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【発明の名称】 塩化ナトリウムの結晶形状維持方法
【発明者】 【氏名】田淵 浩
【氏名】魚住 嘉伸
【課題】

【解決手段】乾燥減量0.5重量%以下に乾燥した塩化ナトリウムに対して結晶水の一部又は全部を脱水した2価以上の陽イオンからなる水溶性無機塩を含み、累積平均径(D50)が0.1〜50μmとなるよう粉砕することによって塩化ナトリウムの結晶形状を維持する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乾燥減量0.5重量%以下の塩化ナトリウムに対して結晶水の一部又は全部を脱水した2価以上の陽イオンからなる水溶性無機塩を含み、累積平均径(D50)が0.1〜50μmとなるよう粉砕することを特徴とする塩化ナトリウムの結晶形状維持方法。
【請求項2】
2価以上の陽イオンからなる無機塩が、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム又は焼き明礬のうち少なくとも一種以上を含むことを特徴とする請求項1に記載の塩化ナトリウムの結晶形状維持方法。
【請求項3】
硫酸マグネシウム及び/又は塩化マグネシウムを用いるときに、塩化ナトリウム中のMg含量が0.08重量%以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の塩化ナトリウムの結晶形状維持方法。
【請求項4】
塩化カルシウムを用いるときに、塩化ナトリウム中のCa含量が0.2重量%以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の塩化ナトリウムの結晶形状維持方法。
【請求項5】
焼き明礬を用いるときに、塩化ナトリウム中のAl含量が0.003重量%以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の塩化ナトリウムの結晶形状維持方法。
【請求項6】
硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、焼き明礬のうち2種以上を用いる場合に、用いた陽イオンの含量がそれぞれMg含量で0.08重量%以上、Ca含量で0.15重量%以上、Al含量で0.001重量%以上であって、かつ2価陽イオンの合計含量が、5重量%以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の塩化ナトリウムの結晶形状維持方法。
【請求項7】
透湿度が0.3g/m2・24h以下である包装材料に充填して長期保存することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の塩化ナトリウムの結晶形状維持方法。
【請求項8】
粉砕された塩化ナトリウムが、ソルベントソルトミリングに用いられることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の塩化ナトリウムの結晶形状維持方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、工業的に利用性の高い塩化ナトリウムの結晶形状維持方法に関する。
本発明は、2価以上の水溶性無機塩を含む塩化ナトリウムについて原料由来の粒度分布のバラツキを生じることなく、特に透湿度0.3g/m2・24h以下である包装材料に充填することで結晶形状を長期に維持できる方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、液晶カラーディスプレイ、ビデオカメラ等のカラーフィルターや、電子写真複写機のカラートナーとして、微細有機顔料の使用が増加している。
このような微細有機顔料の製造には、乾式粉砕法とソルベントソルトミリング法が挙げられるが、微細、整粒化の手段としてソルベントソルトミリング法が慣用されている。
このソルベントソルトミリング法の問題点として、エネルギーコストが高いこと、長時間を要することが挙げられており、より効率化を求めるため特許文献1のように食塩の品質に着目した手法がある。
食塩は、原料価格が安く、コストメリットはあるが、メディアン粒子径(体積基準の累積平均径(D50)と同義)が1〜50μmに粉砕したとき、比表面積が大きくなり、塩化ナトリウムの物性上、吸湿して塩の表面形状が丸くなる。これは、ソルベントソルトミリング法の処理効率を悪くするため、ソルベントソルトミリング処理する直前に粉砕加工しなければならず、使い勝手の悪い材料であった。
