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【発明の名称】 シート搬送装置及び画像形成装置
【発明者】 【氏名】井上 耕造

【氏名】神山 信人

【氏名】藤田 岳

【氏名】高岸 宏彰

【氏名】亀田 誠一郎

【氏名】筑後 陽一

【氏名】茂木 潤一

【氏名】立石 仁久

【要約】 【課題】本発明の目的は、搬送シートの間隔を狭くして生産性(スループット)を上げるために、シートのすり抜けマージンの減少や搬送抵抗の増大を防ぎつつ、ジャムマージンを広くとることである。

【構成】シート搬送路を搬送されるシートを検知するためのシート検知手段30を有するシート搬送装置であって、前記シート検知手段30は、前記シート搬送路においてシートSが当接するシート当接部31dと前記シート当接部31dを回転させるための軸31cを有する回転自在なセンサフラグ31と、前記センサフラグ31の動作を検知するフォトセンサ32と、を有し、前記センサフラグ31の軸31cを、シート搬送方向に対して角度θだけ斜めに傾けて設けたことを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート搬送路を搬送されるシートを検知するためのシート検知手段を有するシート搬送装置であって、
前記シート検知手段は、前記シート搬送路においてシートが当接するシート当接部と前記シート当接部を回転させるための軸を有する回転自在なフラグ部材と、前記フラグ部材を検知する検知部材と、を有し、
前記フラグ部材の軸を、シート搬送方向に対して斜めに傾けて設けたことを特徴とするシート搬送装置。
【請求項2】
前記フラグ部材の軸は、前記シート搬送路のシート搬送面の法線方向から見て、シート搬送方向とのなす角度θが0°<θ≦85°になるように設けたことを特徴とする請求項1に記載のシート搬送装置。
【請求項3】
前記フラグ部材のシート当接部を、前記シート搬送路のシート搬送面の法線方向から見て、シート搬送方向に対して斜めに傾けて設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載のシート搬送装置。
【請求項4】
前記フラグ部材のシート当接部は、前記シート搬送路のシート搬送面の法線方向から見て、シート搬送方向とのなす角度ωが5°≦ω<90°になるように設けたことを特徴とする請求項3に記載のシート搬送装置。
【請求項5】
シートに画像を形成する画像形成装置において、シートを搬送するシート搬送手段として、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシート搬送装置を備えていることを特徴とする画像形成装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送されるシートを検知する検知手段を備えたシート搬送装置、及び前記シート搬送装置を備えた複写機、プリンタ等の画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複写機、プリンタ等の画像形成装置では、画像形成部にシートを搬送したり、画像形成部からのシートを搬送するためのシート搬送装置が設けられている。このシート搬送装置には、シートの搬送速度の制御やジャムの検出のために、搬送されるシートを検知するためのセンサを設けている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図12は、上述したようなシート搬送装置の一例で、画像形成部において転写されたトナー像をシートに加熱定着する定着器周辺のシート搬送装置を示すものである。
【0004】
シートSは、矢印a方向に搬送ベルト117により搬送される。センサフラグ81の位置にシートSが到達すると、シートSに働く推進力によりセンサフラグ81は矢印81a方向に回転し、フォトセンサ82の光路を遮光(以下、フォトセンサONと記載)し、不図示の制御部でシートSの到達を検知する。続いて、定着ローラ対83によりシートS上に静電付着しているトナー像が加熱定着されると同時に、シートSは矢印b方向に搬送される。そして、シートSの後端がセンサフラグ81を抜けると、センサフラグ81は弾性部材84により矢印81b方向に回転し、フォトセンサ82の光路は遮光されなくなり(以下、フォトセンサOFFと記載)、不図示の制御部でシートSが通過したことを検知する。フォトセンサ82のON/OFFタイミングが所望のタイミングで行われない場合は、ジャム(シートの詰まり)と判断し、不図示の制御部によりシートの搬送停止、画像形成装置の停止等を行う。
