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畜糞肥料化装置 - 特開2008−115020 | j-tokkyo
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【発明の名称】 畜糞肥料化装置
【発明者】 【氏名】阿部 保雄

【要約】 【課題】一度に多量の畜糞を処理でき、多量の畜糞から発生する臭気ガスを処理でき、畜糞から異物を除去でき、有効成分を豊富に含有する肥料を製造でき、多種多様な肥料を製造できる畜糞肥料化装置の提供。

【解決手段】畜糞を乾燥させつつ畜糞から発生する臭気ガスを燃やす一次乾燥機14と、畜糞中の異物を篩い分ける篩28と、畜糞を粉砕する粉砕装置32と、畜糞に混合資材を任意の割合で配合する混合資材配合装置38と、畜糞と混合資材とを混合する混合装置46と、畜糞と混合資材との混合物を粒状の肥料とする造粒装置54と、粒状の肥料を乾燥させる二次乾燥機58と、から畜糞肥料化装置1を構成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
畜糞を乾燥させつつ畜糞から発生する臭気ガスを燃やす一次乾燥機と、畜糞中の異物を篩い分ける篩と、畜糞を粉砕する粉砕装置と、畜糞に混合資材を任意の割合で配合する混合資材配合装置と、畜糞と混合資材とを混合する混合装置と、畜糞と混合資材との混合物を粒状の肥料とする強制造粒式の造粒装置と、粒状の肥料を乾燥させる二次乾燥機と、を有することを特徴とする畜糞肥料化装置。
【請求項2】
一次乾燥機の排気が二次乾燥機の熱源となることを特徴とする請求項1記載の畜糞肥料化装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、畜糞から肥料を製造する畜糞肥料化装置に関する。
【背景技術】
【0002】
下水処理汚泥や畜糞から有機質資材を製造し、製造した調整剤混合有機質資材を肥料として利用する技術が提唱されている(特許文献1参照)。この技術では、いわゆる自足造粒式の造粒装置(例えば、撹拌式造粒装置)を用いて、まず、調整剤混合有機質資材を製造し、さらに調整剤混合有機質資材から粒状の肥料を製造する。具体的には、下水処理汚泥や畜糞に石灰や肥料成分を配合し混合物とし、混合物を撹拌して調整剤混合有機質資材とする。そして、撹拌される調整剤混合有機質資材を自己凝集現象によって粒状化して肥料とする。
【0003】
造粒装置は補助ヒータと脱臭装置とを備えている。
自己凝集現象を利用して調整剤混合有機質資材を粒状化するためには、混合物の水分率が大きく影響する。このため、混合物の含水率を管理し、40%程度に調整しておくことが好ましい。混合物の含水率の調整は、石灰の発熱と補助ヒータを用いて行われている。
また、下水処理汚泥や畜糞から臭気ガスが発生するので、臭気ガスを処理しなければならない。脱臭装置がリン酸によって臭気ガスを化学処理している。
【0004】
発明者らが実施した試験によれば、この造粒装置で処理可能な下水処理汚泥の量は、1回当たりの処理で約60kg(乾燥重量で約35kg)であった。
【特許文献1】特開2002−12489号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した自足造粒式の造粒装置には、以下に述べる様々な問題を有する。
まず、造粒装置の構成自体に由来する根本的な問題について説明する。
混合物の含水率を管理して40%程度に調整する必要があるので、下水処理汚泥や畜糞に対する石灰、肥料成分の配合割合が限定されてしまう。したがって、造粒装置によって製造される肥料の成分の種類と含有量は、一定のものに限定され、多種多様な肥料を製造することが困難である。
【0006】
