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【発明の名称】 硫安の造粒方法、造粒装置そして造粒品
【発明者】 【氏名】畦田 文博

【氏名】柳原 清明

【氏名】佐々木 久

【氏名】伊藤 文康

【要約】 【課題】保管・取扱い中にでも崩壊しにくく取扱いに都合の良い硫安の造粒品、そしてその造粒方法、装置を提供する。

【解決手段】硫安造粒装置1は、規定粒度範囲下限以下の粒度の硫安を貯留する混合供給部2と、該混合供給部2から供給される硫安を圧縮して圧縮固形硫安とするコンパクタ3と、圧縮固形硫安を解砕して造粒硫安とする主解砕機40と、造粒硫安を受けて、規定粒度範囲内の粒度の製品としての硫安と、規定粒度範囲上限以上の粒度の粗粒硫安と、規定粒度範囲下限以下の粒度の微粒硫安とに選別する分級機5とを有し、上記混合供給部2は未圧縮の原料硫安を貯留する主ホッパ20と、分級機5からの規定粒度範囲下限以下の粒度の微粒硫安を受けて貯留する副ホッパ21とを有し、主ホッパ20と副ホッパ21とがコンパクタ3に接続されることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
硫安の造粒方法において、規定粒度範囲下限以下の粒度の原料硫安をホッパからコンパクタへ供給し、該コンパクタで上記原料硫安を圧縮して圧縮固形硫安とし、圧縮固形硫安を主砕粒機で砕粒化して造粒硫安とし、分級機で造粒硫安を、規定粒度範囲内の粒度の製品としての硫安と、規定粒度範囲上限以上の粒度の粗粒硫安と、規定粒度範囲下限以下の粒度の微粒硫安とに選別し、微粒硫安を原料硫安と混合してコンパクタへ再供給することを特徴とする硫安の造粒方法。
【請求項2】
微粒硫安を原料硫安に対して所定の割合で原料硫安と混合してコンパクタへ再供給することとする請求項1に記載の硫安の造粒方法。
【請求項3】
分級機で造粒硫安を、規定粒度範囲内の粒度の製品としての硫安と、規定粒度範囲上限以上の粒度の粗粒硫安と、規定粒度範囲下限以下の粒度の微粒硫安とに選別し、粗粒硫安を副砕粒機で主砕粒機での砕粒化圧力より低い圧力で砕粒化した後に分級機へ投入することとする請求項1又は請求項2に記載の硫安の造粒方法。
【請求項4】
規定粒度範囲下限以下の粒度の原料硫安を貯留するホッパと、該ホッパから供給される原料硫安を圧縮して圧縮固形硫安とするコンパクタと、圧縮固形硫安を砕粒化して造粒硫安とする砕粒機と、造粒硫安を受けて、規定粒度範囲内の粒度の製品としての硫安と、規定粒度範囲上限以上の粒度の粗粒硫安と、規定粒度範囲下限以下の粒度の微粒硫安とに選別する分級機とを有し、上記ホッパは未圧縮の原料硫安を貯留する主ホッパと、分級機からの規定粒度範囲下限以下の粒度の微粒硫安を受けて貯留する副ホッパとを有し、主ホッパと副ホッパとがコンパクタに接続されることを特徴とする硫安の造粒装置。
【請求項5】
副ホッパは、主ホッパからの原料硫安に対して所定の割合で微粒硫安をコンパクタへ供給するようになっており、その供給量が可変であることとする請求項4に記載の硫安の造粒装置。
【請求項6】
砕粒機は、コンパクタからの圧縮固形硫安を砕粒化する主砕粒機と、分級機からの規定粒度範囲上限以上の粒度の粗粒硫安を受けてこれを主砕粒機での砕粒化圧力より低い圧力で砕粒化する副砕粒機とを有し、主砕粒機と副砕粒機とが分級機に接続されていることとする請求項4または請求項5に記載の硫安の造粒装置。
【請求項7】
分級機は、規定粒度範囲上限以下の粒度の硫安の落下を許容する粗径網体と、該粗径網体の下方に配されて規定粒度範囲下限以下の粒度の硫安の落下を許容する微径網体とを備えていることとする請求項4ないし請求項6のうちの一つに記載の硫安の造粒装置。
【請求項8】
規定粒度範囲下限以下の粒度の原料硫安をコンパクタで圧縮して圧縮固形硫安とし、該圧縮固形硫安を砕粒機で砕粒化した後に、分級機で規定粒度範囲内の粒度の硫安を選別することにより得られた硫安の造粒品。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、硫安の造粒方法、造粒装置そして造粒品に関する。
