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【発明の名称】 金属缶の開口具
【発明者】 【氏名】安井 規雄

【要約】 【課題】缶ビール、缶ジュースなど金属缶における飲料などの内容物の排出を容易にするために開口を大きくできる簡易開口缶(イージーオープン缶)の開口具を提供する。

【解決手段】本体の上端に形成された巻締部の内面に配置された蓋板の周囲の約半周にわたって縦壁を形成し、この縦壁に切断線を設けた金属缶の開口具において、前記巻締部の内部の空間に嵌合する円筒部と前記巻締部の上縁と外周に延びるハンドル部を有し、更に前記円筒部の外周面上に前記金属缶の切断線を押圧する突起を設けた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体の上端に形成された巻締部の内面に配置された蓋板の周囲の約半周にわたって縦壁を形成し、この縦壁に切断線を設けた金属缶の開口具において、
前記巻締部の内部の空間に嵌合する円筒部と前記巻締部の上縁と外周に延びるハンドル部を有し、更に前記円筒部の外周面上に前記金属缶の切断線を押圧する突起を設けたことを特徴とする金属缶の開口具。
【請求項2】
本体の上端に形成された巻締部の内面の下端に蓋板が配置され、前記巻締部の内面にガイド突条を形成し、更に前記蓋板の周囲に切断線を設けた金属缶の開口具において、
前記巻締部の内部の空間に嵌合する円筒部と前記巻締部の上縁と外周に延びるハンドル部を有すると共に前記円筒部の外表面に前記金属缶に形成されたガイド突条と係合するガイド突起を有し、更に前記円筒部の下端部を閉止する底板の表面に配置された前記金属缶の蓋板に形成された切断線を押圧するための突起部を設けたことを特徴とする金属缶の開口具。
【請求項3】
本体の上端に形成された巻締部の内面の下端に配置された蓋板の周囲あるいは巻締部に沿って形成された切断線を押圧破断する開口具において、
異なる金属缶の巻締部に対応して複数の壁面を階段状に形成し、前記切断線を押圧するための突起が異なる缶径に対応して配置されていることを特徴とする金属缶の開口具。
【請求項4】
本体の上端に形成された巻締部の内面又はその近傍に沿って切断線が形成され、前記巻締部の内面に対面並行して膨出部が形成された金属缶の開口具において、
開口具の下部に前記巻締部と膨出部との間に挿入される反力発生体を設け、この反力発生体の一方に前記巻締部に当接する押圧力発生部と、他方に前記膨出部に当接する反力発生部とを設けたことを特徴とする金属缶の開口具。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、缶ビール、缶ジュースなど金属缶における飲料などの内容物の排出を容易にするために開口を大きくできる簡易開口缶(イージーオープン缶)の開口具の改良に関するものである。
【背景技術】
【0002】
缶ビールや缶ジュースは、アルミ板や鉄板を使用した金属缶本体の上縁部に蓋板の周縁部を巻締めして固定し、この缶蓋の上面中央にプルタブをリベットによって固定し、このプルタブの部分の周囲にスコア(切断線)をプレス成形して開口部を形成している。そして、前記プルタブを引き起こすことによってスコア部分が切断されて蓋板より分離されて、缶本体内部に押し込まれ、飲み口を形成するようになっている(例えば、特許文献1)。
【0003】
また、丸缶本体の巻締部の内側にリング状で略フランジ状の成形体を取り付け、この成形体の内側に内蓋を嵌合するように構成し、更に前記巻締部の下側と前記成形体の部分をV形の溝に成形した構造のものとし、前記内蓋を他の丸缶本体の巻締部を利用して、こじ開けるようにしたものが提案されている(特許文献2)。
【0004】
更に、円板状の挟持片と円板状の挟上片の中心部を連結したプルトップオープナーを使用し、前記2枚の挟持片の開口部にイージーオープン缶のプルトップタブを挿入した状態で、このプルトップタブを引き起こすようにした器具が提案されている(特許文献3)。
