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【発明の名称】 缶切器に用いられる機構
【発明者】 【氏名】パット ワイ.マー

【氏名】マーク アンドリュー サンダース

【要約】 【課題】回転駆動手段のみを設ける缶切器の構造の提供。

【解決手段】缶を開けるための缶切器機構であって、本体部と、缶のリムと噛合う駆動輪10、切断輪20、切断ナイフ28とを備え、駆動輪と協働して、缶の一部をニップし、切断ナイフが、缶の円筒状の壁部を貫通し、缶切器が缶の円筒状の壁部に沿って移動すことで缶の円筒状壁部を切断する。切断位置は切断区間により決定され、切断ナイフは缶の一部をニップし、切断輪は間欠式の駆動手段を備え、切断位置に切断ナイフがあるとき、間欠式駆動手段が間欠的駆動を与え、缶の一部とのニップが維持され、缶切器機構に接続するセンサがニップ状態の間、缶の分離を検知する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
缶を開けるための缶切器に用いられる機構であって、
前記缶は、円筒状の壁部を備え、
該壁部の各端部は、円形の蓋部で閉塞され、
前記蓋部は、前記蓋部の縁部周囲の立設リムにより、前記各端部に固定されるとともに前記円筒状の壁部端部を挟持し、
前記機構は、本体部と、
第1の軸周りに回転可能に前記本体部に取付けられるとともに前記缶の前記リムと噛合う駆動輪と、
第2の軸周りに回転可能に前記本体部と取付けられるとともに、前記駆動輪から駆動を受けて回転する切断輪と、
前記切断輪に対して偏心して取付けられるとともに、前記切断輪の回転に応じて切断位置に移動する切断ナイフを備え、
前記切断位置において、前記駆動輪と協働して、前記缶の一部をニップし、
前記切断ナイフは、前記缶の円筒状の壁部を貫通し、
前記缶切器が前記缶の前記円筒状の壁部に沿って移動すると、前記缶切器は前記缶の前記円筒状の壁部を切断し、
前記切断位置は、切断区間により決定され、該切断区間は、前記切断輪の回転の一区間を意味し、
前記切断ナイフは、前記駆動輪に近接し、前記缶の一部をニップし、
前記切断輪は、間欠式の駆動手段を備え、
前記切断位置に前記切断ナイフがあるとき、前記間欠式の駆動手段が、前記駆動輪と前記切断輪との間に間欠的な駆動を与え、
前記缶の一部とのニップは、前記缶の前記円筒状の壁部周囲を一周する軌跡を描くのに十分な長さの切断区間にわたって維持され、
前記機構は、前記機構に接続するセンサを備え、
該センサは、前記ニップの状態が作り出されている間、前記缶の分離を検知することを特徴とする機構。
【請求項2】
前記駆動輪と前記切断輪が直接的に駆動力を伝達する関係にあることを特徴とする請求項1記載の機構。
【請求項3】
前記切断ナイフが円形をなすことを特徴とする請求項1記載の機構。
【請求項4】
前記間欠式の駆動手段が、ゼネバ機構であることを特徴とする請求項1記載の機構。
【請求項5】
前記切断位置において、前記駆動輪と前記切断輪との間の通常の駆動関係が解除されることを特徴とする請求項1記載の機構。
【請求項6】
前記切断輪が、前記回転の一区間をなす部分において、歯部を有さないことを特徴とする請求項5記載の機構。
【請求項7】
前記センサが、機械的なセンサであることを特徴とする請求項1記載の機構。
【請求項8】
前記センサが、電気的なセンサであることを特徴とする請求項1記載の機構。
【請求項9】
前記切断輪が、360°未満の回転角度範囲で前進サイクル及び後進サイクルを行なうことを特徴とする請求項1記載の機構。
【請求項10】
前記切断輪が、一方向のみに回転することを特徴とする請求項1記載の機構。
【請求項11】
ロック棒を更に備え、
前記機械的なセンサが作動したとき、前記ロック棒が前記切断輪をロックすることを特徴とする請求項8記載の機構。
【請求項12】
前記缶の分離が検知されたときに、前記間欠式の駆動手段が逆転し、噛合い解除することを特徴とする請求項1記載の機構。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、缶切器(缶切)に用いられる機構に関し、本発明に係る機構は、手動式の駆動手段或いは自動式の駆動手段を備える。
【背景技術】
【0002】
金属缶は、保存された物品を収容する周知の形態である。金属缶は、一般的に、円筒状の壁部を備え、その両端が円形の蓋材により閉塞されている。蓋材の縁部周囲に直立したリムが形成され、このリムにより、通常、蓋材は所定位置に固定されている。蓋材は下方に折り曲げられ、逆U字形状をなし、円筒状の壁部を挟持する。
【0003】
周知の形態として、2つの缶切器の形態を挙げることができる。
第1の缶切器の形態は、直立したリムの内方において、蓋材縁部近傍を円形に切断する形式である。
第2の缶切器の形態は、円形カッターナイフを用いて、缶の円筒状壁部周りを切断する形式である。一般的には、缶の円筒状部分の縁部近傍であって、且つ、蓋部直下において切断がなされる。これにより、円形軌跡を描く切断が完了すると、缶の円筒状部材の端部に配される蓋材並びに缶の小片が除去されることとなる。
第1の形式の缶切器で見られるような引き裂き作用とは逆に、第2の形式の缶切器では、綺麗な切断作用が得られるようにカッターナイフを設計可能である点が、第2の形式の缶切器の利点である。
【0004】
英国特許出願GB 2,118,134A1号は、第2の形式に係る缶切器を提案する。この缶切器は、一対のハンドル部を備える。この一対のハンドル部の一方は、他方に対して回動可能に取り付けられ、缶に合せるための開放位置と缶を切断するための閉塞位置の間を移動可能である。
また、この缶切器は、手動式の回転駆動輪を備える。この駆動輪は、缶のリムと噛合い、回転が開始すると、駆動輪は、缶の周囲で缶切器を前進させる。
更に、この缶切器は、円形の切断輪を備える。一対のハンドルが閉塞位置に配されると、切断輪は、駆動輪を基準にして、切断位置に配される。円形の切断輪は、一方のハンドルに対して回転可能に取付けられる。尚、ハンドルの軸は、回動軸から変位した位置にある。他方のハンドルは、立設した差込部を備え、この差込部は、上記した一方のハンドルの対応する穴部に向けて延出する。この差込穴を中心にして、一方のハンドルが他方のハンドルに対して回動可能に取付けられる。
駆動輪用の支持部材が差込部を挿通し、差込穴内に回転可能配にされる。尚、駆動輪の回転軸は、差込穴の軸から変位した位置にある。
【0005】
英国特許出願GB 2,118,134A1号にて提案された一般的な形態の缶切器は、商標Lift Offの商品名にて長年広く市販されるに至っている。カナダ特許出願CA 1, 200,086A1号、欧州特許出願EP 0,193,278A1号、欧州特許出願EP 0,202,790A1号並びに欧州特許出願EP 0,574,214A1号は、英国特許出願GB 2,118,134A1号の後になされた出願であるが、これら特許出願は、このような缶切器の様々な改良形態を提案している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
英国特許出願GB 2,118,134A1号の缶切器並びにこの出願の後になされた出願において提案される缶切器は1つの課題を有する。これら出願に提案される缶切器は、その切断作用を発揮させるために、2つの別個の動作を必要とする。
まず、一般的に、手動式に2つのハンドルを互いに押し合わせる必要がある。その後、回転駆動を駆動輪に与える必要がある。これら2つの別個の動作を必要とすることが、この種の缶切器の完全な自動化を困難なものとしていることを、本出願人は見出した。実際に、英国特許出願GB 2,118,134A1号の缶切器は、手動操作のみを想定した形態である。
【0007】
本発明は上記実情を鑑みてなされたものであって、回転駆動手段(好ましくは、単一の駆動輪)のみを設ける缶切器の構造を提案する。このような回転駆動手段は、手動式の駆動手段或いは自動式の駆動手段(例えば、動力を供給することにより駆動するもの)とすることができる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のある特徴によれば、缶を開けるための缶切りで使用される構造が開示される。この缶は円筒状壁を有しており、この円筒状壁の両端部は円形蓋により閉鎖されている。円形蓋は、この蓋の周縁周囲で立設するリムによって円筒状壁の端部に固定される。円形蓋の縁部は円筒状壁の各端部を挟持する。