【背景技術】
【0002】
硫安は、製ガスや製鉄における副産物として得られ、窒素肥料として使用可能である。この硫安は化学反応時に粒状化する。肥料としての硫安は、その保管、散布時等の取扱いの都合で、規定粒度範囲内のものが製品として好んで用いられる。そして、上記規定粒度範囲下限以下の微粒のものは、利用せずに廃棄するのも無駄であるので、安価な肥料として取引きされている。
【特許文献1】発見できず
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、規定粒度範囲下限以下の硫安は、微粒であるが故に飛散しやすく、取扱いが不便である。また、上記規定粒度範囲内の粒度の正規製品でも、化学反応により粒状化した硫安は粒状化するときに加圧されていないので、低密度であり、保管・取扱い中に崩壊して過度に微細な粒度になることがある。
【0004】
本発明は、このような事情に鑑み、保管・取扱い中にでも崩壊しにくく取扱いに都合の良い硫安の造粒品、そしてその造粒方法、装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、第一に、硫安の造粒方法に関する。本発明方法は、規定粒度範囲下限以下の粒度の原料硫安をホッパからコンパクタへ供給し、該コンパクタで上記原料硫安を圧縮して圧縮固形硫安とし、圧縮固形硫安を主砕粒機で砕粒化して造粒硫安とし、分級機で造粒硫安を、規定粒度範囲内の粒度の製品としての硫安と、規定粒度範囲上限以上の粒度の粗粒硫安と、規定粒度範囲下限以下の粒度の微粒硫安とに選別し、微粒硫安を原料硫安と混合してコンパクタへ再供給することを特徴としている。ここで、コンパクタとは、原料硫安と微粒硫安を圧縮して固化する装置であり、ローラコンパクタあるいは他の圧縮装置が挙げられる。
【0006】
このような構成による本発明の硫安の造粒方法にあっては、分級機で選別して得られた微粒硫安は、原料硫安と混合されてコンパクタへ再投入される。そして、その混合された硫安はコンパクタで圧縮固形硫安とされ、主砕粒機で砕粒化されて造粒される。つまり、分級機で選別されて得られた微粒硫安は廃棄されることなく造粒硫安を製造するために再利用される。原料硫安は化学反応時に、加圧を受けずに粒状化して丸みを帯びた形状となっており、一方、コンパクタへ再投入される微粒硫安は、圧縮固化後に主砕粒機で一旦砕粒化されているので角張った形状をしている。このように、角張った形状の硫安と丸い形状の硫安を混合してコンパクタで圧縮すると、角張った形状の硫安の角部分が他の硫安の表面に喰い込むので、丸い形状の硫安のみで圧縮する場合と比較して、硫安は容易に圧縮されて固まり、その状態が安定する。
【0007】
次に、上記造粒方法は、本発明の造粒装置によって実施される。本発明装置は、規定粒度範囲下限以下の粒度の原料硫安を貯留するホッパと、該ホッパから供給される原料硫安を圧縮して圧縮固形硫安とするコンパクタと、圧縮固形硫安を砕粒化して造粒硫安とする砕粒機と、造粒硫安を受けて、規定粒度範囲内の粒度の製品としての硫安と、規定粒度範囲上限以上の粒度の粗粒硫安と、規定粒度範囲下限以下の粒度の微粒硫安とに選別する分級機とを有し、上記ホッパは未圧縮の原料硫安を貯留する主ホッパと、分級機からの規定粒度範囲下限以下の粒度の微粒硫安を受けて貯留する副ホッパとを有し、主ホッパと副ホッパとがコンパクタに接続されることを特徴としている。本発明において、「砕粒化」とは「解砕」および「破砕」を含む概念である。ここで、「解砕」とは、凝集していた材料を比較的弱い力で解きほぐすことであり、「破砕」とは、いわゆる粗砕である。
【0008】