【特許文献1】特開2006−1586号公報
【特許文献2】特開平8−217106号公報
【特許文献3】特開平9−240785号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記特許文献1に記載された発明は、金属缶の缶蓋の中央部に飲み口となる切断線を形成するとともに前記缶蓋の中央部にプルトップタブを設けたものであり、このプルトップタブを引き起こすことによって前記切断線に沿って破断して飲み口を形成するのであるが、この缶は構造上の制約により、この飲み口は大きく開口できないという問題がある。
【0006】
また、前記特許文献2に記載された発明は、飲料用ではなく燃料用のもので、円筒状丸缶本体の巻締部の内側にリング状の成形体を固定するとともに前記丸缶本体の上縁部近傍に円周方向にV字形のくぼみの形成し、さらに前記リング状の成形体にもV字形のくぼみを円周方向に形成し、この成形体の内側の円形の穴に内蓋を嵌合固定するように構成したもので、一方の缶の巻締部を利用して他方の缶の内蓋をこじ開けるように構成したものである。
【0007】
この構造の缶は、上縁部の巻締部の構造がかなり複雑化する上に、内蓋とこれを固定する構造が必要であり、コスト高になるとともに缶を製造する工程との装置を大幅に変更しなければならないという問題あり、実用化は困難である。
【0008】
更に前記特許文献3に記載された発明は、従来のプルトップ缶のプルトップタブを2枚の円板の間に挟持して引き起こして缶を開口するものであり、二つの缶を使用して一方の缶の蓋を開口するものではない。
【0009】
通常のイージーオープン缶のプルトップタブによって開口できる飲み口の大きさは、缶内の圧力や外部からの衝撃に耐え、内容物を正常に保持するための強度と開け易さ
との関係から決定されている。
【0010】
最近のビール缶の場合、蓋板の直径に対して幅が約40〜43%程度、高さが35%程度の楕円形の飲み口が形成されるが、例えばビールを「一気に飲み干す」ためのコップのような飲み口としては十分な大きさを確保するに至っていない。
【0011】
(新型缶の提案)
そこで本発明者は1本の金属缶(開口される缶)の切断線を形成した蓋部の上に、同じ構造の別の金属缶(開口する道具として使用する缶)の下部を押し当て、この押し当てた金属缶の下部を一種の「切断具」として使用するイージーオープン型の金属薄板製缶(以下、新型缶という。)開発し、提案している(特開2007−3923071号)。
【0012】
この提案した新型缶をビール缶として使用する場合の構造を簡単に説明すると、下記の通りである。
【0013】
(第1形式の新型缶C1)
図12,13は、第1の形式の新型缶C1を示すもので、缶本体50の上部の巻締部51の内面52の蓋板53の縁部を前記本体50の内部側に延長して半円周の縦壁54を形成し、この縦壁54の中間部に切断線55を形成するとともに、本体50の下部の縮小部56に他の缶の切断線55を押圧するための突起57を形成したものである。なお、蓋板53の半径方向に形成した線58は蓋板53の折曲線である。
【0014】
(第2形式の新型缶C2)
図14,15は、第2の形式の新型缶C2を示すもので、缶本体50Aの上部の巻締部51の内面52に傾斜したガイド突条59を形成し、蓋板53の周囲に切断線60を形成するとともに、缶本体50Aの下部の縮小部56に、他の缶のガイド突条59に案内されるガイド突起62を形成し、また、缶本体50Aの下縁63に押圧突起64を形成し、これによって他の新型缶C2の蓋板53に形成されている切断線60を押圧切断(破断)するように構成したものである。
【0015】
(第3の形式の新型缶C3)
図16は第3の形式の新型缶C3を示すもので、蓋板70の周囲に形成された巻締部71のチャックウオール72の内面に切断線73を形成し、この切断線73に平行して膨出部74を形成し、更に本体下部の縮小部75に押圧突起76を設けたもので、前記膨出部74をガイド部材として、前記押圧突起76で他の新型缶C3の切断線73を押圧して切断するように構成したものである。