【0005】
ここで、上述したフラグ式のセンサについて説明する。センサフラグは、シートの搬送方向と直交する方向に配置された軸により回動自在に支持されたシート当接部を備えている。このシート当接部はシート搬送面上方から見てシートの搬送方向に平行に、且つ、シート搬送面側方から見てシートの搬送方向に対して傾けて配置されている。このシート当接部をシート搬送面に対して傾けているのは、シート当接部のシートに対する当接角(シート搬送面に対する仰角)を大きくすると、搬送抵抗が大きくなり、ジャムやシートの搬送遅れを発生するおそれがあるためである。
【0006】
また、フラグ式のセンサでは、シートが抜けたことを検知(フォトセンサOFF)するOFF位置とシートが到達したことを検知(フォトセンサON)するON位置が異なる。すなわち、ON位置よりもOFF位置の方がシートの搬送方向下流にある。このフラグ式のセンサを用いて、ジャムと判断する条件の一つとして、後続するシートの先端がON位置に到達したときに、先行するシートの後端がOFF位置よりシートの搬送方向上流にある場合がある。一方、生産性(スループット)を上げるためには、先行シート後端と後続シート先端との間隔(以下、シートの間隔という)を狭くする必要がある。しかしながら、前記シートの間隔を狭くしても前記フラグ式のセンサにジャムと判断されないようにするためには、ON位置とOFF位置の間の距離を短くすることが望ましい。
【0007】
【特許文献1】特開2000−296945号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述したように、フラグ式のセンサにおいて、ON位置とOFF位置の間の距離を短くするには、センサフラグのシート当接部の搬送方向長さを短くする構成が考えられる。しかしながら、このセンサフラグのシート当接部の搬送方向長さをただ単に短くしたのでは、シートのすり抜け(シートがセンサフラグに当たらずに検知できない状態)に対するマージンが少なくなってしまう。また、センサフラグのシート当接部の搬送方向長さを短くした状態でシートのすり抜けに対するマージンを同等にするには、シート当接部のシートに対する当接角を大きくする構成が考えられる。しかしながら、シートに対する当接角を大きくすると、搬送抵抗が増大し、特に薄紙等の比較的薄手のシートの場合、該シートの先端折れ等の不具合が発生するおそれがある。
【0009】
そこで、本発明の目的は、搬送シートの間隔を狭くして生産性(スループット)を上げるために、シートのすり抜けマージンの減少や搬送抵抗の増大を防ぎつつ、ジャムマージンを広くとることが可能なシート搬送装置及び画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するための本発明の代表的な構成は、シート搬送路を搬送されるシートを検知するためのシート検知手段を有するシート搬送装置であって、前記シート検知手段は、前記シート搬送路においてシートが当接するシート当接部と前記シート当接部を回転させるための軸を有する回転自在なフラグ部材と、前記フラグ部材を検知する検知部材と、を有し、前記フラグ部材の軸を、シート搬送方向に対して斜めに傾けて設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、シートのすり抜けに対するマージンの減少やシートの搬送抵抗の増大を防ぎつつ、ジャムマージンを広くとることができる。よって、ジャムマージンを狭くすることなく、搬送シートの間隔を狭くして生産性(スループット)を上げることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、それらの相対配置などは、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。従って、特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0013】
〔第1実施形態〕
第1実施形態に係るシート搬送装置を備えた画像形成装置について説明する。図1は第1実施形態に係るシート搬送装置を備えた画像形成装置の断面図である。また図2はそのブロック図である。
【0014】