本発明装置では、副ホッパは、主ホッパからの原料硫安に対して所定の割合で微粒硫安をコンパクタへ供給するようになっており、その供給量が可変であることが好ましい。製品としての硫安には圧縮固形化良好性、すなわち好適な密度で圧縮されて固められていることが要求される。硫安の圧縮による圧縮固形化良好性は角張った形状の微粒硫安と丸い形状の原料硫安をどのような割合で混合するかに左右される。原料硫安、微粒硫安も粒度、性状に幅があるので、本発明装置では、その状態に応じて上記所定の割合を選定する。ここで、上記原料硫安、微粒硫安の粒度、性状に応じて、製品としての最適な圧縮固形化良好性が確保されるような割合で微粒硫安を原料硫安に混合することにより、所望の密度に圧縮された硫安を製品として得ることができる。
【0009】
本発明では、砕粒機は、コンパクタからの圧縮固形硫安を砕粒化する主砕粒機と、分級機からの規定粒度範囲上限以上の粒度の粗粒硫安を受けてこれを主砕粒機での砕粒化圧力より低い圧力で砕粒化する副砕粒機とを有し、主砕粒機と副砕粒機とが分級機に接続されていることが好ましい。分級機から得られた粗粒硫安は、コンパクタにおいて製品としての硫安と同一の密度で圧縮されている。したがって、粗粒硫安を再度砕粒化してその粒度を規定粒度範囲内とすれば、粗粒硫安から製品としての硫安を生成することができる。しかし、粗粒硫安は、すでに主砕粒機で砕粒化されているので、再び主砕粒機における砕粒化圧力で砕粒化すると、粗粒硫安は過度に微細な粒度になる。そこで、粗粒硫安を主砕粒機とは別の副砕粒機で、主砕粒機での砕粒化圧力より低い圧力で砕粒化することにより、規定粒度範囲内の粒度の製品としての硫安を容易に得ることできる。
【0010】
本発明では、分級機は、規定粒度範囲上限以下の粒度の硫安の落下を許容する粗径網体と、該粗径網体の下方に配されて規定粒度範囲下限以下の粒度の硫安の落下を許容する微径網体とを備えていることが好ましい。このような構成の本発明にあっては、造粒硫安が分級機に投入されると、粗径網体では、規定粒度範囲上限以下の粒度の硫安が落下し、規定粒度範囲上限以上の粒度の硫安と選り分けられる。さらに、微径網体では、規定粒度範囲下限以下の粒度の硫安が落下し、規定粒度範囲内の粒度の硫安と選り分けられる。これによって、粗粒硫安と微粒硫安とが分別排出され、その結果残る規定粒度範囲内の粒度の硫安が製品として簡便に選別される。
【0011】
さらに、本発明は、硫安の造粒品にも関する。本発明に係る造粒品は、規定粒度範囲下限以下の粒度の原料硫安をコンパクタで圧縮して圧縮固形硫安とし、該圧縮固形硫安を砕粒機で砕粒化した後に、分級機で規定粒度範囲内の粒度の硫安を選別することにより得られる。
【0012】
このようにして得られた硫安の造粒品は、その粒度が規定粒度範囲内にあるため、保管や取扱いが容易である。また、コンパクタで高密度に圧縮されているため、造粒品の粒度が保管・取扱い中に崩壊して過度に微細な粒度となることを回避できる。
【発明の効果】
【0013】
以上のように、本発明によれば、安価に入手できる規定粒度範囲以下の粒度の硫安を原料として、保管そして取扱いが容易な規定粒度範囲内の粒度の製品としての硫安を確実かつ容易に得られる。また、この製品としての硫安は、加圧を受けずに化学反応により粒状化した硫安と比較して、高密度に圧縮されており、その粒度が保管および取扱時に崩壊して過度に微細となることを回避できる。さらに、本発明では、分級機で選別された微粒硫安を再度コンパクタへ供給するので、無駄となる硫安の量を大幅に軽減できる。また、再投入される微粒硫安は、主砕粒機で一旦砕粒化されて角張った形状をしており、この微粒硫安と原料硫安とを混合して圧縮することにより、硫安は容易に固まり、その状態が安定する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、添付図面にもとづき、本発明の一実施形態を説明する。図1は、本実施形態に係る硫安造粒装置を示す図である。硫安造粒装置1は、粒度そして性状の異なる二種の硫安を外部から受け入れてこれら硫安を混合して後述するコンパクタ3に供給する混合供給部2、該混合供給部2から硫安を受け入れ圧縮するコンパクタ3、圧縮された硫安を解砕する解砕部4、および解砕された硫安を粒度に基づいて選別する分級機5を有する。本実施形態では、分級機5で選別された硫安のうち、予め設定された規定粒度範囲内の粒度の硫安が製品として得られることとなる。本実施形態では、圧縮された硫安を解砕するが、あくまでもこれは砕粒化の一例である。砕粒化の手段は解砕には限られず、例えば、破砕であってもよい。この場合、硫安造粒装置1には、解砕部4に代えて、圧縮された硫安を破砕する破砕部が設けられる。なお、本実施形態では、上記規定粒度範囲は、例えば1〜4mm程度であるものとする。