缶切りの構造は、本体と、この本体に第1軸を中心に回動可能に取り付けられるとともに缶のリムに係合する駆動輪と、本体に第2軸を中心に回動可能に取り付けられ、駆動輪により駆動回転される切断輪とを備える。
切断輪には、切断ナイフが、第2軸の中心から距離をおいた位置に取り付けられる。切断ナイフは切断輪の回転に合わせて切断位置に移動可能である。切断位置において、切断ナイフ下方の円筒部分に沿って、ニップを形成する。切断ナイフと同軸上に配されるとともに据付けられるスペースワッシャなどは、リムを保持することとなる。駆動輪を備えるこの構造において、切断ナイフは、缶の円筒状の壁部を貫通する。この結果、缶切が、缶周面に沿って移動すると、切断ナイフは、缶の壁部を切断することとなる。切断位置は、切断輪の回転区画に対応する。この回転区画において、切断ナイフは、十分に駆動輪に近接し、駆動輪と協働してニップを形成する。切断輪には間欠式の駆動手段が設けられる。間欠式の駆動手段は駆動輪と切断輪との間に、切断ナイフが切断位置にあるとき、間欠的な駆動を提供する。この結果、缶の円筒形状の壁部周りを一周する完全な切断をなすのに十分な長さの切断区間にわたって、切断ナイフのニップが維持されることとなる。
【0009】
本発明により、缶切で使用される構造が提供される。缶は標準の形状であり、一般的には、円筒状の壁部を有し、その両端部は、円形の蓋材により閉塞される。この円形蓋は、その周縁部において立設するリムを備え、リムを用いて蓋材が円筒状壁両端に固定される。リムは、円筒状壁の各端部を挟持する。
【0010】
本発明に係る構造は本体部を備える。この本体部の主な機能は駆動輪と切断輪の取り付けのためのベースまたは表面を提供することである。したがって本体部は、一般的には比較的単純な平面形状に形成される。尚、この平面形状は、缶の形状に適合するとともにユーザによる使用を容易にするための形状をなしている。
【0011】
本体部には、第1の回転軸を中心に回動可能に取り付けられるとともに缶のリムに係合する駆動輪が設けられる。
【0012】
本体部には、第2の回転軸を中心に回動可能に取り付けられる切断輪が設けられる。この第2回転軸は、必要に応じて、第1の回転軸とは別個に設けられる。切断輪は駆動輪により駆動回転される。一般的には駆動輪のギヤ歯と切断輪のギア歯が相互に直接噛合う形態である。しかしながら、間接的な駆動関係を用いた変更例を採用することも可能である。
【0013】
駆動輪には、切断ナイフが偏心して取り付けられる。「偏心して取付けられる」とは、切断ナイフが、第2回転軸に対して偏心(離間した位置に中心軸を有するように)して、切断輪に取付けられる態様を意味する。一般的には切断ナイフは円形の形状を有する。したがって、偏心して切断ナイフが取り付けられると、切断輪が回転するときに、円形の切断ナイフの中心点も軸を中心に回転し、これにより円形の切断ナイフの周縁は変位することとなる。
【0014】
特に、切断輪は切断位置に向けて回転可能である。切断位置において、切断ナイフは、駆動輪と協働して、缶の一部をニップする位置に向けて変位する。これにより使用時に切断ナイフは缶の円筒状壁を貫通する。缶切が缶壁上を一周すると、缶壁面を切断することとなる。
【0015】
切断位置は、切断輪の回転区画に対応する切断区間によって定義される。この切断位置において、切断ナイフは駆動輪に十分に接近し、ニップ状態を形成することとなる。切断用のニップの状態は、切断輪の所定の回転区画の間にわたって持続される。この所定の回転区画は、切断ナイフが、駆動輪に十分に近接した位置に配され、缶の一部に対して切断用のニップを形成した時点から、切断ナイフが、駆動輪から十分に離間し、切断を受ける缶の一部に対する切断用のニップが解除されるまでの区画を意味する。
【0016】
缶を完全に開けるために、缶の円筒状壁での切断ナイフの切断動作は、切断区間の間、維持される必要があるとともに、この切断区間は、缶の回転区間以上の長さとなっている必要がある。実際には、缶を完全に開けるためには、少なくとも缶が一周する(即ち、360°回転する)のに対応する切断区間が必要とされる。
【0017】
したがって、切断輪には、間欠式の駆動手段が設けられる。切断ナイフが切断位置にあるとき、間欠式の駆動手段は、駆動輪と切断輪との間に間欠的な駆動力をもたらす。この結果、缶の円筒状の壁を完全に一周するのに十分な長さの切断区間にわたって、缶の一部をニップする状態を維持することを可能とする。
【0018】
必要とされる周方向の切断長さをもたらすのに十分な長さの切断区間の間、間欠式の駆動手段の機能が持続されることが好ましい。切断ナイフが切断位置にあるとき、駆動輪と切断輪との間に、間欠的な(ステップごとの)駆動力のみを提供することにより、上記の機能を間欠式の駆動手段がもたらす。
ひとたび、完全な環形切断が缶の壁になされると、切断輪はさらに回転して切断位置から離れ、通常の(すなわち非間欠性の)駆動関係が切断輪と駆動輪との間で復元される。間欠式の駆動手段がゼネバ機構またはそれと同等の機構を有することが好ましい。
【0019】
好適には、切断位置において、駆動輪と切断輪との間の通常の駆動関係が解除されるように、切断輪が配置される。例えば、切断区間に対応する切断輪の区間から歯部を除去することにより、駆動関係の解除がなされる。尚、切断ナイフが十分に駆動輪に近接し、缶の一部に対して切断用のニップ状態を形成するときの切断輪の回転区間に、切断区間は対応する。
【0020】
必要とされる間欠式の駆動手段(この駆動手段は、駆動輪と切断輪の主要な駆動歯の間に間欠的な駆動関係をもたらす)は、好適には、駆動ペグ(または歯または同等の機構)を備える駆動輪を設けることにより達成される。この駆動ペグは、切断輪に設けられた間欠式の駆動部品を用いて、間欠的な駆動作用をもたらす。好適には、駆動歯を備える湾曲したラック(例えば、間欠式の駆動歯で構成される円形状物から切り取られたもの)を備える。好適には、ラックは切断輪上に配される。
駆動ペグが切断輪の主要な駆動歯と相互作用する必要のないことは明白である。したがって、駆動ペグと間欠式の駆動歯は、駆動輪と切断輪の回転平面から離間した回転平面において駆動回転するように配される。尚、好適には、駆動ペグと間欠式の駆動歯はそれぞれ、駆動輪および切断輪と同じ回転軸を共有する。
【0021】
好適には、間欠式駆動手段は、付加的に、制御手段を備える。駆動ペグと間欠式の駆動歯との駆動用の噛合いに応答する間欠的な回転以外の切断輪の間欠的回転(逆進、または前進、または好適には両方)を、制御手段は防止する。駆動ペグと間欠式の駆動歯とを整列させる付加的機能を制御手段が備えてもよい。これにより、円滑な間欠式の駆動相互作用を確保することが可能となる。
【0022】
好適には、制御手段は、制御ペグ(または歯または同等の機構)を備える。制御ペグは、駆動輪に配されるとともに変位可能に形成される。この制御ペグの変位により、湾曲ラック(例えば、制御歯からなる円形状物から切り取られたもの)の制御歯の係合或いはその解除が可能となる。尚、湾曲ラックは、切断輪に取付けられる。
湾曲したラックとの係合並びにその解除を行なう制御ペグの変位は、例えば、適切な係合と分離のための機構(例えば、1つまたは複数のカムまたは他の制御表面)により、作り出すことができる。この適切な係合と分離の機構により、例えば、駆動ペグが間欠式の駆動部品と係合する直前に制御ペグが湾曲ラックから離間し、その後、湾曲ラックに係合することができる。
【0023】
1つまたは複数のカムが、係合と分離に使用される場合、これらカムを、駆動輪と同じ回転軸または別個の回転軸に配することができる。したがって、切断輪は決して自由に移動することはない。切断輪の自由な移動は、例えば、缶の切断不良、切断輪と駆動輪との間の非同期を生じさせる。
【0024】
他の実施形態において、制御手段は、制御表面(例えば、一部が欠損するとともに突出する円形壁)を備える。この制御表面は、駆動輪に形成される。切断輪に設けられた1つまたは複数の制御ペグ(例えば、間隔をあけて配される一対の制御ペグ)と制御表面は、係合と分離をするように構成されている。
制御表面の運動による制御表面と1つまたは複数の制御ペグとの係合と分離に起因して、例えば、駆動ペグが間欠駆動部品と係合する直前に、制御表面が1つまたは複数の制御ペグから離間し、その後、制御表面が1つまたは複数の制御ペグと係合することとなる。したがって、切断輪は決して自由に運動をすることはない。切断輪が自由に運動すると、例えば、缶の切断不良、切断輪と駆動輪との間の非同期を生ずることとなる。この形式の制御機構は「回転壁ゼネバ」と見なすことができる。このアプローチの利点は構造の簡素化にある。