【0016】
以上の三形式の新型缶C1,C2,C3は、いずれも同種類の2個の新型缶を使用し、この2個の新型缶を直線状に連結した状態で、相対的に回転させることによって一方の新型缶の縮小部に形成されている押圧突起によって他方の同種類の新型缶の切断線を押圧して切断するように構成したものである。
【0017】
しかし、これらの新型缶の機能を有効に働かせて開口するためには、手元に同種類の構造を持ち、かつ同口径の蓋板をコップ形に開口するイージーオープン缶が2個以上必要であるという不便さがある。
【0018】
本発明に係る開口具は、前記のように新型缶は2本以上準備しなければ1本を開口することができないという煩わしい問題を解決する手段を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
前記目的を達成するための本発明に係る開口具は次のように構成されている。
【0020】
1)本体の上端に形成された巻締部の内面に配置された蓋板の周囲の約半周にわたって縦壁を形成し、この縦壁に切断線を設けた金属缶の開口具において、前記巻締部の内部の空間に嵌合する円筒部と前記巻締部の上縁と外周に延びるハンドル部を有し、更に前記円筒部の外周面上に前記金属缶の切断線を押圧する突起を設けたことを特徴としている。
【0021】
2)本体の上端に形成された巻締部の内面の下端に蓋板が配置され、前記巻締部の内面にガイド突条を形成し、更に前記蓋板の周囲に切断線を設けた金属缶の開口具において、前記巻締部の内部の空間に嵌合する円筒部と前記巻締部の上縁と外周に延びるハンドル部を有すると共に前記円筒部の外表面に前記金属缶に形成されたガイド突条と係合するガイド突起を有し、更に前記円筒部の下端部を閉止する底板の表面に配置された前記金属缶の蓋板に形成された切断線を押圧するための突起部を設けたことを特徴としている。
【0022】
3)本体の上端に形成された巻締部の内面の下端に配置された蓋板の周囲あるいは巻締部に沿って形成された切断線を押圧破断する開口具において、異なる金属缶の巻締部に対応して複数の壁面を階段状に形成し、前記切断線を押圧するための突起が異なる缶径に対応して配置されていることを特徴としている。
【0023】
4)本体の上端に形成された巻締部の内面又はその近傍に沿って切断線が形成され、前記巻締部の内面に対面並行して膨出部が形成された金属缶の開口具において、開口具の下部に前記巻締部と膨出部との間に挿入される反力発生体を設け、この反力発生体の一方に前記巻締部に当接する押圧力発生部と、他方に前記膨出部に当接する反力発生部とを設けたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0024】
1)本発明の開口具は、金属缶の巻締部に嵌合させてゆっくりと回転させるだけで、開口具に形成されている突起で切断線を押圧して切断するので、新型缶を複数本準備してこれらを連結状態で保持しながら、相対的に回転させて切断線を押圧して切断する必要がない。
即ち、同じ形態、同じ口径の金属缶が手許に無いときであっても、この缶を開口することができる。
【0025】
2)また、開口具で金属缶を開口するので、新型缶の下部に他の缶を開口するための開口手段を設けていない金属缶にも適合でき、従ってこの種の金属缶の生産割合を増やすことができる。またこの種の金属缶は開口手段を設けるための工程が省略されるので、生産コストが抑えられる。
【0026】
3)更に、新型缶は運搬や店頭陳列等での取り扱いに耐えられる強度に形成されているが、簡単に大きな飲み口を開口できるように金属薄板製で一体的に形成されているので、一度開口した金属缶は本体が容易に凹んでしまう状態となり、他の金属缶を開口する操作性がよくない。
これに対して、本発明の開口具は、合成樹脂成型品であるので、大量生産により安価で小型で取扱性に優れている。
【0027】