このような食塩の固結防止に用いる成分としては、炭酸マグネシウム、微粒二酸化ケイ素、焼き明礬、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム等を塩と混合することが知られている(特許文献2〜5)。このうち、炭酸マグネシウム、微粒二酸化ケイ素は難溶性のため、粉砕媒体自体を溶解除去するソルベントソルトミル法には適していない。
焼き明礬、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウムは、食塩等平均粒径が数百μmの比較的大きな塩の固結防止を目的にしており、添加物の粒子径にもよるが粉砕後の塩に添加混合する場合、粒度分布にバラツキを生じ、ソルベントソルトミリング法に好ましくない。前述のように混合を行う場合、通常の雰囲気だと吸湿が起こり、塩化ナトリウムの結晶形状を長期に維持できない。
【0003】
【特許文献1】特開2006−335920号公報
【特許文献2】特開平05−229815号公報
【特許文献3】特開2000−233922号公報
【特許文献4】特開昭63−109755号公報
【特許文献5】特開2000−217541号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上述したような問題を解決するためになされたものであって、ソルベントソルトミリング処理をするまで結晶形状を維持した塩化ナトリウムを提供することにある。
本発明は、原料由来の粒度分布のバラツキを生じることなく、これを透湿度0.3g/m2・24h以下の包装材料で包装することによって、結晶形状を長期に維持できる塩化ナトリウムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の基本的構成は以下の通りである。
(1)乾燥減量0.5重量%以下の塩化ナトリウムに対して結晶水の一部又は全部を脱水した2価以上の陽イオンからなる水溶性無機塩を含み、体積基準の累積平均径(D50)(以下、単に「累積平均径(D50)」という)が0.1〜50μmとなるよう粉砕することを特徴とする塩化ナトリウムの結晶形状維持方法。
(2)2価以上の陽イオンからなる無機塩が、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム又は焼き明礬のうち少なくとも一種以上を含むことを特徴とする(1)に記載の塩化ナトリウムの結晶形状維持方法。
(3)硫酸マグネシウム及び/又は塩化マグネシウムを用いるときに、塩化ナトリウム中のMg含量が0.08重量%以上であることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の塩化ナトリウムの結晶形状維持方法。
(4)塩化カルシウムを用いるときに、塩化ナトリウム中のCa含量が0.2重量%以上であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の塩化ナトリウムの結晶形状維持方法。
(5)焼き明礬を用いるときに、塩化ナトリウム中のAl含量が0.003重量%以上であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の塩化ナトリウムの結晶形状維持方法。
(6)硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、焼き明礬のうち2種以上を用いる場合に、用いた陽イオンの含量がそれぞれMg含量で0.08重量%以上、Ca含量で0.15重量%以上、Al含量で0.001重量%以上であって、かつ2価陽イオンの合計含量が、5重量%以下であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の塩化ナトリウムの結晶形状維持方法。
(7)透湿度が0.3g/m2・24h以下である包装材料によって包装して長期保存することを特徴とする(1)〜(6)いずれかに記載の塩化ナトリウムの結晶形状維持方法。
(8)粉砕された塩化ナトリウムが、ソルベントソルトミリングに用いられることを特徴とする(1)〜(7)のいずれかに記載の塩化ナトリウムの結晶形状維持方法。
【発明の効果】
【0006】
本発明で得られる結晶形状の維持された塩化ナトリウムは、結晶水の一部又は全部を脱水した2価以上の陽イオンからなる水溶性無機塩を含んだ乾燥減量0.5重量%以下の塩化ナトリウムを粉砕することによって原料由来の粒度分布のバラツキを生じることなく、透湿度0.3g/m2・24h以下である包装材料で包装することによって結晶形状を長期に維持できる利点を有している。