図1において、1000は画像形成装置におけるプリンタである。図1及び図2において、120はプリンタを制御する為の制御手段たるコントローラである。100,100′はシート積載手段としてのカセットである。カセット100,100′内のシートは所定のタイミングで回転するピックアップローラ101,101′とフィードローラ102,102′及びリタードローラ103,103′の作用によって選択的に1枚ずつ分離給送される。そして、この給送部から給送されたシートは搬送ローラ105,105′によってガイド板1,2によって構成される搬送路3を通過し、ガイド4,5で構成される搬送路6へ受け渡され、レジスト前ローラ対106、レジストローラ対107に導かれる。また、レジストローラ対107の搬送方向上流側近傍には、レジストセンサ108が設けられている。またフィードローラ102,102′の搬送方向下流側近傍にはプレレジセンサ104,104′が設けられている。これらのセンサからの出力信号は図2に示すように、該コントローラ120へ入力されるようになっている。なお上述した各ローラ対は図2に示すようにメインモータMによって駆動力を受け、コントローラ120からの信号によって、各駆動回路を介して各クラッチによってそのON/OFF制御がなされるように構成されている。
【0015】
すなわち、ピックアップローラ101,101′とフィードローラ102,102′及びリタードローラ103,103′は駆動回路102a,102a′を介してクラッチ102b,102b′によってON/OFF制御がなされる。また搬送ローラ105,105′は駆動回路105a,105a′を介してクラッチ105b,105b′によってON/OFF制御がなされる。レジスト前ローラ対106は駆動回路106aを介してクラッチ106bによってON/OFF制御がなされる。レジストローラ対107は駆動回路107aを介してクラッチ107bによってON/OFF制御がなされる。
【0016】
図1において、112は感光ドラムであり、図中時計回り方向に回転するようになっている。111は作像手段たるレーザー変調(レーザースキャナ)であり、そのレーザー光はミラー113によって折り返され、ドラム上の露光位置112aに照射されて、ドラム上に潜像を形成し現像器114によってトナー像として顕像化される。115はドラム上のトナー像をシートに転写する為の転写帯電器、116はドラムとシートを静電分離する為の分離帯電器である。これらの部材により画像形成部を構成する。なお、112bは転写位置であり、この転写位置112bにて感光ドラム112上のトナー像がシートS上に転写される。117は搬送ベルトであり、トナー像が転写されたシートを搬送する。118は定着装置であり、転写されたトナー像をシートに定着する。119は排出ローラであり、トナー像が定着されたシートを排出搬送する。
【0017】
なお、図2において、感光ドラム112、搬送ベルト117、定着器118、排出ローラ119は、メインモータMによって駆動力を受け、コントローラ120からの信号によって、メインモータ駆動回路Maを介して駆動制御がなされる。
【0018】
図1において、2000は画像形成装置におけるスキャナである。図1において、201は走査光学系光源、202はプラテンガラス、203は開閉する原稿圧板、204はレンズ、205は受光素子(光電変換)、206は画像処理部、208は画像処理部にて処理された画像処理信号を記憶しておく為のメモリー部である。
【0019】
走査光学系光源201からプラテンガラス202上の原稿に照射された光は、受光素子205に至り、原稿像として読み取られる。読み取られた原稿像は画像処理部206で処理され、電気的に符号化され電気信号207に変換されて作像手段たるレーザー変調111に伝送される。また、画像処理部206にて処理され符号化された画像情報を一旦メモリー部208に記憶させて、コントローラ120からの信号によって、必要に応じて、レーザー変調111に伝送する事もできるように構成されている。
【0020】
なお、図2において、レーザー変調111は、コントローラ120からの信号によって、レーザー変調駆動回路111aを介して駆動制御がなされる。
【0021】
ここでは画像形成装置として、図1に示すようにプリンタ1000とスキャナ2000が別体の場合を例示しているが、これに限定されるものではなく、プリンタ1000とスキャナ2000が一体の画像形成装置であっても良い。プリンタ1000は別体でも一体でも、レーザー変調111に画像処理部206の処理信号を入力すれば複写機として機能し、FAXの送信信号を入力すればFAXとして機能し、パソコンの出力信号を入力すればプリンタとして機能する。或いは、画像処理部206の処理信号をほかのFAXに送信すれば、FAXとして機能する。ここで、圧板203に変わって、2点鎖線で示すような原稿自動送り装置250を装着すれば、原稿は自動的に送られその画像が順次読み取られる。