【0025】
本発明の他の特徴として、制御手段が、離間部材を備える。離間部材は、駆動輪に設けられ、切断輪との間で、間欠的な空間的相互作用を作り出す。これにより、間欠式の駆動歯から駆動ペグを離間させることが可能となる(したがって、間欠的駆動位置の所望の位置以外において、駆動動作を防止することができる)。これにより、好適には、駆動ペグと間欠式の駆動歯との間の空間的相互作用は、駆動ペグが間欠式の駆動部品と係合する点の直前まで続き、その後、駆動ペグは駆動部品から離間する。一般的に、駆動ペグの離間による空間は、駆動輪および切断輪の回転軸に沿って設けられる。
【0026】
ある実施形態において、離間部材は、突出する湾曲壁(例えば、一部が欠損した円形壁)を備える。この湾曲壁は駆動輪に形成されるとともに切断輪のベースと相互作用する。これにより、所望の間欠駆動位置(例えば、これは円形壁の欠損部に対応する)以外では、切断輪を駆動輪から押し出す(例えば上方に)。
【0027】
本発明の構造においては、切断輪が切断位置に移動することを必要とする。この切断位置では、切断ナイフが駆動輪と協働して、缶の一部をニップする。このニップは可能な限り効果的に形成されることが望ましい。
【0028】
好ましくは、スペースワッシャが切断輪に設けられる。このスペースワッシャは第2回転軸と同軸に配される。スペースワッシャには、接続部が形成され、これにより、切断輪に接続可能である。切断輪とスペースワッシャは、切断動作時に共回りする。スペースワッシャは、一般的には、弾性材料、例えば、ゴムまたは適切な合成ポリマーで構成される。このような弾性材料の使用により把持に大きな許容量が得られる。これによりさらに切断回転角を最大にすることができる。このワッシャは駆動輪と協働して、缶のリムを保持する。
【0029】
好適には、スペースワッシャのコネクタは突出する非円形(例えば、矩形)の差し込み部として形成される。この差し込み部は切断輪に設けられた対応する非円形(例えば、矩形)の穴部に挿入可能に形成される。
【0030】
本発明の他の実施形態によれば、上記の構造と、その駆動輪を駆動するための駆動手段を有する缶切りが提供される。缶切りは、一般的には缶を収容するように構成される。あるいは/更に、使用者に対する操作性を向上させる機構を備えたハウジングを備えている。したがって、例えば、グリップ機構を手動での取り扱いを向上させるために設けることができる。
【0031】
ある実施形態において、駆動手段は手動式で駆動力を提供する。この駆動手段は、駆動輪に回転駆動力を手動式に提供するための適切な手段を備える。他の実施例において、駆動手段は自動化された駆動(すなわち動力駆動)として形成され、駆動輪に回転駆動を自動で提供するための適切な手段を備える。
【0032】
適切な手動式のまたは自動式の駆動手段は、任意の適切なギア(例えばギアボックス)或いは他の部品/装置に駆動力を直接的に供給し、或いは、駆動力を伝達することができる。尚、駆動力が伝達される部品/装置(例えば、レバー、カム或いはプーリ)は、機械的な有利な効果をもたらすように形成される。
【0033】
適切な自動式の駆動手段は、適切なモータまたはエンジンにより駆動することができる。しかしながら、一般的にはコンセントまたは電池により電力供給される電気モータにより駆動される。
【0034】
駆動手段の初期動作は、好適には、切断輪を切断位置へ回転させるように設定される。この切断位置において、切断ナイフが缶の円筒状壁を貫通する。さらに、駆動手段の動作により、駆動輪が回転し、これにより缶切りが缶の周囲で円軌道を描き、缶周壁を切断する。
【0035】
駆動手段のさらなる動作により、好適には、切断の完了の後、切断輪を回転させ、切断位置から離間させる。
【0036】
本発明の更なる特徴によれば、缶の蓋を除去するための缶切りの使用法も提供される。
【0037】
本発明の更なる特徴によれば、逆転用の偏心機構が用いられる。この実施形態において、缶切器は、若干逆転動作をし、缶から缶切器を分離可能となる。尚、この逆転動作を手動的に行ってもよいし、或いは、多数のセンサ入力を用いて行なってもよい。センサ入力として、缶の位置、切断抵抗或いは駆動電流の低下などを用いることができる。この機構は、前送り機構を切り替えることが望ましい場合に用いられる。前送り機構は、缶の任意の周長にわたって切断するようにプログラムされている。
【0038】
本発明の更なる特徴によれば、ロック用の偏心機構が用いられ、物理的センサの使用に基づき、機械的にロック並びにその解除を行なう。物理的センサは、完全に切断がなされた缶の存在或いは不存在を検知する。
ロック棒が固定されたソケットに挿入される。ロック棒は、切断輪をロックし、切断操作の間、切断ナイフの刃部を適切な位置に保つ。缶の蓋が完全に切断されると、センサは、缶を押圧しながら変位させる。この押圧動作により、缶は、他の機械部品に対して移動することとなる。この押圧動作により、ロック棒は、非ロック位置をとることとなる。この非ロック位置において、固定ソケットからロック棒が開放され、この結果、切断輪も開放されることとなる。また、ロック棒の他端部は、切断輪の歯部との噛合いを開始する位置に押し出されることとなる。駆動輪の対向する歯部が、切断輪の歯部と再度噛合う位置に切断輪の歯部は移動する。駆動輪の対向する歯部は、次の半回転の間、切断輪の歯部を移動させ、切断輪を切断された缶の蓋部から離間させる。
【0039】
切断された缶の蓋部から切断輪を分離させる半回転がなされたとき、切断輪は、開始位置に達することとなる。使用者は、駆動ギアの回転を単に停止させ或いは駆動ギアの前進を電気的に検知することにより開始位置の維持がなされることとなる。このときモータは停止し、再起動を待つ状態にある。再起動することが望ましい場合には、開始位置を定める突出部が用いられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0040】
本発明の実施形態について、以下の図を参照しつつ説明する。
図1乃至図4は、本発明の缶切器の機構の第1の実施形態を示す。図1乃至図4の缶切器の機構は、開始位置(即ち、缶と噛合っていない状態)にある。
本発明の缶切器の機構は、歯付の駆動輪(10)を備える。この駆動輪(10)は、駆動スピンドル(12)に取り付けられている。駆動スピンドル(12)は、駆動軸(14)周りに回転可能である。
駆動スピンドル(12)には更に、駆動ギア(16)が取付けられる。この駆動ギア(16)は、切断駆動ギア(22)の外側ギア歯(23)と噛合い可能である。切断駆動ギア(22)は、切断輪(20)の一部を構成する。切断輪(20)の駆動式回転は、切断輪軸(24)周りの切断スピンドル(21)の回転により生ずる。
図2を参照する。切断駆動ギア(22)の左側において、いくつかの外側ギア歯(23)を欠損した状態となっており、その代わり、内側ギア歯(25)と歯(26)を備えるとともに湾曲したラックが配されている。このラックは、外側ギア歯から突出している。内側ギア歯及びラックの機能に関しては、後に明瞭に示されることとなる。
【0041】
切断輪(20)は、更に、円形の切断ナイフ(28)を備える。切断ナイフ(28)は、偏心して取り付けられ、切断輪がその軸(24)周りに回転すると、切断ナイフは、駆動輪(10)に近接した位置に移動し、関連する構造体(缶の一部)に対するニップを形成することとなる。この関連する構造体間のニップの形成状態は、使用時における切断位置に相当する。この状態で、切断ナイフ(28)は、缶(1)の円筒壁(2)に食い込み(図4参照)、缶切器が缶の壁部に沿って移動するにつれて、切断作用を生じさせる。
後の説明から明らかとなるが、切断位置は、切断輪(20)の回転区画に関連する切断区間により決定される。切断輪(20)の回転区画において、切断ナイフ(28)は、駆動輪(10)に十分に近接し、両者の間で関連する構造体に対するニップを形成することとなる。
【0042】
図1乃至図4には、スペースワッシャ(30)及びスペースワッシャ(30)用のコネクタ(31)が明瞭に示されている。
スペースワッシャ(30)及びコネクタ(31)は切断輪(20)に取付けられている。スペースワッシャ(30)とコネクタ(31)はともに、切断輪(20)の回転軸(24)を共有する。
コネクタ(31)は、突出した非円形の差込部を備える。この差込部は、切断輪(28)に形成された対応する非円形の穴部に突出し、差込部の端部は、終端ワッシャ(32)に当接する。