また、本発明の上述する物性の塩化ナトリウムは、ソルベントソルトミリング用の塩化ナトリウムとして有用である。
【0007】
以下、本発明における構成について具体的に説明する。
本発明の結晶形状が長期維持された塩化ナトリウムを製造するための塩化ナトリウム原料自体の製法は特に限定されないが、ソルベントソルトミリング法を適用する関係で、溶解除去する必要のある異物が極力少ない方が良い。また、安価品でも性能的には問題がないので、蒸発缶塩が望ましい。
さらに、原料食塩の乾燥方法も格別、限定されるものでなく、財団法人塩事業センター発行の塩試験法第3版に記載される乾燥減量法(140℃)で測定し、0.5重量%以下、好ましくは0.2重量%以下に乾燥されているものを使用するのが望ましい。
【0008】
2価以上の陽イオンからなる水溶性無機塩は、結晶水を持つ2価以上の無機塩を乾燥等の手法で結晶水の一部又は全部を脱水したもの、特に結晶水が多いものを無水物まで脱水したものが望ましい。
また、ソルベントソルトミリング法の適用上、溶解除去するため溶解度が高い方が望ましく、排水規制の観点から、カルシウム塩、マグネシウム塩、アルミニウム塩、特に硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム又は焼き明礬が望ましい。
【0009】
硫酸マグネシウムや塩化マグネシウムを用いる際、塩化ナトリウム中に含まれるMg含量は、塩化ナトリウムの水分値にもよるが、0.08重量%以上が望ましい。また、塩化ナトリウムの形状を維持するには、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウムの配合量が多い方が望ましいが、粉砕媒体である塩化ナトリウムの減少及び価格の点からMg含量として2.5重量%以下が特に好ましい。
無水塩化カルシウムや焼き明礬を用いる際も同様に、塩化ナトリウム中のCa,Al含量は塩化ナトリウムの水分値にもよるが、Caで0.2重量%以上5重量%以下、Alで0.003重量%以上、1.5重量%以下が好ましい。
また、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、無水塩化カルシウム又は焼き明礬は、2種以上を用いても良く、用いた陽イオンの含量がそれぞれMg含量で0.08重量%以上、Ca含量で0.15重量%以上、Al含量で0.001重量%以上が望ましく、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、無水塩化カルシウムの焼き明礬の上記配合の上限は、2価陽イオンの合計含量で5重量%以下が好ましい。
【0010】
2価以上の水溶性無機塩を含む塩化ナトリウムを粉砕する場合、配合品の累積平均径(D50)が50μmより大きいと、ソルベントソルトミリング処理の時間が長くなり、累積平均径(D50)0.1μmより小さいと、塩化ナトリウムの粉砕コストが上昇するため、累積平均径(D50)は0.1〜50μmが好ましい。
また、2価以上の水溶性無機塩を含む塩化ナトリウムを粉砕する粉砕機は特に限定されないが、粉砕時に大気からの吸湿を防止するために、除湿エアを用いたジェットミルが望ましい。
【0011】
2価以上の水溶性無機塩を含む塩化ナトリウムを粉砕した後、ポリエチレン袋のような透湿度の高い容器に保管すると、大気中の水分を吸湿し、塩の粒子形状を維持することが出来ない。
そのため、本発明の処理後の塩化ナトリウムの包装材料としては、JIS Z-0208防湿包装材料の透湿度試験方法で測定した結果、透湿度が0.3g/m2・24h以下である包装材料、特に0.02g/m2・24h以下のアルミ袋と呼ばれるアルミ箔をラミネート加工した包装材料が好ましい。
【実施例】
【0012】
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明は実施例により何ら限定されるものではない。
【0013】
〔実施例1〕
乾燥した塩化ナトリウム(日本海水製「赤穂塩R」 乾燥減量0.18重量%)1000重量部に焼き明礬1.0重量部を配合混合し、JETミル(日本ニューマチック工業株式会社製 IDS−2型)で粉砕した。粉砕した塩化ナトリウム中に含まれるCa,Mg,AlをICPプラズマ発行分光分析装置(エスエスアイ・ナノテクノロジー(株)SPS3100)で測定した。マイクロトラック粒度分析計(日機装株式会社製 MT-3000)を用いて、粉砕品の粒度分布を測定したところ、累積平均径(D50)は2.8μmであった。