4)更にまた、パーティー等において、大人数で一度に大量の新型缶を開口する場合、従来は開口される缶と同一形態・口径の金属缶を別途用意しなければならなかったが、本発明に係る開口具によって一斉に開口することができる。
【0028】
5)本発明の開口具は、破断手段(突起)を有する径の異なる複数の壁面を形成できるので、1個の開口具で種々の形態・口径の金属缶を開口することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
次に図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0030】
(実施例1)(第1形式の新型缶C1の開口具)
図1は図12,13に示した第1の新型缶C1に使用する本発明に係る開口具1の斜視図、図2は使用状態を拡大して示す断面の斜視図であり、更に図3は新型缶C1の上面に開口具1を嵌合させた状態を示す断面図である。
【0031】
本発明に係る開口具1(1型開口具)は、缶本体50の上部の巻締部51の内部に嵌合する円筒部2と、これの下端を閉止する底板3と、前記円筒部2の外周に天板4を介して形成された円筒状のハンドル部5で構成されている。
【0032】
そして前記円筒部2の表面に突起6(破断突起)が1ないし2個設けられており、この突起6によって前記図12,13に示されている新型缶C1の缶本体50の上部の巻締部51の内面52の下方に延長して形成された縦壁54の中間部に設けられた切断線55の部分を押圧して切断(破断)するように構成されている。
【0033】
前記開口具1によって第1の新型缶C1を開口する際には、缶本体50の上部の巻締部51の外側にハンドル部5と天板4を嵌合させ、開口具1の中央部に凹型に形成されている円筒部2を巻締部51の内側に嵌めこみ、更にこの円筒部2の表面に形成されている突起6を新型缶C1の縦壁54に形成されている破断線55を押圧しながら、この縦壁54に沿って前記ハンドル部5をゆっくりと回転する。
【0034】
このハンドル部5の回転操作に伴って、缶本体50の約半周分に形成されている切断線55が押圧破断(切断)される。その後、蓋板53の中央に固定されているプルタブを持ち上げると必要とする開口部が、恰もコップの口のように大きく開口されることになる。
【0035】
(実施例2)(第2形式の新型缶C2の開口具)
図4(A)は,図14,15に記載された第2形式の新型缶C2に適合する開口具20の断面図であり、同(B)は同平面図である。そして同(C)は前記第2形式の新型缶C2の上部形状を示す図である。
【0036】
開口具20は、底板22で下部が閉止された円筒部21と、新型缶C2の巻締部51の上端を覆う連結部23と前記巻締部51の外周に配置される円筒形で滑り防止用突起付きのハンドル部24で構成されている。
【0037】
更に前記円筒部21の外周面に新型缶C2の巻締部51の内面に傾斜して形成されたガイド突条59(ネジレール)に係合するガイド突起25が複数本形成されている。そして前記底板22の表面に新型缶C2の蓋板53の周囲に形成した切断線60を押圧するための突起26(破断突起)が設けられている。
【0038】
前記開口具20を使用する際には、新型缶C2の巻締部51の部分に蓋をするように、開口具20を嵌合させる。そして、この開口具20のハンドル部24を緩やかに回転させてガイド突起25を新型缶C2のガイド突条59に係合させ、更にこの開口具20を新型缶C2の蓋板53に押し付けて、前記底板22に形成した突起26で切断線60を押圧すると、この切断線60は切断されて巻締部51に沿って大きな開口となり、その結果、コップ形の飲み口が形成されることになる。
【0039】
(実施例3)
図5は第3の形式の開口具20Aを示しており、この開口具20Aは図4に示した開口具20の変形例であって、前記実施例2で記載された開口具20と同一機能を持つ部分には「A」を付して示している。
【0040】