スペースワッシャ(30)の機能は、主に、空洞部(34)を形成することである。この空洞部は、缶の突出した蓋部(4)を収容するためのものである。尚、スペースワッシャ(30)を弾性材料(例えば、ゴムや合成樹脂など)で形成することが好ましいことを本出願人は見出している。これにより、缶に対するグリップ力が増すためである。
【0043】
切断輪(20)は更に間欠式の駆動手段を備え得る。この駆動手段は、駆動輪(10)と切断輪(20)の間に間欠的な駆動をもたらす。このとき、切断ナイフ(28)は切断位置にあり、切断ナイフ(28)を用いて、関連する構造体に対してニップ状態を維持することができる。この結果、切断ナイフは、切断区間の間、適切な位置に配されることとなる。また、この切断区間は、缶(1)の円筒状壁部(2)周囲の完全な切断軌跡をもたらすのに十分な長さを有するものである。
【0044】
駆動の間欠性は、切断駆動ギア(22)の外側ギア歯(23)におけるギャップ(歯の欠損)により必然的にもたらされる。このギャップは、駆動輪(10)の駆動ギア(16)との噛合による相互作用を中断させる。この時点において、駆動ペグ(18)が、隆起した湾曲ラック(26)と相互作用し、駆動輪(10)の回転ごとに、切断輪(20)に、湾曲したラック(26)の歯の1つにより、急な駆動(kick on)がもたらされることとなる。
最終的に、切断輪(20)に対して急激な駆動(kick on)がもたらされると、駆動ギア(16)は再度、切断駆動ギア(22)の外側ギア歯(23)と噛合い、これにより、駆動輪(10)と切断輪(20)との間で通常の駆動関係が再構築されることとなる。したがって、間欠性の駆動機構は、ゼネバ機構の一種とみなすことができる。缶切器の効果的な動作のために、間欠駆動の期間は、缶(1)の円筒状壁部(2)周りを環形に完全に切断するのに要求される切断区間に必然的に対応する必要がある。
【0045】
基本的な間欠式駆動手段の改善において、制御機能が更に設けられる。この制御手段は、切断区間の間、切断輪(20)を制御する(即ち、静止状態を維持する)。
図2に示す如く、制御棒(40)が、駆動スピンドル(12)と切断スピンドル(21)の両方に取付けられる(これらスピンドルに対して、制御棒(40)は側方に移動可能である)。この制御棒(40)は、制御ペグ(42)を備える。制御ペグ(42)は、切断区画の間、間欠的に切断輪(20)の内側ギア歯(25)とかみ合う。より詳しくは、制御ペグ(42)は、切断輪(20)の内側ギア歯(25)と噛合い並びに噛合い解除する。制御ペグの噛合い並びにその解除の動作は、2つのカム(43,44)の相互作用によりもたらされることとなる。カム(44)は、制御棒(40)の内側面(41)と制御ペグ(42)を離間させる。カム(43)は、壁部(45)との相互作用により、制御ペグ(42)を噛合わせ状態にする。ある実施形態において、カム(43)は、バネにより置き換えられてもよい。
この構造において、駆動ペグ(18)が間欠式駆動手段の突出するとともに湾曲したラックの歯(26)と噛合う直前まで、制御ペグ(42)は内側ギア歯(25)とは噛合っていない状態である。したがって、切断輪(20)は、自由に運動することはない。例えば、切断輪(20)が自由に運動すると、缶(1)の切断不良を生じたり、切断輪が駆動輪(10)に対して同期しない状態となる。
【0046】
間欠駆動手段の機能並びにこれに関連する制御手段に関して、図5a乃至図5g、図6a乃至図6g及び図7a乃至図7gを用いて、明瞭に説明する。これら図は、缶を開ける動作を順に示すものである。簡便に説明するために、各図面中、関連する動作機構にのみ符号が付されている。
【0047】
図5a、図6a並びに図7aは、図1乃至図4に示される缶(1)を開ける機構の開始位置を示す。この開始位置において、切断輪(20)の円形の切断ナイフ(28)は、駆動輪(10)から完全に離れた位置にある。したがって、切断ナイフ(28)は、関連する構造体に対して、ニップ状態を形成していない。切断輪(20)の外側ギア歯(23)は、駆動輪(10)と噛合い、駆動輪により切断輪(20)の通常の駆動回転を可能とする。
【0048】
図5b、図6b並びに図7bにおいて、駆動輪(10)は回転し、切断輪(20)を回転駆動させる。これにより、切断ナイフ(28)が駆動輪(10)近傍に位置し、切断ナイフ(28)は、関連する構造体に対して、ニップ状態を形成し、缶(1)の壁部をグリップするとともに収容する。この位置は、切断区画の開始点直前位置に対応する。
【0049】
図5c、図6c並びに図7cにおいて、駆動輪(10)は、更に回転し、外側ギア歯(23)の最後の歯(27)を通過した状態となっている。したがって、駆動輪(10)と切断輪(20)との間のこれら外側ギア歯(23)の間の通常の駆動相互作用が中断することとなる。この状態は、切断区画の開始点に対応し、間欠式の駆動機構の動作が開始することとなる。
図6cに示す如く、駆動ペグ(18)は、突出するとともに湾曲したラックの歯(26)の第1の歯(29)と噛合った状態となる。加えて、制御棒(40)の制御ペグ(42)が、切断輪(20)の内側ギア歯(25)と相互作用し、切断輪(20)の望ましくない運動を制御する(即ち、ロック状態にする)。
【0050】
図5d、図6d並びに図7dにおいて、駆動輪(10)が更に回転を続けた状態を示す。ここでの回転は、切断輪(20)の回転駆動を引き起こさない。なぜなら、駆動ペグ(18)は、突出した湾曲ラックの歯(26)と噛合った状態にないからである。加えて、制御ペグ(42)と切断輪(20)の内側ギア歯(25)の間のロック状態の相互作用は、切断輪(20)の望ましくない運動をロックすることとなる。
【0051】
図5e、図6e並びに図7eにおいて、駆動輪(10)は更に回転した状態にあり、駆動ペグ(18)が、突出した湾曲ラックの歯(26)と駆動可能な噛合い関係を構築している。これにより、駆動輪(10)は更に回転をし、この結果、切断輪(20)の急速な回転をもたらすこととなる。この急速な動作が生ずる直前に、制御ペグ(42)と切断輪(20)の内側ギア歯(25)の間の噛合いが解除される。この解除は、制御棒(40)の内側面(41)に作用するカム(44)の動作に応じてなされる。カム(44)は、制御棒(50)を押圧し、制御棒(40)を駆動輪(10)から引き離す。これにより、制御ペグが内側ギア歯(25)との噛合いを解除されることとなる。この結果、切断輪(20)の所望の急速な運動を得ることが可能となる。
【0052】
図5f、図6f並びに図7fにおいて、切断区間の終点における本発明に係る機構の位置関係が示されている(即ち、間欠式の駆動期間のちょうど終了時点であり、缶(1)を切断するための缶との相互作用から切断ナイフ(28)が開放される直前の状態である)。
駆動輪(10)は、更に回転を続け、駆動ペグ(18)は、突出した湾曲ラックの歯(26)のうち最後の歯と駆動可能に噛合った状態にある。駆動輪(10)を更に回転させると、切断輪(20)の最後の急速な回転が生ずることとなる。
上述の如く、制御ペグ(42)と切断輪(20)の内側ギア歯(25)が係合解除され、急速な回転動作が可能な状態となっている(この状態は、制御棒(40)の内側リム(41)に作用するカム(44)の動作に応答してもたらされるものである)。
尚、駆動ギア(16)は再度、外側ギア歯(23)の最初の歯(33)と噛合った状態となる。駆動輪(10)と切断輪(20)間の通常の駆動関係が再構築されたことが、図5g、図6g及び図7gに示されている。
【0053】
したがって、図5g、図6g並びに図7gは、切断区間の終了後の位置に対応している。切断ナイフ(28)は、間(1)の壁部(2)から離間する。また、切断ナイフ(28)が駆動輪と協働して作り出す関連する構造物に対するニップ状態は略解除された状態となり、缶(1)(缶(1)からは蓋部が切り取られた状態である)は、切断機構から取り除かれる。
【0054】
図8及び図9は、缶切器の第2の実施形態を示す。
第2の実施形態に係る缶切器の基本的な間欠式駆動機構の形態は、図1乃至図7gに関連して説明したものに対応するが、異なる制御機構が用いられている点において相違する。
【0055】
図8及び図9において、切断位置にある缶切器の構造の第2の実施形態が示されている。この機構は、歯付の駆動輪(110)を備える。この駆動輪(110)は、駆動スピンドル(112)に取り付けられている。駆動スピンドル(112)は、駆動軸周りに回転可能である。