造粒装置に比較的含水率の高い下水処理汚泥や畜糞が供給されるので、混合物を撹拌する造粒装置のシャフトや羽根に大きな負荷がかかる。多量の下水処理汚泥や畜糞を処理するためには、造粒装置を大型化し、シャフトや羽根の強度を大きくしなければならず、撹拌に必要な駆動力も大きくなり、駆動源が限定されてしまう。したがって、この造粒装置は大型化に不向きである。
【0007】
次に、畜糞を原料として肥料を製造する場合に発生する造粒装置の問題について説明する。
下水処理汚泥は窒素、リン、カリウム等の各含有量が1%未満と乏しく、良質な肥料の原料には適さない。これに対して、畜糞は窒素、リン、カリウム等を豊富に含み、良質な肥料の原料となる。しかし、畜糞からは強い臭気を伴う臭気ガスが発生するので、脱臭装置を用いて臭気ガスを化学処理しなければならない。化学処理できる臭気ガスの量は脱臭装置の大きさに依存するので、畜産農家から出る大量の畜糞を原料とする場合、脱臭装置を大型化しなければならなくなってしまう。
【0008】
また、畜産農家から出る畜糞には石等の雑多な異物が混入しており、このような畜糞をそのまま原料とすると、造粒装置が異物によって破損してしまう。したがって、畜糞をそのまま原料として造粒装置に供給できない。
本発明は、上記問題を解決するものであり、その目的とするところは、一度に多量の畜糞を処理でき、多量の畜糞から発生する臭気ガスを処理でき、畜糞から異物を除去でき、有効成分を豊富に含有する肥料を製造でき、多種多様な肥料を製造できる畜糞肥料化装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、その課題を解決するために以下のような構成をとる。請求項1の発明に係る畜糞肥料化装置は、畜糞を乾燥させつつ畜糞から発生する臭気ガスを燃やす一次乾燥機と、畜糞中の異物を篩い分ける篩と、畜糞を粉砕する粉砕装置と、畜糞に混合資材を任意の割合で配合する混合資材配合装置と、畜糞と混合資材とを混合する混合装置と、畜糞と混合資材との混合物を粒状の肥料とする強制造粒式の造粒装置と、粒状の肥料を乾燥させる二次乾燥機と、を有する。
【0010】
請求項1の発明によると、一次乾燥機において畜糞が乾燥し所定の含水率となる。畜糞の乾燥が進むと、畜糞から有臭ガスが発生するが、この有臭ガスは一次乾燥機で燃やされて処理される。
一次乾燥機で乾燥した畜糞中に含まれている異物は、篩によって篩い分けられ、除去される。
異物を除去された畜糞は、粉砕装置によって粉砕される。
粉砕装置によって粉砕された畜糞は、混合資材配合装置によって混合資材を任意の割合で配合される。混合資材を配合された畜糞は、混合装置によって混合され混合物となる。
混合物は、強制造粒式の造粒装置によって粒状の肥料となり、この粒状の肥料は二次乾燥機で乾燥し、肥料の製品となる。強制造粒式の造粒装置として、例えば、混合物をトコロテン式に押し出し粒状に切断するペレタイザーや、混合物を型に入れて粒状に圧縮成型するブリケットマシンを挙げることができる。
【0011】
一次乾燥機において畜糞が乾燥し、その含水率が調整されるので、一次乾燥機よりも下流側の機器は、高い含水率の畜糞や混合物を処理する必要がなく、これらの機器の駆動力は小さくてすみ、より多くの畜糞を容易に処理できる。
一次乾燥機が畜糞から発生する有臭ガスを燃やして処理するので、装置を大型化することなく多量の有臭ガスを処理できる。
【0012】
畜糞中の異物は篩によって篩い分けられて除去されるので、畜産農家から出る畜糞をそのまま原料として畜糞肥料化装置に供給でき、篩よりも下流側の機器が畜糞中の異物によって損傷することはない。
強制造粒式の造粒装置では、肥料を造粒するために混合物の自己凝集現象を利用しない。したがって、混合物に許容される含水率の幅が広くなり、混合資材配合装置によって畜糞に配合される混合資材の種類や量を任意に調節でき、肥料中の成分やその含有量を容易に変えることができる。
【0013】
請求項2の発明に係る畜糞肥料化装置は、請求項1記載の畜糞肥料化装置であって、一次乾燥機の排気が二次乾燥機の熱源となる。
