トップ :: B 処理操作 運輸 :: B67 びん,広口びんまたは類似の容器の開封または密封;液体の取扱い

【発明の名称】 キャップ除去装置
【発明者】 【氏名】松井 一

【氏名】辻田 和彦

【氏名】坂川 康裕

【要約】 【課題】キャップ2が容器4に完全に嵌着せず斜め被り等の状態になっていても、開閉爪12aにより確実に掴んで取り外すことができるようにする。

【構成】除去部材12に設けられた複数の開閉爪12aを閉じて、その下端の係合部12aaを容器4の口部4aに嵌着されているキャップ2の下端部に係合させ、容器2を押さえ部材10によって押さえながら開閉爪12aを上昇させることによりキャップ2を容器4から取り外す。開閉爪12aの中心部にキャップ押圧部材14を昇降可能に設け、前記開閉爪12aを閉じる前に、キャップ押圧部材14でキャップ2の天面を押圧する。斜め被りのキャップ2でも、容器4の口部4aに完全に嵌着されるので、開閉爪12aを確実に係合させることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器に嵌着されたキャップを除去するキャップ除去装置において、
キャップの天面を押圧する押圧部材と、この押圧部材を昇降させる昇降手段と、キャップの周囲で開閉し、キャップの下端に係合してキャップを除去する除去部材とを備え、
キャップの天面を押圧部材によって押圧し、嵌合不良のキャップを正常に嵌着した状態にした後、除去部材によって除去することを特徴とするキャップ除去装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、牛乳びん等の容器の口部に嵌着されたキャップを取り除くキャップ除去装置に係り、特に、複数の開閉爪をキャップの下端に引っ掛けて除去するようにしたキャップ除去装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
樹脂製のキャップを嵌着した状態の容器からキャップを取り除くキャップ除去装置は従来から知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載された発明に係るキャップ除去装置(この特許文献ではデキャッパと呼んでいる)は以下のように構成されている。
【0003】
樹脂製のキャップを付けた状態の容器がケース内に所定の配置で収容されて、ケース搬送コンベヤによってデキャッパに導入される。このデキャッパの下部には、ケース搬送コンベヤによって搬送されてきたケースを載せて昇降するケースリフタが設けられている。ケースリフタの上方には、ケース内の容器の配置に対応して設けられた複数本の開栓部材を備えた開栓ヘッドが設けられ、昇降手段によって昇降する。開栓ヘッドに設けられた複数の開栓部材は、尖った先端部を有している。
【0004】
前記ケースリフタの上方で、開栓ヘッドの下方には、キャップを外す際に容器が浮き上がることを防止するための容器押さえ部材と、開栓部材によって容器から取り外されたキャップを開栓部材から抜き取るためのストリッパが配置されている。さらに、デキャッパ内の前記ケースリフタや容器押さえ部材等が設けられている部分の側方に、前記容器押さえ部材とストリッパとの中間に向かって進退動するトレイが配置されている。
【0005】
前記構成のデキャッパでは、ケースリフタがケースを上昇させると、上方から開栓ヘッドが下降し、その下面に取り付けられている開栓部材の先端が、ストリッパおよび容器押さえ部材の開口を通ってキャップを突き刺す。その後、開栓ヘッドが上昇して、キャップを貫通した状態のまま開栓部材が容器押さえ部材の上方へ抜け出し、かつ、このキャップがストリッパよりも下方に位置している状態で停止する。
【0006】
キャップがストリッパよりも下方に位置している状態で開栓ヘッドが停止している間に、トレイが前進してストリッパと容器押さえ部材との間に進入する。その後、開栓ヘッドを上昇させると、ストリッパによって開栓部材からキャップが抜き取られる。抜き取られたキャップは、前記押さえ部材を通過して、ストリッパの下方に前進しているトレイ上に落下する。