駆動スピンドル(112)上には、更に、駆動ギア(116)が取付けられる。駆動ギア(116)は、切断駆動ギア(122)の外側ギア歯(123)と噛合う。切断駆動ギア(122)は、切断輪(120)に取り付けられ、切断輪(120)に対して駆動回転動作をもたらす。切断輪は、この結果、切断輪の軸周りに、切断スピンドル(121)上で回転する。
図8において、切断駆動ギア(122)の左手側において、いくつかが外側ギア歯(123)が欠損している。この欠損部は、突出する湾曲ラックの歯(126)により置き換えられている。このラックの歯(126)の構造は、第1の実施形態に係る缶切器のラックと同様の構造とすることができる。
【0056】
更に、切断輪(120)は、円形の切断ナイフ(128)を備える。切断ナイフ(128)は、切断輪(120)に対して偏心して取り付けられている。これにより、切断輪がその軸周りに回転すると、切断ナイフ(128)は、駆動輪(110)と近接する位置に達し、切断ナイフは、対応する構造体(駆動輪)に対して、ニップを形成する。切断ナイフによる対応する構造体に対するニップの形成により、使用時において、切断刃が切断位置にあるとき、切断刃(128)は、缶の円筒状壁部を貫通し、缶切器が缶の壁部上を移動するにつれて切断作用を生じさせる。
切断位置は、切断区間により定められる。切断区間は、切断輪(120)の回転中の区間を意味し、この区間において、切断刃並びにこれに対応する構造体との間でニップを形成するのに十分な程度に、切断ナイフ(128)は、駆動輪(110)に接近する。
スペースワッシャ(130)が、切断輪に取り付けられ、このスペースワッシャは、第1の缶切器の機構で用いられたスペースワッシャと同様の作用をもたらす。
【0057】
切断輪(120)は、同様に、間欠式駆動手段を備える。間欠式駆動手段は、駆動輪(110)と切断輪(120)との間に間欠的な駆動力をもたらす。切断ナイフ(128)が、切断位置にあるとき、切断ナイフ(128)は、関連する構造体に対して、ニップを行い。このニップの状態は、缶周面を一周する切断線が形成するのに十分な切断区間の間持続する。
【0058】
駆動の間欠性は、切断駆動ギア(122)の外側ギア歯(123)のギャップ(即ち、歯の欠損部位)により、必然的にもたらされる。このギャップは、駆動輪(110)の駆動ギア(116)と切断ギアとの噛合い相互作用の中断を生じさせる。この時点で、駆動ペグ(118)が、突出した湾曲ラックの歯(126)と噛合う状態となる。駆動輪(110)の回転のたびに、切断輪(120)が、湾曲したラック(126)の歯のうち1つの上で急激な運動を開始する。最終的には、切断輪(120)が急速な動作をした後、駆動ギア(116)は再度、切断駆動ギア(122)の外側ギア歯(123)と噛合い、これにより、駆動輪(110)と切断輪(120)との間の通常の駆動関係が構築されることとなる。
【0059】
基本的な間欠式駆動手段の改良形態において、更に制御機能がもたらされる。制御機能により、切断区間の間、切断輪(120)が制御される(即ち、静止状態とされる)。制御機能は、立設するとともに一部が欠損した環状壁(125)によりもたらされる(環状壁(125)は、制御面を形成する)。環状壁(125)は、駆動輪(110)に形成され、間隔をおいて形成された制御ペグ(142a乃至142d)と噛合い並びに噛合い解除する。制御ペグ(142a乃至142d)は、切断輪(120)に配される。
より詳しく説明すると、これらペグのうち2つ(142a,142d)は、環状壁(125)の外側にあり、他の2つのペグ(142b,142c)は、環状壁(125)の内側にある。様々な対のペグ(例えば、142aと142b;142bと142c;142cと142d或いは142dと142a)と、駆動輪上の湾曲した環状壁部(125)との相互作用により、切断輪(120)と所望の噛合い状態がもたらされる。一部が欠損した環状壁(126)といくつかの制御ペグ(142a乃至142d)との噛合い並びに噛合い解除に関して述べると、駆動ペグ(118)が湾曲したラック(126)と噛合う直前に、壁部(125)が制御ペグ(142a乃至142d)と噛合い解除状態となり、その後、壁部(125)が制御ペグ(142a乃至142d)と噛合うこととなる。
したがって、切断輪(120)が自由に移動することはない。切断輪の自由な運動は、缶を切断できなくしたり、駆動輪(110)との非同期状態を作り出したりする原因となる。この形式の制御手段は、「回転式ゼネバ」とみなすことができる。
【0060】
図10は、手動式の缶切器(250)を示す。この缶切器(250)に対して、図10前に示された図面とともに説明された第1の実施形態或いは第2の実施形態に係る缶切機構を採用することができる。
【0061】
缶切器(250)は、本体部(252)を備える。本体部(252)は、ハンドル(254)、缶(1)の蓋(4)の部分を収容する顎部(256)と、蓋(4)上で安定させるための支持部(258)を備える。缶切機構(200)は、本体部(252)により定められる空洞部内に収容される。
ツイストハンドル(260)が、駆動軸(214)上に配され、回転動作をする。ツイストハンドル(260)の回転により、缶切機構(200)の駆動輪に対して回転駆動がもたらされる。この種の缶切器(250)は、開放した本体部(252)を備える。
変更例において、缶切機構(200)を内部に備える閉塞した本体部或いは一部閉塞した本体部を採用することもできる。本体部(250)は、適当な剛性を有する素材(例えば、熱可塑性プラスチックや金属など)から形成される。本体部(250)は、缶切機構(200)を収容可能であるとともに使用に際して人間工学的に適切な形状とされる。
【0062】
図11a乃至図13は、自動式の缶切器(350)を様々な視点から示す図である。
これら図面前に示された図面に関連して説明された缶切機構(300)をこの自動式の缶切器(350)は組み込んでいる。
他の実施形態において、図8及び図9の第2の缶切機構が置換されてもよい。この種の自動式缶切器(350)は、缶(1)上に配され、ひとたび作動を開始すると(ボタン(360)により)、切断ナイフが切断位置に移動し、切断ナイフが缶の円筒状壁部を貫通する。その後、駆動手段が駆動輪を回転させ、缶切器を缶の周囲に沿って移動させ、缶切器が缶を切断することとなる。
【0063】
一周の回転の後、蓋(4)が切断され、切断ナイフは、切断位置から離れる方向に移動する。自動式の缶切器(350)は、その後、取り外され、切断された蓋(4)も取り外される。
【0064】
自動式の缶切器(350)が、葉巻型の本体部(他の実施形態において、他の形状を採用することも可能である)を備える。この葉巻型の本体部は、本体部の部品を構成する上側部材(352)と下側部材(353)を互いに嵌め合わせることにより形成される。また、葉巻型の本体部は、使用者が握持するためのハンドル部(354)を備える。
上側本体部材(352)は、パワーボタン(360)を備える。パワーボタン(360)は、駆動モータ(362)を作動させるために用いられる。駆動モータ(362)は、バッテリ(363a,363b)により電力供給され、缶切機構の自動的な動作が可能となる。
下側部材(353)は、顎部(356)内に缶(図示せず)の蓋の一部を収容可能に形成される。駆動輪(310)と円形の切断ナイフ(328)が顎部(356)内に突出し、切断動作時において、これらは切断ニップを缶の関連する構造体とともに形成する。
【0065】
使用時において、駆動モータ(362)が、駆動力を缶切機構(300)の駆動輪(310)に与える。その後、駆動力は、ギア列(364a乃至364c)に伝達される。
駆動モータ(362)は、パワーボタン(360)の操作に応答する。このパワーボタン(360)は、スイッチ接点(368)により直接的にモータを動作させることができる(変更例においては、マイクロスイッチを用いて間接的に動作を生じさせてもよい)。
切断輪(320)に据付けられた停止カム(369)の動作により、缶切操作の終了時に缶切器(350)が自動的に停止するように設計される。他のセンサ或いはスイッチが用いられてもよい。これらセンサ或いはスイッチにより、缶(1)が不存在のときの起動を防止し、或いは、下側部材(353)が洗浄などのため取り外されたときの起動を防止することができる。
駆動モータ(362)が、他の論理回路(例えば、マイクロプロセッサなど)により自動的に制御されてもよい。これにより、缶切サイクルの開始時並びに終了時に速度を増加させることや、大きな缶に対して、2若しくはそれ以上のサイクルを発生させることや、バッテリの状態をモニタすることや、電力消費量を監視することや、缶切動作終了時を検知することなどを行なうことが可能となる。
