、悪臭に対しては充分かつ確実な脱臭効果を得られると共に、温度管理や水分、栄養分の補充を行うことなく脱臭材料の好気的状態と菌群の活性状態とを維持することができるので、嫌気状態から悪臭が生じるといった事態を完全に防止できるという効果があるから、堆肥脱臭法及び堆肥脱臭装置に適用してきわめて有用である。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明堆肥脱臭法を適用した脱臭装置の一例を表した縦断面図
【図2】本発明堆肥脱臭法を適用した脱臭装置の一例を表した側断面図
【図3】発酵槽内の温度と堆積日数の関係を示すグラフ
【図4】従来型生物脱臭法による脱臭装置の側断面図
【図5】従来型堆肥脱臭法による脱臭装置の縦断面図
【符号の説明】
【0031】
1、10 臭気処理塔
2、20 担体
22 汚泥
3 天蓋
4 仕切り材
5 発酵槽
A 給気口
V 排気口
B 送風機
D 換気ダクト
M 攪拌機
b バラスト
S 散水装置
h 高温区間
m 中温区間
l 低温区間
【出願人】 【識別番号】507040987
【氏名又は名称】梅香家 俊文
【識別番号】507040998
【氏名又は名称】和田 良則
【出願日】 平成19年2月6日(2007.2.6)
【代理人】 【識別番号】100092679
【弁理士】
【氏名又は名称】樋口 盛之助

【識別番号】100065020
【弁理士】
【氏名又は名称】小泉 良邦

【識別番号】100141287
【弁理士】
【氏名又は名称】原 慎一郎


【公開番号】 特開2008−189527(P2008−189527A)
【公開日】 平成20年8月21日(2008.8.21)
【出願番号】 特願2007−26658(P2007−26658)