【0015】
混合供給部2は、未圧縮の硫安(加圧を受けずに化学反応により粒状化した硫安であり、以下、これを「原料硫安」という)を受け入れ貯留する主ホッパ20と、後述するように分級機5から供給される圧縮後の硫安を受け入れ貯留する副ホッパ21と、主ホッパ20および副ホッパ21から硫安を受け入れ、それらを混合する混合機22とを有する。主ホッパ20に供給される原料硫安は化学反応時に、加圧を受けずに粒状化しているため丸みを帯びた形状となっている。一方、副ホッパ21に供給される硫安は一旦圧縮固化して解砕されたものであり硬く角張っている。なお、本実施形態では、主ホッパ20に供給される原料硫安の粒度は規定粒度範囲の下限以下であるものとする。
【0016】
主ホッパ20は、硫安を貯留する主貯留部20aと、主貯留部20aから原料硫安を受け入れて搬送する主コンベア20bとを有する。主コンベア20bは主貯留部20aの下部に設けられている。主コンベア20bは、例えばスクリューコンベアであり、主貯留部20aから供給される原料硫安をスクリューの回転により搬送する。
【0017】
副ホッパ21は、分級機5から供給された規定粒度範囲下限以下の粒度の硫安(以下、「微粒硫安」という)を受け入れ貯留する副貯留部21aと、副貯留部21aから微粒硫安を受け入れて搬送する副コンベア21bとを有する。副コンベア21bは副貯留部21aの下部に設けられている。副コンベア21bも主コンベア20bと同様に、例えばスクリューコンベアであり、副貯留部21aから供給される微粒硫安をスクリューの回転により搬送する。本実施形態において、主コンベア20bと副コンベア21bは図示しない駆動部により駆動される。主コンベア20bおよび副コンベア21bは、それぞれ、駆動部の調整により硫安の単位時間当たりの供給量を調節できるようになっている。
【0018】
主コンベア20bおよび副コンベア21bの下部には、横型の混合機22が設けられている。混合機22の内部には回転軸体22aが設けられており、この回転軸体22aに複数の攪拌翼22bが軸体方向に分布して設けられている。混合機22は、主コンベア20bから原料硫安、副コンベア21bから微粒硫安を受け入れる。回転軸体22aは図示しない駆動部により回転駆動されており、これによって、原料硫安および微粒硫安は混合機22の内部で複数の攪拌翼22bにより混合される。
【0019】
コンパクタ3は一対の圧縮ロール31および32を有しており、混合機22で混合された硫安(以下、「混合硫安」という)を受け入れて、圧縮ロール31および32が図1にて矢印の方向へ回転することにより、混合硫安を、例えば200〜500MPa(約2〜5t/cm)の圧力で圧縮して板状の圧縮固形硫安を生成する。本実施形態では、圧縮固形硫安の板厚は、例えば3〜5mm程度である。なお、混合硫安を圧縮する前の段階において、例えば、ポリビニールアルコール(PVA)、水、パルプ廃液、糖蜜等のバインダー、すなわち粘結剤を混合硫安に加えてもよい。これによって、コンパクタ3で混合硫安を圧縮して、より高密度の圧縮固形硫安を生成することが可能となる。
【0020】
解砕部4は主解砕機40および副解砕機41を有している。主解砕機40は、複数の回転刃を備える一対の解砕ロール40aおよび40bを有しており、コンパクタ3で生成された圧縮固形硫安を受け入れて、これらの解砕ロール40aおよび40bの回転によりそれらの回転刃で圧縮固形硫安を解砕して不定形の粒状の造粒硫安を生成する。副解砕機41は、主解砕機40と同様の構成をなしており、複数の回転刃を備える一対の解砕ロール41aおよび41bを有していて、後述するように、分級機5から規定粒度範囲上限以上の粒度の硫安(以下、「粗粒硫安」という)を受け入れて、これを解砕ロール41aおよび41bの回転によりそれらの回転刃で解砕して造粒硫安を生成する。本実施形態では、副解砕機41の解砕圧力は、主解砕機40の解砕圧力よりも低く設定されている。