【0066】
缶切器の機構の必要不可欠な構造は、図1乃至図7gに関連して説明したものと同様である。したがって、缶切器の機構は、駆動スピンドル(312)に取付けられた歯付の駆動輪(310)を備える。駆動スピンドル(312)は、駆動軸周りに回転可能である。
駆動ギア(316)が取付けられている。この駆動ギア(316)は、切断駆動ギア(322)の外側ギア歯(323)と噛合い可能である。切断駆動ギア(322)は、切断輪(320)の一部を構成する部材であり、切断スピンドル(321)上で切断輪(320)を切断輪(320)の軸周りに回転させる。切断駆動ギア(322)の一部分において、いくつかの外側ギア歯(323)が欠損し、その代わりに、内側ギア歯(図示せず)及び突出した湾曲ラックの歯(326)が配される。
【0067】
切断輪(320)は、円形の切断ナイフ(328)を備える。切断ナイフ(328)は、切断輪(320)に対して偏心して取り付けられる。この結果、切断輪が、その軸周りに回転すると、切断ナイフ(328)は、駆動輪(310)に近接する位置に移動し、駆動輪と切断ナイフ(328)との間で、関連する構造体(缶の一部)をニップ(挟み込む)することとなる。
この関連する構造体に対するニップの形成状態は、使用時における切断位置に対応する。この切断位置において、切断ナイフ(328)は、缶の円筒状壁部を貫通する。この結果、缶切器が缶外周に沿って移動すると、缶の円筒状壁部を切断可能となる。
切断位置は、切断区間により決定される。切断区間は、切断輪(320)の回転の一部区間を意味し、この区間において、切断ナイフ(328)は、駆動輪(310)に十分に近接した位置に配され、関連する構造体をニップすることが可能となる。
正方形の差込コネクタ(331)を備えるスペースワッシャ(330)と端部ワッシャ(332)が、切断輪に備えられる。スペースワッシャ(330)と端部ワッシャ(332)は、第1の実施形態に係るスペースワッシャ(330)と端部ワッシャと同一の機能を有する。
制御棒(340)も図示されている。制御棒(340)は、駆動スピンドル(312)と切断スピンドル(321)の両方に取付けられる(制御棒(340)は、駆動スピンドル(312)と切断スピンドル(321)に対して側方に移動可能である)。制御棒(321)は、制御ペグ(342)を備える。制御棒(342)は、切断区間の間、間欠的に、切断輪(320)の内側ギア歯(325)と噛合い可能である(上述と同様に)。
【0068】
バネにより付勢されたギアや、ウォームギアが追加的に設けられてもよい。これら追加的に設けられたギアは、駆動輪(310)前のギア列(364a乃至364c)に組み込まれる。これにより、バッテリ量が少ないときに、バネを圧縮させることにより、噛合わせ状態とすることができ、手動式に機構に回転動作を与えることができる。
【0069】
いくつかの変更形態において、図11乃至図13に示す自動式缶切器(350)の精密な前送り制御が備えられる。缶(1)の切断時において、視覚的に確認しながら、手動的に制御が行なわれる。缶切操作が完了すると、使用者は手動式の制御を実行する。自動制御は、切断された缶(1)の物理的変化や缶切断操作に利用されるエネルギに係る情報に基づき実行される。
【0070】
図14は、缶切器の機構の斜視図である。
図14に示す機構は、多数の部品から構成され、これら部品には、歯付の駆動輪(510)が含まれる。駆動輪(510)は、シャフト(518)により動作可能に歯付の駆動輪(516)に接続する。切断輪(520)は、軸(524)上に据付けられる。切断輪(520)は、軸(525)の位置を定める。軸(525)は、軸(524)からずれた位置にある。尚、軸(524)周りに切断輪(520)は回転する。
円形の切断ナイフ(528)は、軸(525)周りに自由に回転する。専用の構造体(530)が切断輪(520)の上方に配される。構造体(530)は、平滑な外周壁(532)を備える。平滑な外周壁(532)の左方には一組のギア歯(550)が示されている。
【0071】
図15は、図14に示す組立体の平面図である。
軸(524)及び軸(525)が図15中に示される。加えて、平滑な外周面(532)の右方には、湾曲した停止部材(551)が配される。この停止部材(551)は、駆動輪(516)の先端と略等しい曲率半径を有する表面を備える。湾曲した停止部材(551)に隣接した一対の細長いラチェット動作歯(552,553)が配される。ラチェット動作歯(552,553)は、専用構造体内部深くに延出する。また、ラチェット動作歯は(552,553)は傾斜しており、これにより、ラチェット動作を生じさせる。
ラチェット動作歯(552,553)の専用構造体(530)内部への深さ寸法は、いかなる材質で、専用構造体(530)が形成されているかにより決定される。なぜなら、歯付の駆動輪(515)の歯部が、ラチェット動作歯(552,553)に隣接する歯部を移動させるときに、ラチェット動作歯(552,553)が変形することを要求するからである。専用構造体(530)の回転動作が湾曲した停止部材(551)により停止すると、ラチェット効果により、ラチェット動作歯(552,553)上で「カチ」という音が発せられることとなる。
図15に示す方向において、歯付の駆動輪(516)が回転し続けると、非常に小さな摩擦が、湾曲した停止部材(551)或いはラチェット動作歯(552,553)のいずれかに対して生ずることとなる。なぜなら、駆動輪の歯或いはこの歯に隣接する円筒状の壁部がこれら構造体とは反対側に回転を続けるためである。
【0072】
湾曲した停止部材(551)及びラチェット動作歯(552,553)を形成することにより、専用構造体(530)が安定した終点位置をもたらすことを保証することができる。単に湾曲した停止部材(551)に隣接する歯を除去するだけでは、安定した固定位置を保証することとはならない。駆動輪(516)が逆転されると、専用構造体(530)が、遅れ或いは拘束されることなしに、その逆方向に回転するのに適切な位置にラチェット動作歯(552,553)が配される。このことは、ラチェット動作歯(552,553)の傾斜した歯の位置に起因する。
この構造において、駆動輪(516)が前進方向に、缶の切断長さ全長分、移動する時間の間、安定した前進方向の切断が維持されることとなる。駆動輪(516)を逆転させることにより、専用構造体(530)が元の位置(図15に示す位置から180°回転させた位置)に戻るのに必要とされる時間量が既知のものとなる。第2の停止部材(555)が設けられ、逆方向の回転に対する安定的な正確な位置を作り出してもよい。
【0073】
図14及び図15に示す発明に関連する操作及び制御の方法は多数存在する。ある使用形態において、自動式の缶切器(350)が「静止位置」或いは「開放位置」にあるものとする。この位置において、円形の切断ナイフ(528)は、歯付の駆動輪(510)から所定距離離れた位置にある。この位置において、缶切器は缶上に載置される。この静止位置或いは開放位置は、上記した発明の形態における開始位置に似たようなものである。駆動ギア(516)が缶上で回転する(例えば、手力、ギア式に連結された電気モータなどにより、回転動作がもたらされる。尚、電気式に回転させることが好ましい)。この回転により、切断輪(520)は、略180°回転する(図1及び図2参照)。これにより、缶切機構は噛合い位置となり、缶(1)は切断され、缶切がなされることとなる。この位置において、駆動ギアは回転を続ける(同方向に)。上述の如く、缶のリムが挟持され蓋部が切断されることとなる。
細長いラチェット動作歯(552,553)が、駆動ギア(516)の前に存在し、突出部(停止部材)(551)が切断輪(520)の更なる回転を防ぐため、駆動輪(516)が同方向に回転し続ける間、缶切器の機構はこの位置を保ち続け、缶の切断が継続されることとなる。切断に起因する切断方向に向かう力、偏心して取付けられた切断輪軸(525)の位置、中心部における任意の力によって、切断輪(520)は、この切断位置を保ち続けることができる。
【0074】
缶の蓋部(4)が完全に切断されると、歯付の駆動ギア(516)の回転は逆転する。この逆転は、駆動モータの極の逆転或いは、使用者が単に回転方向を反転させるかにより実行される。この逆転により、蓋部(4)が開放されることとなる。
DCモータが用いられる場合には、極性が反転される。この逆転を自動的に行なうために、「切断終了センサ」が用いられる。切断終了センサの形態を多数見出すことができるが、例えば、缶が開いたときの電流引き込みの降下を検知することにより、電気的なセンシングがなされる。