粉砕直後にアルミ袋(JISZ-0208 透湿度0.02g/m2・24h)に入れ、ヒートシール後、室温で1週間保管し、粒度分布及び電界放射型走査電子顕微鏡(日本エフイー・アイ株式会社 Sirion)で表面形状を確認した。
結果を表1及び図1に示す
【0014】
〔比較例1〕
乾燥した塩化ナトリウム(日本海水製「赤穂塩R」 乾燥減量0.18重量%)をJETミル(日本ニューマチック工業株式会社製 IDS−2型)で粉砕した。粉砕した塩化ナトリウム中に含まれるCa,Mg,AlをICPプラズマ発行分光分析装置(エスエスアイ・ナノテクノロジー(株)SPS3100)で測定した。
マイクロトラック粒度分析計(日機装株式会社製 MT-3000)を用いて、粉砕品の粒度分布を測定したところ、累積平均径(D50)は2.6μmであった。
粉砕直後にアルミ袋(JISZ-0208 透湿度0.02g/m2・24h以下)に入れ、ヒートシール後、室温で1週間保管し、粒度分布及び電界放射型走査電子顕微鏡(日本エフイー・アイ株式会社 Sirion)で表面形状を確認した。
結果を表1及び図2に示す。
【0015】
【表1】


【0016】
図1は、結晶が角張った形状をしており、粉砕による不定形の形状を維持しているが、図2は結晶が全体的に丸みを帯びている。これは塩化ナトリウムが吸湿し、結晶表面を溶解したためである。また、図2は一部ひょうたん形状のように結晶同士がくっついている部分が認められる。これは、塩化ナトリウムが吸湿、溶解、再結晶を繰り返したために結晶同士がくっついたためである。
また、表1の結果から、累積平均径(D50)は実施例及び比較例ともに大きくなっているが、大きくなる度合いは比較例の方が大きい。これは、前述のひょうたん形状のように結晶同士がくっついており、それを計測したためである。このことより、粒子形状の維持が出来ないと、粒度分布の累積平均径(D50)が大きくなることがわかる。
【0017】
〔実施例2〕
乾燥した塩化ナトリウム(日本海水製「赤穂塩R」 乾燥減量0.18重量%)1000重量部に無水硫酸銅(II)5.0重量部(Cu含量:0.2重量%)を配合混合し機械式粉砕機(ホソカワミクロン株式会社製 マイクロACMパルベライザ ACM−10型)で粉砕した。粉砕した塩化ナトリウム中に含まれるCa,Mg,Al,CuをICPプラズマ発行分光分析装置(エスエスアイ・ナノテクノロジー(株)SPS3100)で測定した。
マイクロトラック粒度分析計(日機装株式会社製 MT-3000)を用いて、粉砕品の粒度分布を測定したところ累積平均径(D50)は10.7μmであった。
粉砕直後にアルミ袋(JISZ-0208 透湿度0.02g/m2・24h以下)に入れヒートシール後、室温で保管し2週間後及び4週間後の粒度分布を測定した。
【0018】
〔実施例3〕
乾燥した塩化ナトリウム(日本海水製「赤穂塩R」 乾燥減量0.18重量%)1000重量部に無水塩化カルシウム5.01重量部を配合混合し機械式粉砕機(ホソカワミクロン株式会社製 マイクロACMパルベライザ ACM−10型)で粉砕した。粉砕した塩化ナトリウム中に含まれるCa,Mg,Al,CuをICPプラズマ発行分光分析装置(エスエスアイ・ナノテクノロジー(株)SPS3100)で測定した。マイクロトラック粒度分析計(日機装株式会社製 MT-3000)を用いて、粉砕品の粒度分布を測定したところ、累積平均径(D50)は10.3μmであった。
粉砕直後にアルミ袋(JISZ-0208 透湿度0.02g/m2・24h以下)に入れヒートシール後、室温で保管し、2週間後及び4週間後の粒度分布を測定した。
【0019】
〔実施例4〕
乾燥した塩化ナトリウム(日本海水製「赤穂塩R」 乾燥減量0.18重量%)1000重量部に無水塩化カルシウム5.01重量部を配合混合し機械式粉砕機(ホソカワミクロン株式会社製 マイクロACMパルベライザ ACM−10型)で粉砕した。粉砕した塩化ナトリウム中に含まれるCa,Mg,Al,CuをICPプラズマ発行分光分析装置(エスエスアイ・ナノテクノロジー(株)SPS3100)で測定した。マイクロトラック粒度分析計(日機装株式会社製 MT-3000)を用いて、粉砕品の粒度分布を測定したところ、累積平均径(D50)は10.3μmであった。
粉砕直後にハイバリアー袋(JISZ-0208 透湿度0.3g/m2・24h以下)に入れ、ヒートシール後、室温で保管し、2週間後及び4週間後の粒度分布を測定した。