実施例2と異なる点は、ハンドル部24Aが巻締部51の外周を覆わない構造である。この開口具20Aの操作方法は図4に示した前記実施例2と実質的に同じであるが、傾斜したガイド突起25Aを図11に示す新型缶C2のガイド突条59に係合させる操作や突起26Aを蓋板53に形成されている切断線60に合わせる操作などが容易となる点で異なっている。
【0041】
(実施例4)
図6は、直径の異なる缶本体に使用する開口具30を示すもので、異なる径の第1の新型缶C1を開口するためのものである。この開口具30はハンドル部31とこのハンドル部31に形成された空間部の円筒部の壁面32に大径缶用の突起33を設け、この壁面32より小径の円筒部34の壁面34aを前記壁面32と同心となるように形成し、その表面に突起35を設けたものである。
【0042】
(実施例5)
図7に示す開口具30Aは前記実施例4の変形であって、ハンドル部36を中心として上側に大径の円筒部37を形成し、下側に小径の円筒部39を形成し、各円筒部に新型缶C1の切断線55を切断するための突起38、40をそれぞれ設けている。この開口具30Aも前記図6に示す開口具30と同様に操作することができる。
【0043】
(実施例6)
図8は、図1及び図2に示した新型缶C1(図12,13)の開口具1の簡易型の開口具Xを示す側面図と底面図であって、開口具Xは平板状の本体部aとその両端に側面視でU形に形成された案内部bを有しており、この部分で新型缶C1の巻締部51にガイドされるようになっている。そしてこの案内部bの内側のb1に突起cが設けられている。
【0044】
この開口具Xで新型缶C1を開口する時は、この開口具Xを缶C1の上部の巻締部51内に嵌合し、突起cを缶C1の巻締部51に設けた切断線55にあてがって、この突起cを押付けながら巻締部51に沿ってゆっくりと回転させると、この突起cで切断線55を押圧して破断し、缶C1を大きく開口して大きな飲み口を開口することができる。
【0045】
(実施例7)
図9は、図4に示した新型缶C2(図14,15)の開口具20の簡易型の開口具Yを示す側面図と底面図である。この開口具Yは本質的には前記開口具Xと同様な構造であるが、案内部bに缶C2の巻締部51の内面52に設けたガイド突条59に係合する突起cと切断線60を押圧して破断するための突起dを設けている。使用方法については前記の通りである。
【0046】
(実施例8)
図10は、新型缶C3(図16)の開口具Yを示すもので、本体gの一方に操作部hを、他方に案内部iをそれぞれ設けている。操作部hは案内部iと、この案内部iの一部を肉厚にして新型缶C3の膨出部74に嵌合させるように構成している。使用方法については前記の通りである。
【0047】
(実施例9)
図11は、新型缶C3(図16)の開口具Zを示すもので、この開口具Zは図10に示した開口具Yと同様に本体の一方に操作部hを、他方に図示しない案内部iをそれぞれ設けている。
【0048】
本実施例の特徴は、開口具Zの操作部hに設けた反力発生体Rによって巻締部71に押圧力tfを作用させると共に膨出部74に前記押圧力tfに対抗する反力rfを作用させ、前記巻締部71と膨出部74との間に形成した切断線73に剪断力SFを付与し、切断線73を引き裂いて缶C3を開口することにある。
【0049】
すなわち、反力発生体Rが巻締部71と膨出部74との間に挿入され、この反力発生体Rの押圧力発生部tが巻締部71に当接すると共に反力発生部rが膨出部74に当接すると、前記押圧力発生部tでは押圧力tfが、反力発生部rでは反力rfが発生し、この押圧力発生部tと反力発生部rとの間に形成された切断線73には剪断力SFが作用することとなり、この剪断力SFによって切断線73が引き裂かれるのである。使用方法は、開口具Zを缶C3の上部の巻締部71内に嵌合し、前記巻締部71と膨出部74とに反力発生体Rの押圧力発生部tと反力発生部rとをあてがって、これらを押し付けながら巻締部71に沿って操作部hをゆっくりと回転させると、前記反力発生体Rで切断線73を剪断し、缶C3を大きく開口して大きな飲み口を開口することができる。
【0050】