【0075】
図16を参照する。
図16において、モータの電流要求量(縦軸)と時間(横軸)の関係が図示されている。このモータの電流要求量は、缶切操作時のものである。
最初の部分では、低い電流値が示されている。この電流値は、切断輪を所定位置に移動させるために生じたものと考えられる。切断ナイフ(528)が缶を貫通すると、急激な電流値の上昇が現れる。貫通がなされると電流値は最大値をとることとなる。この高い電流値を示す部分の終端から、電流値の急激な降下が現れる。この部分において、缶(1)の蓋部(4)の完全な切断がなされたと考えられる。図中の黒丸は、電圧トリガポイントとして示されている。
【0076】
電気モータの逆転を機械的に行なうことも可能である。
図17を参照する。図17に示す概略的なダイアグラムにおいて、バッテリ並びに双極双投スイッチ(S1)を備える回路(557)が示される。双極双投スイッチ(S1)は、プランジャ(559)に機械的に接続する(図中、点線で接続が表されている)。プランジャ(559)は、缶(1)の側壁に接触した状態で図示されている。尚、この缶(1)には蓋部(4)が固定されている。
モータ(561)は、前進方向に動作しているものとして図示されている。このとき、バッテリ(B)の負極がモータ(561)の左側の端子に接触している。
【0077】
図18を参照する。図18は、図17と同様の概略的なダイアグラムを示す。尚、図18においては、缶(1)の蓋部(4)は分離された状態であり、この状態において、プランジャ(559)は、右方に変位可能である。これにより、缶の蓋部(4)と自動式の缶切器(350)はともに、切断された缶(1)から離間する方向に移動する。
プランジャ(559)の変位により、スイッチ(S1)がその位置を変化させる。この結果、バッテリ(B)の負極は、モータ(561)の右側の端子に接触することとなり、モータ(561)の回転方向が逆転する。
【0078】
他の実施形態において、リレー、機械的な遊び歯車、距離センサ、電気制御チップ、光学センサなどを採用することが考えられる。同一の機構を手動スイッチ或いはこれに類するものを採用することもできる。逆転を生じさせる機構の種類にかかわらず、ひとたび歯付の駆動ギア(516)が逆方向に回転すると、束縛されていない輪部材(Freewheel: フリーホイール)が切断輪(520)のギア歯(550)に再度噛合うこととなる。この束縛されていない輪部材の動作は、輪部材を細長いラチェット動作歯(552,553)と一体的に成型することにより得ることができる。このラチェット動作歯(552,553)は、片持ち梁状の爪部のように形成され、駆動ギア(516)の歯部に直接的に作用する。
他の方法として、束縛されていない輪部材を切断輪(520)と駆動ギア(516)の間の任意の位置に配してもよい。図示の如く、束縛されていない輪部材は、一体的に形成されてもよく、別個の部材を用いて形成してもよい。また、垂直方向の任意の位置に束縛されていない輪部材を配することができる。束縛されていない輪部材は、一般的な機構であり、様々な方法(例えば、楔、爪部、ラップスプリングなど)により製造可能である。切断輪(520)が開始位置に戻る方向に回転すると、束縛されていない輪部材は、第2の停止部材(555)のような追加的な終端停止部材と対向することとなる。電気的な手法を用いる場合には、電力供給は、この開始位置にて遮断される。この手法の利点は、任意の切断長さを有する缶を自動的に開けることができる点である。缶がひとたび開かれると、缶切器はすぐに缶から取り外され、開始位置に戻る。
【0079】
手動式に操作する場合には、少ない部品点数(歯付の駆動ギア(516)と切断輪(520)など)であるため、特に本発明の利用価値は高いといえる。駆動を逆転させる動作により、蓋部を放すことができる。例えば、この操作をゴミ箱の上で行なうことにより、蓋に触れることなく、廃棄可能となる。
【0080】
図19を参照する。
図19は、自動式缶切器の機構の更なる他の実施形態の斜視図である。
この実施形態に係る機構は、切断輪の連続的な一方向動作のための機構を備える。この機構において、ロック棒を付勢するバネ並びに缶用センサが用いられる。
上述した部品に加えて、歯付の駆動輪(516)は、棒体(580)を備える。この棒体(580)は、歯付の駆動輪(516)の外側縁付近に延出し、シャフト(518)に十分に近接する構造体(缶)に棒体が接触するように配される。
【0081】
垂直方向に延出するボルト(583)(このボルトは、回転切断輪を取付ける部品とすることができる)は、スロット(584)に嵌っている。このスロット(584)は、クリップ形状をした缶センサ(585)に形成されている。ボルト(583)は、スロット(584)の延出方向に沿って前後に移動可能である。
図20を参照する。
図20は、センサ(585)がロック棒(586)に接続する態様が示されている。ロック棒(586)の端部は、対応する固定ソケット(588)と噛合う。固定ソケット(588)は、筐体の一部であってもよく、他の固定された対応する開口部であってもよい。ロック棒(586)は、切断輪(590)の端部の一方に形成された開口部内で収容されるとともに開口部内に入り込む。
【0082】
図21を参照する。図21において、ロック棒(585)は、切断輪(590)の軸(524)からずらされて配される。尚、ロック棒(585)の延出方向は、切断輪(590)の軸(524)及び切断ナイフ(528)を支持する軸(525)を通過する線に対して平行である。
図21に示す位置は、切断位置に相当する。この位置において、ロック棒(586)は、保持用スロット或いは保持用ソケット(588)内に入り込む。図示の如く、切断輪上の一組の歯(595)が、駆動輪(516)と直接的に対向する領域(596)において除去されている。点線にて示すように、バネは、ロック棒(586)を位置(597)に向けて付勢する。したがって、ロック棒(586)が缶(1)の存在により押圧されていない場合には、ロック棒(586)は位置(597)に達することとなる。
【0083】
図19乃至図21の3図を同時に参照しつつ、操作について説明する。
停止位置或いは開始位置において、図21に示す軸(524)上にロック棒が位置する。ロック棒は、付勢位置(597)に向けて延出する。付勢位置(597)は、歯付の駆動輪(516)に対して左方上側にあり、駆動輪(516)から離れた位置にある。円形の切断ナイフ(529)が歯付の駆動輪(516)から離れる位置に切断輪が位置するとき、使用者は、歯付の駆動輪と円形の切断ナイフ(528)との間に蓋部を配設する。
【0084】
自動缶切器(350)が起動すると、図21に示す如く、駆動輪(516)が時計回りに回転を始める。回転を開始する直前、センサの肘部(585)は、駆動輪(516)の上方において、駆動輪(516)に隣接する。尚、センサの肘部(585)は、歯付の駆動輪(510)と干渉することはない。なぜなら、軸(525)が、センサに対して返信した位置、即ち、離間した位置に配されており、切断ナイフが歯付の駆動輪(510)とは離れた位置にあるためである。駆動輪(516)の時計周りの回転によって、切断輪(590)が反時計回りに回転する。この反時計回りの動作は、図21に示す位置に缶切機構が達するまで続けられる(図21参照)。
センサ(585)の湾曲した先端部が、缶と一線上になり、缶と当接して押圧されるので、缶(1)の存在に起因して、センサ(585)は、缶(1)から離れる方向に移動する。この間、センサ(585)は、切断輪(590)に沿って回転し、図19に示す位置まで移動する。
センサ(585)とロック棒(586)は、バネ(599)により弾性的に付勢されるので、缶(1)の存在により、センサ(585)とロック棒(586)が押圧され、保持ソケット(588)とロック可能に噛合うこととなる(図20参照)。この位置において、歯部が存在しない領域(596)が直接的に駆動輪(516)に対向し、切断輪がロックされることとなる。この状態が続く限り、ロック棒(586)によるロック作用が継続する。このとき、駆動輪(516)は、歯付の駆動輪(510)を回転させ続け、缶(1)の切断を継続させる。尚、ロック棒(586)は、切断輪(590)と干渉することはなく、位置(597)にあるとき、棒(580)の通過によって、切断輪(590)は何ら影響を受けることはない。
【0085】