【0020】
〔比較例2〕
乾燥した塩化ナトリウム(日本海水製「赤穂塩R」 乾燥減量0.18重量%)1000重量部に無水塩化カルシウム3.61重量部を配合混合し機械式粉砕機(ホソカワミクロン株式会社製 マイクロACMパルベライザ ACM−10型)で粉砕した。粉砕した塩化ナトリウム中に含まれるCa,Mg,Al,CuをICPプラズマ発行分光分析装置(エスエスアイ・ナノテクノロジー(株)SPS3100)で測定した。マイクロトラック粒度分析計(日機装株式会社製 MT-3000)を用いて、粉砕品の粒度分布を測定したところ、累積平均径(D50)は10.1μmであった。
粉砕直後にアルミ袋(JISZ-0208 透湿度0.02g/m2・24h以下)に入れヒートシール後、室温で保管し、2週間後及び4週間後の粒度分布を測定した。
【0021】
〔比較例3〕
乾燥した塩化ナトリウム(日本海水製「赤穂塩R」 乾燥減量0.18重量%)を機械式粉砕機(ホソカワミクロン株式会社製 マイクロACMパルベライザ ACM−10型)で粉砕した。
粉砕した塩化ナトリウム中に含まれるCa,Mg,Al,CuをICPプラズマ発行分光分析装置(エスエスアイ・ナノテクノロジー(株)SPS3100)で測定した。マイクロトラック粒度分析計(日機装株式会社製 MT-3000)を用いて、混合粉砕品の粒度分布を測定したところ、累積平均径(D50)は10.6μmであった。
粉砕直後にポリ袋(JISZ-0208 透湿度10g/m2・24h)に入れ、ヒートシール後、室温で保管し、2週間後及び4週間後の粒度分布を測定した。
【0022】
〔比較例4〕
乾燥した塩化ナトリウム(日本海水製「赤穂塩R」 乾燥減量0.18重量%)1000重量部に無水塩化カルシウム5.01重量部を配合混合し機械式粉砕機(ホソカワミクロン株式会社製 マイクロACMパルベライザ ACM−10型)で粉砕した。粉砕した塩化ナトリウム中に含まれるCa,Mg,Al,CuをICPプラズマ発行分光分析装置(エスエスアイ・ナノテクノロジー(株)SPS3100)で測定した。
マイクロトラック粒度分析計(日機装株式会社製 MT-3000)を用いて、粉砕品の粒度分布を測定したところ、累積平均径(D50)は、10.1μmであった。
粉砕直後にバリアー袋(JISZ-0208 透湿度0.5g/m2・24h以下)に入れヒートシール後、室温で保管し2週間後及び4週間後の粒度分布を測定した。
【0023】
〔比較例5〕
乾燥した塩化ナトリウム(日本海水製「赤穂塩R」 乾燥減量0.18重量%)を機械式粉砕機(ホソカワミクロン株式会社製 マイクロACMパルベライザ ACM−10型)で粉砕した。
粉砕した塩化ナトリウム中に含まれるCa,Mg,Al,CuをICPプラズマ発行分光分析装置(エスエスアイ・ナノテクノロジー(株)SPS3100)で測定した。マイクロトラック粒度分析計(日機装株式会社製 MT-3000)を用いて、粉砕品の粒度分布を測定したところ、累積平均径(D50)は10.5μmであった。
粉砕直後にアルミ袋(JISZ-0208 透湿度0.02g/m2・24h以下)に入れ、ヒートシール後、室温で保管し、2週間後及び4週間後の粒度分布を測定した。
【0024】
〔比較例6〕
乾燥した塩化ナトリウム(日本海水製「赤穂塩R」 乾燥減量0.18重量%)1000重量部に無水塩化カルシウム7.81重量部を配合混合し機械式粉砕機(ホソカワミクロン株式会社製 パルベライザACM−10型)で粉砕した。
粉砕した塩化ナトリウム中に含まれるCa,Mg,Al,CuをICPプラズマ発行分光分析装置(エスエスアイ・ナノテクノロジー(株)SPS3100)で測定した。
マイクロトラック粒度分析計(日機装株式会社製 MT-3000)を用いて、粉砕品の粒度分布を測定したところ、累積平均径(D50)は10.2μmであった。
粉砕直後にポリ袋(JISZ-0208 透湿度10g/m2・24h)に入れヒートシール後、室温で保管し2週間後及び4週間後の粒度分布を測定した。
【0025】
【表2】


【0026】
表2はCu,Ca添加系列及び包装材料透湿度の試験を行った結果である。
Cuを0.2重量%又はCaを0.2重量%以上添加粉砕し、かつ、包装材料の透湿度が0.3g/m・24h以下場合、4週間たっても固結しておらず、累積平均径(D50)に顕著な差がないことがわかる。
これより、結晶の表面で水分による溶解再結晶が起こっておらず、結果的に形状に変化がないことを表している。対して比較例では2週間程度は累積平均径(D50)を維持する場合もあるが、それ以降は固結する。これは、結晶の表面で水分による溶解再結晶が生じ、粉砕時の結晶形状を維持していないことを表している。