【特許文献1】特開2000−203691号公報(第2−4頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載された前記構成のデキャッパでは、装置内に先端が尖った銛状の開栓部材が露出した状態になっているので、メンテナンス時等に作業者に危険性があるという問題があった。そこで、開閉式の複数の爪をキャップの下面側に引っ掛けて上昇することにより除去する方法が考えられる。ところが回収された容器に被せられたキャップは、全てが完全な状態で容器に嵌め込まれているとは限らず、水平な容器の口部に対して斜めに被さった状態になっている場合がある。このような斜め被りのキャップを開閉爪を閉じて引っ掛けようとしても、キャップが立ち上がって引っ掛けられず落下させてしまうおそれがあった。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、容器に嵌着されたキャップを除去するキャップ除去装置において、キャップの天面を押圧する押圧部材と、この押圧部材を昇降させる昇降手段と、キャップの周囲で開閉し、キャップの下端に係合してキャップを除去する除去部材とを備え、キャップの天面を押圧部材によって押圧し、嵌合不良のキャップを正常に嵌着した状態にした後、除去部材によって除去することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
キャップの天面を押圧する押圧部材を設け、この押圧部材でキャップを押圧した後に、開閉する除去部材によってキャップを除去するようにしたので、斜め被りのキャップがあった場合でも、押圧部材で一度正常に嵌着した状態にすることができ、除去部材のキャップへの引っ掛かりミスを無くし、全てのキャップを確実に取り除くことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
キャップの下端に係合してこのキャップを除去する除去部材と、キャップの天面を押圧する押圧部材と、この押圧部材を昇降させる昇降手段とを備えており、先に押圧部材によってキャップの天面を押圧して、嵌合不良のキャップがあった場合にこのキャップを正常に嵌着した状態にした後、除去部材によってキャップを除去するという構成により、全てのキャップを確実に除去するという目的を達成する。
【実施例1】
【0011】
以下、図面に示す実施例により本発明を説明する。図1は本発明の一実施例に係るキャップ除去装置の正面図、図2はその要部の拡大図である。この実施例に係るキャップ除去装置によってキャップ2が除去される容器4は牛乳びん等の広口の容器4であり、その大径の口部4aに樹脂製のキャップ2が弾性により嵌着されている。
【0012】
キャップ2が嵌着された状態の容器4が、ケース6内に収容されてケース搬送コンベヤ8により搬送される。この実施例では、ケース搬送コンベヤ8は図1の紙面の手前側から奥側に向かって走行しており、間欠的に駆動され、容器4を収容したケース6をキャップ除去ポジションPに停止させる。各ケース6内には、5列で各列に4本ずつの容器4が並べられて20本の容器4が収容されている。なお、ケース搬送コンベヤ8の搬送方向に沿った容器4の並びを列、搬送方向を横断する方向の容器4の並びを行と呼ぶことにする。
【0013】
前記キャップ除去ポジションPの上方には、キャップ2を除去する際にケース6内に収容されている容器4を押さえて浮き上がることを防止する容器押さえ部材10と、容器4に嵌着されているキャップ2の下端部に係合して除去する複数の開閉爪12aを備えた除去部材12およびこのキャップ除去部材12と一体的に昇降するキャップ押圧部材14が設けられている。なお、キャップ除去部材12とキャップ押圧部材14とは、基本的には一体的に昇降するが、後に説明するように僅かな相対移動ができるようになっている。
【0014】
前記容器押さえ部材10の上方に、キャップ除去部材12とキャップ押圧部材14が取り付けられた昇降ヘッド16が配置されている。上方の図示しない機枠に鉛直方向を向けて固定されたヘッド昇降用エアシリンダ18のピストンロッド18aに、水平な取り付けプレート20が固定されている。この取り付けプレート20の下面側に、複数本の連結ロッド22を介して昇降ヘッド16が取り付けられている。連結ロッド22は、上方の取り付けプレート20に固定された外筒22aと、この外筒22aに上部が挿入されて相対的に上下動可能なロッド22bと、このロッド22bの外周側の、外筒22aの下面と昇降ヘッド16の上面との間に介装された緩衝スプリング22cとを備えており、緩衝スプリング22cによって、昇降ヘッド16を常時下方へ付勢するとともに、昇降ヘッド16の下面側から作用する荷重を吸収できるようになっている。
【0015】