【0022】
次に図3を用いて、上記画像形成装置におけるシート搬送装置として、搬送ベルト118から定着装置118に至るシート搬送系を例示し、ここでのシート搬送制御に用いられるシート検知手段の形態について説明する。図3は図1に示す画像形成装置における定着装置118周辺の拡大断面図である。
【0023】
図3において、30は搬送ベルト118から定着装置118に至るシート搬送路において、該シート搬送路を搬送されるシートを検知するためのシート検知手段である。このシート検知手段30は、回転自在なフラグ部材としてのセンサフラグ31と、センサフラグ31を検知する検知部材としてのフォトセンサ32を有している。すなわち、フォトセンサ32は、センサフラグ31の回転位置に応じて光路が遮断されることによりセンサフラグ31を検知する。また、センサフラグ31は、シート搬送路においてシートが当接するシート当接部31dと、前記シート当接部31dを回転させるための軸31cを有している。なお、フォトセンサ32からの出力信号は図2に示すように、コントローラ120へ入力されるようになっている。
【0024】
図3に示すように、トナー像が転写されたシートSは、搬送ベルト117により矢印a方向に搬送される。センサフラグ31の位置にシートSが到達すると、センサフラグ31のシート当接部31dにシートSの先端が当接し、シートSに働く推進力によりセンサフラグ31は矢印31a方向に回転する。センサフラグ31が矢印31a方向に回転すると、センサフラグ31がフォトセンサ32の光路を遮光(以下、フォトセンサONと記載)し、コントローラ120でシートSの到達を検知する。続いて、定着ローラ対118aによりシートS上に静電付着しているトナー像が定着されると同時に、シートSは矢印b方向に搬送される。そして、シートSの後端がセンサフラグ31のシート当接部31dを抜けると、センサフラグ31は弾性部材34の力により矢印b方向に回転する。センサフラグ31が矢印b方向に回転すると、センサフラグ31がフォトセンサ32を遮光しなくなり(以下、フォトセンサOFFと記載)、コントローラ120でシートSが通過したことを検知する。そして、このフォトセンサ32のON/OFFタイミングが所望のタイミングで行われない場合は、ジャムと判断し、コントローラ120により装置の停止等を行う。
【0025】
続いて、図4〜図8を用いて、センサフラグ31の形状及び動作の詳細を説明する。なお、図4及び図5は、本実施形態に係るセンサフラグの一例を示す図であり、図6及び図7は比較例としての従来のセンサフラグを示す図であり、図8は本実施形態のセンサフラグと従来のセンサフラグの比較を示す図である。
【0026】
図4は図3におけるセンサフラグ31の拡大側面図である。図5は図4におけるX矢視図であり、シート搬送路のシート搬送面(シート搬送路を理想的にシートが搬送される際の面)の法線方向から見た図である。
【0027】
図4及び図5に示すように、本実施形態では、前記センサフラグ31の軸31cを、シート搬送方向に対して斜めに傾けて設けている。更に具体的には、図5に示すように、シート搬送路のシート搬送面の法線方向から見て、センサフラグ31はシート搬送方向に対して角度θ(0°<θ≦85°)をなす軸31cを有し、軸31cを中心に回転する。シート当接部31dは、シート搬送方向に平行に配置されており、シート搬送方向に対する仰角をηに設定されている。
【0028】
一方、従来のセンサフラグ61は、図6及び図7に示すように、図4のシート当接部31dと同形状のシート当接部61dを有し、シート搬送方向に対して直交する軸61cを軸として回転可能に設けられている。なお、図7は図6におけるシート搬送面の法線方向から見た図である。
【0029】
なお、本実施形態に係るセンサフラグ31のシート当接部31dと比較例のセンサフラグ61のシート当接部61dのそれぞれの長さLは等しい設定としている。
【0030】
ここで、図8は、センサフラグ31のシート当接部31dとセンサフラグ61のシート当接部61dの各々について、搬送されるシートSの後端が抜けるタイミング、すなわちフォトセンサOFFのタイミングを比較した図を示している。センサフラグ31は搬送方向に対してなす角度θの軸31cを中心に回転することで、センサフラグ61よりも搬送されるシートSの後端が抜けるタイミングが、距離にしてαだけ早くなる。
【0031】