【0027】
〔実施例5〕
乾燥した塩化ナトリウム(日本海水製「赤穂塩R」 乾燥減量0.18重量%)1000重量部に無水硫酸マグネシウム7.09重量部を配合混合し機械式粉砕機(ホソカワミクロン株式会社製 マイクロACMパルベライザ ACM−10型)で粉砕した。
粉砕した塩化ナトリウム中に含まれるCa,Mg,AlをICPプラズマ発行分光分析装置(エスエスアイ・ナノテクノロジー(株)SPS3100)で測定した。マイクロトラック粒度分析計(日機装株式会社製 MT-3000)を用いて、粉砕品の粒度分布を測定したところ、累積平均径(D50)は10.1μmであった。
粉砕直後にアルミ袋(JISZ-0208 透湿度0.02g/m2・24h以下)に入れヒートシール後、室温で保管し2週間後及び4週間後の粒度分布を測定した。
【0028】
〔実施例6〕
乾燥した塩化ナトリウム(日本海水製「赤穂塩WS」 乾燥減量0.41重量%)1000重量部に無水硫酸マグネシウム12.35重量部を配合混合し機械式粉砕機(ホソカワミクロン株式会社製 マイクロACMパルベライザ ACM−10型)で粉砕した。
粉砕した塩化ナトリウム中に含まれるCa,Mg,AlをICPプラズマ発行分光分析装置(エスエスアイ・ナノテクノロジー(株)SPS3100)で測定した。
マイクロトラック粒度分析計(日機装株式会社製 MT-3000)を用いて、粉砕品の粒度分布を測定したところ、累積平均径(D50)は10.2μmであった。
粉砕直後にハイバリヤー袋(JISZ-0208 透湿度0.3g/m2・24h以下)に入れヒートシール後、室温で保管し、2週間後及び4週間後の粒度分布を測定した。
【0029】
〔実施例7〕
乾燥した塩化ナトリウム(日本海水製「赤穂塩R」 乾燥減量0.18重量%)1000重量部に無水硫酸マグネシウム3.5重量部を配合混合し機械式粉砕機(ホソカワミクロン株式会社製 マイクロACMパルベライザ ACM−10型)で粉砕した。
粉砕した塩化ナトリウム中に含まれるCa,Mg,AlをICPプラズマ発行分光分析装置(エスエスアイ・ナノテクノロジー(株)SPS3100)で測定した。
マイクロトラック粒度分析計(日機装株式会社製 MT-3000)を用いて、粉砕品の粒度分布を測定したところ、累積平均径(D50)は10.4μmであった。
粉砕直後にアルミ袋(JISZ-0208 透湿度0.02g/m2・24h以下)に入れヒートシール後、室温で保管し、2週間後及び4週間後の粒度分布を測定した。
【0030】
〔実施例8〕
乾燥した塩化ナトリウム(日本海水製「赤穂塩R」 乾燥減量0.18重量%)1000重量部に3水硫酸マグネシウム5.08重量部を配合混合し機械式粉砕機(ホソカワミクロン株式会社製 マイクロACMパルベライザ ACM−10型)で粉砕した。
粉砕した塩化ナトリウム中に含まれるCa,Mg,AlをICPプラズマ発行分光分析装置(エスエスアイ・ナノテクノロジー(株)SPS3100)で測定した。
マイクロトラック粒度分析計(日機装株式会社製 MT-3000)を用いて、粉砕品の粒度分布を測定したところ、累積平均径(D50)は10.2μmであった。
粉砕直後にアルミ袋(JISZ-0208 透湿度0.02g/m2・24h以下)に入れヒートシール後、室温で保管し2週間後及び4週間後の粒度分布を測定した。
【0031】
〔実施例9〕
乾燥した塩化ナトリウム(日本海水製「赤穂塩R」 乾燥減量0.18重量%)1000重量部に無水塩化マグネシウム2.77重量部(Mg含量:0.08重量%)を配合混合し、機械式粉砕機(ホソカワミクロン株式会社製 マイクロACMパルベライザ ACM−10型)で粉砕した。 粉砕した塩化ナトリウム中に含まれるCa,Mg,AlをICPプラズマ発行分光分析装置(エスエスアイ・ナノテクノロジー(株)SPS3100)で測定した。
マイクロトラック粒度分析計(日機装株式会社製 MT-3000)を用いて、粉砕品の粒度分布を測定したところ、累積平均径(D50)は10.4μmであった、
粉砕直後にアルミ袋(JISZ-0208 透湿度0.02g/m2・24h以下)に入れヒートシール後、室温で保管し、2週間後及び4週間後の粒度分布を測定した。
【0032】
〔比較例7〕
乾燥した塩化ナトリウム(日本海水製「赤穂塩R」 乾燥減量0.18重量%)1000重量部に無水硫酸マグネシウム1.99重量部を配合混合し機械式粉砕機(ホソカワミクロン株式会社製 マイクロACMパルベライザ ACM−10型)で粉砕した。