一次乾燥機は燃料を燃やして畜糞の乾燥と有臭ガスを燃やす。一次乾燥機から出る排気の熱を二次乾燥機における肥料の乾燥に利用すれば、燃料の効率化が図られる。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る畜糞肥料化装置は、一度に多量の畜糞を処理でき、多量の畜糞から発生する臭気ガスを処理でき、畜糞から異物を除去でき、有効成分を豊富に含有する肥料を製造でき、多種多様な肥料を製造できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明を実施するための最良の形態を図1を参照しつつ説明する。
図1に示す畜糞肥料化装置1は、畜糞受入ホッパ10、一次乾燥機14、篩28、粉砕装置32、混合資材配合装置38、混合装置46、定量供給装置50、造粒装置54、二次乾燥機58及び熱交換器64を備えている。
畜糞受入ホッパ10は、畜産農家から出た畜糞を貯留している。畜糞受入ホッパ10が貯留する畜糞の含水率は70〜80%と高く、石等の雑多な異物を含んでいる。
一次乾燥機14は、乾燥室16、燃焼室18、サイクロン20、送風機22、排風機24を有する。
【0016】
乾燥室16は燃焼室18に隣接して形成されており、畜糞が乾燥室16に畜糞受入ホッパ10から搬送されて入る。燃焼室18は内部で重油がバーナーによって燃焼するキルンタイプの燃焼室であり、重油の燃焼熱が燃焼室18から乾燥室16に伝わり、この燃焼熱によって乾燥室16内の畜糞が乾燥し、畜糞の含水率が所定の値(例えば、10〜30%)に調整されて乾燥畜糞となる。所定の含水率となった乾燥畜糞は、乾燥室16から取り出され、篩28へ搬送される。篩28へ搬送される乾燥畜糞は含水率が低いので、乾燥畜糞から発生する臭気ガスの量は僅かな量に抑制されている。
【0017】
乾燥室16内に外気が取り入れられており、乾燥室16内の空気がサイクロン20へ排気として排出されている。この排気中には、乾燥室16で乾燥する畜糞から発生する有臭ガスと粉塵が含まれおり、粉塵が含まれている。サイクロン20が排気中から粉塵を捕集して除去する。粉塵を除去された排気は、送風機22によってサイクロン20から燃焼室18へ送られる。燃焼室18へ送られる排気中に残存する有臭ガスは、燃焼室18で重油とともに燃え、排気中から除去される。有臭ガスを除去され無臭化された高温の排気は、排風機24によって燃焼室18から熱交換器64へ送られる。
【0018】
熱交換器64に外気が送風機66によって取り入れており、この外気と燃焼室18からの排気との間で熱交換が行われる。熱交換により、外気は昇温して暖気となり、二次乾燥機58へ送られる。また、燃焼室18からの排気は降温し、補助スクラバー68を介して大気放散される。
乾燥室16から篩28へ搬送された乾燥畜糞は、篩28によって乾燥畜糞中から異物が篩い分けられ、除去される。
【0019】
異物を除去された乾燥畜糞が粉砕装置32へ搬送され、粉砕装置32によって所定の大きさに粉砕される。粉砕に伴って粉塵が発生し、粉砕装置32から出る排気中に粉塵が含まれる。粉砕装置32からの排気は集塵機34によって除塵されて大気放散される。
粉砕装置32で粉砕された乾燥畜糞は混合資材配合装置38へ搬送される。混合資材配合装置38は、畜糞槽40と複数の混合資材槽42を有する。粉砕装置32から搬送された乾燥畜糞が畜糞槽40に一旦貯留される。混合資材槽42には様々な種類の肥料の有効成分が混合資材として貯留されている。混合資材配合装置38は、乾燥畜糞に各混合資材を任意の割合で配合することができる。混合資材を配合された乾燥畜糞は混合装置46へ搬送される。
【0020】
混合装置46は回転パドルを有し、回転パドルが混合資材配合装置38から搬送された乾燥畜糞と混合資材を均一に混合し、混合物とする。