ひとたび、缶(1)に対する切断操作が完了すると、図20に示す如く、缶(1)は右方に移動する。これにより、切断輪(590)のロックが解除され、センサ(585)とロック棒(586)が右方に移動することとなる(図20参照)。この結果、センサ(585)とロック棒(586)は位置(597)に戻ることとなる。
駆動輪(516)は、領域(596)内で回転を続ける。この回転は、棒体(580)が位置(597)にあるロック棒(586)の端部に接触する位置に達するまで続く。棒体(580)は、その後、切断輪(590)を押圧し、歯(595)が駆動輪(516)の歯に噛合うのに十分な程度移動させる。この結果、切断輪(590)は、反時計周りの回転を続ける。センサ(585)とロック棒(586)の間の肘部が一周すると、円形の切断ナイフ(528)が、歯付の駆動輪(510)から十分離れた位置に移動する。この結果、センサ(585)とロック棒(586)の間の肘部が、円形切断ナイフ(528)と歯付の駆動輪(510)の間を通過することが可能となる。肘部が歯付の駆動輪(510)を通過するとすぐに、缶切機構は、開始位置となる。この結果、新たな缶(1)を切断用に配設する用意がなされることとなる。
図示されるセンサ(585)の幅は、比較的広くなっている。しかしながら、この幅は選択される材料により適宜決定され、ロック棒(586)が切断輪(20)の中央軸(524)から離れるようにされ、必要に応じて或いは可能な範囲で、センサ(585)の幅を増減可能である。
【0086】
図15乃至図18に示す実施形態において、自動缶切器(350)の1つの動作により、任意の直径を有する缶を開けることができるのは、大きな利点である。ひとたび、缶が開かれると、缶切器は、缶からすぐに取り外され、開始位置に戻ることとなる。この実施形態の利点は、非常に有益なものである。なぜなら、切断操作の終了操作が、切断センサ(585)の機械部材の端部により実行されるからである。結果として、電力供給されたモータを逆転させる必要がなく、電気的なセンサ或いは極変換スイッチを利用することなく操作を行なうことができる。この方法によれは、多くの部品を用いる場合であっても、簡便に操作を実行することができる。即ち、駆動ギア(516)を同一方向に回転させる操作だけが必要とされる。したがって、切断線を重複させることがなく、再起動も要さず、缶切操作を行なうことができるという、利便性の高い革新的な技術ということができる。
【0087】
本発明の好適な実施形態が説明されてきたが、当業者が、本発明の要旨並びに技術的範囲から逸脱することなしに、改良的変更を本発明に施すことが可能であることは理解されるべきことである。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】スタート位置(缶に係合していない位置)にある第1の缶切りの構造の側面図である。
【図2】図1の缶切りの構造のX−X断面図である。
【図3】スタート位置(缶に係合していない位置)にあるが、缶と相互作用している図1の第1の缶切りの構造の平面図である。
【図4】図3の缶切りの構造のA−A断面図である。
【図5a】図1の第1の缶切りの構造が、缶開放動作中に缶と相互作用している状態を示す底面図である。
【図5b】缶開放動作中に缶と相互作用している図1の第1の缶切りの構造の底面図である。
【図5c】缶開放動作中に缶と相互作用している図1の第1の缶切りの構造の底面図である。
【図5d】缶開放動作中に缶と相互作用している図1の第1の缶切りの構造の底面図である。
【図5e】缶開放動作中に缶と相互作用している図1の第1の缶切りの構造の底面図である。
【図5f】缶開放動作中に缶と相互作用している図1の第1の缶切りの構造の底面図である。
【図5g】缶開放動作中に缶と相互作用している図1の第1の缶切りの構造の底面図である。
【図6a】缶開放動作中に缶と相互作用している図1の第1の缶切りの構造の一部のY−Y断面図である。
【図6b】缶開放動作中に缶と相互作用している図1の第1の缶切りの構造の一部のY−Y断面図である。
【図6c】缶開放動作中に缶と相互作用している図1の第1の缶切りの構造の一部のY−Y断面図である。
【図6d】缶開放動作中に缶と相互作用している図1の第1の缶切りの構造の一部のY−Y断面図である。
【図6e】缶開放動作中に缶と相互作用している図1の第1の缶切りの構造の一部のY−Y断面図である。
【図6f】缶開放動作中に缶と相互作用している図1の第1の缶切りの構造の一部のY−Y断面図である。
【図6g】缶開放動作中に缶と相互作用している図1の第1の缶切りの構造の一部のY−Y断面図である。
【図7a】缶開放動作中に缶と相互作用している図1の第1の缶切りの構造の一部のZ−Z断面図である。
【図7b】缶開放動作中に缶と相互作用している図1の第1の缶切りの構造の一部のZ−Z断面図である。
【図7c】缶開放動作中に缶と相互作用している図1の第1の缶切りの構造の一部のZ−Z断面図である。
【図7d】缶開放動作中に缶と相互作用している図1の第1の缶切りの構造の一部のZ−Z断面図である。
【図7e】缶開放動作中に缶と相互作用している図1の第1の缶切りの構造の一部のZ−Z断面図である。
【図7f】缶開放動作中に缶と相互作用している図1の第1の缶切りの構造の一部のZ−Z断面図である。
【図7g】缶開放動作中に缶と相互作用している図1の第1の缶切りの構造の一部のZ−Z断面図である。
【図8】切断位置(缶に係合している)にある第2の缶切りの構造の下方斜視図である。
【図9】切断位置(缶に係合している)にある第2の缶切りの構造の断面を駆動輪の上方から見た図である。
【図10】本発明の構造を備えた缶切りが、缶と相互作用する様子を示す図である。
【図11a】缶切りの構造を含む自動缶切りの上方斜視図である。
【図11b】缶切りの構造を含む自動缶切りの下方斜視図である。
【図12】上部ハウジング部分が取り除かれた図11aと図11bの自動缶切りの斜視図である。
【図13】図11aと図11bの自動缶切りの展開図である。
【図14】自動缶切構造の斜視図であり、この自動缶切構造は、内部に駆動ギアを備え、逆転動作可能である。
【図15】図14に示す機構の平面図であり、ラチェット動作歯及び切断輪が半回転の間のみ動作することを可能とする突出部の詳細を示す。
【図16】時間tと電流(アンペア)の関係を示すグラフであり、このグラフは、センサ用パラメータとして利用可能であり、モータの極の逆転を実行可能とする。極の逆転動作により切断輪の逆転動作が可能となる。
【図17】電気的概略図と機械的概略図を示し、機械的概略図において、センサ用スイッチがモータの極の逆転に用いられている。
【図18】図17の機構の部分側断面図であり、缶の移動が検知された後、スイッチが極の逆転を実行している。
【図19】自動缶切器の機構の斜視図である。この機構は、切断輪に連続的な一方向の動作を行わせる。この連続的な一方向の動作は、ロック棒を付勢するバネ並びに缶センサの組合せの使用によりなされる。この構造は、駆動ギアとともに回転する棒体を備える。
【図20】図19に示す機構の部分側断面図であり、缶センサとロック棒の間の接続形態の一例を示す。
【図21】図19及び図20に示す機構の平面図であり、ロック棒並びに駆動輪とともに回転する棒体の動作を示す。
【符号の説明】
【0089】
1 缶
2 壁
4 突出蓋
10,110,310 駆動輪
12,112 駆動スピンドル
14 214 駆動軸
16,116 駆動ギヤ
18,118 駆動ペグ
20,120,320 切断輪
21,121,321 カッタースピンドル
22,122,322 カッター駆動ギヤ
23,123,323 外側ギヤ歯
25 内側ギヤ歯
26,126,326 湾曲ラックの歯
28,128,328 切断ナイフ
30,130 スペースワッシャ
32 エンドワッシャ
34 空洞部
42 コントロールペグ
43,44 カム
250 缶切り
252 本体
254 ハンドル
256 顎部
258 サポート部材
260 ツイストハンドル
350 自動缶切り
352 上部本体部材
354 下部本体部材
362 駆動モータ
363a,363b バッテリー
【出願人】 【識別番号】504194937
【氏名又は名称】ダカ リサーチ インコーポレイテッド
【出願日】 平成20年3月21日(2008.3.21)
【代理人】 【識別番号】100082072
【弁理士】
【氏名又は名称】清原 義博


【公開番号】 特開2008−230704(P2008−230704A)
【公開日】 平成20年10月2日(2008.10.2)
【出願番号】 特願2008−74689(P2008−74689)