前記昇降ヘッド16の下面側に、ケース6内の各容器4に対応して、複数(この実施例では20個)のキャップ除去部材12が取り付けられている。各キャップ除去部材12は等角度間隔で配置された4本の開閉爪12aを有しており、これらの開閉爪12aは、昇降ヘッド16の下面側の取り付け部16aに水平な支点ピン12bを介して支持されており、その下端部側が容器4の半径方向へ向けて揺動できるようになっている。また、これら各開閉爪12aは、ばね12cによって常時下部側が開放する方向に付勢されており、通常は図2の右側に示すように、下端部が、容器4の口部に嵌着されているキャップ2の外径よりも広い間隔を有するように開放している。これら各開閉爪12aの下端部には、内向きの係合部12aaが形成されており、これら各係合部12aaをキャップ2の下端部に係合させてキャップ2を除去する。
【0016】
キャップ除去部材12が取り付けられている昇降ヘッド16の上方に、水平な中間プレート24が配置されている。この中間プレート24上に、前記キャップ除去部材12の開閉爪12aを開閉させるエアシリンダ26が固定されている。この開閉用エアシリンダ26のピストンロッド26aは、下方の中間プレート24の中央部に形成された貫通孔24aを貫通して前記昇降ヘッド16の上面に連結されている。従って、この開閉用エアシリンダ26のピストンロッド26aを収縮させると中間プレート24が昇降ヘッド16に対して下降し(図2の右側参照)、ピストンロッド26aを伸張させると中間プレート24が昇降ヘッド16に対して上昇する(図2の左側参照)。
【0017】
中間プレート24の下面側には、前記ケース6内の各容器4の配置に対応させて同数のカム体28およびキャップ押圧部材14が取り付けられている。カム体28は昇降ヘッド16に形成された貫通孔16bを間隙を隔てて貫通しており、自由に昇降できるようになっている。各カム体28は、それぞれ前記キャップ除去部材12の4本の開閉爪12aの中心に位置しており、各開閉爪12aの上端部に形成された内方への突起12abに係合可能なカム面28aを有している。前記中間プレート24が下降している時には、カム体28のカム面28aが開閉爪12aの突起12abよりも下方に位置して係合しないようになっており、この状態では、開閉爪12aの下端が開放している(図2の右側参照)。また、中間プレート24を上昇させると、カム体28が上昇し、そのカム面28aが開閉爪12aの突起12abに係合して開閉爪12aの上部を押し開き、下端の係合部12aaを閉じる方向に開閉爪12aを揺動させる(図2の左側の状態参照)。
【0018】
各カム体28の下端部に、キャップ押圧部材14が取り付けられている。キャップ押圧部材14は、キャップ2の天面よりも小径の水平な円形プレートであり、小径のピン14aの先端に固定されている。小径ピン14aの上部は、カム体28の内部に挿入されており、カム体28に対して上下に移動できるようになっている。小径ピン14aの周囲のカム体28の下面とキャップ押圧部材14の上面との間に緩衝スプリング14bが介装されており、キャップ押圧部材14をカム体28に対して常時下方へ付勢するとともに、下方からの荷重を吸収できるようになっている。但し、緩衝スプリング14bのばね力は非常に弱く設定してあり、カム体28が下降して、キャップ押圧部材14が嵌合不良つまり斜め被りのキャップ2を押圧する状態の時は、小径ピン14aの上端がカム体28の内部に当接して緩衝スプリング14bを介さずに直接押圧する。また、カム体28が下降端に達した位置で、小径ピン14bの上端がカム体28の内部に当接した状態では、正しく嵌着されているキャップ2天面に触れないように設定してあり、キャップ押圧部材14は正しく嵌ったキャップ2を押圧せず、このキャップ2には、キャップ押圧部材14の自重と緩衝スプリング14bの弱い反発力だけが作用する。
【0019】
容器押さえ部材10は、ケース6の内部に挿入できるように、全体としてケース6の内側空間よりもやや小さいサイズをしており、図3に示すように、ケース6内に収容されている各容器4に対応して5列×4行の円形孔10aが形成されている。この容器押さえ部材10は、各容器4の肩部4b(上端の口部4aと大径の胴部4cとを接続する傾斜した部分)に直接接触して、キャップ2を除去する際に容器4がキャップ2とともに上方へ持ち上げられることを阻止するようになっており、各円形孔10aの内径が、容器4の口部4aの外径よりも大径で胴部4cの外径よりも小径になっている。なお、この円形孔10aの内面は、後に説明するように、容器4から外したキャップ2を排出する際のガイド面になっている。
【0020】