【0021】
分級機5は、主解砕機40および副解砕機41で生成された造粒硫安を受け入れ、規定粒度範囲内の製品としての硫安と、規定粒度範囲上限以上の粒度の粗粒硫安と、規定粒度範囲下限以下の粒度の微粒硫安とに選別する。具体的には、分級機5は、規定粒度範囲上限の粒度以下の硫安の落下を許容する粗径網体50と、該粗径網体50の下方に配されて規定粒度範囲下限の粒度以下の硫安の落下を許容する微径網体51とを備えている。このような構成の分級機5は、上部から受け入れた造粒硫安を粗径網体50、次いで微径網体51を通過させることにより、規定粒度範囲内、該範囲上限以上、該範囲下限以下の粒度の硫安を選別する。すなわち、粗粒硫安が粗径網体50上に残って選別され、次に、微粒硫安が微径網体51を透過落下してしまう結果、微径網体51上に規定粒度範囲内の粒度の製品としての硫安が残るようになって選別される。
【0022】
分級機5は、図1に示すように、選別された粗粒硫安を外部に排出する粗粒硫安排出シュート52、選別された規定粒度範囲内の粒度の製品としての硫安を外部に排出する製品排出シュート53および選別された微粒硫安を外部に排出する微粒硫安排出口54とを備える。粗粒硫安排出シュート52は副解砕機41と接続されており、微粒硫安排出口54は副ホッパ21の副貯留部21aに接続されている。
【0023】
このような構成の硫安造粒装置1は、以下の要領で硫安を造粒する。
【0024】
まず、化学反応により加圧されずに丸みを帯びて粒状化された規定粒度範囲以下の粒度の原料硫安が主ホッパ20の主貯留部20aに投入される。主コンベア20bは、主貯留部20aからこの原料硫安を受け入れ、搬送して混合機22に供給する。一方、副ホッパ21の副貯留部21aには、後述の分級機5で選別排出された、加圧された微粒硫安が投入される。副コンベア21bは、この微粒硫安を受け入れ、搬送して混合機22に供給する。本実施形態では、主コンベア20bおよび副コンベア21bは、図示しない駆動部の調整により、それぞれ単位時間当たりに任意の設定量の硫安を供給することが可能であるので、その調整により原料硫安および微粒硫安は所定の割合で混合機22に供給される。本実施形態では、副コンベア21bからの微粒硫安の供給量が、原料硫安および微粒硫安の粒度、性状に応じて調節され、原料硫安に対して微粒硫安が所望の割合で混合される。したがって、製品として最適な圧縮固形化良好性が確保されるような割合で、原料硫安および微粒硫安を混合することにより、所望の密度に圧縮された硫安を製品として得ることができる。
【0025】
混合機22は、供給された原料硫安および微粒硫安を該混合機22の攪拌翼22bにより混合しながら搬送し、コンパクタ3に投入する。コンパクタ3は、混合硫安を圧縮して圧縮固形硫安を生成し、主解砕機40に供給する。主解砕機40は圧縮固形硫安を解砕し造粒硫安を生成し、分級機5に供給する。分級機5において、造粒硫安は、まず、粗径網体50にて規定粒度範囲の上限以上の粒度の粗粒硫安と該上限以下の粒度の硫安とに分別される。粗径網体50上に残る粗粒硫安は粗粒硫安排出シュート52から排出され、規定粒度範囲の上限以下の粒度の硫安は粗径網体50のメッシュを通過して微径網体51上へ落下する。そして、微径網体51にて、上記硫安は規定粒度範囲の下限以上の粒度の硫安、すなわち規定粒度範囲内の硫安と、該下限以下の粒度の硫安に選別される。規定粒度範囲内の硫安は製品排出シュート53から製品として取り出され、微粒硫安は微粒硫安排出口54から排出される。
【0026】