粉砕した塩化ナトリウム中に含まれるCa,Mg,AlをICPプラズマ発行分光分析装置(エスエスアイ・ナノテクノロジー(株)SPS3100)で測定した。
マイクロトラック粒度分析計(日機装株式会社製 MT-3000)を用いて、粉砕品の粒度分布を測定したところ、累積平均径(D50)は10.4μmであった。粉砕直後にアルミ袋(JISZ-0208 透湿度0.02g/m2・24h以下)に入れヒートシール後、室温で保管し、2週間後及び4週間後の粒度分布を測定した。
【0033】
〔比較例8〕
乾燥した塩化ナトリウム(日本海水製「赤穂塩R」 乾燥減量0.18重量%)1000重量部に無水塩化マグネシウム1.58重量部を配合混合し機械式粉砕機(ホソカワミクロン株式会社製 マイクロACMパルベライザ ACM−10型)で粉砕した。
粉砕した塩化ナトリウム中に含まれるCa,Mg,AlをICPプラズマ発行分光分析装置(エスエスアイ・ナノテクノロジー(株)SPS3100)で測定した。
マイクロトラック粒度分析計(日機装株式会社製 MT-3000)を用いて、粉砕品の粒度分布を測定したところ、累積平均径(D50)は10.5μmであった。
粉砕直後にアルミ袋(JISZ-0208 透湿度0.02g/m2・24h以下)に入れヒートシール後、室温で保管し、2週間後及び4週間後の粒度分布を測定した。
【0034】
【表3】


【0035】
表3は、Mg添加系列の試験を行った結果である。
Mgを0.08重量%添加粉砕し、かつ、包装材料透湿度が0.3g/m・24h以下場合、4週間たっても固結しておらず、累積平均径(D50)に顕著な差がないことがわかる。
これより、結晶の表面で水分による溶解再結晶が起こっておらず、結果的に粒子形状に変化がないことを表している。
【0036】
〔実施例10〕
乾燥した塩化ナトリウム(日本海水製「赤穂塩R」 乾燥減量0.18重量%)1000重量部に焼き明礬0.03重量部を配合混合し、機械式粉砕機(ホソカワミクロン株式会社製 マイクロACMパルベライザ ACM−10型)で粉砕した。
粉砕した塩化ナトリウム中に含まれるCa,Mg,Al,CuをICPプラズマ発行分光分析装置(エスエスアイ・ナノテクノロジー(株)SPS3100)で測定した。マイクロトラック粒度分析計(日機装株式会社製 MT-3000)を用いて、粉砕品の粒度分布を測定したところ、累積平均径(D50)は10.8μmであった。
粉砕直後にアルミ袋(JISZ-0208 透湿度0.02g/m2・24h以下)に入れヒートシール後、室温で保管し、2週間後及び4週間後の粒度分布を測定した。
【0037】
〔実施例11〕
乾燥した塩化ナトリウム(日本海水製「赤穂塩R」 乾燥減量0.18重量%)1000重量部に焼き明礬0.01重量部と無水塩化カルシウム3.61重量部を配合混合し、機械式粉砕機(ホソカワミクロン株式会社製 マイクロACMパルベライザ ACM−10型)で粉砕した。
粉砕した塩化ナトリウム中に含まれるCa,Mg,Al,CuをICPプラズマ発行分光分析装置(エスエスアイ・ナノテクノロジー(株)SPS3100)で測定した。
マイクロトラック粒度分析計(日機装株式会社製 MT-3000)を用いて、粉砕品の粒度分布を測定したところ、累積平均径(D50)は10.5μmであった。粉砕直後にアルミ袋(JISZ-0208 透湿度0.02g/m2・24h以下)に入れヒートシール後、室温で保管し、2週間後及び4週間後の粒度分布を測定した。
【0038】
〔比較例9〕
乾燥した塩化ナトリウム(日本海水製「赤穂塩R」 乾燥減量0.18重量%)1000重量部に焼き明礬0.01重量部を配合混合し、機械式粉砕機(ホソカワミクロン株式会社製 マイクロACMパルベライザ ACM−10型)で粉砕した。
粉砕した塩化ナトリウム中に含まれるCa,Mg,Al,CuをICPプラズマ発行分光分析装置(エスエスアイ・ナノテクノロジー(株)SPS3100)で測定した。
マイクロトラック粒度分析計(日機装株式会社製 MT-3000)を用いて、粉砕品の粒度分布を測定したところ、累積平均径(D50)は10.2μmであった。粉砕直後にアルミ袋(JISZ-0208 透湿度0.02g/m2・24h以下)に入れヒートシール後、室温で保管し、2週間後及び4週間後の粒度分布を測定した。
【0039】
〔比較例10〕
乾燥した塩化ナトリウム(日本海水製「赤穂塩R」 乾燥減量0.18重量%)1000重量部に無水塩化カルシウム2.23重量部と無水塩化マグネシウム1.58重量部を配合混合し、機械式粉砕機(ホソカワミクロン株式会社製 マイクロACMパルベライザ ACM−10型)で粉砕した。