なお、前記反力発生体Rの押圧力発生部tと反力発生部rとをそれぞれ巻締部71と膨出部74とに当接させた状態で、前記巻締部71の上端部から外縁部にかけての部分と開口具Zとの間に空隙oを形成するようにし、開口具Zを下方に押し込むと空隙oに巻締部71が入り込むと共にこの巻締部71と膨出部74との間を拡大しようとする力を生じさせ、切断線73に作用する剪断力SFを増大させるようにしてもよい。
【0051】
本実施例によると、切断線73を巻締部71より低い位置に配置できるので、この切断線73が唇に当たるような危険性が防止される。
【0052】
上述のように、本発明に係る開口具は、新型缶の巻締部に嵌合させて使用するもので、(イ)円筒状の部分を前記巻締部に嵌合させ、(ロ)あるいは平板状の本体の端部に断面U形の案内部を形成し、この部分を前記巻締部に嵌合させ、(ハ)更に、この案内部の内面に切断線を押圧する突起を設け、(ニ)また、缶の蓋板の周囲に形成された切断線を押圧して切断するための突起を設け、(ホ)また、巻締部にガイド突条を持つ缶C2の場合は、このガイド突条に係合する突起を設け、(ヘ)また、巻締部の内面に対面並行して膨出部を形成した缶C3の場合は、この膨出部と巻締部の内面との間に形成した破断線を剪断する反力発生体を設けるなど、切断線を押圧切断する突起、この押圧力を発生させるための反力発生部部など、各種の突起部を組合わせて構成することによって、操作性に優れたものとすることができるのである。
【0053】
更に、缶の下部に突起を形成する工程を省略することができるので、新型缶C1,C2,C3(イージーオープン缶)の製造コストを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】第1の開口具を下側から見た斜視図である。
【図2】図1の開口具の使用状態を示す断面図である。
【図3】図1の開口具を使用状態を示す断面図である。
【図4】第2の開口具を示すもので、(A)は断面図、(B)は一部の平面図、(C)は缶C2を示すものである。
【図5】第2の開口具を示すもので、(A)は一部を切断した正面図、(B)は開口具の底面図である。
【図6】第3の開口具の一部を切断して示す正面図である。
【図7】第4の開口具の一部を切断して示す正面図である。
【図8】第5の開口具を示すもので、(A)は正面図、(B)は底面図である。
【図9】第6の開口具を示すもので、(A)は正面図、(B)は底面図である。
【図10】第7の開口具を示すもので、(A)は正面図、(B)は底面図である。
【図11】第8の開口具の使用状態を示す概略斜視断面図である。
【図12】第1の新型缶の切開斜視図である。
【図13】第1の新型缶の要部を示す断面図である。
【図14】第2の新型缶の斜視図である。
【図15】第2の新型缶の開口作用の説明用断面図である。
【図16】第3の新型缶の一部を切断して示す断面図である。
【符号の説明】
【0055】
1,20,30 開口具
2 円筒部
3 底板
4 天板、
5 ハンドル部
6 突起
21 円筒部
22 底板
23 連結部
24 ハンドル部
25 ガイド突起
26 突起(破断線突起)
C1 第1の新型缶
C2 第2の新型缶
C3 第3の新型缶
50 缶本体
51,71 巻締部
52 内面
53 蓋板
54 縦壁
55,73 切断線
56 縮小部
57 突起
74 膨出部
R 反力発生体
【出願人】 【識別番号】507184649
【氏名又は名称】ノリー株式会社
【出願日】 平成19年6月5日(2007.6.5)
【代理人】 【識別番号】100066865
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 信一

【識別番号】100066854
【弁理士】
【氏名又は名称】野口 賢照

【識別番号】100068685
【弁理士】
【氏名又は名称】斎下 和彦


【公開番号】 特開2008−302935(P2008−302935A)
【公開日】 平成20年12月18日(2008.12.18)
【出願番号】 特願2007−148821(P2007−148821)