混合物は、混合装置46から定量供給装置50へ搬送され、定量供給装置50から一定の割合で造粒装置54へ搬送される。定量供給装置50から造粒装置54へ搬送される混合物の量は、造粒装置54の処理能力に応じて定められている。
【0021】
造粒装置54は、例えば、ペレタイザー又はブリケットマシンであり、混合物を粒状の肥料とする。造粒装置54によって製造される肥料の含水率は10〜30%である。
造粒装置54によって製造された肥料は二次乾燥機58へ搬送され、熱交換器64からの暖気によって含水率が1〜5%となるまで乾燥する。乾燥した肥料は製品として袋詰めされて出荷される。
二次乾燥機58において、暖気は肥料を乾燥すると降温し、二次乾燥機58から集塵機60へ送られ、集塵機60で除塵されてから大気放散される。
【0022】
以上のような、畜糞肥料化装置1であるので、最初、一次乾燥機14において畜糞から水分が飛ばされ、畜糞が乾燥し、含水率が10〜30%の乾燥畜糞を得ることができる。したがって、一次乾燥機14よりも下流側では、含水率が70〜80%の畜糞を処理する必要がなくなり、大量の畜糞を容易に処理できる。また、一次乾燥機14よりも下流側の各機器にかかる負荷が小さくて足り、駆動力を特に大きくすることなく各機器の処理量を増やすことができる。
【0023】
畜糞から発生する有臭ガスの処理は、一次乾燥機14で有臭ガスを燃やして行うので、多量の有臭ガスが畜糞から発生しても容易に処理できる。
燃焼室18における重油の燃焼の開始時や停止時には、有臭ガスを完全に燃やすことができず、燃焼室18からの排気中に有臭ガスが残存するおそれがある。しかし、燃焼室18からの排気中に残存する有臭ガスは、補助スクラバー68に捕集され、有臭ガスが大気放散されることは防止されている。
【0024】
粉砕装置32から発生する排気は集塵機34によって除塵されているので、粉砕装置32によって粉砕される乾燥畜糞から発生する粉塵が大気放散されることは防止されている。
篩28が乾燥畜糞から異物を篩い分けて除去するので、雑多な異物を含む畜糞をそのまま原料として畜糞肥料化装置1に供給できる。
混合資材配合装置38によって、乾燥畜糞に配合する各混合資材の割合を任意に設定できるので、有効成分の種類や含有量が異なる様々な肥料を製造できる。
出荷される肥料は乾燥して含水率が1〜5%となって重量が軽く、袋詰めされているので、搬送、保存等の取り扱いが容易である。
一次乾燥機14の燃焼室18から出る排気の熱を二次乾燥機58における肥料の乾燥に利用しているので、燃料の効率化が図られる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】畜糞肥料化装置の構成図である。
【符号の説明】
【0026】
1 畜糞肥料化装置
10 畜糞受入ホッパ
14 一次乾燥機
16 乾燥室
18 燃焼室
20 サイクロン
22 送風機
24 排風機
28 篩
32 粉砕装置
34 集塵機
38 混合資材配合装置
40 畜糞槽
42 混合資材槽
46 混合装置
50 定量供給装置
54 造粒装置
58 二次乾燥機
60 集塵機
64 熱交換器
66 送風機
68 補助スクラバー
【出願人】 【識別番号】505328085
【氏名又は名称】古河産機システムズ株式会社
【出願日】 平成18年10月31日(2006.10.31)
【代理人】 【識別番号】100066980
【弁理士】
【氏名又は名称】森 哲也

【識別番号】100075579
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 嘉昭

【識別番号】100103850
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 秀▲てつ▼


【公開番号】 特開2008−115020(P2008−115020A)
【公開日】 平成20年5月22日(2008.5.22)
【出願番号】 特願2006−296769(P2006−296769)