ここで、図9に示すタイミングチャートを用いて、先行するシートSのフォトセンサOFFのタイミングと後続のシートS′のフォトセンサONのタイミングを、センサフラグ31及び61について説明する。
【0032】
図9のタイミングチャートは、縦軸が距離軸、横軸が時間軸であり、センサフラグ31のOFF位置、センサフラグ61のOFF位置、センサフラグ31及び61のON位置を示してある。また、先行するシートSと後続のシートS′の位置関係を、各々のシートについて、先端位置と後端位置で表現している。上述したように、センサフラグ31は、センサフラグ61よりも距離αだけ早くOFFする。これにより、フォトセンサOFF〜フォトセンサONまでの各センサフラグの時間Δtは、図9に示すように、Δt_61(センサフラグ61のΔt)<Δt_31(センサフラグ31のΔt)の関係になる。例えば時間Δtが0以下になると、フォトセンサがONの状態を継続することになり、ジャムになる。例えば、シートSの各端部位置が図10に示す状態の場合、センサフラグ61は、Δt_61=0なのでジャムになり、センサフラグ31は、Δt_31>0なのでジャムにならない。このことは、センサフラグ31の方がセンサフラグ61よりもジャムマージンが広いことを示している。
【0033】
ここで、図4、図6において、センサフラグ31,61の形状が、シート当接部31d,61dの長さL=46mm、シート搬送方向とシート当接部のなす角度η=45度であると仮定する。このときのシート搬送方向とセンサフラグ31の回転中心軸31cとのなす角度θ(図5参照)と図8における距離αの関係は、以下のようになる。
【0034】
シート搬送方向に対するセンサフラグの回転軸のなす角度(傾き角度)θが75°のとき距離αは0.14mm、なす角度θが60°のとき距離αは0.6mm、なす角度θが45°のとき距離αは1.6mmとなった。なお、距離αはセンサフラグ61に対するセンサフラグ31のジャムマージンアップ量を示している。例えば、センサフラグ61を使用した場合に、シートの間隔が10mm以下でジャムになる設定の場合、センサフラグ31に変更すると、シートの間隔が(10−α)mm以下にならないとジャムにはならないことを示している。
【0035】
すなわち、本実施形態によれば、シートのすり抜けに対するマージンや、搬送抵抗を同等に保ちつつ、ジャムマージンを広くとることが可能である。従って、ジャムマージンを狭くすることなく、先行シート後端と後続シート先端との間隔を小さくして生産性(スループット)を上げることが可能となり、画像形成装置の高速性に対応することが可能となる。
【0036】
〔第2実施形態〕
図11を用いて第2実施形態について説明する。ここでは、シート搬送制御に用いられるシート検知手段のその他の形態について説明する。なお、シート搬送装置を備えた画像形成装置の概略構成は前述した実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0037】
図11は、第2実施形態に係るセンサフラグ71を、シート搬送路のシート搬送面の法線方向から見た図である。図11に示すように、センサフラグ71は、前述した実施形態のセンサフラグ31(図5参照)の構成に加えて更に、シート当接部71dの形状が以下のように異なる。すなわち、センサフラグ31のシート当接部31dはシート搬送方向と平行であったが、センサフラグ71のシート当接部71dはシート搬送方向に対して斜めに傾けて設けている。更に具体的には、センサフラグ71のシート当接部71dは、シート搬送路のシート搬送面の法線方向から見て、シート搬送方向とのなす角度ωが5°≦ω<90°になるように設けている。なお、この各センサフラグ31,71を側面から見ると、センサフラグ31及び71共に、図4に示す状態で表現される。
【0038】
なお、センサフラグ71の動作に関しては、前述した第1実施形態のセンサフラグ31の動作と同一であるため省略する。また、センサフラグの構成以外のシート検知手段のその他の構成も前述した第1実施形態と同一であるため省略する。
【0039】
ここで、センサフラグ31,71の形状を、図4に示す状態において、以下のように仮定する。すなわち、シート当接部31d,71dの長さL=46mm、シート搬送方向に対するシート当接部のなす角度η=45度、シート搬送方向に対する回転中心軸31c,71cのなす角度θ=45度と仮定する。
【0040】
このとき、センサフラグ31及び71のシート後端が抜けるタイミング(OFFタイミング)を比較するために、図8における距離αを用いる。ここで、なす角度ωと距離αの関係は以下の通りである。