容器押さえ部材10は、その上部の両側に配置された支持部材32に、取り付けプレート34を介して取り付けられている。取り付けプレート34は円形孔10aの各行(容器4の搬送方向と直交する方向の並び)の間に位置しており、これら各取り付けプレート34に連結された複数本の鉛直方向の支持ロッド36によって容器押さえ部材10が吊り下げ支持されている。
【0021】
前記容器押さえ部材10を支持している支持部材32は、図1に示すように、4本の支持ロッド38によって水平な支持プレート40に支持されている。これら支持ロッド38は、支持プレート40上に固定された筒体38aと、この筒体38a内で進退動可能なロッド38bと、ロッド38bの周囲の前記筒体38aの下面と支持部材32の上面との間に介装された緩衝スプリング38cとを備えており、通常は容器押さえ部材10が支持プレート40に対して下方へ付勢されるとともに、容器押さえ部材10が容器4に当接した時にはその衝撃を吸収できるようになっている。容器押さえ部材10を支持している水平の支持プレート40は、鉛直方向に配置された複数本の押さえ部材昇降用エアシリンダ42のピストンロッド42aに連結されており、ケース搬送コンベヤ8上のキャップ除去ポジションPに停止しているケース6から上方に離隔した上昇位置(図1に示す状態)と、ケース6内に挿入されて各容器4を押さえる下降位置(図4参照)との間で昇降できるようになっている。
【0022】
容器押さえ部材10の各円形孔10aの上部の外側に、90度間隔で4ヶ所の溝状の切り欠き10bが形成されている。各円形孔10aの位置に対応して前記キャップ除去部材12が配置されており、各切り欠き10bは、キャップ除去部材12の4本の開閉爪12aの先端部(下端の係合部12aa)が、開放した状態で挿入され収納できるだけの深さと長さを有している。各円形孔10aの切り欠き10bよりも下部の内周面は、容器4の肩部4bに当接する下端部まで滑らかなガイド面になっている。容器押さえ部材10は、全体的に樹脂製のブロック体であり、前記円形孔10aや切り欠き10bが切削加工により形成されており、これらの内面には落下するキャップ2が引っ掛かる継ぎ目等が全く存在しない。
【0023】
ケース搬送コンベヤ8の側部に、キャップ除去部材12によって取り除かれたキャップ2を受け取って排出する排出トレイ44が配置されている。この排出トレイ44は、ケース搬送コンベヤ8上のケース6と、その上方の容器押さえ部材10およびキャップ除去部材12等が上昇した状態の時との中間の高さに位置している。この排出トレイ44は、排出トレイ進退機構46によって、ケース搬送コンベヤ8の外部側の位置(図1に示す位置)と、ケース搬送コンベヤ8上のケース6と上昇した状態の容器押さえ部材10との間の位置との間で進退動される。後に説明するように、キャップ除去部材12によって取り外されたキャップ2は容器押さえ部材10の円形孔10a内を通過させて排出するようになっており、排出トレイ44は、押さえ部材10の全ての円形孔10aから落下するキャップ2を受け取ることができる広さを有している。排出トレイ進退機構46は、図示しない機枠に進退動可能に支持されたラック46aと、このラック46aに噛み合うピニオン46bから構成されており、ピニオン46bの回転に応じてラック46aが進退動することにより、ラック46aに取り付けられている排出トレイ44が進退動する。
【0024】
排出トレイ44の後退位置(ケース搬送コンベヤ8の外方の位置)の下方に、排出トレイ44によって排出されたキャップ2を投入するキャップホッパ48が設置されている。また、排出トレイ44の後退位置の、最も搬送コンベヤ8寄りの上方に払い出し部材50が配置されている。この払い出し部材50は、鉛直方向に設置されたエアシリンダ52のピストンロッド52aに連結されており、排出トレイ44が搬送コンベヤ8方向に前進する時には下降して、排出トレイ44上のキャップ2を掻き落とし、排出トレイ44が搬送コンベヤ8側から後退してくる時には、この排出トレイ44に干渉しないように上昇する。なお、排出トレイ44の後端部44aは、払い出し部材50に係合したキャップ2を落下させることができるように開放している。
【0025】
ケース搬送コンベヤ8の側部の、搬送コンベヤ8上に載せられているケース6と同じ高さに、搬送コンベヤ8の進行方向と直交する方向に進退動するリジェクトプッシャ52が配置されている。このリジェクトプッシャ52は、キャップ除去ポジションPに停止ししたケース6内の容器4が正常でない状態(例えば、ケース6内に逆さまの容器4が有った場合)であることが検出された時に作動して、その容器4が収容されているケース6を搬送コンベヤ8から押し出して、図示しないリジェクト部に排出する。