粉砕した塩化ナトリウム中に含まれるCa,Mg,Al,CuをICPプラズマ発行分光分析装置(エスエスアイ・ナノテクノロジー(株)SPS3100)で測定した。
マイクロトラック粒度分析計(日機装株式会社製 MT-3000)を用いて、粉砕品の粒度分布を測定したところ、累積平均径(D50)は10.3μmであった。
粉砕直後にアルミ袋(JISZ-0208 透湿度率0.02g/m2・24h以下)に入れヒートシール後、室温で保管し、2週間後及び4週間後の粒度分布を測定した。
【0040】
【表4】


【0041】
表4はAl及び混合添加系列の試験を行った結果である。Alを0.003重量%添加粉砕し、かつ、包装材料透湿度が0.3g/m・24h以下場合、4週間たっても固結しておらず、累積平均径(D50)に顕著な差がないことがわかる。
これより、結晶の表面で水分による溶解再結晶が起こっておらず、結果的に形状に変化がないことを表している。
【0042】
〔実施例12〕
乾燥した塩化ナトリウム(日本海水製「赤穂塩R」 乾燥減量0.18重量%)1000重量部に無水硫酸マグネシウム4.5重量部を配合混合しJETミル(サンレックス製 NJ−300型)で粉砕した。
粉砕した塩化ナトリウム中に含まれるCa,Mg,AlをICPプラズマ発行分光分析装置(エスエスアイ・ナノテクノロジー(株)SPS3100)で測定した。マイクロトラック粒度分析計(日機装株式会社製 MT-3000)を用いて、粉砕品の粒度分布を測定したところ、累積平均径(D50)は5.6μmであった。
粉砕直後にアルミ袋(JISZ-0208 透湿度0.02g/m2・24h以下)に入れヒートシール後、室温で2週間保管した。粗製銅フタロシアニン100部に2週間保管した粉砕品1000部 ジエチレングリコール250部を双腕型テストニーダーに100〜110℃で8時間混練した。
混練後、1kgを80℃の1重量%希硫酸水溶液6L中に投入後、撹拌し、水溶性成分を完全に溶解後、濾過、酸フリーまで水洗し、濾別された顔料を90〜100℃で乾燥した。乾燥品を電子顕微鏡で一次粒子径を確認した。
【0043】
〔比較例11〕
乾燥した塩化ナトリウム(日本海水製「赤穂塩R」 乾燥減量0.18重量%)1000重量部に無水硫酸マグネシウム2.0重量部を配合混合しJETミル(サンレックス製 NJ−300型)で粉砕した。
粉砕した塩化ナトリウム中に含まれるCa,Mg,AlをICPプラズマ発行分光分析装置(エスエスアイ・ナノテクノロジー(株)SPS3100)で測定した。
マイクロトラック粒度分析計(日機装株式会社製 MT-3000)を用いて、粉砕品の粒度分布を測定したところ、累積平均径(D50)は5.5μmであった。
粉砕直後にアルミ袋(JISZ-0208 透湿度0.02g/m2・24h以下)に入れヒートシール後、室温で2週間保管した。粗製銅フタロシアニン100部に2週間保管した粉砕品1000部 ジエチレングリコール250部を双腕型テストニーダーに100〜110℃で8時間混練した。
混練後、1kgを80℃の1重量%希硫酸水溶液6L中に投入後、撹拌し、水溶性成分を完全に溶解後、濾過、酸フリーまで水洗し、濾別された含量を90〜100℃で乾燥した。
乾燥品を電子顕微鏡で一次粒子径を確認した。
【0044】
【表5】


【0045】
表5はソルベントソルトミリング法で顔料化を行った結果であるが、実施例の方が塩化ナトリウムの粒子形状を維持しているため、単位時間での顔料微細化が比較例よりも小さくなっていることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】実施例1の結晶写真
【図2】比較例1の結晶写真

特許の図
【出願人】 【識別番号】592015802
【氏名又は名称】赤穂化成株式会社
【出願日】 平成19年6月11日(2007.6.11)
【代理人】 【識別番号】100105061
【弁理士】
【氏名又は名称】児玉 喜博

【識別番号】100150681
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 荘助

【識別番号】100122954
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷部 善太郎
【公開番号】 特開2008−303123(P2008−303123A)
【公開日】 平成20年12月18日(2008.12.18)
【出願番号】 特願2007−153440(P2007−153440)