微粒硫安排出口54から排出された微粒硫安は圧縮後に解砕されているので比較的硬く角張っており、この微粒硫安が副ホッパ21に戻されて再供給される。このとき、主ホッパ20には新たな原料硫安が供給されており、上述の要領により、微粒硫安排出口54から副ホッパ21に再供給された微粒硫安および新たに供給された原料硫安から造粒硫安が生成される。このように、主解砕機40で一旦解砕されて角張った形状ですでに圧縮されている微粒硫安と、丸い形状の原料硫安とを混合することにより、コンパクタ3における圧縮時に比較的硬い微粒硫安の角部分が原料硫安に喰い込むので、原料硫安のみで圧縮する場合と比較して、硫安は容易に圧縮されて固まり、その状態が安定する。
【0027】
一方、粗粒硫安排出シュート52から排出された粗粒硫安は副解砕機41に供給されて解砕される。個々で、副解砕機41は、上述したように、主解砕機40の解砕圧力より低い圧力で粗粒硫安を解砕するので、硫安は過度に微細な粒度となることはない。このように粗粒硫安を適度な圧力で解砕することによって、規定粒度範囲内の製品としての硫安を容易に生成できる。
【0028】
このように、本実施形態に係る硫安造粒装置1は、主ホッパ20にて原料硫安を外部から継続的に受け入れつつ、分級機5にて選別した微粒硫安を副ホッパ21に、そして粗粒硫安を副解砕機41にそれぞれ供給することとなる。これによって、規定粒度範囲外の硫安を廃棄することなく再利用して規定粒度範囲内の製品としての硫安を生成できる。この結果、規定粒度範囲外の硫安の廃棄等による無駄となる硫安の量を低減することができ、原料コストの削減にも繋がる。
【0029】
本実施形態では、混合硫安をコンパクタ3により圧縮して板状の圧縮固形硫安を生成してから、該圧縮固形硫安を主解砕機40により解砕して造粒硫安を生成したが、変形例として、混合硫安をブリケッティングで圧縮することにより、造粒硫安を生成してもよい。この場合、硫安造粒装置にはコンパクタおよび主解砕機に代えて、造流硫安を形状付けるための押型としての凹部が表面に形成された二つのブリケッティング用ローラを設け、この二つのブリケッティング用ローラの回転により混合硫安を圧縮して造流硫安を生成する。
【0030】
本実施形態では、丸みを帯びた形状の原料硫安をそのまま主ホッパ20の主貯留部20aに供給したが、変形例として、原料硫安を解砕してから主ホッパの主貯留部に供給してもよい。具体的には、図1において二点鎖線によって示すように、主解砕機40や副解砕機41と同様の構成を有する原料硫安解砕機42を設ける。そして、まず、原料硫安を該原料硫安解砕機42に投入して原料硫安を解砕し、解砕された原料硫安を主ホッパ20の主貯留部20aに供給する。
【0031】
この変形例によれば、丸みを帯びた形状の原料硫安は原料硫安解砕機42に解砕されて、圧縮はされていないが、丸い形状の他、角張った形状や粉状のものが混在する硫安とされ、粒度分布の範囲が広げられる。このように、粒度分布の範囲が広げてから硫安を主貯留部20aに供給すると、コンパクタ3による圧縮時に、角張った形状の硫安の角部分が丸い形状の硫安に喰い込む。また、丸い形状の硫安や角張った形状の硫安の粒間隙間に、これよりも小径の粉状の硫安が入り込むので、原料硫安を解砕しない場合と比較して、硫安は高密度となるので、コンパクタ3による圧縮時に、硫安はさらに容易に固まり、その状態が安定する。
【0032】
本実施形態では、規定粒度範囲下限以下の粒度の原料硫安は、該原料硫安における粒度の状態を特に考慮することなく主ホッパ20に供給されたが、本発明の変形例として、原料硫安における粒度の状態を考慮して主ホッパ20に供給してもよい。具体的には、この変形例は、主ホッパ20に原料硫安を供給する原料硫安供給部を設け、該原料硫安供給部にて予め原料硫安を粒度分布に応じて区分しておき、その区分したそれぞれの原料硫安を所定の割合で主ホッパ20に供給することにより実施される。
【0033】
図2は、本実施形態の変形例に係る原料硫安供給部6を示す図である。原料硫安供給部6は、外部から受け入れた原料硫安を、適宜設定された粒度(以下、「区分粒度」という)以上の原料硫安と区分粒度以下の粒度の原料硫安に選別する原料硫安分級機60、該原料硫安分級機60から上記区分粒度以上の原料硫安(以下、「大粒原料硫安」という)を受け入れて主ホッパ20の主貯留部20aに供給する大粒用ホッパ64、および上記区分粒度以下の粒度の原料硫安(以下、「小粒原料硫安」という)を受け入れて主ホッパ20の主貯留部20aに供給する小粒用ホッパ65を有する。