【0026】
以上の構成に係るキャップ除去装置の作動について説明する。樹脂製のキャップ2を付けた状態で回収された牛乳びん等の容器4は、ケース6内に所定の配置(この実施例では5列で各列に4本ずつの合計20本)で整列した状態で収容され、ケース搬送コンベヤ8によって搬送されてくる。ケース搬送コンベヤ8は間欠的に走行するようになっており、キャップ除去装置が配置されているキャップ除去ポジションPに、前記ケース6を停止させる。
【0027】
キャップ除去ポジションPにケース6が停止すると、押さえ部材昇降用エアシリンダ42が作動して容器押さえ部材10を下降させる。容器押さえ部材10はケース6内に挿入され、各円形孔10aがそれぞれ容器4に嵌合する。円形孔10aの内径は容器4の口部4aの外径よりも大きく、胴部10cの外径よりも小さいので、円形孔10aの下端外周が容器4の肩部4bに当たった状態で、または僅かに離れた位置で停止する。ケース6内に、誤って倒立した状態で容器4が収容されていた場合には、容器4が円形孔10a内に入らずに容器押さえ部材10の底面に衝突する。これを検出したときには、容器押さえ部材10を上昇させた後、リジェクトプッシャ52を作動させてケース搬送コンベヤ8上のケース6を、ケース搬送コンベヤ8の側部に設けられているリジェクト部(図示せず)に押し出す。なお、容器押さえ部材10が支持されている支持部材32は、複数本の支持ロッド38によって水平な支持プレート40に支持されており、これら支持ロッド38が緩衝用スプリング38cを備えているので、容器押さえ部材10が倒立した容器4に衝突した衝撃を前記緩衝用スプリング38cによって吸収することができる。
【0028】
容器押さえ部材10を下降させて、各容器4に被せた後、ヘッド昇降用エアシリンダ18を作動させて、キャップ除去部材12を備えた昇降ヘッド16を下降させる。昇降ヘッド16の下面側には、ケース6内の各容器4の配置に対応してキャップ除去部材12およびキャップ押圧部材14が設けられている。昇降ヘッド16が下降する時点では、昇降ヘッド16の上方に支持されている中間プレート24上に固定された開閉用エアシリンダ26は、ピストンロッド26aを収縮して中間プレート24を昇降ヘッド16に対して下降させており、この中間プレート24に取り付けられているカム体28もキャップ除去部材12の開閉爪12aに対して下降している。そのため、開閉爪12aは図2の右側に示すように開放した状態になっている。この状態で昇降ヘッド16が下降すると、各開閉爪12aは容器4のキャップ2に干渉せず、容器押さえ部材10の円形孔10aの周囲に形成されている4ヶ所の切り欠き10b内にそれぞれ挿入される。このように開閉爪12aが切り欠き10b内に挿入されるとともに、4本の開閉爪12aの中央に配置されているキャップ押圧部材14がキャップ2の天面に押し付けられる。キャップ2が容器4の口部4aに完全に嵌着されている時には、水平な状態のキャップ押圧部材14が水平なキャップ2の天面に圧接される。また、キャップ2が嵌合不良の状態である場合、つまり、キャップ2が容器4の口部4aに完全に嵌着されず斜め被りの状態になっている場合には、水平なキャップ押圧部材14がキャップ2を上方から押し付けて容器4の口部4aに嵌着させる。
【0029】
ケース6内に収容されている全ての容器4のキャップ2が容器4の口部4aに正常に装着された状態になった後、開閉用エアシリンダ26を作動させてピストンロッド26aを伸張させる。すると、中間プレート24が昇降ヘッド16に対して少し上昇し、カム体28も一体的に上昇する。カム体28が上昇すると、そのカム面28aが各開閉爪12aの上部の突起12abを押圧し、開放していた開閉爪12aの下端を閉じる。各開放爪12aの下端に形成されている内向きの係合部12aaは、キャップ2の下端よりも僅かに下方に位置しており、しかも、開閉爪12aが閉じることにより、前記係合部12aaがキャップ2の下端の外周よりも内側に入り込む(図2の左側および図4参照)。なお、カム体28を上昇させると、キャップ押圧部材14の緩衝スプリング14bによるキャップ2を押圧する力は緩和される。
【0030】
その後、ヘッド昇降用エアシリンダ18を作動させて、キャップ除去部材12とキャップ押圧部材14が取り付けられている昇降ヘッド16と、カム体28が取り付けられている中間プレート24を上昇させる。キャップ除去部材12の開閉爪12aが上昇すると、その下端の係合部12aaがキャップ2の下端側に係合して引き上げる。このキャップ2が装着されている容器4は、前記容器押さえ部材10によって肩部4bを押さえられているので、キャップ2とともに上昇することはなく、キャップ2が容器4の口部4aから外される。