【0041】
シート搬送方向に対するシート当接部71dのなす角度(傾き角度)ωが15°のとき距離αは1.6mm、なす角度ωが30°のとき距離αは2.9mm、なす角度ωが45°のとき距離αは4mmとなった。なお、距離αはセンサフラグ31に対するセンサフラグ61のジャムマージンアップ量を示している。第1実施形態でのジャムマージン設定に合わせると、センサフラグ31を使用した場合は、シートの間隔が8.4mm以下でジャムになり、センサフラグ71に変更すると、シートの間隔が(8.4−α)mm以下にならないとジャムにはならないことを示している。
【0042】
よって、第1実施形態の効果に加えて更に大幅にシートの間隔を短くすることが可能となる。すなわち、本実施形態によれば、シートのすり抜けに対するマージンや、搬送抵抗を同等に保ちつつ、更に広いジャムマージンを確保することが可能である。従って、先行シート後端と後続シート先端との間隔を更に小さくして生産性(スループット)を更に上げることが可能となり、画像形成装置の高速性に対応することが可能となる。
【0043】
〔他の実施形態〕
前述した実施形態では、画像形成装置として複写機を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばスキャナ、プリンタ、ファクシミリ装置等の他の画像形成装置であっても良い。このような画像形成装置に用いられるシート搬送装置に本発明を適用することにより同様の効果を得ることができる。
【0044】
また前述した実施形態では、画像形成装置における定着装置周辺部のシート搬送系に本発明を適用した構成を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、シートを一枚ずつ順次給送する給送部や、画像が形成されたシートを再給送する再給送部や、画像が形成されたシートを排出する排出部など、その他のシート搬送部であっても良い。また、画像形成装置が一体的に有するシート搬送装置だけでなく、画像形成装置に対して着脱自在なシート搬送装置であっても良い。これらの画像形成装置又はシート搬送装置に本発明を適用することにより同様の効果を得ることができる。
【0045】
また前述した実施形態では、記録対象としての記録紙等のシートを搬送するシート搬送装置を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、読取対象としての原稿等のシートを搬送するシート搬送装置に適用しても同様の効果を得ることができる。
【0046】
また前述した実施形態では、記録方式として電子写真方式を例示したが、これに限定されるものではなく、例えばインクジェット方式等の他の記録方式であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】画像形成装置の概略断面図
【図2】画像形成装置の制御系のブロック図
【図3】画像形成装置における定着装置周辺部の拡大断面図
【図4】第1実施形態に係るセンサフラグの側面図
【図5】第1実施形態に係るセンサフラグの上面図(図4のX矢視図)
【図6】従来のセンサフラグの側面図
【図7】従来のセンサフラグの上面図(図7のY矢視図)
【図8】本実施形態のセンサフラグと従来のセンサフラグを比較した側面図
【図9】シート搬送が通常状態のタイミングチャート
【図10】先行シートが遅延した場合のタイミングチャート
【図11】第2実施形態に係るセンサフラグの上面図
【図12】従来のフラグセンサが用いられた定着装置周辺部の断面図
【符号の説明】
【0048】
30 …シート検知手段
31 …センサフラグ(フラグ部材)
31c …軸
31d …シート当接部
32 …フォトセンサ(検知部材)
34 …弾性部材
71 …センサフラグ(フラグ部材)
71c …軸
71d …シート当接部
【出願人】 【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
【出願日】 平成18年6月22日(2006.6.22)
【代理人】 【識別番号】100095315
【弁理士】
【氏名又は名称】中川 裕幸

【識別番号】100130270
【弁理士】
【氏名又は名称】反町 行良


【公開番号】 特開2008−1465(P2008−1465A)
【公開日】 平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願番号】 特願2006−172033(P2006−172033)