【0034】
原料硫安分級機60の内部には、大粒原料硫安と小粒原料硫安とを区分するための分級用網体61が設けられている。原料硫安分級機60は外部から受け入れた原料硫安を、分級用網体61を通過させることにより、大粒原料硫安と小粒原料硫安とに区分する。すなわち、小粒原料硫安が分級用網体61を透過落下する結果、大粒原料硫安が分級用網体61上に残って小粒原料硫安と区分される。
【0035】
原料硫安分級機60の外部には、選別した大粒原料硫安を大粒用ホッパ64に供給するための大粒原料硫安供給シュート62および小粒原料硫安を小粒用ホッパ65に供給するための小粒原料硫安供給口63が設けられている。
【0036】
大粒用ホッパ64は大粒原料硫安供給シュート62から供給された大粒原料硫安を貯留する大粒用貯留部64aと、該大粒用貯留部64aから大粒原料硫安を受け入れて搬送する大粒用コンベア64bとを有する。大粒用コンベア64bは大粒用貯留部64aの下部に設けられている。大粒用コンベア64bは、例えばスクリューコンベアであり、大粒用貯留部64aから供給された大粒原料硫安をスクリューの回転により搬送する。
【0037】
小粒用ホッパ65は小粒原料硫安供給口63から供給された小粒原料硫安を貯留する小粒用貯留部65aと、該小粒用貯留部65aから小粒原料硫安を受け入れて搬送する小粒用コンベア65bとを有する。小粒用コンベア65bは小粒用貯留部65aの下部に設けられている。小粒用コンベア65bも、大粒用コンベア64bと同様に、例えばスクリューコンベアであり、小粒用貯貯留部65aから小粒原料硫安を受け入れて、スクリューの回転により搬送する。
【0038】
大粒用コンベア64bおよび小粒用コンベア65bに搬送された原料硫安は主ホッパ20の主貯留部20aに供給される。本変形例において、大粒用コンベア64bと小粒用コンベア65bは図示しない駆動部により駆動される。大粒用コンベア64bおよび小粒用コンベア65bは、駆動部の調整により小粒原料硫安の単位時間当たりの供給量を調節できるようになっている。
【0039】
この変形例によれば、例えば、小粒用コンベア65bからの小粒原料硫安の供給量を調節して、大粒原料硫安および小粒原料硫安の粒度、性状に応じて、それらの硫安を所望の割合で混合することができる。具体的には、製品として最適な圧縮固形化良好性が確保されるような割合で、大粒原料硫安と小粒原料硫安とを混合することにより、ほぼ一定した性状の原料硫安を得ることができ、その結果、圧縮後の微粒硫安との所定割合での混合により、所望の密度に圧縮された硫安製品を安定して得ることができる。なお、この変形例では、大粒用コンベア64bおよび小粒用コンベア65bから原料硫安を主ホッパ20の主貯留部20aに直接供給したが、大粒用コンベア64bおよび小粒用コンベア65bの下部に図1にて二点鎖線で示した原料硫安解砕機42を設けて、原料硫安を解砕してから主ホッパ20の主貯留部20aに供給してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の一実施形態に係る硫安造粒装置を示す図である。
【図2】図1装置に適用可能な原料硫安供給部を示す図である。
【符号の説明】
【0041】
1 硫安造粒装置
2 混合供給部
3 コンパクタ
4 解砕部
5 分級機
20 主ホッパ
21 副ホッパ
40 主解砕機
41 副解砕機
50 粗径網体
51 微径網体

【出願人】 【識別番号】390023238
【氏名又は名称】訓子府石灰工業株式会社
【出願日】 平成18年11月20日(2006.11.20)
【代理人】 【識別番号】100084180
【弁理士】
【氏名又は名称】藤岡 徹


【公開番号】 特開2008−127238(P2008−127238A)
【公開日】 平成20年6月5日(2008.6.5)
【出願番号】 特願2006−313282(P2006−313282)