【0031】
開閉爪12aが閉じてキャップ2を保持した状態のまま、昇降ヘッド16を上昇させた後、押さえ部材昇降用エアシリンダ42を作動させて、容器押さえ部材10を上昇させる(図1に示す位置に戻る)。次に、排出トレイ進退機構46のピニオン46bを回転させてラック46aを前進させ、ラック46aに取り付けられている排出トレイ44を上方の容器押さえ部材10と下方のケース6との中間に移動させる。排出トレイ44が容器押さえ部材10の全ての円形孔10aの開口と重なり合う位置に停止した後、開閉用エアシリンダ26を作動させてピストンロッド26aを収縮させる。ピストンロッド26aが収縮すると中間プレート24が昇降ヘッド16に対して下降し、カム体28がキャップ除去部材12の開閉爪12aに対して下降する。カム体28が下降すると、そのカム面28aと開閉爪12aの上端の突起12abとの係合が外れることにより強制的に閉じていた開閉爪12aが開放し、保持していたキャップ2を離す。このときに、キャップ押圧部材14は緩衝スプリング14bによって僅かに下方に移動するので、キャップ2が引っ掛からないようにしてスムーズに落下させることができる。容器押さえ部材10の円形孔10aの上部内に位置しているキャップ2は開閉爪12aから離れて、円形孔10a内を落下していく。開閉爪12aは、遅れて上昇してきた容器押さえ部材10の円形孔10aの外側に形成された切り欠き10b内で開放し、ガイド面である円形孔10aの外側へ退避することで、解放されたキャップ2は何処にも引っ掛かることなくスムーズに排出トレイ44上に落下する。
【0032】
キャップ除去部材12が離したキャップ2を受け取った排出トレイ44は、排出トレイ進退機構46のピニオン46bが逆方向に回転することによって、ケース搬送コンベヤ8の上方の位置から、ケース搬送コンベヤ8の外側へと後退する。このときには、払い出し部材50はエアシリンダ52の作動によって、この排出トレイ44と干渉しないように上方に移動している。キャップ除去ポジションPでキャップ2を除去する作業を行う間停止していたケース搬送コンベヤ8は、再度走行してキャップ2を除去した容器4が収容されているケース6をこのポジションPから搬出するとともに、キャップ2付きの容器4を収容した次のケース6をこのキャップ除去ポジションPに導入する。前記と同様の工程を繰り返して、容器4から取り外したキャップ2を保持したキャップ除去部材12と容器押さえ部材10を上昇させた後、再び、排出トレイ44を容器押さえ部材10とケース6との間に進入させる。このときには、エアシリンダ52により払い出し部材50を下降させておく。すると、排出トレイ44のケース搬送コンベヤ8方向への移動に伴って、この排出トレイ44上に載っている前回除去したキャップ2がこの払い出し部材50に当たって排出トレイ44の後方側へ押され、排出トレイ44の後端からキャップホッパ48内に落下する。
【0033】
この実施例に係るキャップ除去装置では、キャップ除去部材12の開閉爪12aを閉じてキャップ2に係合する位置に移動させる前に、キャップ押圧部材14でキャップ2の天面を押圧するので、キャップ2が容器4の口部4aにしっかりと嵌り込まず斜め被りの状態であった場合(請求項1の嵌合不良の場合)でも、一旦完全に押し込んで嵌着させることができる。従って、開閉爪12aによるキャップ2の掴みミスが無く、容器4から確実にキャップ2を除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】キャップ除去装置の全体の構成を示す正面図である。(実施例1)
【図2】キャップ除去装置の要部を示す図である。
【図3】前記キャップ除去装置に設けられた容器押さえ部材の平面図である。
【図4】図1に示すキャップ除去装置の作動時の状態を示す正面図である。
【符号の説明】
【0035】
2 キャップ
4 容器
12 除去部材
14 押圧部材
18 昇降手段(エアシリンダ)
【出願人】 【識別番号】000253019
【氏名又は名称】澁谷工業株式会社
【出願日】 平成18年6月27日(2006.6.27)
【代理人】 【識別番号】100086852
【弁理士】
【氏名又は名称】相川 守


【公開番号】 特開2008−7122(P2008−7122A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2006−176378(P2006−176378)